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1950-03-20 第7回国会 参議院 本会議 第31号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年三月二十日(月曜日)    午前十一時四分開議     ━━━━━━━━━━━━━  議事日程 第二十九号   昭和二十五年三月二十日    午前十時開議  第一 簡易生命保險法の一部を改正する法律案内閣提出衆議院回付)  第二 郵便年金法の一部を改正する法律案内閣提出衆議院回付)  第三 郵政省設置法の一部を改正する法律案内閣提出衆議院回付)  第四 公団等予算及び決算暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案内閣提出衆議院送付)(委員長報告)  第五 アルコール專売事業特別会計から一般会計への納付特例に関する法律案内閣提出衆議院送付)(委員長報告)  第六 開拓者資金融通法の一部を改正する法律案内閣提出)(委員長報告)     ━━━━━━━━━━━━━
  2. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。      ——————————
  3. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) これより本日の会議を開きます。    〔門屋盛一発言許可を求む〕
  4. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 門屋盛一君。
  5. 門屋盛一

    門屋盛一君 本員はこの際、二十五年度電力割当及び料金改訂問題に関し、国会審議権調査権について緊急質問をすることの動議提出いたします。
  6. 大野幸一

    大野幸一君 本員は只今門屋盛一君の緊急質問動議賛成いたします。
  7. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 門屋君の動議に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。よつてこれより発言を許します。門屋盛一君。    〔門屋盛一登壇拍手
  9. 門屋盛一

