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1950-02-14 第7回国会 参議院 建設委員会 第5号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年二月十四日(火曜日)   —————————————   委員の異動 二月十三日委員堀末治君、島津忠彦 君、辞任につき、その補欠として大隅 憲二君、佐々木鹿藏君を議長において 指名した。   —————————————   本日の会議に付した事件 ○小委員会設置の件 ○小委員選任の件 ○建設事業一般並びに国土その他諸計  画に関する調査の件(建設省関係予  算に関係する件)   —————————————    午後一時五十六分開会
  2. 中川幸平

    委員長中川幸平君) それでは只今から委員会を開会いたします。  本日は先だつて建設予算道路都市災害等を主として説明を聞きたいと思います。その前に先だつて四国地方地盤沈下の問題、それから請願等についての小委員会を設けたらどうかという話もありましたが、その点如何ようにしたらいいか、一つお決め願いたいと思います。
  3. 赤木正雄

    赤木正雄君 四国の沈下問題は、実地御調査なさつた方がこれは非常に重大な問題だから、特に小委員会作つてほしいような御希望も沢山聞きます。そういう意味で小委員会をお作りの上、十分研究されたら如何かと思います。ただし災害も一緒にしますと、災害は方々に出ておりますからして、特に災害問題は絶えず来ますから、これはまあこの国会ではなかなか委員の方の御出席もそう十分に行かんと思いますから、これは切離して、やはりこの委員会で次から次にしたらどうか、こういうふうな考えを持つております。
  4. 北條秀一

    北條秀一君 この問題は先般の委員会の後打合せをいたしましたときに一応意見がまとまつたと私は考えております。ただ二日ばかり本委員会を欠席いたしましたので、その間の経緯はわかりませんが、この前の決定では、請願に関する小委員会を作る。請願に関する小委員会を作る。従つてその中で南海地盤沈下の問題も請願に関する小委員会においての検討をするということに決定したのでありますが、只今赤木委員お話通り建設委員会は全員で十五名でありますし、ここに二つの小委員会を作るということは、適切であるかも知れませんが、今日のところはなかなか委員各位の御出席関係もありまして、先に決定いたしましたよう一つの小委員会請願審査の小委員会において南海の問題、いずれにしても請願に出て来ておりますから、その請願を基礎にして検討して行くという処置をした方が合理的であると私は考えております。
  5. 中川幸平

    委員長中川幸平君) ちよつと速記を止めて。    〔速記中止
  6. 中川幸平

    委員長中川幸平君) 速記を初めて……。それでは地盤沈下対策に関する小委員会赤木さんの御発議通りに作ることに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 北條秀一

    北條秀一君 私はこの地盤沈下小委員会設置することに賛成いたしますが、先程申しましたように各般の請願国民から出て来ておるわけであります。而も請願は憲法上から申しますと、第十六條に明らかにされて、これは国会の政治及びその行政に関する国民講義権を規定されておるのでありまして、この請願の取扱いについて国会及び政府、もとよりこれは十分に、愼重にやらなければならんことだと考えておるのであります。然るに從來の国家の運営の状況等から見ますと、請願は大体会期の終わりになつて一括してやるというような大体傾向が見いますのでこれは甚だ遺憾であると考えます。幸いに今日予算審議の過程にありますので、これらの請願は十分検討して国政の上に盛り込まなければならないと考えますので、第六国会以来いろいろと問題になつております事項があります、例えば札幌の都市計画の問題でありますとか、明石の都市計画の問題、こういうような問題について私ははつきりすることはして置かなければならんと考えますので、今後委員会のある度に請願を逐次審議するということにここで御決定願つて、そういうふうに委員会を運営して頂きたい。特にこれを希望いたしまして、只今地盤沈下対策小委員会設置に賛成いたします。
  8. 中川幸平

    委員長中川幸平君) それでは理事の諸君と相談してさように図りたいと思います。 それでは委員選定如何にいたしたらよろしうございますか。
  9. 北條秀一

    北條秀一君 委員の制定はそれぞれ希望される委員の方がありますから、皆さんに意思を発表して貰つて、そういうことに実際に意思のある、又そういう小委員会に十分時間を割き得る人も以つて委員会を構成するのが一番いいと考えます。勿論各党からそれぞれ一人ずつは原則として出てもらわなければなりませんけれども、それよりも絶えず委員会出席して委員会の指名を果し得る余裕のある人にやつて貰うのが一番いい、そういうふうに諮つて頂きたいと思います。
  10. 赤木正雄

    赤木正雄君 議事進行のために速記を止めて小委員会を決めたらどうですか。
  11. 中川幸平

    委員長中川幸平君) 速記を止めてください。    〔速記中止
  12. 中川幸平

    委員長中川幸平君) 速記を始めてください。  それでは委員長選定をお任せ願いまして、委員久松委員北條委員岩崎委員仲子委員石坂委員、この五名にお願いいたしたいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 中川幸平

    委員長中川幸平君) 御異議ないようでありますからさよう決定いたします。小委員会の名称は地盤沈下対策に関する小委員会、かよう決定いたします。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 中川幸平

    委員長中川幸平君) それでは道路局長が見えていますから道路関係から一つ説明願うことにいたします。
  15. 菊池明

    政府委員菊池明君) 来年度道路関係のことにつきまして、公平事業費の中で、道路関係に予定された只今提案なつております額は、差上げました表の小計五十一億五千万円、そのほかにこれは災害のほうに入つておりますか、五千万円だけでございまして、五十二億五千万円だけでございまして、五十二億ということになつております。五千万年の災害の方は、災害の方にお委せいたしまして、道路関係で所管いたしておりまするこの五十一億五千万二尽きまして御説明申し上げます。  只今提案なつております内訳は、直轄国道改良工事としまして十三億三千三百万円、それから府県で行ないます改良工事費或いは道路補修工事等に対する補助といたしまして二分の一の補助費が、それが二十三億八千三百万円、それから別に調査費これは来年度なり、次の年度なりにやります道路調査費等が一千万円、それから従来の例に倣いまいて、北海道道路費、これは殆ど全部が全額国費でございましが、仕事北海道でありますが、予算としては全額公庫なつております。これが十一億二千四百万。別の機械整備費としまして、三億、こういう内訳なつております。そこでこれをどう配分いたしますかということにつきまして、多分説明が必要であるとおもいまするが、只今のところまだ必要な工事が非常に沢山ありまして、僅かにこの五十一億五千万円の中に、これを五十一億五千万円で以つて按排していくことに非常に困難を感じつつ只今仕事内容等につきまして検討中出ございまして、まだ只今まで決定いたしかねております。何分当初、外の枠を必要といたしておつたのですが、先ず最初の考えから……。考えと言いますか、方針から言いますと四分の一くらいの額なんで、どうにも道路関係道路整備事業関係、これでは国民の声に応じかねるとおもいまするが、財政の都合上これで何とか間に合わせよう思つて只今折角内容検討をいたしております。
  16. 久松定武

    久松定武君 昨年マッカーサーから道路改良についての指示がありまして、それから後に道路法改正その他の問題があつたようでありますが、今国会道路法改正案が出るというようなつておつたように私は聞いておりましたが、これはどうして中止なつたんですか。その点を御説明願いたいと思います。
  17. 菊池明

    政府委員菊池明君) 是非改正法立案を出そうという意気込みで努力いたしておつたんでありまするが、まだ道路審議会等に掛ける関係もありますので、提案いたすだけの段階に参つておりませんです。併しながらまだ後三月になり、四月ごろに思つてつたのでありますが、今月まあ直ぐ掛けないと間に合わないと思いますので、そうなりますとちよつと直ぐに提案いたすだけの内容はととのつておりませんので、遺憾ながら延ばしたわけであります。
  18. 北條秀一

