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1950-04-07 第7回国会 衆議院 通商産業委員会 第30号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年四月七日(金曜日)     午前十一時二十二分開議  出席委員    委員長代理理事 神田  博君    理事 小金 義照君 理事 澁谷雄太郎君    理事 今澄  勇君 理事 有田 喜一君    理事 風早八十二君       阿左美廣治君    岩川 與助君       江田斗米吉君    關内 正一君       高木吉之助君    田中 彰治君       中村 幸八君    福田  一君       前田 正男君    高橋清治郎君       伊藤 憲一君    田代 文久君  出席政府委員         通商産業政務次         官       宮幡  靖君         通商産業事務官         (通商化学局         長)      長村 貞一君  委員外出席者         專  門  員 谷崎  明君         專  門  員 大石 主計君         專  門  員 越田 清七君     ————————————— 四月六日  電気料金値上げ反対並びに集団住宅における電  気料金制是正に関する請願風早八十二君外一  名紹介)(第二一七〇号)  電気事業分断反対に関する請願川崎秀二君紹  介)(第二一七一号)  同外三件(岡田春夫紹介)(第二二〇二号)  同(河口陽一紹介)(第二二七九号)  同外三件(大野伴睦紹介)(第二二八〇号)  同(上林與市郎君外三名紹介)(第二三一三  号)  同外四件(松本六太郎君紹介)(第二三一四  号)  米代川流域諸鉱山の鉱害除去に関する請願(石  田博英紹介)(第二一七三号)  電気事業再編成案における北陸地区帰属発電所  の容量増加に関する請願鍛冶良作紹介)(  第二一八七号)  特別鉱害復旧臨時措置法制定促進請願(寺本  齋君外一名紹介)(第二一九九号)神戸纖維製  品検査所福岡支所設置に関する請願池見茂隆  君紹介)(第二二二一号)  同(守島伍郎紹介)(第二二二二号)  電気事業分断及び電気料金値上げ反対に関する  請願春日正一君外一名紹介)(第二二八一  号)  電気料金値下げ並びに同地域差撤廃請願(米  原昶君外一名紹介)(第二二八二号)  神島村に海底電線による電力供給請願(石原  圓吉紹介)(第二三〇一号)  電気料金改訂に関する請願風早八十二君紹  介)(第二三一五号) の審査を本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  連合審査会開会に関する件  火薬取締法案内閣提出第一二九号)  参考人より意見聽取に関する件     —————————————
  2. 小金義照

    小金委員長代理 これより通商産業委員会を開会いたします。  神田博君の見えられるまで、私が委員長の職務を行います。  ただいまより火薬類取締法案を議題として審査を進めます。質疑を継続いたします。有田喜一君。
  3. 有田喜一

    有田(喜)委員 本法案保安行政重点を置いていると私は解するのですが、保安行政のみに重点を置いておると、かように解していいのでありましようか。御見解を承りたい。
  4. 宮幡靖

    宮幡政府委員 ただいま有田委員お尋ねでありますが、これは法律の第一條に書いてあります御指摘保安ということに重点が置かれて、火薬類製造販売、貯蔵、運搬、消費その他の取扱いに関しますことの取締りをいたすことが目的でございます。大体御意見通りだと思つております。
  5. 有田喜一

    有田(喜)委員 火薬事業の発展その他事業法的なことを、何ゆえお考えにならなかつたか、それを承りたい。
  6. 宮幡靖

    宮幡政府委員 事業法的な考えを全然持たないわけではありませんのですが、現在火薬の生産につきましては、年間計画を立て、関係向きの承認を得ましてやつておるような状態であります。元来ポツダム政令によつて、定められておりますように、兵器、彈薬——彈薬の一部分として、火薬産業用の部分だけは、通商産業大臣許可を得て、承認される範囲でつくることができるようになつておりまするので、いまだ一般的に火薬というものを自由企業的な面から、一つ事業として考えるのは早いのではないか、かような観点もあります。ことに銃砲火薬取締法との関連上、銃砲との関連を切り離しまして、従来しばしば研究会とか、協議会とか、審議会において、この火薬取締に対しまするいろいろの御意見があつたことは、いろいろの事情で立法化する機会がありませんので、その面だけを今回とり入れたのであります。将来また必要がありますれば、御趣旨のような事業法的な考え方も十分に加えなければならない。あるいは新しい法制手続が必要になつて来るのではなかろうか、かように考えております。
  7. 有田喜一

