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1950-07-31 第8回国会 衆議院 議院運営委員会 第11号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年七月三十一日(月曜日)     午後零時八分開議  出席委員    委員長 小澤佐重喜君    理事 寺本  齋君 理事 福永 健司君    理事 石田 一松君       青木  正君    石田 博英君       今村 忠助君    岡延右エ門君       岡西 明貞君    小川 平二君       菅家 喜六君    倉石 忠雄君       佐々木秀世君    島田 末信君       田中  元君    田渕 光一君       塚原 俊郎君    中川 俊思君       柳澤 義男君   山口喜久一郎君       椎熊 三郎君    園田  直君       長谷川四郎君    田中織之進君       松井 政吉君    土橋 一吉君       林  百郎君    中村 寅太君  出席政府委員         内閣官房副長官 菅野 義丸君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         議     員 羽田野次郎君         議     員 松谷天光光君         議     員 佐竹 晴記君         議     員 浦口 鉄男君         事 務 総 長 大池  眞君         衆議院参事         (事務次長)  西澤哲四郎君 本日の会議に付した事件  閉会中の委員派遣承認申請に関する件  国会法等の一部を改正する法律案参議院提出、  参法第一号)  旧軍港市国有財産処理審議会委員任命につき同  意を求めるの件  漁港審議会委員任命につき同意及び国会法第三  十九條の議決を求めるの件  回付案取扱いに関する件  決議案取扱いに関する件  緊急質問取扱いに関する件  社会保障制度審議会委員補欠推薦に関する件  各委員会閉会審査に関する件  本日の本会議議事に関する件     —————————————
  2. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではこれから議院運営委員会を開会いたします。  まず第一に、昨日留保になりました旧軍港市国有財産処理審議会委員任命につき同意を求めるの件、及び漁港審議会委員任命につき同意及び国会法第三十九條の議決を求める件について御協議を願います。
  3. 大池眞

    大池事務総長 これはきのうお預かりになつて、きようきめようということになつてつたのですが、本日いずれかに御決定をいただきたいと思います。旧軍港市国有財産処理審議会委員には荒井誠一郎君、長崎英造君、野村秀雄君、堀越禎三君、山田義見君、この五君の同意を求めておるものであります。
  4. 石田一松

    石田(一)委員 私たちの党としては旧軍港市の方については問題はなかつたのですが、漁港審議会委員については非常に疑義がある。要するに與党色が濃厚である。今後水産方面に重要な地位を占める漁港審議会委員が、ほとんど與党色をもつて占められるということは、芳ばしくない。この点についてはかねがねわが党からも自由党の方に相当強い要求もしておいたそうですけれども、時期的に間に合わなかつたとかいうことで、実現しなかつたのです。私たちの方から一人推薦しておる者もあるのですが、この点どうなつておるのかということを確かめるようにわれわれ一任されて来ているのです。どんなものでしようか。
  5. 小澤佐重喜

    小澤委員長 旧軍港市の方は皆さん異議はないですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 土橋一吉

    土橋委員 私どもはこの法案そのものについても根本的に反対をしておりますし、なお旧軍港がそういうふうになりますと、きのうもいろいろお話がありましたように、財産関係等の問題が起つて来るのであります。それについて非常に不正なり、あるいは利権という問題を中心とする方向に委員会が動く懸念が多分にあるのであります。従つてたちは、そういう委員会そのものも認めませんので、せつかくでありますが、この委員任命にも反対するわけであります。
  7. 小澤佐重喜

    小澤委員長 松井君の方は、旧軍港の方はいいですか。
  8. 松井政吉

    松井(政)委員 きのう申し上げた通り、旧軍港市の方は賛成申し上げます。
  9. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは、共産党の方は反対ですが、大体よいようでありますから、旧軍港の方の委員は承認することに決定いたします。  漁港審議会委員の方は一時保留しておきます。     —————————————
  10. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは次に、参議院回付案取扱いについて御協議願います。この議案の詳しいことは事務総長から申し上げます。
  11. 大池眞

    大池事務総長 参議院より回付案が三件参つておりますから、どういう点が修正されたか、一応御説明申し上げまして、本日の議事取扱い決定する前に、この回付案に対する各党態度をどうおきめになりますか、御協議を願いたいと思います。  ただいま回付案修正されたものをお手元に配付させましたから、その修正箇所並びに修正意味について事務次長から御説明申し上げたいと思います。
  12. 西澤哲四郎

    西澤参事 鉄道公安職員職務に関する法律案、これはごらんのように字句の修正のように考えております。すなわち一條と二條に、日本国有鉄道の列車、停車場その他「輸送に直接必要な」という文字を入れまして修正して参つたわけであります。第八條の点は、従来は武器を使用してはならないという消極的の規定であつたものを、「その事態に応じ合理的に必要であると判断される限度において武器を使用することができる」というふうに、積極的な面において修正をして来たものと考えられます。これは提出者側の本院の法務委員会の方の了承は済んでおるということであります。  次に、関税法の一部を改正する法律案でございますが、百一條の三を削除いたしましたのは、刑事訴訟法第二百十三條の現行犯人逮捕規定と重複するから、ここでわざわざ規定する必要はないだろうという意味において削除されたそうであります。それからその次の百一條の八の関係でありますが、これは原案では、私設の保税地域その他関税法規の適用上特殊の取扱いをなす場所に常時派出する税関官吏はこれを定員の外といたしておりまして、従つて行政機関職員定員法中の大蔵省職員定員を減じて、当該税関官吏予算の範囲内において政令をもつて必要な数だけ置くことができるものとし、その数を法律わく外に置いていたのでありますが、それでは政府職員定員をできるだけ法律をもつて定めるという従来の関係からいたしまして、行政機関職員定員法の趣旨に沿わないことになりますので、この税関官吏は、定員外にすることなくして、必要がある場合には大蔵省の本省の定員を二百人までは政令によつて増加することができることとした、こういうふうに聞いております。これも大蔵委員会においては御了承になつておるということを伺つております。  その次の低性能船舶買入法案でありまするが、第十條の関係は、売上金を別段貯金として拂い込むべき銀行を、一つ銀行に限定してあつたのを、取引の実態に沿うように、二つ以上の銀行を指定し得るようにしようとしたわけであります。次に十一條でありまするが、売上金の使い道といたしまして、退職金のほかに、いかなる債務に対しても優先的に弁済しなければならないという原案は、ちよつと酷に失するのではないか、これを緩和して、買い上げてもらつた船に直接関係のある債務に限定しようとするものであります。つまりどんな債務でもあれば、債務償還にまず当てなければならないという規定を緩和して、その船に直接関係のある債務償還は優先的に弁済しなければならない、こういうふうにしたいというのであります。それから経過規定の方の三項に、「昭和二十五年八月三十一日」までとあるのを、「九月三十日」までにいたしました。これは繋船に対する繋船補助金の期限を、原案には八月三十一日までとあつたのを、修正案において九月三十日までに延ばそうという考えだそうでありまして、これは衆議院においてこれと同様の修正をしたいというので、G・H・Qと交渉しておりましたが、参議院に送るのが遅れるので、その交渉の中途において一旦参議院に送つて参議院でその修正案通り修正させたということで、運輸委員会の方も御了承になつておると伺つております。  以上簡單ですが御説明申し上げます。
  13. 小澤佐重喜

    小澤委員長 この問題はすべ関係委員会ではのむことに考えておるようですが、いかがですか。
  14. 林百郎

    ○林(百)委員 各委員会了承済みということはどういうことですか。私の方の党は反対しておる。
  15. 小澤佐重喜

    小澤委員長 これは委員会で正式に扱うベきものじやなく、本会議でやるべきなのです。ただ委員会中心になつて本案審議したのであるから、事実上その委員会意見を聞く。そうすると各党派に聞いて、各党派がのむということになれば、大体よいということになつて来ます。従つてあなた方がこれをのまないということであるならば、本会議では反対をしてもかまわないわけです。
  16. 林百郎

    ○林(百)委員 何か各委員会全会一致むということをきめたような報告になつておりましたから申し上げたのですが、これは上程することにして、この案に対する態度は、私の方は反対です。
  17. 小澤佐重喜

    小澤委員長 その他の方は、みなのむということでいいですか。
  18. 松谷天光光

    松谷天光光君 労農党は、この三つのうちの二つについては反対をしております。委員会としてそれを認めるということについては了承いたします。
  19. 大池眞

    大池事務総長 反対の案はどれとどれでしようか。
  20. 松谷天光光

    松谷天光光君 鉄道公安職員職務に関する法律案、それから関税法の一部を改正する法律案反対、低性能船舶買入法案賛成です。
  21. 大池眞

    大池事務総長 共産党は全部反対ですか。
  22. 土橋一吉

    土橋委員 三つとも反対です。
  23. 松井政吉

    松井(政)委員 私ども上程することには異議ありませんが、賛成反対態度については保留して、開会までにきめます。
  24. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは三案に対しては、松井君の方の態度保留、それから共産党は全部反対労農党は第三、第四に対して反対、第五に対して賛成、こういうことですが、上程には異議がないようですから、本日の本会議に上程して、起立採決をすることにいたします。     —————————————
  25. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それから次に、問題になつておりました参議院からの国会法の一部改正及び衆議院規則の一部改正の件について御協議願います。これは特におとといの運営委員会で、共産党の林君から、日曜の委員会では審議しないでくれという話があつて、林君の賛成意見があつた以外に新しい御意見はございません。
  26. 林百郎

    ○林(百)委員 これは法制局長議院役員にするという案ですね。
  27. 大池眞

    大池事務総長 そうです。
  28. 小澤佐重喜

    小澤委員長 共産党はいかがですか。
  29. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方は賛成です。
  30. 小澤佐重喜

