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谷口委員 社交費だけでも、大体課長級で四千八百円くらい月に出ているようであります。これは社交費と称して自由に使
つている。住宅は、單価を御存じなければ申し上げますが、技術局長は、二百万円で松本幸四郎のお
つた家を買
つている。
編成局長は百三十万円で買
つてもら
つている。私
どもがこういうことを申しますと、ばかばかしい話をして皆さんを騒がせるというようにお聞きになるかもしれませんが、
放送局の
收入は、全国八百何十万の
国民が出している
聽取料である。御
承知の
通りNHKはわずかの人間で金を集めて、百五十万円くらいの資本でや
つてお
つて、現在の資産が時価に評価して六十億以上あるだろうということは
小澤さんも
言つている。これはみんな
国民が出した
聽取料なのであります。なるほど家がなければお困りだろうと思いますけれ
ども、ただ幹部の配置転換とか異動というようなことで、二百万円もする家を買うというようなことは、ま
つたく
国民の出している
聽取料の中から、不当な支出をしていることである。しかも今申したような、当然支拂わなければならない科
学者その他に対して出演料を拂わない。ただでや
つてくれというようなことを
言つている。こういう
経営の仕方をや
つている連中が、この
法案にきめたところによれば、必ずそのまま新しい
協会に入
つて来るにきま
つている。こういう点に対して私
どもは非常に危惧の念を持つわけであります。
なお会計の不当支出の問題でありますが、これにはこういう問題があります。戰争中
NHKの
職員が南方へ戰争の従軍者として出ている。これはもちろん陸軍か海軍の要員として出たものだと思いますが、この戰争に行
つたときの特別手当は新しい
協会に
なつた後には出せなかろうというので、昨年の暮にこれを出しているのであります。これは
政府も御存じだと思います。つまり戰争中、
NHKから陸軍、海軍の要員として従軍した
職員のそのときの手当を、昨年の秋にな
つてNHKは出している。これは金高はたくさんのものでないと思いますが、この点は一九四五年十一月二十四日に進駐軍から「恩給年金及利益ニ関スル覚書」が出ておりまして、「
日本帝国
政府ハ可及的速カニ、而シテ遅クトモ一九四六年二月一日マデニ左ノ各号ニ該当スル者ニ授與セラルル一切ノ公私年金ソノ他ノ給與金ソノ他アラユル種類ノ利益ニツキ、最高
司令部ノ認可セルモノヲ除キ、ソノ支拂ヲ停止スル為必要ナル措置ヲ講スルヤウ指令ス。」ということが出ておりまして、その中に「軍勤務者ニ対スルモノ。」という項目があるのであります。ところが
NHKは、陸軍もしくは海軍の要員として、その
職員が南方に行
つてお
つたときの特別手当を、去年にな
つて、つまり一九四九年にな
つて、新しい
放送協会に
なつたら出せなくなるだろうというので、あわてて出しているのでありますが、これはこの覚書にも反すると思うのであります。こういう不当支出を彼らはや
つている。これを
政府は知らないとは言えないと思うのでありますが、そういう点いかがでありましようか。
はつきりさしていただきたい。