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1950-02-06 第7回国会 衆議院 通商産業委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年二月六日(月曜日)     午後二時五十二分開議  出席委員    委員長代理 理事 神田  博君    理事 小金 義照君 理事 澁谷雄太郎君    理事 村上  勇君 理事 今澄  勇君    理事 有田 喜一君 理事 風早八十二君       阿左美廣治君    岩川 與助君       江田斗米吉君    門脇勝太郎君       多武良哲三君    中村 幸八君       福田 篤泰君    福田  一君       前田 正男君    山口シヅエ君       柳原 三郎君    伊藤 憲一君  出席国務大臣         通商産業大臣  稻垣平太郎君  出席政府委員         通商産業政務次         官         (通商企業局         長)      宮幡  靖君         通商産業事務官 石原 武夫君  委員外出席者         專  門  員 谷崎  明君         專  門  員 大石 主計君         專  門  員 越田 清七君     ————————————— 本日の会議に付した事件  産業復興公団法の一部を改正する法律案内閣  提出第一五号)  特別鉱害復旧臨時措置法案についての公聽会の  公述人選定に関する件     —————————————
  2. 神田博

    神田委員長代理 これより通商産業委員会を開会いたします。  前会に引続き私が委員長の職務を行います。ただいまより産業復興公団法の一部を改正する法律案議題として審査を進めます。質疑を継続いたします。今澄勇君。
  3. 今澄勇

    今澄委員 産業復興公団法の一部を改正する法律案内容については、大体大した問題もございませんので、簡單に四点ばかり全般的な問題について御回答を願いたいと思います。  第一は一月十六日付のメモランダムによりますると、産業復興公団、それから繊維貿易公団鉱工品貿易公団閉鎖機関整理委員会特別調達庁保有物資を本年中に処分を完了するように勧告されております。しかしながら有効需要が極度に減退し、厖大滯貨を抱えておる市場に対して、さらに数百億円に達する政府のこれらの滯貨を放出して、はたしてその消化が可能であるかどうか。さらに前記各機関の滯質の状況並びにその処理の見通しについて、正確な資料を私はもらいたいのでありまするが、この際御答弁願えれば、ひとつ簡單に願いたいと思います。
  4. 宮幡靖

    宮幡政府委員 ごもつともなお尋ねでありまして、ただいま貿易公団が持つておりまする滯貨処理につきましては、一月のメモランダムを待つまでもなく、その前から滯貨処分につきましていろいろな勧告をいただきまして、それに沿つてでき得る限り急速に滯貨処理をいたして参りたい。省内でもいろいろ協議をいたしておりますが、御質問の中にもございましたように、多額の滯貨を一時に市場に放出いたすことによりまして、市場状態を混乱させる等のことも考えられますので、それらを見合いまして、ぜひ司令部から参りました意向に沿うような処理をいたしまして、急速にかような公団という過渡的な機構廃止いたしたい、かように努力しております。もつともただいま提案になつております産業復興公団につきましては、全体の資産関係と申しますか、それは大体二十七億円程度でありますので、この方は本年一ぱい、すなわち十二月三十一日までの間に処理するという方針を立てましても、さほどの困難もなかろうかと思つております。しかしながら貿易公団につきましては、今後いろいろとむずかしい面が出て来るであろうと思いまするが、やはり順次これを実行に移しまして、その状況市場の方の調節ともあえて不つり合いではないというような状況に進んでおりますので、あるいは所期の通り十二月三十一日には完全に公団事務を終ることができるのではなかろうかと思つております。万が一にも残務整理のごとき形におきまして、若干のものが残つたといたしますれば、仮称臨時業務局というようなものでも、通産省の中に設置いたしまして、当分の間、それによつてただいまの残務整理処理をして参りたい。解散いたしまして清算すれば、これは別でありますが、清算以外の残務等がありましたら、さような処置を講じたいと思います。現在臨時業務局機構につきまして、研究を加えておるような状況でございます。
  5. 今澄勇

    今澄委員 それで私の聞きたいところは、この産業復興公団保有物資処分だけならば、私ども簡單であろうと思うが、このメモランダムによるところのこれらの数多くの機関保有物資を、本年中にもし処分するということになれば、そのトップに出ておる産業復興公団のこの法律案の審議にあたつては、どうしてもそのほかの一般機関保有物資処分と関連して考えざるを得ない。そこでこれらの一般保有物資が一体どの程度つて滯貨状態がどうなつておるかという資料を、お出し願えるかどうかということが第一点。  それでこれらのいろいろなものを今年中にもし片づけるとすれば、それは大体どういうような具体案があるか、その具体案についてお聞かせ願いたい。この二つについて、もう一ぺん御答弁願いたいと思います。
  6. 宮幡靖

    宮幡政府委員 御要求は資料として配付いたした方がよろしゆうございますが、滯貨の表というものも資料としてお配りした方がよろしゆうございますか。
  7. 今澄勇

    今澄委員 資料としていただいた方がいいです。あとでいろいろ法律案が出るだろうから、それらの参考にひとつ……
  8. 宮幡靖

    宮幡政府委員 ここに他の貿易公団資料は、探し出せば一部あると思いますが、その準備をして参つておりませんので、次会まで御延期願いまして、資料の係に命じまして、できる限りの資料をととのえまして、お目にかけることにいたしたいと思います。産業復興公団の方でしたら、内容企業局長の方から申し上げます。
  9. 石原武夫

    石原(武)政府委員 産業復興公団資材在庫につきましても、本日はちよつとございませんが、次会までは資料を差上げ、それによつてごらんをいただくことに願いたいと思いますが、概括的なことを申し上げますと、復興公団が取扱つております資材は、復興公団が本来自分の所有権のもとに持つておりますものと、兵器処理でありますとか、あるいは不正保有物資でありますとか、政府委託を受けて、復興公団現物を扱つておるものと二つございますが、それを合計いたしますと、十一月末で、金額にいたしまして二十七億七千五百万円というのが資材の量でございます。それは半分々々でございまして、復興公団が本来所有しておりますのが約十三億円、それから政府委託を受けておりますものが十四億八千万円という数字でございます。その間品目別の内訳もございますが、これはいずれも詳しいことは、資料ごらんを願いたいと思つております。
  10. 今澄勇

    今澄委員 それで以上のいろいろな点については、せつかく大臣もお見えになりましたから、資料によつて詳しく検討するということにいたしまして、次は、今の公団等所有物資の現状は、われわれが調査するところによると、性格を異にしたいろいろの品種のものが、同一の箇所に雑然と保管され、また同一物資各所に保管されて、売り買いが著しく不円滑になつておる状態であります。またこのことは公団側現物把握を非常に困難にしておりまして、帳簿整理の不徹底と相まつて販売業務促進を妨げておることは申すまでもありません。さらに、各機関閉鎖を目前に控えて、業務処理に熱意を欠くうらみさえも私どもは感じておるのであります。  以上の点に鑑みまして、滯貨についてたなおろしをし、品種別在庫調査を実施しなければならぬと思います。その上で新たに物資処理委員会のごとき機関を設けて、これに在庫を肩がわりせしめて、一元的に滯貨処理に專念せしめることが処理促進ともなり、また公団廃止促進せしめるゆえんであると、私ども考えるのであります。このような処理委員会のごとき機関を設けてやられる御意向があるかどうか。またそういう御意向がないとすれば、それにかわる具体的な何か方策をお考えになつておられるかどうか、お伺いいたしたいと思います。
  11. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 今の今澄委員の御質問の問題でありますが、臨時物資処理委員会というものをつくる意思があるかどうか、こういうお尋ねであります。ところが、私はその前に、今の資材の所在が、同じ製品において、いろいろあつちこつちにわかれておる。これはいろいろの仕事処理上において非常に困難である。その他いろいろな点をおあげになつておるのであります。これはむろん御指摘のような点もあると私は存じます。と同時に、これを動かして集中するということのために、要するところの経費の問題も考慮する必要があると思います。幾ら経費をかけてもよろしいから、何でもこの箱はAのもの、この箱はBのものというようにする方がよろしいことであるかどうか、こういつた点も、また考慮に入れなければならぬと思うのであります。従つて今の御意見のような、処理委員会を設けるかどうか、あるいはまた設けた方が適当であるかどうか、あるいはまた現在ありますところのわれわれの方の何らかの課、あるいは何らかの機関において、これをやつて十分であるかどうか、その点については、なお研究いたしたいと存じます。
  12. 今澄勇