    有田(喜)委員 大体政府の御見解はわかりましたが、事業法的なものはまた別途考慮する、あるいは現在は行政手段として適当にやつて行く、かように考えていいわけですね。その点は了といたしますが、しからば本法案は第一條にもありますごとく、「火薬類による災害を防止し、公共の安全を確保する」こう言つております。その趣旨から言いますと、この法案名称取締法となつているが、むしろ火薬類保安法というべきではないか、私はかように思うのです。これは言葉の問題だと言つてしまえばそれまででありますが、しかしその名称のよつて来るゆえんが、いわゆる従来の官僚取締り精神の発露でありまして、その精神條文中に織り込まれているように考えられるのです。またその名称のために、今後の運用の面におきまして、ことにまた地方においてはよくおわかりになつておりますが、末端下級官吏においては、ややともするとその運用を誤つて悪影響を及ぼすおそれがある。さような趣旨から行つて取締法と言うよりも、むしろ火薬類保安法言つた方が私は適切ではないかと、かように思うのです。これは單なる字句の問題でなく、先ほど申しましたような精神から言いまして、ことに民主主義の建前から言いまして、その方が適切ではなかろうかと思いますが、それに対する政府の御所見はいかがでありますか。
  8. 宮幡靖

    宮幡政府委員 御意見まことにごもつともだと考えます。現在民主主義を唱道せられております時代におきまして、取締法などという言葉は実にごつい言葉であります。好ましい字句だとは考えておりません。いつそ御指摘のような保安法というようなやわらかい意味を持ちました相互協調的なものがよろしかろうと考えておりますが、今回の措置銃砲火薬類取締法というものを、銃砲火薬とをわけたという流れをくみましたので、知らず知らずのうちにかようなごつい言葉ができて参つたのであります。趣旨はまつたく保安という意味の方が重いと考えておりますので、場合によりまして委員会等の御意向が、そこに重点的にお集まりの場合におきましては、政府としてはそれに対して、あまり異存を申し上げたくない。かような心持であります。
  9. 有田喜一

    有田(喜)委員 お考え方がわかりましたから、この問題につきましては、また他日同僚諸君と諮りまして、われわれとして考えたいと思います。  次にお伺いいたしたいのでありますが、この法律労働基準法との関係がどうなつているか、あるいはこういう法律につきましては、組合の方から言いますと、労働運動を制限するようにいろいろと解釈される向きがあるのですが、この際明確にこの関係がどうなつているかということを、はつきりしていただきたいと思います。
  10. 宮幡靖

    宮幡政府委員 本問題に対しましては、共産党、社会党の各委員の方からも、繰返しお尋ねをいただいたわけでありますが、これは労働基準法に対しまする除外例的な特別法でないことはもちろんでありまして、あらゆる労働法規というものは、この法規と並行的に効力がある。この取締法によりまして、労働運動を制約したり、干渉いたしたり、あるいはこれを規制いたしたりする面は、いささかも残つておらないのでありまして、あくまでも労働に対します諸問題は、現行労働法規によつて取扱いを願えばよろしい、かように考えます。
  11. 有田喜一

    有田(喜)委員 政府のお考え方はよくわかりました。しかしややもすると、地方末端に行きますと、法の精神を正解せずして、いわゆる曲解といいますか、どうも労働問題にも立ち入る弊なきにしもあらずで、この点は私はよほど気にかかるのですが、これに対して政府末端行政機構吏員に対して、どういうような処置をとられるつもりであるか、また現にいかにとられつつあるか。また将来はかようにするという御方針があるならば、この際明確に示していただきたい。
  12. 宮幡靖

    宮幡政府委員 本法の上におきまして、その解釈上御心配のような点に及ぶということはないと思いますが、その中にやはり取締りの必要上都道府県の吏員現場に臨みまして検査をする、あるいは警察官現場に臨みまして検査をする等の規定がありますので、それらが行き過ぎになりますと、あるいは非常な圧迫になる。かような考え方もあろうと思います。これは運用の問題でありますので、十分にこの点は適当な訓令なり指令なりを出しまして、あやまちなきを期したい。かように考えておる次第であります。
  13. 有田喜一

    有田(喜)委員 現在も相当これに対して弊害もあるようですが、現在とつておられる措置政府は相当現場官吏に対して訓令あるいはいろいろな御注意をされておると思いますが、さようなこともありましよう。私はそういうように善意に想定するのでありますが、そういうことは無関心であるのか、もしとつておられるようないろいろな事例があるならば、この際教えていただきたい。
  14. 宮幡靖

    宮幡政府委員 従来の銃砲火薬類取締法によりまして、行き過ぎの点があつたりあるいは労働問題を圧迫いたすようなことがあつたという事例については、具体的にただいま思い出せません。後刻長村化学局長からもしありましたら、その点について申し上げることにいたしたいと思います。従来はやはり法制の不備もありまして、いろいろの点において欠けるところがありましたが、今度は技術主任者あるいは取扱い主任者というようなものを設けまして、あくまでも事業主労働者の間にお話合いを進めていただきまして、自主的な御配慮を願う、かような方向に進んでおりますので、従来に現われました弊害が、もしあるといたしましても、それは十分考慮し是正せられる望みのあるものだと、かように考えております。
  15. 有田喜一

