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1950-03-11 第7回国会 衆議院 本会議 第25号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十五年三月十一日(土曜日)
議事日程
第二十三号 午後一時
開議
第一
科学技術
の
振興
に関する
決議案
(
星島二郎
君外二十人
名提出
)(
委員会審査省略要求事件
) 第二
漁業法
の一部を
改正
する
法律案
(
田渕光一
君外二十
名提出
) 第三
栄養士法
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
、
参議院送付
) 第四
性病予防法等
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
、
参議院送付
) ———
—————
—————
●本日の
会議
に付した
事件
運輸審議会委員任命
につき
同意
を求めるの件
日程
第一
科学技術
の
振興
に関す
決議案
(ほしじま
二郎
君外二十八
名提出
)
日程
第三
栄養士法
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
、
参議院送付
)
日程
第四
性病予防法等
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
、
参議院送付
)
有価証券移転税法
を廃止する
法律案
(
内閣提出
) 午後三時十六分
開議
幣原喜重郎
1
○
議長
(
幣原喜重郎
君) これより
会議
を開きます。
—————
・
—————
幣原喜重郎
2
○
議長
(
幣原喜重郎
君) お諮りいたします。
内閣
より、
運輸審議会委員
に
冨山清憲
君を任命するため本院の
同意
を得たいとの申出がありました。右申出の
通り同意
を與えるに
賛成
の諸君の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
幣原喜重郎
3
○
議長
(
幣原喜重郎
君)
起立
多数。よ
つて本件
は
同意
を與えるに決しました。
—————
・
—————
幣原喜重郎
4
○
議長
(
幣原喜重郎
君)
日程
第一は
提出者
より
委員会
の
審査省略
の申出があります。右申出の
通り
決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
幣原喜重郎
5
○
議長
(
幣原喜重郎
君) 御
異議
なしと認めます。
日程
第一、
科学技術
の
振興
に関する
決議案
を
議題
といたします。
提出者
の
趣旨弁明
を許します。
前田正男
君。 〔
前田正男
君
登壇
〕
前田正男
6
○
前田正男
君 私は、これより
各党共同提案
になりますところの
科学技術
の
振興
に関する
決議案
につきまして
提案理由
の
説明
をいたしたいと存じます。何とぞ皆さまの御賛同を得たいと思うのであります。 最初に
決議案文
の朗読をいたします。
科学技術
の
振興
に関する
決議
狹あい
にして
資源貧困
な
領土
の上に八千余万の
過大人口
を擁する
わが国
が、真に
自立再建
せんがためには、その
基礎
を
科学
に求めなければならない。即ち
産業経済
の
発展
も、
社会文化
の
向上
も
科学技術
の
振興
と
科学的知性
の培養によつりて始めて達成される。
飜つて
、わが
日本
の実情を省るに、従来
研究施設
が極めて貧弱であ
つた
にもかかわらず、多くの優秀なる
科学技術研究者
を生み、
世界
的に相当貢献したのであるが、
戰後
における
経済変動
の余波を受け、一層衰微を極めている。
日本経済
の
自主再建
のため、
産業合理化
、
貿易
の
振興
を強力に推進せねばならぬが、これがためには、
科学技術
の
振興
と、これが
応用工業化
を積極的に実施せねばならない。
政府
は、かかる
現状
にかんがみ、
科学技術振興
に対し、速やかに
左記要項
について適切なる
措置
を講ずることを要望する。 一
科学技術関係
の
国家予算
を
増額
するとともに、
設備改良等
への
長期資金
の
融資等
に
特別措置
を講ずること。 二
科学教育
を
振興
するとともに、
研究費
の
増額交付
、
研究者
の
待遇改善
を図りも
つて
科学技術知識
の普及に努めること。 三
科学技術
の
応用工業化
のため
特殊金融金庫
を設けること。 四
科学技術関係
各
機関
を能率的且つ総合的に運営するため、
制度施設
の
改善整備
を行うこと。 右
決議
する。 まず、私より