    小澤委員長 自由党はいかがですか。
  31. 柳澤義男

    柳澤委員 反対であります。理由は、国会役員になることは、議員たる資格がなければなれないはずです。従つて法制局長議院役員にするということは許さるべからざることであります。事務総長を十六條の方に入れてあるというのも、法理論的には矛盾したことでありますけれども、ただ事務総長の場合は、二十四條に「仮議長選挙の場合及び前條の選挙において議長職務を行う者がない場合には、事務総長議長職務を行う。」という規定があるので、やむを得ずというか、ここに一つひつかかりがありますので便宜的にさしつかえない、こう解釈できるのでありますが、そうかといつて法制局長を、議員でない者を国会役員として国会法に入れるということは、法理論的にも認められないであろうと考えるのであります。従つてこの問題については反対します。
  32. 小澤佐重喜

    小澤委員長 民主党はいかがですか。
  33. 石田一松

    石田(一)委員 これは先般わが党の椎熊国会対策委員長からも意見が述べられました通り、現在の制度においても、法制局自体権限において、事務系統より独立した形態をとつて十分に活躍し得るようになつております。法制局の組織を拡張するということには決してわれわれ反対するものではない。しかしこれを国会役員にするということについては、国会のあらゆる事務系統を含んだ職員統一性を欠くということもわれわれは考えますし、このことは法制局を拡大強化するということとはまた別個の性格の問題だと思います。そういう観点から、せんだつて椎熊委員より意見を述べました通り本案に対しては反対であります。
  34. 小澤佐重喜

    小澤委員長 そこでちよつと御相談申し上げたいのですが、今自由党からも反対民主党からも反対がありましたけれども、これは参議院で一応決定した問題でもあるし、いろいろ院内の人事に関する問題で、今すぐ否決するというようなこともどうかと思うので、一応継続審議にでもして、愼重審議するという建前にしてはいかがですか。
  35. 林百郎

    ○林(百)委員 それは異議ありません。
  36. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは本問題は継続審議することに決定いたします。     —————————————
  37. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に、決議案取扱いについて御協議を願います。
  38. 大池眞

    大池事務総長 決議案の点について御説明申し上げますが、一応日程には、最終日でございますので、決議案としてオーケーの参りましたものと、委員会審議の終了した分について載つけてあるわけであります。先日三つ決議案提出されておりまして、関係方面からオーケーのあるまで審議は相ならぬという形でありましたが、そのうちの三番目に載つておりました鉄道建設並びに電化促進に関する決議案についてはオーケーが参りました。従いましてこれの取扱いをいかにいたすかという点と、それから專任外相設置に関する決議案委員会否決になりました。従いましてこの取扱いをどうされるか、一応御決定を願いたいと思つております。
  39. 林百郎

    ○林(百)委員 本会議にかける必要がないという意味否決ですか。どういう意味ですか。
  40. 大池眞

    大池事務総長 決議案反対だということです。
  41. 林百郎

    ○林(百)委員 そうすると、ここに議題に載せてあるのは、どういう意味で載せたのですか。否決なつたという報告をなさるわけですか。
  42. 大池眞

    大池事務総長 これを議題にすればそういうことになります。そうして院議に問うことになりますが、場合によつてはこれを延期されるとか、いろいろの手段がありましようから、そういう点について御協議願いたいと思います。
  43. 小澤佐重喜

    小澤委員長 この問題は少し熱がさめたような感じがある。やはり時期があるので、きようおしまいになつて騒いでも……。
  44. 石田一松

    石田(一)委員 そうすると、事務総長にもう一ぺんお伺いしますが、委員会否決された決議案ということになると、これが本会議議題なつた場合に、委員会委員長否決なつ経過報告して、その賛否を尋ねるのですか。
  45. 大池眞

    大池事務総長 決議案が出ておりまして、これは委員会審査省略にせずに、委員会審査して、委員会の結果を持つて来たのですから、その決議案自体が本会議議題になれば、その決議案を成立させるか、させないかということの討論もいたしましようし、いろいろあるわけです。議案としてかわりはないのです。委員長報告否決だということだけです。
  46. 石田一松

    石田(一)委員 そうすると、委員会否決ということは、本会議議題にするということを否決したわけでもないのですか。
  47. 大池眞

    大池事務総長 そういう委員会決議の仕方もあります。本会議議題すべからずという議決もあり得るのでありまして、そうなれば一応議案はなくなる形になりますが、特に二十名以上から、本会議議題になすべしという要求があれば、それを本会議で取扱う、こういうことになつております。この專任外相設置決議案は本会議議題となすべからずという決定ではないのであつて、この決議案そのもの否決したのであります。
  48. 石田一松

    石田(一)委員 これは何もここで議論をするわけでないのですけれども、本会議議題すべからずという決議委員会がするということになると、この運営委員会にかかつた議案法案を、管轄の常任委員会にかけて、その委員会が本会議に上程することまで禁止するとかいうことに相なりまして、この運営委員会権限と抵触しませんか。
  49. 大池眞

    大池事務総長 提出者要求は、委員会にかけずに、ただちに本会議審議してくれという委員会省略要求を持つて来ておるから、ここで議論したわけです。しかし省略はいかぬ、委員会の方へ付託せよ、こういうことになつて付託されて、委員会がその案の内容を審議して、修正なら修正をして、委員会提出として出て来るわけです。ところが、その付託を受けたものを否決したわけですから、他の法案その他が委員会に付託されて否決されたというのと、ちつともかわりがないわけです。
  50. 石田一松

    石田(一)委員 先ほどお聞きしますと、このものは関係当局で、提出して上程してよいというようなオーケーがあつたという決議案なんですが、疑問なので聞いておくのですが、関係当局からオーケーが来た場合でも、その係りの委員で本会議に上程すべからずという決議ができますか。
  51. 大池眞

    大池事務総長 できます。それは決議案ばかりではない。すべての法律案でも同じです。
  52. 石田一松

    石田(一)委員 関係当局で上程しろと言つて来たものでもできますか。
  53. 大池眞

    大池事務総長 関係当局が上程せよと言つて来たというのですか。
  54. 石田一松

    石田(一)委員 要するに、こちらがこれを出してよいかと言つたら、出してよろしいと言われたものを……。
  55. 大池眞

    大池事務総長 ただいまのは、日程第八の專任外相の問題で、オーケーを必要とせざる時期のものです。
  56. 林百郎

    ○林(百)委員 しかし人事に関するものでしよう。
  57. 大池眞

    大池事務総長 それはおとといからであります。その際には、一応クリアーをすることなしに、こちらから報告をすれば、支障ありと認めるものは向うから注意をする、こういうことで報告をして、何らの意思表示がないから、そのままできるわけです。
  58. 石田一松

    石田(一)委員 要するに專任外相を置くか置かないかということは、現段階においては、多数の意思決定によつて、その必要なしと議決されることもありましよう。しかしこれが一日、二日、あるいは何日間かの期間を置くと、設置しなければならない客観情勢が生れるかもわからぬ。またすでに外務大臣というポストがあるにもかかわらず、そのポストが兼任されておることが例外なんです。これに対して、例外でなく、ポスト專任外相で埋めろという要求をすることは当然なんで、現在の客観情勢上まだその必要にまで至つていないということでこれが否決されたと思うのですが、そういうことが国会の本会議で堂々と論議されて、專任外相を置く必要なしと議決するのだつたら、外務大臣ポストというものはなくすればよい。国会專任外相を必要としないとするにもかかわらず総理大臣外務大臣を兼任しておる必要はない。外務大臣はいらない。渉外局長なりでいいじやないかという結論になつて来るおそれが多分にある。そういうところから考えまして、委員会否決されたからといつて、本会議討論、採決して、專任外相の必要なしと皆さん議決するということは、大きな問題を残すと思うのでありますが、何かこの点について事務総長によい取持ち方はありませんか。
  59. 倉石忠雄

    倉石委員 今の石田君のような御意見が一方にあるので、これを上程することは延期したらどうですか。
  60. 大池眞

    大池事務総長 それで、取扱いについて御相談を願いたいと思うのです。
  61. 林百郎

    ○林(百)委員 継続審査でもよい。
  62. 石田一松

    石田(一)委員 提案者外十六名を代表するわけじやありませんけれども衆議院の本会議場において專任外相の必要なしと議決するということは、外務大臣の必要なしというふうに解釈されるおそれがある。委員会否決されたというのなら、また次の国会にわれわれは再び提出するときも来ると考えますので、一応これは本会議議題としない方がむしろ穏当であると考えます。
  63. 小澤佐重喜

    小澤委員長 ただいまの石田君のお考えのように、本問題は一応延期というような形で、本会議議題にしないということで御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  64. 大池眞

    大池事務総長 次に、鉄道建設並びに電化促進決議案はいかがいたしますか。きようの本会議に上げますか、上げませんか、御決定を願いたいと思います。
  65. 倉石忠雄

    倉石委員 これはオーケーが参りましたか。
  66. 大池眞

    大池事務総長 参りました。
  67. 土橋一吉

    土橋委員 賛成です。やろうじやないですか。
  68. 大池眞

    大池事務総長 委員会審査省略要求がありますが、最終日ですから、その通り取扱うことにいたしますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  69. 大池眞

    大池事務総長 それでは、取扱いについてはまたあとで一緒に御相談を願いたいと思います。
  70. 松井政吉

    松井(政)委員 日程に載つてない決議案は、オーケーが来ないので、審議する必要がないという解釈でよろしゆうございますか。
  71. 大池眞

    大池事務総長 それは仮提出の形で、本式の提出にならぬという形になるわけです。提出の準備はしたけれども、真の提出にならぬということで、提出がなかつたということになるわけです。
  72. 松谷天光光

    松谷天光光君 この前の運営委員会で問題になりました、私どもから提出してございました決議案は、一応留保という形になりまして、社会党の方から自由党民主党の方へ交渉していただくことになつていたのですが、この扱いはどういうふうになすつてくださつたでしようか。
  73. 大池眞

    大池事務総長 黒田寿男君外二十二名提出警察予備隊に関する決議案は、各党共同提案の御交渉中に、この決議案オーケーが必要だということになりまして、そうしていまだにオーケーが参りませんから、仮提出のままで、そのままになつておるわけです。従いまして、かりに各派共同提案になりましても、あるいは全員の提出になりましても、オーケーの来るまでは仮提出のままでお預かりをしている形でございますから、御了承を願います。
  74. 林百郎