    北條秀一君 只今説明がありました予算でありますが、その点について次の点を説明して頂きたいと思います。それはこれらの中に継続事業新規事業があると思うのでありますが、その割合はどういう程度なつておるのかということと、それからこの予算の今説明になりましたように具体的なこれは配分計画というものに基いた予算でなしに、大体各県或いは建設省そのもの一つ基準に基きまして、想定する予算を総合的な予算を作り上げた枠を作つて、これを配分するのは、今後やるということは今日までの同じ経過を繰返すわけでありますが、一体こいういうものを作る基準ですね、基準というのはどういうところに求めておつたか。そういう基準が結局予算配分するときの選考意思として、当然にこいつはこれを再配分するときに、そこに非常な大きな影響力があると考えますので、その点を明らかにして頂きたいと思います。
  19. 菊池明

    政府委員菊池明君) 第一継続事業新規事業割合ということでありますが、新規直轄国道を除いては殆ど新規というものはございませんが、只予算上の言葉といたしましての新規継続というものはございませんので、單年度新規という扱いになつております。前には本当継続予算を認めてやつてつたのでありますが、只今では單年度でありますので、経理上は全部新規單年度という事業なつております。併し事業上前年度にやつたものに引続いて工事をやるというと意味のまあその継続事業と解釈いたしますと、直轄国有のごときは殆ど全部継続であります。僅かに戰争中にやむを得ず中止いたしておりました工事が、つまりやつてつたものを途中で止めておりました、それを又継続的にやつておいきますというものが幾らか復活するよう格好であるのではないか。それから補助の方も大部分はこれはもう只今意味での継続的なものが大部分を占めております。成るべく新規よりもやつて参りましたものを片付けて行きたいいという方針場所を選んでおりまするので、新規はまあ正確な数字は今ここに持合せありませんが、どれくらいのパーセントかということになりますと、少し調べてみないと分かりませんが、成るべく継続的なものを急いで行こうかということで今箇所の選定をいたしております。調査費北海道、これも同様でありまして、この府県事業費と殆ど同じようない行き方で行つております。それから、配分計画のときの基準というお話でございまするが、只今申しましたようなわけで、非常に多額に金が、予算がありますれば、相当に新しいものにも入る参つてまするので、新しい基準を持たなければ、これは容易に決まらないわけでありまするが、今申しましたようにほとんど継続的な仕事に大部分を割当てておりまするので、いま未完成の者を完成したいということが大きな基準ともうしまするか、方針なつております。そのほか新しいものとしましては、生産関係に非常に有利であるというようなもの、或いは極く小区間惡い部分がありまして、そこをやれば前後非常に非常によく輸送が出きるようになるというような所を優先的に選んでやつております。それから御承知よう補修工事重点を注ぐというよう方針只今なつておりますので、これの地方事業費補助、及び北海道、それから国土の一部でありまするが、約五十億のうちの半分以上は保守の、維持の方に関係に出しますので、これは個所と申しましても非常に長い区間であります。そういうふうなことになつております。
  20. 北條秀一

    北條秀一君 今の中でですが、この道路調査費というのは、これはどういうふうな想定の下に出されたのですか。
  21. 菊池明

    政府委員菊池明君) この第一はそういうふうに継続的に仕事をやつて参りますので、当然次年度にやるようなものを、測量とか、トンネルであればトンネルの地質を調べるとか、それから大きな橋梁なんかでありますと、どういうふうなものが経済的で、どういう場所に架けるのがよいかというようなことを調べるわけであります。
  22. 北條秀一

    北條秀一君 敗戰後日本道路行政というものは国土計画の根幹でなければならんと考えまして、昨年の予算審議の際にも相当問題になつたと思うのです。ところが昨年度予算では、公共事業費の十三%八を道路は占めておるわけであります。ところが今年は公共事業費相当思い切つて政府も殖やしたと言いながら、道路事業は十%三という三・五%割合から言うと削減されたわけです。それだけ道路というものが軽視されておるというふうに一応は考えられるわけですね。ということは、この道路という仕事相当進渉して既往四年間の間相当程度待て完成したという意味なのか、或いはそうでなしに、只外のいろいろな政治的な関係から言つて道路はそうこれも必要でないから去年と同じ程度にやつて行けばいい。いわばお茶を濁して行けばいいというよう考え方なのか、一体どつちなのか、この点について局長の御説明を願いたいと思うのです。
  23. 菊池明

    政府委員菊池明君) 道路局としましては決してこれで十分だとは申上げかねると思いますが、何しろ災害水害関係予算もというふうになりましたので、仕方なく道路関係が圧縮されたよう格好であるというふうに我我は感じております。生産再建道路整備いたしますることが重要な要件になつておりますることは重々我々も承知いたし、そういう主張をいたしておりまするが、予算配分に当たりまして、そういう政治的と申しますか、むしろやはり災害が非常に大きかつたというよう関係で、道路が圧縮を受けたものと我々は思つておる次第であります。
  24. 北條秀一

    北條秀一君 今回の吉田内閣施政方針にもありましたように、日本の経済が逐次安定したとは言わんまでも安定しつつある。而も産業は復興しつつあるということはしばしば繰返して施政方針の中に述べられておるのですが、そうなれば当然道路というものが一番大きな問題になつて来るわけであります。先程久松委員道路法を出すとか出さんとかいう質問がありましたのも、道路というもの概かに日本産業復興のために重要であるかいう点を指摘されたものでありますが、にも拘わらず、実際には道路を非常に虐待しておるという事実は私としては承服できない。結局こういうことになるということは、道路に対する認識が極めて、現政府認識が極めて不充分であるということと、建設省道路予算に対する政治的な活力が極めて鈍いのではないかというふうに考えますので、この点は敢えてこれ以上追求いたしませんが、これだけの予算でやるとすれば、結局二十五年度道路の普及又は補修等につきましては、これを最もよく生かして行かなければならんということは、現在のところではそれくらいしかできないのじやないかというふうに考えますので、その点を私は特に希望いたしまして、私の質問を打切ります。
  25. 久松定武

    久松定武君 局長にお伺いしますが、関門トンネルの現在を見ますと、只維持費のみが與られて工事は一行に進んでない、これは近いうちに工事を完成する意思政府にありや否や。第二点は今年度予算はどの程度見積つておられるか、その点を一つ説明願いたい。
  26. 菊池明

    政府委員菊池明君) 関門トンネルにつきましては必ず完成したいという方針でおります。今年度、二十四年度におきましても、多額予算をつけてやつて参りました。それから来年度につきましても更に増額いたしたいということてやつておりますが、何しろこの道路予算につきましては、全般につきまして関係方面の了解を得る必要がありますので、只今その折衝をいたしておる途中でございます。
  27. 久松定武

    久松定武君 そうすると若しそれが許されたならば、本年度からでも工事は進めて、今まで維持費程度しか残つておりません、殆ど着工してないというよう現状ですが、本年度からもし許されたらやるという御決心ですか。
  28. 菊池明

    政府委員菊池明君) ええ。
  29. 赤木正雄

    赤木正雄君 折角局長が気負いたつておられるのに拘わらず、予算が少ないので十分仕事ができないことは我々委員としても非常に遺憾でございます。そこで私の承わりたいことは、この道路調査のことでありますが、どういう方面調査されるか。私の質問はこうなんです、つまり国土計画というものをこの際根本的に立てて、その線に沿うて道路の行くべき道も将来違つて来るのじやないか。例えて申しますと、戰争によつて大変沢山工場ができました。多くの耕地を工場にしましたが、一体これで言いか惡いか。私はむしろ工場地農地に適するところは農地に返してしまつて工場のごときは若し電源があれば電源の近くで、そうして適当なやはり高原とか、そういうところに持つて行くのが本当ではないか。そうして国全体の国土計画を立てて行くのが本当の線じやないか。そういう観点から将来の道路をどういうふうにもつて行くか、こういうふうな大きな構想でお願いしたいと思う。單に現在だけの道路でなしに、全体の国土計画を立てて、その見地から将来の道路というものを考えていかなければならん。まあこの国土計画はそれまで進んでいないということは知つていますが、そういうふうなお考え以つて今後のご調査を願えましようかどうか、その点をお答え願いたい。
  30. 菊池明

