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1950-02-10 第7回国会 衆議院 建設委員会 第7号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十五年二月十日(金曜日) 午前十時五十七分
開議
出席委員
委員長
淺利 三朗君
理事
内海 安吉君
理事
田中
角榮
君
理事
内藤 隆君
理事
上林與市郎
君
理事
砂間 一良君 大西 弘君 越智 茂君
瀬戸山三男
君
宮原幸三郎
君
前田榮
之助君 八百板 正君 増田
連也君
寺崎 覺君
松谷天光光
君
出席政府委員
経済安定政務次
官
西村
久之君 建 設 技 官 (
河川局長
)
目黒
清雄君
委員外
の
出席者
経済安定事務官
白石
正雄君 專 門 員 西畑 正倫君 專 門 員
田中
義一君
—————————————
二月九日 利根川及び荒川の
治水
に関する
請願
(
青木正
君
紹介
)(第五四三号)
小国吉舎
、
大見吉田
両
線道路改修
の
請願
(船越 弘君
紹介
)(第五四四号) 名古屋から上野、月瀬及び奈良を経て大阪に至 る
産業道路開設
の
請願
(
前田正男
君外二名紹 介)(第五四五号) 伊の
浦瀬戸
に架橋の
請願
(
岡西明貞
君
紹介
)( 第五五九号)
那珂川水害対策
に関する
請願
(
山崎猛
君
紹介
) (第五六〇号)
箒川災害対策
に関する
請願
(
高塩三郎
君外四名
紹介
)(第五六一号)
県道島地鹿野線改修工事促進
の
請願
(
青柳一郎
君
紹介
)(第五六三号)
東富士演習場使用
に伴う
損害補償
に関する
請願
(
勝間田清一
君
紹介
)(第五七〇号)
県道都井岬
、
福島線改修工事費国庫補助
の
請願
(
瀬戸山三男
君
紹介
)(第五八二号) 準
地方費道江差
、
岩内線改良
に関する
請願
(小
川原政信
君
紹介
)(第五八七号) 黒崎川本流に
砂防工事施行
の
請願
(
小笠原八十
美君
紹介
)(第五九〇号) 笹内川に
砂防工事施行
の
請願
(
小笠原八十美
君
紹介
)(第五九一号)
接收家屋
に関する
請願
(
岡野清豪
君
紹介
)(第 五九三号)
南海地震
による
地盤沈下地帶
の
上水道敷設並び
に
下水道改修費国庫補助
の
請願
(
川端佳夫
君紹 介)(第五九四号) 同(
高橋英吉
君外七名
紹介
)(第五九五号)
南海地方
の
地盤変動
による
被害状況調査
に関す る
請願
(
高橋英吉
君外七名
紹介
)(第五九六 号)
九州地方海岸堤防
の
管理
及び修築に関する
請願
(
坂田道太
君外一名
紹介
)(第五九八号)
律山市内
の吉井川に
護岸工事施行
の
請願
(
大村
清一
君
紹介
)(第六〇四号) 宮川の
治水
に関する
請願
(
大村清一
君
紹介
)( 第六〇五号) 岡山県下の各
河川
に
砂防工事施行
の
請願外
二十 件(
橋本龍伍
君外二名
紹介
)(第六〇六号) の審査を本
委員会
に付託された。
—————————————
本日の
会議
に付した事件
建設省関係
の
予算
に関する件
災害復旧費国庫補助
に関する件
—————————————
淺利三朗
1
○
淺利委員長
これより
会議
を開きます。 前会に引続き
建設省関係
の
予算
に関しまして
検討
いたします。この際
河川局長
より
説明
願います。
目黒清雄
2
○
目黒政府委員
きよう私
ども
の方から
予算
の
資料
を御配付しましたが、その
資料
は多少
予算書
と
食い違い
がありまするが、結局大きな
予算書
の方、きのう
会計課長
のお渡ししました
資料
の方が、
計数整理
の結果正しいのでありますから、その点御了承願いたいと思います。大体われわれの方で
考え
ております数字は多少の
食い違い
はありますが、これで
計画
を立てつつあるのであります。
直轄河川改修費
ですが、御
承知
の
通り
に最近
災害
の頻発した原因は、非常に
上流地方
の
渓流
の
荒廃
というのが目立つて参
つたの
であります。
従つて上流
の
砂防工事
と、下流の
直轄
あるいはその他の
河川
の
改修
とは、
連関性
を持たせなければならぬという
考え方
で、
予算
の今後の配当を
考え
まする場合には、
砂防工事
と
河川工事
との一体化をはかりたいというつもりで参つております。 ところで
直轄河川改修費
は、昨年三十億五千万円が本
年度
は五十九億、さらにそれに対して
附帶工事
の四億がありまするので、大体二倍以上の
増額
を見たのでありまして、今後度はある
程度
積極的な仕事ができるのではないかというように、われわれは
希望
をつないでおるのであります。それでわれわれの方で例の五箇年
計画
あるいは十箇年
計画
なりを立てて、昨年あたりからこの線に沿うてこの
事業
を遂行したい、こういうつもりでやつて参つておるのでありまするが、何にいたしましても昨
年度
は三十億というような僅少な金でありましたので、なかなかこの線に沿うてやつて行くまでには参らなか
つたの
でありまするが、幸いにして来年この
程度
に相なりますれば、四千億近い
厖大
な
砂防河川計画
でありまするが、この一部をこの線に沿うて来
年度
から着手する
見通し
ができたのであります。この点はわれわれとしては感謝いたしておるのであります。それでこまかい点になりますが、
直轄河川
の
箇所
の決定はどんなことをしてやるのかということでありまするが、これはやはり一応技術的の
標準
をもちましてやつておるのであります。たとえば人口は二万以上の
箇所
を
選定
するとか、あるいは
農地面積
で言いますれば、三百
町歩
以上
被害
をこうむ
つた
ところの
箇所
を
重点
的にやる。
継続工事
でありますれば、二十五
年度
でこれを竣工させるように持つて行きたい。
災害
が頻発する
箇所
には、
災害
の
発生
を防止するような
箇所
を
選定
したいというような、いろいろの
標準
を設け、経済的な
効果
をねらいつつ
箇所
の
選定
を行つて行きたいと
考え
ておるのであります。 次は
中小河川
でありますが、
中小河川
はやはり昨
年度
の
倍額程度
で、九億五、六千万円が十九億五千万円になろうとしておるのでありますが、これを全般的に
中小河川
をばらまいて、昨
年度
の倍になりましたから、
箇所
も今年は百七十六
河川
やつておりますが、これを倍にできるのじやないかという
簡單
な
考え方
でこれはできませんで、できるだけ現在
継続
中の
河川
に
重点
を置きまして、これの
完成
をはかりたい。
新規河川
はできるだけ避れたいのでありまするが、しかし今のようなある
一定
の
計画
を持ちますると、どうしてもある
程度
新規河川
をやつて行きませんと目的を達せないので、本
年度
はある
程度
の
新規河川
に着手して、同時にすでに着手中の
継続河川
は、早急に数年の間にこれが
完成
を見て、さらにそれと同時に
新規河川
を
選択
して行くという
行き方
をとり、大体二百前後の
河川
を毎年やつて行くと
計画
的に行くだろうという
見通し
のもとに、
計画
を立てておるのであります。これも
箇所
の
選択
にあたりましては、
直轄河川
の
選択
の
標準
よりは、その
効果
において多少低減されまするが、これは
地方河川
の
実情
からいいまして当然のことでありまするので、たとえば
農地
にいたしましても、二百
町歩
以上というような
程度
にその
効果
を上げまして、
箇所選択
をやつて行きたい、こういうふうに
考え
ておるのであります。 次は
北海道河川
でありまするが、
北海道河川
は大体四億三千万円が九億、
改修負担金
五億三千万円が十億というふうにやはり二倍
程度
に
増額
されております。
北海道河川
は御
承知
の
通り
に、全部
国費
をもつてやる
河川
と、それから一部
地方費
の
負担
をもつて
補助
する
河川
と両方あり、
ちようど
こちらの
直轄河川
と
中小河川
のように、二
通り
にわかれております。この
選定方針
も大体先申し上げました
通り
に、
直轄
とその他のと同じであります。 次は
河川
の
維持費
でありますが、
直轄河川
のうち
相当
重要な
河川
でありまして、しかも
完成
しております
河川
のうち、国が
直轄維持
を行つている
河川
があります。この
河川
に対して、
直轄維持費
二億円を三億七千二百万円、来
年度
にこの
程度
においてやりたいと
考え
ているのであります。 次は
河水統制
でありますが、
河水統制
は
直轄
の
河水統制
では琵琶湖一本のみでありますが、さらに
府県
の
補助
の
河水統制事業
を行いまして
灌漑用水
、発電、
河水
の
供水
の
統制
というような面をねらいたいと
考え
ております。このうちやはり
継続事業
に
重点
を置きまして、できるだけ
継続
の
完成
をはかつて行きたいというつもりであります。 次に本
年度分
で新らしく取上げましたのが
海岸堤防改修費
であります。非常に額は少なくて、一億八千万円の少額でありますが、これは長年
海岸堤防
というものが、ただ
農民
の
負担
といいますか。戰前におきましては地主の
負担
においてこれが維持されて来たのでありますが、
終戰後
の
農地改革
によりまして、これが
農民
の手に移り、これらの
維持管理
がなかなか困難であるという
実情
に
至つたの
であります。それで各
府県
がこれの
管理
に当ることに相なりましたので、各
府県
が
管理
いたします
海岸堤防
に対しては、国からも助成をしたという
意味
で一億八千万円を計上したのであります。これは
一定計画
のもとに
堤防
の補強あるいは新設をやつて行きたいと
考え
ております。 それから
砂防費
でありますが、
砂防費
はやはり先ほど申し上げました
通り
に、
砂防
は山地の
荒廃
による
災害
の
増加
を
考え
まして、
相当
思いき
つた
増額
をお願いしたいと
思つて
お
つたの
でありますが、来
年度
は
総額
において、二倍五分ばかりになりますか、六億九千五百万円が十八億円と
増額
されそうであります。しかしながら、
砂防
はこの
程度
では満足できないのでありまして、なお将来にわたつては
相当
砂防
に
重点
を置かなければならぬというのが、日本の今の形であります。しかしながら、来
年度
は十八億の
予算
をもちまして、
重点
的に
荒廃河川
の
上流
の直接
関係
のある
渓流工事
を行つて行きたい。しかもこれは主として
堰堤工事
を
施行
して、さしあたり土砂の流失をとめるという手段を講じたいと
考え
ております。 次に
災害
でありますが、
災害
は金の点につきましては
相当
増額
を見たのであります。
災害総額
のうち二百六十四億近くが
過年度災害
として配当されそうでありますが、そのうち問題になりますが、そのうち問題になりますのは
道府県
の
災害
、
補助
の二百二十八億三千万円というものが問題に
なつ
て来るのであります。ところで来
年度
は場合によりますと、
全額国庫負担
というような形に相なると思うのでありますが、そうするとどんな結果になるかと申しますと、すでに
発生
した
過年度
の
災害
は、
道府県
の
災害
において一千億近い
災害
が
発生
