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1950-04-25 第7回国会 衆議院 議院運営委員会 第49号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年四月二十五日(火曜日)     午後零時三分開議  出席委員    委員長 大村 清一君    理事 石田 博英君 理事 菅家 喜六君    理事 倉石 忠雄君 理事 寺本  齋君    理事 福永 健司君 理事 土井 直作君    理事 石田 一松君        今村 忠助君    大橋 武夫君       岡延右エ門君    岡西 明貞君       篠田 弘作君    島田 末信君       田渕 光一君    塚原 俊郎君       中川 俊忠君    山本 猛夫君       園田  直君    長谷川四郎君       田中織之進君    松井 政吉君       伊藤 憲一君    黒田 寿男君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         彈劾裁判所裁判         長       古島 義英君         議     員 佐々木秀世君         議     員 田中  元君         議     員 梨木作次郎君         議     員 中村 寅太君         議     員 佐竹 晴記君         議     員 金子與重郎君         事 務 総 長 大池  眞君 四月二十五日  委員石野久男辞任につき、その補欠として黒  田壽男君が議長の指名で委員に選任された。     ————————————— 四月二十四日  裁判官彈劾の一部を改正する法律案古島義英  君提出衆法第二一号) の審査を本委員会付託された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  裁判官彈劾法の一部を改正する法律案古島義  英君提出衆法第二一号)  回付案取扱いに関する件  決議案取扱いに関する件  緊急質問取扱いに関する件  電気事業編成法案について国会法第五十六條  の二により本会議において趣旨説明聽取の件  事務局人事承認に関する件  衆議院法制局職員定員規程改正に関する件  本日の本会議の議事に関する件     —————————————
  2. 大村清一

    大村委員長 これより開会いたします。  まず第一に、参議院からの回付案が三件ありますから、その内容について事務総長より説明を願い、あらためて各派態度を御決定願います。
  3. 大池眞

    大池事務総長 資産評価法案放送法案及び電波法案の三案が参議院において修正をせられて回付されました。その修正の箇所は、資産評価法案の方は大したところではございません。これは法人が再評価をいたしました際に申告書を出さなければならぬことになつておるのでありますが、その再評価をした法人申告書提出する時期を延期してもらいたいという申出期間があるのでありまして、原案では四月三十日までに申告書提出延期届出をすれば、その法人は七月三十一日まで延期ができることになつておるわけであります。従つて、再評価をした法人が七月三十一日まで延ばしてもらおうという届出期間が四月三十日となつておりますのを、大分時期が遅れた関係からこれを五月十五日まで延期して、五月十五日までに延期申出をすれば、やはり七月三十一日まで延期ができる。四月三十日までの延期届出期間を、五月十五日まで延期するだけの案であります。これはむしろ法人には有利になることと思うのであります。  それから電波法案につきましては、落成をいたしました後に検査を受けなければならない。その検査手数料が、原案の二分の一に船舶局関係のものがなつて来ております。お手元あります第四ページの三というところであります。「第七十三條第一項の規定による検査を受ける者、イ船舶局ロ放送をする無電局、ハその他の無電局」、四月二十五日これだけのものが、各電力のものにつきまして三千六百円、六千円となつておりますのが千八百円、三千円となつておりまして、原案の二分の一に減らされて来ております。  それから次に放送法案の方は、これは五ページのところに直つておりますが、五ページの二行目の第二項第七号であります。「放送受信用機器修理業務は、電波監理委員会が、定期的に行う調査により、」その下はこちらが一応修正した場所であります。向う修正場所は、定期的に行う調査により「放送を受信する者が放送受信用機器修理業者を利用するのに著しく不便と認め」、これだけが向うから入つて来たものであります。「又は放送を受信する者の利益を図るため必要と認めて指定した場所に限り、行うことができる」、つまり修理業者がその辺になくて困つておる場合、そういうものをぜひ設けたい。遠くに指定されると、そこにないために非常に不便なところもある。そういうところもこしらえられるように、ひとつ入れて行きたいというのです。それから二の方は、私どもには、ちよつとはつきりわかりませんが、三十八條の二の方は、電波管理委員会は、前項の業務報告書を受理したときは、これに意見を付して内閣総理大臣を経て内閣提出させることに原案ではなつております。そして、内閣がまた国会提出して来るという二つの段階なつているのを、内閣を経て、すぐ国会に出す。内閣意見を付し、内閣から国会提出するように改めたのではないかと思います。そのほかにも、こういうところがあります。最後の五十四條の協会の役員職員もその通りで、職務に関して賄ろを收受し、これを要求したときには懲役に処せられる。こういうぐあいに罰則ができておるのでありますが、役員罰則を受けて、職員罰則を受けないのは、これはわかりません。
  4. 大村清一

    大村委員長 いかがでしよう。第一案回付案を承認することにしては…
  5. 大池眞

    大池事務総長 二案と三案は関連しております。
  6. 石田一松

    石田(一)委員 第一案はこれでいいと思いますが、電波法案放送法案は、衆議院原案では、内閣総理大臣を経て内閣提出しなければならぬことになつているが、これはおそらく委員会で、国会にこれを提出させるように修正しようという意見が強かつたことは明らかです。これが参議院に行つて修正されて来ておるという点は、今後の委員会として相当考えなければならぬと思います。
  7. 土井直作

    土井委員 二と三は、一応党に持ち帰つて態度決定して来ることにいたしましよう。
  8. 大村清一

    大村委員長 それではお諮りいたします。参議院回付案のうち資産評価法案は、これは問題がないようでありますから、本日これを上程することに御異議ありませんか。
  9. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。  次に電波法案放送法案については各党で御研究を願うことにいたしまして、次会に御相談することにいたしたいと思いますが御異議ありませんか。
  10. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。     —————————————
  11. 大村清一

