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説明員(
濱田正君)
薪炭特別会計の現在までに至る整理の
状況につきまして御
説明申上げます。御手許に差上げました一番上にあります表が結論的なところを書いてあります。更に
内容につきましては次の項に書いてありますからして、先ず結論的なところを先に申上げますと、最初の表で二月末現在の
貸借対照表並びにその下に三月末の
推定の
貸借対照表を掲げてあります。先ず二月末現在、これは確定しておりますから、これについて申上げますと、五十四億七千万円を前回の国会において御承認を願いまして、直ちに支拂を始めたのでありますが、二月末の現況で申しますと、
利益として四億八千六百万円の
利益の
状況に
なつております。これは五十四億七千万円を御承認願いましての話でありまして、二月末現在におけるいわゆる
赤字と申しますのは、この五十四億七千万円、この
貸借対照表において四億八千六百万円という黒字に
なつております。これを差引きました四十九億なにがしというものが二月末における
赤字、こういうことが言えるのではないかと、かように考えるわけであります。
それから三月末の
推定、バランス・シートで申しますと、この二月から
收入を上げまして、三月末の
推定におきまして、大きな問題につきましては、
借方の方にあります
收入未済十五億という問題と、それから
借方の方にあります
支拂未済、これは
薪炭証券九億というものが、後から御
説明申上げまするが、残念ながら返りきれないという
状況が相成つたわけであります。その他日通とか機帆船などに対する
支拂未済がまだ一億七千九百万円が三月末において残
つていたという
状況であります。
次に
收入の
状況を申上げますと、その次の項に書いてありますが、これは四、五、六、七まで、これは
特別会計が機能を発揮しておりました時代であります。八、九、十、十一以下現在まで
生産済に入
つておるわけであります八、九、十、十一は薪炭の不要需要に入りました
関係もありまして、
收入が一月平均で見ますると六百万円、七百万円
程度しかよ
つておりません。十二月におけるいわゆる民間取引の決済期を利用して相当の
努力をかけまして、一二月から逐次
收入が上
つて参つたわけであります。十二月ではこれにつきまして一日平均一千七百万円
程度まで上りまして、今度は三月の年度末を控えまして三月中に四億
程度は上るものと、かように考えておるわけであります。それからその
收入状況の裏に、これを受けました支払い
状況を項目別に書き分けましたわけであります。それからその次は、二月末
收入済の一八億の内訳、卸売業者、集荷業者、日通、海運業者というふうに一八億の
收入未済の業者別内訳を記載しておるのであります。それからその次の裏を御覽願いますと、
政府手持薪炭処理
状況、これは前回の
大蔵委員会におきまして相当の論議がありました、いわゆる手持薪炭の値引をどのようにして処理したかということであります。前会で行政管理庁の報告によりますと、
政府手持の薪炭は五割から六割の値引をせざるを得ない
状況ではないか、そうすれば
損失として両十億
程度出るのではないか、こういうふうな報告がありまして、それを繞
つていろいろと御
審議願つたわけでありますが、その実績を申上げますと、八月一日、つまり
特別会計が止まりまして清算の段階に入りまして、二月末までに売拂いましたものであります。全体としまして二月末までには一割六分引というところで売拂つたわけであります。それから三月中に売拂い得るものを
推定しますと、三割二分引、全体を通じまして約一割七分引
程度によ
つて売拂ができたわけであります。これは総体としての数字でありまして、ものにと
つては
政府は買つたときよりも以上に有利に売つたものもありますし、ものによ
つては五割、六割までに売らざるを得なかつたものもあります。総体として通じてみますれば、約一割七分
程度で売拂をやつたわけであります。それからその次の表にありますのは、いわゆる現物不足薪炭の処理でありまして、これも前回の国会におきまして
審議を願つたのでありますが、その後の処理の
