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1950-10-28 第8回国会 衆議院 運輸委員会 第14号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年十月二十八日(土曜日)     午後二時六分開議  出席委員    委員長 前田  郁君    理事 大澤嘉平治君 理事 岡田 五郎君    理事 原   彪君       稻田 直道君    玉置 信一君       坪内 八郎君    畠山 鶴吉君       堀川 恭平君    山崎 岩男君       木村 俊夫君    淺沼稻次郎君       中西伊之助君  委員外出席者         運輸事務官         (大臣官房長)  荒木茂久二君         専  門  員 岩村  勝君         専  門  員 堤  正威君     ————————————— 十月二十日  委員淺沼稻次郎辞任につき、その補欠として  松岡駒吉君が議長指名委員に選任された。 同月二十四日  委員中西伊之助辞任につき、その補欠として  砂間一良君が議長指名委員に選任された。 同月二十六日  委員大西禎夫辞任につき、その補欠として堀  川恭平君が議長指名委員に選任された。 同月二十八日  委員松岡駒吉君及び砂間一良辞任につき、そ  の補欠として淺沼稻次郎君及び中西伊之助君が  議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  小委員及び小委員長選任  運輸省機構改革に関する件     —————————————
  2. 前田郁

    前田委員長 これより会議を開きます。  去る七日、運輸省機構改革に関し小委員会を設置し、小委員長及び小委員指名委員長に一任されておりましたが、ただいまこれを指名いたします。  委員長に    大澤嘉平治君   小委員に    岡田 五郎君  黒澤富次郎君    畠山 鶴吉君  滿尾 君亮君    原   彪君  木下  榮君    坪内 八郎君  米窪 滿亮君    中西伊之助君 を指名いたします。  先日管理局増置に対し決議をいたしましたが、その具体化を促進するため、関係方面との交渉委員長堀川委員山崎委員大澤委員淺沼委員木下委員原委員に願うことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 前田郁

    前田委員長 なお場合によつて委員を追加する場合があると思いますから、さよう了承をお願いいたしたいと思いますが、さしつかえございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 前田郁

    前田委員長 それではさよう決定いたします。  それから本委員会といたしまして、各方面に重大な関係がありまする鉄道の新線計画に関する問題でありまするが、これは先ほど理事会においていろいろ御相談申し上げましたところが、全委員会でもつてこの問題は十分に討議を尽したい、こういうことでございまするので、別段小委員会を設けずして、全委員で今後審議して行きたいと思つております。次会には関係の方を呼びまして、今日までの経過、今後の方針についても意見を聴取いたしたいと思つておりますから、なるべく多数御出席くださるようお願いいたします。
  5. 原彪

    ○原(彪)委員 ただいまのその筋に折衝に行く折衝委員の御指名がありましたが、国会の当委員会決議というものは、非常に重大なものでありまするので、この決議運輸大臣並びに国有鉄道総裁は尊重してやるべきが当然だと思うのであります。従いましてその筋に対する折衝は、国会みずから率先して動くということよりは、まず第一段運輸大臣がその折衝をされて、しかる後にやるべきが私は適当だと考えるのでありますが、皆様の御意向も承りたいと存じます。
  6. 前田郁

    前田委員長 ちよつと私からお答えいたしますが、ただいま本件に対しましては、運輸大臣がいろいろと心配されまして、その筋とも交渉をある意味においても進めておるようであります。なお運輸大臣が、来週になれば相当積極的に努力してくださることになつております。その結果を見きわめてから、いろいろと本委員会として活動を開始いたしたいと考えております。
  7. 原彪

    ○原(彪)委員 了承しました。
  8. 前田郁

    前田委員長 ではさように御承認を願います。  何か本日御質問があれば御発言を願いたいと思います。
  9. 岡田五郎

    岡田(五)委員 本日国鉄の方がおいでなつておりませんので、的確な御答弁は得られないかもしれませんが、最近国有鉄道における貨車不足というものが非常に深刻になつて参りまして、日本の経済の円満なる運営に支障を来すのではないかというよう状態に相なつておるのでありますが、この間の事情を一応荒木官房長から概略御説明を願えれば非常にけつこうだと思います。
  10. 荒木茂久二

    荒木説明員 正確な数字は持つておりませんが、相当貨車に対する需要がふえておるということであります。御存じのように今ごろから暮れにかけまして、最も貨車繁忙を来す時期であります。毎年そういう状態が起るのでございますが、今年は朝鮮事変以来一般荷動きが盛んになりまして、例年の繁忙状態が特にはげしい事態に相なつております。政府といたしましては単に貨車輸送の面のみならず、いわゆる特需輸出内需というものを常に検討いたしまして、いわゆる内需に対する圧迫を避けると同時に、物価の騰貴を避けるということに万全の努力をいたしておるわけであります。その輸送の面におきましても、最善の努力をいたしておる状態でございます。現在の貨車運用効率も、従事員努力によりまして、従来の例を見ない最高の率を示しておる状態であります。朝鮮事変に伴う、いわゆる一般荷動き以外の特別なものについては、その数字を御説明申し上げるということは一応お許し願いまして、現在百二十万トンくらいになつておるわけでございます。運輸省並び国鉄当局としては、ちようど戦時中にやりましたように、あらゆる面の努力を傾注いたしまして、この貨車不足を補足するよう努力したいと思つておるわけであります。
  11. 岡田五郎