    ○林(百)委員 その点非常に方針がかわつて来ましたから、ひとつはつきりお聞きしておきたいのですが、そうすると、これからは決議案は、全部一応事前に向うのオーケーをとることが必要になつたわけですね。
  75. 大池眞

    大池事務総長 全部というわけでございませんで、人事予算関係ある決議案です。
  76. 林百郎

    ○林(百)委員 それからもう一つは、議員法案提出したい場合も、やはり人事予算関係のある場合はオーケーがいるわけですか。
  77. 大池眞

    大池事務総長 法案は今までも全部オーケーをとつてつております。ただ決議案だけは、法案から切り離して、従来はあらかじめオーケーが必要であつたのを、この議会からでしたか、前議会の一番しまいでしたか、オーケーはいらないが、占領政策その他で支障がある場合もあり得るから、そのときには注意をするから、一応報告だけすればよろしいということで、一応提出と同時に報告しておつたわけです。それが最近予算並びに人事関係のあるものは、あらかじめオーケーが必要であるという申出があつて従つてその取扱いをしているわけであります。
  78. 林百郎

    ○林(百)委員 そうすると、私の方の原子兵器決議案、これは世界のどこでもやつておることなんですが、あれはやはり仮提出の形になつておるのですか。全然オーケーが来ないのですか。
  79. 大池眞

    大池事務総長 オーケーが来ないのです。
  80. 林百郎

    ○林(百)委員 そうすると、あれはこの国会ではだめということになりますか。
  81. 大池眞

    大池事務総長 もし本日中にオーケーが参りませんければ、結局提出がなかつたということに相なります。
  82. 林百郎

    ○林(百)委員 そうすると、次の国会に出せるわけですね。
  83. 大池眞

    大池事務総長 それはまた出せます。     —————————————
  84. 小澤佐重喜

    小澤委員長 次に、各委員会閉会中の審査に関する件について御協議を願います。     —————————————
  85. 大池眞

    大池事務総長 ただいまお手元へ配付いたさせましたが、一応御説明申し上げます。閉会中の審査をいたしたいということで、各常任委員会並び特別委員会から申出があります。もしこれをお許しになれば、閉会中これだけの継続審査ができることに相なります。最終日でありますから、一応このうちで特に必要がないというものがございません限りは、お願いいたしたいと思つております。議院運営委員会のはこのうちに書いてございませんが、ただいま御決定を願いました国会法の一部改正法律案と、国会議員退職金に関する法律案起草の件並びに議員の福利に関する事項を今庶務小委員会でやつておりますが、それと議長諮問事項、この三本建でお願いいたしたいと思います。
  86. 土橋一吉

    土橋委員 ここに書いてあります各委員会閉会審査の事件でございますが、これは内容をずつと一々審議することも困難でありますし、各委員会で自主的に決定されておる事項でもありますので、一括して承認をしてくださるような方法で議事を進められたらよいのではないかと思います。
  87. 小澤佐重喜

    小澤委員長 土橋君から、ただいま事務総長提案した閉会中の委員会審査を全部一括して承認しようという御意見ですが、いかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  88. 小澤佐重喜

    小澤委員長 御異議がないようですから、さように決定をいたします。  なお、ただいま事務総長からお話がありましたように、本委員会においても閉会中に国会法の一部改正に関する件、及び国会議員退職金に関する法律案の起草に関する件、並びに議員の福利に関する事項及び議長よりの諮問事項について審査を申し出ることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  89. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではさように決定いたしました。     —————————————
  90. 大池眞

    大池事務総長 あともう一点私から御報告申し上げておくことがございます。社会保障制度審議会の委員ができておりまして、水谷昇君と大石武一君、青柳一郎君、福田昌子君、川崎秀二君、こういうふうに各派に割当てて五名が出ております。そのうち水谷昇君が辞職されましたので、その補欠を出さなければなりませんが、これは議長が推薦することになつております。各派に割当つた水谷君のかわりとして、自由党の方から藤枝泉介君を推薦して参つておりますので、議長が藤枝君を推薦することになろうと思いますが、一応御報告を申し上げておきます。
  91. 小澤佐重喜

    小澤委員長 ただいまの件は、さよう御了承を願いたいと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  92. 大池眞

    大池事務総長 なお、ただいま閉会継続審査をいたすことに御決定になりました関係から、各常任委員会から委員派遣の承認を求めて来ております。これは数多くございますので、この際すぐこの場でおやりを願うのもいかがかと思いますので、整理をして、きようの議事のお打合せをお願い申し上げまして、議事の中間で、参議院との関係で場合によつて休憩でもする必要がございますれば、その際に運営委員会を開いて、御決定願つたらどうかと思います。本会議議題になることでございませんから、あとにいたしたいと思つております。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  93. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは本日の議事について御協議をお願いいたします。
  94. 大池眞

    大池事務総長 本日の議事について、緊急質問取扱いをおきめ願いたいと思います。本日出て参つた分として、ここに書いてございませんが、議員国会報告に関する集会並びに公共施設使用に関する緊急質問というのが、林百郎君からけさほど提出されたわけであります。これを本日いかが取扱いますか、ひとつ協議を願います。
  95. 林百郎

    ○林(百)委員 それでは提案者から説明します。実はこの臨時国会の始まる前に、私たち議員の演説が大分いろいろな点で制約されまして、兵庫県のごときはほとんどできない。長野県の私のところなども、あらかじめ演説会のビラを張りますと、警察から呼び出しが来て、どういうことを言うのかということで、署長や刑事が四、五人集まつて、あらかじめ内容を聞く。それから会場では、ぜひ警察官を入れてメモをとらせろというようなこと。それからこれは諏訪市のことですが、万一の場合に備えるというので、二百人ほどの警察官が動員されて、解散を命ずるようなことをされます。これは六月三日です。アメリカからダレス顧問が来たときには、特に嚴重なことがありましたが、その後も依然としてそういう形が行われており、これでわれわれ国会議員国会報告がほとんど有名無実になるわけです。ちようどここで国会が終りまして、再び国会報告をしなければならないという際に、どういう取締りの御方針を政府が持つておるか、政府の責任ある言葉をわれわれみずから聞いておいて、下部に行つた場合にもいろいろ調整をしなければなりません。現在政府の方針自体も全然わからないし、場合によつて関係方面の意向だと言つてみたり、場合によつては日本政府の意向だと言つてみたり、それ自体がはつきりしないわけです。実はこういうことを言つておりましたら、そこに京都から出ておる大石ヨシエさんも見えまして、私の方も京都府の舞鶴の警察から七月の上旬だそうですが、演説会をやろうとしたら警察からやはり注意があつて、次のようなことは言つてくれるな、第一には全面講和のことは演説会に言つてもらいたくない、南北朝鮮の問題については触れてはいけない、平和あるいは戰争に反対だというようなことは言つてもらつては困る、それから反米——日本の占領政策でなくして、アメリカのこと自体に反対するようなことを一切言つてもらつては困るということで、そのうちに、大石さんの言うには、記憶がはつきりしていないが、あまり政治的なことを言つてくれるなということまで言われたということです。これは本人も記憶がはつきりしていないが、たしかそう言われたという。そうなれば国会報告は何を言つたらよいかわからなくなる、自分としては地方行政委員会でこの点を明らかにするつもりだが、これはしかし国会議員全体の問題でもあるし、閉会になるときでもあるし、本会議ではつきりした基準を聞いてもらいたいという希望も実はあつたわけなんでして、これは非常に重要な問題でありますから、ぜひきよう許していただいて、やらしていただきたいと思うわけです。
  96. 椎熊三郎

    椎熊委員 林君の発言は非常に重要な問題だと思います。われわれも議員として政府の所信を明らかにしたいと思うので、文書で質問書を提出して、文書で返事をとつてそれを印刷して各党にまわせばよいじやありませんか。
  97. 林百郎

    ○林(百)委員 それも実は横田甚太郎君の名前で質問書が出ておるのですが、返答が来ないのです。向うは七日以内に出せばよいというので、われわれの手元には必ずしも七日までに来るときまつていないのです。
  98. 大池眞

    大池事務総長 いつごろ出したのですか。
  99. 林百郎

    ○林(百)委員 相当前です。
  100. 大池眞

    大池事務総長 今聞きますと、来ておるそうです。もし印刷させる必要があれば、それだけ特に印刷させます。
  101. 林百郎

    ○林(百)委員 それを見て、はつきりしておるならよいし、それでなければ緊急質問をさしていただきたい。きようが最後ですから、それもいただくし、緊急質問もやつたらよいじやありませんか。
  102. 椎熊三郎

    椎熊委員 こんな忙しい、せつぱつまつた、跡始末をするときに、そういうことをする必要はない。重大な問題について前から質問書を出しておるのに、今まで黙祕しておるとはどういうわけだ。返事が来ておるというのだから、返事を見ようじやありませんか。返事を見たら、ぼくら満足するかもしれない。満足しないかもしれぬ。その上で相談しようじやないですか。
  103. 小澤佐重喜

    小澤委員長 この問題は今事務の方で探しておりますから、しばらく留保しておいてください。     —————————————
  104. 大池眞

    大池事務総長 今探しておるようですから、その点はちよつとあとまわしにお願いして、風早君の懲罰動議がそのままになつておりますが、最終日でありますので、これも一応の始末をおつけ願いたいと考えております。
  105. 椎熊三郎

    椎熊委員 これは、今度のように延ばされることは、自由党としては何か考え過しだろうと思う。動議を出したら、すぐ本会議にかけて委員付託にすべきものを、何か政治的含みを持たして今日まで残しておくということは悪例です。こういうことなら初めから動議など出さないがよい。ここに至つてそれを持ち出したところで、風早君の一身上の弁明を聞くだけで意味がないから、これはあなた方撤回しなさい。
  106. 倉石忠雄

    倉石委員 これはもう撤回します。
  107. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは風早君の懲罰動議は撤回されました。     —————————————
  108. 大池眞

    大池事務総長 もう一点は、労働委員会で国鉄第二次裁定の問題を継続審査しておつたのでありますが、これは重大問題でもありますので、委員長の方から、本日簡單に中間報告をいたしたいという申出があります。これを適当なところへ入れていただくようにお願いいたしたいと思います。
  109. 土橋一吉

