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中川委員 ただいま
青柳委員から御指摘になりました民生
委員との
関係でありますが、実は先般われわれ厚生
委員は、議員会館におきまして民生
委員との懇談会を開いたのであります。そのときの話を要約いたしますと、全国十三万の民生
委員というものがあるが、この民生
委員は、今回の生活保護法の改正について、先ほど
青柳委員から御指摘に
なつたような、いわゆる従来の仕事から格下げされたという観念を持
つておる。ただいま局長のお話を聞きますと、格下げでなく格上げだということでありますが、しかしいずれにいたしましても、従来自分らが積極的にや
つていたことが、今度は指揮命令によ
つて動かなければならぬというような観念を持
つておるように、私
ども伺
つたのであります。そこでこの転換期でありまするから、もちろんいろいろな弊害が起ることはやむを得ないのでありますが、どうかひとつ
青柳委員からるる御指摘になりましたように
協力の意欲を減退させないような
方法を特に研究をしていただきたい。こういうことを私は要望いたしておくものであります。
ちようど大臣が
おいでにな
つておりますから、これは大臣に特にお願いをいたしたいと思うのでありますが、従来
行政官庁でや
つております仕事を見ますと、たとえばこの法案はどうか知りませんが、いずれの法案にいたしましても、もうすでにGHQのオーケーをと
つておるのだから、このままで押し通してもらいたいというようなことがしばしばあるのであります。そこで私は先般来考えておるのでありますが、むろん現在こういう法律を改正いたしますのは、議会でわれわれがやらなければならぬのでありまするが、日本の立法機関は、名は立法機関でありますが、実際の立法は行政府でや
つておられるのであります。そこで案をおつくりになりましたならば、GHQへお持ちになる前に、
委員会にお示しを願
つて、そうして
行政官庁と議員との間に十分に話合いを進めた後に、司令部の方へ持
つて行つていただくということができないものでありましようか。実は
行政官庁には有能な人ばかりおられまするから、そういう間違いはないかもしれませんが、しかし私はずつと黙
つて聞いておりますと、おそらく
行政官庁の諸君の中にも、われわれ
委員からのいろいろな質問、並びに
意見を具申したのをお聞きにな
つて、それはこういうふうに改正した方がよくはなか
つたかなということを感ぜられる場合もあろうと思います。しかしながら、もうすでにオーケーをと
つたのだから、これでひとつ押し通そう、こういうようなことがしばしば見られるのであります。そこでこの問題につきましては、私が先ほど来申し上げますように、特に
厚生委員会というものは、各党とも非常に和気あいあいでや
つております。しかもわれわれいただくところの厚生大臣は、最も人格高潔にして円満なる方でありますから、この林厚生大臣のもとにおいて、われわれは喜々としてこの
厚生委員会の成果をあげたいと心がけておりますので、ひとつ他の各省の
委員会に卒先して、そういうことができまするならば、どうぞひとつこれをや
つていただきたいと考えるのであります。また予算なんかの面につきましても、これはもう予算はとれないのだということは、私はしばしば
行政官庁から聞くのでありますが、私は先般来数回にわた
つてこのことについて
意見を申し上げたのでありますけれ
ども、あなた方自身は、予算がとれない、予算がとれないとおつしやるが、予算をとるのは何もあなた方だけじやない。われわれ
委員にもどうして
協力させてもらえないのか。こういう大事なことであるからもつと予算をくれということを、われわれ
委員も結束して、大蔵省なら大蔵省に折衝して、厚生省の予算、ことにこういう社会施設なんかについては、余計とれるように
協力したいという意欲を持
つておるのだが、それを
官庁だけで予算の折衝をなさ
つて、予算がとれないから、これでがまんせよと言うことは、一方的ではないか。いやしくも民主
国会においては、さようなことはあり得べからざることじやないかということを、私は実は申したことがあるのでありますが、林厚生大臣のもとにおきまして、厚生省の方々とわれわれ
委員とは、すべてが円満に
行つて、厚生省の予算は、
社会事業その他いろいろな厚生事業に対して非常によく
なつたというふうに、他の省に卒先して、他の省の模範となるような方向に持
つて行きたい、かように実は私は念願いたしております。これは決して私の不平でも何でもないのでありまして、林厚生大臣のもとにおいて、厚生事業が円滑に行くことを、国家のために希求するがゆえに、特にお願いする次第であります。