    今澄委員 大臣から、なお御研究するという御答弁がありましたが、私は、現在の公団廃止促進するというような政府立場からは、急速にこれらの問題をどうするかということを、おきめ願わなければならぬと思います。  さらに次の点は、有効需要を伴わない市場へ、しかも短期間に処分を強行するのでありますから、勢い投売りということになります。このように、政府みずからがダンピング競争をしいるようなことは、もとより市場を圧迫しまして、ひいては産業界に深刻な影響を與えることは御承知通りだろうと思います。またこれらの投売りの結果、公団等の経理は相当な赤字を生ずる。ひいては国家財政に無用の負担をかけるということも必然になつて来るのでありますが、こういうやり方は均衡予算の建前に反すると思うが、この点についてはどういうふうにお考えになるか。  それから、公団等滯貨処理は、数百億円に上るところ民間資金政府に引上げるという結果を意味する。これは現下の金詰りに拍車をかけ、中小企業者の尋常でないこの苦難のところを、非常な資金不足に苦しめて、企業をさらに困難に陷れることになるが、これについて大臣はどうお考えになつておるか。  それから公団等滯貨処理にあたつて政府は以上の三点を愼重に検討した上で、これらの公団滯貨処理ということをやらなければならぬが、以上の三点は十分御検討済みで、これらの法案を出されたかどうかということについても、ひとつ御見解を承りたいと思います。
  13. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 今、今澄委員の御指摘の点は、まさにその通りでございます。これがたとえば市場を撹乱する、あるいは市中資金を吸い上げる、その他御指摘の点については、私はもつともだと思います。同時にまた、これを整理するということが必要であることも、これは私お認めになつておられると存ずるのであります。そこで、その調和をどうするかということが、われわれに課せられた問題でありまして、できるだけそれぞれの品種市場に対して影響を少くする。同時にわれわれがこれを処理して行く。これはこの復興公団の問題に限りません。われわれの方の貿易公団滯貨についても同じようなことが言えるのでありまして、これだけに限つた問題ではないので、一般的にそういう問題があります。公団手持品処理という問題と、これの整理という問題とは、その間にいろいろ矛盾した性格を持つておることは、もちろんであります。しかしいつの場合でも、ある程度の矛盾は何らかの形で打開しないと、実行には移れないのでありまして、その点については、通産省は御承知のように業者立場に立つ省でありますから、業者立場を十分考慮しながら、影響を與えないことを考えて、これが処理を進めて行きたいと考えております。
  14. 今澄勇

    今澄委員 ついでに大臣にお伺いしますが、一月十六日付のメモテンダムで、この産業復興公団のみならず、繊維貿易公団や、鉱工品貿易公団閉鎖機関整理委員会、あるいは特別調達庁保有物資を、これまた本年中に処分をするようにということが勧告されておるわけであります。それで私どもは、本公団保有物資処分のみならば、それほどの影響もないと思うが、これらのメモランダム通り実行される御意思がもしあるとするならば、これらの厖大な、ほかの機関が持つておるところの保有物資とも見合せるというと、相当これは大きな影響を及ぼすと思いますが、これを処理する具体的な方策なり、御意見なりがございましたら、あわせてひとつ伺いたいと思います。
  15. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 これは、今お話のように、今年中にこれを処理するようにというメモをもらつております。できるだけそのメモの趣意に沿いたいように考えておるのであります。しかしながら実際問題といたしまして、われわれは着々その方に進んで、しかも影響を與えないような形において整理ができておると、実はうぬぼれております。たとえば貿易公団滯貨について考えてみましても、繊維公団におきまするところの、いわゆる政府保有の百九十八億円ばかりの綿布、あるいはそれ以外の九十一億円の綿布、こういつたものは、大体すでに国内放出処理——まだ二割くらい残つておるかもしれませんが、大部分がもうすでに終了いたしております。そのほかに絹類につきましても、すでに処理が済んでおるようなわけでありまして、この前の委員会あたりで、貿易公団滯貨という問題がありましたけれども、今日は滯貨ということをお話くださいますと、われわれの方で喜んで滯貨が少くなつたということを、いばりたいぐらいに存じておるようなわけでありまして、そのように整理は順次進んでおります。先ほど申しましたような方針で、業界に影響を與えない形において、できるだけ整理をやりたいという方針でやつております。これはただあらかじめ方針を立てる、こういうことでは商売は参りませんので、やはり市況に応じ、あるいはいろいろなこれに対するところの手を打ちまして、そうしてこれが影響を可及的に少くする。こういう形でやつております。
  16. 今澄勇

    今澄委員 今のお話でございますと、非常に滯貨減つて市況への影響もないというお話でございましたが、大体において現下市況を見るというと、非常にあらゆるものが行き詰まつて、特に中小企業のごときは、三月危機と言われて、企業庁の長官処分問題を引起すような事態に至つておることは、御承知通りであると思います。滯貨問題は昨年来から大きくいろいろ問題になつておりましたが、今日までのところ金融の方法で一応処理をして来たということが言えるわけであります。ところが滯貨金融も、すでに御承知のように銀行勘定の総計は大体一千億円に上ると伝えられておりまして、銀行資産の構成から見ても、非生産的な滯貨金融というものはすでに限度に達しておる。しかも日本の産業復興にはこれほどむだなものはないと思われます。これに対して何らか適切な手を打たなければ、本来資本力の弱いわが国のメーカーや、あるいは問屋は滯貨を持ちこたえられないで、そのために貴重な物資が不当な安値で、海外へ流失するおそれが多分にある。私どもはこのような現象はすでに実際各所に見受けておるところであります。すでに日産業や経済同友会を初め財界がこぞつて産業復興公団等政府機関による滯貨の一時買上げを強く要望しておることを、新聞紙上にもその記事を見るし、いろいろ陳情も受けておる。そこでこの際大臣はこれらの要望を入れて、そのような滯貨政府買上げるというようなことによつて救われる御意思は全然ないかどうか。  それから今いろいろ申し上げましたいわゆる滯貨金融については、今後はしからば滯貨金融の必要はさらにない。滯貨に対してはそのような銀行の協力を得られないでも、十分やつて行けるという御自信がおありであるかどうか、この点について御見解をひとつ承らせていただきたいと思います。
  17. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 第一問の市中滯貨買上げ意思がないかという御質問に対しましては、ございませんとはつきり申し上げます。市中滯貨政府がただいま御指摘産業復興公団なり、あるいはその他で買上げるということは、先ほど今澄さんが御指摘なさつた議論と矛盾すると私は思うのでありまして、この点はない、こう申し上げれば万事御了解だと存ずるのであります。  第二に滯貨金融について、かりに銀行滯貨金融をしなかつた場合に、一体それはどうするんだ、こういうような御質問のように私は思うのであります。これは実際問題として今後滯貨ができるかできないかという問題に帰する点でありますが、私は市中滯貨も昨年の暮ごろから比べると、減つておると私は存じておるのであります。なお滯貨金融につきましては、われわれのそれぞれの関係局課におきまして、ごあつせんも申し上げておりまするし、これについては十分の手当ができ得るものと考えておる次第であります。
  18. 今澄勇

    今澄委員 よろしゆうございます。
  19. 神田博

  20. 有田喜一

    有田(喜)委員 政府一般公団に対しましてだんだんとこれを廃止する方向に進んでおられるように承るのであります。公団廃止、私も同感でありまするが、この産業復興公団は今回改正になつておるのですが、政府といたしましてはこの産業復興公団をどの程度まで持つて行こうとされるか、ある時期にこれは廃止することがあると思いますが、大体今のお考えはどういうようなお考えでありますか、それを承つておきたい。
  21. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 今の御質問でありますが、ほかの公団よりもやや趣を異にしておる。これは有田さん自身がお話になつておる意味も、そこにあると私は思うのでありますが、やや趣を異にいたしておりまするので、他の公団廃止同一にわれわれは考えがたい、かように考えております。しかしながらいつまでも公団組織を置いておくべき筋合いでない、これは私は有田君も御同感だと思うのでありまして、今復興公団処理いたしておりますものが、一応すでに処理することになつておりますいわゆる兵器処理、そういつたようなものについての仕事は、大体終末になつておりますし、従来やつておりました仕事も大体整理の緒につくということを目途といたしまして、二十五年度一ぱいは継続して行かなければならぬ、かように考えております。
  22. 有田喜一

    有田(喜)委員 近く船舶公団廃止されることになつておりますが、船舶公団は、この産業復興公団と同じように相当船舶資材を保有しておりますが、船舶公団廃止の際は、その船舶用資材を、産後で承継するというようなことも漏れ承つておりますが、通商産業大臣はやはりこれを承継するというような御方針のもとにおられるのか、もし受継がれれば、これは運輸大臣の主管になるかと思いますが、あの資材をどうするかというようなことも承つておきたいと思います。
  23. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 今お話の事柄は、多少話合いには上つております。しかしながら実際に船舶公団が解散しまするときに、一体どれだけの資材が残るのか、これを引継ぐほどの価値があると言つてはおかしいですが、引継ぐほどの数量の資材が残つて行くのかどうかということもまだはつきりいたしておらぬようであります。聞くところによれば、それほどの必要もないというような意見もあるようでありますし、われわれの方は、この点はいま少し船舶公団が持つておりました資材相当の量に上るというような場合には、また考慮しなければならぬかと存じますけれども、大体ただいまにおいてはそんな必要はないのではないかというように考えております。なおこの点は運輸当局話合いをした上で、考慮いたしたい、かように存じます。
  24. 有田喜一

    有田(喜)委員 通産省産業復興公団監督権を持つておられる。もちろん経済安定本部が表面的な監督者でありますが、実質的な監督通産省であると、私は心得るのでありますが、今まで通産省産業復興公団に対して、どういう程度監督をされておつたか、たとえば産業復興公団に対する会計監査あるいは業務監査というようなことに対して、相当積極的に監督されておつたか、今までの監督状況を承りたいと思います。
  25. 石原武夫

    石原(武)政府委員 まず第一に復興公田の役員の任命は、通産大臣が任命しております。それから業務その他復興公団が行います事業計画につきましては、安定本部が形式上認可はいたしますが、安定本部長官から通産大臣協議がありまして、実質的にはこちらでもその内容を検討して、意見をつけて、安定本部に回答しておりました。それによつて安定本部認可をいたしました内容等につきましては、十分われわれの方でもよく調査をいたしております。それから会計につきましても同じように、決算等はわれわれの方で見ておりますが、利益金につきまして、帳簿は現在のところは一々調査はいたしておりません。
  26. 有田喜一

