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1950-03-28 第7回国会 参議院 議院運営委員会 第47号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年三月二十八日(火曜日)    午前十時三十三分開会   —————————————   本日の会議に付した事件委員の辞任及び補欠選任の件 ○日本国会議員団に寄せられたカナダ  の厚意に対する感謝決議の取扱に関  する議長報告警察法五條第二項の規定による国  家公安委員任命につき同意を求める  件 ○地方自治庁設置法第四條第三項の規  定による地方自治委員任命につき同  意を求める件 ○外国為替管理委員会設置法五條第  二項の規定による外国為替管理委員  任命につき同意を求める件 ○吉田自由党内閣の近時の行政態度と  参議院政治職能に関する緊急質問  の件 ○在外同胞引揚問題に関する特別委員  会の中間報告に関する件 ○予算委員会運営に関する件 ○公聽会開会承認要求の件   —————————————
  2. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) それでは只今から議院運営委員会を開会いたします。先ず常任委員の変更の件についてお諮りいたします。
  3. 芥川治

    参事芥川治君) 予算委員安達良助君が辞任されまして、その後任として淺井一郎君を推薦されております。決算委員淺井一郎君が辞任されまして、その補欠として安達良助君が推薦されております。図書館運営委員木内キヤウ君が辞任されまして、その後任として藤森眞治君が推薦されております。外務委員伊達源一郎君が辞任されまして、後任として川上嘉市君、厚生委員小杉イ子君が辞任されまして、その後任として高良とみ君が推薦されております。それから労働委員高良とみ君が辞任されまして、その後任として小杉イ子君、労働委員川上嘉市君が辞任されまして、その後任として伊達源一郎君が推薦されております。予算委員原虎一君が辞任されまして、その後任として内村清次君が推薦されております。予算委員黒川武雄君、小林英三君が辞任されまして、島津忠彦君、池田宇右衞門君が推薦されております。以上であります。
  4. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 只今事務次長から報告通り、許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 異議なしと認めます。   —————————————
  6. 佐藤尚武

    議長佐藤尚武君) 御報告申上げます。昨日午後三時、衆議院議長と同道いたしまして、私はカナダ公使ドクター・ノーマンを訪問いたしました。そうして予ねて議決になつてつたあのカナダ訪問議員団に関する決議文を手交しまして、本国政府並びにカナダの議会に伝達方を依頼したのであります。カナダ公使はこれに対して深く感謝の意を表し、且つ日本国会議員カナダを訪問されたことに関しては、カナダ側として深甚なる謝意を表する旨を述べておられました。そうしてカナダ政府国会並びに一般市民において、非常な好感を以て日本議員団を迎えたのであつて、ただ皆が遺憾としておつたことは、滞在日数の極めて限られておつたことであつたというようなことを附加えて話しておられました。以上御報告申上げます。附加えて申上げますが、これは次の本会議議長からやはり御報告をしたいと存じておりまするから、併せて御了承をお願いいたします。   —————————————
  7. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 次に、昨日留保になつておりました国家公安委員任命につき同意を求める件についてお諮りをいたします。
  8. 大隈信幸

    大隈信幸君 民主党原案に別に異議ありません。
  9. 佐々木鹿藏

    佐々木鹿藏君 賛成いたします。
  10. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) それじやこの件を承認することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 異議なしと認めます。   —————————————
  12. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 次に、地方自治委員任命につき同意を求める件についてお諮りをいたします。
  13. 小川久義

    小川久義君 市長会の代表を決めたというのではなく、決める見込があるかないか……市長会長をまだ決めないのでしよう。会長が欠員のときに副会長を持つて来る、特にその委員二人が同じ県である。こういうことで、もつと広く、込み入つた地方自治運営には違つた方面から委員が入る方がいいのではないかと思われるのですが、同一府県から二人しか出ないで、二人とも入るということは、どうも承服できない。
  14. 佐々木鹿藏

    佐々木鹿藏君 これは党籍はどうかというような点もあつて党籍民主党であるというのと、自由党であるというのと二つに分れているという関係も明瞭になつております。やはり代表的に選ばれて……その団体から選ばれておる者でありますから、党派をとつて政府が横暴になつたというような意味もないからして、やはりこれは了解していいのじやないかと思いますが、どうでしようか、御賛成を願います。
  15. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) それでは本件は承認することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  16. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 御異議ないと認めます。   —————————————
  17. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 次に、外国為替管理委員任命につき同意要求の件についてお諮りをいたします。
  18. 小川久義

    小川久義君 原案に賛成いたします。
  19. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) それでは御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 御異議ないと認めます。   —————————————
  21. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 次に、吉川末次郎君から緊急質問の通告がございます。これをお諮りいたします。
  22. 近藤英明

    事務総長近藤英明君) 吉川末次郎君からの緊急質問は、吉田自由党内閣の近時の行政態度参議院政治職能について、時間は二十分、要求大臣総理大臣大蔵大臣本多国務大臣の三大臣でございます。
  23. 中村正雄

    中村正雄君 只今事務総長が読まれた通りでありまして、予算案提出その他に関係いたしまして、現在の政府の政策の根本について質問したいということでありますから、御賛成願いたいと思います。
  24. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 承認することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 御異議ないと認めます。
  26. 深川榮左エ門

    深川榮左エ門君 時間は何分ですか。
  27. 近藤英明

    事務総長近藤英明君) 要求では二十分とございますが、時間を何分にするか、お決めになるのは、当日の小委員会でお決め願いたいと思います。   —————————————
  28. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 次に、在外同胞引揚問題に関する特別委員会中間報告に関する件についてお諮りいたします。
  29. 近藤英明

    事務総長近藤英明君) 在外同胞引揚問題に関する特別委員会委員長から、三月二十七日付を以ちまして報告書が出ております。在外同胞引揚問題に関する件、右に関しては、まだ審議を完了しないが、ここに中間報告として、いわゆる徳田要請事件調査経過並びに結果を多数意見者署名を附して報告するというので、報告書が出ております。尚、同時に少数意見報告書が、別に引揚委員会少数意見として中野重治君から同日附を以ちまして、いわゆる徳田要請事件に関する中間報告書に対する少数意見報告書というものが出ております。それでここで尚申上げたいことは、在外同胞引揚問題に関する特別委員会委員長は、この報告書を提出されると同時に、委員長といたされては、本会議において口頭報告をいたしたい、かような申出が来ております。それでこれは国会法の五十六條の三によつて報告をお求めになるかどうかという問題もありますので、この点御協議願いたいと思います。
  30. 小川久義

    小川久義君 報告書形式で結構だろうと思います。文書でも報告した、口頭でも報告したというのでは二重になりますので、報告書中間報告をする、結論出したならば必要であるかも知れないが、中間でありますから、文書報告のみに止めて置いていいと思います。
  31. 門屋盛一

    門屋盛一君 中間報告でありますが、まあ私在外同胞理事ですが、相当結論が出るわけです。まあお差支えなかつたら、一つなるたけ中間報告さして貰いたいという委員会の多数の希望であります。
  32. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 今問題になつておるのは口頭報告でありますね。どうして口頭報告が必要でしようか。委員会として提出されるのでしよう、委員長個人の見解……。
  33. 門屋盛一

    門屋盛一君 個人ではない……。
  34. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 この口頭報告を僕は反対なんですが、併しどういう理由口頭報告をするのか、その意味ですね。
  35. 門屋盛一

    門屋盛一君 特別に意味がなくとも、今まで中間報告の例がありますね。
  36. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 中間報告が問題になつておるのじやなくて、中間報告の、委員会としての報告をする外に、五十六條の三によつて口頭で何か又附加えるということが論議になつておるんです。委員長、そうじやないんですか。
  37. 門屋盛一

    門屋盛一君 附加えるという意味ではないのですがね。
  38. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 委員長なり、総長からはつきりして欲しいと思います。
  39. 河野義克