    有田(喜)委員 この法律によりますと、たとえば四十三條におきまして立入り検査というのがあります。もちろんかような規定のある趣旨は私はわかりますが、ややもするとこれが濫用になりはせぬかという懸命を私は抱くのであります。ことに警察官が必要のある場合には、この消費場所その他火薬保管場所などに立ち入りまして関係者質問する。この法の趣旨は私はわかりますが、先ほど来言いますように、末端行政官吏になりますと、この趣旨を曲解していわゆる彈圧的なことになりはしないか、ことに危險物でありますから、これは労資ともに注意し合つて行かなくてはならぬことと思います。いたずらに摩擦を起すことは、私は非常にまずいと思います。これに対して政府はそういうことはこういうようにするということを、具体的に考えておられるならば、この際はつきり示していただきたい。
  16. 宮幡靖

    宮幡政府委員 先刻申し上げましたように、立入り検査等について行き過ぎにならないようにということは、通牒なり指令なりにいたしまして、運用の面において極力是正して参りたい。その方針にかわりはございませんが、大体工場危害防止に関します規程は、労資間でお話をいただきましたものを通商産業大臣認可するということになつております。それからまた労働者適格性と申しますか、それを保持するために保安教育を與える義務があるのであります。これらの点をあわせ考えますと、従来と異なりまして、相当さような現場行き過ぎも、法制の上において是正されようと思いますが、なお御心配点等につきましては、これは実際問題でありますから、十分考慮いたしまして、さようなあやまちを繰返さぬようにいたしたいと考えております。
  17. 有田喜一

    有田(喜)委員 これは小さい問題ですが、四十三條で「帳簿書類その他必要な物件を検査させ、」——帳簿書類検査させとありますが、これはどういう趣旨のものでありましようかお伺いいたしたい。
  18. 長村貞一

    長村政府委員 四十三條によります検査をいたす場所は、ここに書いてありますように火薬類製造所販売所火薬庫消費場所保管場所、つまり火薬が置いてあるところであります。こういう場所には必ず火薬がこういう状態で、こういうふうに置いてあるというのが帳簿書類、その他で明らかになつておるはずでございます。そういうことを記載しております帳簿書類を見る、こういう意味でございます。
  19. 有田喜一

    有田(喜)委員 もつと小さい問題でありますが、警察官関係者質問することができるとなつておりますが、どういうことをねらつておられるのですか。危險を予防するために質問するというのはどうも間が拔けておるような感じがするのですが、これはどういうのですか。
  20. 長村貞一

    長村政府委員 これはそれぞれの製造場所なり、販売場所に現に存在いたします火薬が、どういう状態になつておるか、どういうふうな形で保管し、どういう性質のものがあるかというようなことを、その場所につきまして質問することが主眼でございます。
  21. 有田喜一

    有田(喜)委員 そういうことはわかつて、そこで警察官は何か阻止する権限は持つておるのでしょうか。この法律におきまして、質問しつぱなしでは何にもならないと思うのですが、どういうふうな措置をおとりになるか。
  22. 長村貞一

    長村政府委員 この法律ではここにございますように、質問をするだけのことでございます。その結果判明しました事情で、何か処置することがございますならば、本来の警察立場に立ち返りまして、その程度で処理する、こういうことになります。
  23. 有田喜一

    有田(喜)委員 警察官警察吏員というのは、火薬類に対しまして相当の知識を持つておるのでしょうか。
  24. 長村貞一

    長村政府委員 火薬類は特に爆発の危險その他があるものでありますので、そういう危害防止の見地から、警察官等もその方面に対してある程度知識は持たなければならない、かように考えております。
  25. 有田喜一

    有田(喜)委員 私はここにお互いの誤解が生ずるゆえんがあるのではないかと思うのであります。質問しつぱなしで、本来の警察官立場で、この処置をするとおつしやいますけれども、その点が明確になつていない。従つて警察官がこういうところに入つて行つて労働運動にタツチするのではないかという——政府から言えば誤解、また労働者の方から言えばそう考えるのもむりはないと思うのでありますが、その辺のところを法律でもう少し明確にするなり、あるいは政府において言明だけではどうもはつきりしない。もう少しみなに理解できるように、はつきりとされることが私は必要ではないかと思うのでありますが、どうお考えになりますか。
  26. 長村貞一

    長村政府委員 その点につきましては、本法第四十三條の第四項に特に規定しておりますように、立入り検査をいたしますけれども、これは「関係者の正当な業務又は行為を妨害するものであつてはならず、且つ、犯罪搜査のために認められたものと解してはならない。」という一種の注意的な訓令的な規定を設けたのでございます。こういう趣旨のもとに、立入り検査をするのだということを、明らかにしたつもりでございます。
  27. 有田喜一

    有田(喜)委員 四項はなるほど私にもわかつておるのですが、どうもこれではつきりしておるかどうか。関係者の正当な業務又は行為を妨害するものであつてはならず、且つ、犯罪搜査のために認められたものと解してはならない。」それはわかるのですが、私の言うのは、労働問題が起つたときが問題になるので、正当な行為ではあるかもしれませんが、正当な業務とはあるいは言えないかもしれない。ここに私は問題があるのじやないか。
  28. 長村貞一