    有田(喜)委員 今政府委員の御答弁によりますと、通商産業省が産業復興公団業務上、実際上の監督をおやりになつておる、こういうように承つた。そこでお伺いいたしたいのでありますが、これは計数上の問題になりますので、本日御答弁がしにくければ、むしろ私は資料としていただきたいのですが、ぜひお願いいたしたいと思いますが、復興公団に対しましては、世間いろいろな流説が飛んでおります。私はそれがデマであらんことを希望するのでありますが、しかし事実としてそれを検討いたしたいと思います。  第一に伺いたいことは、最初の産業設備営団から産業復興公団に引継いだときの、いわゆる承継物件、そのときの財産並びに債権債務承継状況明細を、これはあとけつこうですが聞かしていただきたい。そうしてまた産業復興公団が正式にと言うか、法律改正によつて真公団なつたときの同様な承継状況、すなわち産業設備営団から産業復興営団なつたときの状況と、それから産業復興営団から産業復興公団承継したときの承継物件、それから財産並びに債権債務承継状況を承りたい。なおその後産業復興公団が開始されてからの毎期の貸借対照表及び財産目録明細——單に表面の数字だけではなく、相当詳細なる明細をいただきたい。なお損益計算明細もいただきたい。それからなお設備の貸付がありますが、それがどういうところへ貸付けなつたか、またその貸付け條件その他の明細。また資材売却がありますが、その売却状況というようなことの明細表を、本日でなくてけつこうですが資料をいただきたい。その上で私は産業復興公団に対する御質問をまた続けたいと思います。その明細をぜひ承りたいと思います。  それから次にお伺いしたいことは、本日の議題とは直接の関係はないのでありますが、承りますと、中小企業庁の蜷川長官が、新聞の発表においていわゆる三月危機を叫んだ、そういうような理由で、何でも外務大臣官邸朝飯会か何かで、それが問題になつて、罷免することになつて、それが廣川幹事長より発表されたこと、新聞紙上で見たのでありますが、私は公務員人事政党人によつて左右されることは、非常な弊害があると思う。かつて往年の内閣が更送になるごとに各省の人事を左右した。それが非常に弊害が生じて、事務当局政務当局を截然と区別して今日に至つているのであります。ことに今日公務員法が施行され、しかも民主議会なつた現在におきまして、かかる弊風が再び擡頭せんとすることは、私は非常に遺憾と思いますが、これについては新聞紙上知つた程度でありますので、この際通商産業大臣から、これの真相とこれに対する、通産大臣のお考え方を承りたいと思います。
  27. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 この問題はおそらく有田さんもお聞き及びではないかと思うのでありますが、予算委員会川崎委員その他の方から御質問がありましたので、その節私は川崎委員、それから共産党の米原さん、社会党の西村さんあたりにもお答えいたしておいたのでありますが、この委員会での御質問でありますからお答え申し上げますが、そういうような話があるということが新聞に出たのは、私承知しております。それからまたそういつたような話が、いわゆるお話として出たのだと、私はさよう承知いたしております。しかしながら御承知のように蜷川長官といいますか、中小企業長官の進退につきましては、懲戒免官なら懲戒免官だということは、私が、所属長官が責任を持つておりますので、従つて私がさように申しませんことについて、新聞の記事がどのように出ましようとも、これは新聞の記事であると御承知を願いたい。私はさように存ずるのであります。
  28. 有田喜一

    有田(喜)委員 しからば新聞の記事に出たことは、間違いのない記事である。かように了解してけつこうですか。
  29. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 それは少し意味が違うようです。私の言うのは、新聞の記事についてはどんなことがあるか、新聞記事には懲戒免官にするというようなことが出ておりましたが、所属長官は私であつて、私自身は懲戒免官をするということを一言もしやべつたことはないのでありますから、私は新聞記事の懲戒免官ということについての責任は全然負えません、かように申し上げているわけであります。言えかえれば私自身はさようなことについて考えていない。こういうことを申し上げればそれで足りると思います。
  30. 有田喜一

    有田(喜)委員 通産大臣は懲戒免官にするということはまだおつしやつていないようですが、いわゆる朝飯会か何かで、懲戒免官にするという議が出たという事実は、間違いないと通産大臣もおつしやつたようにうかがわれるのですが、これはいかがですか。
  31. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 速記をよく見てください。私はそんなお答えをしてないのであります、そういう記事が新聞に出ておつたということを申し上げたのであり、またそういうような話が、たとえばわれわれが二、三人集まりまして、話をして、あれはけしからぬじやないか、あれは首ものだねというようなじようだん話や、いわゆる話合いはよくやることであつて、これは私先ほど申し上げたように、この問題は所属長官がきめるべき問題でありますから、どこにどのような話が起きましようとも、問題ではありませんし、またそういう問題がまじめにとりあげられたら、私のところに正面からお話があるはずでありますが、私は何らそういうお話を承つていないのであります。従つてそれは新聞で書き立てられた一つのトピック、こういうことでお考えなつたらよろしいのだろうと存じております。
  32. 有田喜一

    有田(喜)委員 しからば主管大臣である稻垣通商産業大臣は、蜷川長官に対していかなる措置をとらんとしておられるか、その見解をお聞きしたい、
  33. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 あの出された記事の内容そのものについては、私は何とも考えておりません。これははつきり申し上げます。但しこれを別にいたしまして、蜷川長官がたとえば省議にも出て来ない。これは有田さんもやはり公務員をなすつた関係で御承知と思いますが、省議には長官は必ず出席すべきものであります。しかしながらたびたび要求をいたしましても省議には出席いたしません。それからまた今回あの問題が出ましたので、どういう事情で出たのかを確めるために当人を呼びましたところが、当人はいないということであります。国会の開会中に政府委員であるところの中小企業長官が、当該大臣に全然断りなしに旅行してしまつた、こういうことは、公務員として御経験のある有田さんも、これははなはだ穏やかならぬこととお考えになると、私は存ずるのであります。そういうような事実があります。このことをただちに確めようと存じたのでありますが、遺憾ながら本人は私に無断で京都方面へ——これは中小企業庁の用事だと申しておりましたが、とにかく出かけて行つて、私に全然断りなしであります。  それからああいつたような統計の書類が参りました場合には、これを一応常にわれわれの方は、これは従来の経験で有田さん御承知だと思いますが、ああいつたものは一応省議にかけます。省議にかけて、しかる後に発表をいたすのであります。ところがこれは全然省議にはかかつておりません。また省議に相談も受けておりません。従つて私はあの内容自体知らなかつた。ああいう統計の集まつた結果についても私は、省議にかかつていませんから存じないのであります。むろん私は省議に全部出席するというわけではありません。しかしながら出席いたしませんでも、省議にかかつた問題は、あとで全部報告を受けておるのでありますが、その報告にも全然なかつたのであります。そこで当人を探したというわけであります。ところが当人は無断で旅行いたしておつた。そういつた点は公務員として、はなはだおもしろからぬことだと存じております。しかしながら、それが懲戒に値するかどうかというようなことは、私はまだ考えておりません。これについては、その省議に出席しなかつたというようなこと、今私が指摘いたしましたようなことについて、十分検討いたした上で、私自身の考え方をまとめるべきものである、かように考えております。
  34. 有田喜一

    有田(喜)委員 省議に出て来る来ないという問題をとりあげられたようでありますが、私の経験によりますと、省議に、中小企業庁の問題で非常に重大なときには、所属大臣が出て来いという催促をされるべきはずだと思いますが、そういう催促があつたのかないのか、たいがいの場合は、忙しいときはその代理を出すということが、しばしばあることでありますが、私は通産省の慣例はよく存じませんが、現にこの委員会におきましても、委員長が忙しければ委員長の代理を神田さんがやつておられる。またきようは通産大臣がお見えになつておりますが、お忙しいときにはかわりの政府委員がやるということは、始終あることでありまして、これは私はそう大きな問題じやないと考えます。また長官の無断出張云云の話がありましたが、私の常識から見ますならば、長官が出張されるにはおそらく旅費をもらう、旅費をもらうには何か出張の書類を出さなければ会計課長は旅費を出さない。また会計課長がその旅費を出したならば、おそらく大臣直属の官房の補佐官として、会計課長から大臣に連絡すべきはずだと私は思うのであります。こういうことはしばしばあることでありまして、大臣が一々お前はいつ出張するかどうかと言うことは、お忙しいからだで普段からやつておられないと思います。要するに官房長と大臣との連絡が悪かつたにすぎないのじやないかと私は思います。  またあの発表云々の問題でありますが、これは大臣の御見解で、こういうものは省議にかけるべきであると言われればそれまででありましようが、あの発表というものは、要するに事実の統計を集められたその事実を発表されるものでありまして、私はそれが大きく長官がやめなくちやならぬというような問題でないと思います。何度も承りますと、そのときにはやはり本省の広報課の事務官の立会いのもとで発表された。これはどの省に行きましても、発表に対して主管大臣の許可がなくても、そういうことはありがちのことでありまして、長官をやめさすとか、あるいは辞職を勧告するというような問題ではないかと私は考えるのですが、大臣はやはりそういうことを、それほど重要としてお考えになつておるか、また承ると大臣は懲戒免官というようなことはしておられないようでありますが、辞職を勧告されたというような事実もあるようであります。私は中小企業庁の長官は、御承知通り中小企業を擁護するところの一番大事な役割だと思う。ことに今日の中小企業は、非常に重大なる危局に際会しておりまして、私は非常に重大なる時期であると思います。いたずらにこういうような問題で、中小企業庁の長官を更迭せしめることは、きわめて不適当なことではないかと考えます。ことに中小企業庁は外局でありまして、外局長官というものは、内局の局長とおのずから違うのであります。そこは大臣もよく御承知のことと思いますが、相当独立性を持つております。ことに中小企業庁のできたときのいきさつから見ますと、中小企業庁は相当外局のうちでも特別な独立性を持つておる。中小企業庁の設置法を見ましても、中小企業庁がみずから国会に対して意見を提出するというような條項さえあるのでありまして、これは一般の外局よりも、もつと独立性を強く持たした官庁であります。かような点を考えますと、この長官の辞職勧告とか、あるいは罷免ということは、きわめて私は重大なことだと思います。これに対する大臣の御見解を再び承りたいと思います。
  35. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 有田さんは私がさつき言つたことを、全部お聞きになつておられたかどうか、実は私疑うのです。私がさつき申し上げたことは、どうも聞いていただけなかつたのじやないか、せつかくおしやべりしてもむだのような気がするのですが、まず第一にあの内容についてとやかく言つていないことを私は申し上げておる。しかるに内容を取上げてお話になつておられる。これは間違つております。私の言うことをよく聞いていただきたい。  省議に重要なことがあれば呼べばいいじやないか、これは記録を見ていただきたい。たびたび省議に出席することを要求するけれども、来ないということを申し上げております。それもはつきりしていただきたい。私の言つたことをよくお聞き願いたい。聞かずにいろいろ議論を進めますと、どうも間違いが起つて来るから、この点をはつきりしていただきたい。  それからして旅行するのはかまわないが、官房長官は旅費の問題で知つておるはずではないか、それはごもつともであります。筋道からそうなります。しかしながら私の省では政府委員になつております者は、議会が始まりましたときは、議会を尊重する意味で、全部足どめをいたしております。そこでどうしても行かれる方は、局長にしても、外局の長官にいたしましても、一々私に特に理由を付してお断りを願つているのであります。あの当時雑貨局長も大阪へ参つております。それから鉄鋼局長も広幡へ参つております。これらは一々私にその理由を付して、許しを得て行つているのであります。また資源庁長官はわずか小田原辺にまで参りますにも、私に断りを言つてつているようなわけでありまして、この通産委員会を尊重する意味において、政府委員はいつでも待機の姿勢におらなければならないのでありますから、従つて旅行する場合でも一々断りをしてもらうのは、規律の上において私は必要だと存じております。これはいいではないかという御説には、私は賛同いたしかねます。そこでそういう問題については、私は手落ちがあつたかに今でも存じております。この点は間違いありません。ただこれをどうするかということについては、先ほども申し上げますように、私はなおこれらの点について十分研究した上で、考慮いたしたいということを申し上げたのであります。それをひとつよくお聞取りを願います。同じ質問は避けていただきたいと思います。
  36. 有田喜一

