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網島政府委員 お答えいたすにつきまして、問題の
事件がどういう性質のものであつたかということを一応
お話いたす方が、わかりやすいかと
考えますので、簡單に
お話申し上げたいと思います。
先ほど
説明申し上げましたように、
国家地方警察本部におきましては、国産品のFMの機械をつくりまして、それを実用化しようということで、今
実験をや
つておるわけであります。これと並行いたしまして、昨年来アメリカから貸與されました二、三の機械を使いまして、これも並行的に
実験しておつたわけであります。先般の問題は、この二つの
実験を国警として、同時にいろいろ切りかえその他の
方法によりまして、比較検討する
実験を計画しておつたのでありますが、アメリカから貸與された機械の
実験につきましては、これはすでに昨年許可を得ておりまして、この
実験はいつ行われてもさしつかえないわけであります。ところが国産品の機械につきましては、これは製作者がきまりまして、新しくできたものについて、これをその都度許可を得て
実験するというような
状態にな
つておつたのであります。過般の問題につきましては、こういう両方の
実験が並行的に行われておりました
関係上、その真相がどこにあるか、なかなかつかみにくい点がございまして、私
どもといたしまして目下いろいろ
調査して、大体の様子はわかつたのでありますが、この様子を申し上げますと、
国家地方警察本部といたしまして、この
日本で試作された機械につきましては、許可があるまでは
実験しないようにということで、下部の実際の担当者によくその指令を出して注意しておつたのでありますが、その間何か事務の
手続の行き違いがありまして、この米軍から貸與された機械のみならず、
日本でまだ許可にな
つておらなかつた機械からも電波が出たということであります。この点につきましてはまだ多少の疑問がありまして、目下関東地方電波管理局を通じまして、極力真相の糾明に努めておるわけであります。私
どもといたしましては、その真相がはつきりいたしましたならば、
電波行政上必要な
手続をとりたいというふうに
考えております。