    門屋盛一君 本員は二週間ばかり風邪を引いて声を痛めておりますが、この出ない声を無理に張り上げて、この貴重な本会議緊急質問をせねばならん程国会運営上の大きな問題であります電力割当料金問題について本会議緊急質問せねばならんということになつたのは、今申しましたように国会運営上甚だ遺憾とするものであります。  本問題については、第五国会、第六国会より、しばしば衆参両院通産委員会において取上げられた問題でありますが、料金改訂割当決定については国会承認を必要としない。この国会承認を必要としない現行法を盾として、我が国産業の動脈となり、民生安定の光となるこの重大問題が、ただ事務官僚関係方面との折衝によつて、十二月上旬に突如として新たなる制度により発表せられたのであります。それが現在行われているところの地域差料金制度であります。この新制度生地のまま実施されますと、水力地帶火力地帶とは甚だしき地域差を生じ、現在すでに設備されて盛んに操業しているところの諸産業の大部分が立行かぬ状態になるのみならず、当然全国的に平等であり且つ均一であるべき筈の家庭用電力にまで非常な地域差を来し、民生安定上にも由々しき問題を惹起することとなるのでありましたが、昨年の十二月、両院通産安本委員会が、この政府暴挙的処置を論難いたしまして、殊に衆議院においては、通産安本合同委員会を開いて、その委員会決議といたしまして、今後電力割当料金改訂等に対しては、たとえ法律的に国会承認を要しないとしても、国会意見を尊重しなければならんという委員会としての決議をいたしまして、これは安本長官通産大臣に通告されておるのであります。そういうふうな国会の動きと需用家の猛烈なる反対陳情のために、やつと現在行われておりますごとく日発補正方法によりまして、生地そのままの影響を受けずに来ることができましたが、それでも九州、中国地方産業には多大の影響を受けまして、中には工場閉鎖の止むなきに至つたものもあるのであります。このような状況青木安本長官池田通産大臣もすでによく御存じのことと思います。  そこで問題になりますのは、二十五年度電力割当料金の件についてであります。二十四年の第四・四半期における拔打的の改訂による各種産業への影響は実に重大なるものであることは前述の通りでありますが、そもそもかくのごとき事態を惹起すことは、一に政府の一方的見解による、政治に対する親切のないやり方の現われであつて電力割当にしても、料金を定めるにしても、消費者側のことを考えず、一方的に電力業者の立場のみを考えやり方の結果と、一は、法規の中に隠れて、国民代表である国会の意思を尊重しない極めて非民主的の考え方の現われであるのであります。そこで、我々は当参議院に設けられましたところの電力特別委員会におきまして、この問題を取上げたのであります。この特別委員会の目的の一つであるこの電力割当料金の問題について、通産安本政府委員より、今日まで二十四年度の特に問題を起したところの第四・四半期の経緯と実情につき説明を聞きました。又各地区、各産業よりの苦情に関する沢山の陳情請願を聞きまして、いよいよ二十五年度の問題に入ろうとしたのでありますが、政府参議院電力特別委員会約束をいたしました期日までに、これは決して一方的に押し付けた期日ではない、それまでには必ず資料が出ます、具体的に申しますならば、三月十四日までには資料ができるからというその期日までに、必要なる関係資料が集まらないのであります。そういたしまして、我々委員会で企画いたしましたところの三月十七日になつても、十八日になつても、この問題に説明をすら聞くことができなかつたのであります。  然るに聞くところによりますと、又新聞紙で見るところによりますと、安本では十七日の幹部会で、二十五年度電力供給計画と、第一・四半期業種別電力割当計画の両案を内定し、本日頃の閣議にかけて決定の段取りになつておるということでありますが、ここが私は問題であると思うのであります。この問題につきまして、各地域、各業種より、国会を通じて数多くの陳情請願が出ておるのであります。鉄道運賃煙草料金のごとく、法律国会承認を得なければならんものであつたならば、一応今日まで政府のとつておる処置は私は差支ないと思うのであります。何故ならば、鉄道運賃煙草の値上、値下等につきましては国会承認を得なければならない。たとえ閣議決定をしておつても、国会に提案された後において国会はこれらの事項について審議権を有するのであります。又修正権もあるのであります。前に申しましたように、この電力割当料金の問題については、国会承認権がない、国会に出す必要がない、出す必要がないから政府が、俺の方で勝手にやるのである。国会資料を出せ、国会説明を求めても、国会説明なんかはどうでもよい、自分の方で勝手にやればよいのである、こういう考え方国会を軽視しておる。国会調査権を無視しておるというふうに本員は解釈するのだ。小さな問題ではないのである。