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1950-07-11 第7回国会 衆議院 議院運営委員会 第57号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年七月十一日(火曜日)     午前十時四十八分開議  出席委員    委員長 大村 清一君    理事 寺本  齋君 理事 福永 健司君    理事 石田 一松君       青木  正君    今村 忠助君       岡延右エ門君    岡西 明貞君       菅家 喜六君    倉石 忠雄君       篠田 弘作君    島田 末信君       田渕 光一君    塚原 俊郎君       中川 俊思君   山口喜久一郎君       山本 猛夫君    吉武 惠市君       椎熊 三郎君    園田  直君       長谷川四郎君    土井 直作君       松井 政吉君    林  百郎君       中村 寅太君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         内閣官房長官  岡崎 勝男君         事 務 総 長 大池  眞君 七月十一日  委員田中元君辞任につき、その補欠として篠田  弘作君が議長の指名で委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  一、第八回国会準備に関する件  一、常任委員会委員の員数に関する件     —————————————
  2. 大村清一

    大村委員長 これより会議を開きます。  会期の件を議題といたします。
  3. 土井直作

    土井委員 この際官房長官にひとつお伺いしておきたいのですが、第八臨時国会に対して、政府として大体御提案になりまする案件がどの程度おありになるか、その点についてお聞きしたいと思います。
  4. 岡崎勝男

    岡崎説明員 それでは今予定しておりますものを、件名と簡單内容だけ一応御説明しまして、あとで御質問があれば詳しく申し上げます。  一番大きな法案として政府側で取扱つておりますのは、地方税法案であります。これは御承知のような経過で、今度また提出することになつておりますが、簡單内容を申し上げれば、附加価値税の一年延期、事業税を従来通り踏襲するが、その税率は二割程度減率をする。それから固定資産税は、倍率はそのままであるけれども税率を一七五から一七〇に引下げて、さらにやつてみた上で、相当減率ができるようならば、これを一六五にでも、一六〇にでも下げる。しかし足りない場合には上げることもあり得る。この税率の上げ下げは、地方財政委員会の規則できめる。こういうような内容であります。  次には、昭和二十五年における教育委員会委員定例選挙期日特例等に関する法律案、これは国勢調査の期日と非常に接近しておりますので、約一箇月延期したらどうかと思つて提案した次第であります。  第三は、阿波丸事件見舞金に関する法律案、これは実際上、見舞金を支出するためにすでに予算もあるのでありますが、法律によつて国会決定してもらおうという趣旨であります。  それから、在外事務所設置法の一部改正法律案、これは今までアメリカの方に在外事務所ができておりましたが、本日の新聞にもある通り、オランダにもでき、さらにほかの国にもできそうなので、アメリカにおける在勤手当では高過ぎる場合もありますので、その地方物価水準に適応した在勤手当住居手当等を定めたいという意味であります。  それからその次は、土地台帳法等の一部を改正する法律案、これは土地台帳及び家屋台帳を、地方税法の成立とともに、税務署から登記所に移管する必要のために改正する法律案であります。  次は、罹災都市借地借家臨時処理法第二十五條の二の災害及び同條の規定を適用する地区を定める法律案、これは最近長野県等におきまして、大火がありましたので、上松市等二箇所にこの罹災都市借地借家臨時処理法を適用するように、その地区を指定する意味のものであります。  それから、地方税法の施行に伴う富裕税法等の整理に関する法律案、これは富裕税法その他に、地方税を引用しておる箇所がありまして、今度地方税法通りますと、法文を整理する必要があるという意味のもので、比較的簡單なものであります。  それから、商品取引所法案、これは前国会にも提出されたのでありますが、そのごく一部を修正して、さらに提出するものであります。  それから、日本製鉄株式会社廃止等に関する法律案、これは日本製鉄株式会社が、本年四月一日再建整備計画に基いて分割されてしまいまして、日本製鉄株式会社法は存続の意味を失つたので、これを廃止するというのが趣旨であります。  それから、これはまだはつきり決定はしておりませんが、多分出ると思いますのは、国等を相手方とする契約における條項のうち労働條件にかかわるものを定めることを目的とする法律案、これは国等を相手とする契約中に、労働時間、休憩、休日、安全、衞生等について既存の法令を遵守することと、少くとも同種の事業に従事する者に対して、一般に支拂われておる賃金額の支拂い義務等労働條件に関する契約條項を定めることによつて、適正な労働條件の確保をはかるという意味のものであります。これはまだはつきり決定はしておりませんが、多分出ると予定されております。  次は、失業保險法の一部を改正する法律案、これは主として日雇い労働者の問題でありますが、失業状態が大分このごろひどくなりましたので、その保護をはかるために、受給條件の緩和と、それから待期日数を引下げるということによつて、もう少し失業保險を受けやすくするという意味法律案であります。  大体これがただいま提出することに予定されておる法律案であります。但しまだ数件はこれから決定されるものがあろうと考えております。しかしそれは今のところまだ決定はいたしておりません。
  5. 土井直作

    土井委員 地方税法の問題についてただいま御説明がありましたが、これは大体向うとの関係では、政府がこの間から新聞等に発表されておりますることはオーケーになつておるわけですね。
  6. 岡崎勝男

    岡崎説明員 ただいま申し上げたものは全部了解済みであります。
  7. 土井直作

    土井委員 政府としては、それ以外に内容をいじろうという意図は、今のところ持つておらないのですか。
  8. 岡崎勝男

    岡崎説明員 持つておりません。
  9. 土井直作

    土井委員 それでは、これはすぐ上程できることになりますね。
  10. 岡崎勝男

    岡崎説明員 そういうわけです。
  11. 土井直作

    土井委員 それから、なおお聞きしたいのですが、この間マッカーサー元帥書簡によつて日本警察予備隊を約七万五千名新設し、それから海上保安隊も約八千名ふやすということです。これには予算措置が当然伴わなければならぬと思いますし、その法律案等は当然出て来なければならぬと思いますが、これに対する政府措置を伺いたい。
  12. 岡崎勝男

    岡崎説明員 ただいままだ研究中でありまして、結論は出ておりません。向う側とも当つておりますし、法制意見長官等意見も聞きまして、まだ組織の内容研究中であります。従つてどういう形式にするかということも、何もまだ決定しておりません。
  13. 土井直作