    岡田(五)委員 一応の御説明で大体納得できたのでありますが、ただ私さらに御質問申し上げたいことは、一般的に承りますと、大体三日分なり四日分の滞貨が、駅頭に滞貨しておるようでございますが、これを地域別に見ますと、相当でこぼこがあるのではないか、かように私考えられるのであります。その非常にでこぼこの出ておるところ、滞貨を四日分なり五日分の平均以上に持つておるところが、今回の機構改正に伴いまして管理部の廃止、管理局を設置されなかつた場所が、偶然に滞貨が非常に多いというよう事態がありましようかどうか。簡単に言いますれば、今回の機構改正に基きまして、滞貨の率、配車の効率の悪いというような現象が現われていないであろうかどうかというような点につきまして、運輸省でどういうように観察されておりますか、その点御答弁をお願いいたします。
  12. 荒木茂久二

    荒木説明員 詳細な資料はここへ持つて来ておりませんが、御承知よう貨車運用は全国一貫して運用をやつておりますが、あるところでネツクが出ますと、空車の足が伸びましてもそこヘ注入するというようなこともありますし、御承知よう臨時列車の設定というようなことで、一局地に結滞が起るというよう状態は極力避けることに努力いたしておるのであります。一時季節的に出まわりがございまして、線路の容量等から一般よりも少しはけないところがないとは申しかねますが、御承知よう貨車運用につきましては全国一貫運用で、結滞の場合をなくするように、国鉄としましても絶大なる努力をいたしておる次第であります。
  13. 堀川恭平

    堀川委員 本日委員長からその筋に対して交渉委員をつくつたらどうかということで、今おきめになつたのであありますが、交渉委員をつくらなければならなくなつたという事態、つまり今までの経過をさしつかえない限り何かこの場合お知らせ願うことはできないでしようか。あるいは速記をとめてよいと思いますが、その点ちよつと委員長に……。
  14. 前田郁

    前田委員長 速記をとめて。     〔速記中止
  15. 前田郁

    前田委員長 速記を始めてください。  この管理局の問題は非常に重大な問題で、しかも委員会としても決定し、なお与党並びに野党の方々が集まりまして、すでに決定している問題でありますが、私どもとしてはどこまでも委員会意思が実現するよう努力いたしたいと思いますから、いよいよ大臣に出席していただきまして、その結果によりましては、ただいま山崎委員から申された通り、非常な決意をもつて臨まねばならぬ場合が出て来るかもしれません。そのときには交渉委員の方にぜひひとつ御奮発願いたいと思います。ほかに御意見ございませんか。
  16. 大澤嘉平治

    大澤委員 ただいまの国鉄機構の問題に関しましては、申すまでもなく国会の審議も、これに対しての国会意思も何ら加わつておらなかつたということは事実の問題でありますが、いずれにいたしましてもわが国国有鉄道は、戦後のわれわれ国民といたしましては最も大きなところの国民資産であるのであります。われわれ国民資産を保持するためには、われわれ国会として、国民を代表する立場といたしまして、これに対して重大なる関心を持たなければならぬことは当然であると思うのであります。かような面からいたしまして、すでに先ほど山崎委員からもお話があつたように、この機構改革の問題は、国鉄総裁並びに運輸大臣国会衆参両院委員長を交えた会談等に対しての約束も、いまだ何らの曙光も見ない。なお国会委員会の議決も、すでにこれを否定せんとしておるような現実の問題から考えまして、われわれ運輸委員会といたしまして、この国民唯一資産を守るがために、これに対して奮然立つて闘わなければならぬことは、われわれ国民の代表としての当然の義務であると考えるのであります。従いましてこれを監督する立場にある、すなわち監督官庁としての運輸省考え方に対して、運輸大臣等によくお伺いをいたしたいのでありますが、不幸にして運輸大臣が見えておりませんから、これにかわるものとしての当局意見一言伺いをいたしまして、われわれ委員としての考え方を改めなければならぬということを私たち考えておるわけであります。この機会運輸省当局の御意見一言伺いいたします。
  17. 荒木茂久二

    荒木説明員 政府といたしまして国会決議を尊重すべきことは当然でありまして、申すまでもなく大臣、政務次官ももちろん国会の当委員会におきます決議を、十分に尊重いたしておると確信いたしておるわけであります。一方また現在のよう占領下の状況にありまして、二つの方面意向も考慮にいれなければならぬという状態にあることと考えるのであります。大臣自身はもちろん当委員会の御意思、御決議最高度に尊重して、十分に努力を払われることと考えております。
  18. 大澤嘉平治