前にも申しましたように、この電力の問題は石炭以上、食糧と同等くらいなウエイトを持つ、国民生活影響を與えておる大きな問題であつて戰時立法そのままを受け継いでおる現在の電力関係法の下に民意に副うた運営をやつて行くためには、飽くまでも決定前に、国会より要求せられたる資料を提供し、説明等をなすと共に、国民陳情請願等を基とし、尚、委員会多数の意見を尊重しながら事務的手続を進められることが、親切ある民主的の政治運営ではないかと思うのであります。今回通産安本当局の我が電力特別委員会にとつたところの行為は、国会調査権を無視するか、どんなに大目に考えても国会調査権を軽視するものだと言わざるを得ないのであります。右に対し先ず両大臣所見を伺いたい。  次に、二十五年度の各割当状況について、ここで御説明ができるならば、私は説明はできないことはないと思う、詳しい説明をして貰いたい。特に通産大臣からは、あなたの所属下にあるところの各原局から提出せられたところの二十五年度電力需用量と、それからあなたの管轄下にあるところの発電所で二十五年度に発生し得る電力の見通と等について特に細かい説明を求めます。  又安本長官に対しては、割当方針についてできるだけ詳細な説明を求め、尚第一・四半期割当については、これはもう四月一日から直接影響があるのであるから、どういう方針の下にどういうことをやつたかということを説明願いたい。或いは両大臣とも、事は関係方面折衝中であるから、ここで説明はできないと言うかも知れない。私はこれは許されない。国会説明できないようなことはない筈である。国会説明して、国民の声を聞きながら関係方面との折衝を続けることがよいのじやないかと、こういうふうに考える。(「その通り」と呼ぶ者あり)くれぐれも、前以て聞いたところの国会調査権に対して如何なる考えを持つておるか。これは両大臣の答弁ができないとすれば、常に政府代表すると称するところの増田官房長官説明を求める。  尚、増田官房長官は、政府代表して当参議院の議院の運営委員会においてしばしば発言されております。その発言の中に、今期国会提出予定法案説明をされましたが、今期国会は五月二日で終り、その後一月後において半数改選選挙が行われる。この半数改選選挙というものは国の政治の上において甚だ大きなものであるから、成るたけ今期国会早目に切上げなければならんということを政府代表して言われている。そうして我々各派の代表もそういうことを要望しておつた。それに対して具体的の答えとしては、二月二十日までに閣議決定をして、二月中に提案することのできる法律案だけで今期国会は止め置く、こういうことがしばしば言われているのである。然るに聞くところによると、曾て衆参両院の大問題になつたところの石炭国管案以上に国民生活に重大なる影響を與えると思われる電力編成に関する法律案が、この月末、即ち三月末になつて提案されようとする。私は五月二日までの会期があるのであるから、五月一日になつて提案されても、それは法律上は問題にならないと思います。併し国会審議権というものを政府はどういうふうに考えておられるか。簡單なる條文の訂正とか、施行期日を延ばすとかいうような日切れ法案違つて家庭生活にも、産業上にも、殆んど国民の全部に重大なる影響を與えるところの電力編成法案を、一ケ月足らずの間に両院を通過させる、両院審議して貰うというようなことを良心的に政府考えているのかどうか。問題は国会審議権というものをどういうふうに考えているか。現在でも予算委員会はストツプせざるを得ない状態に陥つている。これは徴税関係の諸法案提出が遅れているためである。外から見れば参議院予算委員会はサボつているように見えるであろうが、予算と税制というものは切離すことのできない重要な関係がある。こんなに重要な関係法律案すらもまだ上程できないようなていたらく政府だ。会期一ケ月になつて、而も公式の議運での約束の点から言いますならば、すでに提出期間を一ケ月も過ぎている今日になつて国民生活に重要な影響ある法律案を出すということをはつきりと新聞は伝えている。本当に出す気があるのかないのか。而も電力編成の問題につきましては、吉田内閣成立以来、昨年十一月までこれは放つてつた。放任してあつた。そうして昨年十一月になつて電力審議会を設けて、一夜漬の審議をやつた。それに基礎を置いて、池田通産大臣が就任後僅か一週間以内に閣議決定をされておる。ここに国政に対する政府考え方と我々国会考え方の相違がある。我々はこういう重要なものは愼重なる審議を要する。政府は極めて簡單に扱おうとしている。これが国政に対するところの考え方の違いである。一審冒頭に申しましたように、国民のために親切のある政治をやるという考えがあるならば、もつと早くこういう重要法案を出して十分に国会を通じて国民の声を聞き、国民の要望を国会を通じて政府の上に活かして行かなければならんと、こういうふうに考えている。これに対する増田官房長官所見を伺いたい。(拍手)    〔国務大臣池田勇人登壇拍手
  10. 池田勇人