    土井委員 今会期の問題を決定するわけでありますが、このマッカーサー元帥書簡をただちに実施するという運びになれば、当然法律的措置をとらなければならないということにならざるを得ない。予算措置が当然つかなければならぬものである。従つて官房長官の御説明のように、まだ何ら具体的に折衝しておらぬということになると、見通しとしては、今度の臨時国会に御提案になるのかどうか、なるとすれば、会期はおのずからそれと見合せて、相当考慮されなければならないと思う。しかし全然これは別で、第八国会には政府案として出て来ないであろうというお見通しがあれば、おのずから会期の問題もそれを参酌されなければならぬ面があるのではないかと思いますが、それはどうでしようか。
  14. 岡崎勝男

    岡崎説明員 私の方で考えますのでは、今のところどうなりますか、きのうも司令部行つてその点も話を聞いたのでありますが、向う側でもまだ成案がないので、しばらく待つてくれということで、こちらの方の意見も話して来ましたけれども、何とも今のところ言いかねるような状況になつております。
  15. 土井直作

    土井委員 非常に官房長官は正直に御発表になつておるようでありますが、われわれは一応政府から提案されまする法律案審議に要する日数というものを勘案し、将来出るだろうと思われる法律案を予想に入れて、会期決定しなければならないわけです。従つて今の問題で、どの程度まで時日を要するのかという見通しがつかなければならないのでありますが、今の御説明によりますと、いまだ暗中模索の形らしく見えるのであります。従つて、やはり会期相当期間必要になつて来るのではないかと思われます。このほかに数件あるらしく言われておりますが、それはまだ目途はついていないのですか。
  16. 岡崎勝男

    岡崎説明員 まだ目途はついておりません。なお申し上げますと、開会と同時に提出見込みのものは、今申し上げたうちの七件です。
  17. 土井直作

    土井委員 それをひとつ念のために伺つておきたい。
  18. 岡崎勝男

  19. 土井直作

    土井委員 あとはまだ折衝中ですか。
  20. 岡崎勝男

    岡崎説明員 まだはつきり法律整備ができなくて、一応字句をいじつているのがありますが、これも今申し上げたものは出るようであります。
  21. 林百郎

    ○林(百)委員 今私が申し上げる法案が、臨時国会に提出されるかどうか、御意見を承りたいのですが、第一には電力事業編成法案、これは新聞などで見ると、臨時国会には出されないというような記事もあるようですが、この点が一つ。それから農林関係で、自作農創設特別措置法の一部改正法律案、これも昨晩のラジオあたりでは、出すというような放送をしておるようですが、この点はどうか。もう一つ公団関係は事実上廃止になつておるが、これを廃止するなら適当な法的処置をとらなければならぬ。これが出るのか出ないのか。出るとしてもまだ準備ができないのか。この三つを伺いたい。
  22. 岡崎勝男

    岡崎説明員 自作農だけはいろいろ関係省研究しておるようであります。しかし、はつきりしたことを申し上げることはできないと思います。  それから電力再編その他の法案は、会期決定の模様にもよろうと思いますが、政府としては、この国会は主として地方税中心に行きたいという考えを持つておりますので、今のところ提出することにならないと見ております。  それから公団に関するものは、これもまだ準備ができておらないと思われるのですが、この点私は知りません。
  23. 林百郎

    ○林(百)委員 先ほど土井君から質問があつたのですが、警察隊の問題に関する官房長官の談話は、国会で大きな問題になると思うのです。大体官房長官としては、立法的な措置も、補正予算も必要でない、最高司令官の権限が政府に委讓されたのだから、そういう国内的な立法措置は必要でないという意味を——これは新聞によつて表現正確性やいろいろの問題がありますが、大体そういうことを言われておる。ところがマ元帥書簡を見ますと、これはあらかじめ政府が申請してあつたのを許可する、一九四七年に十二万五千をとりあえず許可したが、あらためて七万五千を緊急増員するよう必要な措置を講ずることを許可するというのです。そうすると、やはりこれは命令というのではなくして、あらかじめ日本政府が要請したことに対する許可があつたのだから、必要な国内的な措置は当然講じなければならないわけです。ちようど臨時国会も開かれておりますし、立法的な措置を講じて補正予算国会に出し十分国会審議にかけることが適当な措置だと思うのですが、この点についてもう一度官房長官考えをお聞きしておきたい。
  24. 岡崎勝男

    岡崎説明員 これはただいま申し上げました通り研究中でありまして、新聞等にもいろいろ伝えられておりまするが、政府としては依然として研究中であります。今のところ何とも結論が出て参つておりません。なお許可というのは訳語でありますが、原文はオーソライズという字になつておりまして、このごろの司令部の書面はダイレクトという字もありますし、オーソライズという字もありますし、中にはアドヴァイスという字もありまして、事実上は同様に取扱われておりますが、だんだん違つた言葉が多くなつて来ているのは事実であります。しかし今申しました通り研究中でありますから、今のところ何とも私から申し上げられません。
  25. 林百郎

    ○林(百)委員 政府態度研究中であることはよくわかりますが、官房長官見解として、国会法律手続を新しくする必要はないと思うということを言われておる。これはどういう根拠から言われたのか。ことに補正予算だとするならば、債務償還をこれに充当するにしても、項目を移用することになりますし、部局の点で、大蔵省関係のものを内閣関係に移すことにもなるので、財政法から言つても、どうしても国会の承認を経なければできないことです。こういう措置も何らなくして、国会審議をまつことなくしてできるということはおかしいのですが、どういう根拠から官房長官はそういうことを言明されておるのか、その根拠をお聞かせ願いたい。
  26. 岡崎勝男

    岡崎説明員 ただいま申し上げました通り、私自身も研究中であります。
  27. 林百郎

    ○林(百)委員 これ以上あまり申しませんが、そうするとこの声明は、正確に言うと、権威ある政府を代表しての声明じやないわけですね。
  28. 岡崎勝男

    岡崎説明員 官房長官談というものを発表したことはないのです。
  29. 林百郎

    ○林(百)委員 しかし新聞には官房長官語るとありますね。これは国会としてもきわめて例のないことで、予算の移用も許され、国会開会中にポ政令が出されるということは重要な問題ですから、いずれ政府態度がきまりましたら十分ただして、われわれの見解も具陳したいと思いますが、きようはこれでやめておきます。
  30. 岡崎勝男