しまして、現在二十五年以降にまだ支出しなければならない金は、八百五十六億という
厖大
な
金額
であります、かりにこの
予算金額
と仮定いたしまして
過年度
に配当いたしますると、大体二十二
年度
災害
は
完成
いたします。二十三
年度
災害
は総
事業
の五〇%くらい
完成
し、二十四
年度
は二五%くらいということに相なるだろうと思います。二十三
年度
、二十四
年度
の
災害
に対してはこの
程度
では非常に心配なのでありますが、いかんせん
全額補助
という形におきましては、二百六十四億という
相当
多い
予算
をいただきましても、こういう結果に相なると思うのであります。以上大体私の方の
予算
の
概略説明
を終ります。
淺利三朗
3
○
淺利委員長
引続き
質疑
に入るのですが、ただいま
通産委員会
の
公聽会
から、
河川局長
を
学術経験者
として呼んでおられるそうであります。
ちようど
今時間になりますので、暫時あちらの方に行かれるそうでありますから、その間ほかの方の
説明
を聞くことにいたします。
——
それでは
経済安定本部
の
公共事業課長
より、ただいま御配付いたしました表について、
説明かたがた
一
通り
の御意見を承りたいと思います。
白石正雄
4
○
白石説明員
二十五
年度
の
公共事業費
につきまして
簡單
に御
説明
いたします。 二十五
年度
公共事業費
は九百七十億でありまして、前
年度
当初
予算
の五百億に比較いたしますと約九割四分の
増加
、
追加予算
を含めました六百六億六千万円に比較いたしますと約六割の
増加
に
なつ
ておるのであります。
一般会計
中に占める
公共事業費予算
の
割合
は、前年の八・二%から一・四七%というふうに増助したわけであります。 次にこの
公共事業費予算
を大別してみますと、御
承知
のように
一般公共事業費
が五百億円、
災害復旧事業費
が四百七十億円に
なつ
ておるわけであります。
災害費
が急激に
増加
いたしましたのは二つの点から
考え
られるのでありますが、第一点は二十五
年度
の
発生災害分
として百億円を予定したということであります。御
承知
のように二十四
年度
の
予算
については、ま
つた
く予備費的な
経費
がなか
つたの
で、既定の
一般公共事業費
を差繰りまして、
災害
の
応急復旧
をいたしたのでありますが、こうい
つた
ことは変則でありますので、二十五
年度
においては百億円を二十五
年度
発生災害復旧費
として予定しておるわけであります。次に第二点としては
シヤウプ勧告
の線によりまして、
地方
の
負担
となるべき分をも
国費
で
負担
をする、
災害
の
全額国庫負担
の問題を取上げたわけであります。こうい
つた
二点から
災害費
が大幅に
増加
を示しておるわけであります。
災害費
と
一般費
との
割合
を過去数箇年にわたつて
検討
をしてみますと、二十一年においては
災害費
は全体の
事業費
中一四・五%、二十二年は三五・二%、二三年は三七・二%、二四年は三九・七%、二十五年は実に四八・四%で約半分を占めておるというような
状況
に
なつ
ておるわけであります。いわば
公共事業費
が
災害対策費
と
言つて
もよいほどの
状況
に
なつ
たわけでありますが、これは御
承知
のように、毎年繰返されるところの
災害
に対してできる限りの処置をいたしたいというわけで、かように
増加
をして来たわけであります。
災害
の
状況
は
過年度災害——ちよ
つと言葉は悪いかと思いますが、二十三年までに
発生
いたしました
災害
の残が大体八百億円
程度残
つております。二十四
年度
に
発生
したのが八百億円
程度
二十五年に繰越されておるわけでありまして、合せまして千六百億円
程度
のものが、二十五
年度
の
事業費
として残つておるわけであります。これに対しまして四百七十億の中の三百七十億を支出いたしましてその
復旧
をはかりたいということで、
予算計上
に
なつ
ておるわけであります。私
ども
の事務的な
考え
といたしましては、
災害
は大体三箇年間にその
復旧
を完了したいということで、いろいろと努力したわけでありまするが、
予算
の面から見ますれば、その
災害
の
事業量
に対しまして、三割までにはやや達しないという
状況
に
なつ
ておるわけでありまするが、これはまだ
府県
からの報告のままの分も
相当
多いと
考え
られまするので、嚴密な査定を加えれば、ある
程度
この額は減少するようにも
考え
られるわけでありまして、一応私
ども
の
考え
といたしましては、
事業残
の三分の一
程度
は、二十五
年度
において
復旧
し得るものと
考え
ておるわであります。 次に
一般公共事業費
の五百億でありまするが、この中で最も大きな部分を占めておりまするのは、
治山治水
に対しまする金であります。これは
河川事業費
、
砂防事業費
、
山林事業費
の三者を合せますと、百七十五億にのぼるわけでありまするが、これが
治山治水
の
根本対策
といたしまして私
ども
の
考え
ておる
予算
であります。これは前
年度
に対しまして大幅の
増加
を計上したわけでありまして、
河川
につきましては八割九分、
砂防
につきましては実に二十五割八分、
山林
につきましては二割八分と、それぞれ
増加計上
いたしまして、
災害
の
根本対策
に力を盡す。造林と
河川
と合せまして総合的な
計画
を立てまして、根本的な
対策
を盡すということで、
予算
を計上しておるわけであります。 次に
農業関係
の
経費
でありますが、
土地改良
と
開拓事業
の両者を合しまして八十五億の
予算
を計上しておるわけであります。前年に対しまして、
土地改良
につきましては二割九分、
開拓
につきましては二割二分と、それぞれ
増加
に
なつ
ております。最近の
農業
の
状況
にかんがみまして、
土地改良
につきましては、できる限りの力を盡すというわけで、
予算計上
をはか
つた
わけでありまするが、いわゆる小
規模
の
土地改良
につきましては、わずか二億数千万円の
予算計上
では、とうてい目下の
土地改良
は達せられないと
考え
られるのでありまするが、原則といたしましては、
見返り資金
その他の融資によりまして、
土地改良
をはかるという趣旨で、大体そうい
つた
金融措置
が四十億
程度
考え
られておりまするので、そうい
つた
方面から主として
土地改良
をはかるというように
考え
られまして、
公共事業費予算
といたしましては、そのうちで特に
公共性
の強い農道とか
耕地整理
というようなものについて、
予算計上
をはか
つた
次第であります。それから
開拓関係
でありまするが、これは
終戰以来
大
規模
に展開いたしました
開墾
及び
干拓事業
につきまして、その
継続事業
を可及的すみやかに完了いたしまして、
事業
の
完成
をはかるという
意味
におきまして、前年に対してやや
増加
する
金額
を計上したわけでありますが、この
金額
の
増加
は主として
開墾
の
作業補助
の
増加計上
と
なつ
ております。なおこの中には一万人の入殖者を予定しておりまして、それに必要な
作業補助
並びに入殖
施設
の
補助
を
考え
ておるわけであります。それから林道、
道路
というようなものにつきましては、もともとやや前年より
増加
する
金額
が計上せられておるわけでありまして、それぞれ
所要
の
事業
を遂行するということに
なつ
ております。 漁港につきましては、前年に対して五割弱の
増加計上
をはかりまして、
所要
の水産上の
施設
をいたすということに相
なつ
ているわけであります。港湾につきましては、前年に対しまして七割六分という
金額
に
なつ
ておるわけでありまして、
行刑施設
とともに前年に比較して減少しておるわけでありまするが、これにつきましては、單に前
年度
の
金額
にとらわれることなく、
事業
の
效率的運用
をはかりまして、貿易上その他に支障なからんことを期しておるわけであります。
海上保安施設
につきましては、灯台並びに
海上保安庁関係
の
所要
の
通信施設
をするということで、五億の
金額
を計上しております。このうの一億五千万円は、今申しました
海上保安庁関係
の
通信施設
の金でありまして、これは前年におきましては、
一般行政部費
の方で計上してお
つた
わけでありまするが、本年につきましては、その性質上
公共事業費予算
の中に編入したわけであります。 次に
都市計画事業費
でありますが、これは前年に対しまして
増加計上
しておるわけでありまして、
都市計画
につきましては、これも
終戰後
取上げられた問題でありまするが、今までその
計画
が非常に
厖大
であ
つた
にもかかわらず、
予算措置
がこれに伴わなか
つた
ために、思うほど
事業
の進捗ができなか
つた
わけであります。従いまして二十四年におきましては、
都市計画
の再
検討
を実施したわけでありまして、
規模
を縮小して、さしあたり完了できるような
程度
において、しかもそれを急速に完了せしめるとい
つた
都市計画
の再
検討
を実施いたしたわけであります。大体その結果によりますと、これに二百億の
経費
を要する。従いまして、五割の
補助
をいたしましても、百億の金を要するわけでありまするが、これにつきまして、さしあたり二十五
年度
においては十五億の
国費
の
補助
を見込みまして、すみやかなる完了をはかつておるわけであります。それから原爆で破壊せられました広島、長崎のいわゆる
平和記念事業
につきましては、一億七千万円を計上いたしまして、その
事業
の遂行を期しておるわけであります。 次に
住宅施設
でありまするが、三十六億計上せられておりまするうち、五億は
引揚者住宅関係
に予定いたしておるわけであります。三十一億はいわゆる
庶民住宅関係
に予定いたしておるわけでありまして、融資的な
措置
で
住宅
の建設をほぼやる予定に
なつ
ておる
住宅
金融公庫の方の金が
予算
的には五十億、並びに
見返り資金
から百億予定せられておるわけでありますが、この百五十億の金と合せまして、最近における
住宅拂底
を一掃するために処置いたしたいというわけで、計上せられているわけであります。 次は
文教施設費
でありまするが、五十五億のうち四十五億は六・三制のための
経費
を計上しておるわけであります。六・三制につきましては、二十四
年度
当初
予算
においては
全額削除
の運命にあ
つた
わけでありまするが、
追加予算
におきましては十五億が成立いたしましたので、この十五億と二十五
年度
の四十五億と合計して六十億にいたしまして、さしあたりの六・三制問題を解決いたしたいということで処置いたしておるわけであります。現在の
調査
によりますると、全国におきまして応急的な
学童收容
のために必要な
——学童
一人
当り
〇・七坪に達しない小学校を持つておる
市町村
が二千六十六に達するわけでありますが、これら二千六十六
市町村
に対しまして、
学童
一人
当り
〇・七坪に達するまでの増築と、東北その他の
寒冷地方
におきまして、冬期の
屋内運動場
その他の
所要設備
を完了いたしまして、さしあたり六・三制の
文教施設
に遺憾なからしめるというためには六十億の
金額
が必要であると
考え
ておる次第であります。次に
厚生施設関係