    政府委員菊池明君) 誠にも御尤もであります。道路計画国土計画見地から調査いたしまして、道路網の再検討をいたし、そうして整備を図ります順位等を決めましてやりたいのであります。まあそれにいたしましては、これの一千万円程度ではとても賄い切れないと思いまするが、又その関係はその関係で、いろいろ道路のみならず、河川なり総合的な見地からそういうことになつておるのでありますから、道路関係につきましても、それは單独にやつてよろしいのですが、ある程度は勿論やつております。例えば、道路網をどうするかという検討につきましても……。ただ、私ここで申上げたいのは、何しろ五十億、百億程度道路予算では現在の調査をしなくても、やらなければならん工事費用にも満たないのであります。東京大阪間とか、或いは大阪から下関という幹線すら御承知よう状況でありますので、例えば東京から大阪までやりましても、ここで少なくても五、六十億の予算を見なければなりません。山陽道、或いは東北と考えますれば、もう国道だけでも、数百億に直ちになるのでありまして、現在では如何なる計画になりましても、当然改良いたし、整備いたして置かなければならんというようなものが、まだ山積いたしておるのでありまして、一千万円、五千万程度のもし調査費だとしますと、その線に沿うてどうやるかということの調べが清々、それ以上にやる余地がないというよう現状でございます。
  31. 赤木正雄

    赤木正雄君 もう一つお伺いしたいのは、道路委員会といいますか、あるいは建設委員会といいますか、これはちよつと名前は知りませんが、その委員会道路の事を御調査なさるのでありますが、これはまあ御尤もであります。併しその審議なさつた結果を国会にお出しになるというのが今までの情勢でありますが、決して我々がその委員会委員になりたいというよう考えをもつているものではありませんが、ただこの委員会としても、道路その他の建設部門のことについては非常な関係がありますので、その審議なさる中間でもいいが、ときどきこの委員会にどういう方針審議しておるとか、それを連絡つて頂くと、この委員会としても運営上非常に都合がいいと思いますが、これを特に希望を述べておきます。 もう一つ道路機会整備費として相当の金がありますが、最近は道路機械を余程お使いなつておることと思いますが、その道路機械をどの程度に最近お使いなつておるか、その状況を簡單でよろしいから承わりたい。厄介なことでなく、ほんの現状だけでも……。
  32. 菊池明

    政府委員菊池明君) 只今道路審議会関係につきましては、当初国会からの委員ということも考えておりましたが、それではできないということで、これは何と申しますか、オブザーヴァーと普通言つておりますが、そういう意味で御出席願いたいということをお話はいたしつつあるのでございますが、数名お願いしたいということでやつておりますから、連絡はあると思います。それから道路機械整備費、これは三億円取つております。予算は実はここに入つておりまするが、これは他局でやる、内容は我々の方で注文してやつております。その仕事内容だけを御説明申上げます。これは終戦以来御承知ようにアメリカの機械大変能率が高いというので、その方を頻りにやつております。それで相当好意的にこちらに拂下げて呉れるということで、これを今年度は百九十三点ばかり拂下げて貰うことになつてやつております。それから一方管理局関係大変日本のメーカーの方を監敢されまして、和製のああいうよう機械を作ることに大変御盡力になつております。それで相当のものはできるようになりましたが、やはり能率的には三分の一とかいうようなことなんで、これはもう比較には勿論ならないのですが、そうかといつて育てて行く必要もありまするから、それを使つております。で、ただいま道路関係で主として使ておりますのは、維持補修関係で、砂利道等の路面を機械以つてやる。これは人力でやるのとは大変な差がありまして、能率はずつと高いのでありますから、その方が主としてやつております。それから御承知よう改良工事のほうはそうまあ盛んというようなことでありませんので、そこに機械を沢山いれてやるということも、まあ全国的に数カ所ということなんで、そう全般的にはまだ機械を動かす程の工事量なつておりませんので、そう余計使つておるということは申上げかねます。ただ数カ所そういうものを使つておりますが、使つた個所大変能率を上げられまして、年間と予定した工事を三ヶ月くらいでやり上げて、殆ど予定の單価、事業費以下で三ヶ月くらいでやり上げるというような例もありますので、将来はどうしてもその方向に持つて行かなければならんのでないか、こういうふうに思つております。
  33. 赤木正雄

    赤木正雄君 もう一つ失業対策といたしましては、例の労働省に失業関係予算もありますが、この一般公共事業をもつて失業に充てるということをよく大臣なんかも本会議でも答弁されております。その部面から申しますと、この道路事業のごときは最も失業者を多く使い得るものであると思いますが、実際の場合といたしましてその土地の人を使つた方がいいというようなことがたびたびあると思いますが、失業者を使う問題と道路事業とに対しては何かやはり予め調査とか、そういうものをしてどれ程の費用を要するかという、そういうことを考えておりますか、或いはその失業者は別としてただ利用の方だけを考え合わせておりますか、どの点を一つ……。 政府委員菊池明君)これは安定本部の方に事業内容を出してありまするので、その失業救済関係連絡なつておる筈であります。何人ぐらいこの事業以つて失業者を、というそこまでは参つておりませんが、この方面で救われる者といたしまして当方としては報告は出しております。
  34. 赤木正雄

    赤木正雄君 私の趣旨は何です。この失業者にあまり重点を置きますと、仕事ができん。そういう場所が実際ある。ところが労働者の問題としては單にこれを以つて失業者を救う方にあまり重点を置きますから、それでは実際仕事をする面などはないと自分は考えます。失業者救済のみに重点を置きなさると仕事ができん。そういうよう考え質問したのであります。私はこれでありません。   —————————————
  35. 中川幸平