    岡崎説明員 それでは参議院の方に参りますので失礼いたします。
  31. 大村清一

    大村委員長 私から申し上げますが、会期の件につきまして昨日常任委員長会議が開かれまして、そこで議長の御諮問に対して答申がありました。その状況について事務総長より御報告を願います。
  32. 大池眞

    大池事務総長 会期決定につきましては、常任委員長意見を徴した上で、衆参両院議長協議が必要になると思いますので、昨日の午後一時から常任委員長会議を招集願いまして、会期の問題について常任委員長の御意見を徴したのでありますが、その際議長常任委員長会議に臨んで、その内容的な事情を御報告せられまして、この問題は明白の運営委員会にさらに諮つて十分愼重に御決定を願うはずであるがということで、常任委員長意見を徴された次第であります。その結果官房長官の御出席を願いまして、ただいま御説明のような議案その他の見通し等の実情を伺いまして、各常任委員長の御意見をとりまとめていただいたのでありますが、常任委員長会議の結果といたしましては、会期は一応二週間ぐらいが適当であろうという御意見が満場一致で決定をされました。つきましては、その常任委員長の御意見等をもしんしやくいたしまして、当委員会でも会期の点について御協議を願いたいと考えておる次第であります。
  33. 林百郎

    ○林(百)委員 二週間というのはどういう根拠からですか。大体地方税中心で、地方税が七月一ぱいに成立しなければいかぬからという、それだけですか。
  34. 大池眞

    大池事務総長 それはただいま官房長官もおつしやつたように、大体今予定をしておる法案等については、地方税中心審議をお願いして、さらに政府の方でもいろいろ法案がある予定だそうでございますが、この臨時議会には準備その他で困難である。必要があればさらに臨時国会を召集するようなことが起るかもしれない。そういう場合にはそういう点もお願いをしようというような御様子で、はつきりした御意見ではありませんでしたが、そういう御様子等もお漏らしに相なりまして、そういう次第であるならば、今回の会期は二週間くらいあれば十分に行くんじやなかろうかというような結論に達したのであります。
  35. 土井直作

    土井委員 昨日の委員長会議では、二週間ぐらいというようなことであつたようでありますが、これは政府から臨時議会会期二週間説が出ておりまして、期せずしてそれをそのまま踏襲しておるようであります。官房長官の御説明によりますと、法律案開会ただちに提案される準備のできておるのもありますが、なお相当提案される見込みもあるようですし、先ほど私から質問いたしました警察隊の増員の問題についての予算措置等は、当然行わなければならない事柄であろうと思われます。そういう問題が十分目鼻がついておらない状態から考えて、二週間ということは事実上において短かきに失するのではないかと思うわけです。われわれはかりに二週間ときめられても決してさしつかえないことですが、やつているうちにまた一週間延ばそう、あるいは三日延ばそうというように、こま切れ的に延ばして行くような不見識はできるだけ避けたい。会期が長ければ、與党野党との間において攻防に摩擦を生じて、政府が痛めつけられるとか、與党が損をするとか、そういうものでは全然ないわけです。なるべく提出された案件が、お互い十分審議の上、議了されて行くという建前を採用する必要があると思う。どう見ても今の段階からわれわれが観察すれば、二週間では事実上不可能ではないかと思うわけです。従つて與党の方が数が多いですから、ここで二週間で押し切つたとするならば、今度やむを得ず会期を一週間延長するというときには、われわれは壇上に立つて言わずもがなのことを言わなければならぬ。ばかばかしい話だと思うのです。自由党の方で押し切つた不見識に対して一応反省を促さなければならぬ。不見識をこちらで指摘したところで、あまりおとなげないと思われる。政党に人なきことを天下に知らしめるだけである。そこで見通しとして一箇月くらいやることにして、そのかわり一箇月で全部議了するという心構えで行つたらどうです。
  36. 倉石忠雄

    倉石委員 皆さんの方の代表的御意見ですか。
  37. 土井直作

    土井委員 必ずしも代表ではない。私の方の意見です。
  38. 林百郎

    ○林(百)委員 それは私の方も同感です。自由党の方で、責任を持つて二週間で終えるというならいざ知らず、そうでない限りはむりをしない方がよい。
  39. 倉石忠雄

    倉石委員 会期を何べんか延長するということが好ましからざる事態であるということは、もちろん百パーセント同感であります。そこで土井君が先ほど官房長官にお尋ねになりましたような事案というものは、政府側説明にもありますように、まだ研究中でありまして、はたして本議会にどういうふうな形で現われるかということは捕捉しがたい状態でありますので、そういう仮定の事実を前提にして会期考えるということは、実際問題としてわれわれ責任の地位にある者から見ると妥当ではない。やはり政府説明にありましたように、地方税法重点を置いて、そのあと、やむを得ざる緊急を要するようなこまかい法律を七つほど出そうとしておる程度でありますので、私ども政府側が二週間と言つたかどうかは全然知らないことでありますけれども、私ども独自の観点に立つて皆さんに御協力を願いましたならば、二週間あれば十分だ、こういうところで二週間ということに決定をした次第でありますから、どうぞひとつ二週間に御賛成をお願いいたしたい。
  40. 土井直作