    大村委員長 次に彈劾裁判所裁判長古島義英君より裁判官彈劾法の一部を改正する法律案提出されまして、本委員会に昨日付託を受けました。その法案は、諸君のお手元に念のため配付いたされました。なお本案については古島裁判長から説用いたしたいということでありますが、本日ただちに審査に入ることは時間の関係上むりだと思いますから、あらためて本委員会を開き、裁判長十分質疑応答をかわす必要があると思います。しかしせつかく御出席なつておられますから、この場合ごく簡單提案理由だけを承つておきたいと思います。     —————————————
  12. 古島義英

    古島彈劾裁判所裁判長 この改正案は、従来二箇年の実績に照しまして、どうしても不自由で改正せねばならぬというので提出いたしたのであります。  訴追委員会名称を変更いたしまして、彈劾裁判所並び訴追委員会事務機構を整備いたし、そうして裁判員及び訴追委員辞任手続きを改め罰則を強化する等、機構を充実するため改正を行う必要があるのであります。これがこの法案提出する理由でありますが、なお本改正によりまして経費を伴うもののうち職務雑費につきましては、裁判長及び議員手当として配賦を受けておる予算定額中よりまかない、また彈劾裁判所増員に伴う経費については、既定予算定員範囲内において昭和二十四年度以降、部員及び下級職員各一名を、参事及び主事各一名に振りかえまして予算上の措置をつけてあるのであります。何ら予算増減はないのであります。  なお逐條的に申し上げますならば、第三條につきましては、訴追委員会はだれを訴追する機関であるか。一方に人事官訴追がありますから、それと混同するおそれがあります。国民の間にこれを認識させる必要がありますので、かように改正をいたした次第であります。  第五條第一項につきましては、第三條の改正に伴いまして、訴追委員名称を当然改正する必要があるのであります。また同僚の第五項につきましては、訴追委員及びその予備員国会で選挙する関係上、欠員が生じましても、閉会中はこれを補充することができないのであります。しかもその辞職については、訴追委員会は干渉しないことになつておりますから、これでは訴追委員会活動並びに閉会中における活動が制肘されるのであります。委員長委員等変動を事前に予知する必要があるのであります。なお同條の第九項につきましては、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の第八條の二によりまして、各議院役員及び特別委員長国会開会中に限り、予算範囲内で二百円以内の議会雑費を受けることになつておりますが、訴追委員会委員長もその職務重要性から見て、特別委員長に準じて職務雑費を定めることが妥当であると信じます。この雑費既定予算範囲内からまかないますので、別段予算的措置は要しないのであります。  また第七條第七項につきましては、委員長事務局事務複雑化に伴いまして、各職員担当事務及び職責を明確にいたしたいのであります。職務運行を円満にするためには、分課を定める必要がある場合を予想いたしまして規定しておく必要があるのであります。十一條の二、第三項につきましては、訴追委員会調査のために訴追委員派遣するときは、旅費を支給する旨の規定を置く必要があるのであります。  第十六條の六項及び十項につきましては、裁判員及びその予備員辞職及び裁判長職務雑費につきまして、裁判官訴追委員会における第五條第五項及び第九項の説明中に述べたと同様の理由改正の必要があるのであります。  第十八條の第二項につきましては、彈劾裁判所国会内に設けられた独立機関でありますから、一般庶務及び会計事務のほか、裁判官彈劾法刑事訴訟法及び彈劾裁判所規則の定めるところに従いまして、公判立会文書作成事務があるのであります。その事務は、新刑事訴訟法の施行に伴い一段と複雑化しまして、またその事務はいずれも参事または主事法的資格を必要とするのであります。しかも事件審理につきましては少くとも十数回の開廷をいたし、数十名の証人を喚問いたし、これに関する調書はすべて法規に基いて作らなければその効力を認められないのであります。かつまた裁判官彈劾法及び彈劾裁判所規則改正に関する調査事務もありますので、法律事務に経験のある者を起用し、もつて円滑なる事務運行を期する必要があるのであります。なお参事及び主事各一人の増員は、既定定員の振りかえによつて予算上の措置はついておりますから、二十四年度、二十五年度の予算上の増減は来さないのであります。同條第八項につきましては、事務の系統を明らかにいたし、職責の帰属を定める必要がある場合を予想いたしまして、訴追委員会における第七條第七項と同様に裁判長分課を定め得るようにしておく必要があるのであります。  また第二十九條の二第三項につきましては、彈劾裁判所審理裁判のために裁判員派遣したときは旅費を支給する旨の規定を置く必要があるのであります。  第三十條につきましては、事務局長参事たる資格と、事件に関する事務に従事するのが妥当であると信じます。  第四十四條第一項及び第二項につきましては、経済事情変動と、議院に出頭する証人罰則の例にかんがみまして、これを増額するの必要があると認めて、本法案提出いたしたのであります。  現に係属しておる事件はないにいたしましても、訴追委員会には多数の山積した事件もあるのでありますから、何とぞ愼重審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
  13. 大村清一

    大村委員長 本日はこの程度終つて、後日委員会においてまた審議をいたしたいと思います。
  14. 梨木作次郎

    梨木作次郎君 今読まれたもの以外に、もう少し資料をいただきたいと思います。
  15. 石田博英

    石田(博)委員 この裁判官彈劾法の一部を改正する法律案につきましては、本日の委員会は他の議案もあり、本会議の時間も迫つておりますので、本会議開会中にでもこの法案審議のために委員会を開会せられることにして、次の議題に移られんことを望みます。
  16. 大村清一