    国務大臣池田勇人君) 門屋議員の御質問に対しまして、私に対する分をお答え申上げます。  昭和二十四年度の第四・四半期電力料金並びにその他の事情は只今調査中でございます。もつと早くできると思つてつたのでありますが、何分にも全国に亘ることでございますると、初めての調査で、今暫らくお待ちを願いたいと思います。それまでは二十五年度電力料金も決まらないと思います。  次に二十五年度電力所要量でございまするが、大体年間三百四十二億キロワツト・アワー計画いたしております。而して第一・四半期におきましては八十七億キロワツト・アワー計画いたしまして、前年の同期に比べまして、大体二、三%増配できると考えておりますし、又前期に比べまして、一—三月に比べまして、大体二十七、八%の増加を期待いたしておるのであります。  尚、電力編成の問題につきましては、政府は極力急ぎまして、大体私の考えている線で関係方面との了解もつきましたが、ただ公益事業委員会につきまして今折衝を重ねておるのであります。できるだけ早い機会に法案を本国会提出いたしたいと努力いたしておる次第でございます。    〔国務大臣青木孝義登壇
  11. 青木孝義

    国務大臣青木孝義君) 只今門屋議員から御質問がございましたが、第一点は、かねて電力特別委員会事務当局がそれぞれ第四・四半期経過について御説明申上げで、その際に十四日までには二十五年度第一・四半期の分についてもそれぞれ資料を差上げるようお約束をいたしたそうでございますが、これは尚現在検討を重ねておりまするために、お約束した期日に差上げることができなかつたのであります。大体只今のところでは水曜日にはその資料がまとまると存じまするので提出いたしたいと存じております。この点お答えを申上げて置きます。  更に新聞等に云々というお言葉がございましたが、その点は別段責任を負うことはできません。勿論私共はかような重要な問題は、特に調査権ある国会調査権等について十分配慮をいたしまするし、又これらの問題を民主的に決定いたして参りたいという考えにおいては、門屋議員のお言葉通り毛頭その精神において変りはございません。はつきり申上げて置く次第でございます。但し二十五年度の第一・四半期電力割当計画につきましては、目下準備中ではございまするが、その大要を申上げます。  先ず昭和205年度年間供給力の見通しといたしましては水力平水年可能発電力、これは御承知と思いまするが、過去の八年の可能発電力の実績の中、最大最小のものを除いたもの六ケ年分の平均値基準にいたしまして、火力年間五百万トンの石炭を消費するものとして、総発電目標量水火力合計三百四十二億二千万キロワツト時と見込んでおります。そのうち標準料金率を適用する割当供給力につきましては、これに組込みまする火力発電量年間三百万トンの石炭を消費するものとして、水火力合計三百二十二億八千万キロワツト時とする見込であります。それから昭和二十五年度の第一・四半期につきましては、水力年間計画と同様に、最大最小を除いた過去六ケ年平均平水年基準といたしまして、火力用石炭は七十五万トンを消費するものとして、水火力合計八十七億八千万キロワツト時を割当供給力とする見込であります。それから送電損失を差引いた需用端割当供給可能量は六十二億三千万キロワツト時になる見込でありまして、これは前期計画に比べまして一二九%、前年同期計画に比べまして一〇三%に当つておる次第でございます。そのうち電燈業務用小口電力分が二十二億九千七百万キロワツト時、それから大口産業用分が三十二億四千万キロワツト時となる見込でございまして、それぞれ前年同期計画に比べて一〇四%、一〇〇%に当つておる次第でございます。右お答え申上げる次第でございます。    〔国務大臣増田甲子七君登壇拍手
  12. 増田甲子七

    国務大臣増田甲子七君) 門屋さんにお答え申上げます。  單に電力問題に限らず、行政全般について、政府といたしましては国会意見をでき得る限りこれを尊重して、施政の上に具現化すべきは当然でございまして、将来共、閣僚ともども気を付けて参りたいと存じております。  それから電力の再編成の問題でございますが、これは門屋さんのおつしやるように簡單には考えておりません。門屋さんと全然同感でございまして、最も重要な問題と考えております。従いまして関係方面との折衝に時間を要しまして、私が申上げましたあれは原則でございまして、例外はもとより許される。その例外として時間をかけて愼重に案を練つております。最近大蔵大臣申上げたように法文化いたしまして、でき得る限り早く提案いたしますから、その際にはでき得る限り早く御審議願えれば幸甚に存ずる次第でございます。    〔門屋盛一発言許可を求む〕
  13. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 門屋盛一君、何でありますか。
  14. 門屋盛一

    門屋盛一君 再質問
  15. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 再質問は、時間が一杯であります。
  16. 門屋盛一

    門屋盛一君 一杯じやない。時間は残つている。五分間喋べるのに一分しか喋べつていない。
  17. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 五分前に、五分間残つていると申上げたのでありました。その五分は一杯に使われました。十一時二十五分までお使いになつたわけであります。(「やれやれ」と呼ぶ者あり)
  18. 門屋盛一

    門屋盛一君 三十分の要求だ。
  19. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 時間が一杯でありましたから‥‥。(「又明日改まつてやれよ」「毎日やれ」と呼ぶ者あり)      ——————————
  20. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) この際、日程第一、簡易生命保險法の一部を改正する法律案日程第二、郵便年金法の一部を改正する法律案日程第三、郵政省設置法の一部を改正する法律案、(いずれも内閣提出衆議院回付)、以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
  21. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。     —————————————
  22. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) これより三案の採決をいたします。三案の衆議院修正に同意することに賛成諸君起立を求めます。    〔総員起立
  23. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 総員起立と認めます。よつて三案は全会一致を以て衆議院修正に同意することに決定いたしました。      ——————————
  24. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) この際、日程第四、公団等予算及び決算暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案日程第五、アルコール專売事業特別会計から一般会計への納付特例に関する法律案、(いずれも内閣提出衆議院送付)、以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。先ず委員長報告を求めます。大蔵委員会理事黒田英雄君。    〔議長退席、副議長着席〕     —————————————    〔黒田英雄登壇拍手
  26. 黒田英雄