    土井委員 仮定の上に立つて会期決定することについて、倉石君からいろいろお説がありましたが、われわれはもとより現実的に法律案がどれだけあるか、それに対する日数がどれだけかということを勘案して会期決定すべきが当然である、こう思います。しかしそれでは政治のうまみはないのであつて倉石君ほどの政治家がそういうことのわからぬはずはないと思う。当然現在の日本の置かれておるいろいろな客観情勢の上から見て、政府は、官房長官のお話のごとく、研究中であるということを言つておりますが、実際問題として、これは緊急に処置しなければならないということは想像できるわけです。しかしその法案が出るか出ないかということは、未知数の問題であるから、これの議論は別としても、地方税法の問題、あるいはその他今日出されております案件というものは、相当日時を要するものとわれわれは見るわけです。しかも地方税法は、この前の議会において廃案になつております。與党の方としては、参議院工作相当進められておるから、スムースに行くと考えられるかもしれませんが、これはそう簡單に行かないのではないかということも想像できるわけです。しかもその他の法案についても十分審議するということになれば、相当日時が必要であると思います。それと、もう一つ御勘考願いたいことは、会期を一箇月としても、一箇月だから、さみだれ的にだらだらやつていなければならないことはないのです。お互い十分能率を発揮すれば、会期を残して閉会するということも可能なのです。従つて皆さんが言われるように、二週間で能率的にやれれば、あと会期を余して閉会してもさしつかえない。われわれは、会期延長を次から次にやるような不手ぎわはお互いにやりたくない。もう一つは、会期延長は反対であるとか何とかいう、一種の政治的ゼスチュアに立つて與党野党との争いは、歓迎すべき現象ではない。従つて会期を一箇月ぐらいとつておいて、お互いにできるだけ協力して審議をし、余れば会期を残して閉会するという方向をとつていただいた方が、與党野党も非常に有利じやないかと思う。同時に、政府が今研究中の法律案を提出する上にも、十分余裕があつて、上々じやないかと考えるので、何も二週間ということを固執することもないと思います。ぜひ大政党の襟度をもつて一箇月案に御賛成願いたいと思います。
  41. 倉石忠雄

    倉石委員 重々ごもつともな点が多いのでありますが、土井氏もよく御存じのように、どうも政府の御説明になる提出法案を見ますと、重複して委員会にかけられる法案というものはないのでありまして、ほとんどそれぞれの常任委員会にかかるようなものであります。いくら愼重審議しても、これらの問題にそう日数がかかるわけはない。ことに地方税法案は、廃案になりましたものに比べて、今度の改正点はごく二、三点といわれておるのでありまして、この審議重点を置かれるといたしましたならば、私どもはそれほどの日数を要するというふうに思われないのであります。ことに地方税法案は、地方自治体においては、何とか早く解決してもらわなければ、実際の徴税面からしても困難を感じておることは御承知通りでありますし、できるだけ諸君の御協力願つて、すみやかに施行したいというのがわれわれの考え方でありますので、どうぞ二週間説に御賛成をお願いいたしたい。
  42. 松井政吉

    松井(政)委員 倉石君にお伺いしますが、十二日に召集して、十三日が開会式、十四日に総理大臣の演説をやつて、すぐ研究をやると、結局十六日の日曜後に、本腰をすえた審議に入る。こういうことですから、二週間で地方税を上げられるという具体的な根拠法案審議内容を聞かしてもらいたい。まつた地方税の問題については、この前廃案になつた分に対しては、政党の方も、地方行政委員会與党野党も、理事諸君からも意見が出ておるというふうに、われわれは聞いておる。そこでいろいろな方々の意見委員会で聞きたいという意見も出ておる。そうするととても地方税だけでも二週間じや上らぬと思う。それに参議院の方の日数考えなければならぬので、ごむりをされないで、三十日というふうにきめておかれることがよいと思う。二週間ということは、どういう根拠できめられたか、お聞きしたい。
  43. 椎熊三郎

    椎熊委員 私は二週間はむりじやないかと思う。但しこの前のようなやり方でやつたら、できないことはない。この前は三分の一しか審議終つてないのに委員会を打切つておる。そういうことをやるから、通りそうなものでも通らなくなる。われわれは建設的にこれに協力して行きたいと思つておるので、何も反対しなければならぬことはないのです。今度の法案はわれわれの主張に近づいて来ておりますから、いい傾向だと思うのです。それだけにうんと丁寧に、納得の行くような審議を盡したい。ことに財政的な問題だから、公聽会を当然開かなければならぬ。公聽会を開くだけでも一週間はかかる。それほどこの法案が大事だというのなら愼重にやつて、一週間や二週間急いでもしようがないから、八月一日に実施しようというのなら、それまでにやればよい。二週間ではむりです。衆議院だけでも二週間はかかる。衆議院が一週間で終るとでも思つておるのですか。終るわけはない。
  44. 倉石忠雄

    倉石委員 私ども決してむりをするつもりはないのでありまして、愼重審議を願わなければならないことはまつた同感でありますが、先ほど官房長官説明にもありましたように、すでに修正点はそれぞれ手続を経て、国会に提出されているのであります。ことに参議院の方では、この前もおやりくださつたのですが、事前審査を衆議院と同時に開始されておるわけであります。また前会のときに、すでに公聽会なども開かれ、與党野党法案については十分わかつておることでありまして、過般の参議院の選挙などにおける野党側の御発言を各地で拝聽いたしましても、きわめて詳細に地方税の問題について御説明になつておられる。それほど研究が進んでおるのでありますし、修正点は先ほどの説明のように、きわめて二、三点にしかすぎないのでありますから、これに対する各党のお腹づもりもそれぞれわかつておると思うのであります。どうかひとつこの点に協力されて、ぜひ二週間ということでお願いしたいと思います。
  45. 椎熊三郎

    椎熊委員 君らの方は二、三点より修正してないでしよが、われわれはそんなことじやだめだと思うのです。もつと持つておるのです。それですから、ほんとうに審議してみなければだめです。一体事前審査というのは何です。便宜上そんなことをやつておるだけのことです。参議院は通つても、衆議院はそうは行かぬ。
  46. 土井直作

    土井委員 実際上の問題として、時間的に二週間じややれないのではないかと思う。
  47. 大村清一

    大村委員長 この際懇談に移ります。
  48. 大村清一

    大村委員長 速記を始めてください。  それでは会期の件はあとまわしにいたしましてほかの件を御協議願います。     —————————————
  49. 大村清一

    大村委員長 次に議席の件を議題といたします。
  50. 大池眞

    大池事務総長 議席の件は先日一応御決定を願つたわけですが、椎熊さんの方からちよつとお話がありまして、片方へ與党全部寄せたらどうか、そういうものをつくつてみてくれということで、その図ができておりますから、ごらんに入れます。
  51. 山口喜久一郎

