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1950-04-27 第7回国会 衆議院 議院運営委員会 第51号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年四月二十七日(木曜日)     午後零時十六分開議  出席委員    委員長 大村 清一君    理事 石田 博英君 理事 菅家 喜六君    理事 倉石 忠雄君 理事 福永 健司君    理事 土井 直作君       今村 忠助君    岡延右エ門君       岡西 明貞君    田中  元君       田渕 光一君    塚原 俊郎君       中川 俊思君    山本 猛夫君       園田  直君    林  百郎君       河野 金昇君    黒田 寿男君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         議     員 小平  忠君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 四月二十七日  委員大西弘田嶋好文君及び梨木作次郎君辞任  につき、その補欠として田中元君、佐々木秀世  君及び林百郎君が議長の指名で委員に選任され  た。     ————————————— 本日の会議に付した事件  国会議員の歳費、旅費及び手当等支給規程の一  部改正に関する件  決議案取扱いに関する件  回付案取扱いに関する件  文化財保護法案に関する件  緊急質問取扱いに関する件  本日の本会議議事に関する件  委員派遣に関する申し合せの件  国会議員退職金に関する法律案起草の件     —————————————
  2. 大村清一

    大村委員長 これより会議を開きます。  まず牧野法案及び家畜改良増殖法案回付案取扱い議題といたします。
  3. 大池眞

    大池事務総長 ただいまのお話のように、牧野法案家畜改良増殖法案参議院から修正をして回付されて参りましたので、これに対する取扱いをおきめ願う前に、簡單修正をされました点だけを御報告申し上げます。  牧野法は、施行期日が、衆議院で議決いたしました分は、公布した日から起草いたしまして三箇月以内に政令でもつてきめることになつております。それを参議院の方は、一年間施行せずにおいて、明年の四月一日になつたら施行しようというようにかえて来ておる次第であります。向うがなぜ明年四月一日に施行をきめたかといえば、本年度予算の中には、これに関する予算が含まれていない。従つて、九十日以内に施行日をきめても、現実に本年度実行ができないから、来年度の四月一日から施行したらよかろう、こういう意味合いで御決定になつて来たのであります。こちらの方は、しからば予算がないのになぜ九十日以内に政令できめるようにしてあるかというと、これは私ども十分存じませんが、農林委員会等でも十分審議の結果、特にそういうふうにされたように聞いておりまして、現実予算では、なるほどきまつていないかもしれませんが、本年中に臨時議会も開かれることでありましようし、予算の面においてそれに向けられる金ができるかもしれませんので、一刻も早く施行して有利に展開したいというように聞いております。従つて参議院純理論的修正がいいか、政治的なものを加味した原案の方がよいかということについては、農林委員会その他で御議論があろうかと思います。一応御説明申し上げます。  次に家畜改良増殖法案、これに対する参議院修正は、ごく簡單なものでありまして、種馬種牛年次検査を受けなければならないことになつております。その年次検査を受ける手数料が、ここに書いてあるように一では千円、二の方では一匹の種馬もしくは種牛年次検査を受けるのに千円とられるが、それを無料でやろうというのが修正であります。これが年次検査であります。もう一つは、一定の法律で指定してある場所から輸入したり、あるいは移入した種馬種牛等に対しても、その輸入した適当のときに臨時検査を受けて、検査合格後でなければ種馬種牛の用をなさぬことになつております。この臨時検査も千円とられるのでありますが、これも無料になります。二の方は、種馬種牛検査を受けるときに病気をしておつて検査が受けられないときに、後日臨時検査を受けられる規定がある。そうして証明書をもらつて種牛種馬となる。その際の検査無料にしようというのであります。要するに、種牛種馬検査並びに臨時検査無料にしようというので、種牛種馬を持つておられる人からいえば非常に有利な修正であります。一応御説明申し上げまして、各党の態度が決定しましたら、次回にでも御決定願いたいと思います。
  4. 大村清一