    黒田英雄君 只今上程されました二つの法律案につきまして、大蔵委員会における審議経過並びに結果について御報告をいたします。  先ず公団等予算及び決算暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案について御報告いたします。  今回改正しようといたしまする点は三点でありまして、その第一点は、新たに設置を予想されている住宅金融公庫及び商船管理委員会に対し、これらが政府関係機関であるという建前からいたしまして、他の政府関係機関と同様にこの法律を適用しようとする点であります。第二の点は、公団等予算が成立したときは、内閣公団等にこれを通知するのが適当と認められますので、この点を明確にしようとする点であります。第三点は、公団等予算の移用、流用につきましては、大蔵大臣承認を経ることになつておりまするが、経理の適正を期するため、新たに支出負担行為及び支拂の計画についても大蔵大臣承認を経ることとし、尚、必要ある場合は、大蔵大臣主務大臣と協議して、予算の執行に関し、国に準ずる統制を行い得るようにいたそうとする点であります。  さて、本案審議に当りましては種々熱心な質疑応答ありましたが、これは速記録によつて承知を願います。かく質疑を終了いたしまして、討論に入り、採決の結果、全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定をいたしたのであります。  次にアルコール專売事業特別会計から一般会計への納付特例に関する法律案について御報告をいたします。  本案昭和二十五年度において、アルコール專売事業特別会計から一般会計歳入への納付につきまして特例を定めようとするものであります。現在アルコール專売事業特別会計におきましては、毎会計年度決算上の益金一般会計歳入納付することになつておるのでありますが、昭和二十五年度におきましては、この会計昭和二十五年度における固定資産及び作業資産価額会計額が、昭和二十四年度末における当該資産価額合計額より約一億四千三百万円減少する見込でありますので、その金額をも決算上の一般益金約八億五千六百万円と共に、昭和二十五年度において、この会計から一般会計歳入納付することにいたそうとするのであります。而してこの減少額の相当しまする金額一般会計納付しましたときは、その金額に相当する金額だけ、この会計固有資本の額を減少することにいたそうとするものであります。  さて、本案審議に当りましても又熱心な質疑応答がありましたが、これは速記録によつて承知を願いたいと思います。かく質疑を終了いたしまして、討論に入り、採決の結果、全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定した次第であります。  以上両案の報告を終ります。(拍手
  27. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 別の御発言もなければ、これより採決をいたします。  先ず公団等予算及び決算暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案全部を問題に供します。間案賛成諸君起立を求めます。    〔総員起立
  28. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 総員起立と認めます。よつて本案全会一致を以て可決せられました。      ——————————
  29. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 次にアルコール專売事業特別会計から一般会計への納付特例に関する法律案全部を問題に供します。本案賛成諸君起立を求めます。    〔総員起立
  30. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 総員起立と認めます。よつて本案全会一致を以て可決せられました。      ——————————
  31. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 日程第六、開拓者資金融通法の一部を改正する法律案内閣提出)を議題といたします。先ず委員長報告を求めます。農林委員長楠見義男君。     —————————————    〔楠見義男登壇拍手
  32. 楠見義男