    有田(喜)委員 通産大臣の御答弁に返して言うならば、私は長官の出張はいいではないかとは申しておらないのであります。それはよく聞いていただきたいと思います。官房内部の連絡が惡かつたのではないかということを、指摘いたしているのであります。必ずしも長官大臣の所へ、私はいつからこういう理由で出張いたしますと言わなくても、それは書類の上でも、口頭の上でも、また大臣が忙しくておられないときは、その留守の官房長から言つて連絡をとれば、しかるべきではないかと私は申しております。なお議会を尊重することは非常にけつこうであります。しかし幸か不幸か、あの当時は本会議はありました、しかし本会議に対しては大臣が当るのであります。この委員会は不幸にして一回開かれましたけれども中小企業長官をわずらわすほどの問題はなかつた。これはもちろん形式的から言えば議会開会中には旅行することはいかぬと言えるかもしれませんけれども、実質的におきましては、私はそう大した問題ではないということを申し上げておきます。先ほど申し上げましたように、中小企業というものは、今日非常に重大なる時局に際会している。大臣はこの長官の問題につきましては、愼重なる態度をもつて臨まれんことを切望いたしまして、私の質問は打切ります。
  37. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 私はこまかい言葉じりをとらえるのはよしますが、いまお話しになつたことは、私が前に言つたところと違つたところがあります。私はそんなことは申し上げません。中小企業対策が非常に重大であることは御同感であります。従つて私自身といたしましては、私の所属長官の進退については、私自身が最も正しいと思い、最も至当なと思うところの判断をして、処理いたすつもりであります。それは処理するかしないかもきめていないのでありまして、先ほど申し上げたように考慮中であります。私の最も正しい判断に従つて、これが処置をいたしたいと存じていることをつけ加えておきます。
  38. 風早八十二

    ○風早委員 今日は通産大臣が出席しておられますから、今の問題に関連して、私の方からもお尋ねいたしたいのです。今いろいろ有田委員からの質疑応答で、ある程度大臣見解はわかつたのでありますが、しかし新聞その他で見ますと、非常にこの問題が不明朗です。大体朝飯会でもつて、そういうことがきまつて、そうしてこれが廣川幹事長の口から新聞に発表されたという、その事実については大臣は何も言つておられない。ただそういうことが新聞に出たということは認める。これが大臣の御答弁の第一点だつたと思うのです。ところがまた同時に大臣は、その記事については何も考えておらないと言われる。これは私どもとしては、はなはだ驚くべきことである。あの朝飯会大臣が出ておられたのか出ておられないのか、それは知りません。そういうことは別にお互いに関係ないことでありましよう。しかしとにかく新聞に出て世間をこれだけ騒がしている。この廣川幹事長に対して何も考えておられない。これははなはだわれわれとしてはけげんにたえない。いやしくもこの中小企業庁を管轄下に持つておる通産大臣として、その部下の重要な人物が、一党の幹事長によつて非常に軽率に新聞紙に出される、それは幹事長が出したかどうか知りません、知りませんが、とにかく新聞にそう出ている、その影響が現にある、非常に世間にシヨツクを與えている、こういう際にこの記事について何も考えておらないと言われるのは、はなはだけげんにたえないわけですが、これはどういうことになるのですか。この点が了解の行くように御答弁願いたいと思います。
  39. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 記事について考えていないということは、有田氏の御質問とあわせて私の返事をひとつお聞き願いたい。私はあの書いてあるものが、いわゆる三月危機でけしからぬとか何とか、そういう問題について私は記事を問題にしていないと言つているのでありまして、記事そのものについての問題じやない。私は記事の内容について、これをけしかるとか、けしからぬとかいうようなことを問題にしていない。かように申し上げたのでありますから、その点ははつきりいたしておきます。それからなお朝飯会云々の話でありますが、私は朝飯会がどうであろうとこうであろうと、そんなことは関係はないので、私は私身の考え方を申し上げているのです。
  40. 風早八十二

    ○風早委員 朝飯会のことは別に、朝飯会に出ておられるか出ておられないのかというようなことを、問題にしようとしてはいない。ただ新聞に出た事実について、それは社会的に影響を與えている。そのことに対してどういうふうなお考えがあるかということを聞いているわけであります。その点については、何らお答えがない。廣川幹事長通産大臣、この関係もわれわれとしてははなはだおかしなことだと思う。とにかく普通の常識から言えば、その所管の大臣というものが何も知らない間に、一つの政党の一幹部が、ああいうふうな発言をしたということに対して、少くもこれはその事実であるかどうかということを糾明せられる態度が、あつてしかるべきだと思うのです。そのところを、ただ新聞記事に出たことについて何も考えておらないと言われる点が、われわれふに落ちないというのです。これは今後もまた起ることであると思います。今回は中小企業庁の長官だけの問題でありましたが、同じようにまた他の局長が、たまたま同じような性質で問題が起つて来る。ある一党の幹部がこれに対してまた軽率な言動をはくという場合におきまして、いつでも通産大臣は自分が言つたことでないから全然これは関知しない、何とも考えておらない。こういうことでは、通産行政のこれからの運営におきましても、大臣の部下にある各局長その他にとつても、はなはだ不安きわまるものではないかと考えるのでありますが、われわれ通産関係の議員としても、これは一応大臣見解を承つておきたい。
  41. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 新聞記事のことを問題にしておられるが、あれについて新聞記者が私に尋ねたことを、ごらんなつたと思うのであります。それには私はそういう問題で懲戒とか何とかいうことを考えていないという、私の態度をはつきりしております。これは所属長官のきめるべきことでありて、他の人々が云々すべきものでないという私の考え方を、はつきりいたしているわけであります。それは翌日の新聞で、あなたごらんなつたと思います。
  42. 風早八十二

    ○風早委員 今のことを私は承つているのではない。それは先ほどからもうわかつている。問題は廣川幹事長がこういうものを新聞に出した。この点について、もし事実でないならばこれを取消さなければならない。もし事実であれば、それに対してはどういうお考てであるか。こういう点で大臣見解を伺つているわけでありますが、その点はちつともまだお答えになつておらない。
  43. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 これは私は、私の発言によつて十分取消されていると考えております。新聞の発表その他については十分取消されていると考えております。
  44. 風早八十二

    ○風早委員 これははなはだ遺憾な御答弁であります。ただそれは大臣としては、自分の所管上のことであるから、一応自分の口からそういう意思を表示しない以上は、その他の記事というようなものは間違いであり、問題でない。こういう意味で自然に取消されるものであると考えるでしようが、問題はそうでなくして、一党の幹事長がこの重要な行政の人事に対してくちばしをはさみ、しかもそれが新聞に発表せられたことについて、大臣がただ御自分の一方的な意思を表示されたというだけで、廣川幹事長との関係がさつぱり明瞭でない。これはやはり問題が重要なものだけに、大応大臣の方からその弁明的なものを、われわれは聞きたいと思うのであります。
  45. 宮幡靖