    土橋委員 この問題については、委員長が中間報告をされることは委員会においても決定した問題ですけれども継続審議する過程においていろいろ意見がありまして、委員長の中間報告について私の方で質問を申し上げ、委員長の所信を明確にしておかないと、国鉄の労働者諸君としては非常に困つた問題を控えておるのであつて、特に第一次裁定についてもああいう問題が起つておりますし、第二次裁定が再びあのような状態になるということについては遺憾の点が多いわけです。だから委員長において継続審査を行われる過程において、どういう所信を持つてやられるか、また現在どういう程度にその問題について準備されておるかということを質問したいので、質問を許していただきたいのです。
  110. 小澤佐重喜

    小澤委員長 質問するということは、ここで質問するという意味ですか、本会議で質問するという意味ですか。
  111. 土橋一吉

    土橋委員 その点は本会議で明確にしておきたいと思うのです。
  112. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それは委員会決定した事項を報告するのですから、それに対する質問をするということは今まで例がない。
  113. 土橋一吉

    土橋委員 御当人の倉石委員長もおられますが、ここでそういう所信を聞いても意味がないことなのです。中間報告をされる機会に、委員長の将来の運営、あるいはそういうことに対する基本的な態度を明確にしていただく方が、委員長の方もやりよいだろうし、労働委員会としてもきわめて適切なことじやないかと思うわけです。
  114. 倉石忠雄

    倉石委員 中間報告ですから、それに対する質問ということはどういうものですかね。
  115. 林百郎

    ○林(百)委員 先ほど委員長から、委員長報告に質問するということはないと言われたが、非常に重要な場合は、院を代表してその問題に対して質問をするということはあります。
  116. 大池眞

    大池事務総長 その案が議題になつて委員長報告をして、それに対する態度決定する場合には質問はいいでしようが、ただ自分の方で預かつたものを、この前も継続になり、この次も継続になつて、まだ済まないから、ここで中間報告をしようというのですから、中間報告に対して質問をしようということになれば、審議のやり直しになつて意味がないのではないでしようか。
  117. 林百郎

    ○林(百)委員 継続審査について院の承諾を求めるのでしよう。
  118. 大池眞

    大池事務総長 そうじやないのです。継続審査の問題は先ほど御決定を願いました。
  119. 土橋一吉

    土橋委員 労働委員長継続審査なつたものの中間報告をされるというならば、それは一つ議題になる。これに対して質問をすることは、過去の例もあります。このたびの第二次裁定は特に実行せしめる必要があるわけで、そのために継続審査をやられるわけです。そうすると、われわれの方ではいろいろな考えがあるわけで、委員長継続審査をすることについて中間報告をする。それについて明確に将来の運用なり、労働委員会としてどういうふうに取上げるかという所信を聞くわけです。
  120. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それは労働委員会で聞くべき問題でしよう。
  121. 大池眞

    大池事務総長 中間報告について、それが間違いじやないかというのなら別だけれども、中身に対してどういう意向かということを質問するというのはおかしいのではないですか。
  122. 土橋一吉

    土橋委員 この前にも国会継続審査になつておる。ところが労働委員会に付託になつたのが、手続上の関係もあつて相当遅れておる。だから労働委員会として、期間が短かい関係もあつたけれども、第一次裁定については一回も委員会を開いておらず、継続審査の実体も行われていない。この次の国会までまたそういう事態が起ることは、みな心配しておる問題だから、委員会経過報告をされるなら、そのことについて明確な意思を表示されることも委員長として必要だろうし、私どももそれを質問したい、こういうわけです。
  123. 倉石忠雄

    倉石委員 労働委員会経過について、ただいま土橋君の、第二次国鉄裁定を今国会で一回も審議していないと言われたことは間違いでありまして、毎日連続して審査して、あなたも出ておられて、何を言つておられるのか、でたらめきわまる。そこで本日やろうという報告は、実際内容を申し上げれば、政府側からは、今ははつきりした態度はとれないが、もう一、二箇月たてば、経理上余裕ができて来る見込みがあるから、もうしばらく継続しておつていただけば、裁定の趣旨を尊重するようになるはずだ、こういう言明が委員の質問に対してあつたから、そういうことに対して、民主党、社会党、共産党もそのときはお話になつて、それから斎藤国鉄委員長も、ただ継続審査だと言われても、議員さんにはおわかりになるだろうが、組合側はなかなかよく事情がわからぬから、特に委員長にお願いして、中間報告をして、政府の言明のようなことを述べていただければ、国鉄労働者としても、一歩前進したのだということで、けつこうだということになるからということで、全部賛成されたから、お説に基いて委員長は中間報告をしようということなのでありまして、これに対しては何ら御質疑はないはずである。これからの見通しとかいうことは、これからあなた方とあらためて継続審査をやつてみなければ、つきません。だから、こんなことに質疑をされることはおかしいのです。
  124. 土橋一吉

    土橋委員 倉石君の言われることは違うのであつて、私の言うのはこうです。第七国会から第八国会継続審査としてかかつた、その間においては一回もやつたことがない。今回は三回ないし四回審議をしたのであるけれども、将来また第七国会と第八国会の間に行われたようなことが行われるということについては重大な問題がある。それを委員長がどういう所信でやるかということについて、明確にしておくための質問なんだから、決して質問の内容が悪いわけでも何でもない。特に国鉄の労働者諸君は、委員長自身が今言つておるように、そういう経過議会報告してもらうということでなしに、もつと継続審議をやるについて真劍に考えてもらいたいというのだから……。
  125. 倉石忠雄

    倉石委員 それなら委員長に対して、継続審査閉会中やつてくれと言えばよいわけであつて、本会議において何もやおちようをやるようなことは必要ではない。
  126. 林百郎

    ○林(百)委員 やおちようじやない。
  127. 石田一松

    石田(一)委員 疑義があるので事務総長にお聞きしておきたいのですが、委員会審査中の案件を本会議で中間報告することは、国会法の五十六條の三に「各議院は、委員会審査中の事件について特に必要があるときは、中間報告を求めることができる。」とあつてこれは自発的にきめることができるわけです。しかしその次に「前項の中間報告があつた事件について、議院が特に緊急を要すると認めたときは、委員会審査に期限を附け又は議院会議において審議することができる。」こういうことが書いてある。そこで労働委員長が中間報告をすると、中間報告について特に緊急な必要があると議院が認めたときは、委員会審査に期限を付することができますね。そういうことがもし動議として提出されたとしますと、この中間報告というものはややつこしくなるのではないですか。
  128. 大池眞

    大池事務総長 五十六條は、それと違うのでありまして、今委員会が付託を受けた議案がある。それがどうなつたかちつともわからぬので、議院の方から要求をして中間報告をさせるわけです。一方は、議院の方から求められないけれども自発的に自分が扱つておつた議案について中間報告をしたい、こういう申出でありまして、そんなものは申し出てもやらせぬとおつしやれば、やらすわけにはいかぬわけです。
  129. 石田一松

    石田(一)委員 それはわかつておるけれども委員長の中間報告というのは、考査委員会が特に先例をつけたようですが、今の五十六條等の関係で、いろいろトラブルを起こすおそれがあると私は思う。だから中間報告は、国会法あるいは衆議院規則によつて委員長がやるのか——それがこの議院運営委員会において、オーケーということになれば、それでよいのでしようけれども、あまりこういうことをときどきやられると、質問を出されるとか、あるいは審査に期限を付さなければならぬというようなことになるおそれが多分にありはせぬかということです。
  130. 林百郎

    ○林(百)委員 それを少しはつきりさせておきたいのですが、この前の国会継続審査にする場合に、倉石君から報告があつて、やはりこの問題で質疑を許したと思うが、その点どうですか。
  131. 倉石忠雄

    倉石委員 国鉄裁定に対してはない。労働組合法の改正に対しては、社会党から質疑があつた。
  132. 大池眞

    大池事務総長 それは委員長報告になつて議題になつて審議を続けて行くから、質疑が起るわけです。
  133. 林百郎

    ○林(百)委員 議員の発言に対して、不明な点があつたら、いくらでも質疑はできるはずだ。
  134. 倉石忠雄

    倉石委員 こういう趣旨で中間報告をやるということは、共産党も入つてきめたことで、その発言について疑問があるわけはない。
  135. 林百郎

    ○林(百)委員 その内容についていろいろ反対したい点もあるから、それについて委員長がどう扱われるかということを聞きたいわけです。
  136. 佐々木秀世

    ○佐々木(秀)委員 それは審議じやないですか。
  137. 小澤佐重喜

    小澤委員長 今の土橋君からの問題は、倉石君の報告を一応聞いて、土橋君の意向にはなはだしく反した場合には、委員会があるのだから、また委員会で聞いたらよくはないですか。
  138. 土橋一吉

    土橋委員 そういうことは通常の方法であつて委員会を開いていただいて質疑をすることはいたします。しかしこの前の第七国会から第八国会にかけて、継続審議は一回も開かれていない。従つてこの問題が論議されておるわけです。そういう点について、倉石委員長が経過報告において、私たちがこいねがつておるようなことを将来やるという方針を述べて、何人も納得されるようにしてもらえれば、質問する必要はないのですが……。
  139. 小澤佐重喜

    小澤委員長 土橋君のおつしやることはわかつておりますから、そういうことで本日の本会議倉石君から報告を願つて、疑義がありますれば、委員会を開いて、委員会で質問してもらう、本会議ではしないということに御了承を願いたいと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  140. 大池眞

    大池事務総長 それから、きようの議事日程について御相談を願います。  日程の第一は、検察官適格審査会予備委員選挙でありまして、加藤さんのがわりに尾関さんが推薦されております。  日程第二の、国土総合開発審議委員任命につき国会法第三十九條但書の規定により議決を求めるの件、これも前会おきめを願いまして、本日の本会議において議決をするということに相なつております。  日程第三の、鉄道公安職員職務に関する法律案、この参議院からの回付案は、先ほどのお話で反対もありまするから、承認するかしないか、のむかのまぬかということを起立採決をいたします。  日程第四の、関税法の一部を改正する法律案、これも同様でございます。  第五の、低性能船舶買人法案についても同様でございます。  日程第六の、昭和三十五年における教育委員会委員の定例選挙の期日の特例等に関する法律案、これについては委員長報告を求めまして……。
  141. 林百郎