    大村委員長 この両案は各党で御協議を願つて、追つて相談を申し上げたいと思います。     —————————————
  5. 大村清一

    大村委員長 次に文化財保護法案議題といたします。
  6. 大池眞

    大池事務総長 これは昨年度文化財保護法案参議院中心に出て来たことがあつたのでありますが、十分議案とならなかつたのであります。今回文化財保護法案参議院側は御提案になりまして、昨日可決の上、本院に送付されて参りました。従つて、本来から言えば当然今は予備審査もしておられると思いますが、文部委員会にただちに付託して、会期切迫折柄審議に入つていただくのが当然の成行きでありますけれども、参議院から送られましたこの文化財保護法案については、多少もしくは大いに疑問とすべき点が二点ございますので一応皆さんの御意見を徴した上で、どういう取扱いをしたらよいか、議長としてはお諮りの上委員会付託するなり、あるいは付託を保留するなりいたしたいという点であります。その疑問といたします点を申し上げますれば、文化財保護法案の百三十條において、富裕税法の第九條の一部分を改正して来ております。それから次に百三十一條におきまして、地方税法の第三百四十八條の第二項第七号の一部を改正して来ております。その点が問題になりますので一応お諮り申し上げます。内容的には大したものでありません。地方税法富裕税法両方とも参議院で現在審議中のものでありまして、この両法案衆議院の議決通りパスするかしないか、これがいまだ末定の状態になつております。なぜこういう直し方をしたかと申しますれば、おそらく文化財保護法案が通りますれば、それによつて影響を受けて行くべき富裕税法並びに地方税法の各條文が、そこのところだけはどうしても読みかえをして、そういうふうに解釈しなければ二つの法律の矛盾が解決いたしませんので、そういうことになつております。特にたとえば地方税法の三百四十八條というようなものは、地方税をかける際に無税になる、固定資産税をかけないものが列挙いたしてありますが、その中に列挙されておる今改正しようというものは、国宝保存法史蹟名勝天然記念物保存法重要美術品等保存に関する法律、この三つの法律によつて指定を受けておりまする国宝あるいは史跡名勝、あるいは土地建物無税になることになつておりますが、この文化財保護法案が通過いたしますれば、今申し上げた三法律を廃止して、それにこれがかわる法律になります。従つて、現在地方税法の中に規定されておる三法律がなくなるために、文化財保護法規定を、こういうものというように読みかえをしなければ、この條文が生きて来ないという建前で、内容はちつともかわつていません。読みかえ的の、当然影響を受ける箇所を修正して来ておる次第でありますから、理論的にはこの改正はむりもないことであろうと考えますが、議案取扱い上、はたしてこういうことが許されるものだろうかどうかという点が問題になるわけであります。なんとなれば、富裕税法地方税法はまだ法律になつていません。それを将来生まれるであろうという予想のもとに法律改正して来ることは、いかにもあり得ないことではないかと考える次第であります。従いまして、両法案の運命のきまるまで待つて付託するのが適当であるか、あるいは付託はしておくが審議には入らないか、理論的に両方が可決された場合に初めて生きるわけでありますから。
  7. 林百郎

    ○林(百)委員 非常にむずかしい説明があつたのですが、文化財保護法案富裕税法地方税法改正して来るということはどういうことですか。
  8. 大池眞

    大池事務総長 ただ読みかえる規定です。しかし、まだできないものを読みかえるのはむりだと思うのです。
  9. 倉石忠雄

    倉石委員 まだ法律になつていないものを修正して来た前例がありますか。
  10. 大池眞

    大池事務総長 衆議院にはありません。参議院でもおそらく初めてだと思います。衆議院の方では、一つ法律ができた場合に、どうしてもあとから改正しなければならぬ必要があつて、もとの法案を決定する前に、前法を後法改正した例はあります。
  11. 倉石忠雄

    倉石委員 私ども、ただいま初めて承ります事柄で、まだ研究が足りないものでありますから、明日の運営委員会まで延期を願います。
  12. 大村清一

    大村委員長 それでは本件は次回にあらためて御相談申し上げます。     —————————————
  13. 大村清一

    大村委員長 次に決議案取扱いの件を議題といたします。
  14. 大池眞

    大池事務総長 決議案は、昨日のもの以外にふえまして、全部で五件あるわけであります。国土綜合開発促進に関する決議案、これは自由党の方の発案であります。それから結核対策に関する決議案、これは丸山直友君外十九名提出、それから昨日来保留になつておりました中日貿易促進に関する決議案、それから農業に対する財政措置並びに金融に関する決議案疾病に関する社会保險制度の整備に関する決議案、この五つの決議案が残つております。
  15. 小平忠

