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1950-04-26 第7回国会 参議院 大蔵委員会 第42号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年四月二十六日(水曜日)    午前十一時十四分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○配炭公団損失金補てんのための交  付金等に関する法律案内閣提出・  衆議院送付)   —————————————
  2. 木内四郎

    委員長木内四郎君) これより大蔵委員会を開きます。配炭公団損失金補てんのための交付金等に関する法律案を議題といたします。御質疑がある方は……
  3. 森下政一

    森下政一君 ひとり配炭公団と言わず、法案として出ております油糧配給公団、或いは肥料配給公団、すべて同断だと思うのでありますが、不足勝ちな物質を政府関係機関であるこれ等の公団が一手に購入して、更にその公団の手を通じて末端にまで配給するという機構になつておるものであつて、その運営が適正であれば、元来損失金なんというものは、私は出ないものだと思うのですが、その点どうですか。
  4. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 配炭公団清算人大蔵事務官加藤八郎君ですが、説明員として説明を聴かれることに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 木内四郎

    委員長木内四郎君) ではどうぞ。
  6. 加藤八郎

    説明員加藤八郎君) 只今お話損失の点でございますが。外の公団は別といたしまして、配炭公団について申上げますと、この公団損失内容は、大体この商品の面における損失、それから回収不能が生ずるという回収面における損失竝びにこれを解散後において処理するための経費というようなものが、大体損失内容になつておるのでございまして、お説にございますように、非常にまあ理想的な運営ということで、うまく行きまするならば、或は、損失が生じなくても済むようなことに終つたかと存ずるのでございまするが、私が清算人になりまして、この清算を担当するようになりましてから、内容を見ますると、まあこの商品の面における損失が一番大きいのでございますが、これは何と申しましても、公団解散の時期までに非常に尨大貯炭ができたということが、最も大きな原因であろうと思うのでございます。大体従来の実績を見ますると、公団貯炭として、例えば昨年の一月あたりまでは、精々貯炭が百万トンにならなかつた、四、五千万トンから多くて百万トンという数字終つてつたのでございますが、生産が順調に進んで参つたその半面、需要がそれに伴わなかつたというような状況からいたしまして、公団貯炭が毎月殖えて参りまして、遂に解散当時の昨年の九月十五日現在におきましては、石炭が五百三万トン、これが大体その当時の我が国の石炭消費量といたしましては、全消費量の二ヶ月分くらいに当る数量でございます。それからコークスが大体四十四万トンでございまして、これはその当時の全国消費量の約四ヶ月分に当るのでございます。こういう尨大貯炭が、而も品質が非常にまあ統制時代の規格でございまして、よくなかつた、殊にこの長期の保管のために相当品傷みがある、又こういう急激な貯炭でございまするから、貯炭場の置く場所がないというような状況から、無理をして、いろいろ今まで畑であつたところに貯炭場を置いて、貯蔵しなければならんというようなことなどございまするし、又その貯炭場市場から見て遠くにあるというような状況にありましたので、この統制撤廃後におきまする、精選された新しい生産品に比べますると、非常に品物が悪い、又見劣りするというようなことから、生産後におきまするこの処分が価格の点において非常に値下りを来たしておるというような状況から参つたのでございます。又この売掛金等につきましても、従来公団におきましては、債権の償却というようなことを毎期やつておりませんので、結局解散のときに当時約百九十億の売掛金があつたのでございますが、この回収に当りますると、昨今の金詰り等から倒産するものが出て来る、或いは事業不振でとても払えなくなるというような見通しのものがございまして、やはりその面におきまする回収不能というような面も生じて参るのでございます。且公団開始以来の尨大売掛金の中からそういう回収不能額が生じて来る、大体公団開始以来売上げ高が二千億程度ございましたわけでありますが、そういう長い間の売掛金回収不能が生じて来るというような状況でございまして、公団欠損といたしましては、我々清算以来努力して参りましたのでございますが、欠損を見ざるを得ないような状況に相成りまして、誠に申訳ないと思つております。
  7. 森下政一