は十四億余と、前年に比較いたしまして大幅の
増加計上
がはかられておるわけであります。これにつきましては保健所の
整備
、
結核療養所
の
整備
、
社会事業施設関係
といたしまして、
浮浪者収容施設身体障害者
の
施設
、それから
児童福祉施設関係
といたしまして
母子療保育所
、産院、
乳兒院
その他の
施設
、
国立病院
、
国立結核療養所関係
、そうい
つた
種類のいわゆる社会
施設
的なものにつきまして、大幅な
増加計上
をはか
つた
次第であります。 次に
行刑施設関係
でありますが、これは前年におきまして十五億余の
予算
を計上いたしまして、現在の
過剰收容
の状態を
緩和
をはか
つた
わけでありますので、現在
行刑
の
施設関係
は
相当
緩和
せられておると
考え
られるのでありますが、なお二十五
年度
におきまして七億六千万円を計上いたしまして、その
緩和
をはかり、さらに
施設
の弱化しておる分につきまして強化をはかる、こういう
措置
を講ずる次第であります。
官庁営繕関係
につきましては、ほぼ前年並の
予算計上
をいたしまして、
目下行政機能
を維持するために
必要最小限度
の
施設
を完備する、こういう
予算
を計上しておるわけであります。 以上はなはだ
簡單
でありますが、二十五
年度
の
予算
につきまして、内容を御
説明
した次第であります。
淺利三朗
5
○
淺利委員長
ただいまの
説明
に対して、何か御
質疑
がありましたらどうぞ。
田中角榮
6
○
田中
(角)
委員
政務次官がお見えになられたので、一言御質問申し上げたいのでありますが、
災害品復旧費
に対する
全額国庫負担
というものに対して、現在のわが国の
災害状況
から
考え
ると、なお一考の余地があるというふうに私たちも
考え
るのでありますが、これに対する安本の具体的なお
考え
をひとつ承りたいと思います。
西村久之
7
○
西村
(久)
政府委員
災害復旧
の
国庫補助
の
関係
につきましては、
安定本部
といたしましても
考え方
はいろいろあるのであります。二十五
年度
も前年同様の方法で進みますると、
相当
の
事業量
を
緩和
いたしまする
関係等
から、妥当でなかろうかということを、当初実は
考え
たのであります。しかしながら御
承知
の
通り地方財政
が非常に窮之を告げておりまする今日と、御案内の
通り
の
シヤウプ
の
勧告等
もありましていろいろ実は案件を
考え
てみたのでありますけれ
ども
、
地方財政
の
関係
を
考慮
に入れますと、二十五
年度
は大体
府県
並びに
直轄工事
の
関係
は、
全額負担
をすることが妥当であろう、こういうふうな結論に到達いたしまして、三百七十億の
災害費
の配分を実はいたしておるわけであります。しかしながら御
承知
の
通り
、
災害
の
復旧
を
全額国庫負担
をやつて行くという
考え方そのもの
は、
政府
としてはあまり好ましくない
行き方
であろうというように実は
考え
ておるのであります。一部は
維持管理
を
地方
にゆだねておかなければならぬ
関係
上、
地方費
の
負担
を受けさせるということが妥当であろう、実はこういうふうな
考え方
を持つておるのでありまして、
予算そのもの
は二十五
年度
に
限つて全額国庫負担
の建前をとり、二十六
年度
からは適切なる
地方
の
負担
を
考慮
に入れましてやりかえたいという
考え方
を持つておるわけでございます。御了承を願います。
田中角榮
8
○
田中
(角)
委員
公共事業課長
に
ちよ
つとお尋ねしたいのですが、
災害復旧費
というものが非常に大幅にふえたので、各
災害地
における国民も、
工事
の
施行
に対して非常な
安定感
を持ち、かつ
希望
も持つてお
つたの
でありますが、結果としましては
全額国庫負担
というような面から
考え
てみると、
工事量
においてわれわれが当初
考え
たような
一般的感覚
を満たすようにはならない、こう思うのでありますが、二十四
年度
における実施
予算
額で
工事
をやられるものと、それから二十五
年度
の現在の
金額
とでどのくらいの実施の差があるか、それを
ちよ
つと伺いたいと思います。なおそれによつてこの方法をとつて行く場合、すなわち
全額国庫負担
という
計画
で行く場合、現在安本並びに建設省において
考え
られた
災害復旧
計画
の齟齬は、どういうふうに
なつ
ておるかということを伺いたいと思います。
白石正雄
9
○
白石説明員
二十五
年度
予算
におきまする
災害復旧
の
事業量
の問題でございますが、当初私
ども
大体三箇年に完了するということで
考え
てお
つた
わけであります。ところが
全額負担
になりました
関係
上、三百七十億という
金額
で予定いたしましたのが、従来の
補助
率でや
つた
場合と
——
これはあとで詳細な数字を差上げたいと思いますから、あるいは少し間違いがあるかと思いますが、大体前年の
事業量
に対しまして四割
程度
増加
するものだ、かように
考え
ております。それから当初三箇年間で完了するためには、二十五
年度
におきまして全
事業量
の三割五分ないし四割
程度
のものを
復旧
したいというように
考え
ておりましたのが、三百七十億を
全額国庫負担
にいたしますと、
直轄
では大体三割
程度
は
復旧
できるのでありますが、
補助
では三割まで達しない。今の
府県
からの報告のままを信用いたしますれば、二割五分やや上まわる
程度
というくらいにしかならないのではなかろうか、かような数字に相
なつ
ておるわけでございます。
田中角榮
10
○
田中
(角)
委員
そうしますと、ただいまの御
説明
でわか
つたの
でありますが、
全額国庫負担
という建前で二十五
年度
、二十六
年度
、二十七
年度
を続けられても、三箇年
復旧
というものに対して大きな齟齬はない、こういうお
考え
でありますか。
西村久之
11
○
西村
(久)
政府委員
田中
君のお尋ねにお答えいたします。当初三箇年
計画
を立てて進みましたその根拠というものは、二十四
年度
の
災害
でなしに、二十三
年度
までの
災害
の国の
補助
工事
、
直轄工事
というようなものの
総額
が、大体におきまして七百四十億
程度
に相なるのであります。二十五
年度
の
災害
のただいま申し上げました
補助
工事
等を勘案いたしました
関係
の費用は、大体六百八十五億と
安定本部
では踏んでおるのであります。しかしこれは御案内の
通り
、八十五億は補正
予算
でやることに
なつ
ておりますから、二十四
年度
の
災害
が六百億、二十三年までの間の
災害総額
のうち、御案内の
通り
公共事業費
では二十四
年度
の
災害
をやるという費用が百六十九億
予算
に計上してあるのであります。それを引きますと、五百七十一億
程度
の残額を来すことに
なつ
て参るのであります。両方加えますと、大体一千百七十一億
程度
の
災害
が二十五
年度
に残される。この一千百七十一億
程度
の
災害
額に対しまして、ねらいとして三百七十億を組んで参りますれば三箇年にやれるだろう、こういう実は予定をいたしまして
予算
を組んであるのであります。大体におきまして三箇年
計画
のうちにおきまして、今後起ります
災害
はともかくといたしまして、過去の
災害
は残部が残りましても、大した残部は残らないで、
災害復旧
の
完成
はできるのであろう、こういう予定をいたしておるのでございます。御了承願いたいと思います。
前田榮之助
12
○前田(榮)
委員
今
西村
政務次官は、昭和二十三年、四
年度
の
過年度災害
で、実質的に残るものは千百七十億とおしや
つたの
でございますが、
公共事業課長
は二十三
年度
までのが八百億、二十四
年度
のが八百億、合計一千六百億残つておると言われ、その数字に差があると思うのでありますが、これはどちらがほんとうか伺いたい。
西村久之
13
○
西村
(久)
政府委員
そこへ出しております数字は、全
災害
を
意味
しておるのであります。私が申し上げた数字は国庫の直営
工事
になります国の
経費
と、
府県
の従前の
補助
の
関係
の数字を申し上げたのであります。それが
全額国庫負担
になるということになれば、そこへ現わしておる数字に相なるものと御了承置き願いたいと思います。その数字の差は従前
地方
で
負担
をしてお
つた
金ということに、結論は相なるものと
承知
いたします。
前田榮之助
14
○前田(榮)
委員
そういたしますと、
公共事業課長
がおつしや
つた
ように、全体において千六百億の
災害費
が残つておるということであろうと思うのであります。
過年度災害
の中の
災害地
におきましては、
国庫補助
の交付を待たれないで
災害
を目前に控えておる非常な苦境な所は、すでに
工事
を
地方
の金融によつて
施行
した町村がずいぶんたくさんあるのでありますが、これらの費用は今度の
予算
の中に計上されておりますかどうか。この点をお聞かせ願いたいと思います。
白石正雄
15
○
白石説明員
いわゆるやり過ぎの
工事
の分と拜聴いたしましたが、これにつきましては
予算措置
が少か
つた
ために、緊急やむを得ず各
地方
は実施したわけでありますので、これらにつきましては他
地方
との権衡を失しないように
考慮
しつつ、でき得る限りすみやかに
予算措置
を講ずるという意図で進んでおります。
前田榮之助
16
○前田(榮)
委員
それから今後
説明
になりました
文教施設費
の中でも、これと同じことがあると思うのでございます。すでに
補助
を予定して新制中学の校舎等の建築を終
つた
学校がございますが、それの
補助
がいまだに交付されておらない。聞くところによりますと、これはすでに
工事
を終つて学校ができておるんだ、新しい学校
施設
を要求するところこそが緊急であるから、
政府
はこれに文教費を充当するというように承つておるのでありますが、かようなことになりますと、教育に非常に熱心に努力される町村が、結局ばかを見た、こういう結果に
なつ
ておるのでありますが、今度の四十五億円の文教費は、その点はどういうように
なつ
ておるのでございましようか。
白石正雄
17
○
白石説明員
実は六・三制につきまして六十億という
金額
を計上いたしましたのは、先ほど御
説明
いたしましたように、二十四年の四月一日現在におきまして全国の学校を調べまして、〇・七坪に達しないところの二百六十六
市町村
について、一応〇・七坪に達するための
金額
ということで計上したわけであります。この場合につきまして今お話のすでにやつてしま
つた
分がいかに含まれてお
つた
かという点の数字的な
検討
は、実ははつきりしていないわけでありまして、こういう不権衡につきまして、いかにこれを是正するかということにつきまして目下愼重
検討
中でありまして、上司の御裁決を得たいということで
調査
中であります。
前田榮之助
18
○前田(榮)
委員
その次にお尋ね申し上げておきたいのは、
災害費
が
全額国庫負担
ということになりますと、
工事量
が実質的に減少するという点でございますが、今の御
説明
によりますと、
過年度災害
につきましても、大体本
年度
に三分の一を完了したいということでございますが、この三分の一の完了によつて、二十五
年度
に起るだろうと予想される
災害
が
——
