○目黒
政府委員 私の方の出先として、直轄
工事をや
つております地方
建設局もありますので、それを災害査定の場合どうするか、使うか使わぬかという問題であります。これはいろいろや
つてみたのでありますが、過去においてこれを使
つてや
つた場合もあります。それから査定のいわゆる
責任者を本省から出しまして、これの補佐官を地方
建設局からやるという行き方もと
つてみたことがあるのであります。ところがこの結果は、まず第一番目に、地方
建設局を使
つて、地方
建設局にある
程度の
責任を持たせて査定した場合、これは府県から大きな非難が起
つたのであります。これはやはり地方におりますと、地方の実情といいますか、交わりといいますか、そういう
関係でなかなか公平に行かないという非難が地方の府県から起きたのであります。それと同時にもう
一つの反対
意見は、どうせ中央にまで持
つて来なければ最後の決定ができない。そういうことをやりますと屋上屋を重ねて事務が煩雑になり、結局遅れるということがもう
一つの非難の原因であります。そこでわれわれとしては、それではいかぬというので、地方
建設局の職員を本省から行きました人の補佐官として任命するというか、頼むという行き方をと
つていたのであります。ところが、中央に相当高級者がおりますればこれもうまく行くのでありますが、その間に今の職階の
関係がありまして、なかなか思う
通りの入が見当らない。というのは、御
承知の
通り地方
建設局は、直轄河川改修を
主体にして
考えているのでありまして、技術上から
考えましても、府県のこまかい
災害復旧費に練達の士ばかりおらないというようなことから、これも結局あまり効果を収めなか
つた。そこでそれならば本省の人をもう少し増加して徹底的にこれをやるべきだというように
考えられるのでありますが、それでも今のいろいろな行政整理
関係その他からこれを増員することができぬ、こういうようなことに相なるのでありまして、本年は結局地方長官にある
程度の
責任を負わそうじやないか、長官といいましても、結局土木だけです。災害になりました府県の土木部の信頼し得る人に
責任をある
程度負わせようじやないかというような共同
責任の形を本年と
つてみたのであります。ところがその結果は非常に自粛された結果になり、ある
程度効果を收めたと思うのであります。これもまた複雑多岐であるというような非難がわれわれのところへ聞えて参りました。そこで必要な職員は本省に置くべしということが一番いいのでありますが、これはなかなか言うべくして行われないのであります。少くとも十万近い箇所を、短時日に一箇所一箇所査定しなければならぬという、この大きな仕事を負わされているわれわれとしては、なかなか理想
通りには参らぬのであります。そこでわれわれとしては一歩
方々理想に近づきたいというように、いろいろ行き方を
考えつつや
つておりますが、まだ
ほんとうの公平無私なる査定体系といいますか、査定組織というものができない。われわれは
建設省のみの河川
関係の査定の公平よりも、各省にまたが
つた災害の査定の厳正公事なる方法を
考えてもらいたいということを、安本に申し入れておるのであります。われわれの方で厳正なる査定をやりまして、非常に少い
予算をやりますと、配分が少いというような、いわゆる正直者がばかをみる制度そのものが
予算配分の上に現われるということになりますと、どうもけしからぬということで、これは安本が各省にまたが
つて全部査定してみたらどうだということを安本にも申し入れておりますが、安本はそうい
つても、実際問題としてできないというようなことで、なかなか公平ということが期し得られない。しかしながらわれわれとしてはできるだけ公平にや
つて行く。私のことを言うとおかしいようですが、少くとも私の方の河川
関係におきましては、各省と比較すれば、一番公平に行
つているのではないかというように
考えております。