    宮幡政府委員 風早委員お尋ねは、大臣に対してのお尋ねでありますが、民主自由党の廣川幹事長に関連しているお尋ねでありますから、あるいは御意にかなわない点もあるかと思いますが、私から当時の真相をはつきり申し上げまして、御了解をいただきたいと思うのであります。  ただいま大臣答弁中にございましたように、大臣朝飯会で朝酒でも飲んでの放言であろうと言つたということが、新聞に出ておりますが一大臣はその通りに記者会見で申しました。元来朝飯会なるものの性格は、内閣との連絡機関ではなくして、俗に申せば現在の内閣と民主自由党との連絡の集まりというふうに、世間も認めておりますし、実際内容はそういう形であります。その会において廣川幹事長が罷免するとか、懲戒免官すると言つたとか、あるいはそういうふうなことを言つたらしいという意味の記事でありましたので、大臣はその所信を述べられて、通産省におけることは自分に権限があるのであつて、他の者がさようなことに介在されては困る。もし党において適当の機会があつたならば、政府との連絡の政務官として、ひとつ幹事長にも話しておいてもらいたいという要求がありましたので、その新聞記事が出ました翌日党に参りまして、ああいう記事のようなことを言つたか言わないか、真相はいずれにしても、もし言つたとするならば通産行政上大臣立場として、はなはだ迷惑と感ずるわけである。今後こういうことのないようにひとつ御注意願いたい。いやしくも通産省に関しますことは内局であろうが外庁であろうが、通産大臣が、われわれも御協議にあずかつて処理して参る問題で、ただいま懲戒免官等のことは考えておらない。事実と相違するようなことが出ることは、はなはだおもしろくないと思うから、今後もあることであるが、かようなことについてはあらかじめ御相談なり、あるいは直接大臣意見言つていただく、さような方向で処理していただきたいということを特に申し入れまして、御了解を得ております。もしそのことを取消さなければ効果的であるかないかいうことは、ただいまの内閣性格上、この点で十分に通産行政は円満に、しかも常識的に処理されて行くものである、かように信じている次第でございます。
  46. 風早八十二

    ○風早委員 われわれとしては、常識上そういうふうなことで簡単に済んだということは、はなはだ意外に思うのでありますが、問題はそこをお尊ねしておつたわけです。要するに一言にして言えば、通産大臣の面子を——これはわれわれも通産関係の議員ですから、やはり大いに考えるのです。通産大臣の面子というものは一体どうなるのかという意味で、実は大臣の態度がはなはだ解せなかつたので伺つたのです。今後こういう問題が起らないように、ひとつ十分に通産大臣としての絶大なる権限を、威厳を保つていただくように、切に希望しておきます。  第二に具体的な内容の問題、さつき有田委員が聞かれました今後蜷川長官をどうするかという点でありますが、この点についていささか御見解が出ておる。この際一々繰返しませんが、二、三理由をあげられました。つまり蜷川長官の職務上のいろいろな、いわゆる欠陥なるものについてあげられておる。しかしこの際にそういうことをあげられることが問題であるのは、もしもそういうことをあげられるだけで終るといたしますならば、これは廣川幹事長が間違つてつたにしろ、はなはだその態度がよろしくなかつたにしろ、とにかてあの新聞に出た懲戒免官の記事が初めて生きて来ることになるのでありまして、そこでぐつと問題を行き過ぎた形で出しておいて、そうして結局は依願免官くらいでほうり出してしまう。客観的にはそういう働きを持つておりまして、この際に蜷川長官のそういう職務上の欠陥をここで洗うということは、なははだ遺憾だと思う。しかもこの問題の内容が問題なのでありまして、それは先ほどから有田委員言つておられます中小企業に関する事実の問題——蜷川長官中小企業の現在の惨状、要するにありのままの惨状をできるだけ正直にしたというだげの話です。これは今聞かなくてもわかつておりますが、最もこれは聞かなければならないことなんだ。それを出したということ、これを出さなければほんとうの中小企業の対策は出て来ないのである。中小企業の問題が特に重要だと今大臣も言われたのでありますが、問題は何が重要かというと、中小企業を救済することが重大なんだ。しかるにその救済の前提として、ありのままの中小企業の没落の惨状がわからなければ、対策も何にも立たないのです。この点があるから世間では非常に問題にしておる。これは実質上内容が妥当であれば、多少手続が行き過ぎたとかどうとかいうことは、あえて問わなかつたかもしれない。しかしみな中小企業の問題では沸いておるわけでありまして、そこへ打つて来てこうやられるとしますと、政府当局と蜷川長官との関係というものが、非常に変なことになつて来る。私はこの際に中小企業行政というものの前途を考えた場合において、どうしても蜷川長官の今までの業績はむしろこの際そういう手続上の問題でどうした、こうしたあるいは閣議に出なかつたということより何よりも、実際に中小企業を救済するために、どれほど闘つていたか、どれほどその職権を使つてつたかというそのことに、やはり問題の標準があると思う。そういう点からすれば、大臣としてもやはりその下僚でありますから、長官のそういう面を、やはりこの際同時にはつきり出して来るということでなければ、これから長官をどうする、こうするという免官措置に関する問題の結論が出て来ないと思う。そういう点で私は明らかに大臣の発言が片落ちでないかと考えるのでありますが、これは大臣はどう考えておられますか。
  47. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 これも先ほどお答え申し上げました通り、あれははつきり出ておりませんで、誤解を招く記事であるように私は思いますけれども、とにかくあの記半そのものについて、これがいいとか悪いとかいうことを言つた覚えはちつともないので、記事そのものについての調査内容あるいは発表の仕方、これはありましようが、ししかしとにかくあの記半そのものについての問題を、ここで論議をしようとも思いませんし、またあれについてけしからぬということを一つも言つたこともない。先ほど有田さんがお答えしたと同じ考え方であります。
  48. 伊藤憲一

    ○伊藤(憲)委員 私は蜷川長官の問題について、すでに有田君、風早君から話されまして、大臣お話も伺つたので、大体盡きておると思うのですが、ただ一点この問題についてしばしばあの新聞記事に出たようなことを問題とされないということを、大臣言つておられるのですが、何と大臣がここで言われましても、もしこの際依願免職その他のことによつて処分されれば、これが原因だと一般には考えられるわけです。考えられるばかりでなしに、事実上他の理由をつけてその問題は不問に付す、しかし他の理由をつけてはいくらでも処分することができる。この問題は蜷川長官だけでなしに、他の官公吏の問題にも及んで来るわけです。現に貿易公団、特に鉱工品貿易公団においては、稻垣通産大臣を初めとして不正問題を摘発しました。その摘発した後に争議のことを理由にいたしまして、懲戒免職の措置をとつておるのです。こういうことが他に及ぶことをおそれるわけです。ことに国会の審議を尊重するとか何とかいうことになりますと、吉田総理のごときは、しばしば大磯へ引込んでしまいまして、総理大臣初めあまり尊重してない。この際何と理由をつけても、これが正直なことを言つたということが理由で、長官がやられる。そうするとこれは他の官公職員に対しても、その先例が及ぶということ、それからこれは與党もそうであろうと思うのですけれども、少くとも野党はすべて反対しております。またおひざ元の通産省の労働組合がすべて反対しております。それから中小企業者はもちろん反対しております。こういうことも大臣は考慮されて、この問題に対して善処していただきたいと思う。そうでなければ、ことに通産省の職員はあまり安心して働けないようなことになるのではないかと思いますので、考慮してもらいたいという希望を述べて、ついでに大臣がそういうことについて、私の言つたことばかりでなしに、この問題に対する一般の関心に対して考慮を払う意思があるかどうかということを、一言お伺いしたいと思う。
  49. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 先ほど申し上げましたように、外庁の長官の任免の責任は、所属長官たる私にあります。処分するしないは私の考えにある。そうして私はこれについて先ほども有田君にお答えいたしましたように、私の考えをまとめて適当に処置するつもりであります。今の御意見は私の参考にいたします。
  50. 風早八十二

    ○風早委員 それでは産業復興公団の問題について、稻垣通産大臣お尋ねしたいのであります。先ほど政府の滞貨処理に関する御方針が若干出ておりましたが、やはり今後の産業復興公団仕事に関連いたしまして、緊要原材料の国家予備在庫制度というふうなことについて、われわれはまだ本委員会において、一向承つておらないのでありまして、この際この点について御説明を願いたいと考えます。
  51. 石原武夫

    石原(武)政府委員 ただいまお尋ねがございました緊要原材料の保有と申しますか、そうした問題についてはまだ現在までのところそうしたことをやるとか、やらぬとかいうことはきまつておりません。
  52. 風早八十二

    ○風早委員 すでに産業復興公団において一月十六日付ですか、この緊要原材料の国家予備在庫制度に関する件というものが出ておるわけでありますが、われわれは正式に政府の方からこれの説明を伺いたいのです。これは考えておらないとか、おるとかいう問題ではないのであります。そういう段階はとつくに過ぎておりまして、知らぬはわれわればかりであります。この点については、政府の方から少し具体的に御説明を承つておきたい。これは私たちが新聞紙上を通じてでも一応考えるところによりましても、今後の産業復興公団の事業内容にも関連する問題であると考えるので、この際に伺つておくことが一番適切であると考えるのであります。
  53. 宮幡靖

