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1950-03-28 第7回国会 参議院 農林委員会 第16号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年三月二十八日(火曜日)    午後一時三十四分開会   —————————————   本日の会議に付した事件農業中央金庫検査の件及び農業協同  組合における滯貨問題に関する件 ○農業協同組合法の一部を改正する法  律案内閣送付) ○食糧管理法の一部を改正する法律案  (内閣提出衆議院送付)   —————————————
  2. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 只今から農林委員会を開会いたします。  最初に本委員会の今週の議事予定表をお手許にお配りいたしておきましたから御覧願いたいと思います。只今お配りしました予定表によつて大体議事を進めて参りたいと思つております。ただこの予定表を多少御変更頂きたいと思つておりますことは、三十一日の午後一時の部に松くい虫等その他の森林病害虫駆除予防に関する法律案、これにつきましては、実は来月一日から施行をするという建前法律ができておりまして、本日の衆議院会議で可決をせられて本院に正式付託になる見込みでありますので、これは繰上げて頂きまして、明日にでもいたしたいと思いますから、御了承頂きたいと思います。それから食糧管理法の一部を改正する法律案、その他公団関係法案は大体衆議院の方では本日上つて参るようでありますけれども、従つてこれはこちらへ参りました都合と、それからこの委員会法律提案いたしまして現在関係筋折衝をしておる御承知衣料配給公団法の一部を改正する法律案に関する事項がありますので、これは関係筋との間の了解が付き次第日程の変更は起り得ると思いますので、これも予め御了承頂きたいと思います。例の食糧品配給公団衣料配給公団一緒にするという法律案は、二十日に関係筋了解を求めるために提出いたしておりますが、昨日になりましてこちらの出しました法律案は、一つ法律の中に公団法二つ改正することにしておるのを、それを二つ法律に分けて呉れ、こういうことの申出がありましたので、昨夜向うへ送りました。本日朝向う折衝しようと思いまして委員長からその旨を申入れましたところ、向うは今日一日待つて貰いたい、こういうことでありましたので、向うの回答に応じて委員長から改めて又折衝をすることにいたしたいと思いますが、経過を御報告申上げて置きます。本日はこの予定に従いまして、最初農業協同組合法の一部を改正する法律案につきまして提案理由説明を伺い、それから又いろいろ参考資料提出を求めておりましたところ、資料提出がありましたから、その資料説明も併せて伺う予定でありますが、その前に協同組合関連いたしまして、過般の農林中央金庫検査に関して、大蔵省から発表があつたか或いはその内容が洩れたかは分りませんが、新聞にああいうような記事が出ましたので、これは金融機関としては相当重大な影響のあることでありますので、この点に関しまして岡村さんから大蔵省当局に対する質問がかねて申出られておりますので、本日は舟山銀行局長外関係の方がお見えになつておりますから、その方を先にやつて頂きまして、次いで法律案提案理由説明に入りたいと思います。どうぞそういうようにお願いいたします。
  3. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 大蔵省にお尋ねをしたいのでありますが、農林中央金庫は二月から三月にかけて大蔵省検査を受けておつたのでありますが、三月の半ば頃に終りまして、二十日にそれに対する検討勧告書が来たようであります。そこで日本経済新聞でそれに対する記事発表になりました。実はこれが市中銀行でありますと大きな打撃を受けるのでありますが、中央金庫でありますから、今まだ現に大きな打撃を受けておるわけではありませんが、各所から、あらゆる面から質問等我我手許に参つております。検査は絶対に秘密を守るし、外部への発表は許されない建前であつたのだと実は考えております。これは一応確かめて見ましたところ、大蔵省から中央金庫に対して出されております勧告書とは違うということだけは一応聞いておるのでありますが、内容は発言することはできないというので分りませんので、その点は分りませんが、いずれにいたしましても普通でも非常に市中銀行からどういうものか、立場を別にします関係か、中央金庫に何かあるものならばこれを取上げて反駁の材料にしようとして常に睨まれておりますのに、こういうことがあつたのでは非常に迷惑すると、我々も非常に関心を持つてこれを考えておりますが、大蔵省の方では、どういうわけで、これが違つておるにせよ、大体聞いておりますということは万更ないこともないようでありますが、その筋から洩らしたか、洩れたか存じませんが、一応も二応も御説明をお聞きしたいと思うわけでございます。
  4. 舟山正吉

    政府委員舟山正吉君) 金融機関に対しては、大蔵省といたしまして定期検査を励行する方針でおるわけでございます。最近の日本経済新聞で、農林中金に対する大蔵省検査の結果としていろいろ報道せられましたことにつきましては、私新聞記事を見て、こういうふうに大きく取扱われたことに対して実にびつくりいたしたのであります。と申しますのは、お断り申上げるまでもなく、金融機関内容というようなことは非常に世間に大きな影響がある。過去におきましても、その結果を公表したことによつて経済界の動乱を招いたようなこともあるわけでございますので、金融機関検査の結果は、いいにしろ、惡いにしろ一切発表しないという建前をとつておるのでございます。中央金庫に対して最近検査を実施したことは事実でございます。併しこれは何も中央金庫に目を付けまして、この機会にこれを検査の対象にしたのではございませんので、今後大蔵省としては検査計画というものを立てまして、検査機構も拡充いたしまして、できればあらゆる金融機関に対していわゆる年に一回の定期検査を施行するという途上にあるわけであります。この計画が実施されます前、まだ機構も十分拡充しておりませんので、全金融機関に亘つて定期的に検査をいたしまして、検査というものは日常茶飯事であるというように思われるどころまで参るにはまだ若干の時日がありますが、実はそういう気持で以て農林中央金庫検査をいたした次第でございまして、特に理由があつて農林中金を選んだおけではないのでありまして、この点は篤と御了承願いたいと思うのであります。その結果につきましては、先程も申上げましたように公表しない建前でありますのに、新聞記事に現われましたことは、私といたしましても甚だ遺憾でありまして、この検査を施行したこともこれも特に発表するということはないわけでございます。新聞記事検査内容として報道せられておりますことは、大蔵省公式発表は勿論その他の暗示によるものでもございませんから、その内容につきましては当局は全然関知しておりません。こういうような次第でございますから、新聞記事を直ちに大蔵省検査の結果と一緒に結付けて考えるということは、極力排除いたしたいと考えておる次第でございます。尚こういうような次第でございまして、農林中金に対して検査を実行したということはあるのでございますが、その結果につきましては少しも憂慮すべき事態というようなことはないのでございまして、私共は普通に考えておつた結論が私共の検査結論なつたというように考えておる次第でございます。今度の新聞記事に関しまして、一応私の弁明を申上げる次第でございますが、尚御質問によりましてお答え申上げたいと思います。
  5. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 銀行局長お話になりまするように、私は金庫検査を何も拒んでおるわけではないのでありまして、金庫自体も非常に喜んでおります。我々もこうあるべきだといたしまして、その点は何ら不審も持つておりませんし、当然主務官庁で時に年に一回なり、又適当な時期に検査をされることは、これは非常に金融機関としても又一般関係者としても甚だよいことでありますが、その点は何ら異論は持つておりませんが、火のない所から煙は立たないということでありまするから、局長お話のように、絶対に外部に洩らすことはできないことになつておりますから、洩れはしないということでありますが、これは実は憶測をしますると、いろいろ考えられるのでありまして、一般市中銀行の方から何らか金庫の汚名になることを一つ出したらどうかというような若し考えを持つてつたとすると、その記者から検査員何者かに多少脈が通じておつて、そうしてこういうことになつたのでなければ、何も全然知らんのにこの記事従つて書かれんと思う。そこでこれは綱紀の紊乱であつて、甚だ検査そのものに対しては重大な問題だと思うのですが、局長としてあの記事に対する何らかの意思表示をして、世間疑惑をなくするお考えはないかどうか、お伺いしたいと思う。
  6. 舟山正吉

    政府委員舟山正吉君) 只今申上げましたように、新聞記事大蔵省検査結論と全然関連なく書かれたものでございます。従いましてこの委員会等におきまして、そのことをはつきり申上げることによりまして、世間に対する疑惑を解く手段といたしたいと考えております。
  7. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 ここでのお話はよく分るのでありまして、私は実はおいでを願つて質問をいたしましても、いや、それは大蔵省検査員何者からか漏らしたのだという御答弁はないと思つております。併しながらこの事件が我々、ある、ないは別として、こういうことを書いた新聞記者を追及するわけではありませんが、何らかの方法でこの委員会でそういう答弁を得ても、これは委員会だけの話でありまして、速記を見れば分るのでありますが、その速記一般に公開するわけではありませんから、銀行局長として何らかこれに対する、記事の修正をする必要もありますまいが、こういうことはない。これは非常に困るということにでもされる意思はないかどうか、お聞きしたい。
  8. 舟山正吉

    政府委員舟山正吉君) 私の只今考えといたしましては、或る事柄が新聞に掲載せられた。これに対して弁駁いたすこと自体も差控えたいと思うのでございます。と申しますのは、今後類似の事件がこれは起つては困ることでございまして、一方新聞記者諸君にもお願いいたしたいと思つておりますのですが、とにかく新聞記事に対して、検査の結果の内容と違います場合において、これはそうではないのである。私はそういう反駁をいたすことは検査の実際の方がよろしい場合にはそういうことができるのでありますが、仮に事実が符合しておつたり、そういうような符合したりするようなことがございますときに、一々それに新聞記事を肯定する、或いは否定する弁明、これを一々出しますこと自体検査内容を暴露することになると思うので、私は今回の問題、或いは今後は起らないように極力注意はいたしますが、そういうことに対しては一切肯定もしなければ否定もしない、今後そんな記事新聞に現われないように努力するということが最善の策ではないかと、只今私はこう考える次第でございます。
  9. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 局長の話も逆に考えれば万更でもない話と思いますが、それでは新聞社に対してこういうことも軽卒に掲載されるということは、相手方が非常に迷惑を蒙むることでありますから、以後注意して貰いたいということはできるのかどうか。
  10. 舟山正吉

    政府委員舟山正吉君) 新聞社の側から申しますれば、取材の自由、発表の自由ということを主張されるかも知れませんが、そこは官庁側といたしても、決して権柄づくでなく、実情をお話ししまして、金融機関に迷惑の及びますような記事一つ御遠慮願うように、御懇談申上げたい、こう思います。   —————————————
  11. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) それでは只今から農業協同組合法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を伺うことにいたします。
  12. 坂本實

    政府委員坂本實君) 農業協同組合法の一部を改正する法律案についてその提案理由を御説明いたします。  主な改正事項二つでございますが、その第一は連合会兼営禁止規定であります。即ち農業協同組合法第十條第一項第九号、第十号のいわゆる農村生活改善教育指導等事業は、これに関連しまして行う場合を除きまして、他の経済的事業と兼営することを禁止し、又都道府県の区域以上の連合会につきましては、関連事業として行う場合を除きまして、購買事業及び販売事業をそれぞれ独立して経営すべきものといたしたわけであります。この改正協同組合におきますところの教育指導事業仲長を図りますためと、民主的な協同組合組織を確立するための措置でありますが、それぞれの連合会経営の基本的な條件につきましても、関係方面と打合せの上、十分これを考慮いたしました次第であります。  第二の点は、農業協同組合経営を適正に処理するための基準政令で定めるための根拠を規定しました点と、これに関連いたしまして、監督規定を若干整理いたした点であります。御承知通り農業協同組合経営の現状は、現在の経済情勢等を反映いたしまして、一般に必ずしも容易ではないのでありますが、一部におきましては役職員経験不足無自覚等の原因によりまして、その経営が極めて憂慮すべき状態にあるものも若干存するのであります。このような事態に対しまして組合員の利益を保護し、併せて農業協同組合全体の信用を高めまするために、このような措置を必要とするものと考えるわけでありますが、これにつきましては、併せて組合自主性をば十分尊重いたした次第であります。以上が法案の主な内容でありますが、何とぞ御審議の上御可決あらんことを切望する次第であります。
  13. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 本件につきましては、先程申上げましたように、質疑に入ります前に提出されておりますいろいろの参考資料について、協同組合部長打越君から説明を頂くことにいたします。
  14. 打越顯太郎