    森下政一君 一体只今の御説明で大体どういうわけでこういう尨大損失が生じたんだという経緯は了承できるのですが、併しながらこの全消費量の二ヶ月になんなんとする石炭貯炭、或いは全消費量の四ヶ月に及ぶコークスの貯えができる、そういうふうなことになつて来ると、早晩最早そういう情勢の起る前に、配炭公団というものが不必要な存在になつておる情勢が察知できた筈なんで、そういうようなことを見ない先に統制を撤廃するというふうな適当な措置政府によつて講ぜられるべきだ。そうすることによつて今仰しやるような無理な貯炭場を設けるというふうなことで損の上積みをして行くというようなことを排除することができたのじやないかと思うのですが、併しながらこれを荏苒日を空しうされたような傾向を見送つておるということのために、早晩公団解散の日においては、一般国民負担においてその欠損を補わなければならんようなことになるんだということも十分その当時見通しのきくことなんですから、さようなことを排除する意味においても、もつと早急な処置が必要じやなかつたかと思うんですが、その点はどうですか。
  8. 石原周夫

    政府委員石原周夫君) 只今お尋ねに対しましては資源庁の方から、或いは安定本部の方からお答えするのが筋であるかと思いますが、私共として考えておりますることを申上げたいと思います。配炭公団が、御承知のように、できまして以来というものは、従来ありました卸でありますとか、乃至は小売というような、炭を捌きまする機構というものは、相当久しきりに互りまして、なくなつてつたわけでございます。小規模の炭につきましての小扱いなつたわけであります。大きな扱い商というものは日本石炭が直接買取を開始して以来久しきにおいてなかつたのであります。おつしやいますように、私共なかんずく財政の見方からいたしましても、石炭需給状況相当従来と変つて参つたという時期に、できるだけ早く配炭公団をなくそうじやないか、或いは買取の操作というものをできるだけ早く止めようじやないかということを申したのでありますが、何分にも従来非常に大きな機構を持ちまして全国に互りまして、石炭配給仕事をやつておりましたものを、一朝にして普通の卸売機構に切り替えますのには相当期間が要る、その間の、何と申しますか、繋ぎを付ける参るということのために、この配炭公団で扱うことを止めようじやないかということに相成りましてから、やはり一月、二月というものはそういうことの受入れ態勢を整えるということのために取られたのであります。その間におきます石炭生産状況乃至は引取というものが、相当予想外生産は殖える、引取は減るというような事体が起りましたので、只今のような結果に相成つたわけでありますが、私共といたしましては、今のようなところからできるだけ速く配炭公団が一手買取をするのを止めたい。併しながらその間におきまする受入機構整備ということのために若干の期間がかかりまして、今御指摘のような事体が生じたということでございます。
  9. 森下政一

    森下政一君 三年程前のことを回想して見ると、独り石炭と言わず、或いは食料品でも飼料でも、非常に需要に対して十分供給するだけの品物がない、品不足であるというところで、すべての物が公団方式によつて統制されて末端にまで配給して行こう、少ない物を比較的公平に重点的に配給して行こう。これは私は当時の事情としては悪い方途ではなかつた、こう考えるのです。ところが今日になつて見ると、例えば昨年末臨時国会に提案されて参議院では審議未了になり、第七国会の劈頭に提案して漸く多数を頼んで参議院通つたという薪炭特別会計にいたしましても、いよいよその会計を閉じるということになると、四十三億何千万でしたか、莫大な損失一般国民税負担において仕置きをしなければならんようなことになつて来る。而もその欠損の生じたことは何であつたかというと、実にそれは国民の怠慢でも何でもない。その事務の衝に当つてつた人達の重なるところの幾多の怠慢、或いは不正ということのために収拾することができないような状態になつて、而も零細な、山元で炭を焼いているというような人々に対する支払が未済であるということのために、どうしてもこの赤字補填をしないことには、その決済がつかないというような状態である。私らは実に言語道断だと思うんですが、どの公団もこの公団損失ができて、損失補填剰余金を当てるとか、一般会計から公金を以て補填しなければならんというふうなことになつて、三年前の状態においては非常に適切だと思つたその公団方式というものが今日では国民から見ると本当に怨嗟の的のように考えられるのじやないか、私こう思うんですね。而も公団というものはそんなら全然効力がなかつたかというと、私は何程かの役割を果して来たと思うんです。果して行つたんだけれども、大体需給関係を眺めて見て、予想以上に早く製炭能力というものが回復されてどんどん炭が出廻つて来るというと、もう公団方式は要らない。それは一日も早く解消するというふうな措置が講じられれば、かような損失がこんなに尨大なものにならずに済んだんじやないかと思うんです。おつしやるようないろいろなこの統制方式を外して行くということのためには、いろいろな配給機構というものを末端に至るまで解消して行かなければならん、改めて行かなければならんという事情もあつたと思うんですが、どうも最後の詰りにおいて赤字が出たらば、これは国民負担において何とかなるんだといつたような甘い考えがどうも個人の仕事とは違つて、放慢に事が処理されて来ておるのじやないか。これは私はやはり監督の責任を持つべき政府が怠慢の責を免れないと思いがどうでしようか。
  10. 石原周夫