    宮幡政府委員 ただいまの一月十六日のメモでありますが、それは経済安定本部に参つたメモだと思うのでありますが、産業復興公団を初めとして、その他の公団に対しましての滞貨その他の処理について、何か適切な案があるかというようなことを聞かれたような意味のものでありまして、こうしろという命令的のものでなかつたと、現在私記憶しております。先刻お尋ねのありましたときに概略お答えておきましたが、公団などという過渡的な制度はよくない、貿易公団等につきましては、はつきりと年内には処理を済ましてしまいたいということを答えておきました。従つて産業復興公団につきましては、ただいま具体的にこうという案はできておりませんけれども、やはりおおむね同一の線に沿つて処理ができるならば、処理して参りたい、こういう構想で研究を進めております。もし歴年末等におきまして、あるいは会計年度末等におきまして、処理し切れない残務等がありましたならば、清算は別といたしまして、その業務の一部は臨時業務局というようなものにでも承継いたしまして、処理すべきものではなかろうか、この問題についてもただいま検討を続けておるということを、先刻お答えしておきましたが、ただいまの段階といたしましてはその程度で、おもに専務当局で検討しまして、いまだ大臣のところに成案を得まして御報告するような段階にまでなつていないことを、御了承願いたいのであります。
  54. 風早八十二

    ○風早委員 今まで政府はいつもそういうふうな御答弁をされます。電力の問題にしましても、電力再編成委員会が今あるから、それの答申が終るまでは、政府としては白紙だといつたような形で、全然お答えがないのです。しかしこういう問題は出てしまつたら、今までの事実、経験上から見ましても、ほとんど決定的となつてしまうのでありまして、出る前に政府はそういうような動きがあるならば、これに十分タッチして、進んで国会に諮つて、国会の意向を十分にその際に中に組み入れて、これに対する政府の所見を決定するというような態度に出られることを、われわれは望むのであります。そういう意味におきまして、今度の緊要原材料国家予備在庫制度といつたようなものは、これはどこから出て来たのかという大体の想像はつくわけでありますが、こういうふうなものがすでに出ておるわけです。とにかく大臣の手元に来ようが来まいが、事実もう出ておるわけでありまして、それが大臣に来ておらないということになれば、大臣はこの通産行政の将来に対する積極的な態度が欠けており、不十分であるということを、ただみずから証明するものだけでありまして、決して問題そのものがこれでなくなつてしまうわけではないのです。この際にわれわれはこの緊要原材料といつたものは一体何であるか、こういうことについても非常に関心を持つておるのでありまして、政府にどうしてもこの点については、今あり合せの材料にしましても、われわれの納得の行くような御説明を再び要請したいと思います。
  55. 宮幡靖

    宮幡政府委員 風早委員のいわゆる緊要原材料というものの内容は、前回にもお答えしましたが、ただいま知つておりません。しかしながらその方面で調査は進んでおるということを、この間の委員会の御意見もありましたので、一応確かめたところ、調査は進んでおりまするが、通産省に対しまして、あるいは公団に対して、引継げとか、どういう処理をしろとかいう交渉を受けたこともしなければ、またどういう処理をいたそうとも考えておりません。従つて先ほど申し上げましたように、大臣に御報告申し上げてお指図を受けるような段階に進んでおらないことを、重ねて申し上げます。
  56. 風早八十二

    ○風早委員 ほかの公団はいずれももうどんどんと清算業務に入り、やがてこれはみな廃止せられるということになつているのに反して、産業復興公団は新しくまた融資の道をつけるというふうにして、また新しく特別な役割が加わつて来るのじやないかということを当然に思わせるような改正の理由であります。従つてわれわれはこの際にこれと関連して聞いておるのです。しかし百歩譲つて公団に一応今のところ関係がないとされましても、それは何らかの形で出て来るのでありまして、この公団業務は事実縮小されて来る。この際に問題が二つあるのであります。業務が新しく加わらないならば、新しくこの融資の道をつけなければならぬというだけの理由も、はなはだ発見しがたい。もし加わるとすれば、これはこの公団という名前で残るか、あるいは他の政府機関になるか、それは知りませんが、とにかくいずれにしましても、この緊要原材料の国家予備在庫制度というものは、出て来るにきまつておるわけでありますから、この際にその点を率直に出していただきたいと、私は重ねて申し述べておきます。
  57. 宮幡靖

    宮幡政府委員 私ども委員各位の御発言を尊重いたしまして、できるならば懇切丁寧なお答えを申すべきだと考えておりますが、ただいま何もかもおわかりになつておる風早委員から、他の公団は順次廃止する過程がはつきりしているが、復興公団はちつともそういうねらいがないじやないかというようなお話があつたのであります。これも前回概略お答えしておきましたように、私が申すまでもなく、産業復興公団なるものの性格と、他の貿易公団との性格は違つておる。先般門脇委員からのお尋ねもありましたが、農林三公団の問題とあわせての御質問に対しても、速記に残つておる通り、これは貿易公団等のやるべき性質のものであつて、それが産業復興公団に移るものではなかろう、かような見解を申しておいたわけであります。しかも今回の一部改正の、借入金をなす道を開きましたことは、新しい仕事をやろうという含みのものではなくして、復興金融金庫から借入金をする一途しか、與えられておらなかつた復興公団が、復金の貸出し停止によりまして資金繰りに困つて参りましたので、特にその借りかえ的な措置といたしまして、預金部から融通を受けられるよう法律改正をいたしたいということは、提案理由で申し上げた通りでありまして、内容といたしましては、昭和二十五年度における現金収支予算は、昭和二十四年度よりの繰越し現金一億四千三百万円程度で出発いたしまして、保有資材売却と、委任処理資材の取扱手数料や建設関係設備の賃貸料等によつて、収入総額は大体三十三億五千四百万円と見込まれておるのであります。一方支出の方は、価格差益金の納入と、新規資材の受入れで十九億、事業費に八億、復金よりの借入金で資材関係の償還に二億一千七百万円、その他人件費、事務費を加えて、その総額はやはり収入総額と同様の三十三億五千四百万円となつております。年度といたしましては収支が均衡を維持しておるというようなことが、提案理由に書いてありますが、時期的な相違によりまして、前半期において、第一・四半期には所要資金が三億一千九百万円、第二・四半期におきましては一億二千四百万円、合計四億四千四百万円程度資金が不足して来るであろう。その場合に借入れの道がなくてはいかぬので、預金部から、融通を受けられるんだ。この法律改正の趣旨でありまして、これが何でもどんどん借入れがありまして、新しい業務を盛大にやつて行こうとか、あるいはただいまは発表せぬが、何かそこに含みがあるんじやないか。かようなお尋ねでありますけれども現在のところは重ね重ね申し上げますように、この産業復興公団に借入れいたしまして、かような物資処理するとか、あるいはかようなことをしたらよかろうとかいうような交渉も受けておらないことは、それに相違ない状況にあるのでありますから、御了承をいただきたいのであります。
  58. 風早八十二

    ○風早委員 お尋ねしても、この最も根幹の問題についてお答えがないので、むりにお答えを願うわけに行きませんから、あとまわしにします。結局これは本委員会の問題になるわけでありますが、しばらく待つことにいたします。この産業復興公団業務なりまた人事なり、こういうものについて通産大臣はどういう関係にあられるのか。これは業務に関しては先ほど若干御説明がありました。人事に関してごく最近であります、前回の本委員会において、私は宮幡政務次官にお尋ねしましたが、宮幡政務次官は、その際に全然報告を受けていないというお話であります。しかしもうすでに事実は起つているのです。それは産業復興公団で新しく十九名の首切りが突然あつた。この首切りは理由は何かと言いますと、職場の秩序の保持ということだそうであります。しかしそれ以上に具体的な事実が上つておらない。また実際どこから考えてみても、そういう職場秩序の保持ということをいまさら取上げなければならない何らの事態も起つておらない。私はあまりけげんであるから、わざわざ産業復興公団へ総裁に会いに参つたのです。総裁は旅行中でありましたから、やむを得ず総務局長に会つていろいろ説明を聴取したのでありますが、全然説明はできない。一体どこでこういう首切りを指図されておるのか、われわれにははなはだわからない。また総裁には会つておりませんが、総裁の一存でやつたのか、あるいは通産大臣が命令されたのか、その辺のところがわからないので、今日あらためてお尋ねしたいと思います。
  59. 宮幡靖

