○淺沼
委員 私の
言葉の使い方のあやが、少し彈劾的に聞えるかもしれないで、そういうふうな誤解を受けたと思うのでありますが、私の真意はそういうことではないのでありまして、ただ
言葉の使い方できつく、あるいは深く堀り下げてやるようにお聞きにな
つても困るのであります。ただ問題は、もつと基本的に論議をすれば、国会はここに、
総裁がどういうような手続を持
つて来られておるかというところからきわめて行かなければならぬことであ
つて、ただある意味から申し上げますれば、参考人の立場においていろいろ実情を聞いておるということであると思うのであります。しかしわれわれは最高
機関でありますから、一つの手続をきめましてやれば、われわれ持
つておりまする調査権を発動しますれば、これはどこまでも聞けるのでありまして、そういうようなことを私は頭に入れてや
つておらぬのでありますから、それは御
了解を願いたいと思うのであります。
従つてまた
総裁をいじめようという気持で私は言
つておるのではないのでありまして、これも一応頭の中からと
つていただいて、ただ
言葉の使い方のあやの悪いことは、私の性格の現われでありますから、これはひとつお許しを願いたいと思うのであります。
そこでもう少し聞かせてもらいたいと思うのでありますが、というのは内命
——私は
政府の
やり方の中に、この問題ばかりではなく、今は公企業体でありますから、
政府と一緒にしては困ると思うのでありますけれ
ども、しかしまだわかれたばかりでありまして、運輸省の息が相当強くかか
つて、働いておる方々というものはほとんど運輸省に勤務をしておつた方々で、形式的に分離されて、これから行こうというところであります。たとえば今警察力増強の
ために、ある人たちが集ま
つて一つの
仕事をや
つておるようであります。これもある意味から行けば内命というか、あるいは内示という形において新聞には見られるのであります。しかし私はデモクラシーというものは、一番形式をふんで行かなければならないと思うのでありまして、ルールからはずれたデモクラシーというものはあり得ないのであります。デモクラシーにおいて形式をわれわれが必要とするゆえんのものは
——ある人はこれは机上のものだと言うかもしれませんけれ
ども、われわれが制裁権を発動することなくして、お互いに相手方の立場を尊重して行く
ためには、一つのレールの上に乘らなければなりません。そのレールの上に乘せるのには、やはりきちんとしてやつた方がいいから、自然レールの上に乘せる必要がある。それにしても
国鉄の
関係においては、きちんとしてやるということは、
作業上なかなか困るというけれ
ども、今まで私はそういうことはなかつたろうと思う。たまたま公企業体に
なつたからこういうことができるのであ
つて、そういう点でやはり私は一つの事業体においても、ルールというものの上に立
つてやらなければ、幹部の独裁という形が出て来るのであ
つて、やはり幹部の独裁性というものはなくして参らなければならぬのでありますから、一つのルールの上に乘せて、たとい準備行動であ
つても、それなら準備
委員としての任命をして、そして準備的な工作をや
つて、それから今度は本任命という形をとることが、私は正しい
やり方だと思うのであります。そういう道をとらないことは、いくら何と弁明をされても、やはり私は権限を少し使い過ぎておるという形が出て来ようと思うのでありまして、これはいい例ではないと思うのであります。いろいろ話を伺
つておりまするならば、われわれの方からそこまで話を進めて行くのはどうかと思う考えもあろうと思いますが、われわれは国政に参與しておる一員といたしまして、やはり公共企業体の運営がうまく行くか行かないかということについては、非常な関心を持つのでありまして、われわれは議会を通じて聞く
機会があれば聞こうとすることも、これは当然と思うのでありますし。よくその点を御
了解の上に、もう一ぺん私はお返事を願いたいと思うのであります。それから人間のことについて、もう議論をする余地がないということにもなりましよう。だれを任命するにしても、
公社の権限においてやられることであ
つて、議会の方からは云々すべきではない。しかし私は人の名前を云々というわけにいかないけれ
ども、いかなる形の人が必要であるかということは、やはり多くの人から
意見を聞くべきであろうと思うのであります。すなわち八月一日から行われれば、そういうふうなものについても、
公社の運営というものがどれだけ民主的に行われるか、どれだけ
能率的に行われるか、どれだけまた民主化されて行われるかというようなことを、建議してみたいという考えを持
つておつたのでありますが、突如として出たのである。それに名前がずつと出ております。それは