    説明員打越顯太郎君) お手許農業協同組合法の一部改正関連いたしまする資料といたしまして、若干の資料を御提出申上げておる次第であります。尚この機会にお断わり申上げて置き、お願い申上げたい点は、この農業協同組合法第五十二條二の規定による農業協同組合及び農業協同組合連合会財務処理基準を定める政令案につきましては、お配り申上げておりますが、これはまだ最終的な政府部内においても決定をいたしておりませんので、未定稿として、お書入れをお願い申上げます。それからもう一つ断わりを申上げて御了解を頂いて置きたい事項は、第十條の第六項の規定でございますが、その中にありまする政令につきましては、まだ政府部内におきましても決定にまで至つておりませんので、お手許資料としてお配り申上げておりませんので、近いうちにでき次第お配り申上げたいと存じておりますので、御了承お願い申上げたいと存じまのは、一つはこの「農業協同組合法の一部を改正する法律中の関連事業の一例」というものをお配り申上げております。これは只今政務次官より提案理由によつて説明を申上げました連合会事業につきましては、現在地域以下を区域といたしておりまする連合会におきましては金融に関しまする事業と、指導に関しまする事業と、その他のいわゆる経済的事業を営みまする連合会との三本建に合同いたすことのできる途を開きましたわけでございまして、その場合におきまして、ただ通常必要といたしまする関連事業につきましては併せ行うことができることに相成つておりますのでございまして、その場合におきまする関連事業として併せ行うことができまする事業は、大体どういう例があるかということにつきまして、ここに例示をいたしておるのでございます。  第一は第九号又は第十号を事業目的といたしまするところの連合会、即ち指導的な事業の地位にありまする連合会におきまする兼営事業であります。それにつきましてこの第一に例示をいたしております。それから第二はいわゆるこの経済事業を営みます連合会におきまする関連事業として行うことができまするものについての例示をいたしておるのであります。これがこのお配り申上げておりまする点についての資料でございます。  その内容について若干御説明申上げますが、指導事業を営みまする連合会におきましては、原則として経済事業を併せ行うことができないのでございまするが、例えばここに例示いたしておりまするような(イ)品種改良のための優良種牡牛の貸與をする。これは巌格考えますれば経済事業ではありますが、これは関連業務としてやつても差支えないものであろうとかように考えておりますわけであります。その次は、(ロ)優良種苗、新らしい生産資材普及初期段階における当該物資の供給というふうなものも、これも経済事業と取つても広い意味では考えられまするが、この程度であれば関連業務として行なつてもよろしいというふうに考えておりますものでございます。  そのほか(ハ)におきましては、病院経営する連合会が行う医薬品購買事業、これも指導事業といたしましては病院事業を併せ営むことができるのでございますが、その場合におきまして、病院経営に必要でありまするところの医薬品購買に関しまする事業を併せ行なつてもよろしいということでございます。以下御覧下さいますれば分るのでありますが、大体こういうことを関連業務として認め得られるだろう、さように考えておりますのでございまして、これは関係方面との折衝過程におきまして、さような点で進んで参りたい、かように考えておりまするわけであります。  それからその次の資料でございまするが、先程ちよつと未定稿として御訂正をお願い申上げましたところの第五十二條の二の規定関連いたしまするところの政令案でございます。これは先程提案理由のところで御説明申上げましたごとく、農業協同組合財務の状況を健全に運営いたしまするために、従うべきところの基準一つ決めて参りたい、それを政令において決めたい、という場合におきまする政令案一つの案でございます。これは先程申上げましたごとく、まだ大蔵省その他の方面との最終的な話合いまで参つておりませんので、末定稿として御了承お願い申上げたいのでありまするが、その中に考えておりまする考え方といたしましては、協同組合自己資本の額につきましても、一定基準を定める必要があるのではないかということでございます。現在農業協同組合におきましては、自己資金の額が非常に僅少でございまして、その固定設備或いは系統機関に対しまするところの出資等自己資金を以て賄うに足らないというふうな状態にあるのでございまするが、それでは健全な経営を運営して参りますることがむずかしいのでございまして、一つ自己資本の額につきましても、一定基準を設けますることが今後の農業協同組合の発展を図りまする上におきまして、非常に大切なことではないかというので、一つ基準を示したいと考えておるのでございます。その次は、経理区分、これは信用事業をいろいろに営みまする場合等におきまして、この信用事業とその他の経済的な事業とにつきましては、その経理区分して参りますることが、零細な農民の預金、債権を保護いたしまする上におきましても、又協同組合事業の発達を図りまする上におきましても、非常に必要なことであろうと考えられまして、この経理区分につきまして明確に区別をするということにいたしたい、かように考えておりますわけであります。或いは貯金等運用基準についても一つ基準を示して参りたいと考えておるのでございまして、今日農業協同組合貯金におきまして、ややもいたしますれば、その拂戻しの資金に困難を来たしておるというふうな組合もあるのでございまするが、さような弊害を防止いたしまするために、貯金事業資金等運用いたしまする場合におきましては、貯金額一定の範囲に限定をいたしたい、かように考えておりますわけであります。その基準政令の中において決めて参りたい、かように考えておりますわけでございます。  その次には、この貯金等拂戻準備資金につきまして、一定基準を設けて参りたいということでございます。これは貯金の拂戻しをいたしまする場合におきまして、貯金の額の一定の割合を必ず拂戻準備金として管理をするということにいたしまして、貯金支拂いの円滑を期して参りたい、かように考えておりますわけでございます。  その次は、余裕金等運用基準でございまするが、協同組合余裕金につきまして、現金でございまするとか、或いは預金でございまするとか、或いは債券を持ちまするとか、いろいろの運用方法考えられるのでございまするが、原則といたしましては、系統機関でございまするところの信用組合連合会でございまするとか、或いは農林中央金庫預金をいたしますその金は、国債証券金融機関の発行いたしまするところの債券、その他主務大臣の特に指定いたしまするところの社債等を持つことを認め、又その他におきましては、銀行、その他の金融機関への預金を認めるというふうにいたしまして、一定の額の基準を設けることにいたしたい、かように考えておりまするわけでございまするが、この内容につきましては先程申上げましたように、まだ大蔵省折衝過程にあるのでございまして、確定まで至つておりませんので、一応未定稿として御説明申上げましたような次第でございます。これの五十二條の二は、最近の経済界一般不況農業協同組合にもしわ寄せされて参りまして、非常に経営も困難を来たしておりまする情勢でございます。その運営の健全な確保を図るようにいたしたいという措置から考えておりますわけでございます。尚、これを政令規定をいたしまするということにつきましては、やはりかような規定につきましては、時々客観的な経済情勢の変化に伴ないまして、適切な措置をとつて参りますることも必要と考えまして、一応政令規定いたしますることをお讓りを願いたいということを、御委任をして頂くということを考えております次第でございます。  その次は、少し部厚い農業協同組合金融資料というものをお手許に差上げてございまするが、活字が非常に不鮮明で申訳けございませんが、最近の農村におきまするところの農家の組合金融情勢がどういうふうになつておりまするかというふうな点につきましての資料でございます。農業協同組合主要勘定でありまするところの出資金貯金、その他の預け金、借入金、貸付金等につきまして、各科目別な数字をここにお示しを申上げておりますような次第でございます。尚、組合財務運用基準資料といたしまして、自己資金の額と、固定的な資産との比率等につきましても、ここに資料としてお配りを申上げておりますような次第であります。尚、銀行その他一般金融機関と、協同組合に対しまするところの貯金比率等につきましても、この統計表によつて御覧をお願い申上げたいということでお配り申上げております次第でございまして、この内容につきましては、十分な御検討をお願い申上げたいと思うのであります。大体農業協同組合資金に関しましても、自己資本でございまするところの出資金は、大体四十億程度、一組合平均いたしますれば約三十万円程度でございます。貯金につきましては、先程申上げましたところの千二百億円、一組合平均八百万円程度でございます。最近経済界の非常に、殊に本年になりまして貯金支拂も段々増加をいたして参つておりまするので、若干資金につきまして困難をいたしております組合もありますような情勢でございます。
  15. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) ちよつと……。打越さんに引続いて資料説明を伺うのですが、大臣は参議院の予算委員会、それから衆議院の本会議における緊急質問等に出席を要求されておりますので、余り時間はないと思いますから、この機会大臣に御質問のある向きは、短時間で誠に恐縮でございますけれども、どうぞやつて頂きたいと思います。
  16. 羽生三七

    ○羽生三七君 只今農業協同組合法の一部を改正する法律案提案理由を承つただけで、まだ具体的なことを承りませんので、十分意見がまとまつているわけではありませんが、総括的な点だけで大臣にお伺いして置きたいことがあるのであります。それは御承知のように農業協同組合設立の趣旨というものが、第一條に示されているように「この法律は、農民の協同組織の発達を促進し、以て農業生産力の増進と農民の経済的社会的地位の向上を図り、併せて国民経済の発展を期することを目的とする。」こういうことになつておるわけであります。大体従来の農業会と違つて農業協同組合が設けられた趣旨は全くここに示されておる通りに農業生産力の増進と、農民の経済的、社会的地位の向上を図ることが本法の目的だと私共は解釈しておるわけであります。従来この法の運用に当りましては、御承知のように別段、特段の制限規定があつたわけではなしに、これは内面的な指導でいろいろな兼営を禁止して来ましたが、法律的に別に特段の規定はなかつたわけであります。今回はそれが或る特殊な事業については、その関連した部分についてのみ兼営というようなことが許されますけれども、大体むしろその他の事業については、兼営が禁止されるという建前法律化したものと考えるのでありますが、こういう場合、本法の第一條に示されておるような農業生産力の増進と農民の経済的、社会的地位の向上を図ることが、期することができるかどうか、これを私は第一に疑問に思うのであります。大体、従来の農業会が極めて生産面に対する指導が遅れておつて、むしろ購買とか販売とか、利用という面には相当力を示しておりましたけれども、生産面についての指導というものが非常に遅れでおつたということは、特に指摘するまでもなく明瞭なことでありますが、それを日本農業の発展を図るために、或いは農家経済の安定を期するために、生産方面の発展のためにこの法律が作られたにも拘わらず、逆の結果を招来するようなことがこの法律から予想されるのであります。大体、日本の農民の地位が極めて低くて、こういう協同化によらなければ飛躍的発展ができないということは万人が承知していることでありまして、一人々々の農民の力では到底日本農業が現状の段階から脱却することはできないし、又しばしば論じられているような、国際的な競争にも対応できないということが明瞭であるのでありますから、この場合は挙げて貧弱な個個の農家の力を結集して、協同組合の力でこれを打開する以外に途はないことは明瞭な事実であります。にも拘わらず、而も第一條に法において規定されているにも拘わらず、むしろ逆行的な形でこの法律が提起されるということは、どうも私達は納得が行かないのであります。若しも関係筋の独占禁止法ということを同じ精神でこれを禁止した、従来の農業会を禁止したというならば、これは別でありますけれども、若し日本の農業の発展を図ろうということから農業協同組合の設立を促すといたしますならば、その最初の設立の精神と非常に違つたものとして今回改正法が提起されているといますが、この矛盾について農林大臣はどういうふうに考えておるか承りたいと思います。
  17. 森幸太郎