    長村政府委員 ただいま御指摘のような問題も、ここに「正当な業務又は行為を妨害するものであつてはならず、」というこの訓令的な規定によりまして、正当な労働運動等は当然これを妨害してはならぬという趣旨を表わしておるつもりでございます。
  29. 有田喜一

    有田(喜)委員 この問題は相当問題になると思います。要するに双方の誠意の問題と言いますか、それを素直にどう考えるかということになると思います。しかし信頼ができない情勢に対しましては、これはあまり真正面からそうお人好しに解釈できないことも当然だと思います。これについて私ももう少し考えたいと思うのですが、またこの質問は他日に讓ることにいたします。  次にお伺いしたいことは危害予防規程でありますが、これは私しろうとであまりよくわからないのですが、この危害予防規程許可といいますか、認可を受けることになつておりますが、それの必要記載事項はどういうことになつておりますか。この法律ではこの点が明確にされておらないのですが、それを教えていただきたい。
  30. 長村貞一

    長村政府委員 この危害予防規程は二十八條に明らかでありまするように、製造者の方でそれぞれの製造場等に最も適当な内容を持つた予防規程をつくつていただきまして、これを通産大臣の方で認可をするという気持でおるわけでございます。通産省の方から画一的な必要な型を與えて、それに規定していただきたいというような趣旨ではないのであります。いつに製造業者の方の現状に即した予防規程をつくつていただきたいというように考えております。
  31. 有田喜一

    有田(喜)委員 もちろん画一的なことは書けない、その実情に沿つた予防規程をつくらなければなりませんが、私の聞いておるのは、しかし最小限度必要記載事項があろうと思うので、その点を教えていただきたい。
  32. 長村貞一

    長村政府委員 この危害予防規程の中に盛られますことは、結局その製造上におきまする災害発生防止に必要な各種具体的規定になるわけであります。前提と申しますか、各種製造場所の構造とか、あるいは製造方法とかいうものにつきましての一種の通俗的全体に共通な技術上の基準は、これは通産省の方として考えなければならぬ問題だと思います。その技術上の基準骨子につきましては、お手元に過日資料として差上げたものがあると存じます。その骨子に基きまして、それをさらに工場ごとに具体化して、予防規程内容にいたしたいと考えております。
  33. 有田喜一

    有田(喜)委員 そういたしますと、その技術上の骨子というものは、業者にはもちろん明示されると思いますが、省令事項になるのでありましようか。
  34. 長村貞一

    長村政府委員 これは省令として規定いたすつもりであります。
  35. 有田喜一

    有田(喜)委員 その点は了解いたしました。次にお伺いしたいのは、作業主任者の問題でありますが、この作業主任者は相当重大なる役割を持つておるのであります。これに対していわゆる国家試験があるのですか。受験資格というものはどういうものでありますか。
  36. 長村貞一

    長村政府委員 この作業主任者は甲種あるいは乙種、丙種等種々わかれております。その甲乙丙の区別に従いまして、あるいは学歴とか、あるいは実際の経歴年限でありますとか、これを区別いたしまして火薬類作業主任者として適するに足る学歴、あるいは実際の経歴を持つておる者に受験資格を與えたいと思つております。
  37. 有田喜一

    有田(喜)委員 今のお答えは抽象的なお答えでありますが、これに対する一つ法規的なというか、省令事項になるのかどうかしりませんが、そういうはつきりしたものがあるのでございましようか。
  38. 長村貞一

    長村政府委員 これは結局省令等によりましてきめることになるわけであります。その具体的な内容をまだ確定いたしておりませんけれども、資料としてあとで差上げます。
  39. 有田喜一

    有田(喜)委員 現在はこういう作業主任者免状については、どうされておりますか。
  40. 長村貞一

    長村政府委員 現在もこれとまつたく一致しておりませんが、この種の主任者はございます。
  41. 有田喜一

    有田(喜)委員 しからば今回の法律によつて従来のいろいろの資格とか、そういうものを相当改変される見込みであるかどうか。
  42. 長村貞一

    長村政府委員 現在は銃砲火薬類取締法施行細則によりまして、作業主任者についての規定をいたしております。やはり甲乙丙にわけまして、学歴その他を骨子としておりますが、おおむねこれによりますけれども、現在は御承知の通り現行法におきましては陸海軍火薬類製造所における経歴等を問題にしておりますが、かようなものは今後は問題になり得ないのであります。また実際の経歴等についても、できるだけそのまま活用されるような趣旨におきまして、今後これをかえて参りたいと考えております。
  43. 有田喜一