    政府委員石原周夫君) 御指摘配炭公団のみでなく、薪炭特別会計もこれは公団ではございませんが、類似のような事柄があつた。その点はいろいろ理由がございますが、主としておつしやるように公団が従来営んで参りました機能というものは、これは十分にその理由があつたのでありますが、ただ物資の需給状態というものが変りますときに、相当急速に変つたということは大体御承知通りであります。そういたしまして、それに対しまする経営体制整備ということにつきましての期間が、どうも昨年中に経験いたしましたような需給情勢転換というものの早さに間に合わなかつたという点であろうと思います。政府といたしましては本年度も、御承知のように若干の公団も更に廃止をいたしまして、廃止をしない公団におきましても取扱商品、規模、そういうようなものを検討いたしまして、統制というものの廃止の時期が非常に遅れましたために、廃止後に大きなストツクを持ち、そのストツクが非常な値下りに会う、或いは未済金回収不能に陥らんようにやつておるのであります。最近においては大体そういうような従来の苦い経験に鑑みまして、できるだけ早めに手を打つということにつきましては、これは全体として十分考えておるというように御了承願います。
  11. 森下政一

    森下政一君 それからもう一つ。どうも解散される公団がどこもかしこも赤字である。そこで、例えば配炭公団につきましても売掛金回収不能という、どうも回収できないというのがここに参考資料として出ているのだと思いますが、一体こういう夥しいものが売掛金回収不能ということになつたのは、一体どういうところに売つたものが回収不能になつておるのであるか。その資料をまだ頂いておらないのじやないかと思うのですが……
  12. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 森下委員から御要求資料は昨日当局に要求しておりますから、目下準備中だと思います。成るべく早く提出して頂きたいと思います。
  13. 波多野鼎

    波多野鼎君 ちよつと今出ておる資料について御説明を聴きたいのでありますが、配炭公団の成立から解散に至る経緯というものは後にくつついている資料ですね。「出炭及び貯炭高推移表」、これの貯炭高というところの港頭市場、これはどういうことになるのだか、一番新らしい昭和二十四年の八月の数字一つ説明して下さい。
  14. 加藤八郎

    説明員加藤八郎君) 参考資料として差上げましたこの貯炭推移表の八月分について、例を挙げて申しますと、出炭は勿論この月中の出炭数量でございまして、坑所と申しますと、御承知のように山元の手許にある炭でございます。これはまだ買取になつていない部分でありますから業者分、こういうふうにここに計上されている分があるわけであります。それから港頭積地の方の関係でございまして、積地からこの資料にある揚地の方に送つて来るという、この港頭積地の方にございました炭が、公団の分が七十七万五千トン。こういう数字でございます。それから市場は、その消費地中心にいたしまして全国的に公団貯炭市場に持つておるわけでございまして、その数字が三百七万八千トン。こういうような数字でございます。その次はその合計。こういうふうになつておるのでございます。
  15. 波多野鼎

    波多野鼎君 そこでこの出炭表をずつと月別推移を見て来ますと、先ず炭鉱業者の面から言うと、二十四年に入つてから特に顕著に掘り出しただけの炭を直ぐさま公団に売るという傾向はつきり見えておりますね。その前は山元貯炭の方が相当の分量があつたのだが、二十四年の一月以降になると掘り出せば掘り出しただけ直ぐ公団の方に売り捌きたい。そういう傾向はつきり見えておりますね。そういうふうに解釈してよいのですか。
  16. 加藤八郎