    ○国務大臣(森幸太郎君) お答えいたします。  お説誠に御尤もと存ずるのであります。お話の通りの法文から申しますと、連合会が自由に組織されるようになつておるのでありますが、行政措置におきまして、その連合会の組織に対して相当の制約を加えて参つたのであります。なぜかような措置を取らざるを得なかつたと申しますと、過去の農業会が少し逸脱いたしたと申しますか、独占禁止法という立法の意思にも副わないというような立場がありますので、そういうことを考えずにこの協同組合法は二十二年に制定いたしたのでありますが、その後関係方面の示唆の下に行政措置を取つて、参つたのであります。併しながら今日の実情から申しますと、余りにも連合会が数多くありまして、單位組合はその負担に耐えない、これでは上の方ばかり大きくなつて下が細つて行く、いわゆる三角形の逆の形になつておるような情勢にありますので、これをできるだけ今まで行政措置をいたしておりました目的に反しない程度に連合組織を認める、こういうようにした方がいいというような考え方から、地方におきましては信用指導、販購の三つにいたしたのでありますが、中央におきましては御承知の通り販購を二つに分けまして現在通り、そうして信用指導とこの四本建にして行く、こういうことに改正を、法的措置を取つて行きたいと、かように考え提案したようでございます。尚指導組合と申しましても、いろいろの組織に分れておりますが、これはこの際必ずしも一つになれとは申しませんが、組織しておる組合員が一人でありまして幾つもの指導組合、或いは販売組合というふうに加入しておる実情から見まして、地方の情勢によつてこれは総合的にまとめて行くことが、いわゆるこれは決して行政的な指導はいたしませんけれども、自主的な立場でさように編成替えされて行くことは適当なことと、かように考えておるわけであります。殊にこの組合が任意加入団体でありますので強制力のないものである以上、一層そういう自由な立場に置くことが必要ではないか、かように考えておるわけであります。
  18. 羽生三七

    ○羽生三七君 内面指導で、この法律には規定されていない面が従来行政措置として指導されて来たと思いますけれども、そのことの結果から今大臣からお話がありましたように、非常に煩瑣な面がありまして、必ずしも農民の総意を結集できない、これは今日の農業協同組合組合員なり、或いは農民各位の非常に迷惑に感じておるところであるわけでありますが、大体私不思議に堪えないことは、仮に関係方面にいたしましても、農業協同組合法を作る精神と違つた内面指導をすることをサジエストしたとは考えられませんが、どうにも私は分からないのであります。関係方面は何でも法律に副うことをふだんに要求しておるのでありますから、そのことが第一私は分からないのであります。それから今度一部の点についての関連事業は認められるわけでありますれども、全体としてどうしてこの法律の精神に基いてそれが認められないか、大体この中の例えば第十條の第一項第九号、第十号の問題、或いはその逆に第九号又は第十号、又は第十号と第三号と第六号との関連の問題、これは実際ややこしくて理解するにも困難なくらいであります。どうして農民がはつきりすべての事業について関連を必要とするならば、それをやつてはいけないのか、決して私はそれは日本の農業協同組合がそれらの関連事業をしましても、独占禁止法に牴触するような強力なもので、外国を脅かすようなことは絶対にないと思います。それを全力でやつても日本の農民が一人立ちするには尚且つ足りない程度に脆弱である、それを実際農業協同組合が多少の統一なり或いは関連事業をやることが何か独占禁止法的な性格を持つように考えられ、或いはよその国の妨げになるように考えられる理由が私はどうしても分らないのであります。この貧弱な日本の農業協同組合が総意を結集して、尚且つまだその微力を打開するには足りないと私は信じておりますので、むしろ第一條の法の精神に示されたように、すべての事業に自由に関連して活動するなり、或いは協同、統一が認められるなりすることの方が妥当であると私は考えておるのでありますが、そういうことは大臣としては関係当局に御折衝なつたことはあるかどうか、承りたいと思います。
  19. 森幸太郎

    ○国務大臣(森幸太郎君) 御説誠に御尤もでありまして、どういう意味でどういうような行政措置をされたか分らないのでありますが、併しながら旧の農業会のように全部を挙げて連合会組織にしようということは今日考えておりません。殊に今申上げましたように、自由加入の団体でありますから、経済事業についでは特に考えを及ぼさなければならない問題でありますので、そういう農業会と同じような形になることは考えないのでありますが、少くともこの関連事業ということを広義に解釈いたしまして、できるだけこの負担の軽減と、そうして事業の單純化をいたしたい、かように考えておるのであります。この問題につきましては、従来絶えず関係方面とも折衝いたしまして、漸くこの程度の承認を得たようなわけでありますが、今後ともこの協同組合の育成の上におきまして、妥当と考えますことについては更に推進いたしたいと考えるのであります。協同組合もまだ生まれて二年にしかなつておりませんので、まだいろいろ勝手の違うような動きをしておるものもあるのでありますが、できるだけ早くその方針を定めまして、そうして協同組合の強固な基礎を作つて行きたい。かように考えておるわけであります。
  20. 羽生三七

    ○羽生三七君 これは大臣でなくてもよろしうございますが、大臣からお答え頂ければ尚結構です。通常必要とする、つまりこれに関連して行うことを通常必要とする範囲において行う、第三号又は第六号の事業の例として挙げておるイ、ロ、ハ、ニ、或いはその次の第二項のイ、ロとあります。こういうものを見たときに、どういうわけでこういうものだけが限定されて、これだけをやる場合は大して弊害ないというような、一体そういう規定をどこから何の根拠で生み出して来たのか、どうも私には分らないのであります。つまり農民が経済的に自分らで自発的に何らかの関連事業を行う場合、これを上から強制する理由はありませんが、農民が何かそういう事業をやる場合には、特にこの問題だけを限定して、これは大して弊害がないというふうに限定されたということがどうしても私は呑み込めない。どういう根拠からこれだけを、第一項のイ、ロ、ハ、ニ、第二項のイ、ロ、これだけに限定されたという根拠が私分らないから御説明を願います。
  21. 打越顯太郎

    説明員打越顯太郎君) この関連業務としてやります範囲についての例示でございます。これは單なる例示でございまして、この範囲にのみ限定するというわけではございません。ただこの関連業務といたしましては、やはりその範囲といたしましては、余りに広区域に拡めるということはどうかという関係方面の示唆もございますので、ここで例示をお示し申上げておるのであります。と申しますのは、今度の改正法案は、只今大臣からお答え申上げましたごとく、形式上は法律に対しまする制約ではございまするが、実質上におきましては、行政措置に対しますところの相当な緩和に相成つておると思うのでございます。従つて今日の農業協同組合の運営から申しますれば、従来よりも相当緩和したことになる。併しその場合におきまして、この改正案にございまするように、信用事業経済事業指導事業というものを、県の連合会の場合におきまして三本建てにいたすということに相成つておるのでございまして、その考え方は、経済事業金融事業指導事業はそれぞれ分離してやる方が望ましいという考えから出発いたしておるのであります。指導連といたしましては、やはり農業協同組合運動を全般的に把握いたしまして、これを総合的な見地から強力に推進して参りますところの指導的任務を持つべきものでありますから、いわば教育的な事業関連いたしますので、経済的な事業と別個に分離して定めることがその健全なる発達を期せられるのではないか、かような考えから出ておるわけであります。併しながらこれを余りに嚴格に制約いたしますと、例えば信用組合連合会におきまして金融的な指導もできないとか、或いは購買組合なり販売組合経済事業を営みます連合会におきまして、その経済事業関連いたしますところの指導的な事業も行われないということになりますと、これも余りにその範囲が制約いたされますので、その範囲につきましては従来の業務に関連するということで認めるようにいたしまして、原則としては指導連というものを極力一本建てにできますように育てて参ることが非常に大切だ、かような見地から考えておるわけであります。従つてその指導連といたしましては、県の指導連でございますれば、県の單位の農業協同組合は勿論といたしまして、県下のその他の連合会もできるだけ全面的に指導連の会員となつて、この協同組合運動を一本にまとめて推進して参るような方向に進んで参ることが将来のあり方としては適当ではないかと考えられるのであります。簡單な例を取つて申し上げますれば、往年帝国農会なり或いは産業組合中央会という農村指導団体がございましたが、さようなつまり団体の指導的な役割をこの指導連が担当して参ります上におきましては、経済的事業と区別した方が本当の協同組合の正しい発展が期せられるのではないか、かような見地から出ておるような次第であります。これに関連いたしまして、通常の範囲といたしましてできます範囲においては、指導連も又経済事業を営むことができる、双互の関連を若干認めるような措置を取つた、かような趣旨であります。
  22. 羽生三七

    ○羽生三七君 議事進行について……。私達が論ずる場合にはこの法律の原案に基いて私は多く発言したわけですが、混線してしまう場合がある、ですから私共の言う場合には、特に私が申上げる場合には、この法律の原案で問題を突いて行く場合がありますから、御了承願いたいと思います。
  23. 山崎恒

    ○山崎恒君 緊急に解決して行かなければならん問題は例の報奨物資でありますが、これは何といたしましても議会開会中に解決して頂かないというと、これは大きな問題になる、又農協が参つてしまうということで、以前も申上げて大臣も随分お骨折りになつてつた大臣の顔を見る度にどうもお気の毒に堪えないと、こう思うのですが、去る二十五日の日本経済新聞にも各関係の政務次官会議の席上におきまして、大体十三億なんぼかの損失を、政府が農林省のいわゆる食糧管理特別会計によつてこれを一つ補填しようというような案が出て、大体それによつて農林省は呑む肝を決めたというふうな記事が載つてつたのでありますが、この問題についてその後どういう工合になつておりますか。先般の御説明では、これはまあ大臣説明じやないのでありますが、これは通産省の方の説明と思いますが、原反において十四億、ズボンその他の製品において四億の金融措置を卸売機関にさせよう、それによつてこの問題を解決しようというようなことを私共説明を受けたのであります。併しながらそれは農協の現在の滯貨のものを一応卸売機関に引戻して、それに対して金融措置を講じてやろう、これによつて報奨物資は解消するのだというような考え方で一応案が立てられたように思われるのでありますが、私共は報奨物資の性質から考えて、決してこの卸売機関に品物を引戻させて、それに金融措置を講ぜられただけではこれは報奨物資の解決にならないのでありまして、むしろこれは卸売業者の救済策になつてしまう。こういうふうに私共は考えられるのであります。そこで報奨物資の建前から飽くまでもこの際どういう解決方法をして頂けるか、各省との連繋ができなかつたならば、これは供出の報奨物資であるが故に、農林省は大臣の肚で一つ十四、五億の問題でありますから、四千億になんなんとするところのこの食糧管理特別会計でありますし、とにかく終戰後四ケ年になるときに、この食糧供出のきわどい日本の食糧政策を一応踏み止めたものはこの食糧の問題であり、この報奨物資に関連した問題でありますので、この最後の終止符に最後の報奨として一つ十五、六億の報奨を農林省独自で一つ立てて頂きたい。かように思うのでありますが、その後の経過及び大臣考え方をこの際お聞かせ願いたいと、こう思うのであります。
  24. 森幸太郎