    委員長中川幸平君) それでは管理局長にお願いします。
  36. 中田政美

    政府委員中田政美君) 管理局所轄予算につきまして概略を申上げます。管理局行政部費はおそらく会計課長から一括して御説明しておられると思います。さして行政部費では重要なものはないと存じますのでこれを省略いたします。公共事業費について若干申上げたいと思います。管理局所管公共事業費としましては、第一にある物は営繕部のいわゆる営繕関係予算でございます。国の営繕関係の来年度予算は八億二千四百万円となつておりまして、これを昨年に比較いたしますと約四千二百万円の増になつておるわけでございます。この八億二千万円の内容は後程お手元に印刷物を御配布申上げたいと思いますので、これを省略させて頂きますので、これを省略させて頂きますか、御承知通り営繕は大半営繕統一によつて各省に互る仕事営繕部の方で引受けてやることになつておりますので、内容は極めて広汎多岐に互るわけでございます。総理府から始めまして、各省互つておりますので、数はおそらく数百件以上に上つておると思います。而も営繕部でやりますこの官庁営繕部の支出の外に、国会関係、あるいは会計検査院、あるいは一部の裁判所関係、更に又專売公社の関係等における営繕も引受けてやることになりますので、これらを合わせますとおそらく二十億以上の金額に上るのではないかと考えております。この予算営繕部の本丁の機構と、全国の地方建設局に営繕部設置し、更に北海道には営繕支局を設けまして、現地の仕事をやることにいたしておるわけでございます。それから管理局所管公共事業といたしましては、そのほかに只今道路局長からも若干お触れになりましたが、機械の設備関係がございます。この機械整備関係予算関係から申しますと、道路費又は河川費のそれぞれの費目の中に包括されて計上されておりますので、道路費、河川費の外に、機械設備が計上されておるわけでありますので、これを重複して考えることはいけないのでございます。ただ機械関係を資材課で統括して取扱う関係上、御参考のためにその方の事柄を河川、道路一括して申上げて置きたいと存知ます。機械関係予算只今申し上げた道路、河川の中に包括されてございますが、これを合計いたしますと、来年度は十一億になつております。これを前年度に比較いたしますと、これも約四千万円ほど増になつておるわけでございます。そこでこの機械予算機械の購入費、これが大半を占めますのは当然でございますが、ただ單に機械を買うだけではございません。このほかは機械を修理する費用、既存のいわゆる機械を修理して稼動させるという意味の経費、それから機械工場などを整備する経費、モータープールを整備する経費、更に国産の試作を研究する経費、機械の技術員養成に要する経費等若干はいつておりまして、これが十一億となるわけでございます。機械購入費は約八億を見込んでおりますが、この中で国産機械が七億、拂下げ機械が約一億という見込みをつけております。但し如何なる機械を買おうかということにつきましては何と言いましても、河川改修とか、道路回収というものの本体の要求によつて、この要求に従つて予算を施行すべきでございますので、個所附け等が決まりますれば、それに相応した機械を買うということになりますので、まだ未決定でございます。その外約一億七千万円の機械修理等もございまして、できるだけ修理すべきものは修理し、配置すべきものは配置して、整頓した形にして使いたいと思つております。尚若干の機械試作費を以ちまして日本の国産の機械をより性能をよくして行きたいというつもりでございます。勿論今日の段階では国産品は徐々に改善の実績を挙げておりますが、米軍の拂い下げ機械に比ぶれば、遜色あるは又止むを得ん次第でございます。併しながら、今後の国産品の奨励なり、今後の発展から考えますと、どうしてもやはり日本には日本独特、或いは日本の環境に適応した機械をつくつて行くということも又必要であるという意味で、モーターグレードその他において試作をやつて行きたいと考えておるわけでございます。これが機械の一応の説明でございます。  それからその外にもう一つありますので附加えて置きたいと思いますのは、特定地域の開発事業調査費でございます。これは僅かに一千二百万円計上しております。この金を前年度に比べますと、約二百五十万円ほどの増になつておりますが、この金は前回にも御説明申上げたと思いますが、日本の比較的未開発資源を包蔵しておるとおぼしき地方を指定しまして、これに対して科学的な調査をやる、その結果一つの総合的な開発計画ができることを望みまして、若しこの計画公共事業を各省が振り分けるについての有力な足掛かりにして行くという意味で、各地において地元の熱心な要望にも応えながら調査を進めておるわけでございまして、その金はいわば呼び水的なものでございまして、これに地方費は相当多額のものを賦課して調査を進めておるわけでございますこれまで特定地区としましては十ヶ所程度調査を進めて参つておりまして、更に二十五年度から四ヶ所殖やしまして、十四箇所がほぼ一つ計画が草案ながらできて参りまして、この計画は安本に一つの思案として提出し、安本が各省庁の予算を配布するに当たつて一つの尺度になるように要望し、或る程度安本においてもこの計画を極力尊重するようにという意味でやつて配布が行なわれておるわけであります。従いましてこの計画に基く事業予算は別な費目で計上されてございません。道路道路の中或いは橋梁は橋梁の中の予算で、そういう意味を織込むがごとく配布するように運営しておるわけでございます。今後これが非常にコンクリートになつて出揃うようになりますれば又これを別枠とか、或いは紐付きの予算にして計上するということも我々は望んでおるわけでございますが、今日の段階ではこれを尊重するように安本が運営において取計らうという程度でございます。以上管理局関係について御説明を申上げた次第でございます。
  37. 北條秀一

    北條秀一君 今回の官庁営繕予算においては従来本建設委員会が各般の請願を扱かつたのでありますが、その請願にして政府に送付したものとこの官庁営繕との関係において特に目立つ点がありますればそれを御説明して頂きたいと思います。先般我々建設委員会は衆参両院相合しまして最高裁判所の建物視察をいたしました。その際に裁判所の長官は、裁判所は国の正義を守る殿堂であつて、建物を立派にするということは絶対に必要であるということでありました。又我々当日行つた委員なんかもまさにその通りだというお話であります。先の国会におきまして特に裁判所の建物をよくしろという請願が出まして、これも真劍に討議された結果政府に送付した筈でありますが、例えて申しますとこういう例が一つあるわけであります。そういう請願と二十五年度予算との関係即ち請願がどの程度までに考慮されておるかという点においては特に本日御説明できますならば説明して頂きたい、これが一つであります。 もう一つは官庁営繕で二十四年度予算では災害費を計上されておつたと思うのでありますが、二十五年度予算には災害費が全然ない。昨年の実例を見ましても官庁の建物が相当災害を受付けておるのでありますが、本年度は特に災害対策について政府は力点を置くというのでありますが、この官庁営繕関係については災害が全然ないという見こみでこういう予算はたてられたのか、この点について御説明願いたい。
  38. 中田政美

    政府委員中田政美君) 裁判所の建物を司法の尊嚴を維持するごとく立派なものにしなければならんという点に付いての国会意思は十分尊重しなければならんと思つておりますが、御承知通り裁判所の予算は三権分離の精神によりまして予算が独立いたしております。前国会において御論議になり、御協賛を経た裁判所の予算執行上におきましては、どこまでも裁判所の意思を忖度して立派な尊嚴を維持するがごとく営繕を現地においては取締つて行きたいと、但し我々の方の公共事業費の中には残念ながら裁判所の予算はございません。併し御趣意の点は我我実行においてやつて行きたいと思います。それから第二の点は、これは個々の個所の建物について、風が吹けばいたむだろうという想定はなかなか困難なのでございます。幸いに来年度、二十五年度予算におきましては、確か百億くらいの、二十五年度において起こるであろう災害復旧費というものを計上しておると記憶しておりますので、若しそういう事態が起こりましたときには、その中から支出さして頂くように我々は努力するとつもりでございます。
  39. 北條秀一

    北條秀一君 もうひとつ、特定地域の開発調査費でありますが、昨年我々委員会は大体の所十ヶ所を調査をしたのでありますが、その調査の結果は一々本委員会において検討されて、それを政府が回付し、政府が我々の希望を入れて十分に二十五年度に処置するようにという措置を下のでありますが、我々委員会調査の結果を、どういう点に具体的に本年どの調査費に盛られたのか、その点説明して頂きたいと思います。
  40. 中田政美

    政府委員中田政美君) 調査費只今説明申上げたように千二百万円でございまして、いわば呼び水的なものでございます。この調査費は従来の十箇所の外に、本年四ヶ所を加えて十四ヶ所、更に候補地となるべきものが二十箇所ございますので、合計三十四ヶ所を調査の対象にして進めるつもりにしております。それから過去調査を進めてある程度成案を、つかり計画の試案を作つたものにつきましては、当委員会等の御意見も十分斟酌しまして、一つ計画を策定いたしまして安本に要求しております。その金額を申しますと、十四ヶ所で、合計国費関係は四十六億二千九百万円、そういう一つの案を策定しまして安本に要求し、これを一つの実現するがごとく公共事業予算で面倒を見て呉れという要求をし、安本にもこれを説明し、そうして各事業配分にあたつてこれを能う限り尊重して貰うようにという取計らいをいたしておるわけでございますが、四十六億二千九百万円の建設省計画試案に対して、どの程度のものがつくかということは、非常に広範囲に恒つておりますし、まだ個所については、各省とも今審議中でございますので、まだ集計するに至つておりませんが、安本におきましても、極力この特定地域の折角作つた計画を生かすように努力するということは、しばしば言明をいたしておりますので、我々もこの計画がなるべく実現になるように願つており、又今後も努力するつもりでございます。
  41. 北條秀一

    北條秀一君 先程管理局長お話がありました営繕関係の二十五年度予算、これに裁判所、国会、專売公舎等を合算すれば、二十億以上になるというお話でありましたが、その営繕は挙げて建設省が担任するわけですが、そういう全体の資料を後程配付して頂けるというのか、或いは今のお話通り建設省公共事業費に上げてある営繕関係だけの資料を頂けるというのか、どちらかそれをはつきりして頂きたいということと、もう一つはその配付は凡そいつ頃になるのか、その点をお示し願いたい。
  42. 中田政美

    政府委員中田政美君) 只今準備いたしておりますのは、いわゆる予算の中で公共事業費の官庁営繕のものにつきましては用意ができておりますので、今明日にはお届けすることになると思いますが、いわゆる支出費を受けて、実際の工事を担当します国会関係とか、裁判所関係とか、あるいは專売公舎の関係とかにつきましては、もう少しいたしませんと調書ができかねるかと存じますが、できあがり次第にお配りする事は一向に差支ないと、こう考えております。
  43. 久松定武