    大澤委員 ただいま運輸省当局としての答弁としてお伺いをいたしたわけでありますが、運輸委員会意見を十分尊重して行きたいという御答弁であつたのでありますが、結果におきましてその後問題が何ら進捗しておらぬという点を考えますときに、またわれわれ運輸委員会としての権威というものを考えますときに、尊重するということはすでに憲法に保障してあることでありますから、これを否定するということを言い得ないことは、常識の上から言つて当然でありますが、実質の問題として何らの進捗をしておらぬということは、監督官庁として国会をいかに考えておるかということも、われわれ運輸委員として考えなければならない問題であると思います。従いましてこれがいかなる結果になるかということは、監督官庁として、すでに国有鉄道法によつてきめられてあるのでありますので、この国有鉄道法の五十四条あるいは五十三条を発動するかしないかという気持を、もう少しはつきりここで聞かしてもらいたいということを私は言いたいのであります。本日は運輸大臣が参りませんので、政府と申しましてもその責任者でない者に対して強くこれを言うことはむりであると考えますので、一応これに対しての考え方、もう少し日限を切つて、いつまでにこれを実現するとか、あるいはできないとかということまでも話していただきたいということを、私はつけ加えておきたいと思うのであります。いずれにいたしましても、先ほども他の委員からも御意見がありましたように、わが国国有鉄道総裁としては、もう少し考え方を民主的に改めない限りは、われわれ運輸委員といたしましては、国民唯一資産をこのまままかしておくことはどうか、十分検討しなければならぬということを強く主張いたしたいのであります。かような点に対しまして、われわれは国有鉄道そのものに対して十分これを監督、監視することは、一応法律の上で考えなければならない問題でありますが、直接の監督の地位にある運輸省そのもの考え方を、もう一歩進んで運輸委員会に対して誠意を持つた答弁を、もし速記があつて困るならば速記をとめてでも、われわれにのみ込むことができる程度まで説明をしていただきたいと思うのであります。
  19. 荒木茂久二

    荒木説明員 先ほど申し上げました通りでありまして、大臣以下われわれ事務当局といたしましては、国会の御意思を尊重して行政運用して行くということに対しましては、誠心誠意ように考えておるということを申し上げたいと思つております。それ以上の詳細のことに関しましては、はなはだ申訳ないことでありますが、私官房長として御答弁申し上げるのはあるいは妥当ではないかと思いますが、大臣以下事務当局が一体になりまして、本委員会の御意思を尊重する。それに従つて行政を運営して行くということは、まことにその通りでございます。ここにはつきり申し上げておきます。
  20. 原彪

    ○原(彪)委員 先ほどの山崎委員のお言葉は、私はまことに重大だと思います。委員長におかれてはひとつこの次の機会加賀山総裁をお呼び出しを願つて、はたして東奥日報に対してあのようなことを言われたかどうか。これは簡単なようでございますが、まことに国会を尊重するか無視するかという重大なことなので、一応御釈明願いたいと思うのであります。それでないと山崎委員の言われたことをわれわれ信ずるよりしかたがありません。一応そういうおとりはからいを願いたいと思います。
  21. 前田郁

    前田委員長 ただいまの原委員の御発言でございますが、東北の新聞紙上総裁談が載つている。これははたして真相かどうかということを、次会委員会でただしてもらいたい……。
  22. 山崎岩男

    山崎(岩)委員 御決定をなさる前に、私の発言をお許し願いたい。原先生のただいまの御要望でございますが、私の真意といたしましては、これを本委員会に公式に取上げるのは時期尚早だと考えておる。そうでなければ、私は速記をとつていただいて、本日大臣にも国鉄総裁にもおいで願つた上で、痛烈に私はやりますけれども、本日の私の意見というものは、ただ皆様方に一応の御了承をいただいて、そうして委員会としての態度をはつきりきめていただいて、交渉する点についての皆様方の御判断の一助にしたいと考えて申し上げたのでございます。従いまして総裁があくまでも誠意を持たないということがここにはつきりして参りましたならば、私はここの席上において、本委員会において再びもつと詳細に説明申し上げます。また本会議においても詳細に申し上げまして、衆議院全体の意見として、私は決定していただかねばならぬはめに立ち至るかもしれぬ。要は加賀山総裁誠意いかんを見届けた上にお願いを申し上げたいと思いますが、原委員もひとつ御了承願いたいと思います。
  23. 原彪

    ○原(彪)委員 ただいまの御発言で、山崎委員は詳細に内容をお知りのようでありますが、発言者山崎委員でありまするから、御同意申し上げます。
  24. 前田郁

    前田委員長 それではとにかくこの問題は、一応来週中には大臣の方でその筋との交渉も済みますから、その後そのいかんによりまして、あるいは好転するかもしれませんし、また悪化した場合は悪化した場合といたしまして、そのときに交渉委員方々が、今の山崎委員お話も頭に入れて交渉して行く、こういうことにいたしたいと思いますが、いかがでございましようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 前田郁

    前田委員長 さよう了承願います。  それでは本日はこれをもつて散会いたします。     午後二時四十三分散会