○金子
委員 この
決議案の全体の
考え方に対しては、
青柳委員のただいまの
説明に対しましては、賛成できるのでありますが、この第一項に、
国民健康保險制度の総合調整という字句を使
つておりますが、これは思い切
つて一元化するようにはつきりすべきじやないかというのが、私の
考え方であります。それはなぜかと言いますと、
厚生委員会に出て来るいろいろな厚生問題が、ひとり
疾病問題ばかりでなく、失業問題にいたしましても、その他の問題にいたしましても、一応小市民的な一つの感覚の上に立
つておるのであります。こういうような問題に当らない、やかましくない国民層というものが、半分以上占めておるにもかかわらず、ここに出て来るものは、小市民的な感覚で、一つの声があるものだけが重く取上げられるという感がある。この
国民健康保險と
健康保險の問題も、そうだと思います。私は
地方におりまして、長年、
国民健康保險制度が始まる当時から、この
普及に
地方団体として努めておつたのでありますが、
大都市において、
国民健康保險というのがなかなかできない。というのは、健保に惠まれておる階層が多いから、地域的なものに参加しないというのが原因にな
つておる。この差別のあることは、むしろ
国民健康保險の設立に、非常な惡影響を及ぼしておるのであります。そうして現在国民が、職業のいかんを問わず、あるいは地域、住民のいかんを問わず、同じ立場において、国家の恩惠にあずかるということは当然なのでありまして、
従つて今健保と
国庫との問題は、簡單にできる問題であります。これは
疾病の問題だけを取上げれば地域
保險になりますので、思い切
つてそうすべきじやないか。これが大体傷害のようなものにおきましても——直接この問題ではありませんけれ
ども、工場でベルトにかまれたら傷害
保險になり、農民が馬にけられてかたわに
なつたら泣き寢入りだというような職業の別によ
つて、非常にかわ
つておるのであります。
従つて、
疾病保險問題に対しては、むしろ
一元化しろという要求の方が正しいのではないか。私としてはそう思うのであまりす。
それから、ただいま一番問題にな
つております、この
項目の中では
税金の問題でありますが、
目的税としてとるかとらぬかということであります。理想から申しますと、税というような強制的な
考え方をせずに、そういう字句でなしに、
保險料というような形で行つた方がいいと思いますが、実際は
保險料という名前になりましても、これは今強制することにな
つておりますので、むしろ言葉としては非民主的なような形でありますが、実際に
市町村に運用するときには、
目的税という方が仕事がやりよい。これはりくつでなしに、現実にや
つてみて、そういう状態であることをつけ加えまして、もし
目的税ということができるならば、それでいいのではないか。そう
考えております。