    参事河野義克君) 今の件に関しましては、御説明にありました通りに、在外同胞引揚問題に関する特別委員長から報告書が出ておりまして、尚、実質的に申上げますれば、引揚委員長の方から口頭報告もいたしたいというお申出があるわけであります。ところで、最終的な報告でありますならば、国会法の五十三條によりまして、委員長経過及び結果を必ず本会議口頭報告もしなければならないわけでありますが、この件は在外同胞引揚問題に関する調査という広汎な問題をこの特別委員会に付託してあります関係上、その広汎な問題としては完結してないので、中間報告という形で出しておりますけれども、個々の問題、例えば徳田要請問題とか、大連の労組問題とか、そういう個々の問題は又別個に考えられるので、引揚問題については、いわば関連したというお考えで、併し形式としては中間報告という形式をとらざるを得ないので、中間報告として出て来たものと存じます。ところで中間報告について報告書をお出しになることは、それでいいわけでありますが、中間報告を求めるという形で、中間報告をするという形が、そのままでは法規的に形としては、国会法の五十六條の三の、院の方から中間報告を求めるという形以外に規定されたものはないわけでありまして、会議形式としては口頭報告をするが、正式の規定としては、院の方から報告を求めるもの以外にはないのでありますから、従つて院として中間報告を求めた場合に、委員長口頭報告を求めようかということについて、本会議でも動議が出るわけでありますが、その問題を円滑にするために、議院運営委員会で予め中間報告を求めるという方向に行くかどうかということを御審議を願うという恰好で、議題として出ておるということであろうと思います。尚、先程前例のお話もございましたが、前の例を申上げますれば、例えば吉村隊事件について在外同胞引揚問題に関する中間報告が出まして、その際中間報告もなされ、且つ少数意見報告もなされたというような例があります。実質的には委員会の方で希望し、且つ申出ておるわけでありますが、法規と照合させる関係で、形式としては院の方から求めるという恰好をとるために議院運営委員会におかけになつておる、こういう関係であろうと思います。
  40. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 この問題は御承知のように大国間の問題にも関係しておりますし、それから国内的にも一政党の名誉に関する問題でありますし、非常に愼重を要すると思うのです。従つてそれをそういう形で、議院で求めてまで中間報告を求めて、平地に波瀾を起す必要があるかどうか、非常に問題があると思います。愼重を要するので、中間報告を求めてまでする必要があるかどうか、国際的、国内的に非常に問題で、愼重態度をとる必要があると思います。
  41. 中川以良

    中川以良君 この問題は只今岩委員のおつしやつたように、国際的にも国内的にも極めて重大なる問題だろうと思います。然るが故に委員会は極めて愼重なる調査をいたしたのであります。これはやはり本会議において報告すべきだと思います。私は先例もあることであり、且つ特別委員長もそれを求められており、又特別委員会委員である門屋君も、只今そういうふうな節のお話しもあつたわけであります。これはやはり取上げて、一つ公明にするというのが、この際最もよかろうと思います。
  42. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 どういう報告をなされるのでしようか、理由が……。つまり議運で積極的に求めるという以上は、つまり簡潔でいいのだが、事実を報告されるのですか。意見をそれに附加えるのですか。
  43. 門屋盛一

    門屋盛一君 在外同胞委員会といたしましては、今までの調査経過及びその結果、委員会として中間報告という形をとりますが、その問題に対しては一応の結論を得てありますから、その結論報告もいたすように、昨日委員会で大多数で決定しております。
  44. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 その案文、その報告内容については理事会で検討されましたか。その点非常に重大だから、委員長から若し聞ければ聞きたいのですがね。
  45. 門屋盛一

    門屋盛一君 委員長でなくてもいいと思いますがね。委員長からおつしやつてもいいのでありますが、大体各委員会委員長報告というものは文書でやる。文書に対しては多数意見者署名があると同時にその案件を本会議口頭報告をする場合には、委員長一任とかいうことは、その委員会自体が決めることでありまして、この議運で以て委員長報告案文がどうなつておるか、こうなつているかまで、未だ曾て論議された例はないのです。
  46. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 僕がそういうことを言うのはですね。この口頭報告は、この議運議題とする内容だから、そういう必要があるかどうかという点について、参考として聞くのです。
  47. 門屋盛一

    門屋盛一君 私はないと思います。
  48. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 僕はあると思います。
  49. 門屋盛一

    門屋盛一君 いろいろお説もあるようでありますが、非常に重大なる問題でありまして、我々委員会の方でも愼重に進めて来ました結果、一日も早くこれは本会議報告するのが至当であるというような結論を得まして、一遍に決めたのではなく、十八日かの委員会で以て中間報告をするという大体方針を決めまして、そうしてその中間報告を出す報告事項等につきましては、昨日午後一時半から夜の七時半までかかつて、相当にその報告事項について検討をしたのであります。それを又ここで、議運で言えといつても、ちよつとここで言う必要がないと思いますが、ただ我々の関係しております委員会としては、極めて愼重考え愼重に取扱うと同時に、今はもう本会議報告を聞いて頂くという時期だというのでお願いしておるのでありますので、是非一つ形式上、当議運の方から中間報告を求めるという形式をとつて頂きたいと思います。どうしてもそれがとれぬことならば、どうしてもこの際に、これは本会議動議出したり、いろいろと厄介なことをしなければならんので、面倒な話になるのですが、先例もあることで、先例がないことならば、議運にお願いするということもないのですけれども、曾て吉村隊事件先例もありますので、国会法第五十六條の三によつて委員長中間報告を求めるということにやつて頂ければ結構だと思います。
  50. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 僕はこの吉村隊事件の頃から、段々とこの引揚委員会一つ傾向を、二大国との間に摩擦を強いて起すような傾向、これは平和のために非常に遺憾だと思いますが、今度の徳田要請のための証人喚問、これは終始聞いておつたのですが、非常に片寄つた物的証拠も不十分な基礎の上に、既成政党書記長を召喚して聞くというあの趣意は、片寄つた国家摩擦を強いて起すような間違つた日本として進むべからざる方向に進んで、極めて危險な傾向であると思うのです。それで今門屋君は愼重と言われますけれども、愼重は結構だと思うけれども、愼重に検討した結果、二大国の間に摩擦を起すような、平和の方向でなく、戰争方向に一歩前進するような、そういう間違つた傾向に行くために、愼重審議されたものは、余程それこそ我々は愼重考えなければならん問題だと思いますがね。
  51. 門屋盛一

    門屋盛一君 弁明しなくてもいいようなものですが、速記が付いているし……我々在外同胞引揚の特別委員会といたしまして、二大国摩擦を起すことを目的として何らの調査も進めておりませんので、ただ本会議で命ぜられました通りに、在外同胞引揚の促進のためにいろいろと出て参りましたところの請願、陳情等によりまして、それを促進に必要な事件として調査をしたのでありまして、甚だ兼岩委員には遺憾でありますが、委員会では二大国の関に摩擦を起すことを目的としたような調査は絶対いたしませんということを申上げて置きます。
  52. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 只今門屋理事から弁明がありましたけれども、私達はそういう言葉やあれで判断するのでなくて、行動から判断する我々の立場をとるのですが、現に一国の政府がそういう事実はないということを、政府が公式の機関を通して公式に声明したのに、それを本当か嘘かというので書記長まで喚問する。その事実がすでに国際間の信義、国際間の道義を無視して、明らかに一国に対して誹謗しようとする傾向がありと見ざるを得ないような事実があるので、そういう事実を基礎に置いて、そういう傾向で、そういう問題を僕は、中間報告を我々が求めてまでも、五十六條の三によつて求めてまでも、口頭報告によつて事柄を私は一層激しくするという必要は、害あつて益ないことだと思います。それが何のために日本に役立ち、世界の平和と文化の進歩に対して役立つか。これは害あつて益ないと思いますがね。
  53. 門屋盛一

    門屋盛一君 只今岩委員のようなお説があればある程、在外同胞委員会が何か間違つたことをやつておるように考えられるし、他にもそういうことをお考えになるような方はないと思いますけれども、兼岩委員のようなお考えがあればある程、本会議報告する意義が重くなつて来た、必要を生じたと、このように考えます。
  54. 小川久義

    小川久義君 先程門屋さんのお説を聞きましても、委員長報告と何ら変つたものでない。口頭報告が同じものであるというように聞き取れましたが、同じものであるとすれば、文書を以て報告されればいい筈なんで、殊更口頭報告は僕は要らぬと思います。殊にこういう刷り物がすでに来ておる。「只今在外同胞引揚問題に関する特別委員長から報告されました事項中」という緊急動議の案まで刷つて配つてあります。どこに配るか知らぬが、これは議員要求して報告する案件に対しまして、すでにこういう準備を整えてあるということから僕は不可解です。だから報告意味は我々の承服することができぬようなことで、これは出される人の気持だから、その気持は構いはしませんが……。
  55. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 ちよつと質問します。この緊急動議のことは新聞、ラジオその他でもちらちらと我々は聞いておるのですが、門屋理事がおつしやることだつたら関連して、意見書に関連するようですが、緊急動議についてどういうふうに研究しておられるか。その辺差支えなかつたら聞かして頂きたい。
  56. 門屋盛一

    門屋盛一君 この刷り物は私も昨日の在外同胞委員会で拜見しました。併しこの刷り物による緊急動議を出すか出さぬかということは大した問題にもなつておりません。この後の扱いをどうするかという段階に入つて、恐らくそういうことをお考えになつた方もあるかも知れませんが、私は報告後における扱い方については、緊急動議で行くか行かないかということに対しては、まだ私の会派としても、我々としても考えていないことでありまして、これは文書廻つたことは事実でありますけれども、それは在外同胞委員会で、委員会だけで配つたものでありまして、全体には恐らく配つてないと思います。問題にはなつておりません。
  57. 小川久義