    大村委員長 石田君の御発言に御異議ありませんか。
  17. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。     —————————————
  18. 大村清一

    大村委員長 なお決議案緊急質問等が残つておりますから、順次事務総長より説明を願います。
  19. 大池眞

    大池事務総長 決議案が相当出ております。まず專任外務大臣任命に関する決議案、これは芦田均君外四十六名から提出されておりまして、前会からお預かりしておるものであります。次に戰災都復興促進に関する決議案、これは上林山榮吉君外十九名から提出されております。それから電気通信事業公共企業体経営移行に関する決議案、これは橋本登美三郎君外三十名から提出されております。次に救援物資の寄贈に関し国際連合国際兒童緊急基金(ユニセフ)に対する感謝決議案、これは松永佛骨君外十七名から提出されております。それから結核対策に関する決議案、これは丸山直友君外十九名の提出なつております。以上五件の決議案が出ておりますので、これらについて本日取扱うならば、どれをどういうぐあいにするかということを御決定願いたいと思います。
  20. 田中織之進

    田中(織)委員 各決議案は、きよう全部上程したらいかがですか。特に私どもの方で提案しておる戰災都復興促進に関する決議案、それから民主党から出ておる專任外務大臣任命に関する決議案、これはすみやかに上程していただきたいと思います。
  21. 佐々木秀世

    佐々木秀世君 結核対策だけ延ばして、あとはきようやることに賛成いたします。
  22. 大村清一

    大村委員長 それでは佐々木君から今御提議がありましたが、ただいま事務総長から説明されました決議案のうち結核対策に関する決議案は後日に延期をいたしまして、残り四案は本日の本会議に上程することに御異議ありませんか。
  23. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。     —————————————
  24. 大池眞

    大池事務総長 次に、緊急質問がまだ決定をみませんで残つておるものがあります。それは足鹿覺提出の主食の業務用自由販売食糧管理制度に関する緊急質問、それから国会審議権に関する緊急質問が、五人の方の分が残つております。これはこの前いろいろお話合いがありまして、本日まで保留する形になつておりますので、本日お取扱いを御決定願いたいと思います。
  25. 大村清一

    大村委員長 ちよつと懇談に移ります。
  26. 大村清一

    大村委員長 速記を始めていただきます——お諮り申し上げます。国会審議権に関する問題につきましては、あと裁判官彈劾法関係運営委員会をお開き願うことになつておりますから、もしできますればその場合御協議申し上げることに御異議ありませんか。
  27. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。
  28. 岩本信行

    岩本議長 そういう特殊事情でいろいろ御懇談願う機会に、実は昨日渡米議員団から、ただちに希望したいこと、それからすみやかに実現を希望するというようなことについて議長まで報告書を出しております。その報告書は、さらに写して、議長から皆さんの手元に行つておるはずでございます。そこで、これを実現するためには各派の皆様の御協力を願わなければなりませんので、各派で御盡力願うと同時に、運営委員会におかれましても御審議を願いたいのであります。ただちに実現をお願いしたいという希望の中でも、今すぐにでも間に合います問題は、ひとつお考えおきを願いたいのであります。たとえば請願でありますが、今年も三千件近く出ておるそうでありますけれども、実は行えないものをみな採択しておるという形を改めたい。これはこの会期中でも間に合うのではないか。それから会期中の委員派遣がきわめて多いのでありますけれども会期中は原則としてこれを認めないことにぜひしたい。と申しますのは、向うの例をお話するわけでありませんけれども、あちらでは、会期中には、原則どころではない、会期中には国政調査派遣を認めないで、いわゆる院において活動してもらうことになつております。日本は御承知のように、きわめて多数の人が、定足数にも影響するほど出かけて行くので、これはぜひ御審議願いたいのであります。  それからすみやかに実現を希望することでは、三権分立である立法府がほとんど立法しておらぬ。法律によつて内閣が出さなければならぬことになつておるもの以外は議員から法律案提出したい。その他いろいろな点を報告してありますから、ごらんの上御協力願いたいのでありますが、後刻特別に運営委員会が開かれます際にあわせて御協議いただきたいと思います。
  29. 伊藤憲一

    伊藤(憲)委員 念のためお伺いいたします。渡米議員団の方は、アメリカで主として州議会を御視察されたようでありますが、こういう御意見は、主として州議会運営を見た結果の御見解でありますか。
  30. 岩本信行

    岩本議長 州議会も見ましたが、ここに報告してあるものは連邦議会が主であります。いわゆる向う国会であります。
  31. 伊藤憲一

    伊藤(憲)委員 私どもは、運営上のことに関して本委員会審議することに対して異議はないのでありますが、渡米議員団は実は私的に行つたと思うのであります。それで、こういう形でなしに、各党から議会運営上こういうことをしたいという各党提案のような形で出していただけば幸いと思います。
  32. 大村清一

    大村委員長 これを参考として運営委員会が自主的に活動することは、もとより当然だと思います。そういう形でいかがですか。     —————————————
  33. 田中織之進

    田中(織)委員 これは前回の運営委員会から持ち越しになつておる問題ですが、今通産委員会付託なつております、電気事業編成に関する法案について、本日の本会議説明願つて、本会議における質問をやらしていただきたいと思います。私どもの方の委員の話によりますと、通産委員会においては自由党委員も了承せられて、通産委員会では一応説明を聞いただけでまだ実質的な審査に入つておらない段階であるということであります。私どもの方は、本日通産委員の今澄委員から質問申し上げるように準備をしておりますから、そのようにおとりはからいを願いたいと思います。
  34. 佐々木秀世