    久松定武君 今管理局長お話ですと、昨年度は特定地域では十地区が二十五年度から十四地区に増加される、その明細をちよつと伺いたいと思います。
  44. 中田政美

    政府委員中田政美君) 十地区の他に二十五年度から指定に加えましものは四つございまして、北の方から参りますと、秋田県の阿仁、田沢、これを阿仁田沢地区と申しておりますが、この地区と、山形県のいわゆる最上地区と申しますが、新庄を中心にした最上地区。それからずつと西へ参りまして、廣島県の主として山間部でございますが藝北地区。それから四国に渡りまして那賀川の流域、これを那賀川地区と申しております。この四地区を選びましたのでございます。この選びかたは非常にいろいろなファクターを総合的検討しまして、比較的これらは開発地区として研究するに十分であろう、外に優先をする資格があろうという研究の結果、安本と相談の上で決めたものでございます。尚その外におきましても、只今申上げました通り約二十地区程一つの候補地としてあげておりますので、来年度調査の方につきましては、残りの二十地区についても或いは調査を進めてみたらという考えでおります。
  45. 久松定武

    久松定武君 今ので地域はわかりましたが、昨年度調査費を見ますと、北海道を除けては、一つの地域が最高二三十万どころだ。本年度予算から見ますと、殆ど昨年度の約倍になります。その点から見まして、相当特定地域には調査費が多く出るという御予定のように見えますが、大体十地区に與られた昨年の分の倍程度と見て差支ないのですか。
  46. 中田政美

    政府委員中田政美君) これはそうはならんのでありまあして、千二百万円二十五年度は要求しておりますが、二十四年度は九百五十万円なんでありまして、只今お手許に配付いたしておりますよう府県へ配付いたしましたほかに、各地方建設局で調査する経費もございますので、僅かしか殖えておりませんが、併し前々から申上げる通り地方助成金として出しますが、地方におきましては、この数倍の金をこれに附加して調査に当たつておる次第でございます。
  47. 赤木正雄

    赤木正雄君 建設省で各特定地区を調査されて、安本にお出しになつておるようですが、安本は又これを再審査するのですか。建設庁と安本との関係はどういうふうになつておりますか。一般予算もそうでありますが、一体我々の目から見ると、同じような機関が二つあるような気もするのです。一体これはどういうふうな範囲まで建設省で、どういう範囲まで安本でやつておるか。その実際のことを伺いたい。
  48. 中田政美

    政府委員中田政美君) 御尤もな点でございまして、二重とは申しませんが、確かにそういう感じがいたします。併しながら安本はご承知通り総合調整の最高売機関でございますので、国の予算、特に公共事業についての予算は、そこできわめて総合的に調整されて各省へ配付される任務があるわけです。その任務からしますれば、こういう特定地区についても当然安本自身がおやりになることであろうかと思います。併しながら、実際問題としますと、非常に細かい事について安本が各府県へ渡をつけてやるということは、なかなか実際上困難な点もございますので、まあ率直に端的に申上げますれば、下請けをやつておるという表現が或いは一番当たるのではないか。要するに安本が本当の総合調整の決定をする、その下請的任務で、建設省が各府県のをまとめて出して行く。これが、建設省がそれじや調整する最終段階に立てるかと申しますと、なかなかそうは行かない。各省の関係もございますし、やはり安本が最終の調整機関であることには間違いがないわけであります。従つて建設省としては、安本のまあ準備手続きの意味で下請的な仕事を受けもつておると、その間においては、双方が緊密な連絡で決して矛盾のないようにこれを取運んで行くという、まあ率直に申上げますと、そういう仕組みになつておるわけであります。
  49. 赤木正雄

    赤木正雄君 これは直接この総合開発と違つた話しでありますが、むしろ大臣にお伺いすべき筋だと思いますし、又機会があつたお話ししますが、実はこの前安本の建設局長を呼んで公共事業説明を聞いた場合に、例の砂防の問題に触れて、十八億の砂防を五億五千万円を直轄ととして、あとを府県にしたいということについて、その前に安本の局長は、万事の事を総意によつてやると、こういうことを説明されたのです。でありますから、そういというならば、国会意思は最も明かな総意である。そういう観点から、国会に置ける衆参両院の大部分からなつておる治山治水連盟というものがある。治山治水連盟というものは、五億五千万円の直轄工事は今までの例に比べると多過ぎる、少なくとも直轄するならば、本年も同じような率でやつて欲しい、府県では災害で非常にこまつておるから、それをやる観点から急に直轄を殖やして府県の率を減らしてはいかんということを、我々代表者が建設大臣にも言つたんです。言い換えれば、国民の総意を現したのです。そのときに安本の曰く、建設省としてはもつと沢山の直轄工事を要求して来たけれども、自分としてはまあそれは大きすぎると思つて五億五千万円に減らしたと、こういうふうに安本の局長言つていました。これは話が直接の問題と違いますが、そういうふうで、国民の総意を本当建設省がお持ちになつておるのか。或いは、結局においては安本が正しい判断をすると言われますけれども、我々としてはやはり建設省を直接頼りにしておるというのが多いのであります。でありますから、今後も国民の総意という点からしても、單に安本よりも、あなた方の方を私は重く考えますから、そこを今後勘案して欲しい、こういう点を特に希望申上げます。いずれこのことを大臣に会つて私は言う考えであります。  もう一つの営繕費で、御承知通り建設省は狭い、あの狭い役所で、図面もない、技術の面でありながら、製図板一台もお持ちにならんということで、立派な仕事もでき難いのではないかと思います。これについて、来年度でも大きな場所にお移りになるとか、もう少し内部をよくなさるとかというようなお考えはございませんか。これはむしろ大臣にお伺いした方がよいのかも知れませんが、余りに人事院のために圧迫されておりますから、一つこういうことを承わりたい。
  50. 中田政美

    政府委員中田政美君) 前段の問題は、御希望の御意見でもございましたので、お答えするのをお控えいたしますが、国会の総意と申しますか、国民の総意は国会に反映し、この国会意思はどこまでも行政府は尊重して行くという建前については、全く御同感でございますので、我々御趣意の点は重重肝に銘じて行政をやつて行きたいと存じます。それから御同情ある建設省の役所の事でございますが、成る程御覧頂くと製図板等もないかに見えますが、これは実は營全部には相当なスペースを取つておりましたのですが、何しろ御承知通りの狭隘を告げて参りましたので、製図関係のものは濱松町の分室の方に割愛したような次第でありまして、その点は不便をいたしておりますが、どうも来年度予算においても建設省を拡充して部屋をゆとりをつけるという予算を実は要求しておりませんが、併し御趣意の点は今後十分気を付けるようにいたします。   —————————————
  51. 中川幸平