    ○国務大臣(森幸太郎君) この問題については、この委員会でもたびたび御質問になり、皆さんがその結論について非常な関心をお持ち下さつておるのでありまして、政府におきましても一日も早くこれを解決いたしたいと焦つておるわけであります。何でも三日の日に大勢集まつて来て示威運動をやるということを聞いておりますが、そういう騒がせということは非常にいけないことで、騒がれても問題が直く解決するわけではないのでありますが、併しこれも止めるわけにも行きませんが、そういうことはとにかくとして、一日も早く解決いたしたいと考えておるわけであります。これは当初御記憶でもあります通り、最初どうも高うて困る、殊に品物が惡くて困る、あんなものを報奨物資として農村に與えることは農村に対しての侮辱である、それであるから、あんなものは引取つて貰わなければ困る、これが一番最初の話であつたのであります。そうして価格もいろいろの関係から二、三割高くなつておるし、ああいうものを農家に置いてはいけん。こういうのでありましたので、問屋の方といたしましてはどうしても金が貰えない、貰えないから何とかして貰わなければ困る。ところが農協の方では、あんなものは高くて惡いから引取れないという。それじや一応返さそう、全部それは元へ戻して何とか措置をしようというというのが初めの考え方であります。ところがまた途中で、どうせ報奨物資を貰わなければならんのだし、又それが問屋に返つても、皆いろいろ加工されて又戻つて来る、混綿のようなものは農村より使いようがないので又戻つて来ることからして、何とかこのままにして値引きでもしてはどうかというような話が又出て来たのであります。それで、今から考えて見ますと、あちらへ行き、こちらに行きしてどうしてこの問題を解決するかという中心が見付からなんだのでありますが、ところが手形の期限はすでに経過しておるものもあり、もう一日を争うような問題になつて来ておるのであります。それでいろいろこの間もお聞き下さつたと思いますが、安本、大蔵、通産、農林の次官が皆、これはどういう形で寄りましたか、相談いたしまして、何とか解決の途を立てよう。それは返す。又はこれを返して貰つて、これを処理しよう。そうして農村に高かつたが、とにかく引取つたというものに対しましては割引をしただけの金を返せばいいじやないか、そうしてその他タオルであるとか、自転車であるとかというものに対してはこれだけの割引をしてやつたらどうだろうというような案が一応立つたのであります。これは党の政調会も関係しておつたと思いますが……。とにかくそういう案が昨日、一昨日あたりにでき上つたのでありますが、その内容を見ますと、なかなか簡單に運べないのでありますが、予算の中から出すというのでありますから、その予算をどこから金を持つて来るか。これは関係方面との折衝も必要でありますし、そういう予算の余裕がある筈はないのでありますから、これは全く財政を考えずして農協を何とかしてこの苦悶から逃れさせるという気持でできた案であります。それは実行の面については多少難澁な面があるのであります。ところが事務的には取敢ずこの問題は期限の切れておる手形をどうして処理して行くか。これは問屋を潰せば問屋も農業協同組合も潰れてしまう。これは先ず以て金融措置をやることが何を措いても焦眉の問題である。それから後解決したらどうだというので、大蔵省、安本の方ではお聞きのように十八億ばかりの金を貸そう。安い利息で貸して、そうして一時手形の問題を解決して、更に農村に対して報奨物資を出さなければならんのであるから、それは新らしき安いものを渡すか、或いは現在すでに引取つておるものに対しては割引するか、何とか第二段の措置をしたらどうかというような考えもありまして、今日閣議を開いて、今お話の十八億の融通をしたらよいという事務局案ができ上つたのであります。それでは、それを直ちに解決しても後に問題が残つては困る。これは閣議の内容発表してはどうかと思いますが、とにかく今日は決定できない。だから明日にも関係の者が寄りまして、その焦眉の問題になつておる十八億を仕方がない出すとすれば、第二段としてこの問題をどういうように解決するかということを併せてやつて貰わなければ、問屋だけ急場を救つて、急場を救うことによつて協同組合の手形の問題は解決すると言うが、それだけではこの問題が解決したとは言えないから、この問題は明日関係者が寄つて相談する。こういうことで今日は別れたような次第でございます。
  25. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 只今の問題は、大臣も非常に苦慮されておることは我々もよく承知いたしておりますが、なかなか問題が面倒で解決が付かんようであります。土曜日に十一時から政務次官会議を開いて何とか目鼻をつけたいというので、次官も大臣も熱心に心配いたしておるのであります。その他安本の政務次官も来て貰つて、安本の政務次官にも安本の立場で解決して頂くように頼んで置いたのでありますが、これはおやりになつたようでありまして、実は御承知のように三月三十一日が大体の協同組合の会計年度になつております関係で、これが片付きませんと、非常に妙な決算をしたことになると思います。そこで問題はいろいろあると思いますが、是非この際一つ大臣に強引に突つ張つてつて、三月の三十一日に全道の大会を開くように、その手配をいたしておるのでありますが、これは私は大会前に解決を付けて頂きたいと思いますが、この点はどうですか。
  26. 森幸太郎

    ○国務大臣(森幸太郎君) もう三日……二日もないのでありまして、一日も早く解決したいと思つておりますが、御承知の参議院の予算委員会等もありまして、大蔵大臣も安本も、私も引つ張り出され通しで、おつちりとこういう問題について相談する機会もないわけでありますが、今日の閣議の情況は御報告申上げましたような情勢でありますので、三日の寄合いという話も聞いておりますので、決して人騒がせのことを望んではいないのでありますから、できるだけ早くいたしたいと思つております。私は三月三十一日の農業協同組合の会計の締切もよく承知いたしておりますが、この問題を解決しなければ、いろいろ償却しなければならんものも相当あろうと存じますので、できるだけ早くいたしたい。成るべくなら明日、明後日までにでも解決いたしたい。もつと昨日、一昨日あたりにも解決いたしたいと思つたのでありますが、いろいろ揃わんものですから、甚だ遅れて私心ばかり焦つておりますが、できるだけ早く解決したいと思つております。
  27. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 大変誠意のある話を承つて安心をいたしまするが、山崎君がいろいろ細かい質問をされましたが、大臣も実は予算委員会がああいうふうに揉めておりますし、いろいろ忙しいことはよく分るのでありますが、どうしても私は早急に、又三日の何もありますから、あらゆる機会を掴んで、大臣はこの際は是非、今まで農村が相当迷惑を受けたということになつておりまするその最後の酬いに、一段とお骨折りして頂きますことを特にお願い申上げて置きます。
  28. 山崎恒

    ○山崎恒君 只今大臣から力強い御答弁を頂いたのですが、当初いろいろな案が出たのは御承知の通りでありまして、五十億の二十四年度の報奨物資に対して、半額説乃至は四割五分引説というような案が出ておりますが、一般市場等の価格の引下げの何%かをこの際ここに入れて貰いたいということで、これは誰が聞いても納得できるだろうというような三割引説をここで強調いたしたのでありますが、大体それによつて原反綿のものを換算するというと、十一億三千二百九十万円ぐらいの数字になるのであります。その他ズボン或いは自転車というものを入れますと十六億になる、こういう数字になつておりますので、この問題は先程も申しましたように、通産省或いはその他の機関との折衝が望み薄としたならば、どうしてもこれは食糧管理局の特別会計の中から何とか一つ搾り出すというような方法を切に講じて頂くことをお願いいたしたいと思います。
  29. 小川久義

    ○小川久義君 三月の九日の通り、農林大臣は値引きする、すでに配給済のものも同率にするという御覚悟があつたのですが、現在もそのお考えか、その方針に変動があるのかないのか。
  30. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 今の話は変動なしという話をしておるわけです。
  31. 藤野繁雄

    ○藤野繁雄君 大臣は、本会議でも、予算委員会でも、本委員会でも農協の強化策を講ずると、こう言つておられるのでありますが、強化策に基いて講ずるものについては相当の予算を組まなければならないのであります。然るに現在の農協に関する予算は非常に貧弱であつて、且つ又この法律が通過されてもこのくらいの予算では改正法は実行できない、こう考えるのであります。強化されることについて如何なる具体的な予算的措置考えられておるか、お伺いしたいと思うのであります。
  32. 森幸太郎

    ○国務大臣(森幸太郎君) 農業協同組合の強化のことにつきましては、私もたびたび申上げたのであります。現在のような協同組合の姿でありましては、地方の財政的な信用もできておりませんし、何とかして早く内部の革新と申しますかをやりたいと思うのが、この法案を出した一つ考え方であります。現に農業会の資産引受に対しても、五十億も金をかけて呉れんと後は引受られないというようなことの御要求もあつた次第でございまして、全国的に見まして、協同組合内容が如何に困難であるかということも想像されるのであります。こういう問題が起つて来ますと、地方的な信用、財政的な信用のみならず、組織しております組合員自身が自分の組合信用しないというような状態になつて来るのであります。これは誠に恐るべきことでありますので、どうかしてこうした組合の真の目的を組合員が自覚されて、そうして組合の建て直しに專念して頂くように指導して行きたいと存じます。今までのような農会と違いまして、協同組合は自主的な立場で任意に組織して、任意に加入、脱退もできる次第であります。組合によりましては、三つも四つもできておる情勢であります。従来の強制加入と違う点がありますが、政府がこれに対して補助政策をとるということは許されないのであります。この組合の補助政策というのはすでに昨年以来打切られておるような次第でありますので、ただこの指導面において協同組合の革新を図つて行きたい、かように考えておるわけであります。そういう事業において現在持つておりまする予算が貧弱である、その事業はいたしたいが、予算がないためにできないというような場合におきましては、適当な機会を得まして相当考慮を図りたい、かように考えておるわけでありますが、協同組合育成の目的はその補助政策でなしに指導的な立場で行きたい、こういう気持であることを御了承願いたいと存じます。
  33. 藤野繁雄

    ○藤野繁雄君 補助政策はやらないことにいたしましても、今度の法律が若し通過したとしたならば、適当の検査をしなくちやならんのであります。適当の検査をすることとしたならば、現在の予算の範囲内においては検査はできないのであります。でありますから、法律改正すると同時に、法律で要求したところのものの検査ができるような予算を組まなくちやできないのであります。而るに現在において二十五年度の予算にそういうふうな予算が組んでないのであります。結局この法律が通過して実行しようとしたならば、それ相当の予算を組まなくちやできないのでありますから、そういうふうなところの予算的措置をいつどういうふうな方法でやられるか、お尋ねしたいと思うのであります。
  34. 森幸太郎

    ○国務大臣(森幸太郎君) 勿論予算なくして検査、監督、指導もでき得ないのでありまして、この法案を御通過願うことができますならば、必ず私はその機会が得られると存じておりますので、そのときには適当な……大した金が、何億という金が要る問題でないのでありますから、適当な予算措置を図り得ると存じております。尚先程食糧特別会計からでも何とかしろというお話でありましたが、金は十億、二十億ということは、大小は別問題でありますが、会計法としましてそういうことは許されないのであります。この間事務次官の考えましたことも、予算の措置によつてこれを出すというようなことが簡單に唱えられ、謳われておるのでありますが、こういうことは当然予算経理の実体において許されない、こういうので、今まで食糧供出に骨折つてつたのですから、報奨の意味として食糧特別会計から十億や二十億出すことは訳はないのであり、又出していいのでありますけれども、そういう予算の経理ができないで非常に苦しんでおるのでありますから、金があるのにこれくらいのことは出してどうかというようなお考えの方は御了解を得たいと思います。
  35. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 本当かどうかそれはちよつと確聞はいたしませんが、仄聞いたしますると、金の措置は早急に講じて何とかする、予算措置に対することは、第八国会がそう遅くないうちに開かれると思うから、第八国会で講ずるようにして、とにかく今早急に金の問題に対して方法をとる、こういうような話だということも聞いておりますが、要は金の方が先決問題で、予算措置に対する政府のいろいろなことは第八国会でも結構だと思いますが、併し現物の金の措置は案を立てますときに行われるべきだと思いますから、是非一刻も早くやつて頂きたいと思います。そこで金額のことは私は申述べませんが、大体大臣も御承知で、三〇%と言い、四七%と言い、五〇%と言つておりますので、そこらはどつちにも聞えるような政策がとられると思いますから、申上げませんから、そこらは十分御承知になつて不満がないようにやられると思いまするが、大体御承知できるという目安で是非早急に措置されますことを重ねてお願い申上げますが、その点如何でしようか。
  36. 森幸太郎