    ○林(百)委員 これについては今野君より反対討論をいたします。
  142. 松井政吉

    松井(政)委員 私の方は坂本泰良君が反対討論をいたします。
  143. 大池眞

    大池事務総長 討論は相かわらず十分程度ということでよろしゆうございますか。
  144. 土橋一吉

    土橋委員 十分程度ということでけつこうです。
  145. 大池眞

    大池事務総長 次に、鉄道建設並びに電化促進に関する決議案、これは提案の趣旨弁明はどなたですか。
  146. 倉石忠雄

    倉石委員 尾崎さんです。
  147. 土橋一吉

    土橋委員 私の方から賛成理由を述べます。
  148. 大池眞

    大池事務総長 全会一致のはやらぬことになつておりますが……。
  149. 林百郎

    ○林(百)委員 委員長報告の中に入つておりますればいらないと思います。それではこちらの希望事項を入れていただくように委員長と連絡しましよう。
  150. 大池眞

    大池事務総長 日程第八は、先ほど延期ということになつております。  なおこれ以外に、ここに載つておりまする請願が五百十三件ありますが、これを一々各委員会委員長報告を求めておりますと、たいへんでございますから、例によつて委員長報告省略してお願いしたいと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  151. 大池眞

    大池事務総長 それ以外に、請願で本日やつておるものがございます。大蔵委員会、地方行政委員会人事委員会、これで上りましたものがありましたら、その追加方もお願いいたしたいと思います。
  152. 田中織之進

    ○田中(織)委員 請願のうちで、大蔵委員会から出ているのは酒税引下げに関する請願でありますが、これは大蔵委員長から何か特別な希望はなかつたでしようか。
  153. 大池眞

    大池事務総長 特別に希望を聞いておりません。どういう意味の希望なんでしようか。
  154. 田中織之進

    ○田中(織)委員 これは各党一致のもので、特に相当つつ込んで政府側から答弁も求めておるので、そのことについて委員長から特に希望があるはずなのですけれども、一ぺん大蔵委員長に当つていただいて、委員長において特にその必要がないというならば、事務総長の言われた取扱いでけつこうですが、この問題は何件も特にたくさん出ておつたし、各党で強く取上げた問題ですから、その点委員長に一ぺん当つていただきたいと思います。
  155. 石田一松

    石田(一)委員 先般来公報を見まして、実にむだがあると思うのです。実は大蔵委員会の酒税引下げに関する請願というのは、これだけの数が出たには違いないが、しかしほとんど二ページ以上にわたつて、同じく同じくということで並べておる。こんなめんどうなことは、今後何とか整理する方法はないでしようか。ときによると、これ以上のものがある。同じ内容の請願が、かわつた人によつて繰返し出されて、数多く出されたものが有力なんだという一つの示成運動的な姿になる。これは内容を書いて、外何件出たということを記載されれば足りるのではないかと思うのですが、事務的に何とかならぬものですか。
  156. 大池眞

    大池事務総長 そういうぐあいにしてよければ、私どもの方としては非常に簡單なのです。ところが自分の名義で出したものがどうなつておるのか、外何件ではわからない。紹介議員はだれであるかわからないという関係で、非常に問題があつて、こういうことになつておりますから、そういうような取扱いについては、またあらためて御相談願いたいと思います。
  157. 小澤佐重喜

    小澤委員長 石田君の言われた問題は、またあらためて御相談することにいたしまして、一応請願全部を委員長報告省略して決定することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  158. 大池眞

    大池事務総長 それから日程の追加として今考えられておりますのは、今澄勇君外二十名提出の、協同組合による金融事業に関する法律の一部改正法律案というのが出ております。これが今上つたそうでございますから、共産党は御反対のようでございますが、緊急上程方をお願いいたしたいと思います。これは大蔵委員会関係でございます。  それと、狂犬予防法案が本院で通つたのでありますが、簡單なところが参議院修正されて、帰つて来るように聞いております。これが帰つて参りましたならば、大体修正の点は厚生委員会等で検討して御同意のように聞いておりますから、これも緊急上程をお願いいたしたいと思います。  これで大体今持つておるものは済むはずでございますが、そうすると、一時ちよつと休憩していただいて、参議院の模様を見ることにいたしたらどうでしようか。
  159. 林百郎

    ○林(百)委員 先ほどの国会報告演説会の問題ですが、あれは非常に重要ですし、私の方はむりに本会議でやる必要はありませんが、できたらこの次に議運を開くときに、政府の岡崎さんにでも来てもらつて、はつきりさせたいと思います。質問書は出ておりますが、まだ政府から来ていないらしい。もし岡崎さんが出られなければ、だれかほかの方でもけつこうでする
  160. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員 日程第六の、昭和二十五年における教育委員会委員の定例選挙の期日の特例等に関する法律案については、われわれの委員会においては討論はやりそうでない情勢だつたのですが、反対討論が三人あるようでありますから、賛成討論留保したいと思います。これは自由党民主党賛成でございます。
  161. 大池眞

    大池事務総長 そういたしますと、先ほど御決定願いました旧軍港市国有財産処理審議会委員任命同意の件は、どうせ採決するだけでございますから、一番最初に入れましようか。
  162. 椎熊三郎

    椎熊委員 劈頭でいいでしよう。
  163. 大池眞

    大池事務総長 それから倉石さんの中間報告も、きわめて簡單でございますから、その次あたりに入れていただいたらいかがでしよう。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  164. 大池眞

    大池事務総長 そうして日程に入つていただいて、一応済んだところで、参議院の方の見通しもありますから、特に休憩する必要もなければ散会することもできましようが、議場内の空気によつて、休憩を願うかもしれません。
  165. 林百郎

    ○林(百)委員 もし休憩する必要があれば、その間に議運を開いてもらつて、岡崎さんに来てもらいたい。こちらで待機する必要のある参議院の方の法案はどれだけありますか。
  166. 大池眞

    大池事務総長 今地方税法案は上つたそうですが、自作農創設等の問題があるようです。
  167. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは本会議はこの方針で進みますが、院内交渉によつて参議院から来るものがあれば、それまで一応休憩して、その間議院運営委員会を再開することにいたします。     —————————————
  168. 今村忠助

    ○今村(忠)委員 ちよつと私から御報告申し上げます。例の庶務小委員会において、施設並びに福利に関する件について大蔵省と折衝する事項があるのでありますが、まだ結論に至つておりませんので、この際報告省略させていただきたいと思います。ただ継続審査のうちに入つております通り、今後なおこれが実現方について折衝を続けるつもりでございますから、各位においても一応御了承おきを願いたいと思います。     —————————————
  169. 大池眞

    大池事務総長 それからこの前、湯川博士が来月の八日か九日にお着きになるそうで、こちらで表彰した関係もあるので、一応各派の代表者が集まつて、歓迎の意を表するために町かしたらどうかというお話がありました。これはこちらだけできめましても、向うもいろいろよそに顔を出される関係あるでしようし、飛行機で飛んで帰つて、お疲れのところでもあり、予定があるといけませんから、電報か何かを打つて、先に言つておかなければならないのではないかと思いますが、いかかでしようか。
  170. 小澤佐重喜

    小澤委員長 これは小委員会で懇談していただいて、あと事務総長においてしかるべくやつていただいたらいかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  171. 大池眞

    大池事務総長 それではまたあとで御相談を願うといたしまして、本日の本会議は二時ということにしてよろしゆうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  172. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは本会議は二時ということにいたしまして、運営委員会は暫時休憩いたします。     午後一時二十五分休憩      ————◇—————     午後五時二十三分開議
  173. 小澤佐重喜

    小澤委員長 休憩前に引続いて運営委員会を開きます。  先ほど留保になつておりました漁港審議会委員任命について同意及び国会法第三十九條の議決を求める件について御協議願いたいと思います。
  174. 土橋一吉

    土橋委員 反対です。
  175. 小澤佐重喜

    小澤委員長 本会議に上程することだけを御承認願いたいと思いますが、いかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  176. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは満場一致でそういうことに決定いたしました。なお賛否については各党で自由に決定していただきます。     —————————————
  177. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは次に、常任委員会からの委員派遣承認の件について御協議を願いたいと思います。
  178. 大池眞

    大池事務総長 私から御報告申し上げますが、次から次に出て参りましたので、一覧表にまとめて差上げるわけには参りませんが、ごく簡單に申し上げておきます。  水産委員会からは二十三名、ちようど現在員全部ですが、これを六班にわけて十日間、第一班北海道、第二班東北、関東、第三班中部、近畿、第四班中国、四国、第五班九州、第六班淡水漁業、こういうように派遣いたしたいということであります。それから地方行政委員会からは十六名を十日間、これも六班にわけて派遣をいたしたいということであります。決算委員会からは八名を十日間で、四班にわけてありますが、方向は少し大まかにわけてあります。それから労働委員会からは十二名を四班にわけて十日間でございます。農林委員会からは二十名を六班にわけて十日間、経済安定委員会は十五名を六班にわけて十日間、法務委員会は十八名を四班にわけて十日間、建設委員会は十三名を四班にわけて十日間、人事委員会は十三名を六班にわけて十日間、電気通信委員会が十二名を三班にわけて十日間、運輸委員会は十大名を四班にわけて十日間、文部委員会は十二名を五班にわけて十日間、外務委員会は十三名を三班にわけて、十日間と十二日間とがあります。それから厚生委員会は二十二名を六班にわけて十日間、内閣委員会が十二名を四班にわけて十日間、災害委員会が九名を二班にわけて、一班は七日間、二班は十日となつております。こういう申出がありますが、これはこのままでは何としてもできませんで、総体の人数が二百四十名を越えるはずでございます。二百四十名を越えまして、平均十日になつておりますので、旅費だけで四百万円を越えることになります。本年度の予算では、今後必要の起つた場合派遣できないことにもなり、あとの始末がつかぬことがあつては困りますから、これだけ全部承認することは事実上不可能のように思われますが、一応御報告申し上げます。
  179. 園田直

