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内村清次君
只今の御
説明では、最近において急迫して来て、
ポ勅令も出さなければならんというような逼迫した
状態に
なつた、こういうようなことに伺うのでございまするが、併し大体
事件の起りというものは、相当長くな
つてお
つて、その間において
運輸省自体が努力されたことも、これはよく存じているのでございまするが、併しながらこの間、
運輸省のそういう御努力に対して、あなた方で言われる二百五十名、我々が考えておりますのは約三百十名ぐらいと思
つておりますが、こういうような
方々は皆もう
運輸省の
処置に対しまして全幅的に期待を持
つてお
つたのですが、現在
朝鮮郵船会社というものは非常に小さい
会社である。それに今度これが全部
船員を引継ぐというようなことも、到底不可能だろうと思うし、同時に又ああいうところにまで転地をするというようなことも、これは考えられない。実際この三百名以上の
方々は非常に心配しておられる。ただそういうことだけでも相当心配しておられるということは、当然なことだと思うのであります。而も又今後の
雇傭関係がどうなるかというようなこと、これを考えますると、これは当然こういうような問題はやはり相当な対策がはつきとして、そうして
ポ勅令でも出すというようなことにならないといけないと私は思うのであります。これは
船員関係の急迫な問題でありますが、併しその間におきましてのいろいろなことについて、どうも私共はまだ納得の行かないことも実は伺
つているような
状態でありまして、この問題は
ポ勅令が三月一日にはもう出さなければならんというような切羽詰ま
つているというようなことも実は初耳で、それで今日
質問したような次第でありますが、この問題は今少し詳しく私達も調べまして、又
政府も
一つこの問題につきましては、善後
処置については十分
一つ問題のないようにや
つて頂きたい、かように私はお願いして、今日の
質問はこれで閉じますが、序にもう
一つ、これは
海運局長が御存じか知りませんが、美島丸が香川県の小豆郡坂手村沖で沈没をいたしておりまするが、この遭難者が約四十七名死亡している。その中に屍体を收容したものが僅かに六名だ。
船員の死亡も五名ある。合計五十二名の死亡者であるし、生存して救助されたものが、乗客が二名、船長のこれは妾さんですが、これが一人、こういうような悲惨な
状態が起きているのでありまするが、未だに屍体收容が僅かに六名であ
つて、この四十一名は沈没したままに放置されてあるというようなことで、船主の方におきましても、僅かに弔慰金としては一万円支拂
つた。そうしてその引揚げについてはもう現在ではや
つておらないというようなことで、而も引揚げに要するところの費用というものは僅か七十万円か、或いは八十万円くらいの経費で完了できるというような状況でございますが、これを今日まで放置しているというようなこと、而も又この遭難の原因というものが、現在は神戸
地方の海難審判所において審理されているけれども、一方船長は不可抗力の突風が来たと主張しているけれどもが、遺族方面は船体修理の不完全、或いは修理箇所以外に甚だしく弱体の部分があ
つた又このために浸水して沈没したというようなこと、同時に又こういうような老朽
船舶であるからして、高松阪神間の航路は非常に無理であるというようなことを申立てているというようなことでありますが、この点につきまして監督官庁といたしまして、この実体について御調査なさ
つたことがあるかどうか。これを
一つお伺いいたしたいと思います。