    ○国務大臣(森幸太郎君) この法案提出決定が非常に遅れまして、本年になつてから結論を得ましたので、当初予算にこの予算措置ということができ得なかつた従つてこれは追越されておるような状態でありますが、この法案決定して頂きますれば、適当な機会を掴まえて予算的措置をいたしたいと思つております。
  37. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 よく分つておると思いますから詳しく言いませんが、報奨物資の問題なんです。(笑声)それは大臣がよく知り過ぎておると思うから詳しくは申上げませんが……。
  38. 森幸太郎

    ○国務大臣(森幸太郎君) これが今結論が出まして、これだけの金がどうしても出した方がいいという結論が付きますれば金の出しぶりはどうでもできるわけでありますが、この目的が達しているから大体先を見越して金を出してしまえというような都合にはいろいろ予算の内容構成のことでありますので、困難でないかと思いますが、今考えておりますのは、この間事務次官連中の拵えた案につきましても何とか方法が、若しあれがいいとすれば、十三億くらいの金の出し方は考えようによつてはないわけではないと思つておるわけであります。できるだけ何とか早解決いたしたいと思つております。
  39. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) ちよつと速記を止めて    〔速記中止〕
  40. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 速記を始めて下さい。  それでは先程に引き続いて協同組合関係資料説明を伺うことにいたします。
  41. 打越顯太郎

    説明員打越顯太郎君) この金融資料は又一つ御覧を頂くことにいたしまして、次にお手許にお配り申上げております資料の中の農業協同組合法の一部改正に伴う新旧法律條文の対照というのがございますが、これにつきまして簡單に御説明申上げて置きたいと思います。旧法と今度改正いたしまする新法との対照をいたしておりまする表でございまするが、この表につきまして、第十條のところに、この新法の今度改正いたしまする点で、第十條の第一項の第三号であります。この第三号のところで、現行法では「組合員事業又は生活に必要な物資の供給又は共同利用施設の設置」ということで、いわゆる配給、購買事業の分と、利用事業の分とは一緒になつているのでございまするが、これにつきまして、利用事業に関しまする規定を別個に第十條の第一項第三号の三ということにいたしまして、別格にいたしているのであります。この利用事業の中に尚「医療に関するものを除く」ということにいたしております。これは従来医療に関しまする事業といたしましては、共同利用の施設でもやりまするし、又第十條第一項第九号の「農村の生活及び文化の改善に関する施設」で、これでもやれる、どちらでもやれるというふうな体制をとつてつたのでございますが、今回の改正法案によりまして、この点をはつきりいたしまして、医療に関する施設は共同利用施設の方から除いて、第九号の文化の改善の方に入れる。而もその場合に「医療に関する施設」というものをはつきり明文に決めて貰いたいということで改正をいたしたいということであります。  その次は第十條の第一項の第六号でありまするが、これは信連の事業といたしまして、新らたに農林中央金庫その他主務大臣の指定する金融機関の業務の代理を営むことができるということと、今一つ政令の定めるところにより内国為替の取引をすることができる。かような改正をいたすという規定の対照であります。これは信連に中金の代理業務その他主務大臣が指定する金融機関と申しますのは、大体日銀を予定いたしているのであります。この為替の取引につきましては、内国為替に限定いたすということと、政令の定むるところによるということで、この政令は先程資料として御要望がございましたのでありまするが、まだまとまつておりませんので、後程にまとまり次第御提出申上げたいと思います。それから第十條の第七項であります。これが先程大臣も御説明申上げましたように、新らしく規定いたしております点でございまして、最初の方は現在の県を区域といたします連合会以外の区域の場合の連合会規定でございまして、新たに指導連と、経済事業を営みます連合会は別個にやらなければならないという規定であります。尚その外に関連業務といたしまして、ここに一、二、三と書いております範囲は関連業務として営むことができるということであります。尚この機会に第一号の点について御説明申上げて置きたいと思いまするが、これは第十條の第一項の第五号の事業であつて、その費用に充てるために第三者から資金を借入れる必要のないものを併せ営むことができるというふうに挿入するものであります。これは通常の関連業務といたしましては、いわゆる土地改良事業につきましても、新田地帶が外部から資金を借りてやるという場合でない場合におきましては、やつてもよろしいという規定でございます。  それから第八項でございまするが、これは都道府県の区域を超えまする連合会規定でございまして、購買販売事業はそれぞれ兼営はできないという規定をいたしておるのであります。これにつきましては、全国を区域といたしまする連合会等におきましては、相当な事業分量も多いことでございまするので、販売事業購買事業はそれぞれ別建で進んで参つた方が少くとも当分の間は事業の進展上却つていいのではなかろうかという点から考えられております規定でございます。尚この場合におきまして関連業務でありまするが、販売事業を営みまする連合会、或いは購買事業を営みまする連合会におきましても、それぞれ通常関連業務をいたしましては、その他の事業も併せ営むことができるという規定であります。尚この場合に第三号におきまして第七号の事業を行う当該農業協同組合連合会が、組合員事業若しくは生活に必要な物資を加工して供給し、又は組合員の生産する物資を加工して販売することが通常の関連業務としてできるということでありますが、これは農村工業を営みまする連合会の場合におきましては、販売事業購買事業を両方とも併せ営むことができるという規定であります。  それからその次の五十二條の二でございまするが、これは先程大臣から御説明申上げました趣旨によりまして、組合財務関係を明らかにいたしまするために、その基準となりまするものを政令で決めて参りたいという規定でございまする。  その次の第六十五條でありまするが、これは連合会が合併をいたしまする場合におきましては、投票によつてこれを行わなければならないということに規定いたしておるのでございまして、その連合会が必ずその会員でありまするところの出席者の投票によつて議決を行うということであります。  第六十五條の第三項といたしまして新たに加えておりまするのは、連合会が合併をいたしまする場合に、    〔委員長退席、理事藤野繁雄君委員長席に著く〕 それぞれその連合会の会員たる農業協同組合、若しくは農業協同組合連合会がいわゆる特別決議を以て決議をした場合において初めてみとめられるというふうな規定にいたしておるのであります。半数以上が出席いたしまして、三分の二以上の多数によりまするところの議決があつたことを証しまする書面も併せて提出することを必要といたすという規定でございまして、合併いたしまする場合におきまして、会員たる農民の意思を十分反映せしめたいという趣旨からこの規定を設けておりますような次第でございます。その次は九十三條の規定でありますが、これは新たにこの書き方を前半を変えました点と、後半におきましては、この行政庁の方におきまして、組合に対しまして組合員、役員、使用人、事業分量、その他組合一般的状況に関する資料であつて組合に関する行政を適正に処理するために特に必要なものにつきましては、当該組合に対して書類の提出を命ずることができる、書類を提出いたします場合におきましては、そのような範囲にのみ限定をいたしたいという趣旨でおるのであります。  九十四條の中に新たに第三項として加えましたのは、先程提案理由で御説明申上げましたように、行政庁は毎年一回信用事業を営みます協同組合、それから都道府県の区域によりますところの組合につきましては常例として検査をしなければならないという規定を新たに加えたいということでございまして、これは先程提案理由の中で御説明申上げました通り、組合財務の状況につきまして健全な運営を図りますと同時に、対外的な組合信用を高めるような措置をいたしますために行政措置をいたしたい、この規定を新たに加えて参りたいということでございます。  次に九十五條のところでは行政庁は九十三條の規定によります報告を徴します場合におきまして、当該組合に対して必要な措置を命ずることができるというふうな規定の項目を加えたのであります。  第百條のところは罰則の規定でございますが、これは従来千円以下という罰金の規定でございましたものを、一万円というふうに改正いたしたいということでございまして、これはやはりこの程度事項につきましては、一般にこれを罰金といたしましては一万円という規定に立派になつておりますので、それに合せる改正をいたしたいということであります。  以上新旧改正法案の対照の資料について御説明申上げました。お手許に差上げてあります資料につきましては大体その程度と思いますが、一応御説明を申上げた次第であります。
  42. 小川久義

    ○小川久義君 これはどうも腑に落ちない。今まで政府が公共団体に対して補助政策を取つておる時代なら、或る程度検査なり、書類を提出させることができるが、今協同組合に何らの補助もしないで、育成もしないで、農民独自の立場においてやつている、それに対して監督、検査の行政権が余りにも強過ぎるように思うが、この点どうか。
  43. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) お話の通り協同組合は自主的に農民の自由な意思に基いて設立するものであります。行政上の監督、指導というのはこれをできるだけ控えるということが当然であると思います。併しやはり最近の協同組合事業の運営の状況その他から考えまして、決して組合を惡く暴くということではございません。いい意味におきまして、経営経理内容を適正のものにして行き、それによつて協同組合自体の対外的信用を高めることは極めて必要だろうと思います。これはやはり行政官庁としても適当な指導をいたしまして、協同組合が本来のそういうふうな姿に堅実に発展せしめるためには、やはりこういうふうな措置をとることが妥当であるというふうな見解からいたしまして……。
  44. 小川久義

    ○小川久義君 それは協同組合ができて二年余りしか経たないのだが、現在検査とか書類を出させるとか、こういうことによつてつて煩雑化して、大事な仕事が疎かになる。特に僕は農業団体程まじめに正直に事業を行なつておる団体はないと思う、それを徒らに犯罪を構成するようにされておるのが現状であつて、これが政府の部内において今局長から御説明のあつたような趣旨が全然履き違えられて、そうして何か惡いことをしておるのを洗うことが組合の育成強化だというふうに取られておるのでは……仮に経済違反を見ましても、営利会社とか、個人の業務においては公然行われておる問題が、農業協同組合であるがために犯罪として検挙されておる。それを以て農林省は協同組合が悪いことをしておる、だからそれに対して検査、監督の必要があるということ、こういうことから出ておるのじやないかと思う。若しそうだとすればそれは逆でありまして、政府は一方において育成強化をする、一方において足を拂うという形が現在の実情であると思います。その点に対して何か本当の育成強化をするというふうに持つて行くように御努力願いたい、それに対してお考えがありましたら、お聞かせ願いたいと思います。
  45. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) お話のように、こういうふうな指導監督の権限の規定は入りますが、これを実際に運営いたしまする行政庁の心構えというものが、やはりお話のように注意をして参らなければならないと思いますので、飽くまでも自主的な協同組合の健全な育成発達を図るというふうにして行きたいと思います。協同組合は勿論経営はいたしておりますが、場合によりますと何と申しますか、一般経済情勢の変化というふうなことにも即応し、又何と申しますか、大体経理につきましても或る程度確実にやつて行くことが組合員のためにもよく、又組合のためにもいいのでありまするからして、お話のような点は十分注意をいたしまして、法律の施行の際には行過ぎのないようにやつて行きたいと思つております。法律の制定をする趣旨というものは飽くまでも先程申しましたような、育成強化というふうな建前であることを御了承願います。
  46. 小川久義