    ○園田委員 委員派遣は国会閉会期にいつも問題になるのでありまして、前国会において、これに対して、たとえば選挙区の問題、あるいは人員の問題等について申合せをやつております。よつて今回も、今事務総長から御報告なつ通り予算もすでに厖大になつておるので、きわめて少数に制限するように望みます。
  180. 倉石忠雄

    倉石委員 ただいま園田君の御提案、私どもも同感でございますので、そういう御趣意に基いて、ひとつ議長に御一任ということにお願いいたしたいと思います。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  181. 長谷川四郎

    ○長谷川委員 しかし議長さんにおいてもお困りになるのではありませんか。
  182. 小澤佐重喜

    小澤委員長 むしろ事務当局に案をこしらえてもらつて、ここで決定したらどうですか。
  183. 大池眞

    大池事務総長 この前は大体こういうことになつておりました。閉会中の分については、全員の約半数以上は困るということで、約半数というので押えまして、それから同一人が二度行くようなことを避けて、なるべく選挙区等も避ける、そういうことで、十日以内ということになつておりましたので、今回も大体十日としてここへ出て来たのだと思います。今度は全員派遣というような申出もありますが、大体その委員会の半数にお願いしたい、こういう方針であつたのであります。それでやりますと、本年度の出張旅費は千七百円に上つた関係から、昨年の実績の予算しかございませんので、上つた分だけ足りなくなる。そこで一割見当減してもらいたいということを一番最初に御決定を願つたのであります。そんな関係がありますから、そんなような線に沿うてやつていただかなければならぬかと思います。
  184. 土橋一吉

    土橋委員 この予定は三百四十名が平均十日間で四百万円、こういうことに相なつておると思います。ところが現実には十分の予算がないわけです。しかしおそらくどこの委員会においても、各委員会が自主的に決定したものでありますので、議長とされましても、どの委員会は派遣する、どの委員会は減すということはできないと考えるのです。それでここに出ておる二百四十名の諸君の十日間の平均を、ある程度目にちを減すことを了解するならば、どの委員会にも平均されると思うのです。そういうことを考えられて、各委員会が不公平のないように、日にちの点である程度削減すれば、費用は一応出るのでありますから、そういうふうにして、各委員会が自主的に決定したものは、やはりやらすという方針をとつていただきたいと思います。
  185. 園田直

    ○園田委員 旅費の関係がありますから、人体この前のように基準を示してまかしたらどうですか。
  186. 土橋一吉

    土橋委員 人数の点もありましようし、日数の点を減せば、各委員会了承できるのではないかと思います。
  187. 倉石忠雄

    倉石委員 従前のこともあり、そういう諸般の情勢は事務当局によくわかつておるはずですから、そういうことをしんしやくすることとして、議長に御一任願いたいと思います。
  188. 小澤佐重喜

    小澤委員長 全然行かない委員会もありますから、多少残す必要もある。そういう点すべてを勘案して議長一任ということでよろしゆうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  189. 松井政吉

    松井(政)委員 議長一任に異議はないのですが、これだけはむりだということが、ここの全体の意見なんですから、大体議長さんが取扱う場合に、各派遣委員の人数は大体何名を越えない程度とか、こういう形で議長さんにおいてとりはからつてもらいたいという基準を答申しておく方がよいのではありませんか。その方が議長さんがやりよいと思います。
  190. 岩本信行

    ○岩本副議長 八人以内で十日以内ぐらいにすればよいのではないですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  191. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではそのように決定いたします。
  192. 土橋一吉

    土橋委員 八人ということになりますと、共産党は入りますか。
  193. 大池眞

    大池事務総長 それは班を幾つもわけますから、どこかへ入ることと思います。     —————————————
  194. 大池眞

    大池事務総長 そうすれば、前にお預かりしておつたのはそれで済みまして、これからの本会議のことですが、狂犬予防法が修正されて帰つて来たそうであります。この修正点はどういうことでございますか……。
  195. 倉石忠雄

    倉石委員 箇條はたくさんあるけれども、要旨はつまらぬことです。読み上げると、第四條第一項中「都道府県知事」とあるその下に「市町村長(都の区の存する区域にあつては区長とする。以下同じ。)を経て」を加える。同條第三項中「犬の鑑札を」の下に「前項の市町村長を経て」を加える。第六條第四項中「(東京都の区の存する区域にあつては、保健所長とする。以下同じ。)」を削る。第九條第一項中「その所在の場所で」を削る。第二十一條中「厚生省令で定める基準により」を削る。第二十五條中「第八條第二項、第三項及び第十五條」を「第八條第二項及び第三項」に改める。それから第二十六條中「一年以下の懲役」とあるのは重過ぎるというので、これを削るということであります。本院の厚生委員会では全会一致でこれに御賛成なさつたわけであります。
  196. 小澤佐重喜

    小澤委員長 そうすると参議院回付案をのむということで御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  197. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それではさように決定いたします。
  198. 大池眞

    大池事務総長 一応今まで問題になりました法案は全部これで片づくわけですが、あと何か一本くらいあるようなことを言つておりましたけれども……。
  199. 土橋一吉

    土橋委員 先ほど官房長官が委員会に出られて林君の質問に対して誓えるようにということでありましたが、どうなりましたか。
  200. 林百郎

    ○林(百)委員 これは党へ報告しなければならぬから、ぜひそうしてもらいたい。
  201. 小澤佐重喜

    小澤委員長 岡崎君が六時から渉外関係で行かなければなりませんので、次長でもよろしいですか。
  202. 林百郎

    ○林(百)委員 けつこうです。
  203. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは暫時休憩いたします。     午後五時四十分休憩      ————◇—————     午後五時四十六分開議
  204. 小澤佐重喜

    小澤委員長 休憩前に引続いて会議を開きます。
  205. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方からお尋ねしますが、実は官房長官にお尋ねしたかつたのですが、所用があるそうですから、次長に伺いますが、実は国会議員国会報告演説に関して、最近各地で非常にいろいろな制限を受けますので、政府の統一した方針が、どういうように出されておるかということを聞きたいのです。  実情を申しますと、たとえば学校の校舎などを借りる場合に、非常に自由に許してくれる場合と、なかなか許してくれない場合とがあります。そこで、そうした公共の建物を国会報告演説に各国会議員が使う場合には、どういうような制限と取締りの方針を出されておるか、そのことが一つ。それから国会報告をしようと思いますと、警察から注意が来まして、大体どういうことを言うか知らしてもらいたい、それから私服の警察官をぜひ中に入れてくれ、それからメモをとらしてもらいたい、場合にによりますと、私の経験ですが、長野県などでも二百名ばかりの警察官を待機させまして、万一の場合には解散を命ずるというようなことで、強権発動の準備をしておるわけです。御存じの通り六月三日から六月二十五日にかけてダレス顧問が来たときには、向うからいろいろ取締りの指示があつて、不穏な空気を醸成するような集会を禁止するというようなことがあつたのですが、そのときにも国会関係のものは取締りの対象になるようなことはなかつたはずです。ところが遺憾ながら、ダレス顧問が日本から帰られて後、依然として警察からそういう注意があります。それから社会革新党の大石ヨシエさんからも私の方へ特に希望があつて、ひとつ共産党の方からも問題にしてくれないかという意見がありました。それは七月の当初大石さんが国会報告をやろうとしましたら、京都府の舞鶴の警察から来まして、講和会議のことについては触れてくれるな、それから南北朝鮮の問題についても触れてくれるな、それから反戰だとか平和だとかいうような問題について触れてくれるな、米国の問題についていろいろ言つてくれるな、最後には、あまり政治的なことを言つてくれない方が間違いないだろうというようなことを言われた。これでは一体何を国会報告してよいかわからぬというようなこともありまして、ここで一応閉会になりますと、各地方へ帰つて国会報告をしなければならないのですが、そういうときの取締りの基準、また警察に対する指示、根拠というようなものを詳しくここでお知らせ願いたいと思います。
  206. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 第一の、学校施設を国会報告等にお使いになる問題でありますが、これにつきましては、大体こういうふうに政府はきめております。御承知の通り学校教育法というのがございまして、その八十五條の規定によりまして、大体学校施設の学校教育目的以外の利用につきましては、公職選挙法等の法律に定められた使用以外は、学校教育上支障のない限り社会教育その他公共のためにだけ利用させるということに努めておるわけであります。従つて御質問のような、選挙区における特定政党の主催で国会報告会を開催するというようなことは、終局的には学校の管理者または学校長において決定すべきものでございますけれども、原則としましては、できるだけそういうようなものに使うことは差控えるのが望ましいわけであります。しかし利用を許可する場合におきましては、特にどの政党だからというようなことは私どもの方では考えておりません。絶対に差別待遇をするということは考えておりませんが、今申し上げましたような趣旨によりまして、社会教育その他公共のために利用するというのを目標にいたしまして、学校長あるいは学校の管理者がきめるということになつておるわけであります。従つてそのときの情勢、あるいはその管理者または学校長の判断によりまして、必ずしも全国どこに行つても同じだというわけには行かないと思います。御質問のようにいろいろ差異があるということも考えられるわけであります。  それから第二の点につきましては、警察のことは御承知の通り非常に臨機応変的なものでありまして、これを抽象的に一定の基準をきめるというようなことは非常にむずかしいわけでありまして、そのときの情勢あるいは集まつて来る人たちの数及び性質その他四囲の事情から、いろいろ千差万別でありまして、一定のルールをきめるわけには行かないのですが、御質問のようなことが事実でありますれば、多少行き過ぎのようにも考えますけれども、これは実際現地の責任者にまかしておるわけでありまして、抽象的には、御質問のようなときに特に取締りを嚴重にするというようなことは、もちろん指示もいたしておりませんし、またほかの理由がないならば、御質問のようなことは少し行き過ぎのように考えられます。
  207. 林百郎