    佐々木秀世君 私どもの方はまだ正式に委員会でそうきまつたという報告を受けておりません。ですから、きようはひとつ延期願つて、私どもの方の委員とよく話合いをしてみたいと思います。
  35. 田中織之進

    田中(織)委員 きよう神田理事代理委員長をやられたときに、そういう話合いなつておるということを聞いております。委員会審査を早く進める上からも、その方がいいのではないかと思います。
  36. 佐々木秀世

    佐々木秀世君 やるやらせないということでなく、私の方ではまだきようやるという状態まで行つていないということを申し上げておきます。
  37. 伊藤憲一

    伊藤(憲)委員 私はたまたま通産委員でありまして、その事情は知つているのですが、そういう取扱いをすることもよい。従つて委員にまかせたいということになつておる。それで、この前倉石君にお願いして、神田君に御相談していただきたいと言つておる。たまたま倉石君が通産委員会に見えたので、そのことを申しておきましたが、その結果を承りたいと思います。
  38. 倉石忠雄

    倉石委員 この間伊藤君からお話がありましたので、通産委員会神田委員長代理に会いまして、野党の委員諸君が本会議説明を聞いて質問することに自由党委員も賛成しておるということだが、そうかと聞いたところ、そういう賛成をしたことはない、すでに委員会にかかつておることであるから、今かかつておる法案が片づき次第審議したいと思うので、本会議ではやりたくないという話でありました。
  39. 伊藤憲一

    伊藤(憲)委員 今の倉石君の話はかなり違いがあるように考える。倉石君が見える直前に、そういう場合どうなるかと聞いたら、そういう場合は大臣にもう一ぺん説明さして質問することになると神田君自身言つておる。
  40. 倉石忠雄

    倉石委員 そういうことになればですが、ならないことを希望するから、通産委員会でそのまま審議していただきたいことを希望いたします。
  41. 田中織之進

    田中(織)委員 この点について神田委員長代理の気持がかわられたら別として、私どもの方で承つておる報告によりますと、これはすでに四、五日前の委員会で、説明を聞く際の一つの條件として一応委員会説明は聞く、しかし電気事業編成の問題はきわめて重要な案件であるので、委員会審議に入る前に本会議政府提案理由説明を聞き、同時に各党の代表的な質問を行うことは絶対必要なことであると思います。これは石炭国管法の場合にも前例があることでありますし、また時間的余裕も十分あると思います。本会議においてやることが本審議の上にきわめて好影響をもたらすものと思いますので、ぜひとも本会議において取り上げていただきたいと思います。
  42. 石田一松

    石田(一)委員 ただいま田中君は前例があるとおつしやいましたが、もちろん前例がありまして、その前例はまことにいいことであるというので、私どもの記憶では、国会法衆議院規則の中にその條文をつけ加えて法律化してあると思います。特にこの運営委員会、あるいは議院において重要な法案と認めた場合には、本会議議題として質疑応答ができるような條文があると思います。この電気事業法案はきわめて重要な案件でありますから、そういうふうに取扱われることがいいと思います。これは通産委員会のみで決すべきものでなく、衆議院全体として考えるべき問題だと思います。
  43. 土井直作

    土井委員 この問題は、委員長代理神田君の意思がどうあるということは第二義的問題であつて、ただいま石田君が言われたように、実際運営委員会でこの問題をどう取扱うかということが非常に重要だと思います。従つて委員長代理神田君の意思等をこの際論議することなしに、本会議に上程して質疑応答をするかいなかを決定することが運営委員会職務だと思います。
  44. 倉石忠雄

    倉石委員 私は土井君とまつたく同感で、私ども通産委員会にすみやかにまわして、そこで審議を開始してもらう考え方であつたのであります。ところが通産委員会において、與党側も本会議でもう一ぺん質疑をすることに賛成されたという話があつたものですから、今の神田君の意思云々ということが問題になつて来たのでありますが、私の確めたところによれば、さようなことに同意を表したことはないということであつたのであります。そこで、土井さんの御意見通り運営委員会としては、本会議質疑をしないで、委員会ですみやかに審議を続行していただくように御決定を願いたいと思います。
  45. 石田一松

    石田(一)委員 これは非常にデリケートな問題になつておる。国会法五十六條の三によつて、これは中間報告を求めるほかない。前段階においては提案理由説明簡單にされた程度で、実際の審議に入つていない。だから五十六條二が適用されて、本会議説明を聽取し、質疑を行い得る。もし通産委員会実質的審議が行われておる過程であつたならば、五十六條の三で中間報告を求める形以外にない。それでこの際は、五十六條の二によつて一般質疑を許すべきだと思います。
  46. 倉石忠雄

    倉石委員 私は法律上のことを申しておるわけではありません。すでに通産委員会において政府から提案理由説明をしているのでありまして、せつかく委員会にまわされたものを、もう一ぺん本会議に持つて来て提案理由説明をやることは、時間的にも能率的にも非常に不経済であると思いますので、国会委員会中心主義で、各党委員が出ておるのでありますから、委員会において十分愼重審議をおやり願いたいと思います。
  47. 田中織之進

    田中(織)委員 この問題は、委員会政府側の提案理由を聞くときの條件なつておつて、実質的にはまだ審議に入つていない。そこで委員諸君の意向では審議に入る一つの前提條件として、本会議で一般的な質問をすることになつておるので、與党側委員諸君にも賛成者があり了承されておる。従つて私は、委員会審議を円滑に進めて行く上においても、本会議でこの問題を取上げることこそ一番いい方法ではないかと考えます。委員長で一旦提案説明を行つて委員会審査が始まつたものであるから、本会議でできないといつて拒否せられるならやむを得ませんけれども、われわれはあくまでも本会議においてやることを要求します。
  48. 伊藤憲一