    委員長中川幸平君) それでは、時間が長くなりますけれども、都市計画の方を一つ説明願います。
  52. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 都市局関係予算につきまして簡單にお話申上げたいと思います。やはり中心が公共事業でございますので、公共事業の問題を中心に御説明申上げたいと思います。 先ず都市局の予算は、総計いたしまして二十二億二千万年ということに大体相成つておるのでございまするが、それを二つに大きく分けまして、一般のいわゆる災害関係と、それから災害以外の関係ございます。災害以外の関係が二十二億二千万円のうちの二十一億、それから一億二千万円というものが大体都市災害普及に当てられるという事に相成つておるのでございます。この一般の二十一億の都市計画事業予算は、一つは都市普及の事業でございまするが、これが十五億ということに相成つておるのでございます。これはご承知通り一般の戰災復興の都市計画事業、それから大阪等の港湾地帯といつたようなもの、それから飯田、能代といつたような大火に見舞われたようなもの、それからこれは細かいものでありますが、公共事業政府事業といつたようなものが、この都市復興事業十五億の中に含まれておるのでございます。その次は、昨年でございましたか、特別法が施行いたされまして広島、長崎の両都市の国際分化都市並びに平和都市記念といつたようなものの事業建設費というものは、あの特別法によりまして、戰災復興の事業と、又この両都市にふさわしいいろいろな施設というものを合わせまして、広島平和記念都市建設事業、長崎国際分化都市建設事業という子とに銘を打たれましたので、従来都市復興の枠の中に入つておりました戦災復興の分、今回は特に取出しましても、一般的な記念施設というものと合わせまして、ここに広島、長崎特別都市建設事業といたしまして、二億七千万円というものの計上をみた次第でございます。特別のいわゆる記念的な施設と申しますと、今後いろいろとこの両都市におきましては、その都市にふさわしいことにつきまして、各般の調査研究を進めて参りたいと思つておるのでございまするが、取敢えり原爆の中心地に記念的な公園を作り、そこに記念的な記念館といつたようなものを作るというようなことが先ず一応決まりましたので、これらの費用を若干でございますが、来年度予算の中において入れたらどうかというので、二億七千万円の予算を計上されたような次第でございます。それからその次に、都市水利整備事業その他といたしまして、三千万円くらいの予算を計上いたしておるのでございますが、これは御承知通りに二つに分けますれば、都市水利施設整備事業と、国営公園の整備事業がこの中に入つておるのでありますが、御承知通りに、この都市におけるところの水利、特に排水の問題でございますが、実は河川法の適用もいけない、又下水道法の適用も受けないというような小規模な、いわゆる排水施設というものがございますが、これらはよく災害時に浸水の原因をなしまするので、これらを整備して見たいというのがいわゆるこの都市水利施設事業というものでございます。生産に影響を及ぼしまするような地域といつたものに重点をおきまして、その他衛生面とかいつたようなことも考えまして、嚴選をいたしまして、その費用を差上げよう思つておるのであります。尚国営公園の整備事業は、新宿御苑、京都御所、並びに宮城前広場といつたようなものが国営公園に指定されましたので、これの建設、整備事業建設省の所管と相成つておりますので、その方面に対しまする費用も若干含まれておる次第でございます。 それから都市災害復旧事業は、南海に起こりましたところの地震と、それから福井地方の震災の仕事、それからアイオン台風によります一ノ関、それから佐世保当たりが少し残つていると思いますが、その方面継続事業といたしまして来年度におきまして一億二千万円というものを災害復旧費として出したいという意味でございます。いろいろと内容内訳につきましては現在の戰災復興の事業にいたしましても、重点的な地域というものを嚴選いたいまして、そうして誠に效果を挙げるよう一つつて行きたいと思つておりますので、目下各地といろいろとこの地域の決定等につきまして折衝をいたしておりますので、又各都市における河川の計画というものが立つておらないのであります。現在その準備中であるということを附加え申上げて置きたいと思います。
  53. 赤木正雄

    赤木正雄君 この中に廣島、ながさき特別都市建設事業とありますが、これは相当予算を計上されておりますが、若しも特別都市計画事業として新しい項目を挙げなかつた場合には、言い換えるならば、二十四年度と同じような支出をもつてやる場合には、この予算は計上されたもでのしようか、どうでしようか。
  54. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 前年度まで廣島、長崎両都市につきましては、都市復興事業の中に入つてつたのでございます。今回の法律を見ますると、廣島につきましては先程申上げましたように、平和記念都市建設事業というものを一応あの法律の第三條にございましたかに定義付けまして、これには従来の特別都市計画においてやつておりまする、いわゆる戦争復興の事業と、それからその他その都市にふさわしい施設というものを合せて、一つの廣島平和記念都市建設事業ということにするというのが書いてございましたので、今回予算設置といたしましても、この年復興の枠から外しまして、一つの形を取つて、実は廣島、長崎特別都市建設事業といい新しい項目の中に実は入れたのでございます。新しく設定いたしたのでございます。
  55. 赤木正雄

    赤木正雄君 私の質問する趣旨はそうではないのです。これは新しく項目をお出しになつたことは差支えありません。この二つの都市を特別都市建設事業とするあの法案を審議する場合に、なお沢山の戰災都市がありますから、特にこの二つの都市のために沢山の予算を持つてつては困ると、こういうことを我々は確かに主張したのでありますが、この特別としに二つをしたために、特にこの二つの都市に重点的な予算が沢山貰われているかどうかという点です。
  56. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 先程申上げましたように、この予算の中にはこの平和都市にふさわしい、又国際分化都市にふさわしい施設のものも入つております。その外戦災復興の費用も入つているのでございますが、戰災復興の分につきましては、外の都市と比べて非常に多いということにはこのくらいの予算ではならんだろうと思つている次第でございます。実はもう少しこの内容を詳しくこの機械において申上げなければならんのでございますが、実はその平和記念館とか、分化記念館といつたようなものの細かな設計書を今求めておりますので、それが出て参りませんというと、戰災復興の費用が幾らになるかというその結論を申上げる事はできないと思いますが、多少、或いは各都市の配分考えて見ます際におきましては、多少は多くなつているのじやないかとも思つているのでございます。まだ併しこの中で戰災復興に幾ら出すか、幾らこの中で割かれるのだということを申上げることはできませんが、私共はこの両都市というものは、戰災復興事業にいたしましてもできるだけ一つ速やかに完成を図つて行きたいという気持ちをもつている次第でございます。尚あの法律の趣旨の中にも国並びに地方公共団体というか、その他の機関というものはできるだけの援助をしなければならないという意味における大きな義務付けが国に対しても設けられておりますので、行政機関たる私共といたしましては、法律の趣旨の在するとろこをできるだけ一つ尊奉して参りたいということを考えている次第でございます。
  57. 赤木正雄

    赤木正雄君 あの法案を審議いたします場合に、これを特別都市とするならば、むしろ外国からして沢山の寄附が入つて来るのだ、それで非常に復興は容易であるからというような、そういうようなことを聞いたのであります。それでありますから、これを審議する場合に、この二つの都市を特別都市にするために、尚戰災を受けている都市が沢山ある。その都市を余りに軽視して、ここの二つだけを重点的にやるのはいかんということを私は申上げた、外の委員からもやかましく言われたのでありますから、今数字が分かつておらんならばいけませんが、この次に二十四年度の各都市の復興事業費の按分比、それを詳細に承りたいと思います。
  58. 北條秀一

    北條秀一君 私は赤木委員質問に関連をするのですが、廣島、長崎の特別都市を建設するために、赤木委員のいわれました見解はその当時聞きましたが、私は別な見解を持つてそれを聞きました。何となれば、福井の戰災都市復旧のために特別な項目を予算上に上げたために、特に福井に対しては国の補助以上に復旧費を余計に計上し得たという事態からいつて、廣島と長崎は特にこういうものは考えなければいけないという主張をしたのでありますが、そういう主張を私は当時から持つておりました。それはまあすでに既往のことでありますから、別に遡ることは止めまして、現在でもまだその主張によつて私は処理をしたいと考えておりますが、今の赤木委員の御質問に関連いたしまして、私のお聞きしたいのは、たまたま本年度の、二十五年度予算参考書を見ますと、今都市局長から説明がありましたように、都市計画事業費は二十一億だ、ところが二十四年度は十八億三千万円でありまして、そうしてこの説明書の詳細を見ますと、廣島と長崎に二億七千万円という金額が上がつておるわけであります。でありますから、符節をあわすように十八億三千万円二十二億七千万円を合わせて二十一億になるわけであります。それですから廣島に二億七千万円新しくつけたのだ、こういう印象を受けるわけなんでありますが、その点をそれはそうなのか、或いは二億七千万円のうち実は去年は一億五千万円出したのだ、更に本年度はその法律の建前もあるので一億二千万円を返して、それがたまたま二億七千万円になつたのだ、そういう点を今都市局長はお答えできることと思いますから、先ずその点を明かにして頂きたいと思います。
  59. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 昭和二十四年度が十八億三千万円で、本年度が二十一億になつたから、その差額が廣島、長崎についたのじやないかと、こういうようなお尋ねでございますが、これはもう全然そういう事は意図もしておりませんでした。ただ安本といたしまして、廣島、長崎方面には実は二億七千万円という率の査定を受けた次第でございます。二億七千万円という査定を受けたのでございますので、決してたまたまご指摘を受けまして気が付いたのでありますが、そういう意味のものでは絶対にございません。
  60. 北條秀一