災害
国とも言うべき日本の各
河川
が、この
工事
を行わないために、
災害
が増大するということこそが、非常な問題なのでありまして、大体当局はこの三分の一を完了すれば、
工事
を行わわないために起る
災害
の増大ということの危險は防がれるという御自信のもとに、本
予算
を組まれたものであるかどうか。この点に対する自信のある御答弁を願いたい。
西村久之
19
○
西村
(久)
政府委員
前田さんの御
質疑
の要点は、
災害
国である日本の、二十五
年度
において起
つた
災害
を、お示ししてある
予算
の範囲内でやつて行けるかどうかというお尋ねの御趣意でありますか。その点を一応お尋ね申し上げてからお答えいたしたいと思います。
前田榮之助
20
○前田(榮)
委員
二十三
年度
二十四
年度
以前の
過年度災害
というものが、まだ
工事
が
相当
残つておるから、この
工事
を早く完了すれば、
災害
が未然に防がれるはずなのであります。その
工事
が完了しないために、三分の一
程度
——
ことに
全額国庫負担
にいたしますと
工事量
が減るわけであります。そういうことによつて、
災害
が増大するというおそれは十分あると私は思う。その点を
政府
はどうお
考え
に
なつ
て
全額国庫負担
にしたのか。
工事量
が減つてもこの点を遂行するのだ、こういうお
考え
か。また
工事量
が減
つた
点については、その他の別な面で、
災害
に支障のないように
工事
をやつて行こうというお
考え
が別にあるのか。この点をお尋ねしておきます。
西村久之
21
○
西村
(久)
政府委員
御意見はごもつともであります。でき得ますならば、当年起りました
災害
、または起る
災害
にいたしましても、
災害
の
復旧
は一挙にやるべきなのが建前でなければならぬと存じております。またそうあるべきことが、
災害
を防止することが、国土の保全と申しまするか、あるいは一方増産に寄與するゆえんともなり、以後の
災害
を防止するゆえんにもなることは、お説の
通り
だと存じます。しかしながら御
承知
の
通り
、国家の財政ともにらみ合せまして、そうして必要
程度
の
災害
を防止して行かなければならない。こういう建前で財政とのにらみ合せとの
関係
で、実は三百七十億
程度
に予定いたしまして先ほど申しました
通り
、当初は三百七十億に対しまする約半額を
地方
負担
といたしますれば、五百億
程度
の
災害
は防がれるであろう。そうすると三箇年で一千六百億の
災害
は大体
完成
する。こういうふうな建前で
考え
たのが、
全額国庫負担
になります
関係
から、
事業量
が減つて参りますことも御意見の
通り
に
なつ
ておるのであります。従つて三箇年
計画
を今日の
考え方
——
今日の財政
通り
の
考え方
で申しますと、明年、明後年の財政
状況
を勘案してその
通り
の
予算
が
考え
得られるといたしますならば、四年かからなければ一千六百億の
工事
は、
全額国庫負担
の建前を二十六年以降とするといたしますれば、
完成
いたさないことも数字の示す
通り
でありまして、御了承が行くことと存ずるのであります。ただ前田君のお話の
通り
に、過去の
災害
が残つておれば、脆弱であります
関係
上、弱い
災害
に対しましても、抵抗力が少いので、また
災害
が起りがちになるという前田君の御意見と私も同感であります。しかしながらこれをやつてのける上については、先ほど申しました
通り
、国庫の財政の課合等も勘案いたさなければなりませんので、
予算
に示してある
程度
で、有效適切に
災害
を防止しつつ、一方二十五
年度
の
公共事業費
で
治山治水
事業
等を起しまして、
災害
をよけて行きたい。こういう建前で
予算
を組んであることを御了承おき願いたいのであります。
前田榮之助
22
○前田(榮)
委員
災害
防止につきましてはいろいろ御意見を拜聽いたしましたが、今度の
全額国庫負担
に
なつ
たために起る種々な問題について、もう少しお尋ねを申し上げておきたいのでございますが、
全額国庫負担
に関する
工事
の
箇所
の問題が、過日も問題にな
つたの
でありますが、町村財政が非常に逼迫している際に、十万円以下の
箇所
は国庫
負担
の対象にならない、こういうことになりますと、その
箇所
が日本の
渓流
、山腹の形状等から
考え
ますと、やる
箇所
が増大する町村があると思うのであります。そうすると一
箇所
の
工事
費といたしましては、今日の貨幣価値からいいますと、十万円やそこらのものは町村でも何でもないようでございますが、これが数十
箇所
になりますと、
相当
な
負担
になるのでありますが、そういうような場合において、
全額国庫負担
に
なつ
たために非常に町村が困るということになりますと、この町村に対して起債に対して特別の取扱いをするとか、あるいは平衡交付金を特別に
増額
するとか、ほかの方面で何とかするお
考え
が別にあるのでありましようか、お尋ね申し上げたいのであります。
西村久之
23
○
西村
(久)
政府委員
お尋ねの十五万円の線を引きましたのは、一件に対して十五万円
程度
の
災害
でありますならば、いかに町村財政が窮乏しているとはいえ
ども
、その
程度
の
災害
ならば、
地方
にまかせてもおそらくやつて行けるであろうというような観点のもとに、既往は十万円で線を引いて置きましたけれ
ども
、十五万円に
金額
を上げまして線を引いているわけでございます。一町村に対しそういうものが三件、五件点々と出まして、
総額
において十五万円以上と相なりましても、私
ども
政府
の
考え
としては、大体一件十五万円という線を
考え
ておるのでありまして、
補助
をして行こうというわくのうちには入らないものと、御了承おき願いたいと存じます。
前田榮之助
24
○前田(榮)
委員
そのお話はよくわかつておるのでありますが、何も一
箇所
一件十五万円
程度
のものを全額出せというのではございませんが、それがかりに十
箇所
あるいは八
箇所
といういうように、
箇所
が増大した場合においてはその町村が困るが、そうした場合において、その町村財政の事情も
考え
て、特別な起債を許すとか、あるいは平衡交付金で
考え
てやるとかいうような親心があるかどうか。この点をお尋ねしておるわけであります。
西村久之
25
○
西村
(久)
政府委員
お尋ねのようなことのために、町村財政が非常に圧迫を受けるということになりますれば、町村全体の財政をにらみ合せて、
予算
に組んである交付金で調整をはかるつもりでございます。そういうふうに御了承おきを願います。
瀬戸山三男
26
○瀬戸山
委員
災害復旧費
がきわめて不満足であるということは、私
ども
もさように
考え
ておりますが、
政府
当局といたしましても、現下の財政上やむにやまれず、これでやつて行くというお話でありますから、これはあえて追究いたしません。ただその貧弱なる
災害復旧費
で最も効率的にやりたいというお話がありましたので、その点について少しばかり私の意見を申し上げ、また特に安本当局の
考え
を、この際確かめておきたいと思います。
災害復旧費
が千六百億とか言われておりますが、これを放任しておいたら、国土がきわめて
荒廃
する原因をつくるということは、これはみなはつきりいたしておるのであります。しかしそれをいまさらとやかく申しても、貧弱な財政ではやむを得ないことでありますから、私が申し上げたいことは、この限られた
災害復旧費
を最も効率的に使つてもらいたい。今回の
災害復旧費
は三分の一という一応の目途であると言われまするが、私
ども
はこれは三分の一に達しないと思います。少くともあとの三分の二以上は、穴をあかして、
災害
が再び拡大することを待つておるという極端な議論ができるのでありますが、それを早く最小限度に食いとめるということが、この際
予算
の執行と申しますか、政治の要諦であると思います。そこで私は特に安本当局に申し上げて意見を求めたいのは、例の四半期ごとにわけて
事業
をするということについてであります。もちろん公共
事業
は認証を得てやるということに
なつ
ておりますが、その認証の方法を少しかえてもらいたい。今回二十五
年度
に計上されておりますところの三百七十億、
河川
関係
にありましては二百六十何億と
なつ
ておりますが、これはきわめて緊急な場所をやるということに
なつ
て参りまするので、これは一刻も早くやらなければいけない。二十五
年度
の
予算
であるから、二十五
年度
中にそれを四半期ごとにわけてやるということであれば、これは最も拙劣なる方法であると私は
考え
まするので、国家の財政の運用上いろいろの点もあるとは思いますが、できるだけ早くこの傷を直す。そうして来るべじ
災害
を最小限度に食いとめるという方法で第一・四半期に全部使つてしまうというくらいの勢いでやつてほしいのでありますが、少くとも五割ないし六割は第一・四半期に出す。これはいろいろな事情がありましよう。私がとやかくいろいろ申し上げるまでもないことでありますが、今日までの仕事が、さようなことで
災害
をさらに大きくしておるという
実情
でありましたので、くどく申し上げます。九州ばかりではありません。四国その他すでに五月、六月から雨期に入る。そういたしますと当然
災害
が起ります。さらに台風が来る。また東北、北海道、北陸というような
地方
は、御
承知
の
通り
に雪が降り出すと、もう
災害復旧
工事
ができないといういろいろな事情がありますし、緊急な費用でありますので、なるべく早く使つてしまう。そうして少い
予算
でも効率をあげるということにしてもらいたい。これは直接
災害復旧
工事
の担当をいたしております建設省としては、それを念願いたしておるのでありますが、大蔵省特に安本当局にそれと同じようなお
考え
があるかどうか。なければそうしていただきたいということを、私はお願いいたすわけであります。
西村久之
27
○
西村
(久)
政府委員
お答え申し上げます。二十四年までの間に、
災害復旧
に対する金の出し方が遅れて参
つた
ことにつきましては、実は
地方
の起債のわくの
関係等
勘案いたしまして、取扱いが遅れて参つておるのであります。わくが少なか
つた
ために国の
予算
だけを先にやりますけれ
ども
、結局建前上三分の一
程度
のものはおそらく
地方
負担
だという
関係
から、
地方
起債の目安をそれと比べて、金の面を操作するということをいたしたのであります。二十五
年度
は、先ほど申します
通り
全額国庫負担
の建前をとつておりまするので、その点は
緩和
されるものと信じておりまするから、御意見の
通り
に、三百七十億の
災害費
の金はなるたけ早く出しまして、
効果
的にその金を使つて、
災害
を未然に防止するという
考え方
をとつて進みたいと存じまするから、さよう御了承おき願いたいと思います。
田中角榮
28
○
田中
(角)
委員
簡單
に二、三問伺いたいのです。
災害
は
全額国庫負担
であり、一般の防災は従前の
通り
補助
ということになりますと、この区別が非常にむずかしくなるわけであります。場合によつては、一般防災に当然入るべきものが
災害
ということに
言つて
来るだろうと思うのであります。その
意味
においては
災害
と防災との
事業
区分というものを早急に行わなければならない。すでに
予算