    伊藤(憲)委員 倉石君の言われる御趣旨はわかりますが、委員会審議を円滑ならしめるためには、この際本会議でやつた方がいいと思います。
  49. 土井直作

    土井委員 この問題は、今田中君が言われたように、委員会付託された場合にそういう前提條件説明を聞いたのなら、その前提條件は生きて来ると思うのであります。従つて前提條件が確認されているかいないか、これが問題だと思うのであります。本来なら提案されておる法案がきわめて重要である場合、それをどうするかという問題については、根本的には運営委員会で、これを本会議において提案説明し、質疑応答を行つて委員会に回付するという手順がとられる。ところが議長から直接委員会付託されて、委員会においては、これは重要であるから、本会議に上程して一応趣旨弁明を聞き、さらに質疑応答したいということが前提條件なつておるとすれば、そうしなければならぬ。しかしそういう前提條件がなくして、すでに委員会に付議されて審議が進められおるというなら、これは本会議にもどすことは逆だと思います。従つてそういう前提條件が確認されているかいないか確かめなければならぬ。速記録を見て事実そういう前提條件がそれぞれ確認されておるなら本会議にまわすベきだが、そうでなかつたらそのまま進めるように明確にしようではないか。
  50. 倉石忠雄

    倉石委員 先ほど来、野党の諸君から、通産委員会でそういう條件つきで提案説明を聞いたという話があつたのでありますが、私はこの問題を心配して、昨日わざわざ通産委員会に参りまして、わが党の委員に確かめたのでありますが、そういうことはないという確信を得たので、土井さんの御説の通り運営委員会自体で取扱うべきものと確信をいたして今まで主張しておつたのであります。しかしながら、わが党の委員長代理が食言をしたというようなお言葉がありましたから、後刻運営委員会が開かれるときまでに、通産委員会の経過をもう一ぺん調べまして、そのときにおきめを願いたいと思います。
  51. 大村清一

    大村委員長 それでは、ただいま倉石君から御発言がありましたが、後刻の運営委員会において、この問題はさらに御協議を申し上げることに御異議ございませんか。
  52. 大村清一

    大村委員長 そのように決しました。     —————————————
  53. 田中織之進

    田中(織)委員 それからこの法案取扱いに関する問題で、もう一つこれは委員長にもお伺いしてみたいと思う問題がございます。それは、この前の運営委員会で議論の結果、地方行政委員会付託になりました平衡交付金の暫定措置法案取扱いの問題でありますが、当日の委員会におきまして、私は懇談会の席上でありましたか、これは本来なら大蔵委員会の主管であるということを主張いたしまして、結局議論が対立したのであります。けれども私大乘的見地から、従来の地方税法案との関係から見て、地方行政委員会の主管であることを認めても、当然大蔵委員会との連合審査條件としたつもりであります。さらに私は、大蔵委員会のほかに予算委員会との連合審査を主張したのであります。しかるに、きようの午前の地方行政委員会においては、大蔵委員会と連合審査をしないでこの法案が討論、採決されたということがわかつたのであります。本日午前中、地方行政委員長と話をして、運営委員会でこうなつておるから、たとえ形式的にでも連合審査会を持たなければ、結局問題を後日に残すことになる。また大蔵委員長と昨日午後から連絡をとるべく、委員部の諸君を煩わし、また私自身も川野大蔵委員長を探しておるのですが、まだ連絡がつきません。聞けば、大蔵委員長に対して中島委員長から連合審査の問題を相談されたそうでありますが、川野委員長は何ら大蔵委員に諮ることなく、そのままにしてしまつておる。こういう形で、連合審査会を開かずして、地方行政委員会で本日すでに上げてしまつた。これでは運営委員会決定が何ら権威ないものになる。私の了解するところでは、大蔵委員会との連合審査條件なつておつたと思いますが、これを決定されたときの関係がどうなつておるか、委員長にお聞きしたいと思います。
  54. 大村清一

    大村委員長 この際私の見解を申し上げます。先だつて田中君から、今お話がありましたように連合審査を開くべしという御意見がありまして、その御意見のもとに地方行政委員会付託する結論になつたのであります。その間において條件があるかないか、速記録を見なければわかりませんが、私は、その点はこう考えております。運営委員会からいかなる委員会付託をするかということがきまりました場合に、法律論的に申しますと、付託を受けた委員会におきまして必要ありと認めれば他の委員会と連合委員会を開く、また大蔵委員会からも必要ありと認めれば、地方行政委員会にそういう申入れがありましようが、それは関係委員会で自主的に、法律論的には御決定になることと思うのであります。なおまた政治的に申しますれば、あのような御希望がありますれば、各委員会には各派委員もそれぞれ出ておることでありますから、事実上連合審査会を開くというようなことにつきましては、各委員会から御要求がありまして議が熟しますれば、そのように発展するものと思います。要するに私の考えといたしましては、委員会付託をした以上、それを連合委員会にかけなければならぬと拘束をする力はこの委員会にはないと思います。
  55. 田中織之進

