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政府委員(伊原隆君) 最近の産金の奬励の
状況について申上げますと、実はこの提案
理由でも申上げました
通り国際收支の均衡の最後の手段としましては、金を増産するということが是非必要でございまするが、先程申上げましたように僅か四トン余りしか出ないわけであります。
昭和十四、十五、十六年だつたと思いますが、内地だけで金が二十五トン出てお
つたのです。そこで産金奬励の
方法といたしまして、先ず第一に最近いたしましたことは、金の値段について先ず考えるということでございまして、三月一月から金の値段を一グラム三百八十五円でございましたものを、買上値段を四百一円に上げました。銀につきましても金と銀と一緒に出て参りますが、銀につきましては七千三百八十八円でございましたものを七千八百三十四円に
引上げをいたしました。これは金の値段は高ければ高い程増産になるのは当然でございますが、金はとにかく国際的の、一応外貨資金とも見られますので、アメリカの一オンス三十五ドルというものから逆算をいたしまして、四百一円という数字を出しまして、できるだけ高く買いたいというふうにいたしたわけであります。それからもう
一つは、通産省の方が見えておりますから、その專門の方から詳しい御
説明があると思いますが、青化精錬の設備等が非常に金鉱業整備によりまして、殆んどなくな
つてしまいましたので、設備を復元するということが是非必要でございますので、山元に設備がありませんために、
相当品位のいい金鉱でも引合いませんので、これを精錬しないというふうな実情にございますので、できるだけ金山の青化精錬所又は浮遊選鉱場の拡充復元ということに努めなければならない。これには金融上の斡旋が必要でございますので、できるだけ社債の発行によ
つて銀行が引受ける。日本
銀行でも金山の復元の資金につきましては、融資斡旋を非常に強化いたしておりまして、場合によ
つては、金山の復元には低利資金でも出しても
差支ないという方針まで考えておるのであります。尚第三には、
予算で炭鉱奬励金を交付いたしております。これは二十四
年度と同額の二十五
年度は、千四百六十一万円の炭鉱奬励金を計上いたしておるわけであります。それから通産省の方でいろいろ骨を折られまして、労務者の食糧の配給でありますとか、それから非常に金鉱の
運賃を安くするとか、それからここにございますように、租税の
負担の軽減をする、それからここにある関税の問題というふうなことを考慮いたしております。最後の関税の問題につきましては
ちよつと
調査いたして御
説明申上げます。