    ○小川久義君 この指導連を別に作れということに対してはこれ又納得できない、ところが富山県におきましても指導連を作つておりますが、賦課金を出すものはない、又出せない状態である。農産物の価格は政府が勝手に決めて強い法の力で命ずる、併しながら育成強化はしない、指導ということを僕は少し露骨に申上げますと、日本のような零細農業は企業体じやないと思うのであります。これは国家の委託耕作のようなものである、勝手に値段を決められて、国家という権力によつて勝手に取られて、農業で使うものは国家で勝手に値上する。これは現実においては企業体ではないと思う、そういう国家的にあらゆるものを設けられて農民に、指導という部面を受持つ官署がないのであります。従つてこの指導は全面的に国費を持つてやるのが当然であつて、賦課金制度において指導連を作つて、めくら農民の負担において負担しなければならんと決めつけられるので、この点については承服できないのですが、農林省のお考え方はどうか、お伺いいたしたいと思います。
  47. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 先程申しましたように協同組合の根本理念というものは、農家の自主的な意思によつて自分らが何と申しますか、共同の利益を図つて行く、延いては農業生産力の向上、及び農民の社会的、経済的地位の向上を図る、こういうようなことで自主的に作り上げる、自分らが必要だというふうな形でこれを作り上げて行くという体制であるわけであります。従つて現在の考え方といたしましては、やはり農家が自主的に作るのでありますからして、これは農家の利益になるわけでありますからして、やはりその負担というものはこれは国が全部持つというような建前のものでなく、農家自身がこれを負担すべきであるというふうな建前となつておるわけであります。併しながらこれはお話のように農業というものが外の企業と違つて、国の大きな助成がなければできない性質のものであるということは私共も十分承知はいたしておりますが、そういうふうな大きな政策からの現在これに対する助成の方途も財政その他の事情で許されない情勢であります。併しながら私共といたしましては、根本の理念はやはりそうでありますけれども、やはり今小川委員のおつしやいましたようなことも十分日本の農業としてあるわけであります。今後ともそういうふうな点につきましても、努力はいたして参りたいと思つております。
  48. 小川久義

    ○小川久義君 これは自主的に局長は作れと言われるけれども、作れん形になつている。何故かと申しますと、医療をどこに持つて行くか、すでに各連合会では病院その他の医療設備を持つている、ところがこれは殆んど赤字になつておる、赤字でやつておるものを背負い込んで、そうして指導事務を担当して、それを作らんでよいということなら、作らんで置くというのが今の趨勢ですが、そうすると手に持つているものをどこに持つて行くか、富山県の実情を申上げますと、病院二つ直接持つておる、又委託経営を三つやつておりますが、盡く赤字だ、こういう赤字のものを背負い込んでおる現状においては、その後始末のために農民の欲するままのものができない、それは表面から言えば局長の言われるように作りたければ作るし、いやならば作らないというのが、現実にはそれが避けられない形に追い込まれて、そこで普及技術員のようなものをもつと強化して、国費を以てやるということも十分お考え願いたいが、まあ僕のところの指導連におきましては、七十何人かの技術員を囲つておるが、そのために賦課金を徴收しなければならん、お互いのためだからということで……それは私先程申上げましたように、一つの企業体として現存しておるならば、局長の言われることも分るのですが、農家経済を無視した日本の農政において、農民を搾取する機関のようになつてしまつておる、この間からの統計に明らかである通り、一町歩未満の農家は二万五千円赤字になるという数字がはつきり出ておる。而も農林省の口から出ておる。そういう二万五千円赤字になるという農家に対して、指導の費用までも負担することは私は根本から間違いだ、そういう実態であるにも拘わらず、指導連を作らなければ、この指導事業は他の連合会と兼業できないという規定を殊更設けることが、現状と全く逆行しているのじやないかと思いますが、この点に対して農林省のお考え方はどうですか。
  49. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) お話のように、現状としてはそういうことがあろうかと思いますが、やはり協同組合の根本的な考え方というものは、自主的に飽くまでも国の補助金に頼つてやるということでなしに、やはり自主的な力によつて自分らの利益を守る、こういうことにはつきり観念を徹して、そうして余り国の補助金を当てにしないでやつて行くというような心構えで進むことが必要ではないかと思つております。ただ先程申しましたように、国家といたしましては、これは財政上許す限りの努力を拂いたいと思います。
  50. 小川久義

    ○小川久義君 それは納得行かない。生きて行かれん形に追い込んでおいて生きて行けと言うている。その点に対しては十分御検討願い、考え方も変えて貰わなければならん、それは自主的になれと言つても、やれん形である。先程申上げましたように、生きて行くことすらできんというのがはつきりした実情で、それに又指導連まで持てということは、今日即答はむずかしいと思いますから、十分御検討つて、農業の根本政策に対しては一日も早く確立されまして、農民の指導に当つて頂きたいと思いますが、その点はいずれ後日に讓りまして、ここでお伺いしたいのは、共済保險、あれをここへなぜ併用しないか、あれが二つ共済保險組合と共済組合とあるために多大な事務の輻輳を来している。これを農業団体が農業の災害保險を併せ行うことは当然でなければならん。又一緒にすることが当り前である。この点に対してはどうお考えですか。
  51. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 農業協同組合と共済組合とは、その建て方が本質的に違つておりまして、御承知通り農業協同組合は全然自主的な加入、脱退の自由な団体であります。一方共済組合はその仕事を遂行いたします上において、どうしてもこれは強制加入というふうな建前をとらなければならんというふうなことになつているわけであります。従つて目的が非常に違いますので、これを現在において一つの形にするということについては、やはりこれは法制的にもむずかしい点があると考えます。でありますからして、我々といたしましてはやはり両組合はそれぞれ別個の目的を持つておるものでありまして、別個には設立いたしますが、やはり農家の利益を守る点において共通の目的を持つておるわけでありますから、お互いに連絡し合いながら、そこらの利用の調整なり連絡をやつて、緊密に提携して進む、こういうような体制をとることが必要であるというふうに思つております。
  52. 小川久義

    ○小川久義君 それは根本の生い立ちが違うことはよく分つておるのですが、それを一本にする意思があるかないか、殊更に生い立ちと目的が違うからということで、そういうものを置いておく必要はないと思う。農業会自体がこの仕事を併せ行う。この協同組合改正をすると同時に、今の法律が惡ければ変えなければならん。農業会自体に共済保險を併せ行うておつたのだから、そういうように一本化する意思があるかないか、この点に対して、性質が違う、制度が違うことは分つておるのですから、そういう意思がおありかおありでないか。又ないというならこれは不思議なくらいで、是非法の改正もして一本にすべきだと思う。そこで強制加入と任意加入と形は二つに分れておりますが、実質的にはどつちも同じような進め方になつておる。法的に強制加入だから全部入つている。一方は任意加入だから嫌なものは入らないという形ではない。農村に行けば強制加入も任意加入も加入もみさかいなしに皆入つている。それを二つ建前が違うからといつて別々にやらせることは実態に合わない、従つてこれを一つにする。若しそういう御意思がなければ、近く一つにするように御検討願いたい。    〔理事藤野繁雄君退席、委員長着席〕  そういう意味で申上げたいと思うのであります。
  53. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 現在のところこれを一つにする意思は持つておりません。
  54. 赤澤與仁

    ○赤澤與仁君 第十條の指導連の事業でございますが、農村の生活及び文化の改善又は医療に関する施設を併せ行うということにつきましての根拠を一つお尋ねいたしたいと思うわけでございます。と申しますのは、厚生施設といたしまして、簡易な診療所とか、或いは保健婦の配置というような程度でありますならば、指導事業として納得が行くわけでありますが、少くとも病院経営というようなことになつて参りますと、経営の上におきましても、相当資金設備の点につきましても半ば経済事業と併せ行わしめる方が運営の上において妥当なようにも考えられるわけであります。そういうような点が考えられますことと、もう一点は、一応のところにおきまして、指導事業が土地改良を行うという場合におきましても、資金が入らない場合にはやつてもよろしい、資金を借入れたりするような場合においては、土地改良すら指導連にやらしめないという方針の下において、医療事業指導連に併せ行うことは構わないのだということは呑込めないのであります。この二つの点から医療事業指導連で併せて行なつてもよろしいという工合にお考えになりました根拠を一つお示しを願つておきたいと思います。
  55. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) お話のように医療事業指導連でやらせるか、或いはそれを購買事業一緒考えるかということについては、なかなかむずかしい問題があつたわけでありますが、結論として指導事業に併せました意味は医療事業というものは、これはいわば経済的な事業というふうなことに見るよりも、むしろ何と申しますか農村の生活、及び文化の改善の他指導の面の事業と併せて考える方が、よりふさわしいものであるというふうに考えたのであります。で、お話のようにこれを購買事業一緒に併せたらというような御意見もあろうかと思いますが、経済的な事業と果してそういうふうな運営で以てこの医療事業というものを行うことについては、尚問題もあるわけであります。そういうふうな意見合から非常にここはむずかしい点があると思いますが、我々といたしましては、医療に関する事業はこれを指導連に移す。そうして指導連というものは飽くまでも、やはり何と申しますか経済的な事業を余りやつて、そのためにそのときの販売、購買等によつて大きな赤字になる、それによつて折角の指導すべき団体というものがなくなるということは大変なことでありますから、そういうふうな意味合で、この土地改良をやります場合と雖もそういうふうな点からいたしまして制限を設けるというふうな考え方をしております。
  56. 赤澤與仁

    ○赤澤與仁君 そういたしますと、現在の医療事業を行なつておりまする連合会におきましては、経営が大部分赤字になつておりまして、非常に困つておる実態にあるということは御存じの通りでございます。これを併せ行わしめるということが今お話のような理由でやつてもよいということで、そのことが指導事業の運営に私はひびを入らしめるものであろうとも考えるわけであります。又今後の運営におきましても、指導連の信用を以ちまして多大の借入を必要といたしまして、設備を拡充いたす等の場合におきましても、相当差障りが出て来るのではなかろうかと思うわけであります。従いまして、これを併せ行なつてもよろしいということは、実態から少し離れたお考えの下にお作りになつたと考えざるを得ないのでございますが、この点につきましてもう一応承わつておきたいと思います。
  57. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) この点については念のために申上げたいと思いますが、必ずしも指導連とこの医療事業とは必ず一つでやれるということを言つておるのではないのでありまして、それが若しも分離するということが実情に即してふさわしいということであれば分離も当然結構なのです。従つてそういうふうな意味で決してこれは強制をいたしておるわけではないのでありまして、要は具体的に連合会を作ります場合、果して一緒に併せ行うべき団体とすべきかどうかということを研究をして、そうして農家の自主的な意思によつてこれが作られるというふうにいたして参りたいと思つております。
  58. 赤澤與仁

