○小高
委員 ちよつと伺いたいことがあります。これは千葉県の九十九里
海岸に起
つている事象でございますが、米軍の実彈射撃によ
つて漁業者が非常な影響を受けまして、今や打続く不漁のために疲弊困憊をしているその上に、
ちようど片貝を
中心とする数里の間、実彈射撃が間断なく昨年来行われておりますために、たまたま銚子附近へ漁が出ましても、その漁は当然九十九里、勝浦
方面へ続くべきであるにもかかわらず、それが中断されている。音響のために魚類が離散して行くものかどうかはわかりま
せんが、そういう影響が一つと、いま一つはこのためにその地区に限
つて出漁できない。午前とか午後とか時間を切られて、なるべく
漁業に支障のないように、時間の繰合せは米軍においてもしてくれているのでありますけれども、しかし漁のことでございますから、午前中漁のあるときもあるし、またにわかに漁が出て来ても、正午からただちに演習を開始するというならば、漁を見ながら引上げなければいけないというような
事情等もありまして、音響により魚類が遠ざけられて行くような気がすることが一つと、いま一つはたまたましけ後において漁が始まりましても、時間の都合上これを打切らなければいけないこと等から、この演習による非常な影響を受けまして、今や九十九里の片貝を
中心とする漁民は、塗炭の苦しみにあるのであります。こういう事例がただ單に九十九里の
沿岸のみでなく、
全国各地にあるのではないかと思うのでありますが、かようなことは当然
政府がある
程度補償をすべきものである。見てやらなければかわいそうである。もとより国家の国防上から
考えまするとき、この演習に対しては、私どもは協力しなければならないのでございます、その線は明らかに漁民も了承しているのでございますが、いかに
せんその小部分だけが、につちもさつちも行かないというような苦しみにあるのでありまして、国家全般から
考えるとき、これは何とか施策を施さなければいけないのではなかろうかと
考えられるのでありますが、これに対して
政府当局はどういうお
考えを持
つておられるか、また九十九里のみでなく、こういう事例が
全国どの地区に現われているかということ等も、あわせて伺いたいのであります。