    ○山口(喜)委員 こういうことは慣例としては初めてでしよう。
  52. 大池眞

    大池事務総長 今までとは違つています。
  53. 山口喜久一郎

    ○山口(喜)委員 自由党が多いから、まん中に持つて来てもよいのですが、わが党だけの考え方からすれば、議事進行係の点、また議場の内部運営の指揮、命令系統というものは、やはり與党議長席の前面中央部に位置を占めるということが今日までの慣例だと思いますので、われわれとしてはこれ同調するわけに行きません。
  54. 椎熊三郎

    椎熊委員 自由党の方も、二正面衝突するより、この方がよいじやないですか。
  55. 山口喜久一郎

    ○山口(喜)委員 こういうことは将来のことも考慮しなければならぬ。今日のように與党が過半数ばかりではない。それでわれわれとしては、戰鬪指揮所は、議長とにらみ合いのところで、しかも院内におけるわが党の中心部になければならぬから、われわれとしてはこれに同調するわけに行きません。
  56. 土井直作

    土井委員 こういうことは形式的なことで、日もないことだし、われわれの方としてもぜひそうしなければならぬということはないのだから、現状のままで行きましよう。
  57. 大村清一

    大村委員長 それでは議席の件は、現状のままで行くということに御異議ありませんか。
  58. 大村清一

    大村委員長 御異議なしと認めます。     —————————————
  59. 大村清一

    大村委員長 次に常任委員会の件でありますが、先日外務委員会を五十名にせよという御議論がありまして、自由党の方からは全部を二十五名にしたらどうかという案が出て、未決定になつております。その点御決定を願えれば、表はこしらえてございますので、それに合せるようにいたしたいと思います。
  60. 松井政吉

    松井(政)委員 本国会で、自由党の方の言うように、全部二十五名にするということになると、ほとんどの常任委員会委員数の改革になるような気がするんです。従つて国会は、外務委員会を五十名にする場合は十五名現在より多くなるので、五名ずつ減してよいと思われる委員会の方の調整にとどめて、常任委員会を構成するように御努力願いたいと思います。
  61. 大池眞

    大池事務総長 五十名にするかしないかもまだ決定していないので、それを先決していただきたいと思います。
  62. 林百郎

    ○林(百)委員 委員会委員数は各党の実情から出たので、たとえば農林とか通産とかいうものは希望もあるし、問題の重要性等から、歴史的にこういう数字が出て来たと思うのです。これをただ自由党諸君の言うように、一律に二十五名にするということは、今までの歴史的事実を無視することになる。もう一つ、外務委員会の五十名案は、この前総長にお願いしておいたように、国際的情勢も緊迫しておるから、私どもの党から講和に関する特別委員会を設けようと言つた、その妥協案としに外務委員会委員数をふやすということに結着しているわけですから、私の方としては、ぜひ外務委員会を五十名にふやして、講和の特別委員会を設けないなら、そういう案で皆さんの賛同を得たいと思うわけです。そのときの経緯の速記を調べてもらいたいということを総長にも話しておいたはずです。講和に関する特別委員会を設けるという案がわれわれの方から出て、自由党諸君も、それではとりあえず外務委員会委員数をふやしてそれにかえようという意見でできておりますが、こういうふうに国際情勢が緊迫しておりますから、やはり五十名にして、十分ここで講和問題を審議するという方向へ持つて行つてもらいたいと思う。
  63. 倉石忠雄

    倉石委員 これは前回の第七回国会皆さんの御了承を得て、申合せが済んでおると思います。今にわかに改めるということはおかしいので、二十五名という元通りに直してもらいたいと思います。
  64. 松井政吉

    松井(政)委員 そうすると、数の総体としては現在とかわりはないと思うのです。そこで全部二十五名にするという根拠を伺いたいのですが、この前の第七国会において了承を得たと言うけれども、われわれは承認したというような記憶はないのです。
  65. 倉石忠雄

    倉石委員 忘れちやつておるのですよ。
  66. 松井政吉

    松井(政)委員 それは二十五名でもよいということで、二十名の委員会あり、二十五名の委員会あり、三十名の委員会あり、三十五名の委員会ありということで、現在まで来ておるわけです。
  67. 倉石忠雄

    倉石委員 それは二十五名であつたものを、通産とか農林とかいうものは、他党においても同様な事情にあるのですが、希望者が非常に多いので、ふやしてみようじやないかということで、異議なく御賛成を得てやつてみた。ところが各党で、委員の割振りをやつておいでになる担当者が悲鳴をあげておられることは、御経験済みのことです。そこでわれわれも実際たまらないということで、これはまずいから二十五名に直そうじやないかということで御了承を得ておるわけです。二十五名の委員会を、ある委員会は三十五名というふうにしたために、頭数の都合上、やむを得ず二、三の委員会を二十名に減したのです。従つてどの委員会が重要であるとか、ないとかということは、おかしな言い方でありまして、いずれの委員会も重要な委員会でありますから、やはり平等に二十五名に復帰するということをわれわれは希望しているわけです。
  68. 松井政吉

    松井(政)委員 どの委員会も重要であることは当然であつて、重要でないということはおかしい言い方だ。というのは、前に通産委員会等は自由党では希望者が多くて困るから、通産委員をふやしてくれということはあなた方の申出である。しかも通産委員会は重要であるから、比較的重要でないものを二十名にしようということで、あなた方の御意見賛成した。やはり基本線を、議論しないで合理的にきめて行く方が私はよいと思う。
  69. 倉石忠雄

    倉石委員 合理的には、一律二十五名にするのがきわめて合理的である。
  70. 土井直作

    土井委員 八日の議院運営委員会で五十名説を申し上げたので、重複して申し上げる必要はないと思いますが、言うまでもなく、今日本の置かれておる情勢は非常に重大だと思う。ことに外交問題ということから、たとえば講和に関する問題、そればかりでなしに、内外の情勢が緊迫しておる時期である。こういうときに、輿論の府であるところの国会が、外務委員会の人数をふやしてこの問題を取扱つて行くという態度をとることは、單なるゼスチユアとしてもぼくは必要であると思う。ゼスチユアばかりでなしに、現実に衆知を集めて最善をとるという方式をこの際採用すべきじやないか。しかも倉石君の説明のように、現在外務委員会が三十五名になつておるのを、また二十五名にするというようなことは、国民の希望の面から見れば逆の効果があるのではないか。むしろこういう内外非常の事態に処しては外務委員会委員をふやして、国民の気持に投じて、ほんとうに輿論を背景として外交問題を取扱うということが必要だと思う。ことに講和問題については、特別委員会ども設けてもらおうではないかということは、ひとり共産党ばかりでなくて、わが党などにもそういう意見があつたけれども、少くとも国会に外務委員会というものがあるにかかわらず、特別に外務委員会を無視するような、講和問題を取扱う特別委員会を設けるということは、うまくないのではないかという意見さえもある。だからぜひ五十名にして、講和問題、あるいは今緊迫している国際情勢などを勘案して十分にやつてもらいたいという希望を持つておるのです。
  71. 林百郎