    小川久義君 その書き出しから、委員長報告をしたものとして、したことを前提にして、緊急動議刷り物ができておると思う。而もその口頭報告委員要求しなければできない筈だ、先程の御説明によつて……委員長要求するか、しないか、それも決まらないうちに、口頭報告をすでにやつたことを前提にして緊急動議の案がすでに出ておるということは不可解だ。
  58. 門屋盛一

    門屋盛一君 これは今回だけじやない。物を運ぶという人があれば、議員がそういうことをやることは怪文書でもない、自由ではなかろうかと思うのですが、小川委員はどうお考えになりますか、中間報告委員長がやられたその報告に対して、こういう動議出して、こうやろうという議員もあつたことは事実なんで、それを委員会として動議を出すと決めたのなら委員会としての責任ですけれども、それは決めておりません。併しそれが本会議でどういうふうに取扱われるか、本会議を開かなければ分らない。
  59. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 この印刷物は、今門屋君の言われるような、そういう私的なものでないので、紙といい、印刷の活字といい、これは我々に法律案その他を配られるのと同じように思いますが、これは当該委員会専門員なりから、この印刷物はどこで誰によつて刷られたものか、これは今門屋委員の言われるような、私的な一個人準備ではないように見られるのですが。
  60. 門屋盛一

    門屋盛一君 私的ということは当嵌まるかどうか、一応それは在外同胞の書類として配られたのであります。併しそういうことは在外同胞委員会で決めるべきでないということで、決つておらぬと申上げておるのですから、私は差支えないと思う。
  61. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 私の質問しておるのに対して説明して頂きたい。出所を……。
  62. 近藤英明

    事務総長近藤英明君) 事務総長といたしましては存じません。事務局がさようなことを承つていたものでないことだけを申上げます。
  63. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 緊急動議案を見ますと、中間報告を契機として   徳田要請なるものは、單に国内問題たるに止らず、ひいては国際的にも重大なる影響を與うるものたることを確認しなければならぬ。   従つて徳田球一書記長が進んで政治上道徳上の自己の責任を明かにするため、適当なる行動を取られんことを国民と共に期待する。而も事の重大性に鑑み、政府に対し、本件に関する真相究明につき、緊急万般の努力を拂い且つその処置についても断乎たる方針を以つて臨むよう、強く勧告する  こういうようなものを出す前提として、そういうプログラムで仕組まれている一連の文書から、これは大体私が繰返し言つておるように、二大国家間にわざと摩擦を起すためのものだと考えざるを得ないのだと思う。だからこういうことを議運審議して、わざと求めてまで、こういう中間報告をして貰つて、その中間報告基礎として、そういう国内的に或いは国際的にも、現にこの緊急動議案が言つているように、国際的にも重大な影響を與える、而も悪い影響を與えるようなことを参議院としてやる必要はないと思うのです。悪い、つまり平和への方向でなくて、別な反対な方向に、国際的な……日本のあるべきものを持つて行くというような、そういう誤まつた戰争方向日本を持つて行くのじやないか、二国家間に摩擦を起すような方向に持つて来くということを参議院で決めるということは、参議院の権威を落すものだと思う。議院運営委員会で各位が愼重にお考え願うべき問題ではないかと思います。
  64. 門屋盛一

    門屋盛一君 議論がいろいろとあるようですし、又今の緊急動議刷り物については私の説明で分つておると思うのであります。この緊急動議刷り物があつたから、ないからということは、中間報告をするということに対して、そう私は深くお考えにならなくてもよいと思う。それだけに重要な問題でありますから、これは在外胞引揚委員長から、本会議において中間報告を聞くということにしたいと思います。御賛成願います。
  65. 小川久義

    小川久義君 僕は文書報告で結構だと思う。
  66. 中川以良

    中川以良君 私は門屋君の説に賛成いたします。何とならば、引揚同胞委員会におきまして、この問題は非常に愼重審議をしておられる。調査も十分にされまして、而も委員の大多数を以てこの報告ができ、而も委員長報告をしようということを決めておられるのでありまして、こういう点からとりましても、私は当然これは的会議報告を求むべきものだと思う。只今出しになつた印刷物によつてあの動議が出るから、この中間報告は聞くべきではないという論拠は何物も私はないと思う。この問題と、それから今の印刷物の問題とは全く別個の問題でありまして、何ら関連性はないと思うのであります。一応中間報告を聞きまして、動議を取上げる取上げないの問題は、その次にすべき問題だと思います。恐らく私の想像するのは、この印刷物委員会の中の極めて熱心なる方が、多分中間報告が認められるであろうということを仮定されまして、順序よく運ぶ意味において用意をされたものではないかと思うのであります。私はこの際やはり当委員会におきましては、委員長報告を求める件を是非御決定願いたいと思います。
  67. 小川久義

    小川久義君 今の中川さんからの御意見では、緊急動議が出るから、中間報告口頭報告の必要はないというふうにおとりらしいですが、そういうことではなくて、同じ報告なら、文書にして又口頭ですることは重複だと思う。従つて文書報告だけで結構だというのです。動議に関連はありません。
  68. 中川以良

    中川以良君 私は事が極めて重大であり、又こういうような意見が出れば出る程、私はやはり本会議報告すべきだと思う。文書報告するのも、本会議報告することも何ら悪いことはない。むしろ親切であり、天下の疑惑を一掃し、この事件をはつきりせしめる意味におきましても是非必要であろうと私は思う。
  69. 鈴木清一

    ○鈴木清一君 私は今言われたように、こういうものが出れば出る程重大だという一つの解釈、見方、門屋さんの見解と兼岩さんとの見解の相違、考え方はいろいろあると思う。こういうものが出るから、重要だからこそ出すというような見方もあるかと思いますが、何もこつちから議運に諮つて口頭報告を求めるというような方法までやる必要はない。皆さんが指摘されておるように非常に重要な問題であるから、委員会もあれ程続けた問題である。又結論を得るにいたしましても、絶対多数というようなことを言われておりますけれども、その点につきましては、又これが本当に国民の意思か、国会というものの意思であるか分らない。これを本当に国民の中へ投げ出して聞いて見れば、国会で取扱つておる程、必ずしも片方的に絶対多数の数字ではないというふうに現われる点もあると思います。そういうような意味の点から、いろいろ考えますると、殊更にやはりこの問題をこつちから議運に諮つて口頭報告を求めるというような方法をしてまでやる必要はない。やはり小川さんの言つたように、できれば文書報告という程度で以て大体解決するという方向に行つた方がよいのじやないかと、こう思うのです。
  70. 山下義信

    ○山下義信君 提案者に伺いたいのですが、この中間報告というような、先程議事部長から説明をせられておつたようですが、特別委員会に付託した審査事項全般に亘つて中間報告という建前になつておるのだろうと思うのですが、その中にこの問題を取上げて、それが中間報告の形でなされたという場合に、特に院が必要あつて中間報告を求めるという必要あるというのは、何かということの御議論も出て来ると思う。門屋君が別段こうという必要はないというような御答弁もあつたように思いますが、国会法の精神から行けば、院が必要あつて委員長中間報告を求めることは、更にそれについて院が審議する必要がある場合に中間報告を求めるというのが本筋ではないかと思う。そこで特別委員長中間報告をするならば、提案者の言うような形で中間報告をするならば、その徳田問題について更に院はそれについて当該委員会がどういうふうにして審査しろとか、或いはその報告についていろいろ註文を付けるという必要があると見て報告を求めるというのでなくちやならんと思うのです。そういうことについて提案者は何かそこにお考えがあるか、院はその中間報告について更に審査を求めるという考えつて中間報告を求めるのであるかどうか、そういう点はどう考えておられますか。
  71. 門屋盛一