    有田(喜)委員 しからば現在資格を持つておるいわゆる作業主任者なるものは、この法律が改められますと、その資格はどういうことになりますか。
  44. 長村貞一

    長村政府委員 現在資格を持つておりますものは、附則の第五項にあります「旧法に基いて交付された火薬類作業主任者免状又は火薬類取扱主任者免状は、それぞれこの法律規定による火薬類作業主任者免状又は火薬類取扱主任者免状とみなす。」これによりまして、そのまま存続させるつもりでございます。
  45. 有田喜一

    有田(喜)委員 そうすると永久に新法によつた主任者ということになるのでありますか。この免状資格をかえるような一定の過渡的期間は必要でありましようが、あらためて出直すというようなことも必要ではなかろうか。私は政府がどの程度今回の法律によつてかえられるかを、さつきから聞いておりますが、はつきりしません。これは政府もまだそれをどういうようにされるかということがきまつておらない、こういうように御答弁になりましたが、この法律からいいますと、あまりかえないというように解釈できますが、もしおかえになるなら、その点を相当御考慮されなければならぬと思うのです。
  46. 長村貞一

    長村政府委員 新法によりまする主任試験その他は省令によつて規定する意味におきまして、まだ提案はいたしておりませんけれども、先ほど御答弁いたしましたように、現在作業主任者というようなものがございまして、これについて施行細則規定をしております。それを元にいたしまして、先ほど申しました趣旨において技術的な点で、現状に即したように行いたいと思うのであります。実質的には現在火薬類作業主任免状を持つておられる方の資格なり能力というものが、新しい規準によりまして認められないようなものになることはないと思います。従いまして、これは規定をつけずに参ることにいたしております。
  47. 有田喜一

    有田(喜)委員 この試験を受けるのに手数料をおとりになつておるのか。もしおとりになつておるなら、どのくらいの手数料をおとりになつておるか。
  48. 長村貞一

    長村政府委員 第四十九條によりまして手数料をとるつもりでございます。これは四十九條の手数料の表の八号以下に火薬類作業主任者免状その他の規定がございます。これによりましてやるつもりであります。  もとよりこれはこの金額の範囲内できめるわけでございまして、これは最高限でございます。
  49. 有田喜一

    有田(喜)委員 現行手数料はどれくらいの額になつておるか。
  50. 長村貞一

    長村政府委員 現在は手数料をとつておりません。
  51. 有田喜一

    有田(喜)委員 そういたしますと、その費用一般の予算から出ておると思うのですが、どうして今回こういう手数料をおとりになるようになつたか、その理由をお聞かせ願いたいと思います。
  52. 長村貞一

    長村政府委員 現在とつておりませんが、今回は一種試験制度のようなものを設けまして、それに合格した人にこれによつて免状を交付するという道を開きたいと思います。これらの点を勘案いたしまして、若干手数料をとりたい、こういう考えであります。
  53. 有田喜一

    有田(喜)委員 どうもわかりにくいのですが、現在は試験制度をおとりになつておらないのですか。
  54. 長村貞一

    長村政府委員 とつておりません。
  55. 有田喜一

    有田(喜)委員 そうすると、單なる資格だけでやられた、そう解釈してよろしいのですか。
  56. 長村貞一

    長村政府委員 その通りであります。
  57. 有田喜一

    有田(喜)委員 試験制度をおとりになると、費用がいるということはわかるのでありますが、そのくらいのことは、国家試験ですから、国でごめんどうをお見になつてもいいし、一般入学試験というものとは、私は相当性質が違うと思う。もちろんこういうものに対して手数料をとつておるところもありまするが、この表で見ますと、これは最高限で、それ以下だとおつしやいますけれども、相当手数料が高いように思います。実際にはもつと低くとるということならば、この法律もそれに即応するようにして、またいろいろ実情がかわつたときに、それをおかえになるというのが至当ではないかと思いますが、実際にはどのくらいおとりになるお考えであるか。
  58. 長村貞一

    長村政府委員 この金額は最高金額でございまして、実際にはこれより以下の額になると思うわけでございます。具体的に幾らにいたしますかはまだ検討中でございまするが、他の各種の條件を見ましても、できるだけ低い金額でとめたいという趣旨で、検討いたしております。
  59. 有田喜一

    有田(喜)委員 どうも政府の御答弁は抽象的になるのですが、もう少しこういうものは実際的に御研究になつて法案を御提出になるならば、現在適当なもの、こういうようにやられる方が適当じゃないかと思うのですが、至急実際どの程度であるかということの御検討を願いたいと思う。  次にお伺いいたしますが、この法律の第五條並びに第七條の関係販売業者の問題でありますが、現在は各府県でいわゆる定員制というものがしかれているように私は聞いておる。現行の定員制を廃して、今回單なる許可制としたのは、どういう理由であるか、その理由をお示し願いたい。
  60. 長村貞一

    長村政府委員 現在の銃砲火薬類取締法は定員制をしいておるわけでありますが、新法の目的、つまり災害防止のための取締りの目的から考えまするならば、新法にありまするように許可制度だけで、十分にその目的を達するのじやないか、特に人数を限つて許可するという、人数の制限を設けなくも許可だけで足りるのでないかという見地から、許可制度にいたしたわけであります。
  61. 有田喜一