    ○林(百)委員 倉石君の二十五名にするというのは、出席について責任が持てないというのですが、それはあなたの方の都合で、よその党についてはそういうことは当てはまらない。それからこの数は先ほど言つたように、あなたの方から申出があり、いろいろな実情から歴史的に出て来ているわけです。それを急に機械的に二十五名にするということはおかしい。
  72. 椎熊三郎

    椎熊委員 今三十五名の委員会が四つある。外務委員会を五十名にするには十五名ふやせばよい。そこで大蔵と通産と農林を三十名ずつにすれば十五名出る。それを外務委員会にやればよい。
  73. 倉石忠雄

    倉石委員 野党の御意見は大体わかつておりますが、私どもはやはり初めの通りに、常任委員会を二十五名にするということに皆さんの御賛成を得たいと思うのです。
  74. 椎熊三郎

    椎熊委員 どうしてそういうことを言うのですか。
  75. 倉石忠雄

    倉石委員 この前話し合つて済んでおることです。人事だとか内閣だとか、そういうようなものを特に減す必要はない。平等に二十五名にしたい。
  76. 椎熊三郎

    椎熊委員 農林とか通産なんか、減したら困りはしないか。
  77. 倉石忠雄

    倉石委員 別に困らないと思うのです。
  78. 椎熊三郎

    椎熊委員 やはり希望の多いところはふやした方がよいと思う。
  79. 倉石忠雄

    倉石委員 椎熊氏のごときは別ですが、通産ばかりやつておられる人は、組閣のときに、あなたは国務大臣として地方自治庁を受持つてくれと言われたときに、おれは通産ばかりしかやつてないからというわけにはいかん。やはり農林だろうが、建設であろうが、どこにでも出て行くというのが国会議員の職責だと思うのです。
  80. 林百郎

    ○林(百)委員 だから人数を多くして、どこへでも顔を出しておいたらよい。
  81. 篠田弘作

    篠田委員 外務委員会を五十名にすることがよいか惡いかということからきめましよう。それがいけないということになれば、それでは常任委員会を何人にするかということをきめればよい。
  82. 石田一松

    ○石田(一)委員 今倉石君の話を聞いておりますと、野党側が外務委員会を五十名にしようということは、土井君や椎熊君が説明しておるように根拠を持つておる。ところが一律に二十五名にしようということは根拠がない。何のために二十五名にするのですか。
  83. 篠田弘作

    篠田委員 それでは五十名にするというのは、どういう根拠があるのですか。
  84. 石田一松

    ○石田(一)委員 五十名というのは、三十五名よりふやそうということとです。現状を維持しようという倉石君の御議論ならば、現状がこうであるからということで根拠がある。しかし今まで第七国会もこれでやつて来たものを、二十五名にしようというには相当根拠がなければならぬ。今われわれが外務委員会を五十名にしようというのには、客観的ないろいろな條件がある。倉石君が一律に二十五名にしようというのは、野党の外務委員会五十名説を粉碎しようとするために、これに対抗する案を出して来ておる。この点はあまりに與党野党の主張がかけ離れ過ぎている。
  85. 倉石忠雄

    倉石委員 二十五名にするというのは、何も外務委員会の五十名説が出たから初めて提案したことではないので、第七国会において諸君とともに経験を経た結果、まことにまずいじやないかということで御了承を得た。どの委員会が重要であるとかないとかいうことは、われわれは考えられない。どの委員会も重要なのでありまして、特に人数をふやすことによつて、なるほどあの委員会は特に重要だというような感じを持つということは考えられないことなんです。私どもは、少数のエキスパートが集まつて、專門化された論議が闘わされることによつて常任委員会の権威が発揚できると考えておる。従つて平等に二十五名にやつてもらいたい。
  86. 土井直作

    土井委員 二十五名ということについて、前回の国会で了解があつたということについては、今議論をする必要はないと思う。ただ、従来委員会委員数の増減の問題については、そのときそのときいろいろな議論もあつたけれども、それは倉石君の言うように、実際上の問題から、どの委員会も軽重を論ずべきものでなくして、いずれも重きを置くべきであるということは言うまでもない。ただ、われわれが今日考えてみると、外務委員会というものは、講和問題あるいは内外の緊迫せる情勢に対応するという、一種の国民的輿論をバツクとして大いにやらなければならない。これが外務委員会の人数をふやして、十分に論議しようというわれわれの理由である。もとより人数を少くして、エキスパートだけという議論もあるけれども国会議員は全部ある意味においてエキスパートであり、一つの見識を持つておる。その見識を持つておる人が外務委員会に多数集まつて、衆知を集めることが現在の段階においてぜひ必要だと思う。ことに今までの二十五名が三十五名になり、これを今度二十五名にして、今の情勢に適応するものであるということになれば、疑問があると思う。こういう点からいつても、外務委員会というものはぜひとも五十名にすべきだと私は思います。
  87. 倉石忠雄

    倉石委員 その点についてはもうたびたび論議されておることでありまして、御意見もわかつておると思いますから、議事の進行上、私ども二十五名説を提案するわけですが、すみやかに決定されんことを望みます。
  88. 石田一松

    ○石田(一)委員 私独断ですけれども、そういう強行的な考えでなくて、それでは外務委員会だけを三十五名というように現状通り残して、あとを全部二十五名にするということはいかがですか。外務委員会の優位を認めればよいのでしよう。
  89. 土井直作

    土井委員 それはせつかくの石田君の意見だけれども、ともかく五十名にすることができなければ、採決でも何でもよい。こういう状態においてわれわれが五十名と言つておるのに、これを二十五名に減らすとしうことは自由党責任です。
  90. 大村清一