    門屋盛一君 在外同胞委員会は、いろいろ広範囲に亘つて調査をいたしておりますので、それが全部完結しまして、一つのこれが委員長報告、求められる報告でなしに、委員長の方から進んでやる報告としますのには、まだ全体的に見てその域に達しておらないと思います。併し今世上問題になつております徳田要請問題につきましては、これは一応の委員会として結論を得た。その点を主として中間報告を申上げたい、こういうふうに申上げておるのであります。そうして御承知のように、文書で出ておるからいいではないかということでございますが、無論文書が出されますれば、その文書に基きまして必要な議員から委員長説明を求めるというような動議出しても差支えないと思うのでございますけれども、そういうとこをいたしませんでも、中間報告口頭で以て求めた前例もあるのでありまするから、文書にはなつておりますけれども、委員長から詳しくその口頭報告をいたしまして、委員長口頭報告がありますれば、それに対して少数意見の発行があり、又これは議事規則をよく調べて見なければ分りませんけれども、委員長報告に対する質疑を求められるというようなこともあつて、これが委員会だけの問題でなくして、一応本会議に持ち出される。この持出されることが、先程鈴木委員も言われたように、国民がどういうふうに考えておるかということが、若し委員会のやり方が間違つておりましたならば、これを本会議に持出すことによつて正しい方向に決まりが付くと思うのでございますが、委員会といたしましては、徳田要請問題は一応の結論を得たので報告を申上げた方がいいと、こういうふうに決定しておるわけなんです。それでこちらから報告が出せないので、何と言いますか、取扱上報告を求めて頂けば都合がいいのです。どうしてもこれは報告を求めて頂かぬとなれば、やはり動議形式か何かでやらなければならぬというようなことにもなるかと思うのですが、それは小川委員の言われるように、文書であるから結構だということも一応御尤もでございますけれども、文書報告をした案件に対して、やはり口頭報告をした例もあると私は考えております。余りその点をこだわらずに、一つ議運として中間報告を求めて頂いた方がいいと思います。
  72. 山下義信

    ○山下義信君 さつきの質議に関連して……。
  73. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 続いていますか……。それじや山下君。
  74. 山下義信

    ○山下義信君 私はこの院が中間報告を求める場合は、院がこの案件について審議をする必要があるときに中間報告を求めるのが、これが原則だと思う。そこで何も院自体としては委員長報告の上に、更にそのことについて審議をするという必要があつて報告を求めるのじやなくして、ただ事の重大性について報告を求めるということならば、文書の上に重ねて口頭報告の二重の報告の必要がどこにあるかということが最前から問題になつていると思うのですが、つまりこれは打割つて言えば、一応終結した事件ということと、又未終結の事件ということとが混線してはいかぬと思う。それで徳田要請の問題は、これがもう特別委員会での調査が終結をしているならば、これは一応その完全な文書報告はなされている筈ですから、更にそれに足りないところのある筈はない。それで若し足りないところがあるならば、委員長文書報告は不十分であると言わなければならんので、徳田問題に限つて見るというと、これは中間報告の事案じやなくて終結した報告なんです。引揚の調査全体の問題を、一部分中間報告という名を藉ることはできましようけれども、徳田問題に関する限りは、これはもう終結した報告事項と言わなければならん。私はそう考える。そこで若し強いて院が審議をする必要もないが、若し委員長文書報告以上に口頭説明を求めるというのならば、委員長文書報告についての委員長報告に対する質疑の形式でなくちやならんのじやないかと思う。一応建前で行くならば、この点は門屋君の今の御答弁の中にも、場合によつて委員長報告の質疑というような御意見も出たようありますが、私は委員長報告に対する質疑の形式でならば、委員長口頭で更に文書報告の補足説明をするということもできるのじやないかと、一応私の意見として思うのですが、併しながら先例ということが先程議事部長から言われたので、先例は議会の運営上非常に尊重しなければならんと思う。さつきの吉村隊事件中間報告というのは、この吉村隊事件について尚調査中であるが、中間報告をしたのであるか、吉村隊事件に関する限りは一応調査が完了したのであるか、引揚の特別委員会全般の調査事項中間報告をしたのであるか、この点の先例はどういうふうになつておりますか、その点についての議事部長からの説明一つ伺いたい。
  75. 河野義克

    参事河野義克君) 吉村隊事件に関しましては、中間報告をなされた当時にその事件に限つては事実上完了しておつたものと存じます。それで先程も私が申上げ、山下さん、門屋さんも言われます通り、この問題は引揚問題全般が委員会に付託されておつて調査案件としてはその一つしかないわけでありますから、案件が終了した時期は、広汎な引揚問題全部が終了したときでなければならず、従つてその時期はまだ到来していないと思います。従つてその案件の中に、個々のいろいろな取上げ得る、抽出し得る数個の問題があると思いますが、その数個の問題の一つである、いわゆる徳田要請問題については一応調査が終了したのじやないかと思われるわけでありまして、そういう個々案件については調査が終了しておりながら、全体の案件として、形式的に見るときには中間報告と言わざるを得ないところに、この取扱いがいろいろ普通の考えのように行かぬ点があるのだろうと思います。つまり全体として終了しておりますならば、委員長は当然国会法上の義務として、文書報告の外に経過及び結果の口頭報告をしなければならないのでありますけれども、従つてこれが自主的に終了しているというその点から言えば、そう委員長としてはやりたいと、こうであろうと思いますけれども、形式的な案件としては終了したと言えないわけでありますから、こういう場合にはそういう手続をとることができない。従つて院の方から求めて頂かなければならんというような妙な恰好になるのだろうと思います。それからもう一点、先程山下さんが質疑云々と言われましたが、門屋さんの言われたのもそうだと思いますが、質疑というものは、議題になつた場合に、それに対して質疑ができるわけでありまして、文書報告が出ただけで、口頭報告がなされていない場合には、そこに議題としての調査報告というものがないわけでありますから、それについて質疑をするということはない。つまり口頭報告があるということが予想される場合に、議長が議事日程にそれを載せるとか、或いは動議、若しくは議長の発議で、この際中間報告を求めたいということで、そこで口頭報告がなされますと、そうすると、その引揚問題に関する報告というものが議題になつて、それに対しては当然質疑が許されるわけでありますが、文書報告だけでは質疑をする機会は許されないと、かように存じておるわけであります。
  76. 山下義信

    ○山下義信君 その質疑という場合ですが、それは文書報告中間報告として出ておるのですから、緊急動議で、その文書報告に関する特別委員長報告について、こうこういうことについて説明を求めるという緊急動議を出せば十分説明を求めることができるわけですね。
  77. 門屋盛一

    門屋盛一君 今山下委員の言われることは、こうではないでしようか。報告が書類だけでなされておつたとしまして、多数の議員、或いは一定数の議員と申した方がよいかも知れないが、一定数の議員が、口頭による委員長中間報告を、事実は一つの纒まつた報告になるのですけれども、先程も議事部長から説明がありまして、私も申上げましたように、在外問題は非常に広範囲ですから、それが済まなければ報告はできないので、強いて中間報告ということを申上げたのですが、その中間報告口頭で聞きたいという動議が出ました場合に、その動議が成立して、初めて委員長口頭報告をなさつて、それから委員長報告に対する質疑が出ると、一つ厄介な段階を踏まなければならんわけで、それをここの議運口頭報告を聞くと、中間報告を求めるということを御決定願えれば、この齣が一齣だけ助かるわれなのでございます。もうここまで来ました以上は、お察しの通り、やはり議場内で動議出したりなんかせずに、一番反対なさつている共産党も、やはりこの委員長報告ということは了承なすつて、小数意見をやるということまで委員会でお話があり、委員会も、これは認めぬの問題じやないのですけれども、認めて呉れという発言があつたから、これは認めぬどころではない、十分おやりなさいというふうに、委員会としては和やかに来ているわけです。
  78. 山下義信

    ○山下義信君 その点は了解しました。まあ手数の問題で、実質は同じことになるわけですが、そう特に必要があると認めるということは、どういう理由にこれをいたしますか。
  79. 門屋盛一

    門屋盛一君 これは報告をいたしますと、おいおいと分つて来ることでございますが、我々の委員会といたしましては、一応の結論を得ておるのです。その結論を得ました結果。例えば政府に対して、こういう勧告をしなければならないとか、こういうふうにしなければならないというような委員会としての結論を得ておるのですが、併しこれを一応議場に報告をいたしまして、御承認を得なければ、今度は対外的のことはできないわけでございますから、どうしてもこれはやはり当該委員会といたしましては、本会議報告しなければならん、こういうふうに考えております。
  80. 山下義信

    ○山下義信君 その委員長報告を聞いて、それから先にやる段取りのものを以て必要ありということでは、ちよつと工合が悪いのじやないかと思うのです。
  81. 門屋盛一

    門屋盛一君 それはこの委員会結論がそうなつておる。
  82. 山下義信

    ○山下義信君 それは引揚委員会結論はそうなつておりましようが、その報告結論がそうなつておるから、それを聞いて見ようと、こういうのですか。それが本会議口頭報告をさせる特に必要ありと認める理由と、こうしようというのですね。
  83. 門屋盛一