    有田(喜)委員 現在の定員制で何か弊害があつた事実があるのですか。
  62. 長村貞一

    長村政府委員 定員制を設けまして格別の弊害というものも考えてはおりません。むしろ定員というような人数のわくを限らなくても、今までの大体の運用から申しますれば、許可制でよろしいのではないかということで、かようにいたした次第であります。
  63. 有田喜一

    有田(喜)委員 現在の定員制は、御承知の通り永年何らの弊害なく、円滑に運用されて来ておるように私は思う。また定員制を廃して單なる許可制としたならば、実際上結局販売人の素質低下を来すおそれがある。また濫立の結果無用の競争を誘発しまして、公共の安全の確保あるいは災害予防という意味で、悪影響をもたらすおそれがある。これは普通のあれと違いまして、冒頭にお伺いしましたように、公共の安全確保ということに中心が置かれておる法律でありますが、私が弊害のない定員制というものをこの際改められた理由を伺つても、あまり積極的な理由がなさそうでありますが、むしろ私は悪影響をもたらすことを懸念するが、その点どう考えられるか。
  64. 宮幡靖

    宮幡政府委員 定員制を廃しましたことによつて、悪影響があるという御意見のようでありますが、政府としましてはただいま具体的にこういう悪影響を生ずるであろうというようなことは考えておりません。同時に技術基準というものにおきまして、許可の條件がそれぞれ付されてありますので、御指摘保安という問題につきましても、従来よりも一層はつきりして来たじやないかと考えております。ことに現在の段階におきましては、火薬製造というものが製造業者販売業者考えまするような、自由な気持でつくり得るものでなくて、年間生産計画において押えられているという形でありますので、悪質な業者が出まして、無用な競争をしたり、むりな製造をいたしたりするというような事態は、現在の段階においては、まつたく想像されないわけであります。この点につきましては、有田さんと見方が違いまして、あるいは御納得が行かないかもしれませんが、十分許可範囲内におきまして、弊害なく行い得るものだと考えて実行して参りたいと思います。
  65. 有田喜一

    有田(喜)委員 私は現在の行き方が弊害があるというならば格別としまして、別に弊害もない、今、政務次官の御答弁により、許可制でも、何ら弊害なくやるとおつしやいますけれども、これは政府の方の許可制に対する今までの経験から申しまして、なかなかそう円滑に行くものではない。そこにいろいろな問題を起す。結局いろいろなみにくい事件が起るのみならず、販売人の素質低下を来す、あるいは濫立の結果を来すということが、ややもすれば起る。この点について政府は再考慮を願いたいと私は希望するのです。  それから次にお伺いしたいのですが、この法律によりますと、輸出を届出制として、輸入を許可制としておる。その理由はどういうわけかということをお伺いしたい。
  66. 宮幡靖

    宮幡政府委員 輸出の方は届出で十分取締れると申しますか、その目的を達し得るという考え方をいたしておるのであります。どこで取締るかと言いますと、輸出の要許可品目に火薬が入つておるわけであります。外国為替及び外国貿易に関する管理法があります。それによりまして、輸出はその方面においてチエツクいたしまして、許可を與えるとかなんとかいうことになつております。また年間生産計画の中には、ただいま輸出を対象といたした生産をやつておらない。国内産業用火薬製造ということに限定いたしておりますので、そのような事態の起ることもきわめてまれであり、しかも貿易管理法によつて許可を與えなければならないという表現になつておりますので、届出で実際さしつかえない、かように考えております。輸入の面におきましては、国内の全体の火薬の需給関係考えての生産計画を立てておりますので、輸入についての特段の必要がある場合においては、許可をいたさなければならない、かような考え方でそういう取扱いをいたしておるわけであります。
  67. 有田喜一

    有田(喜)委員 貿易管理法関係で輸出も許可制になつておる、こうおつしやるのですね。そういたしますと、その主管局は、本法と違つて来るのですか、どうなんですか。
  68. 宮幡靖

    宮幡政府委員 輸出許可に対しますものは、大体これは承認という言葉を使つておりますが通商産業省通商局におきまして與えておりますので、所管は同じになりまして、その間不都合はないと現在考えております。
  69. 有田喜一

    有田(喜)委員 省は同じですが、私は主管局が違うかということを聞いたのです。もちろん二重になることは愼んだ方がよいとは思いますが、その間の連繋方法をどういうようにお考えになつておりますか。
  70. 宮幡靖

    宮幡政府委員 通商産業省の中にも、御承知のごとく生産現局もあり、通商関係の局もあるわけでありまして、そのうち、火薬については化学局が担当いたしておりますが、もしこれが輸出という問題になりますならば、その届出書類は当然化学局を経由いたしまして、通商局にまわつて行く連繋をとつております。でありますから、省内の連絡においては、これが他の省にわたりますと、不便があろうと思いますけれども、省内事務の行き方としては、いささかも支障がない、かように考えております。
  71. 有田喜一