が国会に提出せられている現在、これが決定という問題に対しては非常に早急を要すると思います。なおかつ先ほどの
説明
によりますと、現在の基本数字と
なつ
ているものは、各
府県
からの申告そのものも
相当
あるということでありますが、この二十五
年度
予算
を実施に移す基礎数字に対しましては、いつごろきめ得る自信があるか。これは非常に早くきめていただかないと、
府県
がやるものと国庫でやつていただくものとの明確な線が引かれない場合、
工事
の実施に対して、まあ国庫がやつてくれるだろうというような感覚のもとに、遷延せられるということも
考え
られまするので、この間の事情をまずひとつ承りたいと思います。
西村久之
29
○
西村
(久)
政府委員
田中
君にお答え申し上げますが、御意見の
通り
のことがまま起りがちになりますので、各省の
災害
関係
につきましては、特に
安定本部
は認証の方法等をいろいろ勘案いたしまして、各省と緊密なる連絡をとりまして、各省ごとの個々の扱い方をさせないで、
安定本部
もここにタツチいたしまして、その金の配分をいたしたいと実は
考え
ておるのであります。御案内の
通り
、
地方
の
関係
の
負担
に属すべきものを、
災害
なりと称して
全額国庫負担
の要求をしたり、あるいは
災害
の
程度
が、維持いたしますれば保ち得る
程度
のものも、また全額国旗
負担
であるからというので、悪意はないでありましようが、
災害
額の要求をして、機会をねらつてこわしたりするような悪い心持を、
地方
が持ちやすい
関係
に置かれて参りますので、そういう点は十二分に私
ども
の方でも注意をいたしましてとりはからいを進めたいと
考え
ておるわけであります。
田中角榮
30
○
田中
(角)
委員
まことに、
西村
さんが言われた
通り
におやりに
なつ
ておることだろうと思うのでありますが、これを具体的な例に徴しますと、いわゆる各
府県
の一般防災でやりますものが、非常に要求量に対して
予算
の方が少いということになりますと、いわゆる各
府県
のその場その場に対しましても、ここらは防災でもつてやるのである、ここらは三箇年
計画
によつて
災害
でやるのであるという、実際の
工事
現場の査定をできるだけ早い機会に決定し、しかも公表することによつて、
工事
の線が明確に引かれるのです。これは実際において、非常に
厖大
なものであるからむりであろうと思うのですが、これを早急にやつてもらわないと、先ほ
ども
西村
さんが言われたのですが、実際において三箇年でやるところの、しかも
全額国庫負担
でやるものの中に食い込んで来るということが、現実に行われつつあると思います。その
意味
においては、少くとも二十五
年度
の
予算
を各
地方
に早急に配付しなければならない。早急に丁事実施にかからなければならないと同時に、この防災と三箇年
計画
でやるところの
災害
の線は、早急に引かなくちやならない。それからそれを引くことに対する具体的な方策、それからその時期が大体いつになるかということも伺いたいのであります。
白石正雄
31
○
白石説明員
災害
と一般との区別でありますが、これにつきましてはまことに御説の
通り
でありまして、一般改良費において実施すべきものが、
災害費
の中にまぎれ込んで来ておるという、いわゆる
災害
便乘というものが今までも多か
つたの
であります。これは
予算
上の問題と、
予算
執行上の問題と、この二つあるわけであります。 まず第一に
予算
上の問題でありまするが、
災害
は、元形
復旧
というのがいわゆる
災害復旧
工事
でありますが、
予算
上それ以外のものも入つてお
つた
わけであります。防災的なものが
予算
に計上されてお
つた
ものが従来あ
つた
わけであります。こういうものにつきまして、二十五
年度
におきましては一切
災害復旧
の方では認めない。全部一般の改良
工事
の方に移すように
措置
したわけであります。
災害復旧
工事
は全部元形
復旧
のみに限るということに
なつ
ております。しかしながら今度は
予算
執行上におきまして、その元形
復旧
に限るべきところの
災害復旧
工事
が、実際上は現場の査定において、それ以外のものまでも含まれておるという問題が多々あるわけであります、これは單に安本のみにおいては実施できないことでありまして、各省の協力を得まして
——
各省の査定官が、現実にこうい
つた
方向に嚴密なる査定をしていただかなければならぬわけでありますので、この点につきましては、各省の協力を得て実施したいと
考え
ておるわけであります。 それから国がやるものと
府県
がやるものとの区別いかんの問題であります。国が
全額国庫負担
をやりますものは、
河川
、
道路
、
砂防
、港湾というような数科目に限りまして、しかも一件の
金額
が十五万円以上の元形
復旧
工事
に限るという方針によりまして、至急政令で規定いたしたいということで、準備を進めております。大体の案といたしましては、もう内部的に固まつておるわけでありますので、至急その決定を願いまして、準備に遺憾ないように処置いたしたいと
考え
ておる次第であります。
田中角榮
32
○
田中
(角)
委員
御説ごもつともでありまして、防災と
災害
がいわゆる
負担
者が違うというところに対しましては、この区別を明確にしなければならない。そのためには元形
復旧
ということに限定せられるのもやむを得ないことであると思います。治山、
治水
計画
の一貫性、すなわち五箇年
計画
、十箇年
計画
という線から
考え
ると、
災害復旧費
を元形に復するということよりも、もう一歩進んで、治山、
治水
計画
に対する一貫性の上から見て、しかもその
計画
の中にあるものであつて、根本
改修
を行わなければならぬものはたくさんあるはずであります、現在すでに
事業
が
完成
しておるものは、二十五
年度
からまた新しく再開始を行わなければならぬという場合、この
予算
の配分に対し、使用に対し、効率的な運営に一部欠けるものがあるのではないかと
考え
るものですが、その場合私たちの知るところでは、この
災害費
の他の科目に対する流用は禁止せられておる。もう一つ二十五
年度
の百億の予備費的な性格を持つておる
災害
予備費に対しましても、全然ひもつきであつて流用できない、こういうことを言われておるのですが、これに対して折衝の余地があるかないか、私たちは治山、
治水
という面から
考え
て、しかも
災害
というものが元形
復旧
に限局されるということである。しかもその
災害
は非常に
復旧
に急を要するけれ
ども
、その反面拔本的な防災
工事
は非常に長期にわたつておることから
考え
ると、この費用の一部は臨機応変に治山、浩水
計画
の本旨に沿
つた
防災に、一部転用できるくらいな幅を持たせた方がいいと、
予算
編成上も
考え
ておるのですが、それに対して安本当局は御議論は私たちときつと同じ御意見を持つておられると思いますが、この科目は絶対に変更できないものかどうか、このひもというものは何か長さをもう少し
考え
ていただけないものかということを伺いたい。
淺利三朗
33
○
淺利委員長
ちよ
つとこれに関連して、念のためにお伺いしたいのですが、今
田中
委員
から言われた治山、
治水
関係
もありますが、従来の洪水量から見れば五メートルの
堤防
で足りてお
つた
が、最近の河床の荒れた
関係
上、さらに二メートルも高くしなければ
災害
防止の目的を達しないという場合に、元形
復旧
をもつてやることがいたずらに無役な浪費になるというおそれがあるのですが、そういう場合においては、今の二メートル高くして現実に即するようなことを、
災害復旧費
から出せるものかどうか、そういう点も合せてこの際御
説明
願いたい。
白石正雄
34
○
白石説明員
ただいまの二つの御質問は大体同じ趣旨だと
考え
ます。
災害
は元形
復旧
でありまするが、
災害
対策
としては、いわゆる建設的には、元形
復旧
というのは技術的におもしろくない、一般的な改良
計画
のもとにおいてやらなければならぬということは御説の
通り
であります。従いまして、
予算
的には
災害復旧
工事
は、元形
復旧
工事
は、元形
復旧
の
金額
を出すわけでありますか、これを一般の改良
工事
の一環として使うことはごうも妨げないわけであります。従いまして元形
復旧
をやることが適当でなくして、改良をやることが妥当であるという場合につきましては、元形
復旧
に要するところの
金額
までを
災害復旧費
から出しましてそれ以上の
金額
は一般改良費の方からつけ加えまして、合せて一本となして改良
工事
となす、かように処置するつもりであります。この旨を
災害
全額国庫負担
の政令の中に、一項をあげまして規定する、こういう予定で進んでおります。
田中角榮
35
○
田中
(角)
委員
もう一つだけです。それは御意見ごもつとでありますが、国庫
負担
と
府県
負担
ですから、この区分は非常にむずかしいと思います。しかしこの区分というものに対しては、万遺憾なきを期していただきたいと
思つて
おります。 最後に先ほど
西村
政務次官は、防災並びに
災害復旧
に対しては、各省間に緊密な連絡をとつて鋭意努力しておる。しかも二十五
年度
の
予算
に対しても、各省間の総合調整をとつておると、自信のある御言明でありましたので、まことに喜んでおるのではありまするが、現在建設部門は御
承知
の
通り
、
経済安定本部
で
公共事業費
を総括しておられる。この費目を見てもわかる
通り
各省に分属割拠しております。この数字を見ておると非常に妥当なものには見えるのでありますが、この実施
年度
というものは、一本の系統でもつて
計画
をされたものでないだけに、この
公共事業費
が投下されて実施
工事
に移されても、防災、
治水
、利水というような一貫した面から
考え
ると、多少齟齬なきを得ないということは、われわれ建設
委員会
の持論として古くからこれを述べておるところであります。しかもこういうふうに
災害復旧費
が大幅に
増額
をされ、かつ
全額国庫負担
でやるということが実施される現段階においては、この一般防災という基本線は、これによつてなお強化せられなければならない。こういうふうに
考え
ております。そのためにはいわゆる
公共事業費
の各省に分属されておるところの実施
年度
の調整は、これは強力にはからなければならない。これは現在農林省の
開拓
局でもつて、
相当
予算
をとつて
開拓
をやられても、治山、
治水
、利水は全然
考え
ておらないので、たんぼや畑はできたが水はない。これだけの
国費
の投入に対して非常にロスがある。この面で総合建設省の持論を大いに振りまわしてお
つた
わけであります。しかも現在
経済安定本部
として、総合調整をとつておられる責任の衝にある
西村
政務次官が、十分調整をとつております、こういう御言明でありましたが、現在安本の機構の改革もあります。なお今朝の新聞で各省の整理統合を行う。こういうことが見られるのでありますが、現在安本機構の改革の衝に当つておられるところの
西村
政務次官は、現在の安本の建設局と、各省に分属せられておる公共
事業
関係
の部局を合せ、公共
事業
省のごとき、国土建設省のごとき大きな建設部門の統一整理をはかつて、防災並びに治山、
治水
の一大基本をつくるとい
つた
考え