    門屋盛一君 そうすると少数意見も出て、私は明るみに出てよいと思うのです。
  84. 鈴木清一

    ○鈴木清一君 ただ私の気になるのは、今言われたように、引揚委員会国会が始まるとありますね。それにも拘わらず、吉村隊のときに出たと、併し今度の徳田要請の問題については、まだその間に引揚の問題については、殊更に重要な問題が多々あつた筈です。そうした事柄については、何ら今まで報告を聞いたことがない。ただたまたま徳田要請とか、吉村隊とかいうような問題が出たときに聞くというようなやり方ですね。そうした点が私は理解が付かないのですよ。真にそれ程熱意を持つて考えておられるならば、何人帰つて来たとか、何人帰つて来て、まだどうして残つておるとかいうようなことが、ときどき議題になるようなときに、むしろこうしたことの方が、私は引揚を待つ人達に対してはより適切な問題ではないかと思います。たまたま徳田要請が出たということを、どうしてこれ程大きく取上げてやらなければならないかということについて疑問を持つわけです。それは勿論考え方で、これが重要だから、これを取上げたという、そういう人達が数が多かつたから取上げたのだということならば、それまでですが、一面の考え方からすれば、片寄り過ぎるのではないかという考え方が出て来るわけです。そういう考え方から、私は今山下さんが言われたように、何故特にそういう問題を、例を破つてまで中間報告を求めなければならないかということを議運で決定して行くかということについて、私は疑問を持つわけです。
  85. 中村正雄

    中村正雄君 いろいろ各委員から話が出ておりまするが、私はこれ以上議運審議しても無駄だと思いますね。というのは、議運で全会一致で中間報告を求めようというような話が纏まれば、動議が出れば、本会議議長から異議ございませんかで、直ぐ諮れるわけですが、いずれにしましても、今各会の意見を聞きましても、共産党だけは絶対に賛成しないというような傾向がありとすれば、いずれにしましても、ここで中間報告を求めるということが多数で決まつても決まらなくても、一応本会議動議出して、多数によつてやるより外にないわけですから、従つて私はこれ以上審議しても無駄ですから、そういう御希望があれば、明日の本会議で、そういう動議出し貰つてつて貰うということで、これ以上審議しても無駄だと思いますので、この辺で止めて貰いたいと思います。
  86. 門屋盛一

    門屋盛一君 それは今言われた通りで、先程も私が山下委員に申しましたように、一齣余計使わなければ、しようがないでしよう。
  87. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) それでは、只今の中村君の御発言お聞きの通りでありますが、その通りに取計らうことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  88. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 異議なしと認めます。
  89. 門屋盛一

    門屋盛一君 先程鈴木委員から言われましたが、速記を調べれば分りますけれども、私は吉村隊中間報告のときに非常に反対した一人です。これはやはり同様に、中間報告をこつちが求むべきであるということを、私としては相当反対をいたし、又一般の引揚状況に対して中間報告を求める必要がある、その他の委員会でもそういう審議があるときには、議運として満場一致で中間報告を求めるべきであるということを吐いたのですが、それが一つの前例となつて吉村隊のときに中間報告をお聞きになるということを多数でお決めになつて、前例になつておりますから、今度は問題にならないと思つて委員会に持出したので、片付きましたから、申上げで置きます。
  90. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 ちよつと一言。本会議で多数を以て行くということについては、これは止むをえぬわけですが、ただ各会派委員に冷静に考えて貰いたいことは、徳ま要請というものは、もう捏造だということに、一大国が公私の機関で発表しておることを、蒸返し蒸返ししてするということが、果して日本の独立と平和のためになるかならぬかいうことを一つ考えるということだけは、重ねてお話して置きたいと思います。(「議事進行」と呼ぶ者あり)   —————————————
  91. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) それでは次の問題に移ります。昨日、中村君から官房長官に対する御質問がございまして、引続き官房長官と大蔵大臣の出席を要求するということになつてつたのでありますが、二人共閣議の関係で、ここにおいでになるのが遅れるということでございます。若し中村君の御承知がありましたならば、公労法の解釈、ここの意見の決定の問題についてお諮りを願うことを先にしたらどうかと思います。中村君、それでよろしうございますか。
  92. 中村正雄

    中村正雄君 本日官房長官なり大蔵大臣が、止むを得ない情勢で出られないというのであれば止むを得ませんので、この次の委員会に来て貰つてやる。ただ今委員長が諮われましたように、公労法全体につきましての参議院態度を決めるという議題を扱つたらどうかというお話でありますが、私は一応專売公社の裁定に対する結末を付けて、それからやはり公労法の扱い方についての参議院態度を決める順序の方がいいと思いますので、従つて本日官房長官なりその他が出られないのであれば、その一連の問題は明日に残しまして、今議運にかかつております昨日の予算委員長の問題、或いは会館におけるところの院内警察の問題等、懸案の事項があると思いますので、そういうものを先に片附けて頂きたい、かように考えます。
  93. 門屋盛一

    門屋盛一君 中村委員と同じですけれども、これは中村委員ちよつと途中でお休みになつてつたから間違つたかと思うのですが、この議題といたしましては、裁定問題をどう扱うか。前の国鉄裁定をどう扱うかということからまだ決まりが付いておらぬ。だから專売裁定は又その次で、これの決まりが付いておらぬ。だから前のものが決まらずしてここに出て来た問題はやれない。そういうことを再確認して置いて、やはりその順序としては、これが今までやつているのは、この前中村委員から、十何日頃の委員会で増田官房長官に二点ばかり聞くところがあるというので、こうなつているのですから、委員長といたしましても、これはやはり政府側の出席がなければ進まない問題だと私は思うのです。(「その通り」と呼ぶ者あり)
  94. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) それではその問題は今日今直ぐに取扱うということを差控えまして、あとの問題にいたしたいと思います。   —————————————
  95. 佐々木鹿藏

    佐々木鹿藏君 昨日門屋君からの提議がありまして、予算委員会における問題があつたのですが、その際委員会を宣したということが問題になつておりますが、私は委員長と懇談をいたして、その実情を聞いたのでありますが、委員長の申すには、一応委員会を宣しましたが、実は今までよい慣例ではないが、いつの場合でもあり得ることであつて、定数に満ちたときには委員会にするという恰好をとる方が議事進行によかろうというので、一応そういたしました。併し最終まで定数に満たないので、今日は懇談会にいたしましたということを宣言された。こういうふうに皆さんに御了承願うように話して呉れ、こういうことでありますから、さよう御了承願います。
  96. 小川久義

    小川久義君 昨日はこの速記録の写しを委員会に提出願うように要求して置いたのですが、どうですか。
  97. 近藤英明

    事務総長近藤英明君) 委員会の写しを提出しろという御要求に了解いたしておりませんで、委員会の速記録を調べろというふうに了解しておりますので……。全文の速記の鉛筆書きでございますれば、いつでもお目にかけまして、回覽でもいたします。
  98. 小川久義

    小川久義君 該当事項を抜萃して出して頂きたい。
  99. 近藤英明

    事務総長近藤英明君) その点はちよつと徹底いたしかねております。
  100. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 この問題は政府側の都合で遅れるのは政府側の勝手ですが、これは政府側の責任だということを議長が特に十分銘記されて、然るべく善処されることを希望します。
  101. 小川久義

    小川久義君 今日まで懇談会で速記を付けてやつた例がありますか。
  102. 宮坂完孝

    参事(宮坂完孝君) 極く稀な例といたしまして、打合会に付けたことがございます。
  103. 小川久義

    小川久義君 大体十五名の委員が寄つて、懇談会だという名前に隠れて、僕は実質的には委員会として運行したと思う。而も理事の打合会において休むという決定をしておりながら開いたのですから、これは何も、懇談会なら、そんなときに無理して開く必要はない。これは如何に今佐々木さんが御弁明なさつても、私は実質的に委員会としての運営があつたものだと断ぜざるを得ないと思う。理事の打合会において、日曜に開くということを否決されている。それを無理に開いた。これは如何に名前を変えられても実質的に承服できない。
  104. 中村正雄

    中村正雄君 私昨日の門屋君の動議から議題になつておりますのは、本日予算委員長に来て貰つて、当時の状況を聞くということ、但しそれまでに與党の方から善処するから暫く待つて貰いたいというので今日に延びておるわけです。只今の佐々木委員の発言によりますると、昨日の日曜日の会議というものは、これは成規によつてつたものだというような弁明しか取れないわけなんで、従つて今までの委員会の例を見ましても、定足数その他は、これはいろいろな事情で言わない場合もありますが、それは委員会を開くという決定によつて開いた場合には、どうとも言わない場合もあつたわけですが、委員会を開くという決定が理事会で否決されて、委員長が勝手にお開き になつて委員会が懇談会か分らないというようなことになつたので、私昨日門屋君から問題にしたのであろうと思う。従つてその点については、佐々木委員から弁明されていない。従つて昨日の議運動議通りに、一応予算委員長に来て貰つて、当時の状況をお聞きしたいと思いますので、予算委員長を呼んで頂きたい。かように考えます。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
  105. 佐々木鹿藏