皆様
にお諮りいたしますが、本
決議案
に対します
各党各派
の
賛成演説
が省略せられますので、少しく私から詳しく御
説明
させていただきたいと思います。 静かに
終戰後
の
敗戰日本
を考えてみますときに、この
狹隘
にして、また
領土
を失いましたところのわが
日本
は、非常に過大な、八千万に及ぶところの
人口
を離しておるのであります。しかもまた、私
たち
の
経済
の
中心
であります
産業設備
は、戰戦争に
むりな運転
をしましたために、非常に損耗し、老朽化しておるのであります。また
農村
を見ましても、山村を見ましても、いろいろ不安定な問題を蔵しております。あるいはまた
貿易面
におきましても、非常な行き詰まりにぶつかりつつあることもあるのであります。こういうような諸般の困難な
條件
を考えますときに、わが
日本
の
自立再建
、こういう問題は、実に非常に重大な困難を伴うものでありまして、われわれも
皆様
とともに、これが打開のために日夜
努力
しつつあるわけであります。このときにおきまして、私
たち
は非常に明るい
光明
を見出すことがあるのであります。それに何かと申しますと、本
決議案
に盛られておる
科学技術
の
振興
が、この困難なる
條件
を打破しまして、わが
日本
の
再建
ができる、
唯一
の方法であると私は確信いたしておるのであります。
皆さん
、私
たち
の
日本
の
先輩
の人が歩まれて来た道を振り返
つて
みますと、すでに
徳川時代
において、
世界
に誇り得る
高等数学
を出しておるのであります。この事実は、現在におきましても非常に
世界
から高く評価されております。そのほか、いろいろと有名な多数の
基礎理論
の方、あるいは
科学研究者
の方が、たくさんの
功績
をを残されております。最近の例におきましては、本衆議院におきまして過般表彰せられましたところの
湯川博士
の、あのいつ
ぱな功績
もあるのであります。私
たち
は、こういう
先輩
の
りつぱな業績
、
基礎科字
におきます
りつぱな研究
の
成果
を持
つて
おります。また
世界
の
文化
の
向上
にも相当寄與しておるのでありますから、この
研究
をさらに十分に押し広めて行きまして、もつと
研究
に
努力
いたしまして、また国力をあげてこの
方面
に力をいたして行きましたならば、私
たち
の
日常生活
、
文化
、
経済
、各
方面
にわたりまして
科学技術
が
応用
利用されまして、
国民
の総力を結集いたしますならば、必ず
自立再建
の道もあることと私は信じておるのであります。 これを具体的に申しますと、まず
農山
村等におきましてのいろいろの
技術改良
、こういう問題は、やはり
科学技術
の観点から出発する必要があるのであります。また
農村
の
工業化
、
地方産業
の
育成
、こういう問題も、私
たち
は、
科学
の力、
技術
の力によりましてをの成功を見なければなりません。また
水産業
におきましても、
改良事業
はたくさんあります。また
日本
におきまして、今回
領土
が
狹隘
になりましたけれども、しかしながら、
資源
の
開発
、
総合開発
ということは、またこれからの
仕事
であるのであります。しかも
国土開発
におきまして、道路、河川、こうい
つた
方面
には
土木機械
を大いに使わねばなりません。まだ
輸送方面
におきましても、いろいろな
機関
、あるいはまだ
荷役機械
、こうい
つた
ものの
改良
が行われましたならば、物資の交流も、もつと楽になるのであります。あるいはまた
産業方面
におきましても、新しい
製造方式
、あるいはまた新しい
設備
、こういうことによりまして新
産業面
を打開することができるのであります。その結果、
皆さん
御承知の
通り
、安くてよい品物がたくさん出て来ることになりまして、
貿易
を打開するだけでなしに、私
たち
の
日常
の
国民生活
を非常に安定し、また
向上
する方向に持
つて
行くのであります。私
たち
の
日常生活
、
文化
の
向上
という点におきましても、ジツポ、
テレビジヨン等
を見ましても、みな
科学知識
の
応用
であるのであります。
学問
におきましても、
自然科学
は非常な
進歩
を遂げております。また
学術体系
も大いに整備され、
日本
におきましては特に
日本学術
、
会議
という体制もできまして、私
たち
は、
学問
の
方面
においても
科学技術
の把握に
中心
があるということが、よくわかるのであります。しかも、私
たち
のものの
考え方
、
社会
、
政治
、こうい
つた
方面
に対する
考え方
にもまた
科学
的な部面というものが非常に大きな作用を及ぼしておるのであります。こうい