    田中(織)委員 それは通常の場合には運営委員長のお述べになられた取扱いでよろしいと思います。ところが、この間の地方財政平衡交付金の暫定措置法案取扱いについては、私はおのずから別問題だと思います。これは当然法律論的に考えてみても大蔵委員会の主管だということは成立ち得る。従つて、当然この問題については地方行政委員会にまわすという多数の意見であつたから私は同調しましたけれども、その條件として、私は大蔵委員会との連合審査をつけたのであります。さらにその上に、私は予算委員会との連合審査も持ち出した。しかも、なぜそういうことを持ち出したかといいますと、この前の地方税法案審議のときに連合審査をしたが、どういう都合か存じませんが、結局委員外発言も認めないという形でやつたこともありますから、私はその意味において正式に條件をつけておる。しかもこの問題については、非公式ではありますけれども、中島委員長にも述べておる。大蔵委員会には、私はきのう午後も出ております。しかるに大蔵委員長は、委員会にも諮らずに、委員長の一方的意思で連合審査を断つておる。これは大蔵委員長として怠慢のそしりは免れないと思う。この運営委員会において、法案付託について特に議長から諮問があつて、議論の結果きまつたことすら実行されないとするなら、運営委員会の権威いずこにありやといわなければならない。
  56. 石田一松

    石田(一)委員 私は委員長の御返答に不満であります。衆議院規則第九十五條には「二個以上の常任委員会の間に、その所管事項について争いがあるときは、議長は、議院に諮りこれを決する。」とある。この運営委員会決定することは、要するに議長の一つの意思決定が自然になされるものであると解釈します。院議に諮らずして、二つ以上あるいは三つ以上の委員会のどの委員会付託するかという問題があるときには、この運営委員会決定したことを答申する。そのことが議長意思決定と解釈いたしますと、この運営委員会決定されたことが、主管委員会意思決定によつてくつがえされる。それはやむを得ないという委員長の発言は、委員長自身、この運営委員会決定を何だか軽くされるような気持があるように思うのですが、私はそういう軽いものでないと思います。
  57. 福永健司

    ○福永(健)委員 先ほどの田中君のお話ですが、私の記憶では、そういうことを條件にして確かにあなたの主張がありましたけれども、最後のところは私はこう記憶しております。地方行政委員会にまわす必要があれば、両方の委員長話合いを願う、こういうことが最後の結びであつたと思います。速記録を見ませんとよくわかりませんが、條件にしてということは、あなたと私どもと若干食い違つておると思います。両方の委員長が話し合つてやることになつておつたと思います。大体その記憶は間違いないと思つております。
  58. 大村清一

    大村委員長 この九十五條は、私見まするに、二個以上の委員会の間に現実に所管事項について争いの起つた場合でありまして、この間の場合は、別に両委員会で具体的に争いがなかつたと思います。
  59. 石田一松

    石田(一)委員 それは、ただいま田中君の説明にあつたように、当然大蔵委員会の所管であるという発言がこの委員会においてあつた。しかも発言者自身が、自分の意見としてそういう発言をしておるので、合同審査がなされるべきであるということを前提條件としてこの問題は妥協できたので、そのとき田中君自身があくまでも協定しないなら、九十五條でやるほかない。しかるに、田中君自身そこまでいわないで政治的に解決した以上、私はそのときの発言者の意思は相当尊重されなければならぬと思います。
  60. 大村清一

    大村委員長 私は、さきに申し上げましたように、確かに田中さんは條件というお言葉もお使いになつたかもしれませんが、要するに、あのときはそのような希望を述べて地方行政委員会付託された。それで強い希望もあつたことでありますから、連合審査会を開いて進むものと私どもは期待しておつたのであります。
  61. 土井直作

    土井委員 今の問題についての委員長の解釈は間違いだと思います。この間の問題はしばらく別といたしまして、たとえば九十五條の面から行きまして、二個以上の委員会が所管争いをしておる場合、議院運営委員会が当然連合審査をすべきであるということに決定した場合、当該委員会に対して、運営委員会議長を通してこれをさせる権利があると思います。その権利がないという解釈は間違いだと思います。その点は明らかにしておかないといけないと思います。確実にそのことに対して命令権がある。要するに、当該委員会の自主的決定にまかせるべきでないと思います。当然それに服従してもらわなければならぬ。
  62. 倉石忠雄

    倉石委員 今土井君は、運営委員会が他の常任委員会に向つて議案を送付する場合につけた條件は、強い命令権にひとしい権限を持つているということを明確にしなければならぬと言われますが、この点について、事務当局、法制局の意見を徴して明確にしておく必要があると思います。
  63. 土井直作

    土井委員 今倉石君の言われておる問題について、誤解があると将来疑義が生じますから、念のために申し上げておきます。議院運営委員会としては、当該委員会に対する命令権はない。ただ議院運営委員会議長の諮問を受けて答申する。従つて、諮問の答申によつてやるかやらぬかは議長の考えによりましようが、大体において議院運営委員会決定議長は尊重して当該委員会に命令するのであつて議長がその場合連合審査をすべしということは議長の命令権である。議院運営委員会は他の委員会に対して命令権はないが、議長は命令権あるものと解釈する。そういう点についての法的根拠は明確にしておく必要があるということを主張したのであります。
  64. 石田一松

    石田(一)委員 ただいまの土井君の御意見に賛成します。ただいまの委員長の発言のような、あいまいなことであるならば、今後合同審査をすべきかいなかという問題が起きた場合に、必ず衆議院規則の九十五條議長は院議に諮つて、本会議で一々どうすべきか決定してかからなければならないという煩瑣な手数を要することになる。しかし、この議院運営委員会でなされた決定は、議長がこれを参考にして意思決定をして、まず常任委員会がこれに従うというように権威がなければならぬと思います。
  65. 倉石忠雄