    佐々木鹿藏君 私の弁明と申しますか、事情を申上げたのは、門屋君から予算委員長を呼んだらどうかというお話がありましたので、私はこのような予算委員会の重大なとき、議運に来て弁明するということは、予算委員会をますます遅延ならしめるということを考えまして、成るべく予算委員長を呼んで貰いたくないという意図から申したのでありまして、即ちその意図は、どういうところからかと実情をお聞きして見ると、委員長は初めは委員会と宣しましたけれども、これはやはり委員会と宣して置かなければ、最終に定数に滿ちたときに委員会は成立しないということで、念のために委員会を開いたけれども、最終まで定数に滿たないので懇談会にしたのだということで御了承を願いたいということであつたのでありますが、以上で了解が願えれば非常に仕合せでございます。若しそんなことではいけない。どうしても委員長を呼べということでありますれば、これも止むを得ないけれども、大体私の今まで取つて来た態度は、そのような、成るべく呼ばずに済まして貰いたい。そういうような各般のすべての問題を十分御考慮の上で、この際委員長を呼ばずに済まして頂きたいということが私の念願であります。尚、今後について委員長に対する注意があるならば、私より十分注意をしたい、こういうふうに考えます。
  106. 門屋盛一

    門屋盛一君 私の申上げたいのは、まあ形式的に言いますと、定足数のない委員会をやつておるということは、これはもう問題にならないことです。そういうふうに予算委員会運営しなければならんようになつたところに、自由党と緑風会との横暴がある。こうはつきり申上げて置く。それで今後もその形でおやりになるならおやりになるということをはつきりして貰いたい。これが、こういう一札あればいいということも、これは私は言うてある。(笑声)それでその実情が、先程小川君の言われるように、理事会というものを纒める、予算の理事会では纒まらなかつた。そうして後刻、夕方もう一回理事会を開くということを申合している。そうしてその理事会を開かずに、委員会で以て明日予算委員会を開くということを決めたときに野党はもういない。だから予算委員会が野党なしにやるということは覚悟を決めておる。そこまで覚悟をお決めになつたものならば、議事規則まで踏みにじらずに、これは委員会は数で行くのですから、多数でおやりになるならば、これは泣き寢入りで仕方がないけれども、併し国民に代つて我々の決めておる規則が、そこまで踏みにじられるのを参議院としては見過ごしてはいけないと思うから、賢明なる自由党、緑風会の諸君は定足数を揃えておるだろうと思つて、私共の方の委員を出席さして置いたら十五名しかいない。併し委員会としてやつてつた。ところが大臣は七人も八人もおる。本当の委員会を開いても大臣はやつて来ない。現に増田官房長官はこの国鉄の重要な問題のときにここに来ていない。そうして打合会、懇談会に七人も八人も大臣が来られたということは、これはどうかと思う。私が申上げたのは、昨日と今朝までの間に、予算委員会自体で以て話合が付く。尚、與党側の方で精神を入れ換えて、多数で横暴で打切るのではない。飽くまで参議院参議院らしい運営をやるだろうということが分れば、何も事を荒立てることはないと思う。こういうことを申上げたのであります。少し佐々木委員の御説明が足りないように思うのでありますが、事実予算委員会の方では大体話が纒まつたのではないのですか。予算委員会が話が纒まつていないとすれば、これは議論なしに中村委員の言われるように、ここに予算委員長に来て貰つて予算委員会審議が遅れようが遅れまいが、これは国会運営予算委員長は許すべからざる懲罰を犯しておるのですから、議長職権で懲罰に付されると思うが……。(笑声)
  107. 佐々木鹿藏

    佐々木鹿藏君 私の言いようが悪かつたかも知れませんが、大体私は性質上余り要らんことを言わないのが性格でありまして、まあ大体このくらい申上げれば、私が如何に当時働いたかということはお分り願えるということを考えまして、申上げて、その結果としては予算委員長は将来善処するつもりでおります。かように御了承願いたい。
  108. 門屋盛一

    門屋盛一君 予算委員会の方はもう話が付いて審議を進めたのではないのですか。
  109. 小川久義

    小川久義君 そうでもないらしい。
  110. 佐々木鹿藏

    佐々木鹿藏君 もう一層努力いたします。
  111. 中村正雄

    中村正雄君 重大な問題ですから、時間をとるということも気の毒とは思いますが、併し委員長がおられない場合は、理事でいつも委員会を開いておるから、委員長がおられないからといつて予算委員会影響があるとは思われない。従つて一応ここで休憩しまして、午後一時から再開して、その劈頭に予算委員長に来て貰つて事情を聞く。そういうことにして休憩にせられたらどうですか。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  112. 中川以良

    中川以良君 さつきからも御説明がございましたように、私共は昨日の当委員会の空気をそのまま予算委員長に申しまして、将来に対する善処を十分促したのであります。その結果、予算委員長も今後の議事運営につきましては万全の努力をいたしておる筈であります。すでに本日は円滑に予算委員会は進捗をしておるものと考えております。かような状態でございまするので、その点を御了承頂きまして、ここに忙しい委員長をわざわざ呼ぶというようなことは暫くお見合せを頂きまして、この辺で一つお納めを願いたいと思います。
  113. 小川久義

    小川久義君 予算委員会委員から今朝聞いたのですが、是非委員長議運へ出て貰つて実情を聞いて貰わぬと困る。うまく行つておらぬという意味を含めての、そういう要求がありました。
  114. 中川以良

    中川以良君 本問題は、でき得れば、予算委員会自体で以て円満な了解を見出して貰いたいということを念願しておるわけであります。もう少し本日の推移を見て頂きまして、今日はこの程度にして一つ皆さんの御得心を願いたいと思います。
  115. 門屋盛一

    門屋盛一君 予算委員会自体だけでは片付かない。(「それは片付かない」と呼ぶ者あり)予算委員会をこれから運営して行くことは予算委員会だけで片付くけれども、そういう運営振りを與党がなさるか、なさらぬか、そういう点がはつきりしなければならない。我我にも作戰がありますから……。それから予算委員長にだけ持つて行かれるところに、何か中川委員達の考えの違うところがあるので、昨日速記はなかつたが、私ははつきり申上げた。いつも会期末になると、自由党と緑風会のこそこそ話が国会の暴力の種になるのだから、又今度もこの傾向が十分あるから、もうああいうどたんばたんは私は嫌だから、どたんばたんにならぬように我々の方でも合法的に作戰を進めます。そういうことはないのだ。飽くまで多数でやるというようなことはないのだというようなことは、おいでになつておるお二人にはお気の毒だが、今日あたりは議運予算委員会のことでどれだけ揉めるかということは分つておるのだから、少くとも自由党の定員の人は顔を揃えて、今後そういうことはないとおつしやるけれども、何も佐々木先生一人におつ被ぶせてしまつて、あんた方お二人だけでおる。そういうことはやはり数で押切るという考えが十分あると私は思わざるを得ない。国会も泣いても笑つても今日から三十六日、我々見たいなやかましいのがおるのだけれども、三十六日経てばすべてそれは納まる。真直ぐ行きましよう。
  116. 中川以良

    中川以良君 この本委員会の空気は、十分委員長のみならず各委員に伝えて置きます。本日は余程その点は考えてやつておると思います。我々は求めて波瀾を起すような、そういうあなたのおつしやるような横暴的な態度はいたす考えは毛頭ないわけであります。殊に会期が迫つた今日、できるだけ円滑なる審議をいたしたいと考えております。
  117. 門屋盛一

    門屋盛一君 日曜日の予算委員会は求めて波瀾を起した。多数で押切つておられる。だからそれははつきりしなければならない。(「進行」「却つてその方が早い」と呼ぶ者あり)私個人とすれば、私の聞いたのでは、片付いたように聞いておつたが、片付かないのかな。(「やつてますよ」「やるにはやつておるだろう」と呼ぶ者あり)ちよつと速記を止めて下さい。
  118. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  119. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 速記を始めて。
  120. 中川以良

    中川以良君 私は皆さんにお願いしたいと思いますが、皆さんの御意思もよく分つておるのでありますから、委員長みずからここに出まして、そうしてここで以て御了解を求めるという機会をお與え頂きたいと思います。
  121. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) それではここで休憩いたしましようか……。それでは午前中は休憩いたしまして、午後一時から再開することにいたしまして、予算委員長の御出席を求めまして、そうして委員長としてのお考えを承わろうということに計らいます。それではこの程度で休憩いたします。    午前十一時五十一分休憩    —————・—————    午後一時二十五分再会
  122. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) それでは只今から再開いたします。
  123. 山田佐一

    委員議員(山田佐一君) 一昨日日曜に懇談会を開きました。そのことが当運営委員会において問題になつておるようでありまして、懇談の形式で一昨日とつた経過をば報告せよということで私参りました。一応一昨日の日曜に開きました私の心境と行きがかりと、結果について申上げたいと思います。第一に、日曜に初め開くときは、委員会を開催のつもりで公報へも載せ、開会をいたしました。而して私の意思は、開会中には定員数に達するもの、定足数に達するものという予想の下の参りました。併しながら不幸にして、最後まで定足数に達しませんで、初めから、開きました委員会は取消しまして、懇談会といたしました次第であります。尚その前に開くまでの経過が、或いは御希望じやないかと思いますので、時間の関係上申上げて見たいと思います。先刻門屋さんも仰せのごとく、会期切迫になるというと、日曜もやる、夜も遅くまでやると、これはよろしくないということでありましたが……。
  124. 門屋盛一