つた
ことを総合いたしますと、私
たち
は、
科学技術
の
振興
によりまして、この
日本
の
自立再建
は必ずなし得ると考えられるのであります。 しかしながら、
飜つた
私
たち
の
日本
の
現状
を見ますときにはどうであるかというと、
科学技術方面
に対しまして、まず第一に
国家
の
予算
がはなはだ少いのであります。これは、私
たち国会
にあります者に大きな責任がありますので、少しく数字をも
つて
御
説明
いたしますと、今回の
予算審議
におきまして、
科学技術振興関係
の
経費
の調べを当局から出していただいたのでありますが、今
年度
の
予算
におきましては約五十億円であります。これは消防から検察の方のことまで、みんな入りました
研究
の
費用
を一括いたしまして、各省集めて五十億円であります。本
年度一般会計
のやく六千億に比べまして、わずかに〇・七%というような
少額
であります。昨
年度
におきましては、これが三十四億円でありまして、〇・四六%というような実に
少額
であるのであります。しかもまた、
一般
の
研究者
の人はどうかと申しますと、
研究費
に困られて、その
研究費
を集めるために、資材を集めるために、
研究
の時間を非常にさいておられるのであります。しかも、
社会
的なその地位に比べて、その
待遇
は非常に劣
つて
おります。過般
新聞
をにぎわせました
通り
、某
博士
じや渡米されるのに三等の
船客
であり、某々の娘は二等の
船客
であ
つた
ということが
新聞
に書いてあ
つたの
でありますが、かくのごときことでは、私
たち国政
に携わる者として、
日本
の
再建
につきまして大いに考えなければならぬものがあると思うのであります。(
拍手
)
皆さん
、私
たち
は例を
簡單
にあげましても、
本多博士
、
八木博士
、あるいは今の
湯川博士
その他いろいろと、
地震学
その他におきましても非常に
りつぱな成果
があが
つて
おるのでありますけれども、これらの
研究者
の方のいろいろな
日常生活
の困難というものを考えましたときに、私
たち
は、その
努力
に対しまして、もつと報いる道を考えなければならぬと存ずるのであります。またこの
応用化
、
工業化
という
方面
を見ましても、まだ十分なものはありません。
せつ
かく
りつぱな研究
がありながら、これが外国によ
つて
行われ、
日本
によ
つて
は行われない。こういう
応用化
、
工業化
という点が遅れておる。こういう面に対する
金融
も不十分である。こういうことでは、わが
日本
の
再建
、また
日本経済
の
自立
という点から行きましても、非常に私
たち
は考えなければならない問題であると存ずるのであります。これらのことは、すでに
わが国
はもちろん、
世界各国
からも従来十分に指摘されておるろころでありまして、
わが国
の
一大欠陥
であります。この
欠陥
に対しましては、
社会一般
の
認識
が不足である、こういうことももちろんでありますが、また
政治
が
貧困
であるということも事実であります。あるいはまた、
科学者
、
技術者
の中に派閥の
争い
があ
つた
とか、
権限
の
争い
があ
つた
とか、こういうことのために非常に
進歩
が遅れたということもまた事実であると私は思います。 しかしながら、私
たち
は現在
再建
をしなければならないこの重大なる現下の政務といたしましては、こういう古いところの、長く続きましたところの惰性を打破りまして、
一大勇猛心
をも
つて
徹底的に打開する必要があるということを私は考えます。そこで、
先ほど決議
において申し上げました
通り
、
政府
に各
項目
について要望したのでありますが、この各
項目
につきまして、もう少し御
説明
をさせていただきたいと思います。 先ほど申しました第一項の点でありますが、
科学技術
の
国家予算
を
増額
するということであります。非常にパーセンテージが少いばかりではありません。これは私
たち
は
公共事業費
に例をとりましても、二十五
年度
は九百九十億円であります。それに対しまして、わずかに五十億でありましたならば、三十分の一であります。昨年におきましても、大体二十分の一という
比率
が出ております。
国土
の
開発
、
国土
の
再建
のための
研究費用
と、私
たち
の
日常生活
、
文化
、
経済
全体にわたりますところのこの
再建
の
基礎
になります
科学技術
に対する
予算
の
比率
を見ますと、わずかに二十分の一ということでは、幾ら私
たち
が
文化国家
の
建設
を叫でみましても、その実が伴わないということは、よくおわかりだと思います。
わが国
土の
開発
に必要なる
費用