状況を一覽表にしたわけであります。一番上の欄にありますのは不足数量、それから処理をしたのが幾らか、その
内容がその次の欄にあるわけであります。そうしますというと、不足数量に対して現在までに処理しましたのは、木炭につきまして七六%というものが判明したわけであります。薪につきまして三〇%、ガス薪について八五%というものを処理したわけであります。その後のものは承だ処理未済として残
つておりまして、現在著々とその責任を追究しつつあるわけであります。その処理済の内訳、どういうふうに処理したかというのがその次の欄に書いてありまして、最初の段がいわゆる空気木炭と申されますか、烏木炭と言いますかそういう現物で補填したもの、それから現物で補填することができないで、弁償金として
徴收したもの、それから輸送車の行方不明というような原因で掲げでありました中から、相手方に渡
つておるということが分
つて売拂いの調停をしたもの、それから前回の表に差上げましたように、保管中に火災或いは盗難或いは水害、そういうもので亡失したというもので、明らかに不可抗力であるということの証明がつきまして、国損として会計検査院に報告してあるもの、それから最後に問題の点は、その他帳簿から減じた数量というものがありまして、この帳簿から減じたとは何ぞやといいますと、その
内容がその下の欄に書いてありまして段段と整理して参りますというと、戰災に罹つた。それで処理すべきものを処理しないで、そのまま帳面上に現物があるものとして載
つておつた。例えば高知から大阪に送るときに船が沈没した、それを処理するのをしないで帳面上は残
つておつた、こういうものとか、或いは二重に記帳して、そのために帳面としては、それだけの数量が残
つておつたとか、或いは前年度から翌年度に繰越す数量に算盤違いとか、誤記があつた。或いは買上げを中止しまして代金を
回收したが、帳面からそれを落すのがぬか
つておつたというものとか、或いは最後の受領証が着地より送つたが途中で紛失したために分らなかつた、それがその後の清算の進行によ
つて分か
つて来たという数字であります。最後の点はもう少し
説明を申し上げないと分りにくいかも知れませんが、例えば、岩手県から東京に百トン送つたということになりますというと、岩手県の木炭事務所においでは百トンという数字が帳面の上では載つかります。それが東京に確かに着いた、つまり東京から着いたという受領証が岩手県に行つたときに、初めて岩手県の帳面が落ちる——こういう帳簿組織に
なつておりまして、それが受領証を出すのがぬか
つておつたとか、或いは受領証は東京としては出したつもりでおつたが、岩手では着いていなかつたとか、こういう事務上の何といいますか、不手際ということによりまして
本当は帳面から落して置くべきものが帳面に裁つ、か
つておつたと、こういうのが清算の進行に伴いまして逐次分
つて来ましたわけであります。そういう数字がこれに載
つておるのであります。
金額といたしまして処理済みが約六億三千万円でありまして、このうち現物補填とか或いは弁償金の調定しか何かによりまして、いわゆる
政府に金として返
つて来るものが約二億五千万円、国損として落ちるものが一億四千九百万円、最後に申上げました帳簿組織の不備によりまして、帳面上に上げるべからざるものを間違
つて、今から考えますれば上
つておつたものが、これが二億三千六百万円、合計六億三千万円、こういうむのが現在分
つて来たわけであります。これからの清算の進行に伴いまして、爾後の処理未済というものをこれから最後まで追究して、明らかにしたい、かように考えておるわけであります。
それから最後の表は、半ぺらの表が最後に付いておりますが、全国に四十七、北海道に二つの木炭事務所がありますが、逐次清算の完了次第廃庁、閉鎖して参
つて来ておるわけであります。三月十五日現在で行きますと、十三の事務所を閉鎖しまして、三月末までに更に十三、合計二十六の事務所を閉鎖するという
予定で、この
予定は確かにこの通り行けるだろう、かように考えたわけであります。残るは二十一事務所が残りまして、二十五年度においてこの清算事務を続行いたしたいと、かように考えておるわけであります。
大体あらましでありましたが、この
特別会計の清算事務を御
説明申上げたわけであります。