    ○楠見義男君 開拓者資金融通法の一部を改正する法律案につきまして、委員会における審議状況を御報告申上げます。  先ず法律案起旨並びに内容について御説明申上げますと、政府国内開拓事業を遂行するため未墾地買收を行い、又開墾につきましては、国営、県営、補助等方法によりまして、その実効を図つてつておるのでありますが、一面、開拓地に入殖した者に対しましては、先に昭和二十二年成立いたしました開拓者資金融通法規定に基きまして、いわゆる営農資金住宅資金及び共同施設資金政府みずから貸付け、開拓地における営農安定の基礎を與えておるのでございまして、これらの資金は爾来毎年続けられ、本年度貸付分を累計いたしますと、営農資金四十五億円、住宅資金五億九千万円、共同施設資金一億六千万円、合計五十二億五千万円に達しておる実情であります。而してこれらの資金は一定の据置期間を含め、二十年の長期、且つ極めて低利を以て貸付けられ、据置期間経過後は元利均等年賦償還方法により償還されることになつており、本年度には共同施設資金の第一回の年賦償還が始まるのでございますが、この償還金額は、現行法第三條の規定によりますと、貸付を受けた時と年賦金償還の時期との間における米穀の価格の騰落に応じスライドする建前になつており、従つてその後の米価の変動から申しまして、この年賦金もスライドして相当増加される可能性を生ずるわけでございますが、それでは未だ十分の安定を見ておりません一般開拓者の実際に即しない憾みがありますので、今回この点に改正を加え、即ち従来の規定のごとく米価の変動にスライドすることを止め、経済情勢の変動により、開拓者の支拂能力が一般的に著しく増減したときに、初めて年賦金を増減することといたそうとするであります。尚この機会に行政簡素化の方針により、中央開拓審議会を廃止することといたしておるのであります。  委員会本案審議に入るに先立ちまして、先ず政府側から既往の開拓営農の概況について説明を聽取いたしたのでありますが、それによりますと、未墾地取得面積は昨二十四年十二月末現在で約百十六万町歩、うち国有地は六十一万町歩、民有地は五十五万町歩であります。開墾面積は二十四年三月末現在で三十五万町歩であります。次に、入植戸数は地元増反関係を除き、昨年十月末現在で累計十七万八千戸、うち二十三年度末までに累計四万七千戸が離脱いたしております。又既存農家との比較におきましては、開拓地における入植農家の営農は、動力、農機具及び馬、役肉牛等の大家畜は遥かに既存農家に及びませんが、山羊、緬羊、豚等の中家畜は逆に多く、乳牛の普及も開拓地の方が若干上廻つております。併し農作物の反当收量につきましては、既耕地に比し概して甚だしく劣つており、従つて経済状況も著しく劣つておる実情であります。而してこのことは、開拓地においてはそれだけ耐乏生活を行なつておると同時に、今後の努力の必要性並びに施策の困難性を物語つておる次第であります。委員会は概況についての説明聽取の後、質疑に入つたのでありますが、質疑は主として岡村委員を中心とし、羽生、藤野その他の委員等からも、既往の開拓行政に対する批判とこれが善後措置について、又開拓地の脱落者の問題について、或いは又今後の開拓営農のあり方等につきまして、愼重なる検討が加えられたのでございますが、時間の関係上遺憾ながらここではこれを省略いたします。  要するに論議の中心は、農村不況の最初の波は先ず開拓地が蒙むることは明らかであり、而も既耕地農家に対する不況対策すら十分に立つておらない今日、開拓地対策としては余程の努力と善処方を必要とするということに盡きるのであります。  かく質疑終了後、採決に付しましたるところ、開拓行政につきましては別途いろいろの問題もございますが、本改正法案それ自体は、この際妥当なるものと認められますので、全会一致原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。  右御報告申上げます。(拍手
  33. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 別に御発言もなければ、これより本案採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案賛成諸君起立を求めます。    〔総員起立
  34. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 総員起立と認めます。よつて本案全会一致を以て可決せられました。      ——————————
  35. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 参事をして報告をいたさせます。    〔海保参事朗読〕 本日委員長から左の報告書を提出した。  在外公館等借入金整理準備審査会法の一部を改正する法律案可決報告書      ——————————
  36. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) この際、日程に追加して、在外公館等借入金整理準備審査会法の一部を改正する法律案衆議院提出)を議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  37. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 御異議ないと認めます。先ず委員長報告を求めます。外務委員長野田俊作君。     —————————————    〔野田俊作君登壇拍手
  38. 野田俊作

    ○野田俊作君 只今議題となりました在外公館等借入金整理準備審査会法の一部を改正する法律案につきまして、外務委員会審議経過とその結果について御報告いたします。  本法案衆議院海外同胞引揚特別委員会の提案でありますが、その趣旨とするところは、昭和二十四年法律第百七十三号を以て公布の在外公館等借入金整理準備審査会法の第五條中の借入金確認請求者の確認請求期日法律施行後九十日以内となつているのを百五十日以内と改正せんとするものでありまして、延期することにより趣旨が更に周知され、受理件数も現在までの分約八万件の外に、更に数万件殖えることも予想され、正当請求者に便益を與えることになろうというのであります。尚、急ぎ上程されましたのは、前述の九十日の期限が本年三月十九日を以て到来するためであります。本委員会はこれを審議の上、原案通り全会一致可決すべきものと決定した次第であります。  以上御報告申上げます。(拍手
  39. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 別に御発言もなければ、これより本案採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案賛成諸君起立を求めます。    〔総員起立
  40. 松嶋喜作

    ○副議長松嶋喜作君) 総員起立と認めます。よつて本案全会一致を以て可決せられました。  次会の議事日程決定次第公報を以て御通知いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十四分散会      —————————— ○本日の会議に付した事件  一、二十五年度電力割当及び料金改訂問題に関し、国会審議権調査権に関する緊急質問  一、日程第一 簡易生命保險法の一部を改正する法律案  一、日程第二 郵便年金法の一部を改正する法律案  一、日程第三 郵政省設置法の一部を改正する法律案  一、日程第四 公団等予算及び決算暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案  一、日程第五 アルコール專売事業特別会計から一般会計への納付特例に関する法律案  一、日程第六 開拓者資金融通法の一部を改正する法律案  一、在外公館等借入金整理準備審査会法の一部を改正する法律案