の十分の一、一割くらいは、すなわち約百億くらいの額は、本
年度
におきましても当然見込まれるべきものであると私
たち
は、考えておるのであります。
皆さん
、最近私
たち
の
日本
におきまして注目すべき問題は、
東南アジア方面
におきまして、米国が
後進国開発
という問題につきましていろいろと
援助資金
を出すということを、
新聞
において見ることであります。この
方面
の
人たち
が、私
たち
この敗戦の
日本
に期待しますものは、実は何かと申しますと、
わが国
でできますところの
機械類
、各
繊維工場施設設備
、こういうものが各
東南アジア諸国
の
産業復興計画
の中で期待するものが多いという話を私
たち
はたびたび聞いておるのであります。私
たち
は、
せつ
かく先人が築いてくれましたところのこの
技術
、この
科学
をもちまして、ぜひこの際私
たち
は
アジア
の
中心
になるくらいの
経済方面
におきましては、
アジア
の
中心
としてこの
科学技術
を輸出して行けるくらいの、しつかりした
基礎
をつくらなければならないと私は考えるのであります。こういう点から申しまして、も、
国家予算
という出題について、再考を願いたいと思うのであります。私
たち
は、
文化国家建設
の
日本
の面目から見ましても、ぜひこの点は御
考慮
をお願いしたいと思います。 その次の問題であります
設備改良
への
長期資金
ということでありますが、従来つく
つて
おります
製品
におきましても、能率的な
生産
というものを考えなければなりません。現在非常に
設備
が悪くな
つて
おりまして、
技術
の
向上
ということを考えなければならないのであります。また
科学的合理
ということとを考えましたならばダンピングであるとか、こういうことを言わなくても、同じ作業時間で、同じような値段をもちまして、よいものがたくさんできるのであります。どうしても私
たち
は、ここに従来の
製品
におきましても新しい
機械
に入れかえまして、
設備
を
改良
するということが必要であります。そればかりではありません。新しい
製造方式
によりまして、
研究者
の考えましたところの新しい物質によるところの新
産業
というものは、
化学
の
方面
におきましては、これから大いに期待しましても私
たち
は大きな
努力
をしなければなりませんが、特に
中小企業
の
設備
が非常に老朽しておりまして、弱
つて
おりますので、
中小企業
の
ほんとう
の救済の道は、どうしてもこの
人たち
の持
つて
おる
設備
を根本的に
改良
してやるというために、ぜひ
長期
の
資金
を貸し出す必要があります。また新しい
産業
のために
設備
を
改良
する、こういうことになりますと、この
設備
の
仕事
は、大半また
中小企業
の
下請企業
に流れて行くのでありまして、現在困
つて
おられます
中小企業
の
有効需要
を喚起するという点から行きましても、この
設備改良等
の
長期資金
は、ぜひこの際出す必要があるものだと私は考えております。また
地方
の
農山
村等におきましても、非常に今後の恐慌に対して憂慮しておる人がありますが、
地方産業
の
育成
、あるいは
農村
の
工業化等
も、みなこの
長期
の
資金
がなければできないのであります。 ところが、
政府
のや
つて
おりますいろいろの
対策
がありますが、
見返り資金
を直接投資する、これはなかなかすぐ出ません。あるいはまた
中小企業
に対しまして、
市中銀行
と
見返り資金
で半分ずつ金を出しておりますけれども、これもなかなか十分に出ないのであります。どうしても私は、この際根本的に
産業
を
開発
するところの
投資会社
というようにものをそういう構想のもとに、
腹金
の
赤次融資
というようなことをなくしましたところの、
ほんとう
の
長期開発資金
を出すという、
日本
の
産業保護政策
というものを、ぜひこの際やる必要があるのではないかと考えておるのであります。この
化学技術振興
の
決議
によりまして、
長期資金融通
の特別の
措置
を講ずるということにつきまして、
政府
に
一段
の
考慮
をお願いする次第であります。 その次の問題でありますところの
研究費
の
増額交付
ということでございますが、これを本
年度
の
予算
について御
説明
申し上げますと、
一般
的なものは、
文部省関係
で約五億あります。
教育
の
研究費
といたしまして十一億、合計十六憾六千万円であります。通産省の
工業化
のための一億五千万円、これくらいのものが、
ほんとう
の
一般
的な
研究費
として盛られておるのであります。これは昨年に比べましても多少
増額
はしておりますが、今回のガス、電気、こういうものの諸