    説明員加藤八郎君) 大体そういう傾向が見えると思われます。坑所数字が一月には六千万トンでございしたが、八月の末には五十六万トンと減つておる。それから一方におきまして公団港頭なり、市場……まあ港頭における買取つたもののストツクというものが逐次殖えて参つておりますし、市場分につきましては消費がそれに伴わないというようなこともございまして、この市場の欄におきまして、殊に六月、七月、八月になりまして非常に殖えておるというような傾向が現れておるようでございます。
  17. 波多野鼎

    波多野鼎君 つまり石炭業者は、掘れば掘つただけ直ぐ公団に渡してしまいたいという方針をずつと採つて来ておるわけです、二十四年の一月頃から……ところが今度は石炭需要者の方を見ると、できるだけ買いたくないという態度をはつきり見せて来ておる。この頃から、二十四年の一月頃から、即ち業者の持つておる手持、例えば二十四年の一月には六十万トンしかなかつた。段々段々手持を減らして行つておる。それに応じて公団手持分が殖えて来ておるわけだが、製造業者、つまり需要者の方は買取りたがらない、山元、つまり石炭を掘る方は売り急いでおる。その間に入つて公団は買うのは滅茶苦茶に買つてしまう。売れんものまで買つてしまうというようなことをやつて来たのではないでしようか、そういうことがこの数字から読み取れるのではないでしうか。その解釈を聴きたい。
  18. 石原周夫

    政府委員石原周夫君) 只今波田野委員お尋ねの点は、先ず坑所業者貯炭の減につきましては、これはすでに御説明があつたと思いまするが、配炭公団石炭需要調節機関でありますが、あの物調法に基きまする命令によりまして、坑所貨車乗りで買うことになつております。山元といたしましては公団以外に売ることはできない。そこでこの坑所貯炭の減につきましては、今波田野委員指摘のような心理的な作用が働いておるかどうかということは明かでございませんが、これは私の推測でありますので、若し間違つておれば非常に失礼でありますが、輸送状況が大分よくなりましたので、山元に積んで置くという状況段々減つて参つたかと思います。ただ御承知のように段々炭の需要状況がよくなりましたので、この際できるだけ捌いて置きたいという気持はあつたかと思われますが、その気持だけではこういうように売るわけに参りませんので、貨車乗りがそれだけ円滑になつたということが坑所貯炭減一つ理由であると思います。それから買取りまする方が、御指摘のように市場の方の需要家買取りが減つておるのでありますが、これは何と申しますか、できるだけ買わないようにするというような心理的作用が、ああいうような需給転換を目の前に見ておるのでありまするから、そういうようなものが働いたどうかということは、或る程度働いたのではないかという気がいたしますけれども、同時に或る程度までここら辺から段々資金状況が前に較ベまして窮屈になつて参つた従つて従来に較べますると、できるだけ金を節約した石炭の買い方をいたしたという事情は或いはあるかも知れませんが、併しいずれを通じましても、配炭公団といたしましては法律に基きまして炭を買う、義務と申しますと、若干語弊がありますが、独占的に、配炭公団以外には売れないのでありますから、出したものは買わなければならない、こういう状況にあります。
  19. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 只今波田野委員の御質問に対して資源庁石炭管理局金谷君が来ておりますから、その間の事情説明員から聴きたいと思いますが、御異議ございませんか。
  20. 波多野鼎