    ○林(百)委員 そうすると、現在都條例だとかいろいろの條例があるところは別として、集会や会合については別段の取締りの指示は出してないのですか。
  208. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 公共の治安とか安寧を守るということについての必要上のことはもちろんございますけれども、特に條例のない限りは、集会を禁止するとか、あるいは監視をするとかいうことはもちろんございません。
  209. 林百郎

    ○林(百)委員 関係方面からも別に出ておらないのですね。
  210. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 来ておりません。
  211. 田中織之進

    ○田中(織)委員 ただいま條例以外に、治安に関するもののほか、特別に言論、集会等について指示を出しておらぬということでありますが、治安について、法に基かないで、いわゆる行政運用の建前から一般的に出ておる指示というものは、どういうものがあるのですか。
  212. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 先ほど申し上げました通り、これは一般的に抽象的な規則あるいは指示によつて、一々具体的の場合に適合するようなことができるわけでないのでございますから、その点は先ほど申し上げましたように、現地の責任者の判断にまかしておるわけであります。従つてそういつた一般的の指示というものは特にやつておりませんが、もちろん治安維持の責任を持つておる現地の責任者がいろいろ判断して、適当な方法をとるわけであります。
  213. 田中織之進

    ○田中(織)委員 そうすると、もちろん條例その他、たとえば警察法その他の法令の規定従つて、現地の警察官が状況判断に基いて臨機の措置をとる以外に、治安についても一般に政府として、こういう原則的な方針に従つて処置せよというような特別の指令は、現在は何も出ておらないと了解してよいわけですか。
  214. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 さようでございます。
  215. 土橋一吉

    土橋委員 今の林君の質問は、他の会合の場合も了想されてはおると思いますが、おもに国会議員国会報告中心になつておるわけであります。そういうものについて現地の警察官が適宜に状況判断をして対処するというようなお話で、国会議員国会報告ということを中心にしてあなたの方の御答弁がなされておると思いますが、私は国会議員国会報告というものは、当然国会議員の使命としてやるベきものであるし、また選挙しておる国民諸君も、国会経過については、特に国会終了後でき得る限り聞きたいという気持もあるわけであります。そういうものについて今林君が質問しておりますので、国会議員国会報告に関する限りは、他の会合の場合もいろいろありましようが、治安の維持という問題とどういう点で関連するか、その点をちよつとお尋ね申し上げたい。
  216. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 先ほど申し上げました通り国会議員の方々の国会報告そのものについては、他の事情が許されるならば、当然これは何らさような措置をする必要はないと私も考えておりますが、四囲の事情とか、あるいは集まつて来られる方々の数、あるいはそのときの情勢等によつて、そのこと自体は非常によいことでありますし、また当然なさるべきことであつても、ひいてはどういうことになるかわからないというような状況がありますときに、初めてそういうような措置がなされる、こういうふうに考えております。
  217. 土橋一吉

    土橋委員 そうすると、あなたはそういうふうに国会議員国会報告というものは当然やるべきものであるし、また聞いてもらわなければならないということですが、そういうことによつて治安の確保が保てないというようなことは、その国会報告をしたあとにおいてそういうことが考えられるのであります。ところがあなたのお話によりますと、国会議員国会報告をする前にも、人数とか、そういうものの関係によつては、警察署長がそういう判断をするのが適当な場合があるのではないかということを予測して御答弁なすつておるようですが、私たちは、国会議員国会の内容について自分の選挙区なり一般の国民に示すということは、当然の責務であるし、当然の権利であると考えております。そういう場合に、今あなたは、その結果生ずるであろうというような見通しについての警察署長の判断というものを是認されておるような御答弁でありまするが、国会議員国会報告をするということだけは公的に一応あなたの方で確認をしていただきませんと、具体的な問題として、警察が認定する場合に問題になつて来る。その点、あなたのおつしやる治安維持の点はどういう関係を持つてくるのか、伺つておきたい。
  218. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 御承知の通り、警察の使命はある一定のことが起つてからの場合ももちろんありますけれども、いろいろの場合を予想して、それぞれ適当な措置をとる場合が多いのであります。従いまして、何ら事なければ非常によいのでありますが、もし何か事が起つた場合には、やはりあらかじめ相当な準備もしておりませんと、責任者としてはその責任を免れませんので、お目ざわりのこともあるかもしれませんが、いろいろ前もつて待機したり、準備したりするわけであります。その点は御了承願いたいと思うのであります。
  219. 土橋一吉

    土橋委員 そうしますと、今あなたの御発言によると、前もつてそういう準備はするが、国会議員国会報告については、何ら理由なく事前に禁止をし、あるいはこれを妨害したり、国会議員国会報告についてことさら警察が臨監をすることを要求したりすることは、一応建前としてはないと確認してよろしゆうございますか。
  220. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 先ほどから申し上げました通り、そういうことに対して政府は一切具体的にどういう場合にはどうというような指示はしておりません。もつぱら現地の担当責任者が判断してやることでございますから、ここでその具体的の場合の性質ということについてお答えはできないのであります。
  221. 土橋一吉

    土橋委員 私があなたに御確認を願つておる点は、そういう場合が多々あり得るのです。林君の質問もそういう意味からあなたに明確に質問しておるのでありまして、各地方の警察署長が自分の認定によつて、そういうことがあり得るとして、事前に開催を拒否したり、あるいは警察官を派遣して、そういう会を行わせないというような例が、兵庫県でも、あるいは大阪府でも、どこでもあるわけです。そういうことがないようにしたいというのが、私どもが質問をしておる理由でありますので、あなたの方で、そういう点が行き過ぎであるという考えも一応お持ちになつて今御発言になつておるようですから、そういう点のないように政府の方で明確にしていただきたい、こういうわけでございます。
  222. 長谷川四郎

    ○長谷川委員 林君にちよつと聞くのだが、その場合に私服の警察官を入れさせていただきたいというようなお話に聞いておるのだが、そうですが。
  223. 林百郎

    ○林(百)委員 警察の方から、ぜひ入れてくれと言つてくる。私の方は何にも私服の警察官を入れてメモをとる必要はないじやないか、国会議員国会報告をすることは当然の権利なんだから、それをわざわざメモをとる必要がないじやないかと言うと、いや職務上必要だからぜひ入れてくれと言う。しかもそれも十数人入れてくれ、全部にメモをとらしてくれと言う。昔の東條時代の取締りではあるまいし、そんな十数人の私服がいて全部メモをとるということは、実質的には言論の抑圧ということになるのです。だから、それはやめてくれと私どもは断つたのです。結局私の方では、メモはとらない、一聽衆として入る、それから司会者の指示に全部従うという契約をとつて許したことはありますが、長野県では、私のやるところは全部そうです。あらかじめ警察が出て来る。こんなばかな話はない。まつたく昔の非合法時代の警察官の臨監とかわらないですよ。しかもあとになつていろいろ何だかんだと言う。だからはつきりここでお聞きしたいことは、現地の責任者はだれかということです。これを追究すると、方々に電話をかけて、あつちへ電話をかけ、こつちへ電話をかけ、現地の責任者が決定できないのです。これはだれが決定権を持つておるのか、これを第一にお聞きしたい。当該警察署長でよいのですか。
  224. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 さようでございます。
  225. 田中織之進

    ○田中(織)委員 公安委員でしよう。
  226. 林百郎

    ○林(百)委員 具体的に執行するのは署長だから、署長でしよう。それから国会議員国会報告に対して、こういう問題があつたということで、適当な指示をこの際政府で責任を持つて出してもらいたいのです。われわれの国会報告は非常に重要な問題ですから、行き過ぎのないように、不必要な刺激をしないように、この際指示を出していただきたい。
  227. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 警察権の行使につきましては、御承知の通り警察法の二條にはつきり書いてありまして、ひとり国会議員国会報告ばかりでなく、すべての点について行き過ぎということは嚴禁されております。あらためてそういう指示をするまでもないと思います。なおしかし御不平のあつたことだけについては、十分注意いたします。
  228. 林百郎

    ○林(百)委員 こういう問題があつたということを、適当な機関にあなたから責任を持つて連絡してもらいたいと思うのです。それが一つと、それから学校の校舎などの使用ですが、たとえば夏休みなんかで、ほとんど学校の教育に関係のない場合に、しかも国会議員国会報告というようなときには相当人が集まつて来る。そういう場合には、なるべく好意的に使用を許すような方針を政府の方でもきめてもらいたい。     〔発言する者あり〕
  229. 小澤佐重喜

    小澤委員長 今の問題は、先ほど菅野君が答えたように、学校教育法でちやんときまつておるのです。
  230. 林百郎

    ○林(百)委員 ところが、それも行き過ぎがあるのです。全然教育に妨げもない場合に、ことさら校舎を貸さないのです。
  231. 小澤佐重喜

    小澤委員長 政府にはそういう監督権がないのだから……。
  232. 田中織之進

    ○田中(織)委員 その点については、私の方の和歌山県の場合なんか、学校教育法にある規定通り、学校の授業にさしつかえない場合には、いかなる政党の場合にでも公共的な演説会には貸しておる。だからそういう点について地方の公安委員長会議とか、各県の国家警察の隊長会議というようなときに、特に国会議員の憲法上の地位にかんがみて、またこれは国会における言論の一種の延長になるわけですから、そういう取扱いのことについては、政府当局から適当に、本委員会においてもそういうことが問題になつたということで、連絡をしていただきたい。これは私らの県以外の地域に間々あることですから、その点を希望しておきたいと思います。
  233. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 それでは本日お話になつた集会の場合の警察権の行使の仕方、あるいは学校等の施設の利用の仕方については、十分連絡をいたします。しかし政府にいずれも具体的の指示権があるものではございませんから、必ずしも命令することはできませんけれども、要するに御趣旨のあるところはお伝えします。
  234. 佐竹晴記

    ○佐竹晴記君 なお確かめておきますが、先ほどの話では、八十五條の解釈だけですね。あなたは別に、指示をしたとか、見解をどつかに通達したとかいうことはないのですね。
  235. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 はあ。
  236. 佐竹晴記