    有田(喜)委員 輸入の許可の方は、單なる保安立場から行かれておると私は解すべきだと思うのですが、ほかの意図は毛頭ないのでございますか。その点をお伺いいたします。
  72. 宮幡靖

    宮幡政府委員 もちろん、この法律精神から申しますれば、取締りということに重きを置いて、輸入の許可制をとつておるのでありますが、なおこれを類推解釈とでも申しましようか、これを繰広げて申し上げますならば、現在の国情下におきまして、火薬の輸入等は必要ないものである、かような観点も、考え方としては含んでおる。もちろん、政府といたしまして、成文の解釈では、取締りの一点から火薬の輸入を許可制にした、かようなことになつておるわけであります。
  73. 有田喜一

    有田(喜)委員 その点もよほど注意していただかないと、保安立場からやると、ややもすると、輸出が届出になつて、輸入が許可になつておる。ここにほかの何かが含んでおるのじやないか、こういうことを世間では相当想像するのです。その点もここで一応はつきり言われましたが、繰返してさような意味を持たない、單なる保安立場から、本法精神から行くのだから政府の今後の運用においても遺憾ないということを、ここに誓つていただきたいと思います。  それから最後にお伺いしたいのは罰則でありますが、六十二條によりますと、「前四條の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対して各本條の罰金刑を科する。」こういうのであります。ところが前四條、すなわち本法案の罰則に関する全條文、すなわちいわゆる法人罰とし、両罰規定となつておるのです。爆薬の危險性から言いまして、取扱上の過誤なからしめるために、相当きつい罰則を設けるということも一応はうなずけます。しかしながら、たとえば第六十一條第二号の、單に帳簿上の記載を誤つたというような事務上の過失に対してまで両罰規定を適用することは、まさに行き過ぎと私は考える。特に注意すべきは、従来も現行取締法の罰則規定を惡用して、末端の不良取締官の不純不正なる動議に基いて、みだりに法人の代表者を告発するというような弊害があつたのであります。これらの事情にかんがみまして、この法案の両罰規定を適宜緩和すべきことを私は考えるのでありますが、これに対し政府見解は、どうでありますか。
  74. 宮幡靖

    宮幡政府委員 有田委員の御意見は、御意見として傾聽すべきものだと存じますが、火薬危險性及び一般保安という観点から考えますと、これは処罰せんがための罰則でなくして、かような重要な危險を伴いますものについて、一層の注意を喚起する意味の罰則であると考えまして、この程度規定は当然であろうと考えて立法いたしたわけであります。しかし御意見のような点がありますならば、これらについての問題も十分考慮いたさなければならないと考えますので、十分研究いたしまして、適当の時期に処理いたしたい、かように考えます。
  75. 有田喜一

    有田(喜)委員 私は最近の立法技術をあまりつまびらかにしないのでありますが、前にも言いましたように、一応両罰規則のうなずける面もあるのです。しかしながら、これが濫用されるおそれが非常にある。従いまして気持から言うならば、本條の刑を科することができる。ほんとうに必要なときは科すが、そうでないときは科さなくても済むというような行き方が妥当であると思うのです。最近の立法技術例を私はよく知りませんが、科することを得というようなことにできないか、そういうお考えがあれば——もちろんできるとは思うのですが、いかがなものでしようか。
  76. 宮幡靖

    宮幡政府委員 行為者を罰することが適当であつて、その法人なりあるいは代表者を処罰することにおいて、矛盾する場合もありますし、むしろ法人の代表者を処罰いたしまして、その行為者を擁護すべき——擁護と申しますか、許すべき事情におかれるような場合が相交錯して起るのであります。この問題につきましては通産省立場としては、その実情に応じました適切なる運用をいたしたい。従いまして有田委員の仰せられるように、科することを得というようなことにできれば非常に妙味がある。妙味があると同時にさような規定を設けると、またこれも惡い方面にそれを使われるというおそれもあります。そこでこの問題につきましては法務府ともいろいろ意見の交換を、まだ現在もやつておるわけであります。われわれの方は処罰せんがための罰則にならぬように、保安の目的を達します取締法としての真の効果を発揮するように、ねらつておるわけであります。御意見の点もありますので、重ねて法務府とも協議いたしまして、適当に処置いたしたい、かように考えております。
  77. 有田喜一