    波多野鼎君 ちよつと今の説明に関連してもう少し言いたいのです。そのあとでお聴きします。  そういつたようなこの数をどう読むかということは、読む人のあれによつて違いますから、一概に何とも言えませんが、もう一つそれに関連して聴きたいのは、業者の上から買う場合に、公団一手買取りをやる場合に炭の検査は勿論やつておると思うのです。炭の検査は勿論やつておるに違いないだろう。ところで売る場合には業者の方が検査する、というのはおかしいが、業者の方が選択するわけなんです。仮に公団の方が厳重に炭の検査をやつて検収をしておる、いい物を持つておるのだということになれば、業者の方でもそうやかましく選択する必要がなくて、いい物だから買うということになると思いますが、そういう点についてどうもおかしいのは、欠斤並びに廃棄というこの別の資料に出ておるやつですが、この資料ももつと詳細に年月別に出して頂きたいと思います。欠斤及び廃棄数量は恐らく二十四年になつてからぐつと殖えておるに違いない、それ以前よりもうんと殖えておるに違いない、そういう数字が出ると予想します、或いは出ないかもしれませんが……そういうところから見て公団経営運営の上にルーズなところがあつたからこういうことになつたと、こういうことを感ぜざるを得ないのでありますけれども、今欠斤及び廃棄数量が、こちらの数字と合せているのだが二十三年の四月以降月別にどうなつておるかという資料は、これは出して貰えると思いますが、そういう点での公団経営というものは非常に疑問があるのですが、現に二十三年の暮頃から、港へ行きますと白い石炭が非常に沢山積んであつた、これは世間で評判になつたものです。あれは流れる炭だというもので、風が吹けば飛んでしまう、泥が交つておる炭を……もう二十三年の暮頃からはつきり言いおつたのです。そういう物を公団でどんどん買つておるのだ、業者は今のうち売らないと損だから泥の交つておるやつでも何でも持つて行くのだ、公団の方はそれでも買つてやる、結局あの通り滯貨になつたのだ。こういうことは世間周知の事実なんだね。そういう点で公団経営の面において非常にルーズなところがあつたということがこの数字の上に出ておる。そういうふうに解釈できませんか。
  21. 石原周夫

    政府委員石原周夫君) 配炭公団なり資源庁の方からお答えを申上げますが欠斤数量につきましても月別数字が差上げられるかと思います。私の今大雑把に承知しておりますところでは、欠斤数量は実は調べて見ました結果、これは予想外という、まあ見方によるものでありますが、そう大きなものでなかつたというふうに考えております。いずれも詳細は説明員より説明をしたします。
  22. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 尚只今波田野委員から御要求になりました欠斤その他の各月別資料を出して頂きたいと思います。それから昨日資料要求をしてある回収不能の売掛先別一覧表が出ておりませんから……
  23. 波多野鼎

    波多野鼎君 今出ましたよ。
  24. 木内四郎

    委員長木内四郎君) これは回収不能じやないのじやないか……昨日要求したのは回収不能分の売掛先一覧表、それからこの未払先というのが波田野委員森下委員から要求されておりましたから。
  25. 金谷栄治郎

    説明員金谷栄治郎君) 私途中から出て参りましたので、御質問の要旨をはつきり伺つておりませんが、二十四年度に入りまして公団貯炭が非常に累積の傾向があつたのに対してどういう処置をするかという趣旨の御質問つたように思つておりますので、その線に沿いまして御説明申上げたいと思うのであります。御承知のように二十四年に入りまして、殊に下級炭中心といたしましての公団貯炭累増傾向を示して参りまして、資源庁といたしましては、この傾向に対しまして適切な手を打たなければならないという観点からいたしまして、低品位炭買取停止と、それから無煙煽石等買取停止の点につきまして、種々考究を進めて参つたのでありまするが、関係方面の意向もございまして、取敢ずは無煙煽石の買取停止という手を講じまして、一般炭は依然として続けて参つたのでありますが、昨年の六月になりまして国会に御審議をお願いいたしまして、四千カロリー以下の低品位炭買取停止法案の御審議をお願いしたいのであります。ところが国会におきまして宇部常磐中心といたしまする中小炭鉱に急激な衝撃を与えてはどうかというような御意見等もありまして、宇部におきましては三千五百、常磐におきましては三千四百カロリー以下というふうに緩和された買取停止措置が講ぜられて、公団廃止までその状態で進んで参るというよな状態にあるのであります。資源庁といたしましては極力低品位炭貯炭累増喰止めたいというように努力をして参つたのでありますが、只今説明申上げたような事情によりまして御承知のような結果になつておるわけであります。非常に簡単でございますが、経過を御説明申上げまして御了承願いたいと存じます。
  26. 波多野鼎

    波多野鼎君 昨日から要求している資料が全部出るのを待ちましようか。
  27. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 尚波田野委員要求されたところに価格の変動も一諸に入れて置いて下さい、参考になるから。
  28. 加藤八郎