    ○佐竹晴記君 それで先ほど差控えるのが望ましいとおつしやつておられるが、国会議員国会報告演説会に学校を使うことを差控えるのが望ましいという御意向は、政府の御意見でございますか。
  237. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 先ほど申し上げましたのは八十五條の解釈の問題でございまして、終局的には学校管理者あるいは学校長がきめることでありますから、政府は別にこれに対して指示はいたしておりません。
  238. 佐竹晴記

    ○佐竹晴記君 けれども、あなたの解釈として、差控えるのが望ましいと先ほどおつしやつたのですが、あなたはそうお考えになつておるのですか。
  239. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 先ほど申し上げましたように、社会教育その他公共のために利用するということになつておりますので、公職選挙法等の法律にきめておりますものの使用以外は、こういうようなものは差控えた方が問題がないのではないかというふうに考えて申し上げたのです。
  240. 佐竹晴記

    ○佐竹晴記君 しかしこれはやはり公共のために必要なんじやないですか。そんなことはあなたの答弁すべきことじやないですよ。国会議員が学校を使つて報告演説をすることは差控えることが望ましいというようなことを、ここにはつきりあなたがおつしやつて、われわれがこれに何らの疑点もなく認めるということになると、これは重大な問題になりますから、あなた個人の見解ならいいですけれども、もし政府がそういう御意向であるならば、それは是正していただかなければならぬ。少くとも先ほどから問答を重ねておると、あなたは最後には認めたようにおつしやいますけれども、しかし先ほどの御答弁では、何か国会議員が学校を用いて演説することは差控えたがよろしいとおつしやつておられる。これはとんでもないことだと思う。この法律の解釈として、国会報告会は公共のために必要じやないかと思うのです。
  241. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 私の申し上げたことが、あるいは言い足りなかつたかと思いますが、結局は学校の管理者あるいは学校長の、学校教育法の八十五條の解釈の問題になるのでありますが、私の方といたしまして、とかくの解釈を押しつけるという気持は全然ございません。
  242. 佐竹晴記

    ○佐竹晴記君 いま一つ、先ほど大石氏が舞鶴においていろいろ警察官から注文を受けたという点についてはどうなんですか。たとえば朝鮮の南北のことについては言つてくれるなとか、反戰とか平和とか、あるいは米国のことを言つてくれるなとか、あるいは政治的なことはなるべく言わぬでくれろとか、そういうことについて法務総裁は、政府としては絶対にそういう指示をしたこともないということをはつきりおつしやつております。あなたは内閣官房副長官として、代理としておいでになつておるのでございますから、総理大臣直属のお気持を表明されておるかに見えますが、こういつたようなことについてどうお考えになつておるか、御答弁がございませんから、私はあらためて御答弁を願つておきたいと思います。
  243. 菅野義丸

    ○菅野政府委員 ただいま御質問の問題は、もちろん法務総裁が御答弁申し上げたように、そういうことをしろという指示は絶対にやつておりません。それから今の具体的の問題でございますが、実際の事情がよくわかつておりませんので、何とも判断ができませんですが、ほかに事情が全然なくして、それだけのことならば、先ほど申し上げた通りであります。
  244. 佐竹晴記

    ○佐竹晴記君 これは事情の問題じやないのです。あなたが先ほど御心配になつておる、警察はその都度その都度の特別の状態によつて臨機応変の処置をとらなければならないということは、私どももこれを了承いたします。そうでなしに、もうだれかれの区別なしに、国会議員全体に対して、だれが演説をやろうとも、こういつた点はやつてくれるな、こういつた点は遠慮してくれなどといつたことが正しいことであるかどうか、私はこんなことは許さるべきものじやないと思うのです。
  245. 石田博英

    石田(博)委員 それはたといどういう人に言われようとも、われわれには言論の自由があるのであつて、われわれはその建前であくまでわれわれの所信を貫けばよい。だからその問題が起つた場合において……。
  246. 林百郎

    ○林(百)委員 もうすでに起きておる。警察官が二百名も来ておる。——などは……。
  247. 石田博英

    石田(博)委員 ——とは何だ。委員長、ああいう発言を許すのか。陳謝をさせなさい。     〔発言する者多し〕
  248. 石田博英

    石田(博)委員 私は正式に発言を求めておる。ああいう——なんという発言を許すのですか。
  249. 林百郎

    ○林(百)委員 それ以上のことを石田君はいつでも言つておるじやないか。不規則発言について一々取消す必要があるか。     〔発言する者多し〕
  250. 小澤佐重喜

    小澤委員長 林君、君が興奮したことはむりもないことですけれども、その言葉は取消したらどうです。
  251. 林百郎

    ○林(百)委員 ——と言つたのが何が悪いか。それ以上のことを言つておるじやないか。
  252. 小澤佐重喜

    小澤委員長 この問題は速記録を調べて、適当な処置をとります。
  253. 石田博英

    石田(博)委員 適当な処置とはどういうことか。この委員会でどういう用語を使つてもよろしいか。議員の品位を傷つける発言をしてもよろしいか。
  254. 柳澤義男

    柳澤委員 ただいまの林君の発言は、ともかく委員会における国会議員としての用語としてははなはだ不穏当と思いますから……。     〔発言する者多し〕
  255. 土橋一吉

    土橋委員 この問題は、佐竹議員の方からいろいろ政府当局に説明を求められたのであります。政府の方で佐竹議員の質問に対してお答えがないうちに、石田委員が御発言になつたのであります。政府の御答弁があつて、その後に石田委員が発言をせられるのならもつともであります。ところがまだ政府当局が説明をしておりません。説明があつて委員長石田委員に発言を許せばよろしいのであつて、答弁すべきことを答弁してしまつた後に発言を許すべきものであります。これは委員長の責任の問題だ。
  256. 小澤佐重喜

    小澤委員長 とりあえずこの問題は別として、林君の質問に対する答弁は終了したものとして、政府の人には帰つていただきます。     〔発言する者多し〕
  257. 小澤佐重喜

    小澤委員長 今の石田君の問題ですが、委員長としては一応速記録を調べまして、適当な処置をとります。委員長はそう考えておりますが、しかしこの会議の席上で、動議となつて正式に現われるならば、その動議を適当な方法で採決をいたします。
  258. 田中元

    ○田中(元)委員 ただいま石田君の発言に対して、林委員が言つた——という言葉は、当委員会においては不穏当だと思います。ゆえにこの際林君の陳謝を求める動議を提出いたします。
  259. 林百郎

    ○林(百)委員 それでは身上弁明をしなければならない。身上弁明をしますが、石田君はわれわれに対して何を言つておりますか。狂犬病だなんていろいろ言つています。そんな不規則発言を陳謝させるとか、取消しをしろとか、そんなやぼなことがありますか。しかも石田君はあとから来たのですよ。われわれにとつては重大な問題なんだ。一々警察官が来て、メモをとらせろとか言つている。こういう問題に対して質問しておるときに、変なときにちよつと来て、チヨコレートか何かかみしめながら、おちやらかすなら、それに対して私が言うのは当然だよ。国会議員国会報告が彈圧されておる場合に、ちやらかすから————やめろと言つたんだ。     〔発言する者多し〕
  260. 小澤佐重喜

    小澤委員長 靜粛に願います。
  261. 松井政吉

    松井(政)委員 田中君から動議が出ましたが、これは運営委員会でいつでも問題になるのですが、今、石田氏が正式に発言を求めて発言しておることは事実です。ところが林君の方が——という不規則発言をしたことは、これも事実なんです。そこで不規則発言ですから、おそらく速記録には載つてないと思いますが、不規則発言といえどもあまりな発言はお互いに愼まなければならぬことは当然です。ところがこういう事柄は、林君の言う通り、それでは今までにこういうようなことは林君だけが言うたかというと、やはりそうじやない向きが多々あつたわけです。だからこういう不規則発言を一々取上げて、取消せとか、懲罰とか、いろいろな動議を出して、釈明させるというようなことになりますと、不規則発言を一々動議で取上げて釈明を求めなければならぬことになるので、これはお互いに愼むべきことだということの建前で取扱うべきだと思うのです。
  262. 石田博英

    石田(博)委員 そういう問題が起つたならば、その都度議題にせられるがよろしいのであつて、現在起つておることと、前にあつたかなかつたかということとは別個の問題である。今日こういう言葉が、たとい不規則発言であるといえども——不規則発言として行われたことは、松井君といえどもはつきり認められておる。これをこの委員会において許されるならば、小澤委員長のもとにおいてはいかなる用語を使つてもよろしいか。
  263. 松井政吉

    松井(政)委員 それは確かに承知しております。——ということは全部が聞いております。これがよい言葉でないこともみな聞いております。委員会でそういう発言をするということは、不規則発言であつても、よいことであるとはだれも思つていないだろうと思う。しかし今まででもこういうことがなかつたかというと——今までのことを言うなということになれば、これはおのずから別です。しかし運営委員会ではときどき、議論がはげしくなつて来ると、不規則発言でいろいろなことをお互いにみんな言つて来ておる。その都度お互いに愼み合おうじやないかということを言つて、そのときは決定をして、また激昂すると、それを繰返して来ておる。その不規則発言を一々取上げて、正式の動議として提出するというような扱いではいかぬのじやないかと私は思うのです。しかし不規則発言といえども、そういうことを言つてよいということは言えないので、そういうことは愼むということでよいと思う。     〔発言する者多し〕
  264. 小澤佐重喜

    小澤委員長 ちよつと待つてください。今まであつたかもしらぬけれども、お互いに失敬というのと同じだから、取消したらどうです。
  265. 林百郎

    ○林(百)委員 将来愼めというのならわかるけれども、取消す必要はない。     〔発言する者多し〕
  266. 小澤佐重喜

    小澤委員長 土橋君、発言を許しておりません。議論はわかりました。林君、どうです、将来注意するように……。
  267. 林百郎

    ○林(百)委員 陳謝する必要はない。     〔発言する者多し〕
  268. 小澤佐重喜

    小澤委員長 それでは林君に注意しても聞きませんから、先ほどの——という言葉の取消しを命じます。  本日はこれで散会します。     午後六時二十五分散会