○林(百)
委員 私の方からお尋ねしますが、実は官房長官にお尋ねしたか
つたのですが、所用があるそうですから、次長に伺いますが、実は
国会議員の
国会報告演説に関して、最近各地で非常にいろいろな制限を受けますので、政府の統一した方針が、どういうように出されておるかということを聞きたいのです。
実情を申しますと、たとえば学校の校舎などを借りる場合に、非常に自由に許してくれる場合と、なかなか許してくれない場合とがあります。そこで、そうした公共の建物を
国会報告演説に各
国会議員が使う場合には、どういうような制限と取締りの方針を出されておるか、そのことが
一つ。それから
国会報告をしようと思いますと、警察から
注意が来まして、大体どういうことを言うか知らしてもらいたい、それから私服の警察官をぜひ中に入れてくれ、それからメモをとらしてもらいたい、場合にによりますと、私の経験ですが、長野県などでも二百名ばかりの警察官を待機させまして、万一の場合には解散を命ずるというようなことで、強権発動の準備をしておるわけです。御存じの
通り六月三日から六月二十五日にかけてダレス顧問が来たときには、向うからいろいろ取締りの指示があ
つて、不穏な空気を醸成するような集会を禁止するというようなことがあ
つたのですが、そのときにも
国会関係のものは取締りの対象になるようなことはなかつたはずです。ところが遺憾ながら、ダレス顧問が日本から帰られて後、依然として警察からそういう
注意があります。それから社会革新党の大石ヨシエさんからも私の方へ特に希望があ
つて、ひ
とつ共産党の方からも問題にしてくれないかという
意見がありました。それは七月の当初大石さんが
国会報告をやろうとしましたら、京都府の舞鶴の警察から来まして、講和
会議のことについては触れてくれるな、それから南北朝鮮の問題についても触れてくれるな、それから反戰だとか平和だとかいうような問題について触れてくれるな、米国の問題についていろいろ言
つてくれるな、最後には、あまり政治的なことを言
つてくれない方が間違いないだろうというようなことを言われた。これでは一体何を
国会報告してよいかわからぬというようなこともありまして、ここで一応
閉会になりますと、各地方へ帰
つて国会報告をしなければならないのですが、そういうときの取締りの基準、また警察に対する指示、根拠というようなものを詳しくここでお知らせ願いたいと思います。