    門屋盛一君 いや、違う。そんなことじやない。
  125. 山田佐一

    委員議員(山田佐一君) 今ここでそういう工合にあなたのお説を聞いたものですから、それで私の方では……。
  126. 門屋盛一

    門屋盛一君 やはり速記を付けておかなければ……。
  127. 山田佐一

    委員議員(山田佐一君) 委員会といたしましては、その前に平衡交付金法が出ない、地方財政法が出ない、これは常に政府に督促をいたしております。いろいろいたしておりまするが、何分会期切迫の折柄でもあるし、大体の数字に対する説明は、当該大臣からの説明がありまして、委員諸君も了承をいたしました。而して進行をいたしておりまするのでありまするが、党代表の質問が非常に手間取りまして、一般質問通告者が多数残つておるのであります。この質問者の成るべく御希望に副いたいという意味におきまして、日曜ではあるけれども、是非この委員会を開いて質疑応答がしたい。残つておる人だけにやらして貰いたいと、これは特に緑風会の方からの御希望でありまして、御都合の悪い方は出なくてもいいんだから、我々だけが質疑したいんだから、それだけを承認して貰えぬかということでありましたが、なかなか御承諾ができませんで、それではここの理事会において決を採つたらいいだろう、日曜日に開くということがいいか悪いかということをば、理事会において決を採つたらどうかという御議論が出たのでありまするが、理事会でそのことを決議するということは、聊か越権の譏りがあるから、若しもそういうことであつたならば、委員会において決を採るということが当然ではないか、それで結局午前中は、それなら委員会で決を採ろう、そういうことで先ず理事会は分れたんであります。それからあとで、言葉は何と言いまするか知りませんが、いわゆる野党連合と称しておられます、野党連合の方々の協議をしておるところへ私が参りまして、直ぐにここで決を採るとなると、半日又この折角のときが潰れてしまう。木村君の質疑だけはやつて頂いて、質疑終了後にお話をしよう、それはそれで結構です、そうして呉れという……。事の行違いが、私は大体理事会においては結論が出ずして、委員会で決を採るということになつたので、直ちに決を採らずに、半日でも木村君の質疑の終了した後に、委員会において決議をしたい、こういう腹だつた。野党連合の方々は終了後にもう一遍理事会を開くというような御趣旨におとりになつたのが、これは双方の意見の相違を来したのだと思います。而して私といたしましては、その前の理事会においては、大体は日曜にやるということを了承をしておられます。岩間さんも承知しておられましたし、木村禧八郎君もそれはまあ日曜もやろう、会期切迫の折から、大体せられるということが本則だから、日曜もやろうということになりました。ところがたまたま新聞に、総理がその前日に岩間君からの要求……大体委員会からの要求でありまして、総理の出席を求めておつたのであります。午前中総理が出て来ることになつてつた予算委員会に……。そうしたところが、本委員会において、本会議において緊急質問がある、又運営委員会において本会議優先だ。予算委員会で懸案となつても、本会議の方が優先だから、本会議へ出なければいかんという当委員会の御希望だつたそうでありまして、総理は遺憾ながら午前中予算委員会に出ることができない。それでは午後に出て頂けんかと言えば、午後は他に要件があるから出られないということであります。それで一日過したのでありますが、その日の理事会において……。翌日の新聞を見ると、お孫さんを連れて三越のテレヴイジヨンを見に行つた。それで理事会の空気が硬化した。それが我々の、折角日曜までやろうというのに、総理は午後は用があると言いながら、三越のテレヴイジヨンを見に行つた。(笑声)それじやいかぬじやないかということで非常に硬化したのでありまするが、私大臣室へ行きましたが、小澤郵政大臣がおりまして、それはそういうことには違いないが、総理はほんの、自動車から自動車で行つて、十分乃至十五分程テレヴイジヨンの試写を見て……向うから、三越の方の招待も受けておつてつたので、お孫さんはたまたま別の自動車で行かれたが、あそこで一緒になつた。(笑声)而して小澤郵政大臣はお供にそこへ行つたのでして、そんな半日から一日も三越の中で遊んでおつたのではない。試写だけを見て十分乃至十五分で帰つて来た。それで理事会で硬化したという理由もここで判明したのだからと、速記を止めて、わざわざ郵政大臣からその説明をして貰おう……そのときやはり郵政大臣は来ておつたのでありまして、そうして皆さんの了解を得たいといつて、しましたのでありますが、お気に召さん方が途中で御退席になりました。(笑声)残つておる人は皆さんそれは開くことは賛成、それから小澤郵政大臣説明を一遍聞いて呉れと言いましたら、残つておる人はもうお帰りをお急ぎと見えまして、(笑声)聞く必要なし、聞く必要なし、日曜に聞くことは賛成ということでありまして、日曜に、定足数を数えて見ませんでしたけれども、大体は帰つた人より残つておる人が大多数でありまして、いつもの委員会の席から見ると、数ということは、定足数はどうか知れませんが、人数は多いくらいだつたと私は存じております。その意味におきまして、日曜にも拘わらず大臣も出席をせられる。又質疑応答を御希望する委員の諸君も無事にやつてつたのであります。たまたま進行中に小林勝馬君が来られて、定足数が足らぬじやないかということを言われましたので、これは定足数が足らぬのですから、お説の通り、本則は定足数の足らぬものは委員会が成立いたしませんので、これは懇談会としてやりました。速記を付けることはいかぬじやないかというお説もありましたが、速記は懇談会と雖も付けても差支えない。そういう解釈の下に委員会を開催した次第でありまして、別に委員長他意があつてつたわけじやなし、私はこれで自分の職責上公平となりと信じてやつたのであります。その辺の事情を申上げます次第であります。これでよろしうございますか。(笑声)
  128. 門屋盛一

    門屋盛一君 それは午前中中川君からのお話では、予算委員長が御出席になつて自主的に発言したいということであつた。今山田委員長のお話では、ここに呼ばれたようなことであつたのだが、これはどつちかな。
  129. 山田佐一

    委員議員(山田佐一君) 自発的に参りましたので、別に呼出状も何も来ておりません。……それでは急ぎますので、この辺で御免蒙むりたい。(門屋盛一君「それはいかぬ」と述ぶ)そういかぬということを言われると困るので、ここに拘束されるということもない。いかぬとかいいという問題じやないので……。
  130. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 忙しいでしようけれども、ちよつとここにいて頂いた方が都合がいいのじやないですか。
  131. 山田佐一

    委員議員(山田佐一君) そういうお話なら……。
  132. 門屋盛一

    門屋盛一君 私のことがあつたから申しますが、会期末になつていつもごてごてする、こう申上げたのです。
  133. 山田佐一

    委員議員(山田佐一君) 私の聞き違いです。
  134. 門屋盛一

    門屋盛一君 日曜、祭日にやるのは悪いということは私は一口も言つておらない。ごてごてする原因は、多数で以て押切ろうとするところに無理がある。よく話合いをしてやつて貰いたいということを昨日自由党の方にお願いしたのです。
  135. 山田佐一

    委員議員(山田佐一君) 先程のは聞き違いです、訂正いたします。
  136. 中川以良

    中川以良君 予算委員長から御説明があつたのでありますが、只今委員会でありますので、一つ懇談会に移して頂きまして、予算委員長も今後に対する善処をする意味も十分に申上げて、皆さんの御了解願いたいというお話も承つておるのであります。私もその席上でそれを申上げたいと思いますので、一応懇談会に一つ……。
  137. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 懇談会に移ることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」し呼ぶ者あり〕
  138. 中村正雄

    中村正雄君 懇談会で結構ですが、速記を付けて……。
  139. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 中川さん、どうですか、速記は必要ですか……。
  140. 門屋盛一

    門屋盛一君 私は昨日から言つておるのですよ。こういうことは余り固苦しくなく話合いたいと思うのですが、今予算委員長みずからそういうことを言われて、ここに止められるあれはないという権利、義務で来られるのなら、これは懇談会でなしに、速記を活かして、予算委員会が正当に運営されたか、されなかつたかということの疑義を明らかにしたいというふうに開き直つて言いたくなるのですが、併しまあどうですかね、余り開き直つてつてつても困るが、予算委員長が委員長らしく率直に言われておるのですが、お話を承つておると、日曜日のことは大分事実と相違した点もあるようだし、私は速記を付けても付けなくてもいいが、打ち解けた話をやつて、会期末になつてごてごてするようなことのないようにしたいというのが私の目的で、このままで突き進んで行つたら、三十一日まで毎日鎬を削ることになる。委員会運営は京長が私よりも心配されるだろうと思います。事が起つた以上、正式な運営をなさらなかつたということははつきり分つておるのだから……。
  141. 佐々木鹿藏