経費
の値上りから見ましたならば、
実質的全額
はないのであります。こういう点から見まして、私
たち
は、もつとこういう
方面
の
研究費
の
増額交付
ということは、ぜひ必要であると思います。 そこで、
科学教育
の問題につきましてお話したいのであります。私
たち
は、この
科学教育
の話をよく聞いておりますと、一番かんじんな
実業技術
を
教育
する
実業学校
というものが、今の
日本
の
教育体系
においては不十分であるように思うのであります。どうかこの点につきましても大いにご
研究
を願いたいと思うのであります。あるいはまた
各種大学等
におきましても、
大学
の
経営科
、こうい
つた
ものを大いに設けるべきではないかと思うのであります。また
生活文化
の
応用
の宣伝、こうい
つた
ことにつきまして、子供の時から、いろいろとこういう
方面
に対して
教育
するために、
博物価
をつくるというようなことにつきましても、私
たち
は大いに考えなければならないと考えております。 第三項の
産業技術開発金庫
の点でございますが、
研究
の
工業化
に必要な試作または
中間試験
、こういう
方面
には相当な
資金
が必要であります。これをやらないと、
生産技術
の
ジリ貧状態
になるわけでありまして、自己のリスクだけでは十分できないところがあるのでりますから、どうか
政府
から
回転資金
を融資して、将来はこれを返しに行くというような
金融特殊金庫
をつく
つた
らどうかと考えるのであります。これは
日本学術会議
から
政府
に勧告しておる問題でありまして、
日本学術会議
の権威のためにも早急に具体化したいと考えております。 第四番目の
項目
でございますが、これはごく
簡單
に申上げますが、いろいろとむだな
研究重複等
、あるいは
実行
できないようないろいろな
研究等
があるようでありますから、各
機関
を総合的に能率的に利用してもらいたいというのがこの意味であります。 大体以上、多少長くなりましたけれども、
決議案
の
趣旨
につきまして御
説明
申し上げたのでありますが、要するに、この今回の
決議案
におきまして、特に
皆様
にお諮りいたしたいことは、過般本院の
議長
から、
決議案
が通過いたしましたときは、これを必ず
実行
に移すようにしろという御
提案
がありまして、
各派
御了承にな
つた
ように聞いておるのであります。そこで、この際この
決議案
が
皆さん
の御
賛成
をいただいて成立いたします以上は、
皆さん
の御協力によりまして、ぜひこれを
実行
に移すことができるようにお願いしたいと思うのであります。私
たち
は
再建
の
唯一
の
光明
というものはは
科学技術
の
振興
であると思います。この
決議案
の根本の
趣旨
は、
科学技術
の
振興
を重視するということであります。どうか
皆さん
の満場一致の御
賛成
を得まして本
決議案
の成立いたしますようお願いいたします。(
拍手
)
幣原喜重郎
7
○
議長
(
幣原喜重郎
君) 採決いたします。
本案
を可決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
幣原喜重郎
8
○
議長
(
幣原喜重郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて本案
は可決いたしました。 この際
文部大臣
及び
通商産業大臣
から発言を求められております。これを許します。
高瀬文部大臣
〔
国際大臣高瀬荘太郎
君
登壇
〕
高瀬荘太郎
9
○
国務大臣
(
高瀬荘太郎
君) ただいまの御
決議
に対しまして、
科学行政
の
担当者
としての立場から所見を申し述べたいと存じます。
わが国
今日の
科学技術
の水準から考ええまして、
科学技術
の
振興発展
がきわめて大切なことであり、それが
わが国再建
のための基本的な
條件
でありますと同時に、平和的な
文化国家建設
の理想の上からい
つて
も急速にその
実現
をはからなければならないということは、
政府
といたしましても、もちろん十分
認識
して
努力
して参
つた
次第であります。
従つて
、ただいまの御
決議
の
趣旨
につきましては、ま
つた
く共鳴同感いたすところでございます。それにつきまして、ただいまの御
決議
に指摘されましたいろいろの
條項
は、いずれも適切な
対策
と考えますので、今後さらに検討を加えまして、そのすみやかなる
実現
のための
一段
の
努力
をいたすつもりであります。(
拍手
)
幣原喜重郎
10
○
議長
(
幣原喜重郎
君)
池田通商産業大臣
。 〔
国務大臣池田勇人
君
登壇
)
池田勇人
11
○
国務大臣