    倉石委員 私は事務総長なり法制局長から、ただいまの土井君の発言に対して法的根拠をひとつ明確にしておいていただきたいと存じます。
  66. 大池眞

    大池事務総長 土井さんの御発言の件に関連して私の意見を求められたのでありますが、これはむずかしい意見でありまして、政治論、法律論と密着した点が多いと思うのであります。要するに、常任委員会制度ができまして議案審査付託する場合、一つの法案に対して二つの委員会が密接な関係がありましても、一つの法案を両方の委員会付託することはできないのでありますから、いずれかに付託しなければならぬ。そういう場合、両方の委員会の主張が強くて困難性を認める場合には、今の九十五條にあります通り議長は独断でA委員会あるいはB委員会付託するわけに行きませんから、院議に諮つていずれかの委員会付託する道が開かれておるわけであります。ところが、そういう正式の問題にならないで、二つの委員会にきわめて密着しておるから、どの委員会付託するかということを諮つて委員会決定になる際に、この委員会とこの委員会の二つの中で一番所管であろうと思われるA委員会付託した場合、これはB委員会とも連合審査をしてもらいたいという條件づきで付託をすることは、国会法上認められておりませんが、現実の面としては、一つの委員会が所管の委員会であります。そうしてその場合、議長はこういう議論の結果A委員会付託したけれども、B委員会と連合審査をしてもらいたいという強い希望を申し上げて付託するわけでありますから、はつきりそういう議長の希望があつた場合には、必ず連合審査会を開かなければならぬという法規上の規定はございませんけれども、これに従うべきは当然だと思います。これは政治論からでありまして、法律論から言えば、それを無視されて委員長が連合審査をしなかつた、また他の関連委員会から要求がなかつたということのためにやらなかつたというような現実の問題が起ろうと思いますが、それは必ずしも法律違反であるというわけに行かないと思つております。従つて、その場合に他の問題がそこに派生して起つて来る。たとえば再付託という道が開かれておる。委員会が一ぺん審査したからといつて、必ずしも本会議でやらなければならぬと解釈されておらないから、別な委員会に再付託するという題問が起れば別問題として、議長が命令して一つの委員会にやるということは、法律的には困難と考えております。
  67. 田中織之進

    田中(織)委員 事務総長のただいまの御見解でありますが、それでは議長職権をもつて委員会付託決定される場合と関連をして、私は議長の権限というものは非常に権威がないことになると思う。どうもそういうように両委員会にまたがるような場合には、当然議長は院議に諮り、あるいは議院運営委員会に諮問して、議長として結論を見出せるわけでありますが、その他の場合におきましては、議長職権において行い得るという事実が一方にある場合に、私は議院運営委員会で出た意見に基いて議長がそれぞれの常任委員長に対して指示することは、これは総括的な議長権限の中からも当然出て来ると思う。嚴密な法的の根拠というより、むしろ議会における各常任委員長その他は議長の指揮のもとに入るという総括的な議長権限の中から見ても、私はそれだけの権威があると思う。そういう意味で、事務総長の御見解にはわれわれは全面的には賛成いたしかねます。
  68. 菅家喜六

    ○菅家委員 今、地方行政委員会の採決があつたので、少し遅れて来たのでありますが、ただいまお話を承れば、平衡交付金の暫定措置法案取扱いの問題が議題なつておるようであります。これは大蔵委員会から連合審査の申込みがなかつたばかりでなく、こちらから非公式に交渉したところ、その必要がないということで、実はきのう上げようと思つたのであるが、もう一日待とうということで、きよう午前申上げたのであります。申込みがないばかりでなく、一応非公式ですが大蔵委員会に交渉したら、その必要がないということでやつたのであります。
  69. 田中織之進

    田中(織)委員 その点は後ほど聞いたのですが、そのことは大蔵委員長から大蔵委員会に何も諮つていません。従つて、まずこの間の議院運営委員会でどうなつておるか、速記録に出ておる点を明らかにしたいと思います。
  70. 大池眞

    大池事務総長 法律論は先ほど申し上げたわけでありますが、ただいま田中さんから速記録がどうなつておるかというお尋ねでありますから、それを御報告申し上げて御協議願いたいと思います。  ただいまの平衡交付金の問題については、私から、一応主管としては地方行政委員会であろうが、内容的には予算の面において大蔵委員会とも関係があるが、どちらにしたらいいかということを申し上げたのに対して、田中織之進君から、その点はむしろあべこべではないか、これは本来が歳入面と歳出に関する基本法であるから、これは大蔵委員会の所管が本筋だと思う、こういう御意見がありまして、その後懇談に入つて速記が中止されました。その懇談の結果、今田中委員のおつしやつたいろいろのお話のもとに大村委員長が採決に入ることになり、「速記を始めてください——本件はだんだん御協議もございましたが、地方行政委員会が主管いたしまして、大蔵委員会と連合審査をするということで御異議ありませんか。」、これは大体そういう空気の懇談会でありましたので、委員長がそういう採決をしようと思つたのであります。そうすると異議なしと呼ぶ方がありまして、そこでそれならそうきめようという最終の決定をしない前に、田中さんから発言を求められまして、「その点は異議ございませんが、この問題は千二百億という予算との関係があるわけです。それだから、私はこの前委員外の発言を大蔵委員会理事会で決定して、委員長を通じて地方行政委員会に申しでたが、いろいろの事情実現しておらないという点がありますので、大蔵委員会と、それから予算との関係がありますから予算委員会との連合審査を必ずやつていただくことを條件にしておきたいと思う。」、こういう御希望が出たのであります。そうすると、石田博英委員が「それは委員会審議の進捗の過程におきまして、そういう必要が生じた場合は、当該委員会相互間において解決願うべきであつて、本委員会においては、その必要がないと思う。」、そういう発言がされて、「そういう発言があつたと、いうことを記録にとどめよう」と呼ぶ者あり、それではということで次に入つておりまして、條件ということは田中委員からありましたが、石田委員が、当該委員会がその審議の過程においてきめるべきであるということで、採決いたしておりません。従つて、そういう強い希望があつたときには、委員長議長に申し出るときに伝えておるわけであります。
  71. 田中織之進