に対して、どういうお気持を持つておられるかということについて、最後に御答弁を願いたいと思います。
西村久之
36
○
西村
(久)
政府委員
田中
君にお答え申し上げます。先ほど私が申し上げました
通り
の方針を堅持して参りまする建前から申しますと、
安定本部
の機構の改革は、お話の
通り
行うのでありますけれ
ども
、不必要なる
関係
のものは縮小し統合もいたしまするが、国土開発と申しますか、日本の今日の
荒廃
した状態を復興せしむる
関係
から行きますと、
安定本部
にありまする建設局のごときは強化いたしましてそうしてその事務に遺憾なきを期したい。こういうふうに
考え
ておるのでありまして、御心配の点はなかろうかと存じます。
統制
撤廃等のために物価庁のようなのは縮小いたしまして、そうして機構改革をいたし、同時に
安定本部
設置法の一部改正案を提出いたしまして、各位の御協賛を願いたい。かように
考え
て事務的に法律案の作成に着手いたしておる
実情
でございますから、さよう御了承願いとう存じます、 なおこの際建設交通局という名前がよろしいか、あるいは国土局とすべきがよろしいか、開発局とすべきがよろしいかという名前の問題につきましては、これはまだ決定はいたしておりませんが、
委員会
で何かいい名前でも御
承知
でありますれば、その名前にかえることはさしつかえなかろうかと存じますので、参考のために一言申し上げておきます。さよう御了承おきを願います。
砂間一良
37
○砂間
委員
私はこの
予算
の全体の額の問題と、それからもう一つは
予算
を
施行
する場合の内容の点についてお伺いしたいと思うのでありますが、それに入る前に一、二の事務的な問題についてお伺いしたいことがあります。 一つは
西村
政務次官にお伺いしたいのですが、この
公共事業費
の内訳の中に、海上保安庁の
海上保安施設
費として保安
通信施設
整備
費というのが一億五千万円ございます。これはどういう内容でございますか。一方
予算
説明
書の中にやはり海上保安業務運営に必要な
経費
としてある。その中に洋上固定点観測業務
増加
に伴う必要な
経費
として一億二千七百万円とありますが、これと関連しての費用でありますか。それとも別個の費用でありますか。とにかくどういう内容にお使いになるのか、その点をひとつお伺いしたいと思います。
西村久之
38
○
西村
(久)
政府委員
お答え申し上げます。今読み上げました
関係
の費用とは別個のものであります。燈台の建設みたいなものの
関係
を含んでおるわけでありますから、さよう御了承おきを願いたいと思います。
砂間一良
39
○砂間
委員
それからこれは全然別個の問題でありますが、銚子の港を修築するについて一億八千万円とか今年予定しておると思うというふうな話を聞いておりますが、それは実際でありますか。もし実際であるとするならば、その内容はどういう
施設
をされるのでありますか。
西村久之
40
○
西村
(久)
政府委員
港の個々の
経費
につきましては、まだ決定はいたしておらぬのであります。大体の港をつくります費用の
公共事業費
から出ます二十億
程度
のものは、これは今後に決定をいたすのでありまして、全額はまだ決定いたしておりません。ただその
関係
省で
考え
ておる数字はありましようが、変更を来すおそれがありますので、ここで明確にお答えするわけに行きません。
淺利三朗
41
○
淺利委員長
ちよ
つとお諮りいたします。時間は大分過ぎておりますが、実はこの部屋は午後あいておりますけれ
ども
、速記の都合はつかぬらしいのであります。それで皆さんに御勉強願つて約一時ごろまで質問を
継続
して、もしそれで質問が終らなければ、来週さらに
継続
してやる。こういうことにしてはいかがでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
淺利三朗
42
○
淺利委員長
それではそういうことで御勉強願います。なお私は零時半から
委員長
会議
がありますから、内海
理事
にかわつていただきます。 〔
委員長
退席、内海
委員長
代理着席〕
砂間一良
43
○砂間
委員
これもまた別の問題でありますが、最近聞くところによりますと、
住宅
の点について進駐軍の方から二千戸ばかり建設するようにというふうなメモランダムですか指令ですか、何かそういうふうなお話があ
つた
というふうなことを
——
これはうわさでありますけれ
ども
漏れ聞いておるのでありますが、これは
住宅
金融公庫の方から融資して建設されるのですか。それとも
公共事業費
か何かの方から別途支出されるのですか。あるいはこの
公共事業費
の中に予定してあります、
住宅
の
施設
費三十一億の中から支出されるのでしようか、その辺はどういう
関係
になりますか。
西村久之
44
○
西村
(久)
政府委員
お話の
通り
、二千戸の家屋を建設するということは内意を受けておるのであります。その費用をどこから出すかというお尋ねのようでございますが、大体において
見返り資金
のうちから出て参ると御了承置きを願いとうございます。これが
見返り資金
のうちから出るに相違はないのでありますが、それが国の
考え
ております費用、すなわち
住宅
をつくるために百億を予定しておるというこの費用に食い入つて来るか、あるいは別個に
公共事業費
的の
予算
として百十億予定しておりますその費用のうちから使いますか、今後
関係
方面との折衝によつてきまる問題でありまして、具体的の
関係
のものはまだはつきりいたしておりません。
砂間一良
45
○砂間
委員
今申された百十億というのは、
見返り資金
の方から
公共事業費
関係
に百十億出るというあの百十億でありますか。
西村久之
46
○
西村
(久)
政府委員
御解釈の
通り
でございます。
砂間一良
47
○砂間
委員
この二千戸の
住宅
というのは、どういう種類の
住宅
でありますか。そしてどこへ建設される予定でありますか。
西村久之
48
○
西村
(久)
政府委員
その点に対しましては、私の方から申し上げられないのであります。
関係
方面でなければわからないのであります。ただ
見返り資金
から出して二千戸の
住宅
をつくるようにせいというメモでございます。どういうふうなところにつくるのか、どういうふうに使用するのかということはわかりかねるのでございます。
内海安吉
49
○内海
委員長
代理
ちよ
つと砂間さんに申し上げます。
建設省関係
の
政府委員
の方はきようは出席しておりませんから、この次の機会に
質疑
応答をしたいと思うのです。
ちようど
住宅
関係
は来ておりません。
河川
関係
だけが来ておりますから、そのおつもりで願います。
砂間一良
50
○砂間
委員
住宅
の問題についてでありますが、進駐軍の
住宅
は別といたしましても、とにかく現在
住宅
が非常に不足しているということはご
承知
の
通り
であります。三百五十万戸か六十万戸不足しておる。それで
公共事業費
の方にも三十一億あります。これは引揚者のものは別といたしまして、それから
住宅
金融公庫で融資いたしまして、八万戸とか八万五千戸をつくるという
計画
もありますけれ
ども
、しかしそれらを合せましても、とてもこの三百六十万戸の不足を補うには足りないと思います。現在世田谷だとかあるいはあちこち行つてみますと、非常にひどい状態に
なつ
ておるわけですが、この
住宅
難を緊急に何とかしなければならぬ。一方におきましては、古い木造の家屋が年々腐朽して行きまして、それを建てかえることも必要に
なつ
て来ておるのでありますが、
政府
当局といたしましては、今年予定しているだけの
予算
で、この
住宅
難が解消できるとお
考え
に
なつ
ておるかどうか、この
住宅
問題の解決について、どういう根本的なお
考え
を持つておられるか、その点を安本の
西村
政務次官にお聞きしたいと思います。
西村久之
51
○
西村
(久)
政府委員
お答え申し上げます。
予算
に組んである
程度
で
住宅
が
緩和
するという
考え方
は毛頭持つておりません。なるたけ余計に
住宅
をつくりまして、今日の
住宅
難を
緩和
しようと
考え
ておりますけれ
ども
、いろいろ財政の都合等もありますので、特に二十五年は、今までの
考え方
よりも余分に、大きく進歩的に進んで来ておるという点から御判断を願いまして、今後も多量の
住宅
を建設して行かなければならぬという点は同感であります。そういう線で今後
継続
して、
住宅
の建設に努力いたしたい、かように
考え
ます。
砂間一良
52
○砂間
委員
住宅
金融公庫の融資につきまして、個人に貸すとか、あるいは
地方
公共団体に貸すとか、あるいは
住宅
組合に貸すというふうなことが、これまで言われてお
つた
と思うのですが、最近聞くところによりますと、
地方
公共団体、県とか市に対しては、あの公庫の金は融資しないようなことになりそうだというふうな話を
ちよ
つと聞いたのでありますが、その辺の事情は最近どう
なつ
ておりましようか。
内海安吉
53
○内海
委員長
代理 砂間さん、
ちよ
つと申し上げます。
住宅
問題につきましては、私が小
委員長
として
政府
に対して本
委員会
の
対策
その他の方針についてわれわれから述べておるわけです。それに対して
住宅
金融公庫法案というものを本国会に提出されることに
なつ
ておりますから、その際に詳細御質問を願えば非常にけつこうだと思います。どうぞ御了承願います。
砂間一良
54
○砂間
委員
それでは保留いたします。
村瀬宣親
55
○村瀬
委員
地方
開発法とか国土開発法というこれは仮称でありますが、総合国土開発審議会からの答申もせられておるようであります。しかしこういう問題が起らない前から、すでに全国十
箇所
ばかりの
地方
総合開発
計画
というものができておるわけでありまして、二年ばかりや
つた
と思うのでありますが、その総合開発の中へ入れてほしいという
地方
も
相当
あると思うのであります。ところでそういうふうにして、その
地方
総合開発の十
箇所
の中に十一
箇所
というふうにふやしてもら
つた
といたしましても、一体
予算
はどこから出るかと言いますと、やはりこれから出ておるわけであります。その中に入れてもら
つた
からといつて、
予算
が非常にふえるというわけのものでないのでありますが、安本といたしまして、
地方
総合開発というものに対してどういうふうなお
考え
をお持ちに
なつ
ておるでありましようか。
地方
総合開発に非常にウエイトを重く見られるならば、しぜん十
箇所
が十一
箇所
になれば、そこに
予算
というものもふえて来なければならぬはずであります。ところがやはりこのわくの中でそれを差繰りするというだけの
意味
であるといたしますならば、
地方
開発法とか何とかいうものに非常に熱を入れても、一同
予算
的
措置
はついてまわらないことになると思うのでありますが、その点基本的なお
考え
を第一点で伺いたい。 それから従来二十四年でも
——
二十三
年度
でも同様でありますが、この中から
地方
総合開発として、ある地域地域十
箇所
きまつておるのでありますが、その地域々々へ、どういうふうな観点のもとにこの中から
予算
をピック・アップなさつてそれをまわされたか、その実績を伺いたいのであります。
西村久之
56
○
西村
(久)