    小平忠君 決議案は相当ありますが、一ぺんにたくさん出しても、なかなかたいへんだと思いますので、一応きようは各派共同提案になつておるものを取上げてはどうかと思います。それには農業に対する財政措置並びに金融に関する決議案、これは各派全部の提案でありますから、ぜひきようやつていただきたいと思います。
  16. 大村清一

    大村委員長 農業に対する財政措置並びに金融に関する決議案は、本日これを上程することに御異議ありませんか。
  17. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。これについては社会党、民主党国協党共産党の四党から賛成討論があります。
  18. 黒田寿男

    黒田委員 私の方は玉井祐吉君がやります。
  19. 石田博英

    石田(博)委員 労農党は、いつも時間を守られたことがありませんから、せつかくの御希望ですが、お断り申し上げます。
  20. 黒田寿男

    黒田委員 時間の点は嚴に注意することにいたしますから、きようは、この案の性質にかんがみて、ぜひやらしていただきたいと思います。
  21. 土井直作

    土井委員 ただいま黒田君から、今後の問題については党の責任をもつて十分注意するということであります。今後再びそういう問題が起つた場合は、これは議院運営委員会全体の責任において問題を明確にすべき必要があると思うのでありますが、今回の問題については、自由党の方でもひとつ雅量を示していただきたいと思います。
  22. 石田博英

    石田(博)委員 実は黒田君がお越しになつておるので当惑するのですが、黒田さんはそういうことをなさる人でもなし、人柄についても私よく知つておるので、黒田さんにこういうことを申し上げたくない。けれども、あなたの方は今まで始終そういうことがあつて、そのたびごとに問題を起しておる。それでは、この運営委員会申合せの権威がなくなる。
  23. 大村清一

    大村委員長 ちよつと速記をとめてください。
  24. 大村清一

    大村委員長 速記を始めてください——決議案は、農業に対する財政措置並びに金融に関する決議案結核対策及び疾病の三決議案を順次上程し、労農党討論については、ただいまの話合いによつて五分以内で議長に一任することに御異議ありませんか。
  25. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。     —————————————
  26. 大村清一

    大村委員長 次に緊急質問の件を議題といたします。
  27. 石田博英

    石田(博)委員 緊急質問は、みな明後日相談いたしましよう。
  28. 大村清一

    大村委員長 緊急質問は明後日あらためて御相談することに御異議ありませんか。
  29. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。     —————————————
  30. 大池眞

    大池事務総長 本日の議事日程について御報告申し上げます。日程第一は議院運営委員長の御説明で、先日私の申し上げました法制局定員規定改正であります。日程第二は、内閣委員会理事江花靜さんが御報告になる予定であります。日程第三と四は、法務委員会理事押谷富三君の御報告日程第五、六は、文部委員会理事若林義孝君の報告日程第七は、水産委員会委員長石原圓吉君の報告日程第八は、農林委員長小笠原八十美君の報告。  それから実は国会審議権の問題については、当委員会できめることになつておりますが、国会審議権に関する質問主意書共産党の立花君から出ております。従つて、この取扱いをきめないうちに政府質問書をまわしても、内容を見ますと、占領政策に対して政府意見を聞いておるようなところがありまして困りますので、この取扱いをどういうふうにするか、運営委員会できまるまでお預かりしておくことにいたします。
  31. 石田博英

    石田(博)委員 あしたは民主党結党大会がありますから休まれることはやむを得ないと思いますが、法案状況はどうなつておりますか承りたいと思います。
  32. 大池眞

    大池事務総長 まだ上がる予定のものは承つておりません。
  33. 石田博英

    石田(博)委員 上つて来たものは、きよう緊急上程をしていただきたいと思います。
  34. 土井直作

    土井委員 それでは、あしたは一応さつぱり休むことにして、あさつて、しあさつてと続けてやることにしよう。
  35. 大村清一

    大村委員長 それでは明日は本会議を休みまして、あさつてと、しあさつてと続いて本会議を開くことにいたします。
  36. 今村忠助

    今村(忠)委員 この際福利小委員長から御報告申し上げると同時に御了解を得たいと思います。すでに実施しておると思いますが、食堂の中に議員專用の食卓を設けたことと、傍聽席の中に十五分で交代する参観者傍聽席を設けましたから、一応御報告申し上げます。ここは約六十名程收容できます。
  37. 土井直作

