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淵上委員 災害土木の
補助の問題は、ただいまの御
説明によ
つて、現在の
段階における
政府の御見解はよくわかりましたが、これは
委員会、あるいは
関係主務省、それぞれ違うのでありまするけれども、ひとしく
鉱害復旧の
事業でありまするので、事態の
重大性にかんがみまして、御善処、御努力願いたいと思います。
さらにこの
機会にお伺いいたしたいのでありますが、
災害土木費の
国庫補助、あるいは
農業関係の
補助、上下水道の
補助等の
公共事業を実施いたしまするために、当然
地元公共団体の
負担とか、あるいは
利用者負担を必要とするのでありますが、先般
お尋ねいたしましたのは、この
公共事業をいたしますために、今
予定されておる
ように、
利用者負担額のうち、二億二千七百七十万円の金をそちらに振り向けまして、この
公共事業の実施をやる。そういたしますれば、先般も申します
ように、非
公共事業である
家屋、
墓地にまわす金は、わずかに一億七千二百万円ぐらいにしかならない。しかもそのうちから五千万円を
鉄道復旧の方にまわしますれば、一億二千万円ぐらいが
家屋等にまわされる金になるというのであります。申し上げるまでもなく、
関係罹災民が日常起居生活しておりまするこの
家屋が、傾斜、倒壊、あるいは小さい雨でもすぐ浸水するという
ような
事柄は、毎日の生活に非常な危險を感じるわけでありまして、とうてい安んじて
生業に服することはできないと思いまするので、先般
お尋ねいたしましたのは、この
家屋、
墓地等に振り向けられる金を、何とかさらに
増額する御工面はないものかということを、
お尋ねいたしたのであります。御承知の
ように、
昭和二十三年度から始めましたるこの
仕事も、二十三年度の
予定も二十四年度の
予定も、
家屋墓地には約五億の金を
予定しておるのでありまして、おそらくこれでまず安心して住まえるというところまで
災害の
復旧ができなければ、地方の
治安の問題にも重大なる影響を及ぼすのではないか、か
ように思うものであります。しかるに先般の
政府の御
答弁は、
修正されたのであるから、
修正した側に聞けという
ような
お話であつたのでありますが、もしも責任を回避されてか、あるいは
国会側に転嫁されるがごとき
意味でありまするならば、まことに驚き入つたる
答弁である、か
ように私は感じておるのであります。
特別鉱害の
復旧の必要があるからこそ
政府は提案されたのであり、
国会もまた必要があるからこそこれを通過せしめ
ようと今
審議中である。ただ
利用者負担金の
徴收方法等について、
国会と
政府とが
所見を異にして、
国会は
国会の見るところによ
つて修正せんとしつつあるのでありますが、これが
修正されたからとい
つて、
政府としてはいや知らぬという
態度は、驚く
へき態度である、まことに遺憾であると私は思
つております。もし
国会が独自の
立場でこれを
修正して、しかもこの
事業の
必要性は十分認めて通過せしめるならば、為政の
当局としては、当然その批判に基いて、
治安の維持のために、あるいは国民を安んじて
生業に従事せしめるために、何らかの方策を講じなければならぬ、か
ように私は思うのであります。おそらく
政府当局といえども、それはお
考えにな
つているのではないかと思いまするが、その
方法につきましては、さらにお
考えはないかということを先般聞いたのであります。私は一つの
試案としまして、
復旧団に対する
助成金の制度でもお
考えに
なつたらどうか、か
ように平素
考えておるのでありますが、申し上げるまでもなく、
助成金なり
補給金は、原則としてこれを全面的にやめるというのが、今日のその筋の要請でもあるかのごとく聞いておるのでありますが、非
公共事業にまわし得る金を工面せしめるために、こういう
方法でもひとつ
考える必要があるのじやないか、か
ように
考えておるのでありまするが、この点に関する
政府御
当局の
所見を伺
つておきたいと思うのであります。