    佐々木鹿藏君 いろいろ御意見があるようですが、成るべく速記なしの御懇談で一つ十分に話し合つて頂いて、和気靄々裡に御了解を得たいと思います。どうかそのようにお願いいたします。
  142. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 速記を取らないことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」「反対」と呼ぶ者あり〕
  143. 山下義信

    ○山下義信君 先程から発言を求めたのですが、その点に関することで……懇談会にしますことは結構だと思うのです。併し今後の委員会運営について、予算委員長が重大な心持を、場合によつては懇談して話そうということでございますれば、それは私は特に重大と思いますので、速記を付して、この点を一つ残して置きたい。それで速記の要らんような話になりましたら速記を止めることにしたらいいと思います。今後の予算委員会運営についての予算委員長のお心持ちだけは、これは後日間違いのないように、速記を置いて懇談した方がいいと思います。こう思いますので、さようお取計らいをお願いいたします。
  144. 山田佐一

    委員議員(山田佐一君) 私の意思を速記に止めるということでしたら、決して私速記を忌避する者でありませんので結構でございます。私運営の上においてどうだという御質問でありますれば、率直に申上げて見たいと思います。これは決して私喧嘩を希望しておるものではありません。どこまでも円満に行きまして、数で争うというようなことはいたしたくないと存じております。又未だ予算委員会は始まりましてから多数決で決めたことはないのであります。話合いの上においてしておるつもりであります。速記を御覧下さいましても、決して委員会は多数決を以て決したことは今までありません。理事会におきましても多数決でなしにお互いの話合いで行きたい。日曜日開きますのも、これは決はとつておりません。飽くまでも話合いで行きたい。これは私の考えでありまして、予算の成立を希望いたしまして、これは私は決して自由党とか、何がという意味ではなしに、予算は会期末まで……年度内の三月三十一日までに上げるということが私は本則だと思います。それに努力するということが私公平なる委員長の職責だと存じております。併しながら質疑が残つては、公平に言つて審議が延びるということは仕方がないと存じます。又木村君も言われましたように、曾て新憲法以来いつも年度末までに予算の成立したことがない。いつも始終延びておる前例がある。今度だけにそんなに会期までに上げなければならん理屈はないではないかというお説も承わりました。成る程前例はそうでありますけれども、その前例は私は好ましい前例ではないと思います。成るべくならば年度内において二十五年度の予算は成立さしたいというのが希望でありまするけれども、不幸にして成立できないときには、これは私は延びても仕方がないと思います。成るべく委員諸公に質疑をして頂いて、国政ですから、愼重審議をして頂く。又参議院の建前におきまして、與党だ野党だという党派根性を出さずに、飽くまでも委員国家本位に、政策本位に闘つて頂きたいということを念願しておるものであります。何ぞ私の委員長の取廻しにおいて行届きませんところがありましたならば、馴れない委員長のことでありまするから、御忠告を受ければ喜んで御忠告に従つて善処いたしたいと思つております。私の精神において、波瀾をさして、而して数で押切つて快哉を叫ぶというような意思は更に持つておりません。これは私天地神明に誓つて申上げます。(笑声)
  145. 中川以良

    中川以良君 今一応予算委員長の御意思を明らかに、而も謙讓にお述べになつたのでありますが、一応ここで以て懇談会に移して頂きまして、一つ腹臟のない意見の御交換をして頂いて、委員長に成るべく早く一つ予算委員会の方に帰つて頂くことに是非お取計らいを願いたいと思います。
  146. 山下義信

    ○山下義信君 速記をお止めになつて懇談会にお入りになる前に、折角予算委員長が結構な心構えをおつしやつたので重ねて伺つて置きたいのでありますが、今のような御方針予算委員会運営について努力願うということに相成りますれば、先刻よりちよつと院内で、本日は是が非でも多数で以て質疑を打切る動議出して押切つて行くのだということを噂しているようでございます。これは甚だ面白くないことでありまして、そういうようなことの動議が出たのだから、委員長としては合法的に採決するまでのことで、決して他意あるものではないということであれば、それだけのことでありまして、それが只今委員長のおつしやつたような肚のある立派なお心構えということに多少相反するのでありまして、そういうことのないように、委員長としてはその間十分御盡力、御斡旋に相成つて、十分質疑を盡すように御配慮相成りますかどうかということを私は伺つて置きたいと思うのであります。
  147. 山田佐一

    委員議員(山田佐一君) お説御尤もと存じます。成るべく数で押切るというようなことはいたしたくないと思います。新聞社の方々からのいろいろな報道がありますが、この報道の責任を全部私に持ち込まれても甚だ迷惑なことと存じます。年度内に上げたい政府当局の方針だというふうに書いてありますが、これも私は政府としては希望されるのが当然だと思います。もう一つ、質疑を十分にということは、この間の理事会におきましては、質疑は打切らずに分科会へ入つては……それは実際委員会の実情を御覽下さいますとお分りになりますが、一人の委員の方で五時間も通算すると取ると思います。それで当局と質問者と委員長と、三人か四人になつてしまつて、それであとの委員は欠席をしておられたり、或いは居眠りをして(笑声)おられたり、よくよそへ行つたり、これは分科会へ移した方が四つの分科会に移せばゆつくり審議できるので、審議促進上私はその方がいいのじやないかという意見は持つておりますが、決して私はこれを強行しようとも何とも思つておりません。これは議事運営上、それに行けばそれがいいと思つておりますので、党代表の方には時間制限をせぬという理事会の申合せでありましたので、三日間続きましても私は聞いております。併しときどき余りに細かい質問であり、どうかすると、分科会に移して貰いたいということは、ときとして委員長として発言者にお願いすることがありますが、未だ委員諸君の発言を制限したことも打切つたこともありませんので、その間に時間が切れますれば翌日にその審議を、質問の順位を継続してやつておりますような次第で、決して多数を以てただ押切るというようなことはいたしておりません。併し多数決で決まることでありまするから、委員長がその意思でなくても、委員諸公から動議が出たなれば、たとへ反対の動議でもどちらでも、委員長の意思によつてその動議をば取上げぬとか、決議を実行せぬというようなわけに行きません。或いは野党からの動議にしろ、與党からの動議にしろ、質議を打切るとか、審査をせぬということは、今までの、大体これは普通言うております言葉はいいか悪いか存じませんが、野党側の動議を尊重いたしまして、地方税法が出ないとか、或いは平衡交付金の出ぬうちは審議を打切るとか、質問を止めようとかいう動議がでましたときには、大体多数で決議をせられまして、それでもその決議する前には大体了解を得まして、票数を以て争つたことはありません。大体円満に、自分は円満にというつもりで円満に経過して来たのでありまするが、うまく行かぬということは、私の委員長の不馴れと不徳のいたすところでありまして、そういう御観察を受けたということは、自分の不徳のいたすところでありますから、幾らでも陳謝をいたします。御忠告があれば御忠告に従つて善処いたすつもりでおります。
  148. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 速記を止めて懇談会に入るようにという中川さんからの御発議でございましたが、如何でございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  149. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) それでは速記を止めて下さい。    午後一時五十一分速記中止    —————・—————    午後二時十一分速記開始
  150. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 速記を始めて下さい。  次の問題に移ります。厚生委員長塚本重藏から生活保護法案について、昭和二十五年四月十一日公聽会開催の要求があります。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  151. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) 御異議ないと認めます。  それから宿題の件につきまして如何いたしますか。    〔「次回に」と呼ぶ者あり〕
  152. 竹下豐次

    委員長竹下豐次君) ではそういたします。本日はこれにて散会いたします。    午後二時十二分散会  出席者は左の通り。    委員長     竹下 豐次君    理事            中川 以良君            大隈 信幸君            鈴木 直人君    委員            中村 正雄君            山下 義信君            石原幹市郎君            岡田喜久治君            佐々木鹿藏君            門屋 盛一君           深川榮左エ門君            鎌田 逸郎君            小宮山常吉君            野田 俊作君            藤井 丙午君            兼岩 傳一君            鈴木 清一君            小川 久義君   委員議員    予算委員長   山田 佐一君   —————————————    議長      佐藤 尚武君    副議長     松嶋 喜作君   —————————————   事務局側    事 務 総 長 近藤 英明君    参     事    (事務次長)  芥川  治君    参     事    (記録部長)  小野寺五一君    参     事    (議事部長)  河野 義克君    参     事    (警務部長)  丹羽 寒月君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君   法制局側    法 制 局 長 奧野 健一君