○
風早委員 この
政府の
貿易の
政策方針が、ただ今まで通りマンネリでやられるということである限りは、これは結局足をさらわれてしまうと思う。現にタイ米なんかも、
政府は今三角
貿易だか四角
貿易だか、とにかく非常にめんどうな
手続でも
つて貿易をやろうとしておるのでありますが、そういうことがなぜ失敗するか、なぜこう
滯貨をますます
厖大にさすかといいますと、結局できない所とや
つておる。東南アジアというような所とや
つておる。もつと
中共に対して
貿易を促進する必要があることは、
政府も腹の中では十分にこれを認めておると思う。タイ米なんかも今、
日本にはたいへん高い値段で入
つて来るわけですが、これをソ連は一月三十日に無制限に買いつけるということを声明しておる。どんどん買いつけて、結局また中国にそのタイ米が流れておる。こういうことにな
つて来ておる。そういう点を考えてみましても、やはりうかうかしておると、今のような
貿易のやり方では、
日本はますます行詰
つてしまう。
産業方面にしてもまた実際軍事基地からしましても、ある特定の国の
日本に対するいろいろな戰略的な都合があ
つて、その下働き、下請をするような形で
貿易というものが役割を持ち、
品物もまた選択せられておるというふうな実情にな
つて来ますと、これはもうますます行き詰まる一方であるということを考えますので、われわれは
政府の今答弁されたような
貿易方針に対しては、絶対に反対せざるを得ないのであります。
ゴムにしましても、蘭印からの
ゴムの買付をどんどんとソビエトが始めておるというふうに、
貿易の面でも東南アジアまでも、すつかりソビエトに引つ掻きまわされておるような現状です。そういう点を考えてみれば、われわれの目をもう少し広く
中共やソ連に向けて、これらと融和できるような
貿易態勢に、根本的に切りかえて行かなければならぬところまで来ておると思いますが、
政府は相かわらずこれをやろうとしておらない。そういう点で現在の吉田
内閣、稻垣
貿易政策は、もう自滅の一途を辿
つておるとしか考えられない。これ以上
貿易政策について
幾ら聞いても同じようなことを答えられるだけでありますから、私はこれで質問を打切ろうと思います。