政府委員
お答え申し上げます。
地方
開発に対する
関係
は御意見の
通り
でありまして、
予算
が非常に少いので、名前は大きいのでありますけれ
ども
、その
効果
をあげ得ずにおりますことは、ま
つた
く御同感であります。従いまして、
考え
ておりますような線が具体化して参りまして、
安定本部
でも
相当
調整をはかつて、各方面の
調査
を急いでおりますが、具体化して参ります際には、必要な
経費
は
予算
に計上して進みたい、かように
考え
ております。過去の費用の使途につきましては、他の
政府委員
からお答えさせることにいたします。
白石正雄
57
○
白石説明員
総合開発
関係
の
経費
でありますが、現在では
調査
費を見込んでおるわけでありまして、二十三
年度
におきましては、
ちよ
つと今記憶に間違いがあるかもしれませんが、八百五十万
程度
、二十四
年度
におきましては九百五十万、二十五
年度
におきましては千二百万円を見込んでおるわけでありまして、これを
調査
費として
地方
に
補助
しておるわけであります。
村瀬宣親
58
○村瀬
委員
一千万円に足らぬ
調査
費を組んで、
地方
総合開発とか何とか言いましても、まことにすずめの涙と言いますか、これは問題にならぬことと思うのであります。
調査
はそれでやむを得ぬとしましても、さてその
調査
ができましたならば、つまり去年ならば五百億とか、今年ならば九百七十億の中から、
河川
なり何なりを抜きとつて、そこに
重点
的におまわしになるとわれわれは了解してお
つたの
でありますが、そういうことはなさらないのでありますか。
西村久之
59
○
西村
(久)
政府委員
お
考え
のようなことで、現在の
予算
は計上してはおりませんが、必要の急を要するものにつきましては、御意見の
通り
の処置をなすような
箇所
もあり得るかと存じます。大体の建前は九百七十億の中には、今お話の
地方
開発
関係
の何は、今
調査
をいたしておるのでありまして
予算そのもの
の内容には含まれておりません。それが取上げられて、ここでこういう仕事をやつて行こう、こういうことに
なつ
て参りますれば、それに対する
予算
的
措置
はまた別個に
考え
て進まなければならぬものであろう、こういうふうに御解釈を願いたいと思います。
村瀬宣親
60
○村瀬
委員
私たちが今まで
説明
を聞いてお
つたの
と多少食い違うのであります。もともと現在十
箇所
地方
総合開発をきめておりますが、これは
ちようど
国立公園に指定してもらいたいくらいの熱意を持つて、指定してくれ、指定してくれと言
つたの
でありますが、すでに十
箇所
を指定してから
相当
日がたつておるのであります。そこでその
予算
がないかということをわれわれが追究いたしますと、それは全体の
公共事業費
の中からそれぞれ優先的にきま
つた
ところは金をまわすのだというような御答弁を、今までもらつてお
つた
と思うのでありますが、わずかに五百万円や、千二百万円
程度
の
補助
を
府県
へばらつと、米でもばらまくようにばらまいただけなのでありますが、そこには何か優位に
予算
をまわしてや
つた
という例があるのでありますか、その点を伺いたい。それから今でもあの
地方
開発は、
府県
では
相当
力を入れておるようでありますが、
予算
ができ上るまでは役に立たぬと思います。少くともああいう十
箇所
へ入れば、多少色をつけてもらえるのでありますか、その点をはつきり伺つておきたい。
白石正雄
61
○
白石説明員
総合開発は
調査
費でありますので、その
調査
の結果によりまして、具体的にその
地方
々々の総合調整に資すると同時に、その開発に費するということで、川なり、あるいは
農業
用
関係
の具体的な
事業
と
なつ
て現われて来るものと
考え
ております。従つて
河川事業費
の中なり、あるいは
土地改良
費の中の具体的な
計画
と
なつ
て現われて来まして、それぞれの
事業
として取上げるとともに、それがその
地方
におきまして総合的に運営せられて行く、かような方向に向つて進んで行くものと
考え
ておるわけであります。
村瀬宣親
62
○村瀬
委員
それでは一点だけ伺つておきますが、それはあの
地方
総合開発
計画
の中に拔きとられたのが十
箇所
あります。これは非常な努力をして、
地方
民の熱意によつて十
箇所
きま
つたの
であります。ところがあれは名前をきめただけで、あの中に入れてもら
つた
から特に
予算
的に有位な結果を見たという例は全然ないかどうか。つまりあの総分開発の中だから、これとこれとをこの
予算
の中から特に渡したということは、全然ないのですか。もつと突き詰めて言いまするならば、あの中に入れてもらつても入れてもらわなくても、今までは全然同じであるかどうかということを、お伺いしておきたいと思います。
白石正雄
63
○
白石説明員
公共事業費
の
予算
の策定と申しましては、いささか語弊があるかとは思うのでありますが、これもなかなか、微妙な問題でありますが、特定地域に入らなければ一億であ
つたの
が、入
つた
がゆえに二億に
なつ
たというように申し上げることはできないわけでありまして、
調査
費は主として建設省に計上せられておりますので、建設省の
関係
においてこの
調査
費がうまく運営せられておるものと
考え
ておるわけであります。従つて特定地域に指定せられた地域においては、そういう
意味
において
予算
上の有利な取扱いを受けておるものと了解をしておるのであります。
瀬戸山三男
64
○瀬戸山
委員
大体総合開発ということは、吉田内閣で世間が非常に喜ぶような宣伝をいたしておるわけであります。ここに
経済安定本部
から
地方
計画
に関する
厖大
な
資料
が出ております。これは現在各
府県
にすでに流されておると思うのでありますが、先ほど村瀬
委員
からも言われましたように、各
地方
で
地方
計画
を立てておる。それから総合国土
計画
もやるということで、総合国土開発審議会というものをわざわざつくつて、昨年の十一月十二日に総理大臣にその答申が出ております。さらにその審議会からは国土開発法案という仮称の要綱が出してあるのです。それからもう一つ、これは建設省の事務当局の一つの試案でありますけれ
ども
、
地方
開発法案というものができております。これはほんとうに試案でありますが、そういうふうにして各
地方
においても一生懸命に
なつ
てやつておるのであります。現在のところ法案の試案までできておるという
状況
でありますが、今年も
調査
費は千二百万円、これはあつてもなくてもいいというような金でありますが、そういうことは、私は申し上げません。ただ趣旨といたしましては、日本の現状として日本に残された資源を有効適切に、最高度に開発するということは、これは全国民志を同じくするものだと
思つて
おります。ただ問題は、現在の状態で
政府
は常に宣伝はするが、やる気持があるかどうかということであります。もう一つ申し上げますと、先ほどの
災害費
にも
関係
いたしますが、大体三年か四年たつても、現在あいておる口をふさぐこともできない。国道にいたしますと、九千九百キロのうち二、三割しか国道の体系をなしておらない。
河川
においてもしかりであります。耕地においてもさような
状況
に
なつ
ておる。それに対して国家財政上どうにもならないという
状況
のところに、さて総合開発であるとか、国土開発であるとか宣伝しておる。これはきわめていいことでありますが、ほんとうにやる気持があるかどうかということを、確かめておきたいと思うのであります。それで
政府
の方からこの案が出されなければ、われわれの間でも、議員提出として出そうかという気持があるのでありますが、全然やる気がないものを、いわめる架空の法律をつくつても
意味
がないという
考え方
も一応あるわけでありますから、この点においては、もちろんこれをこれから
計画
、立案、審議、
調査
して、ここは力を入れれば、それだけ日本の国土の能率が上るということは、これは一、二年ではできませんから、将来このような準備をいたしておいて、その
効果
のあるという目度がついたら、強力に推進するという
考え方
があるかどうかということを、関連してお伺いいたしたと思います。
白石正雄
65
○
白石説明員
先ほどの私の答弁、
ちよ
つと誤解を招く点があるかと思いますので、補足いたしますが、私は今までの本
年度
の
予算
上のことにつきまして御答弁をしたわけでありまして、将来のことにつきましては、私單なる
説明
員にすぎないのでございますから……。
西村久之
66
○
西村
(久)
政府委員
お答えいたします。今あなた方のお
考え
に
なつ
ておるような事柄を
政府
として
考え
て進めたいために、私お答え申し上げておるのであります。
調査
の結果、国土開発
事業
の必要なることは
政府
も認めておるのでありまして、それをどういうふうに調整して、どういうところからどうするということの
調査
資料
を集めるために、実は進めておるのであります。必要度合を勘案いたしまして、あなた方のお
考え
に
なつ
ておるような仕事が、国土開発に有効であるというような
事業
は取上げて、これを開発することにやぶさかではないということを、御了承おきを願いたく存じます。
砂間一良
67
○砂間
委員
総合開発のことに関連いたしまして、
西村
政府委員
にお尋ねしたいのですが、壱岐、対島の総合開発ということが、最近新聞なんかに
ちよ
い
ちよ
い出ておりますが、この内容と具体的な進展の模様についてわかつておられる
程度
で御
説明
願いたいと思います。
西村久之
68
○
西村
(久)
政府委員
壱岐、対島の総合開発をやる必要があるのではなかろうかというので、本多国務大臣が
調査
の衝に当られておるわけであります。
調査
の結果、壱岐は別問題としても、対島は道もない非常に不便な所である。未開発状態に置かれておるように思われるので、何とかこれを開発して行く方法を
考え
るべきでなかろうか、こういう意見を持たれてお帰りに
なつ
て来たと信じております。今回その点について、これをどうする、こうするという具体的の段階まで立至つてはおりませんが、そういうふうな
調査
をされて、
調査
資料
を
関係
省にお出しに
なつ
て、
関係
省でこれを勘案いたしまして、必要であるならばなるべく早い機会に開発
事業
を起しまして、対島開発のために貢献いたしたい。今日はまだお答えすべき段階まで
——
こういう仕事をする、あるいはこれを取上げて、ここまでこういうふうにするという、具体的な問題の取上げの段階には進んでいないということを、御了承おき願いたいと思います。
砂間一良
69
○砂間
委員
新聞等に伝えられるところによりますと、十八億とか二十億とか、
相当
厖大
な費用がかかるようであります。具体的な内容については、まだ御決定に
なつ
ておりませんというただいまのお話でありますが、かりに御決定になりました場合には、そうしてそれを今
年度
着工するということになりました場合におきましては、その
予算
はやはりこの
公共事業費
の方から出るのでありますか、その点はいかがでしようか。
西村久之
70
○
西村
(久)
政府委員
ただいま予定してありまする
公共事業費
の別わくに
なつ
てそれだけのものは
見返り資金
から運用いたしまするか、
