○増岡
政府委員 まだこまかい作業はや
つておりません。大きなものについて、先ほど申しましたように
肥料なり、そのほかの
電気を原料とするものについては、大体どういう
影響があるかということを
考えて、その
影響を
考えつつ
割当の方で、調整をして行くという
考え方でや
つておりますが、こまかいものについては、まだどれだけの
影響があるかというふうなことは、
考えておりません。まだ作業ができておりません。ただ御
承知のように、
産業の種類によりましては、原料として
電力を使うものもありますが、大体動力として使うものにつきましては、動力費の割合というものは、それほど生産費の中に大きく占めておらぬという
関係、あるいは
料金の
値上げにつきましても、これは先ほどの質疑応答の中にも、あつたのでありますが、平均して
考えますれば三割二分、あるいは当初
物価庁、われわれも参画して
考えたのでは、四割六分
程度のものは、これはやむを得ないのではないか。それが大体特殊のものを除いては、吸収されるという見込みで、四割六分なり三割二分の
値上げ案を出したわけでありますが、その
値上げが平均であれば、現在の
状況においては、きわめて困難でありますけれども、相当部分が吸収される。特に動力として
電気を使
つているものについては、吸収されるという見込みを持
つておりましたが、その当時の
考え方では、地域差の
程度では、現在の示されておる案よりも軽かつたということのために、相当その
影響が少かつたのであります。ただ今度示された案は、今御議論にな
つておりますように、地域差の
程度が相当従来
考えておつたものよりも、激しいということのために、予想しておつた
程度よりも、地域的に
影響が非常に出て来た。全体としては主割二分
程度ならば我慢をしてもらうとしても、地域的に問題が出て来たという点で、そこにいろいろむずかしい問題があることを予想しておるのでありますが、その点は実は地域的にどういう
割当をし、その
産業はどれだけの
電力が
割当てられて、超過料としては、どれだけ食えるであろうかというようなことを計算してみませんと、具体的な
影響ということも出ませんので、現在
一つの作業といたしましては、大体先ほど申しましたような九十万トン入れた案をつく
つて、それによ
つて一応
割当をしてみて、さらに地域的に検討した結果、非常にアンバランスのあるものについては、具体的に
割当の調整をして行くという
考え方で、できるだけ地域差による
影響を激しく出さないような
考え方で、進んで行きたいというふうに思
つております。ただ
電力料金の
改訂を、最初に
考えましたときにも、従来の地域差、すなわち大口
産業について言えば、上下二割
程度の差ということは、
石炭の統制がはずれまして、非常に
石炭の産地と消費地とにおいては、違
つて来ておるという
関係とにらみ合せますると、少し小さ過ぎるので、もう少し地域差をつける方が、適当ではないかというふうに、
考えておつたのであります。もとより現状におきましては、ある
程度石炭がプールされ、あるいは
電力がプールされるということの建前で、工場ができておりますので、この際一単に地域差をはなはだしくつけるということは、不適当でありましようけれども、
石炭の統制の解除ということと、にらみ合せますると、
石炭はプールをせずに、
電力だけがいつまでもプールをしているということになりますと、今度は
電力を生産しておる地域の
方面から、非常な文句が起きる。先ほども
お話がありましたように、従来も新潟なり、高知県あたりが、プールをしておるということのために、非常に文句があるのでありまして、そういう点もある
程度考えて、
石炭とにらみ合せたような地域差を
考えることが、適当であろうというふうに
考えておるので、従来
通りの地域差ということは、いずれにしてもある
程度改訂を要する問題であつたろうと思います。ただ今度の案は、その
程度が予想よりも、少しひどいというような結果に相なるので、その点は先ほど申しましたような
割当の調整で、できるだけこれを直して行くというようなことで、
産業に対する
影響を、できるだけ少くして行くという
考え方で、作業をいたしております。