    宮幡政府委員 この問題は後刻大臣からもお答えをいただきますが、前回保留させていただいてあります関係上、一応そのお約束の意味で、この際発言を許していただきます。前にも申しましたように、公団人事は総裁に御一任する。公団人事で直接通商産業大臣が関連いたしますものは、御承知通り役員、参事と申しますか、部長、次長級の人事につきましては、大臣が任命することになつておりますが、その余のことにつきましては、総裁において処理することになつておりますことは御承知通りであります。従つてこの前首切りが行われておるが知つておるかというお尋ねでありましたが、総裁からまだ報告に接しておらぬので、内容はわかつておりません。事実を確かめまして、お尋ねに対してお答えする。かように保留しておきました。総裁においでを願いまして、実情を伺おうと思いましたが、総裁はお留守で、あるいは御病気ということでありましたか、総務局長から報告がありまして、二十人の整理が行われたということを承知いたしたわけであります。その理由といたしましては、それぞれの職場の公報等に載せ、あるいは通達等をいたして、それぞれ職員の方に御了解を願つて手続をとつておるのでありますが、他面におきましては復興公団の中のことに資林部の職員の態度が非常に激しくて、結局その活動は職場の規律を乱すものである。かように考えました。中には長期欠勤あるいは勤務成績不良に該当する者もありますので、円満に辞職を申し出た者に対しましては、依願免官の手続をとり、しからざる者は四月一日において解雇するという勧告をとつた。それによつて処理された。かような事実を知つたわけでありまして、この点は私どもよりもむしろ風早委員の方が現場において御承知だと思います。しかし通産省としてながめますと、各委員からも御指摘がありますように、早く公団というものは整理して行け、こういうおしかりのある反面においては、その方々の首切りをやつてはいかぬ、かような言葉でまたおしかりを受けております。先刻風早委員のお言葉の中にも、鉱工品公団お話が出て参りましたが、鉱工品公団は決してむりな整理はいたしておりません。かえつて関係方面からこれだけの定員にしろということにつきましても、職場転換その他によつて、なるべく失業者を出さないように、大臣の配慮もありましたように、定員も、順次処理されて行く。仕事業務量等に押されまして、この公団の声明とともに適当なるところの人員整理ができますように努力しておるのであります。しかるところ鉱工品公団の労働組合等においては、親心を知らないと申しましようか、ときどき逸脱した行動をいたします。かえつてどもは不快に感ずる行為が多いのであります。鉱工品公団も今後整理をいたして参りますけれども、すでにそれにも段階がついて季節々々の仕事量、これを見究めまして整理されて行くのでありますから、ことさらに残酷なことをやろうとは、逆産省においては考えておらないのであります。しかるに復興公団においては、他の公団及び一般通産職員の整理の時期におて、当然一つの政府機関として行政整理的な措置を講ずべきであつたにかかわらず、総裁はまかされた人事権の範囲内において、きわめて寛大に処理して参りまして、今産業復興公団がわれわれの省に所属いたしますいずれの機関とも違つて、定員過剰による整理をやつていない状況にある。しかもそれが職場秩序を乱す状態にありましては、これを整理するのはむしろ総裁の行き方が手ぬるかつた。そうして事今日に至つたのではないか、かようにさえ思われる状況でありまして、決してそこにむりな整理が行われておらないものである。しかし総務局長から報告いたしましたことを本省といたしましては了承いたしまして、大臣までその顛末を報告しておいたような次第であります。
  60. 風早八十二

    ○風早委員 今お答えがありましたから、いよいよそれに関して疑問が起つて来るのでありまして、総裁の整理が手ぬるかつたと言われますけれども、その整理という意味は、もちろんこれは定員法なりによる整理の意味だろうと思いますが、そういうことと今回の整理とはまつたぐ違う。今回の整理というのは、職場の秩序の保持という理由がついておるのであります。しかもその職場保持という重大なる理由を裏づけるような事実をわれわれは発見しがたいのです。今ほかの公団について親心を知らないとか、逸脱行為があるとかいうようなお話がありましたが、総務局長に会つてみましても、組合活動というものを全然理解しておらぬのです。しかも労働組合法などというものがありまして、これによつてはつきりつくられておる労働組合、そういうものが当然どういう行為をしてよろしいか、またこれをしなければ事実労働組合というものはやつて行かれないわけであります。そういうことを全然理解がない。頭から労働組合というものは妨害的なものであるといつたような、そう言わんばかりの頭で見ておられる。でありますから、その一方的な考え方から、今度の場合でも職場秩序の保持という一方的な判断でやつて来られる。何かそういうふうな具体的な事実が起つたかと言えば、何にも起つていない。第一、一番驚くことには、そういうことについてはだれがどういう勤怠状況であるとか、席を離れたとか、一番知つているのは課長でありますが、その当該の担当課長は全然知らない。課長にも相談しない。そうしていきなりやみくもに、ばかつとやつて来る。その勧告も全然受取つておらないうちに、すでに首切りが発表されておるというような人もその中におる。そういつたような非常に理不盡な、乱暴な首切りが行われておるのでありまして、こういうことについては、今お話のように総裁にまかしてあると言われますけれども、やはり全体として産業復興公団の今後の運営において、監督権を持つておられる通産大臣としては、こういう措置に対しては適当に善処されることが、私は当然のことであると考えます。そういう点で今せつかく宮幡次官が御説明になりましたけれども、この職場秩序の保持ということが、一体具体的に何であるかということは、全然つかんでおられないようです。課長も職場の人たちも全然納得が行かない。こんなことであればこれからまた一方的に——ある女の事務員なんかはしばらく休んでいて出て来たが、いきなりもらつた。数日前にちやんと発表があつていきなりこれを受取つてわあつと泣いている。こういつた状況がある。たつた一箇月の退職金で追い払われる。こうなると残つておる者も、とても安心して仕事ができません。そういう点について今後、実際ここの運営を監督される立場として、大臣はどういうふうにお考えになるか。
  61. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 先ほど宮幡政務次官がお答え申し上げましたように、役員なりあるいは参事のことは別にいたしまして、それ以外の人事権は総裁にまかしてあるわけであります。従つて総裁が不適格である、あるいは職務怠慢である。こう認めた者を整理いたしますことに対して、通産大臣としては、総裁をわれわれが任命した関係上これを信頼いたし、これにまかしてありますので、私はそれが適当であると認めるよりほかはないのであります。
  62. 風早八十二

    ○風早委員 そういう際に、総裁が適当であるとかないとかいうことには、やはりそこでもつて総裁が首切りの理由にしたその理由が、ほんとうに妥当であるかどうかということについて、やはり監督者としては一応立ち入つて、これが一人や二人の自然的な退職じやないのでありまして、今伺いましたら二十名になつておるようでありますが、二十名も一挙に首切つてしまう。そのうち二、三だれが見てもたしかに勤怠状況から言つて困るという人はあるようであります。しかしその他の大多数の人たちは、むしろ第一線で最も職務にも精勤であつて、また実際力量もあつて、最も有能に働いておつた人たち、その人たちがいなくなつてあとは女の子が二人しか残らなかつたという職場があるそうであります。資材関係仕事でも最も重要な根幹的な職場であります。だれに聞いても、あの中で働いておる人たちにとつては納得が行かないと言つておる。これはなんでもかんでも首切りには反対だといふうな問題ではないのでありまして、非常に不都合な問題であります。私きようは資料を持つて参りませんでしたけれども、一体どういう勧告の理由がついておるかということをつぶさに見ればわかる。非常に乱暴なものです。だれも納得が行が行かない。そういつたような首切りがこれからも行われるということになりますと、これはまかしてあると言われても、それではやつて行かれないことはきまつておる。もう少し監督権をずつと中まで滲透さして、これらの肝炎についてお調べになる考えはありませんか。
  63. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 要するに総裁の人事権を、私が制肘する意思は全然持つておりませんことを、はつきり申し上げます。
  64. 風早八十二

    ○風早委員 大体今までの御調査で、これは総裁の一存でやられたことだというふうにお考えですか。
  65. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 先ほどから申し上げておるように、その通りであります。
  66. 風早八十二

    ○風早委員 産業復興公団内容をなしておりますいろいろな今までの仕事において、そうしばしばこれは指摘されておりますが、昨年に入りましても、やはり相当世間にも知れ渡つた横流し事件であるとか、収賄事件であるとか、いろいろな事件がある。今度のこの首切りに際しましても、やはりそういうふうな不正事件が首切つた方の公団の当局者側においてあるということを、首を切られた人たちは言つております。そういうふうな疑いが非常にあるということを言つております。従つてこういう理不盡な首切りをされたのを契機として、こういつたような不正事件が新しく暴露されるかもしれない。そういう点につきまして、ただ総裁を信任しておるというだけで事は済まないと思う。もう少し立ち入つて、今度の事件についてその真相をただされるということが、私は必要じやないかと思います。そうしてあらためてこの委員会において、われわれの納得の行くような御報告を承りたいと考えるのでありますが、つまり当局から、あるいは総裁から、あるいは総務局長から聴取されるだけでなくして、被馘首者側からも進んでその言い分を聞かれまして、両方よく照し合せてみて、どこに問題があるか、これを考えていただきたい。というのは、職場秩序保持というのは公務員法にありますから、だれにでも一方的な認定でやるとなればやれることでありまして、これでは全然公務員は勤まらない。そういう非常に理不盡なやり方であるから、申しておるのでありまして、その理不盡であるかどうかを、もう少し立ち入つて判断されるだけの手順をとられて、その上でひとつあらためて報告していただきたい。
  67. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 先ほどからたびたび申し上げますように、総裁のいわゆる人事権に制肘を加えますということは、総裁としての仕事を制肘するということ、それは私は絶対にいたす考え方は持つておりませんことを、はつきり申し上げたい。
  68. 風早八十二

    ○風早委員 この人事というものは、いわゆるほかの業務と切り離された人事じやないのでありまして、現にこの首切りがあつたために資材課のある職場のごときは、あとはだれも残らない。仕事のできる男は一人もいなくなつた。女の子が二人残つたというようなところもある。これは明らかにやはり全体の業務の運営上に関係して来るわけでありまして、業務の運営上については、これはただ総裁に一任してあろ。では何が最後に総裁に対するあなたの方の監督の責任があるか。一任してあるということは、大体通常の場合においてりつぱに行つておるという意味で、一任しておられるのでありまして、だから何をやつても一切干渉しない、それは結局業務を妨げる。そうでなしに業務を妨げるような事態を総裁がつくり出しておるかどうかを調べられるということは、これは大臣としても当然だと私は考えるのです。総裁に一応一任してあるということは、決して矛盾しないと思うのです。ただ一任してあるでもつて、この問題はもう通産省としては知らぬということでは、これははなはだ妙なことになつて来ると思う。
  69. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 たびたび申し上げますように、何度も繰返すのは私やめにしたいと思います。業務に支障が来たということが実証されました場合には、むろんその点は十分取調べるつもりであります。しかしながら、総裁がそういうような人事の異動をいたしまする場合には、業務に支障ないものとして人事の異動をする、こう私は信じておりますので、今人事権にいろいろな干渉を加える意思は全然持つておりません。しかしながら、実際上業務に支障を来したということを、われわれが認めます場合は、むろんこれについて十分調査をいたす考えであります。
  70. 風早八十二