    ○赤澤與仁君 一言、誤解があるようでありますが強制しているという意味でお話を申しておるのではないわけでありますが、併せ行なつてもよいというこの法文をお作りになつた点に私は矛盾があるのではないかという意味でお尋ねしたということだけを一応申上げておきたいと思います。
  59. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 大体この法案の骨子は分らんわけでもありませんし、向うさんとの協議会にも出て意見を叩いてありますから分つておりますが、日本の現状から考えてみますると指導事業をどこまでも自主的な団体として構成分子が負担をしてやつて行くことになつておりますが、これはやれるだけはやるでありましようが、決して今後に対する大事な農村のためにはならぬと思います。私実は二月の二十五日でありましたが、農林大臣を相手にして農村に経済恐慌が来るか来ないか、来ておるかどうだかというので質疑応答をやつておりましたが時間がなくて結論を得ないで別れたのでありますが、そのときに農林大臣の曰くには、農村を経済恐慌の中に追込むことは指導人が一体悪いのだ、これは指導連合会の責任じやないかということを言つております。それは政府が相当の助成をするなり、外の面でも金を出して指導人を作つているならば大臣の言うようなことは言い得ると思います。そうでないのにこの責任を指導連に被せることは誠に迷惑千万だと考えますが、今どこの指導連でも負担金のみによつてつて行きますことが非常に文句が多くて窮屈でもあり十分な指導ができないということで、いろいろな斡旋事業をやつたり、或いは余りに購買事業販売事業に異議の出ないような方法で、多少でも自分の経営資金を得ようとしてやつていることが日本の現状なのであります。それでこれをどこまでも今のお話のように自主的の団体であるから自分でやればいい、今の政府は絶対に助成金は打込まれておらん、こういうのではお話はそれで通るでありましようが、成果を上げるということについては疑問であります。これは一刻も早く、向うさんが何と言つてつても、私は始終向うさんからこういう話をされるという御答弁を聞かされますが、政府は肚の問題でそこに行くべきで肚があれば何も気にすることはない。肚というものがその職に食下つておらなければならぬということは肝腎なことです。それがないと甚だ話がまずくなるのであつて、首脳者は決してそういう肚でなくて、日本の実情をつぶさにお話申上げて、例えば今の法律による指導事業以外は行なつてはならぬ、経済事業はまかりならぬ、こういうようにいたしますと非常に指導人というものの力はなくなる、困るからどうしても国で何らかの方法によつて見るのでなければ日本の農村の経済指導ができません。こうやることによつて必ず効果は出ると思う。そこでそれは肚の問題なんでして言われるままになつておれば今の通りでありますから、これは今直ぐにできませんが是非政府は十分な肚で日本の現状、今の指導連の姿を十分にお話申上げませんと、全く今年ぐらいはいいかも知れませんが段々農村は不況になり、負担金が多くなつて参りますと負担ができなくなつて自滅をする。自滅をするようになれば指導なんというものは零であります、絶対肯きません。たとえて申上げますると、北海道ならば三千五百万円の負担でありまして、そこで二千五百万円は三つの連合会で負担をせよ、一千万円だけは下から取れ、こういうので、この間の総会にそれは面倒臭いので済んだそうでありますが、それは誠にいかんことで三つの連合会で二千五百万円は出せと言えば出しましようか、それは当時のことで継続いたしておりません。私は信連の会議でも不服を持つております。そういうことは相当いかんのですから、是非政府の方で断乎たる決意で、何らか本当に指導するにしても力のある、言うことを肯いてくれる体制にするのでなければ、形だけではいかんと思います。殊に北海道は十四の郡連があります。これは畜産組合が後を取つておりまして、相当財産を持つておりますし力もありますが、経済事業は行なつておるところは止めなければならぬ。それが問題になつておりますがなかなかやかましく言われておりますが、経済事業を行うということになりますとどうしても一ケ年のうちに処理しなければならない。これは大きな問題で又恐らく連合会が別にできる。そうなると又下の負担がおかしくなつて段々文句だけ殖えて来てその、結果はうまくないと思いますから、これはどうしてもあらゆる機会にそういうことを主張して、日遠くなくして実現するように努力する意思があるかないかを承りたいと思います。
  60. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 農業協同組合の姿といたしましては、飽くまでも農民組織の十六原則にもありましたように、これは自主的な欲するような体制を取るということが理想である、そういうふうな理想に今後とも段々と進めて行くべきものだと私は考えております。現段階といたしましてはかような形において考える。将来としてはお話のように、更にそれらの形態を如何に取り得るということは、全然農家が自由に取り得るような方向へ早く持つて参るべきだと思います。
  61. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 次は医療の問題でありますが、これはどうしても一緒にするというのじやなくて、あのときの協議会でもまあくつつけようがないからそういうことにして置くという話でありますが、そうなつております。これは一緒にならぬものは一緒にする必要がないのでありますが、全国津々浦々までどこの県も行なつていない事業でありますから全部とは申上げませんが、これも非常にどこの県でも困難をいたしております。岩手県のように県が買上げますと非常にいいのでありますが、この問題はいわば保險金が永い間下げられないということが医療組合の非常な問題でありまして、私共の方では月七千万円づつ貸しております。これは非常に経営が安心ができないものですから、收入も支出も全部信連に任すのならば引受けてやろうと言つておりましたが、毎月七千万円づつじや利息を拂えない。金は入つておりますが大体九十日、百日か、百二十日目に入つているので、そこの金利が大変である。そこで病院が三十三、診療所を併せて七十二、その中の経営は決して赤字ではありませんが金利に喰われてしまつて、どこへ行つても取り手がありません。信連だけではどこへも行けない、こういうことになつて一緒にならないか、何とかしなければならぬ、こういうふうに困つておる。これはどうなつても恐らく指導連ではやつておらんと思いますが、これはとても無理にするのじやできないのでありますからこれもよく政府が見て、どういうわけで一体医療組合が困つておるか、これをよく観察をして、予算もないしできないということであればそれまででありますが、どういうわけでできないかということを診察しなければいかぬと思いますが、そういうことをやる気があるかどうかお聽きします。
  62. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) お話は尤もな点であると考えますが、今後ともそういう方向に如何なる点に欠陷があるかということをよく調べまして、又それに対する何と申しますか改めて行くときの措置を講じまして、そして事業全体が健全に育つようにその方向に進めて参りたいと思つております。
  63. 山崎恒

    ○山崎恒君 今回のこの改正法律は、現在多く連合会ができておるのでこれを一応圧縮しようというのが根本の案でありまするが、趣旨はよく分るのですが、組合も自由の原則に立つて作られている、又それに慫慂されて作つたのであつて、現在の法律では協同組合法ではこうしたことを細分した法律を作ることがいいか悪いかということを、私共は疑問を抱いている。その問題が一つ。それから連合会が合併すると登録税がかかると思いますが、この措置をどういう工合に考えているか、この問題が一つ。それから今一つ加入脱退ということが自由な原則であるのでありますが、実際問題として例えば全国機関の連合会の役員選出等に際しまして、従来は指導方針としてこの組織員は大体県区域の団体が組織員で指導されている。ところがたまたまこの役員の選出等を廻りまして單位の組合が総会前に加入申込をして来た、こういうような実例があるのであります。これは加入脱退自由ですから拒むことができない。ところが今までの指導方針としては各県を区域として、例えば三十口なり二十口なりという出資を以て加入しておつたものが町村を單位として一口を加入せしめる、こういうような場合が生じた。こうした面について私共は当局にもその当時打合をしたのでありますが、何ら施すすべがない、結局総会が混乱するに過ぎない。こういうふうな面に当面したのでありますが、こうした面は成る程原則は加入脱退自由でありますが何らか政令によつて、例えば総会告示前一ケ月以前は加入を拒むことができるとか、何とかというような方法を講じたならばどうか。そうでない限りはこれはもう容易ならざる事態を生じないとも限らない。こう思われるのですがそうした指導的の見解を一つお聽かせ願いたいとこう思うのであります。
  64. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 組織の自由であるべき原則、これについては私共も全然同感と考えております。ただもうよく御承知の経緯によりましてこういうふうな段階まで参つております。現在非常に沢山でき過ぎておりますので、若しも農家が欲するならば、農家の自由意思によつて或る程度の合併をやつて行くことも適当であろうというのでその途を開いた。これをするとせぬとは農家の自由な意思であります。そういうふうなことで現在やつておりますが、今後とも根本的な原則が貫徹いたしますように私共も努力して参りたいと思つております。  それから登録税の問題でございますが、これは合併をいたします場合は軽減税率がかかることになつております。千分の四の軽減税率です、普通は千分の四十でございます。この程度の税負担は止むを得なかろうと存じております。  それから加入が全然自由でありますために組合の秩序を乱すというような場合もあるという点でございますが、この点は非常に実際上むずかしい問題でありますが、やはり制度の建前といたしましては加入脱退は自由である、この原則は飽くまでもこれは無視するわけに行かぬと思います。ただ議決権の制限というふうな点については、これは定款に規定することによつて、例えば加入の日数が非常に短い場合の議決権をどうするかというような問題は、これは尚やり得る余地もあるのじやないかというふうに思うわけです。若しも非常に弊害がありますようなところにおきましては、そういうことは不可能かと考えております。やはり一定の資格を備える者は、これはやはり加入はさせなければならぬということは止むを得ないことだと思います。
  65. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) ちよつと速記を止めて下さい。    午後三時四十七分速記中止    —————・—————    午後四時七分速記開始
  66. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 速記を始めて下さい。
  67. 山崎恒

    ○山崎恒君 只今申されましたように、直ちに活動する準備は今整えていないというようなお話でありまして、誠に同情すべき状態であると思います。これは願つても急速にこの体制を整えて而も予算的の措置を早く講ずる方法をとつて、当初大臣説明の中にもありましたように、事実経営等に際しまして過去の二年間の実績を見ますると、比較的経験のある人が指導した組合は欠損等も出しておらないというのが現状なんです。そこでずぶの素人が盲滅法に経営したという所が、而も赤字等も出していると、これは勿論最近の経済情勢を食い止めることができずに経営したという点も十分ありまするが、そうした点があろうかと存ずるのであります。同時に検査等の問題に際しましても、農林省の指導検査等は無論今後は人的にも多少拡充もしてこれに応えなくちやならぬと思うんですが、單に学問的の問題ばかりでなしに民間のいわゆる経験者も一つ採用されて、例えば購買事業に経験のある全購連あたりにおつた人間とか、或いは販売事業に経験のある全販連におつたような人間とかを一部採用されて、そうした指導検査等に当られることが望ましいと、こう思うのですが、そうした問題を私は希望としてお答えはいりませんが、一つお願いしておきたいとこう思うのであります。
  68. 羽生三七

    ○羽生三七君 二つお尋ねしたいと思うのですが、その一つは先程来からの指導連の問題でありますけれども、結局農業協同組合を通じて農業生産力の発展を図る場合に、第十條の第四号、第五号を活かさなければ、全然前の農業会と変りはないと私は思つておるのであります。ところがこれは前何かの関連事業をやつておらなければ先程来お話のあつたように、負担金ばかり大きくなつてこれが事業を行うことができないという矛盾が一つ。  それからもう一つ農業協同組合を助成のために何らかの予算的措置を行う場合はどうなんでありますか。協同組合自体に援助ができるのか、或いは何か事業をやつておる者に補助という形で行くのか、この二つちよつとお伺いしたいと思うのであります。
  69. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 初めの点がちよつと聞き漏らしましたのでありますが。
  70. 羽生三七

    ○羽生三七君 ちよつと繰返します。初めの点は、第十條第四号、第五号等の、つまり指導連を中心にして活かして行かなければ日本の農業生産力の発展は全然できない。だから購買、販売だけでしたら昔の農業会と同じことで特別の違いがないので、むしろこの農作業の協同化や、或いは農業労働者の効率の増進に関する施設とか、或いは「農業の目的に供される土地の造成、改良若しくは管理又は農業水利施設の設置若しくは管理」こういうような問題をやらなければ本来、農業協同組合が生産的な活動ができないのですよ。従来の販売とか購買とかだけなら昔の農業会と同じなんですが、これが切離されて、関連事業がなしに一本立ちでやつて行く場合には、一体資金の運営も全然できない。こういうことで、これは一体どういうふうに育成されて行くお考えであるかということが一つであります。  第二番目には、今申しましたように協同組合を育成されて行くという予算的措置をとつて行くという場合に、組合自体に援助を與えるのか、或いは事業をやつているものに対して補助を與えるのか、若し予算的措置をとる場合の考えです。
  71. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) お話指導連の本来の事業と申しますのは、私共といたしましては、むしろこの第十條の第一項の第十号になりますか「農業技術及び組合事業に関する組合員の知識の向上を図るための教育並びに組合員に対する一般的情報の提供に関する施設」、或いは又九号、こういうような仕事でありますが、只今お話のございました四号及び五号につきましても、これは勿論指導事業関連いたしまして、当然生産増強の面において推進をして行かなければならん問題だと思つております。  そこで資金の問題でありますが、これはやはり指導事業経済事業は、それを分離するという原則考えているわけでありますから、その際指導事業を行いますに関連をいたしましての斡旋事業というふうなものが、これは当然認められていいわけであります。併しその他の点については、これは組合の会員の負担金というようなもので賄うことが原則になつております。先程もいろいろ御質問があつてお答えをいたしたのでありますが、今後共この指導連の事業については、私共といたしましても理由のつく限り何らか補助金その他のものも努めて考慮して参りたいと思つております。それからただこれを出しますやり方として、組合に対する援助というふうな形式になるのか、或いは事業に対する援助というふうな形式になるのかというお話でありますが、これは両方あろうかと思うのでありますが、例えば役職員の助成という形或いは事務費の助成という形でやるのもありますし、又特殊の例えば教育事業或いは役職員の養成、その他の講習会、講話会というような組合事業であります。或いは委託事業であります。そういうような形で特殊事業に対する助成ということも当然考えられるわけであります。両方考え得ると思つております。
  72. 羽生三七