    北條秀一君 次に進んで都市局長質問いたしますが、実はこの小さな一つの都市の例を出しますが、昨年来問題になつておりまするが明石市の問題でありますが、明石市の都市計画について請願が出まして、その請願について本委員会が討議をして、そのまま審議未了に成りましたので、新しく明石市から新しい請願がこの第七国会に出ておるのでありますが、然るに昨年の十二月確か十七日と思いますが、都市局長は明石市に行かれて、そうして早くやれ、早く出してしまえということを言われたということが新聞に出ておるのを私は拝見したのであります。ということは、二十四年度予算を早くやるから文句なく早くやれ、来年度も早くやれ、こういう意味に明石市の市当局はとつておるようであります。この点は私は甚だ遺憾と思うのですが、二十四年度予算はいつ決定するか分からない、果して建設省の原案通り決定するかどうか分からないような際に、その衝にある都市局長が早くやつてしまえ、早くやる方が勝ちだというよう考え方で、地方自治体に対して発言をされるということは、余りのも権力を濫用するものではないかと考えておる。そういうことになりますと、結局二十五年度予算はどういうふうに配付するのだと今お聞きしましても、都市局長は、それはこれから決めるのですということを言われたのであるますが、明石において都市局長が言われた発言は、恰かも二十五年度予算が紐付きになつているというふうに私には思われる。この点は私は都市局長として甚だ賢明ならざる私は態度であると思うし、従つて国会で私はこの問題を先程来委員の皆さんに御説明いたしまして、いたしておる最中でありますので、恰かもこの問題は都市局長は私に対して堂々と挑戰されてきたような、私は印象を受けるのでありますが、若しそうなれば私も考えがありますので、相当な態勢を整えてやりたいと思います。見解を……。
  61. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) どういうことが新聞に載りましたかしろませんけれども、私といたしましてはただ実は姫路の市の復興状況を見ようと思いまして、その場を通りました際におきまして、ここがいろいろと請願のあるところだという話を聞きましたのでございます。そのとき、まあ市役所には実は寄らなかつたのでありますが、市役所の前に車を停めまして、市長に、どうなんだと聞いたら、これはもう市会も皆で決まつておるのだ、こういう話でありましたので、それじやもう問題がないわけなんだな、ということで行つたわけでありまして、これを今直ぐやれとか、やつた方が勝ちだとかいうことは、私は述べたことはありません。これは何かのお間違いであるかと思つております。
  62. 北條秀一

    北條秀一君 それは間違いならばいいのでありますが、私は十二月の二十三日か四日と思いますが、明石の市役所に参りましたところが、市長、市会議長、副議長、それから土木常任委員長等が、私が来るというのでみんな待ち受けておつたわけです。そうして私は別にそうした諸君に会うつもりでなしに、市長に一応会おうと思つてつたところが、そういう皆さんが待ち受けておりまして、恰も私のきた際に、都市局長の言質を振廻してやつつけるごとき態勢を以つて、いつたところが、先程の話のような話があつたわけであります。でありますから私はこれは都市局長の挑戦である、断固としてこれはやらなければいかんという決意を固めて私は帰つて来たのでありますが、どうかそういうことでなければ、未確定な二十五年度予算に対しては余程愼重におやりになりませんと、地方の自治体においては、それでなくても地頭と泣く子には勝てないというふうな極めて事大主義的な思想がありますので、苟しくも局長がそれに似たような言動をすれば、これはてつきり二十五年度予算に紐が付くというふうに見ておりますから、余程愼重にやつて頂きたいということを特にこの際希望したいと考えます。
  63. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 先程からも申上げまするように、私共は二十五年度予算の配付に当たりましては、各地方における要望も聞き、そうして重点的に一つの効果をまとめ上げて行くというところを選んでいきたいと思つております。ただ明石の問題は実は五ヵ年計画の中に入つておるのであります。だからしてこれをいつやるかということの問題は、これをいつやるかということの問題は、これは地方の要望も聞き、又いろいろと地方においての声もございまするので、そこは一つ愼重にやつて行きたいと思つております
  64. 北條秀一

    北條秀一君 もう一つお伺いしますが、この災害の問題でございますが、都市計画事業災害費は今年は一億二千万円組まれております。昨年は一億七千万千百億円組んでおるわけでありますが、全体の災害復旧費のパーセンテージからしますと、昨年の半分いかになつておるということなんであります。これは先程都市局長お話にありましたように、二十五年度の百億の災害復旧予算が別にあるので、その中から出すという考えの下にこういう予算を策定されたのか。若しそうならば別に一億二千万円という特別な都市災害普及費を見込む必要はないのじやないかというふうに私は考えるのでありますが、どういう見地に立つて、昨年の一億七千三百万円を五千三百万円減らして今年度は一億二千万円にしたのか。今年は災害がないというふうにお考えなつておるが、そういう点について御説明願いたいと思うのです。
  65. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 今のお話ちよつとわかりませんのですが、実は前年度は一億二千三百万円だつたのです。私の方は一億、本年度は一億二千万円、これはまあ本年度に起こる災害費用じやございませんので、過去において起こつておりました南海地方とか福井というような、まあ年度的な一つ計画がございますので、その費用がここに上がつておるような次第でございます。
  66. 北條秀一

    北條秀一君 二十四年度は一億二千三百万円ですか。
  67. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 三百万円出ております。
  68. 北條秀一

    北條秀一君 分かりました。もう一つこの際都市局長にお伺いしておきたいのですが、これは都市局長の主幹かどうかちよつと私にも今分からないのですが、上下水道の問題でありますが、この上下水道の復旧が都市の復旧に非常に影響しておると思います。従つてその後建設省と厚生省との間に相当な理論闘争がされておるということでありますが、その結果はどうなつたか、これについて一つおつしやつて頂きたいと思います。
  69. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 上下水道の重要性につきましては只今北條委員からのお話通りであります。この上下水道の所管の問題は実は建設省と厚生省の両省に跨つておりますので、地元事業施行者の方々が非常に迷惑を感じておられる点は誠に私共といたしましてもその点は一元化するか、或いは仕事の分担といものをはつきりと区別をする方がいいだろうと思います。これにつきましては私共は別に我田に水を引くという気持ちではございませんけれども、今日の水道事業の重要性というものは那浜にあるか、又どこの省をしてやらせる方が能率的であるかという点から、実は建設省一元化というものを主張しておるのでありますが、実はいろいろと行政制度審議会におきましてもこの問題につきまして相当いろいろ論議を討わされておるということは承つておりますが、今のところどういう結論を出したというところまでは聞いておらないのであります。
  70. 北條秀一

    北條秀一君 本日幸いに稲浦技監が御出席なつておるのでありますが、実はこの点について稲浦技監の見解を若し御披瀝願いならば御披瀝願いたいと思うのでありますが、この上下水道の問題は別に政治的なもんだいということでなしに、むしろこれは建設の純粋な科学的な、技術的な問題と考えております。従つて戰災都市を復興するには、従来あつたところの上下水道はこれは衛生的な見地から歴史的な関係があるので厚生省がやる、ところが後に戰災を受けた上下水道の復興は、これは技術的な問題で建設省である。これは極めて算盤を弾くようにきちんとできればいいのでありますけれども、なかなか実際は行つていない。ところが一番そういつた既往の歴史的な因果関係というようなものを捨てて冷静に科学的にこの問題を処理すべきであるというふうに考えます。私の結論は当然これは科学乃至技術の問題でありますので、建設省に一括すべきであるという私の見解を持つのでありますが、稲浦技監のこの際見解を大胆に一つ述べて頂けないか、こういうふうに思います。
  71. 稲浦鹿藏