    説明員加藤八郎君) 只今回収不能のものはどういうものかというお話でございましたのでございますが、そのこれこれの会社のこれこれのものが不能だということは、只今盛んに、できるだけ回収をやつて、取れないものにつきましては訴訟を起して取るというような、強硬な措置を講じましてやつておるような次第でございまして、現在これこれは駄目だというような調査のまとまつたのはございませんのですが、ただ我々といたしましては、予算を組みますときに十六億の回収不能を見込んだという根拠を少し申上げて御了承を得たいと思いますが、大体この回収当時供託金のうち、十九億ございまして、最近は残高が五十億程度減つて参つたのでございますが、その残つたものの中で拾つて見ますると、著しい資金難又は事業不振によるものと認められるものが二千六百五十五件というものがございまして、約その金額は二十億、それから解散してしまつて、その相手がもう解散してしまつたというのが百七十五件程ございまして、その金額が六千四百万円くらいございます。それからこの延滞利息を取ることにいたしましておりますが、期限を経過した後に払わない分につきまして、日歩五銭という延滞金を取つて行くということにしておりますが、これについていろいろクレームがつきまして問題になつておるものが十二件でございまして、約一千二百万円、それからこの当時納入いたしました品質数量についてクレームがございまして、そのクレームが片付かんために、金をとることが困難であると思われるものが百六十四件で六千三百万円、それから現にその操業を停止しておる、或いは休業中であるというようなものが二十九件ございまして、その金額が六百万円、それから差押をしておりまするものが四件でございまして八十万円、それから工揚閉鎖、或いは工揚が火災になつたというようなものが八件ございまして、その金額が百四十万円。それから公正証書を取つて債権を確保するという方法を講じて参つたのでございますが、公正証書の契約は応じられないというようなことで問題になつておるものが八件ございまして二千六百万円。そういうようなものの外に回収の非常に困難と思われますものが二百五十五件、この金額が一億七千五百万円というようなものがございまして、総計いたしますと大体三千三百件くらいのものとなり、その金額が約二十四億でございますが、この分については非常に回収むずかしい。併しながら我々といたしましては、先程もちよつと申上げましたようにできるだけのことをしてこれを回収したい。現に支払命令を出すとか、或いは訴訟を起すとかいたしまして今後回収に努める次第でございますが、そういうような二十四億のこの困難なものがございまするので、最終的に回収に努力はいたしまするけれども、その際回収不能として見込まれると予想したものが十六億、こういう内容によつて計算いたしたものでございます。どうぞこういう程度資料で甚だ恐れ入りますが、御了承頂きたいと思うのでございます。
  29. 波多野鼎

    波多野鼎君 今の説明のものをプリントにして出して下さい。
  30. 木内四郎

    委員長木内四郎君) 尚配炭公団損失金補填のための交付金等に関する法律案につきましては、波田野委員からも御要求がありました通り資料が出ました上で更に審議を続けることにして、他の法案に移りたいと思うのですが、現在鉱工品配給公団、飼料公団その他における不正行為が世間の視聴を非常に集めておりまするので、本委員会におきましても政府当局から各公団のああいう事件の内容及びそれによる損失の見込等を次会に聴取したらどうかと思うのですが、如何でしよう。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 木内四郎

    委員長木内四郎君) それでは次会の劈頭に、この法案に直接関係ないものでも、鉱工品配給公団、その他今問題になつているもの、或いは政府当局において、各公団においてこういう事件があつてこれだけの損失があるということを調べておられるのを聴取することにいたします。  午後一時から、昭和二十五年度における災害復旧事業費国庫負担の特例に関する法律案につきまして、大蔵、地方行政、建設の連合委員会がありますので、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十九分散会  出席者は左の通り。    委員長     木内 四郎君    理事            波多野 鼎君            黒田 英雄君    委員            森下 政一君            玉屋 喜章君            西川甚五郎君            平沼彌太郎君            小宮山常吉君            高橋龍太郎君            藤井 丙午君   政府委員    大蔵事務官    (主税局長)  平田敬一郎君    大蔵事務官    (理財局長)  伊原  隆君    大蔵事務官    (主計局次長) 石原 周夫君    大蔵事務官    (主計局法規課    長)      佐藤 一郎君    大蔵事務官    (主計局給与課    長)      中西 泰男君   説明員    通商産業事務官    (資源庁石炭管   理局経理課長)  金谷栄治郎君    大蔵事務官    (配炭公団清算    人)      加藤 八郎君