○若木勝藏君 私は二つばかり伺いたいと思うのでありますが、その一つは先程
河野委員から
質問がありました家庭科の問題に関連して来るのでありますが、一体先程からのいろいろな
質問応答によりましてもこういうことが考えられるのであります。文部省でや
つているいわゆる教育行政というような方面を考えて見ますと、全く猫の眼の変るように変
つておるのじやないか。折角現職職員の免許状の点が
施行法で以てちやんと決ま
つて、安心して落ち着いてや
つておるかと思うと、今度それは二十八年の三月で打切られる、そういうような
改正案が出た。それから家庭科というふうなものが存置されてお
つたのが、今度それが廃止されて職業家庭科というようなものにせられてしまう。いつこれが又明日変るものやらどうやら分らん。非常にこういうところに現職の先生方の混乱を来す本が文部省にあるのではないかと思うのです。それで私は苟も家庭科というような教科につきましては、一文部省あたりが勝手にぐるぐる自分の都合から変えるべきものではないと思う。又これは十分教育者の
立場というようなものも、或いは一般世論というものも考えてやるべきものだと思うが、この点につきましては、文部省としてはこれを先に予定せられた学校の教育課程及び編成の基準に関する
法律案というようなそういう
法律によ
つて、これを
改正するつもりであるか、或いは單なる
施行令というような省令によ
つてやるつもりであるか、この点どうであるかということを一つお伺いしたいのであります。
それからもう一つは玖村さんがお帰りにな
つておられないようでありますけれども、免許法の方面においては、たとえ職業家庭科とな
つても職業科と家庭科は別だ、こういうようなお話がありましたが、それでは家庭科の免許状を持
つておる者は職業科を担当できるか、その辺のあれがどういうふうにな
つておるか。職業家庭科というものも担当できるものかどうか、こういう点については不明瞭でありますのでその点も伺いたいと思うのであります。
質問の第二点は研修の予算のことでありまするが、この免許法並びにこの
施行法が立派に実施されて行くがためにはその前提となるものは私は、前提というか裏付けというか、そのなるものは教員の研修施設が完全に行われることにあると思うのであります。それに関しまして先程鈴木君の
質問に対する劔木
政府委員の答弁は極めてこれはおかしなふうに私は考えられるのですが、ここまでや
つたけれども止むを得ない、後はあなた方の方にも一つ御努力願いたいし、世論を喚起して貰いたい。こんな自信のないことで先程お話申上げたようにこの免許法の、或いは
施行法の海底というものは行われるものではない。恐らく一億六千万円の予算がなければ二十八年で以てこの研修ができ上らないというふうなことが文部省の最初の考えであ
つたろうと思うのであります。若しそれが一億六千万円でなしに二千四百万円で打切られるならば当然この
改正は駄目だということになる。そこまでの肚を決めて文部省は今日おられるかどうか、こういうような点について私はお伺いしたいのであります。