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1950-01-30 第7回国会 参議院 厚生委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年一月三十日(月曜日)   —————————————   委員の異動 一月二十六日議長において石原幹市郎 君を委員に指名した。 一月二十七日委員黒川武雄君辞任につ き、その補欠として寺尾豊君を議長に おいて指名した。   —————————————   本日の会議に付した事件 ○社会保障制度に関する調査の件  (厚生省関係予算について)   —————————————    午後一時三十七分開会
  2. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 只今より厚生委員会開会いたします。前回に引続き厚生省所管予算公衆衛生局関係について質疑を続行いたします。
  3. 谷口弥三郎

    谷口弥三郎君 優生保護法施行状況についてお伺いいたします。強制優生手術の数が少いので本法の目的が違せられないとの声を聞きますが、二十四年度に実施した数をお伺いいたしたい。又精神病院刑務所等には是非徹底さして頂きたいが、どういう方法で徹底さしたか御説明を願います。
  4. 三木行治

    政府委員三木行治君) 二十五年度の予算面では強制優生手術費は三百人分見込んであります。前年に比し増加いたしております。後程資料を提出いたします。又刑務所その他に本法趣旨徹底努力いたします。
  5. 谷口弥三郎

    谷口弥三郎君 ついでに一つお尋ねして置きたいと思います。この強制優生手術は、これは御承知のように精神病者、特に性格異常者などで、言い換えれば放火犯とか殺人犯とかいうようなことを行なう人間の殆んど五分の四までは性格異常者であると精神病学者が言うくらいの多いのであります。同時に又性格異常者の方には遺伝が多いのでありまするからして、この方面は是非とも刑務所医官などに徹底をさせて、二百人とか、少くとも一年に一万以上ぐらいがそれらの強制優生手術をするように大いにして頂くし、同時に国庫の方でも三百人でなしにもつと多く出して貰う。この三百人というのは患者が多かつたから、これは別に心配なくずんずん金は出るのでしようか。それとも予算以内にしか出ないのでしようか。
  6. 三木行治

    政府委員三木行治君) 強制優生手術経費についてでございますが、これは優生保護法に規定がございまするので、追加予算によりましてどんどん必要に応じて出して頂くということは大蔵当局と了解ができておりますし、又法の建前からさようにできるわけであります。そこで一応二十五年度におきましては三百人、二十四年度の成績から比べてそこで折合つたということであります。
  7. 谷口弥三郎

    谷口弥三郎君 ついでにお伺いしたいと思います。この人工姙娠中絶を行なうところの、いわゆる法の第十三條による審査申請の方でございますが、あの審査申請は実は地区の優生保護委員会にも国家が国費を以て補助して頂くことができれば、府県も又同時に補助でもするというか手数料などは取らずに置くことが極めて必要であろうと思いますけれども、まだ現在ではそこまで参りませずに国庫補助がありません結果、地方では厚生省の御指示従つて三百円を最高として手数料を取つておるんでございます。ところが今現在の状況から申しますと、府県において審査は非常に多いのであります。この審査を受けるようなものには可なり経済的に不如意な方が非常におりますので、是非ともこれは三百円と言わず、二百円とか百円、三重県あたりの希望では五十円くらいにして呉れというくらいに、三百円はどうも多過ぎるというような非難の声が非常に多いのであります。従つて府県の方にもお願いをしておるのでありますが、厚生省の方からも以前最高三百円というので指示をされておつた関係上、もう少し安くなるような方向にできんものでございましようか。これとついで予算に入つておりませんけれどもお伺いいたします。
  8. 三木行治

    政府委員三木行治君) 姙娠中絶の場合におきまして優生保護審査会審査を経まするときに、申請者から手数料といたしまして約三百円見当を取つておるわけであります。これは谷口先生の御意見のように無料が非常に望ましいので、私共も是非無料にいたしたいという努力をいたしたのでございますけれども、これは現行のような次第で、国の補助金というものがとうとう割けなかつたのであります。従いましてこの三百円と申しますのと東京都におきまする昨年度の実績によりまして、委員の手当でありまするとか車馬賃でありまするとか、その他の経費を割算をやつて見ますと平均三百円ということになりますので、一応さようにいたしたのであります。尤もこれは各府県條例によつて決めておりますので、差等があると存じますが、これらのことにつきましても任意の姙娠中絶につきましては、これは審査を経ないのでございますから、当然手数料は取つておりませんし、又審査会審査を受けます場合におきましても、貧困者につきましてはこれを免除するというような措置を講じておるわけであります。併しそれにいたしましても三百円というのはできるだけ軽量にいたす必要があると存じますので、最近は姙娠中絶審査件数も非常に殖えておりますからして、これらを一応調査いたしまして、できるだけ安くするというような努力をいたしたいと存じます。
  9. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 他の御質問ありませんか……それでは公衆衛生局関係質疑をこれで一応打切ることに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 御異議ないものと認めます。ちよつと速記を止めて。    〔速記中止
  11. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 速記を始めて。では暫時休憩いたします。    午後一時四十九分休憩    ——————————    午後四時零分開会
  12. 塚本重藏

    委員長塚本重藏君) 只今より委員会を再開いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時一分散会  出席者は左の通り。    委員長     塚本 重藏君    理事            今泉 政喜君            谷口弥三郎君    委員            中平常太郎君            山下 義信君            石原幹市郎君            井上なつゑ君            小杉 イ子君   政府委員    厚 生 技 官    (公衆衛生局    長)      三木 行治