    説明員(稲浦鹿藏君) 私まだ建設省に入りまして日が浅いのでありますのですが、誠にお説御尤もでございます。建設事業においては御承知通り全部一元化して、全ての点において建設をやつて行くかように感じておるわけであります。将来そうした方向に向けて行きたい、かよう考えておる次第であります。ただまだ日が浅いのでどういう方向に持つて行くか検討しておる程度でございますが、いずれ又はつきりしたお答えをいたしたいと思いますのでどうぞよろしく御指導願いたいと思います。
  72. 赤木正雄

    赤木正雄君 この二十五年度事業内容はまだ全部まとまつていないと思いますからして、これもやはりまとまつたときに詳細を御説明したいと思います。  次に直接建設省の都市局の問題と違いますが、ちよつと承わりたいと思います。例の東京都の文部省の向こうの虎の門公園でありますが、これは進駐軍ではありませんが、フォードの会社が全部使用しておる。ああいう事は何ですか、占領下にありましても私の企業でも向こうの命令か何か知りませんが、ああいう公園もそう容易に使用し得るのかどうか。若しこれがお分かりになつていなければ御当局の方にお聞きの上で御説明願いたいと思います。
  73. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 虎の門公園の件は私ずつと前にやつておりましたが、ちよつと調べた上でお答申上げたいと思います。
  74. 北條秀一

    北條秀一君 この際都市局長にお分かりになるならば御答弁を願いたいと思いますし、もし都市局長の手許において資料があるならば後刻その資料を頂きたいと思うのでありますが、これは本年住宅金融公庫が設置される予定であるそうでありますし、而して又対日援助見込資金がこれに相当多額に出るということになりまして、住宅の建設が本年は非常に活發になつて来るのでありますが、かねがね私は本委員会においてもまたその他におきましても憂いておりますのは、住宅を建てるとしましても、実際に家を乗せる土地がないという現状であると思います。先般建設大臣はこの点については極めて楽観的なことを本会議で申しまして、土地問題は解決したと言われておるのでありますが、この点について私は改めて大臣その他の皆さんが御出席のときにその解決したゆえんを聽きたいと思うのでありますが、これは都市内が中心になつて来るわけですが、そういうふうな住宅を相当に立てる余裕が或いは空間地或いは保留地等が相当に各都市計画の中に余裕があるかどうか、そういう点について都市局長の見解と若しそれについて拠るべき資料がありましたらば頂けるかどうか、この二つの点をお聞きしたいと思います。
  75. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 私のほうの所管といたしておりまする点は、事業的な面といたしましては、いわゆる区画整理によりまして換地を與えて行くというものでございますから、これは一定の地域というものが決まつておりまして、どこに換地を與えて行くかということによつて、総事業というものが遂行されて行くのであります。全般的な土地の問題につきましては、実は庶民住宅を造るとかそういつたことになりますというと、全部これは住宅局の所管になつております。その他の住宅の敷地という問題につきましても、私共の所管に相成つておらんのであります。従つて住宅局長一つ詳しくお聽き願いたいと思うのでありますが、恐らく先程のお話の来年度公共事業としてやりまする土地の問題につきましては、各都市におきまして予め準備をいたしておるのであります。都市によりましては非常に手に入り易い所もございますし、又非常には入りにくい所もございます。場合によりますというと、土地は持つてつてもなかなか公共的なものに手放さないというような者もあるようでございますので、何かこれに対する法的な措置というものが考えられないであろうかというようなことは、私共住宅行政に携わつておりまして実は痛切に感じたことがあるのでございます。恐らく来年度公共事業費の敷地の問題につきましては、大体見通しがついたのだ、こういうよう意味じやないかと想像いたすのでございます。
  76. 北條秀一

    北條秀一君 局長にお伺いしますが、たびたび委員会で問題になるのでありますが、都市計画をやる問題に関連して農地法の問題がある。この農地法のために都市計画が崩れて行くということが各地方にありますが、これを調節するために、最近では知事が最後の段を下すということになつておるようですが、今後においてこの問題は法律化するというような、何か特別の農地都市計画との調和という意味においての立法化するというような案は政府としてお持ちでありましようか。
  77. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 現在の立法はお話通りに、実は裁定を下すということになつておるのでありますが、ただそれをいろいろと、知事が一人で決めるのではなくして、いわゆる都市計画関係者と農地関係者とのいわゆる混合委員会でございますが、それらで十分議を練つた上で決めていただくということは、実は法的立場と心得ておる次第でございます。ただ、現在農地なつたという場合でありましても、将来どうしてもこれを工業用地にして行かなければならないという場合におきましては、法的な措置といたしましては、実は都市計画法というものがございまするので例えば一団地の住宅経営をするということになりますれば、その都市計画法によつて土地収容できるという実は建前に相成つておるのでございます。要は、それだからしてその法律的な措置というものは、私は現在の法規の上においてでもやり得るのじやないか。要はそこらにおけるもつれというものをできるだけ行政的な措置として円滑にやつて行くということが残されてるのではなかろうかというふうに、私は考えておる次第であります。
  78. 久松定武

    久松定武君 今の局長お話ですと、まあ円滑にやつて行くということは、つまり妥協点を見出してやるというような結論になるのでありますけれども、実際の問題になりますと、最初に計画した都市計画というものは、全国に亘つて非常にこれが今までは変化を来しておる。結局農地法が強いという結論から、思いもよらないような結果になつておることが実際にあるのでございますが、換地の問題もそのためになかなか十分に取入れられなくなつてしまつた。そういう見地からいつても、私は政府としてこの際一つの法律化したものを作り上げるということが、将来の禍根を残さずに済むのじやないかとこう思うので、今のように理論的にいえば、都市計画法によつて行けるというけれども、その都市計画法のやつた計画が崩れて行く現状から見たときは、何らその点においては強みがない。むしろ弱点が多いという結論になるように私は思うのでありまして、是非これは政府としても本当都市計画を実行するならば、理想的になさるならば、やはり法律的にそこの暖衝地帯を設けるのは当然のことであろうと思うのであります。その決意を一つ伺いたい。
  79. 八嶋三郎

    政府委員(八嶋三郎君) 只今の御意見は御尤もに存じます。従来の都市計画といたしまして、都市計画そのものが農地法との関連におきまして相当の変化を見ておる場所もあることは事実でございます。これは実は私の方面といたしましては、できるだけ都市計画のものは都市計画として飽くまでもそれを遂行することにいたしたいのでございます。ただいよいよ事業の実施という段階になりますれば、私共は非常に強く頑張り得る余地がある。ただ計画が決まりましてからも、事業管理のために相当に期間を要するという場合のものが実は乗ぞられるような形になるのでありまして、これについてはまあ予算化という問題が一番重要な問題になつて行くのでないかと思つております。従つていよいよ事業費が計上せられたということになれば、我々は断乎として都市計画法の活用を図つて、土地収用法等も適用して行くようにして行きたいと思つておる次第であります。ただ計画だけで、いつ事業化されるかということになりますと、その間はしばらくは農地を貸してやろうかと言う妥協的になる虞がある。どうしてもこれは事業化ということが先決問題になるのでないかと考えておる次第であります。
  80. 久松定武

    久松定武君 私是非局長のおつしやつた通りにやつて頂きたいのですが、現状より見ていくますと、都市計画の範囲がどこも段々縮小されて行く。結局において人口が殖えて将来その土地に家を建てるときには、高層建築でも建てなければ入れないということになるのではないか。非常に長い目で見たときに、遠大な計画をやつて頂きたい、これが私の希望であります。
  81. 中川幸平

    委員長中川幸平君) 大体これでようございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  82. 中川幸平

    委員長中川幸平君) この次は住宅関係をやつたらどうです。本日はこれで散会いたします。    午後三時五十八分散会  出席者は左の通り    委員長     中川 幸平君    理事            赤木 正雄君    委員            島田 千壽君            石坂 豊一君            石川 一衞君            久松 定武君            北條 秀一君   政府委員    建 設 技 官    (道路局長)  菊池  明君    建設事務官    (管理局長)  中田 政美君    建設事務官    (都市局長)  八嶋 三郎君   説明員    建 設 技 官 稲浦 鹿藏君