    土井委員 実質上非常な混雑を呈するようなことはありませんか。
  38. 茨木

    茨木警務部長 場所は正面に向つて右側の一番隅でありまして、最近は傍聽人が入れないという状況はございません、しかし、あそこの一角をあけておいて、そういう場合に使うことは非常に便利だと思います。
  39. 今村忠助

    今村(忠)委員 それから例の退職金についてG・H・Q側折衝を重ねて来たのでありますが、本日も一時間半ウイリアムス課長と懇談した結果、これについてピターソン氏の方に異論があつて、これは本国会中間に合わない。追つて相談の上完全なものをつくるように努力して行きたいと思います。但し、公務員の規程には退職手当が出ておるので、そういうものを議員の方に当てはめることについては、新しい問題として準備してみようと思います。そうして、今回参議院の三年議員改選によつて当選できなかつた人には退職手当を支給できるようにしたいという参議院側希望がありまして、これについては新規に退職金に関する規定について折衝しようということになつておるので、参議院側折衝することについておまかせ願いたい。  第三、旅費に関する規定でありますが、過日御了解を得ました出張に関する旅費千二百円を千七百円にすることについて、事務総長からその後の経過を御報告申し上げて御了解を得たいと思います。
  40. 大池眞

    大池事務総長 旅費は千二百円を千七百円に上げる案で折衝をいたしておるわけであります。これについては、なるほど千二百円を千七百円にすることは合理的であつて、何らの異論はないが、そこに五百円の差額が出て来る。三割上つたために、現在既定予算で持つております国会議員旅費が不足して、将来これを増額することがあれば、関係方面のオーケーは得られない。従つて、千二百円を千五百円にすることはいいから、既定予算内でまかなうのであればさしつかえない。将来予算が足りないから本年度予算に追加しろということを條件にしてはだめだということです。従つて、そういう要求をしないという一札を入れなければならないのであります。従来、各委員会委員派遣が相当ありましたが、本年度予算は昨年度実績をもつてつております。従つて本年度は、昨年度実績通りにいたしますと三割不足を来しますから、出張並びに調査旅費に関する面において、増額分の三割に当る分だけ押えて行かなければなりません。そこで、従来よりも出張が少し制限されるという点を御了承願いたいと思います。
  41. 土井直作

    土井委員 それと同時に、休会中における国政調査関係が出て来ると思いますが、全体的に見て、いわゆる必要の範囲、また臨時国会もないとも限りません。そういう場合における会期中の出張は、この間渡米議員団から、ああいう意見書も出ておりますから、会期中の出張原則として認めない。それから休会中の間における出張の問題がある。そういうもののあんばい調整をどういう形でやつて行くか。これらについて、目安として資料を出していただきたい。
  42. 岩本信行

    岩本議長 この間われわれからお願いした、会期中の出張原則として認めないということは、これは一応皆さん御賛同願えることと考えております。そこで、ただいま土井さんからお話がありましたように、会期中以外でも、今までのような総花的な考えは根本から去つて、せいぜい予算の許す範囲であんばいする程度にしていただきたい。運営委員会はそういう申合せがあつたということを委員長各位に今から申し込んでおいていただきたいと思います。
  43. 大池眞

    大池事務総長 それから議員出張する際に、委員会專属の專門員並びに調査員をお連れになるのが前例でありますが、これが二人ないし三人連れて行かれる場合がしばしばあるのであります。今までは打切りの旅費が支給されましたが、今後は法律によつてできませんので、委員出張して調べる場合には、そういうものを連れて行かないのが原則であります。必ず自分自身調査するのが建前でありますから、もし必要があれば一人に限るというおきめを運営委員会としてお願いしたい。そうでないと、そういう面の費用が非常に莫大になります。
  44. 大村清一

    大村委員長 本日はこれにて散会いたします。     午後一時三十八分散会