予算
的処置外になるわけでございまするから、別個な方法で国会の協賛を経る手続をとられると思います。
砂間一良
71
○砂間
委員
もう一点。私
ども
は、総合開発について最初意図せられたことが、最近におきましては大分
重点
がかわつて来ておるような感じを受けておるのであります。最初の総合開発で指定された十地区にいたしましても、国立公園とか何とか言いまして、もつぱらそういう地点が選ばれたようでありますが、最近では何かその内容、観点が大分かわつて来ておるように見受けられるのであります。
政府
といたしましてはそういう点につきましてどうお
考え
に
なつ
ておりましようか。最初の
計画
通り
で少しもかわりませんか。それとも多少
考え方
の
重点
がかわつて来たという点はございませんか。
内海安吉
72
○内海
委員長
代理 砂間君、
ちよ
つと何ですが、
政府
は今一千万円
程度
の
予算
をもつて、総合開発
計画
の
調査
を進めておるというのであつて、まだ
調査
中であつて、これに対して具体的な……。
砂間一良
73
○砂間
委員
調査
の方針ですよ。
内海安吉
74
○内海
委員長
代理 それはどうですか。
西村久之
75
○
西村
(久)
政府委員
お尋ねの点がはつきりいたさないのでありまするが、
調査
をいたしまして、非常に急を要するものより実行に移したいということは、先ほど申し上げた
通り
であります。
考え方
といたしても、その
地方
地方
の
実情
に応じまして、仕事の種類が違う
関係
になるわけでございます。どこも同じような
施設
をしなければならないという
関係
にはならないと思います。先ほどの十
箇所
の中でも、その
地方
の
実情
に沿う国土
計画
事業
をやりたい。この十
箇所
も、それぞれその特異性によつて違うのでなかろうかと思われます。その仕事の
関係
を、総括的に
安定本部
で勘案いたしまして、財政の許す範囲とにらみ合せ、必要なものから先にやつて行く。こういう
考え方
を持つておるのであります。まだこの
事業
を、十
箇所
について、どういうところをどういうようにすると言えるような、具体的の段階にまで入つてないのであります。
政府
の
考え方
といたしましては、できれば
見返り資金
の運営でも願いまして、国家的に五
箇所
、十
箇所
という特定の
関係
の
事業
を起して、その
地方
々々の開発
事業
を起して参りたい。こういう
考え方
を持つておるのでありますが、
委員会
でこれを明示する段階に実は入つてないのであります。ここではやる心持を持つておることだけをお答え申して御了承願いたいと思います。
内海安吉
76
○内海
委員長
代理 それでは安本に対する……。 〔砂間
委員
発言を求む〕
内海安吉
77
○内海
委員長
代理 もう時間がありませんので
——
これで安本に対しての
質疑
を打切ります。
—————————————
内海安吉
78
○内海
委員長
代理 これより通告順によつて、
河川
問題について瀬戸山君と松谷君の両君より通告されておりますから、これを許します。瀬戸山君。
瀬戸山三男
79
○瀬戸山
委員
あまりむずかしいことはお尋ねしないのでありますが、
河川
局
関係
二百六十四億ですが、先ほど局長は大体八百五十六億の
災害復旧費
が予定されておるのだ、そのうち大体二十五
年度
は二百六十四億ぐらいを支出願うような段取に
なつ
ておるということであります。さらに先ほど安本当局の
公共事業課長
でありますか、千六百億の
災害復旧費
が二十五
年度
以降に残つておると言われるのであります。それは
河川
分以外のものも入つておるのでありますから、それは別問題といたしまして、八百五十六億の二十五
年度
以降の
災害
が残つておるのに、またこれから先のことはわからないのでありまして、二十五
年度
にも当然各所に
災害
は起るかと思います。これで
河川局長
は局長としての責任が持てる御自信がありますか。
目黒清雄
80
○
目黒政府委員
八百五十六億に対して、今の二百六十四億のうち、この分に費されますのは二百二十八億ばかりでありますから、先ほど申し上げました
通り
、二十二
年度
が一〇〇%、二十三
年度
が五〇%、二十四
年度
が二五%
程度
と相なるのであります。従つて二十二
年度
災害
分については
完成
いたしますから、これは一応いいといたしましても、二十三
年度
、二十四
年度
災害
はなお五〇%あるいは七五%残るという状態に相なると思うのであります、それで、これで十分かと言われれば、われわれといたしましては、これで十分でない。不十分と申し上げるよりしかたないのでありまするが、この原因は、結局来
年度
二百六十四億もらえるだろうと思う。この
災害費
総額
は全部
国費
で、
地方費
には
負担
をかけないという原則の表であります。もしこれが
地方
でその三分の一を
負担
ができるといたしますれば、
相当
このパーセンテージは上ると思うのであります。そういうふうな状態に相なりますれば、一応の安心がつくのではないかというふうに
考え
られまするが、場合によりますると
全額補助
と相なるので、こういうふうな非常に少いパーセンテージに相な
つたの
であります。それでわれわれといたしましては、この
程度
の
災害復旧
では、まだ
地方
におきましても満足いたさないと思うのでありますが、これは今の三百億の起債のわくのうちに、ある
程度
の
地方
起債を認める可能性があるということを聞いておりまするので
——
聞きますると八十億
程度
の
地方
單独起債のわくがあるように聞いております。そういたしますれば、この八十億の
地方
單独起債を利用することによつて、この
災害復旧
の促進をはかりたいというふうに、
関係
の方面と折衝しておるのでございますが、まだその辺のところは具体化して参らぬのであります。これが全部県單独の
災害
起債にでも相なりますれば、八十億がさらにプラスになり、非常に好結果を生むのではないか、こう
考え
ておりまするが、これは将来の問題でありまして、まだ確たる
見通し
がついておらないのであります。
瀬戸山三男
81
○瀬戸山
委員
ただいまの御
説明
で局長がかねて
災害復旧
について努力されておるということは、私は知つております。
予算
の額については、これは現在の国家財政上先ほ
ども
安本次官がやむを得ないと言われたから、あえて追究いたしません。ただいまの
説明
の中に、先ほ
ども
ありましたが、二十二年災はこれで終る、二十三年災は五〇%、二十四年災は二五%と言われる。二十三年災と二十四
年度
の
災害
を区別された理由を承りたいのであります。
目黒清雄
82
○
目黒政府委員
これは結局他
年度
の
災害
はできるだけ早く片づけたいというつもりでおりまして、二十三
年度
五〇%といいまするのは、結局二十三
年度
災害
はもうすでに来年で三箇年になろうとしておるのであります。普通ならば三箇年でもう解決を見たいのでありまするが、まだ依然として四箇年にもわたろうという状態に
なつ
ておるのでありまして、これはやはり先に起きました
災害
は先に片づけて行きたいという
考え方
のもとに、五〇%というふうに一応
考え
たのであります。そこで二十四
年度
を二五%というのは非常に少いではないかということになるのでありまするが、この点はさつき申し上げました他の方法をもつて
——
とうてい二五%で満足するとはわれわれも
考え
ておりませんので、他の道を講ずる手段をとりまして、一応
府県
民の自力において、
府県
單独起債かその他の方法において、この
事業
の促進をはかるように努力したいと
考え
ておるのであります。
内海安吉
83
○内海
委員長
代理 この
河川
問題につきましては、この間村瀬さん初め多数の方々から
質疑
が保留されておるような状態でありまして、本日部屋の都合もあるそうでありますから、本日はこの
程度
にしまして、来る十四日に引続き開会しまして、
建設省関係
の
予算
並びに法案等について
質疑
応答を続行したいと思います。
瀬戸山三男
84
○瀬戸山
委員
ちよ
つとこの点続いておりますから、
簡單
にお伺ねいたしたい。
内海安吉
85
○内海
委員長
代理 それではもう一問だけ
簡單
に願います。
瀬戸山三男
86
○瀬戸山
委員
ただいまのお話、なるほど二十三
年度
の
災害
はもう四年にもなるからと言われるのはよくわかるのでありますが、私地域的なことを取上げて申す気持はないのであります。さようにお
考え
になるかもしれませんけれ
ども
……。大体二十三
年度
の
災害
は九州を中心として西部に起き、二十四
年度
災害
は関東地区を中心として起つております。そこでもちろん傷が古い新しいという問題もありますけれ
ども
、七割以上の傷をあけつぱなしておいて、それでよろしいか。 もう一つお尋ねしたいことは、関東地区と九州地区ではどつちが
災害
の可能性が多いか、従来の統計から見て、どちらが台風その他の
災害
の可能性が多いか、それを見て按分されておるかどうかということを承りたい。それは真に
災害
の可能性が多い、だから早く直すという何か理由がありますれば
——
ただ古い新しいの問題ではなく、さらに
災害
が頻発する懸念のあるところをあけつぱなしておかれるということについては、私
ども
は満足が行かないのでありまして、
簡單
でもよろしいですから、詳しいことは次の統計表でも示してもらつてやつていただきたい。ただこれをわけられた何か根拠があると思いますので、
簡單
にひとつ……。あとは保留しておきます。
目黒清雄
87
○
目黒政府委員
これは一応根拠があつて配分をや
つた
というものではないのでありまして、大体まあ常識的に古い
災害
を片づけて行くという方針のもとに行つておるのであります。ところが九州方面におきましても、二十三
年度
災害
が
相当
あります。関東
地方
におきましても、二十三
年度
災害
を受けた所で、さらに二十四
年度
に大きな
災害
が起きた群馬県のごときものもあります。それでこの辺の所がこれで妥当かということになりますると、各
地方
地方
におきましての
実情
によつて、なかなか一様にこれを決定するわけには参りませんで、これはいずれ
予算
がきまりましてから各
地方
に配分すると思いまするが、この配分した範囲内におきまして、
地方
の
実情
に応じまして、その重要さといいますか、
箇所
選定
をしていただき、それによつて
施行
をしてもらうというような段可りに相なると思うのであります。まだ各
府県
の配分も定まつておりませんで、一応現在来
年度
予算
を配分すれば五〇%になり、二五%になるのだ、
災害
はまだ
相当
残つておる、こういうふうにこの表をお
考え
願いたいと思うのであります。この二五%、五〇%の問題は、あるいは場合によりますれば、多少かえなければならぬというような問題も起るかもしれませんが、現在の
予算
を配分してみますれば、この
程度
の仕事が遂行可能であるというふうに、御了承願いたいと思うのであります。
内海安吉
88
○内海
委員長
代理 本日の
質疑
はこの
程度
といたしまして、来る十四日引続き開会、
建設省関係
の
予算
及び法案等について
質疑
を続行したいと思います。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十一分散会