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安孫子政府委員 ただいま
お話の点もありました当然
責任免除の
処置を講ずべき点がありながら、各種の
事情からいたしまして一〇〇%まで行つた。その
善後措置を私の方としてはぜひ講じたいと思
つておりますが、その際に最も重要な点は、ただいま御指摘になりました
価格問題であります。従来の
農家用の
飯米の
処置につきましては、
消費者価格でも
つて配給いたしているのでありますが、今回の実情を見ますと、それははなはだ酷であるがゆえに、
生産者価格でこれを還元するのが本則であるということが、理論上言えると思うのであります。そういたしますと、実は
政府の会計においてはそれだけの
赤字が出て来るのであります。と申しますのは、買入れを結了いたしておりますので、集荷手数料並びに買い入れましたものの
保管料、またそうしたものについてはおそらく運送はあまり行われておらぬと思いますが、ただいま申しました二つの費用は、
政府として
現実に
支拂つている結果に
なつているのであります。これは
生産者から申すならば、はなはだ不本意ではあろうかと思いますが、
政府の財政の上から
経理上からいたしましても、その
程度のものはどうしても加算をする必要があるだろうと
考えております。それで従来の経過は、
消費者価格を割
つて配給することについて非常に困難な
事情が伏在いたしているのであります。俗に言う還元米でありますが、還元米ということは理論上あり得ないという
一つの
考え方があるのであります。これは申し上げるまでもないことかと思います。
補正なるものが適正に行われている以上、還元というものは
考えられないという意味からいたしまして、一昨々年来還元制度というものが、表向きにどうしても認められないような実情にあるのであります。しかし実情からいたしますと、末端の割当あるいは末端までの
補正という
措置が、神様のように完全無欠に行われておらぬのは、これは当然のことであろうかと思います。できるだけ適正に行われることに
努力いたしておりますが、非常に多数の
農家のことでもありますし、その間いろいろの行き違いもありまして、完全無欠な事前割当、完全無欠な
補正、再
補正割当というものはなかなか行われない実情にありますので、その間の
調整をとりますために、どうしても
農家用というようなものを活用いたしまして、
調整をと
つて参る必要があると
考えております。その辺の
価格については、一昨々年来非常に困難な
事情に来ているのであります。しかし本年の実情につきましては特殊な実情がありますので、ただいま申し上げましたような
価格でこれを
処置するということについて、ただいま
関係方面とも折衝しているところでありまして、近い機会にぜひこの問題を解決したいと思
つております。具体的な
数字を申しますと、集荷手数料は一俵
当り二十四円でございます。それから倉庫の
保管料が四十七円九十八銭、これは大体山地の保管期間を七期と見て——これは時期が早ければ七期も見る必要はなかろうと思うのでありますが、大体平均をとりまして七期と見まして、全国平均四十七円九十八銭という倉庫
保管料を
予算上は組んでおるわけであります。この経度のものはどうしても加算をしなければならないのではないだろうかというふうに
考えております。