    大村委員長 意見が一致しないと思いますから、この際倉石君の動議を採決いたします。
  91. 椎熊三郎

    椎熊委員 そういうむりをしないで、この次まであとまわしにしたらいかがですか。
  92. 土井直作

    土井委員 倉石君の動議の採決でなしに、ぼくの動議を先に採決してもらいたい。
  93. 倉石忠雄

    倉石委員 私は常任委員会二十五名案を採決してもらいたい。
  94. 林百郎

    ○林(百)委員 土井君の五十名案を先に採決して、その次にすべきです。
  95. 大村清一

    大村委員長 それでは外務委員会を五十名にする案に賛成の方の挙手を願います。     〔賛成者挙手〕
  96. 大村清一

    大村委員長 念のために反対の方の挙手を願います。     〔反対者挙手〕
  97. 大村清一

    大村委員長 反対多数。よつて五十人案は否決せられました。  次に倉石君の動議の採決をいたします。
  98. 椎熊三郎

    椎熊委員 採決の前に、ほかの問題はともかく、外務委員会は必要だといつてこの前ふやしたばかりです。これを減らすということは意味がない。われわれはこれで足りないと言つておるのに、この前の第七国会のときよりも少くなる。あなた方もふやすことを認めて同意しておるはずです。
  99. 林百郎

    ○林(百)委員 朝鮮問題もいろいろ起きておるときに、自由党責任だよ。
  100. 大村清一

    大村委員長 倉石君から動議が出ておりますからこれを採決いたします。念のために申し上げますが内閣ないし経済安定の十七委員会委員を、一律二十五名とするという倉石君の動議であります。本動議に賛成諸君の挙手を願います。     〔賛成者挙手〕
  101. 大村清一

    大村委員長 念のために反対の諸君の挙手を願います。     〔反対者挙手〕
  102. 大村清一

    大村委員長 反対少数。よつて倉石君の動議のごとく決しました。
  103. 石田一松

    ○石田(一)委員 私は、ただいま倉石君の動議が多数で決定されたので、二十五名と決定されたことは了承いたしますが、八日の運営委員会において、倉石君自身は労働委員長として、委員数が多いので出席率が少くて困つたということで、これが二十五名になつ一つの理由でもある。そこで今のように強行して二十五名に減らし、あるいはふえるところがあるかもしれぬが、このようにして、定足数が必ず満たされるものと確信を持つてなされたことと思う。もし與党諸君において、どの常任委員会においても過半数を持つておりながら、定足数が足りないのに強行して開くということであれば、絶対許しませぬから、念のために申し上げておきます。     —————————————
  104. 大池眞

    大池事務総長 その次は特別委員会設置の件がまだきまつておりません。現在までありました特別委員会は、海外同胞引揚委員会と、災害地対策特別委員会と考査特別委員会、この三つがありますが、これはどうされますか。
  105. 倉石忠雄

    倉石委員 私どもの方では、いずれも重要だと存じますが、引揚特別委員会と考査特別委員会は、本日設置することに御決定願つて、災害地対策特別委員会は、本日のところは留保しておきたいと存じます。
  106. 土井直作

    土井委員 ただいま倉石君からお説のありました海外同胞引揚特別委員会並びに考査特別委員会設置の問題でありますが、海外同胞引揚特別委員会の設置は認めますけれども、考査特別委員会の性格を見ると、当初つくりました不当財委のような性格を離れて、何か党利党略のために利用され、惡用されておるような傾向も皆無とは申し上げにくいと思います。こういう委員会は無用の長物でありますから、この際やめた方がよいと思います。
  107. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方は引揚委員会については、ほとんど引揚げが完了しておる。しかもこれを通じて常に反共的な対策がなされた。われわれにとつては無相の長物、これに過ぎるものはない。考査特別委員会については、今土井委員が言われた通りです。引揚委員会については明らかに非日委員会的性格を持つておる。こういう意味をもつて、引揚並びに考査両特別委員会の設置は必要ないと思います。
  108. 椎熊三郎

    椎熊委員 考査特別委員会は、不当財委として、向うとの関係でできた委員会ですが、現在はこつちでかつて廃止できるのですか。その関係を調べてください。
  109. 中村寅太

    ○中村(寅)委員 災害の特別委員会を留保たさる理由を伺いたい。
  110. 倉石忠雄

    倉石委員 今中村君のお話の、災害地対策特別委員会を今日のところ保留していただきたいという私どもの方の主張は、一に党内事情でございまして、これが重要性がないと申すわけではないのであります。今日だけ留保していただきたい。
  111. 林百郎

    ○林(百)委員 災害の特別委員会だけは早く設けなければならぬ。長野県の例だつてたくさんあるじやないですか。
  112. 土井直作

    土井委員 災害の特別委員会を、党内関係で一日くらい留保しておいてくれというのは、お互いだからよいけれども、考査なんというのは党利党略によつて動かされて、当然行わなければならぬことが隠蔽されたりしておるから、ああいうものはよした方がよい。議員が議員をお互いにつつき合うということは醜態の限りである。ああいうものがあることによつてお互いにくだらないことを言つたり、言われたりしなければならぬということは、笑いものになるからよしましよう。
  113. 篠田弘作

    篠田委員 参議院では法務委員会なんかがやつておる。
  114. 土井直作

    土井委員 法務委員会はよい。わざわざそのために設ける必要はない。
  115. 倉石忠雄

    倉石委員 引揚特別委員会については、特段の御希望があつたのですが、われわれは所見を異にいたします。ことに引揚者がまだ多数引揚げて来られないということについては、全国民の輿論がほとんど一致しておるところであります。これはきわめて重要なる委員会であると存じますので、ぜひ存置していただきたい。災害特別委員会は、本日だけ留保していただきたい。考査特別委員会につきましては、設置の当時各党で御賛成なつたことでありますし、運用の面については、それぞれの委員会において適当に運用されることをわれわれは希望するのでありますが、われわれは今日の場合、これを存置することに御賛成を願いたいと思うわけです。
  116. 林百郎

    ○林(百)委員 どうも倉石君はときどき間違つたことを言うのですが、考査委員会について各党とも賛成なんかしていませんよ。われわれは初めから反対しておる。
  117. 倉石忠雄