(
池田勇人
君) ただいま御
決議
になりました
科字技術振興
に関する
決議
並びにその
内容
の御
説明
に対しましては、
政府
はま
つた
く同感であるのであります。
科学技術
の
振興
が
わが国経済再建
の
基礎
をなすという
認識
のもとに各般の施策を講じて参
つたの
であります。本年の
予算
よりも来年の
予算
は財政の規模が縮小いたしましたが、
科学技術振興
に対しましての出資は相当ふやして参
つて
おるのであります。今後におきましても、今回の
決議
によりまして
十分予算
の査定上考えて行きたいと思
つて
おるのでございます。(
拍手
)
—————
・
—————
山本猛夫
12
○
山本
猛夫君
日程
第二は延期されんことを望みます。
幣原喜重郎
13
○
議長
(
幣原喜重郎
君)
山本
君の動議に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
幣原喜重郎
14
○
議長
(
幣原喜重郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて日程
第二は延期するに決しました。
—————
・
—————
幣原喜重郎
15
○
議長
(
幣原喜重郎
君)
日程
第三、
栄養士法
の一部を
改正
する
法律案
、
日程
第四、
性病予防法等
の一部を
改正
する
法律案
、 右両案は同一の
委員長
に付託された議案でありますから、一括して
議題
といたします。
委員長
の報告を求めます。
厚生委員会理事松永佛骨
君。
松永佛骨
16
○
松永佛骨
君 ただいま
議題
となりました
栄養士法
の一部を
改正
する
法律案
及び
性病予防法等
の一部を
改正
する
法律案
について、
厚生委員会
における
審議
の経過並びに結果の大要を御報告申し上げます。 まず
栄養士法
の一部を
改正
する
法律案
について、その
提案理由
並びに
内容
を
簡單
に申し上げますれば、
昭和
二十三年一月
本法施行
以来の実績に徹しまするに、
栄養士
の
資質向上
をはかるの要ますます緊切なるものがありますとともに、多面において一層
栄養士資格試験
の公正を期する必要が認められるのであります。ここにおきまして、第一には、
栄養士
の
資格
を得るために、
厚生大臣
の指定した
栄養士養成施設
の
修業年限
を現行の一年以上より二年以上に改めるとともに、
栄養士試験
の
受験資格
として必要な
見習い期間
を一年以上より二年以上に延長しようとするものであります。第二には、
栄養士試験審査会
に関する
規定
を設け、本
試験
の公正を期せんとするものであります。 次に
性病予防法等
の一部を
改正
する
法律案
について申し上げます。
昭和
二十二年の
保健所法
の
改正
以来、
保健所
の機能は大いに拡張せられたのでありますが、
都道府県
並びに
政令
で定める三十の市の設置している保健上に対しては、
保健所法
の
規定
により、
都道府県知事
またはこれらの市の
市長
の
衛生事務
に関する
権限
を
委任
することによりまして、第一線の
公衆衛生行政
は
保健所
を
中心
として運営せられているのであります。しかしながら、従来の
衛生関係
の
法律
におきましては、これらの
市長
の
権限
についてほとんど
規定
するところがありませんので、現在は
地方自治法
第百五十三條第二項の
規定
によりまして、
都道府県知事
の
衛生事務
に関する
権限
の一部をこれらの市の
市長
に
委任
することといたし、その
委任
の範囲を
厚生次官通牒
をも
つて
示して来たのでありますが、かような
措置
によるのみでは、なお
行政事務
を行う吏員の身分、
権限
、
委任
に伴う
費用負担
の
関係等
について
種々便
がありますので、これをを
法律
で明瞭に
規定
するため
性病予防外
十四件の
法律
と
改正
しようとするのが、
政府
の本
改正法案提案
の
理由
であります。 次に本
改正法案
の
内容
のおもな点を申し上げますれば、第一は、従来
都道府県知事
の
権限
に属する
衛生事務
のうち、
全国的考慮
を要するもの、その他特殊なもの以外は、これを
政令
で定める市につきましては、その
市長
をして行わしめることにし、各
法律
について、それぞれの事項を
規定
したことであります。第二は、
政令
で定める市の市町村は、その
事務
を行うために、市の吏員の中から食品衛生監視員、畜産検査員等の職員を任命し得ることにしたことであります。第三は、これらの
市長
が行う
事務
について、その市が
費用
を負担したときは、国庫よりその市に対して負担金を與えるようにしたのであります。 この両法案は、二月十二日、予備審査のため本