公社関係の人を大体ぐるぐるま
わしたにすぎないのでありまして、これはどう考えてみても、よそから人を入れるということも問題であろうと思うのでありますが、今までの官庁
機構、さらに
日本の公企業体の中で非難の中心にな
つていることは、要するに民間的な要素を持つた人が入
つていないで、官僚的に知ることである。だから、ほんとうならばこの営業支配人のごときものは、半分くらい民間人を起用してやるぐらいのことをや
つて、初めて新しい血が入
つて参るのでありまするから、何とい
つても一つのものに対しては新しい血を入れて行かなければならぬと思うのであります。昨日も、この
機構をかえるということは、やはり現実的には必要だと言われましたが、
機構をかえたならば血を入れてやらなければならぬ。これはやはり新しい血が必要だと思うのであります。民間の新しい血を入れるというようなことがなされてしかるべきだと思うのでありますが、こういう点については、来る人もないという議論も私は
ちよつと耳にしたのであります。しかし多数国民の中でありますから、ただ俸給がよくなければ行かぬというようなことでなくて、民間人の中には、俸給は安くても、社会公共の
ためにはおのれをむなしゆうしてやるというような人もあるわけでありますから、こういうような人物の発掘をやらなければ、いつまでた
つても同じ道を歩くということになろうと思うのであります。そういう点についてももう一ぺん御答弁を願いたいと思うのであります。
それから運輸省の
関係についてでありますが、運輸省の監督ははなはだ不徹底きわまるものだと私は思うのであります。わかれてしま
つてから、大体
法律上の規定がない限りにおいてというような、そういう限りにおいての申出に対しては、大体
了承するという形がとられでいるようでありますが、しかし今は発達の過程でありまして、この
意見があるところは、ある
程度この中に入れて行くべきであり、また当然それがなされてしかるべきだと思うのであります。しかし一番問題なのは、こういうような重大な
機構の
改革をや
つて——これは大屋さんのときにやつたと言
つておりますが、昨日の答弁をも
つていたしますると、大臣はまだ大屋さんから引継いでおらないようであります。ただ大屋さんのやつた行為を答弁の中で是認するということは、大きな手落ちであると言わなければなりません。昨日の山崎さんの答弁では、大屋さんのやつたことを是認はしているが、自分自身の確信が出ていなかつたのであります。そういう点は、やはり引継ぎがなかつたと見るべきだと思うのであります。人がかわつたからやむを得ないと言うけれ
ども、やはりそういう点が非常にあると思うのであります。私はただ責める
ために言うのではありません。運輸省と
日本国有鉄道と国会との
関係が円満に行きながら、なおかつ
日本の前途に一つの明るみが出て来れば一番いいのでありますから、そういう意味で申し上げているのである。それからもう一つ申し上げておかなければならぬことは、われわれの考えを幾分かでもいれてくれるのだという暗示が與えられれば、われわれの方でもまた幾分かそのような気持になりますけれ
ども、相談しても、おれたちはおれたちの勝手だ、独自でやるのだからだめだというような、独善的というか、おれの
意見は正しいのだからかえないのだというような態度が、相当
事態を紛糾さしていることも事実である。これはわれわれは是正していただかなければならぬと思うのであります。
それからもう一点だけ聞かしていただきたいことは、予算が通信
関係と住宅
関係で七億円だという話でありますが、この七億円というのは、旅費とかいろいろ名目はあるかもしれませんけれ
ども、
機構がかわるのだから、やはり
機構に
従つて全部目的がかわ
つて来るというのが当然だと思うのであります。そのことを全然自分のところだけでまかなおうとするところに、むりがあるのだと思うのであります。これは方々から余剩金を集めてやるのに違いないと思うのでありますが、それでは
国鉄の裁定の関越はどうするのですか。これに対しては一体どういうお考えを持
つているか。そういうような金の余りが方々から出て来るならば、この前から問題にな
つている
国鉄第二次裁定の問題を解決するのが先決問題です。この点を私は一番聞きたかつたのです。しかしそれは予算面にある。そういうわけでありますから、こちらから三億円、そちらから四億円というけれ
ども、これは一つの基本であ
つて、金は四十億円くらいあるのだと思うのであります。またそういうふうなことをあなたの部内の方から聞かないわけではございません。いかに
総裁が七億円でこの
仕事ができると言
つても、七億円ではなかなかできないと思うのであります。この点についてはどう思いますか。