    ○風早委員 しからば、そういうふうなお考えであれば、これは当然人事院、に行く問題だと思います。そうしてそこで公団側と労働組合側とが争うことになると思いますが、その結果いろいろな問題が出て来る。総裁もまた責任をとらなければならぬ問題が出て来る。そうした場合には、当然通産大臣はやはり監督の責任を負われることは、私は確かだろうと思いますが、これは間違いありませんか。
  71. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 その通りであります。
  72. 小金義照

  73. 門脇勝太郎

    ○門脇委員 通産省に所属いたしまする公団に対する通産大臣の政策の一環としてお伺いいたします。先般、繊維貿易公団の滞貨品とでも申しまするか、手持ち商品のうち、絹、人絹等の繊維製品が約三十億円ほど、相当大口に分割されて払下げ売却されることになつた。ところが御承知のように絹、人絹業界というものは、昨年の春以来商品が非常に暴落いたしまして、遂に昨年の年末のごときは一つの恐慌状態に入りまして、現在でもその域を脱していないのであります。そういう情勢でありますからして、この三十億円近い莫大な商品が、政府の手持ちから民間に払い下げられたということは、業界に対する非常な脅威になりまして結局この恐慌状態にある上に、さらに商品の暴落に拍車をかけられるということが予想されるのでありまして、業界は非常におびえ切つておるわけであります。政府といたしましては、もちろん公団の解散等の関係もあるのでありましようが、しかし産業の助成という見地から、そういうことを御担当になつておる通産省として、そういう業界面の影響ということについては、相当御考慮になつておると、私は考えるのでありますが、今回のそういう恐慌のさ中にさらに厖大な商品が出て来るということに対しましては、どういつたような方針、どういつたような御見解、どういつたような対策で、これをおやりになつておるかということにつきまして、お伺いしたいのであります。
  74. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 今門脇委員お話になるようなことを懸念いたしましたので、業界の方々と御相談の上で——業界の方々の総意とは私は申しませんが、大部分の業界の方々とのお話合いで、期限を長くし、価格についてもお話合いを進め、そうして私ちよつと記憶いたしておりませんが、たしか引取りの時期が今年一ぱいではなかつたかと思いますが、分割してお払いになり、お渡しし、お取りになるという形で、この程度であれば、また価段もその程度であれば支障がないということで、業界との十分な話合いの上でこの交渉を進めたわけでありまして、この点は十分御了承を願いたいと思います。
  75. 門脇勝太郎

    ○門脇委員 業界とおつしやるのはいわゆる大手筋であつて、おそらく全般を通じては対象になさつていないように私は聞いておりますので、その点むしろ私も與党の立場として、政府同様に心配している一人であるのであります。大体大口に政府の所有品を手放されるということは、物価が非常に騰貴して、需給関係相当供給不足といつたような場合におきましては、きわめて妥当なのでありまするが、その情勢が反対であります場合に、さらに莫大な手持品を放出されるということになると、何と言いましてもやはりそれだけの量が民間業界に入つて行くのでありますから、おそらく買主に対して万一損害を来した場合に対する保障までも、政府はなさつているのじやないかと思いますが、そうすると買主の方は最終的に自分の損害を免れるということが、当然意識されるわけでありまして、それに基く業者としての操作が、政府の方の御期待と反対になることも、当然考えられるのであります。そこで公団の解散等はもちろんお急ぎになつていると考えるのでありまするが、しかし物の放出と公団の解散とは則り離してもいいのじやないかと思います。清算期間に入りましても、物を持つているということは、別にふしぎではないのであります。今回のは絹、人絹であるのでありまするが、将来また他の物資につきましても、おそらくこれと同じような現象があるのではないかと考えますが、そういつた場合において、もつと真劍に業界のこうむる影響を深刻にお考えになつてしかるべきじやないかと考えているのでありまして、多少老婆心が過ぎるかとも考えまするが、いま一応これらに対しまする今後の御方針をお伺いしたい。
  76. 稻垣平太郎

    稻垣国務大臣 絹、人絹とおつしやつたが、人絹はその中に入つておりません。絹だけであります。スフ、人絹はまだ残つております。それから今のお話で保障云々ということでありますが、そんなことはいたしておりませんそれから先ほども今澄氏の御質問にお答え申し上げましたように、御指摘のような業界を圧迫するという問題、あるいは一方においては今度はできるだけ早く整理しなければならぬという問題は、その間の調節がはなはだむずかしいのであります。従つて私といたしましては、できるだけ業界の方々と御相談を申し上げて、無理のないところでこれが整理をしたいという考え方で、独断的に放出する。たとえば独断的にオープン・ビッドをして持たせてやるということになりますと、市場価格を非常に圧迫する。あるいはまたこれが市場在庫の上に影響を與えるということがありまするので、できるだけ業界の方々と十分その影響を勘案いたしまして、できるだけ影響の少い形において、これが処分をいたしたいという方針でやつておるようなわけであります。今残つておりますのは、繊維関係ではスフと人絹だけでありまして、金額的にも非常にわずかなものになる。量的にもスフ、人絹としては大きなものでありますが、全体からいえば量的にも非常に僅小な数量になつているわけであります。鉱工品の問題につきましても、同じような形で処置をいたしたいと考えておるわけであります。
  77. 門脇勝太郎

    ○門脇委員 これは最後に将来に対する希望的な意見になるのでありますが、こういうような情勢になりますると、業界は何かにつけておびえきつておりますので、こういつたような、せつかく親心の処分方法でありましても、それが非常に部分的に刺激しているということになりますると、毛織等の公団の手持ち等も、おそらくないと思いまするが、一応エキスポート・バザーという形で、行き渡つておる品物が相当滞貨されておりまして、それが何らかの方法において、やはりまた内地向けの方へ還元されるような見越しもありますが、あらゆる機会において、十分にその辺も御勘案になつて、少くともそういつた脅威を與えないように御処置願いたい、かように考える次第であります。  私の質問は以上であります。
  78. 小金義照

    ○小金委員長代理 他に御質疑はありませんか。——別に御質疑はないようでありますから、これにて質疑は終了いたします。     —————————————
  79. 小金義照

    ○小金委員長代理 次に特別鉱害復旧臨時措置法案審査のための、公聽会公述人選定の件を議題といたします。  去る一月二十三日の委員会におきまして、御決定をいただきました公述人選出区分によりまして、各候補者と交渉をいたして参りましたるところ、この程、一名だけを除きまして、交渉がととのいました。これらの方々はすでに懇談の形で、委員各位には御通知してあつたのでありますが、あらためて正式に御決定を願いたいと思います。 一、被害者代表  農民代表 福岡県鉱害対策組合連合会副会長    栗田 敷雄君  都市民代表 福岡県嘉穂郡山田町福岡県会議員   井上  馨君  地方公共団体代表(県)福岡県知事、       杉本 勝次君  (市) 直方市長                行實重十郎君  (町村) 西彼杵郡高島町長           福崎 俊多君  鉄道代表 門鉄局施設部保線課長         藤本 芳一君  農林代表 熊本農地事務局長           小山 正時君  建設代表 遠賀川工事事務所長          中澤 安藏君 二、特別鉱害関係炭鉱代表  大手代表 九州石炭鉱業協会会長         小西 春雄君  中小代表 北九州石炭株式会社社長        藤江 正泰君  労組代表 日本炭鉱労組福岡地方協議会生産部長  漆原 光國君 三、一般炭鉱代表  大手代表 北海道炭鉱汽船株式会社常務      万仲余新次君  中小代表 常盤炭鉱社長             大越  新君  労組代表 日本炭鉱労組北海道地方協議会生産部長 吉光 正夫君 四、学識経験者  採鉱地質関係 東大名誉教授           佐野秀之助君  採鉱地質関係 九大工学部教授          山田  穣君  法理関係 東大法学部教授            田中 二郎君  復旧工事関係 建設省河川局長          目黒 清雄君  ただいま申し上げました候補者の方のうち、学識経験者の九州大学工学部教授、山田穣君よりはまだ出欠の回答に接しておりませんが、一応出席されるものとして同君をも含めまして、以上申し上げました方々を、公述人として選定いたしたいと思いますが、別に御異議はございませんか。
  80. 風早八十二

    ○風早委員 今山田某という返事のない人は、なかなか忙しい人ですから、返事が遅れることもあると思いますから、もう一度ごめんどうでも事務的に催促されることを望みます。
  81. 小金義照

    ○小金委員長代理 ただいま風早さんの御注意の点は、長距離電話で、ただちに連絡をする手はずになつております。  ほかに御意見、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  82. 小金義照

    ○小金委員長代理 御異議なしと認めます。そのように決定いたします。  次に、只今申し上げました以外の一般よりの公述人四名の選定についてお諮りいたします。一般よりの申出は、小野田炭鉱総務部長の吉田章一郎君ほか十名の方より申出がありましたが、先ほど理事各位の御諒承を得まして、愼重に選考の結果、  小野田炭鉱総務部長                 吉田章一郎君  佐賀県杵島郡大町町長                岸川 清次君  宇部神原炭鉱副頭取                 上田 十一君  大蔵財務協会嘱託 飛松英助君  以上四名の方を選定いたすことと決定いたしましたが、右四名の方を公述人に選定するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
  83. 小金義照

    ○小金委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたします。  なお以上選定いたしました公述人の出頭日割及び発言順位等は、委員長に御一任を願つておきます。  次回は明七日午後一時より開会いたします。本日はこれにて散会いたします。     午後四時四十七分散会