委員会
に付随せられ、同二十四日、
厚生大臣
から
提案理由
の
説明
を聽取したのでありますが、三月八日、本付託となり、九日の
委員会
において、活發なる質疑応答の後、討論に入りましたところ、
日本
社会
党を代表して堤委員より、一、滿二十年に到達したる全国の男女に対しては、国と
地方
公共団体の責任において周到なる健康調査を実施すること、二、
国民
栄養調査を徹底するとともに、六・三制学校においては全面的に給食を実施すること、三、総合的栄養改善の
機関
を設置すること、この希望意見を付して両法案に
賛成
する旨の意見の関連があり、また
日本
共産党の渡部委員よりは、
栄養士養成施設
における授業科目を再検討してこれを合理的に改革するならば修行期間延長の必要を認められぬとの
理由
で本法案に反対する旨の意見の開陳がありました。 かくして採決に入りましたところ、両法案は多数をも
つて
原案
通り
可決すべきものと決定した次第であります。以上御報告申上げます。(
拍手
)
幣原喜重郎
17
○
議長
(
幣原喜重郎
君) まず
日程
第三につき採決いたします。
本案
の
委員長
の報告は可決であります。
本案
を
委員長
の報告の
通り
決するに
賛成
の諸君の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
幣原喜重郎
18
○
議長
(
幣原喜重郎
君)
起立
多数。よ
つて本案
は
委員長
報告の
通り
可決いたしました。 次に
日程
第四につき採決いたします。
本案
は
委員長
報告の
通り
決するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
幣原喜重郎
19
○
議長
(
幣原喜重郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて本案
は
委員長
報告の
通り
可決いたしました。
—————
・
—————
山本猛夫
20
○
山本
猛夫君
議事日程
追加の緊急動議を
提出
いたします。すなわち、
有価証券移転税法
を廃止する
法律案
を
議題
となし、この際
委員長
の報告を求め、その
審議
を進められんことを望みます。
幣原喜重郎
21
○
議長
(
幣原喜重郎
君)
山本
君の動議に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
幣原喜重郎
22
○
議長
(
幣原喜重郎
君) 御
異議
なしと認めます。よ
つて日程
は追加せられました。
有価証券移転税法
を廃止する
法律案
を
議題
といたします。
委員長
の報告を求めます。大蔵
委員会
理事北澤直吉君。 〔北澤直吉君
登壇
〕
北澤直吉
23
○北澤直吉君 ただいま
議題
となりました
有価証券移転税法
を廃止する
法律案
につき、大蔵
委員会
における
審議
の経過並びに結果を御報告申し上げます。 この
法律案
は、今次シヤドブ税制使節団の勧告によります税制改革の一環として
提出
せられたるものでありまして、この税が有価証券の流通を阻害するという非難にかんがみ、取引高税等流通税廃止の
一般
的方向に即応し、これを四月一日より全廃し、有価証券の流通を円滑にしようというのであります。 この
法律案
は、二月二十四日大蔵大臣の
提案理由
の
説明
を聽取し、爾来
委員会
を開き
審議
を重ねましたが、その詳細は速記録に譲りたいと存じます。 かくて質疑を打切り、本日討論採決に入りましたところ、田中委員は
日本
社会
党を代表し、北澤委員は自由党を代表し、宮腰本貫は民主党を代表し、内藤委員は
国民
協同党及び農民協同党を代表し、いずれも
本案
に
賛成
の意を述べられ、河田委員は
日本
共産党を代表して
本案
に反対の意を表せられました。 かくて討論を終り、採決いたしましたところ、
起立
多数をも
つて
原案の
通り
可決いたしました。 右御報告申し上げます。(
拍手
)
幣原喜重郎
24
○
議長
(
幣原喜重郎
君) 採決いたします。
本案
の
委員長
の報告は可決であります。
本案
を
委員長
の報告の
通り
決するに
賛成
の諸君の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
幣原喜重郎
25
○
議長
(
幣原喜重郎
君)
起立
多数。よ
つて本案
は
委員長
報告の
通り
可決いたしました。(
拍手
) これにて本日の
議事日程
は終了いたしました。本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十六分散会