    有田(喜)委員 ぜひその点は通産省としましても、法文に強くうたつて善処されるように希望いたします。ことにさつき言いましたような單なる帳簿の記載漏れというようなことを、あまり罰則々々と言つてやられると、これは従業員も萎縮してしまいます。この点を特に私は政府に要望しておきます。  なお最後に伺いますが、この法律は非常に委任命令が一ぱいです。今までの政府の説明によりますと、現行法が勅令とか省令にまかせ過ぎておるのでこれを法律事項にしたと言われております。もちろん現行法に比べますれば法律事項が多くなつておりますけれども、しかし省令が何十とあるように思うのです。至るところ省令々々で、現在の省令がどういうことになつておるかといつてちよつと聞いて見ますと、政府の方もまだはつきりきまつてないというような点も、先ほどお答えがありましたが、少くともこの法律を審議するには、省令はかくかくになつておる。こういう草案をわれわれに示されるのがしかるべきで、必要な事項は法律の事項にするとか何とか、それぞれわれわれも考えるのでありますが、その省令の草案を至急われわれ委員に配付されんことを希望いたします。
  78. 宮幡靖

    宮幡政府委員 この法律の立案につきましては提案理由で申し上げましたように、法的の体制を整備いたします意味で、委任立法という関係をなるべく少くしようという趣旨から出ております。しかしながらその技術基準等につきましては、やはり省令にまかす方がいいというので、大体省令にゆだねられておるものは、技術基準なりその内容につきましては、成文化されておりませんが、その要項を本日お配りしたはずでお手もとへ参つておると思いますので、それを御参照いただきたいと思うのであります。なおでき得べくんば法律にかくかくのことを入れたいという趣旨は、現在の立法方向として常にねらいとなつております。本国会で御審議願おうと思いまして、せつかく司令部とも折衝を続けておりました計量法のごときは、條文において何百條となります。しかもこれに対しまして度量衡器に関しますあるいは許容誤差の規定等、技術面にわたるものも本法に入れたいと思いまして、非常な努力を拂つております。関係向きもさような意向のように推察して当方としてはやつております。その結果きわめて大部な法律になる。さような欠陷もある。しかしこの火薬法につきましてはさような計量法ほど、大部なものになろうと思いませんので、最大漏らさず法律の中に盛りたい。かような意味考えたのでありますが、遺憾ながら技術方面の基準というものにつきましては、必ずしも軌を一にすることはできない。さようなことで省令にゆだねまして、省令にゆだねることによつて、実施面において、何らかの不便があるという場合におきましては、政府としても十分考えまして、適切なる処置をとりたい。とりあえずはお手元に配付いたしましたような要項で省令を設けたい、かように存じております。
  79. 有田喜一

    有田(喜)委員 時間も大分おそくなりましたので、今伺いました答弁では不満でありますが、他日に質問を留保いたしまして、本日の質問はこれで打切りたいと思います。
  80. 神田博

    神田委員長代理 この際お諮りいたします。先日の理事会におきまして、本案審査の参考とするため、民間の関係者その他本案に対して意見を有せられる方々を、参考人として本委員会に出席を求め、その意見を聽取することと決定いたしたのでありますが、これについてお諮りいたします。理事会の決定通り参考人より意見を聞くことといたしまして、参考人の選定、その他参考人に関する手続等は、あげて委員長に御一任を願いたいと思いますが、このように決定するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  81. 神田博

    神田委員長代理 御異議なしと認めます。そのように決定いたします。なお、意見を聽く日時は、来る十二日水曜日午前十時よりとし、参考人の数は四名、うち経営者一名、学識経験者一名、労働組合側二名といたしまして、その人選は追つて御通知いたしますが、各参考人の発言時間は、一人十五分間以内と決定しておきます。  次に連合審査会開会の件についてお諮りいたします。目下、法務委員会におきまして審査中の商法の一部を改正する法律案は、株式会社につきまして、資本調達の便宜をはかるため受権資本制度及び無額面株式制度を採用いたしまするとともに、株主の書類閲覽権、株式の讓渡性、新株引受権、株主の議決権、取締役の責任、少数株主の権利と保護、外国会社及び罰則等に関する現行規定に改正を加えんとするものでありまして、通商産業上、本委員会に重大なる関係を有する議案でありまするので、すでに理事会等におきまして、本案の説明を聽くとともに、法務委員会に対し連合審査会開会の申入れを行うよう、とりはかろうというように協議をいたしておつたのでありますが、その後、本委員会は付託議案の審査に日を追われ、法務委員会におきましても、多数の議案をかかえておりまするので、今日まで連合審査会を開く運びに至らなかつたのでありますが、法務委員会におきましては、明八日午後一時より連合審査会を開き得る予定と相なつておる旨、委員長に連絡があつたのでありますが、この際、この機会に連合審査会を開会いたしてはいかがと思うのでありますが、このようにとりはからうに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  82. 神田博

    神田委員長代理 御異議ないと認めます。明八日午後一時より商法の一部を改正する法律案につきまして、法務委員会と連合審査会を開くことと決定いたします。  本日はこの程度にとどめまして、午後一時よりは通商産業省設置法等の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会と連合審査会を開会いたします。なお、明八日は先刻決定いたしました通り、商法の一部を改正する法律案につきまして、法務委員会と連合審査会を開会いたします。本委員会の次会は、先に申し上げました通り、来る十二日午前十時であります。  これにて散会いたします。     午後零時十九分散会