    倉石委員 しからば、その点は共産党だけは反対しておられましたというふうに訂正いたします。
  118. 大村清一

    大村委員長 特別委員会につきましては、災害地を保留することに御了解があるようであります。海外同胞引揚に関する特別委員会並びに考査特別委員会につきましては、委員のうち御意見が一致してないようですから、これを採決によつてきめたいと思います。
  119. 土井直作

    土井委員 考査特別委員会の問題は、採決で押しまくるような態度をとらないで、もう少し留保しておいていただきたい。われわれの方も党内事情があるから、考査はもつと研究しましよう。
  120. 倉石忠雄

    倉石委員 それは明日でも私の方はかまいません。
  121. 大村清一

    大村委員長 それでは特別委員会設置の件につきましては、だんだん御考慮の必要もあるようでありますから、明日まで決定を延期いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  122. 大村清一

    大村委員長 ではそのように決します。     —————————————
  123. 大池眞

    大池事務総長 次は開会式の件でありますが、期日を十三日と衆議院側が決定いたしまして、参議院議長協議をいたしました結果、十三日でよろしいということになりましたので、開会式は十三日に行うことに御決定を願いたいと思います。式のことは従来通りでございまして、十時参集でございます。
  124. 大村清一

    大村委員長 開会式は明後十三日に挙行することに御異議ございません。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  125. 大村清一

    大村委員長 それではそのように決定いたします。
  126. 大池眞

    大池事務総長 それから開会式には、先例によりまして議長より式辞を述べることに相なります。式辞の案はできておりますが、参議院側とも打合せをする必要がございますから、早く御決定を願いたいと思います。
  127. 大村清一

    大村委員長 それでは速記をとめて懇談を願います。
  128. 大村清一

    大村委員長 速記を始めてください。  それではただいまの御意見趣旨によつて議長に御一任することでよろしゆうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  129. 大池眞

    大池事務総長 それから次に、きようおきめ願つておいた方が便宜だと思いますのは、施政方針の演説をいつおやりになる準備になつておりますか、それがきまつておればけつこうだと思います。  次に、質疑の人数とか時間等もきめなければならぬと思いますが、きよういけなければ、明日でもけつこうです。
  130. 椎熊三郎

    椎熊委員 十四日ときめておいたらどうですか。
  131. 大池眞

    大池事務総長 施政方針の演説は十四日、そして十五日から質疑に入る。こういうことでよろしゆうございますか。
  132. 土井直作

    土井委員 時間関係は従来の慣例もあるから……
  133. 林百郎

    ○林(百)委員 これは準備もあるから、大体人数とかはきめておいてもらいたい。もう一つ、施政方針の演説は、首相の演説だけですか。
  134. 大池眞

    大池事務総長 総理大臣だけということです。
  135. 林百郎

    ○林(百)委員 財政演説は……
  136. 土井直作

    土井委員 今のところないということらしい。経済白書が出ておるから、あれで財政演説にかえるのだろうと思う。
  137. 大池眞

    大池事務総長 それでは十四日に施政方針演説があつて、十五日から質疑に入るということに御了承願いたいと思います。     —————————————
  138. 大池眞

    大池事務総長 それから衆議院規則の改正でありますが、今のお話のように、二十五名ということになりますと、委員の数だけ改正しなければなりません。それから全部改選の形になりますと、割当をして、多少出し入れをして、よその方へやる都合がございます。これはきよう急にではむりだと思いますから、明日でも表を出してごらんに入れたいと思います。
  139. 土井直作

    土井委員 そうすると、改正規則についてまた討論をしなければならぬ。
  140. 長谷川四郎

    ○長谷川委員 もしきよう割振りをきめるとすれば、現在のままできめるよりしようがない。
  141. 大村清一

    大村委員長 それではまた明日午前十時に運営委員会を開きますから、それまで延期しておきます。     —————————————
  142. 大村清一

    大村委員長 最後に、延期になつてつた会期の件を再び議題といたします。
  143. 倉石忠雄

    倉石委員 先ほど来野党側の意見もございましたので、いろいろ検討を重ねたのでございますが、やはり二週間の会期決定を願いたいと思います。     〔「反対」と呼ぶ者あり〕
  144. 大村清一

    大村委員長 それでは会期の点につきましては、意見が一致しないようでありますから、この際採決をいたします。
  145. 土井直作

    土井委員 採決の前に、会期については、われわれの方から一箇月いう意見を出しておるにかかわらず、自由党は数によつて、強行的に押しまくろうとしておるのであるが、会期が二週間で終了しない場合における責任を一体どうとられるのか、覚悟のほどを聞かしていただきたい。
  146. 山口喜久一郎

    ○山口(喜)委員 そんなものの責任はありません。
  147. 大村清一

    大村委員長 会期二週間という動議が出ております。この際これを採決いたします。倉石君の動議、すなわち会期を二週間とする意見に御賛成諸君の挙手を願います。     〔賛成者挙手〕
  148. 大村清一

    大村委員長 念のために、反対の諸君の挙手を願います。     〔反対者挙手〕
  149. 大村清一

    大村委員長 少数。よつて倉石君の動機のごとく決しました。     —————————————
  150. 大池眞

    大池事務総長 それからこの前ちよつと残つておりました共産党の方の一室を明けていただいて、社革が入つていただくという点は、いかがでしようか。
  151. 林百郎

    ○林(百)委員 それは今社革と話をしております。     —————————————
  152. 大池眞

    大池事務総長 服裝の件がまだ残つておりますが、この前夏の議会のあつたときに、本会議場の方は上着を着ていただきたい、それから委員会の方は上着をとつてもよいじやないかということになつておりますが、そのままでよろしゆうございますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  153. 林百郎

    ○林(百)委員 半ズボンはどうなんです。
  154. 山口喜久一郎

    ○山口(喜)委員 やめた方がいいでしよう。
  155. 大池眞

    大池事務総長 議場でも開襟はかまわないのです。それではそういうふうに御了承おき願つておきます。     —————————————
  156. 大池眞

    大池事務総長 それから、專門員等を採用するときの選考委員を設けてもらいたいというお話がありましたが、これも各党で御研究おき願いたいと思います。
  157. 大村清一

    大村委員長 それでは本日はこれで散会いたします。     午後一時散会