    ○羽生三七君 ちよつと簡單に今の続ですが、農政局長指導連の場合は従来は第十條の四号と五号よりもむしろ九号と十号をお考えになつておると言われましたが、私が考えてみると農業改良助長法に次ぐ一部改正法律案で結局そういう面は新らしく設けられる農業改良に関する指導員がやれると思うのであります。これはまあ事実組合に加入しておらない人もありますし加入しておる者もあるので一概に申せませんが、ただその面はあの法律で行けると思つておる、だから協同組合自体でやるとするならば指導連の第四号第五号の方がむしろ重大だと思うのですが、特に第十條の九号と十号と農業改良助長法による普及員の関係をどういうふうに考えておられるか伺いたいと思います。
  73. 打越顯太郎

    説明員打越顯太郎君) この第十條の第四号と第五号の問題でありますが、この四号の事業は農業会直接としてはあまり今実際問題としては考えられないのではなかろうかと考えております。村の農業協同組合あたりはこういう事業は相当にございますけれども、連合会の場合におきましてはあまりないのではないかとかように考えております。  それから第五号は土地改良事業でありますが、連合会としてもやり得るのでありますけれども、これを指導連がやります場合におきまして、尤も第十條の第九号若くは第十号の事業をやります指導連がこの土地改良をやりますことは勿論認められておりますけれども、これは今回の法律改正案にございますように新たに第三者から資金を借受けてもやれます。土地改良事業金融はできないということにいたしておるのであります。これは先程申上げましたごとく指導連は経済事業を営めないのでございますから、土地改良のごとき相当な資金を伴います事業をやりますことは適当じやないじやないか、かような考えでおります。勿論その場合におきまして、指導連において土地改良に関しまする技術員を持つておりますような場合が多々あろうかと思います。その場合に技術員を使つてその土地改良事業指導するということは勿論差支ないと思います。さような範囲に限定をされておるようなわけであります。御了承願います。
  74. 羽生三七

    ○羽生三七君 そうするとこの農業改良助長法による農業技術の普及員を積極的に活用すると、全然これは法律は別でありますが、何かここでダブるような感じがするのですが、そういうふうにお考えになりますか。
  75. 打越顯太郎

    説明員打越顯太郎君) 農業改良助長法によりますところの農業普及員も協同組合関係でありまするがこれは中には同じような仕事をやります場合には、ダブることになろうかと思いますけれども、併し原則といたしまして、農業改良助長法によりますところの普及員は数の点におきましても予算上限定されております。二十五年、二十六年の継続事業をやつて新らしく五千人ということになりますので、その五千人を割当てましても漸く全国一ケ村に一人当りしかないというふうな状態であります。尚この一ケ村一人当りの農業普及員で十分に農村に対しまするいろいろの普及ができますかどうかということになりますと、これは必ずしも十分ではない。その場合におきまして、協同組合側におきまして農民の自由意思によつてそういう技術員を置きますることは、一応認めないではないというような数の点からも一つありますし、又質の点から申しましても協同組合に設置いたします技術員というものは、改良普及員の技術と十分マツチいたしまして、その正しい技術を十分に農村に滲透いたしますところの受入態勢なり、技術員或いは資材の斡旋でありますとか、いろいろな連絡を提供いたしますところの技術員というふうな意味におきまして、別の点において又違つた点があるのじやないかと思いますので、見方によりましては決してダブらずにやる方法があるのじやないか、大いに唇歯輔車の立場で関連して相互にやるべきものではなかろうかとかように考えております。
  76. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 今御提案になつております協同組合法の一部改正案、これは通さんならんぬし可決になると思いますが、一度実は私は調べてみましたが通せないと、全部ではないようでありますが、大変だとこう言つてつておる組合があるようでありますが、これは当然通ると思います。併しながら私が随分早いころから希望を申上げて、その筋へもそのことを申上げたところがこれは同意されておるようでありますが、問題は役員の任期でありますが、俄かに農協が不振になるということは考えておらなかつたのでありますが、どうもやり方を見ると非常に責任観念が薄い。これはいかんというので話しをいたしておりましたが、どうも又これを任期だけ改正すると非常に延びて行きはせんかと思いますが、私は断然むしろこれより先にあの任期を直すべきだと思つてつたのでありますが、これも出ておらんですが、これは部長は賛成しておるが、なかなかそうも行かないが、あるときの委員会でも私の発言に逆襲したようなことを言つておるし、農林省に向うがそのことについて指示をしておるが、農林省がいいヒントを與えないというようなことを言つておりますが、これは是非この際そういう面に志してそれをお出しになり、あのときは違うので効果があると思うが、一体どうなんだ、是非私はこれは一緒にやるべきだと思うが、この任期の改選をして大いに協組がその責任において改正さすようにすることが非常に必要だと思うが、政府はどういうふうに一体お考えになつているか……。
  77. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) お話のように役員の任期が非常に短くなつておりますので、なかなか組合事業に身が入らんということもあるだろうというようなことも考えております。その点については私共も同感でございまして、今回の改正をいたします際もそういうふうな事項も考慮いたしたのでありますが、併しながら緊急にこれを出す、これを早く必要なところで提案しなければならぬという情勢からいたしまして、そういうふうな点についてはその他の事項一緒に次の改正のときに持越そうということにいたしたのであります。私共といたしましては趣旨については同感でございますので今度の改正のときにこれは是非出したいというふうに考えております。
  78. 岡村文四郎

    岡村文四郎君 そういう話は何遍も聞いておりますけれども、間に合いません。私は実に重要な時期だと考えている。そこでアメリカのお話も伺つたことがあるんですが、任期の問題であるが、アメリカでは二年ぐらいでは組合事業が分るか分らないぐらいで、日本でもこれはうまく持つて行けばいいと思いますが、この際一つもう一歩勇気を出して局長は話しに行くという気持はないかね。
  79. 打越顯太郎

    説明員打越顯太郎君) 岡村委員のお説に対しましては只今農政局長から御答弁申上げましたことに私全く賛成でございます。関係方面に十分折衝を申上げたのでありまするがいろいろ技術的な点で意見の一致を見なかつた従つて今度の国会までには両者関係方面と十分に打合せをして大いにこの話を進めまして、十分今度までには間に合うように進めて参りたいと思います。
  80. 羽生三七

    ○羽生三七君 関連事業の認定はどこで行うのでありますか、行政官庁で行いますか、組合の定款で決めるのでありますか、これをちよつと。
  81. 打越顯太郎

    説明員打越顯太郎君) お答え申上げます。これはやはり農林省の方でやることだと思います。
  82. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 藤野さん食糧庁長官と農政局長が久し振りに顔が揃つたのでかねて留保されておる質問をこの際にやつて頂きたいと思います。
  83. 羽生三七

    ○羽生三七君 委員長この問題はこの程度で……。
  84. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) この程度で……。   —————————————
  85. 藤野繁雄

    ○藤野繁雄君 昨年の十二月九日の閣議決定によつて見ますると、こういうふうなことが決定されているのであります。いも類の統制撤廃後における生産確保及び流通対策要綱ということについて結論といたしまして、次の経費を二十五年度予算に計上する。一、藷類の良質品種への助成施設経費。二、藷類の他作物への転換助成施設経費。三、藷類の加工工業の振興対策費、こういうふうなのがさつきも申しましたように昨年の十二月九日の閣議決定となつておるのでありますが、私共の方に提出された二十五年度の予算によつて見まするとその予算が現われてないのであります。今やいもは政府の方針によつて増産第一主義から優良品種の生産へと移つて行かなくちやいけないのであります。そのためには優良品種の普及を図らなくちやできないのでありますから、これに対する資料に対して相当の経費を計上しその対策を練らなくちやできないのであります。その必要を認めてさつき申上げましたように閣議決定しておるのであります。閣議では決定しながら政府は必要と認めながらこれを予算に計上しないということはどうも面白くないと思うのでありますが、先ずこの点からお尋ねしたいと思うのであります。
  86. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) お話の通りいもの統制援助に伴いまして生産流通面におきまして、又その利用の面におきまして、いろいろ対策を講ずる必要があろうと考えております。私共といたしましては只今お話のございましたように優良種苗の斡旋でございますとか、或いは他作物に転換する問題でございますとか、その他試験研究でございますとか、いろいろな方面につきましての施策を講ずるために必要な予算にいたしまして約一億八千万円というふうなものを計上いたしまして、大蔵省に要求をいたしておるのでありますが、遺憾ながらまだこれが決定の運びになつておらんわけであります。我々といたしましては是非ともこれの要求が実現いたしまするように早急に努力をいたして参りたいと考えております。
  87. 藤野繁雄

    ○藤野繁雄君 農林省では案を立てて要求されたのが二十五年度の予算に計上されないということは、私らから考えてみますと、閣議決定がいかなる意味を持つものであるかということを疑わなくちやならないのであります。私はこの際の閣議の決定というものが実行性があるのであるかないのであるか。又大臣でないのであるからこんなことを質問しても仕方ないのでありますが、こういうふうな点について閣議決定しながら予算を組まないということは面白くないと思うのであります。又現在から申しますと食糧についてはいろいろ問題があるのでありますが、いも類が私らからすれば一番食糧の増産に効果があつて、これによつて過去におけるところの食糧危機を突破されていると考えるのであります。そしてこれは生のままに置いたならばできないのであつて、加工、貯蔵の方法を講ずればその効果が上つて来るのでありますから、加工、貯蔵についていろいろと試験研究もやるし実行もしているのでありますから、これらの方面については必要な研究費を出すと同時に、その他についても或いは利用の方面についてもいろいろと金を出さなくちやできないというような現在の状況であると思うのでありますが、これらの点において更に研究を進められて出す方法を研究して頂きたいと思うのであります。
  88. 藤田巖

    政府委員(藤田巖君) 御趣旨は誠に御尤もだと存じております。私共も全然同感でございまして、そういうふうな試験研究経費、そういつた優秀なる設備を設置いたしますための費用の補助というふうなものにつきましても、一応要求の中に計上いたしておるわけであります。極力これが実現するように更に農林大臣も大蔵大臣に話をして頂きまして、交渉を進めるようにやつておるわけであります。極力努力をいたします。
  89. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 速記を止めて下さい。    午後四時三十三分速記中止    —————・—————    午後四時五十五分速記開始
  90. 楠見義男

    委員長(楠見義男君) 速記を始めて下さい。  それでは本日はこの程度で散会いたします。    午後四時五十六分散会  出席者は左の通り。    委員長     楠見 義男君    理事            羽生 三七君           池田宇右衞門君            石川 準吉君            藤野 繁雄君    委員            門田 定藏君            北村 一男君            深水 六郎君            鈴木 順一君            赤澤 與仁君            山崎  恒君            岡村文四郎君            小川 久義君   国務大臣    農 林 大 臣 森 幸太郎君   政府委員    農林政務次官  坂本  實君    農林事務官    (農政局長)  藤田  巖君    食糧庁長官   我孫子藤吉君    大蔵事務官    (銀行局庁)  舟山 正吉君   説明員    農林事務官    (農政局農業協    同組合部長)  打越顯太郎