    田中(織)委員 私は、その点速記録に現われておるように、大蔵委員会と連合審査ということはきまつておる。私がその次に持ち出したことは、大蔵委員会の連合審査には異議ないが、予算委員会とも連合審査しなければならないということを言つておる。
  72. 石田博英

    石田(博)委員 それはちよつと田中君の御発言にむりがある。私の申し上げたのは、委員会付託をする場合に、どこと連合審査をしなければならぬという條件をこの委員会でつけることは越権である。しかし、この委員会としてそういう希望があつたということを記録にとどめておくことはさしつかえない。大蔵委員会予算委員会と連合審査しなければならぬといことは越権だということを申し上げたのであります。
  73. 田中織之進

    田中(織)委員 その点は、私は速記録の上に明らかなように、大蔵委員会との連合審査はこの委員会では異議なく決定されておる。記録の解釈から見てもそういうことになる、と思う。私がその上に予算委員会との連合審査條件としたことが今石田君の言われた形になつておる。
  74. 石田博英

    石田(博)委員 これは最終的に異議なしいうとことで決定する前に、あなたからそういう議論があつた。しかし、別にきまつておるわけではない。異議なしは不規則発言です。あなたは初め大蔵委員会ということであつた。懇談会に入つて大分たつてから予算委員会というようなことが出て来たわけです。
  75. 田中織之進

    田中(織)委員 それは前段に書いてあるように、委員長から聞かれておる。その点については異議はないが、これは予算委員会との連合審査を開かなければならないと言つているわけです。
  76. 石田博英

    石田(博)委員 委員長が諮つておられるのは、地方行政委員会を主管といたしまして大蔵委員会と連合審査をするということに異議ありませんかと諮つておる。それについて田中君は、異議はないが、予算委員会とどうということを言つておる。ぼくは委員長の諮つたことに対して、それは審議の過程においてきめるべきことであつて、本委員会はそれ以上のことを言う必要はない、こういうことを申し上げたのであります。
  77. 田中織之進

    田中(織)委員 問題は、こういうように所管争いが実質的に起こつた案件であるから、両方の連合審査会がスムースに行われておればいい。しかし、やはり連合審査を開くべしという意見が圧倒的に出ておる問題については、運営委員会委員長を通じて関係委員長に連絡もされなければならぬと同時に、関係委員長もその点に善処をされなければならぬと思います。その点の希望です。これだけ議論したことが実行されていないとしたら、運営委員会で幾ら議論してもむだだと思いますので、私は申し上げているのです。
  78. 大村清一

    大村委員長 この前そういう決定がありまして、事務総長におかれては、その意向を体して関係委員会に十分お伝えを願つております。その点御了承願います。     —————————————
  79. 大池眞

    大池事務総長 それからあとつているのは、これは前例によつておきめを願うわけでございますが、電気通信委員会から專門員と調査員を採用いたしたいからということで、專門員に中村寅市君と、調査員に萩野種三さんの履歴をお手元に差上げてありますから、十分御審議の上、次会までに各党態度を御決定願いたいと思います。  それから今お手元に差上げますが、先月事務局の方の定員につきましては、人事院から各級職別の決定を受けましたので、法律的にそれだけの定員の振りかえをいたして改正を行うところでありますが、法制局の定員もきまつて参りましたので、法制局の現在の定員について、人事院の決定通りに数字の入れかえをお願いしたいというのが、お手元に差上げた案であります。しかし、きようは相当議案もありますから、今日でなくてもけつこうですが、本会期中のなるべく早い機会にお願いいたしたいと思います。
  80. 田中織之進

    田中(織)委員 本件は、後ほど運営委員会が開かれますから、それまで延期を願います。
  81. 大村清一

    大村委員長 それでは本件は次会にこれを決定いたします。     —————————————
  82. 大池眞

    大池事務総長 本日の本会議のことを御相談申し上げます。先ほどお手元にあります緊急質問その他について御協議願いましたあとに、松本七郎君から標準義務教育費確保に関する緊急質問と、川崎秀二君から池田大蔵大臣並びに白洲特使の渡米に関する緊急質問、この二件が出て参りました。
  83. 石田博英

    石田(博)委員 委員会がまさに終らんとするとき、しかも本会議の開会定刻を過ぎることすでに一時間、このときに突然そういうものを提出されても、私たちとしてはどういうふうに処置していいか考えがまとまらないのであります。次会延期せられんことを望みます。
  84. 田中織之進

    田中(織)委員 これは話合いでやれば別問題ですが、今石田委員の言われるような形で、かみしもを着てやられると、たとえば緊急上程の法案が出されたときにもそういうことになる。これはかみしもを着ないで、次会なら次会延期する方が委員会運営上有効ではないかと思います。
  85. 石田博英

    石田(博)委員 別にかみしもを着ておるわけではなく、私は洋服を着ております。法案の緊急上程は、一応委員会で十分審査したものですから各派態度はわかつておりますが、こういうふうに突然出て来ますと、私どもどうしていいかわからない。それで話合い次会延期されるように願います。
  86. 石田一松

    石田(一)委員 私は今の田中君の発言に同意したい。この問題は、この人々がアメリカに行つてつてお帰りになることが、どういう権限でなされて、どういうことかということが、国会で一応確認されておることが必要だと思いますので、次会にでもぜひやらしていただきたいと思います。
  87. 石田博英

    石田(博)委員 次会議題にいたしましよう。
  88. 大村清一

    大村委員長 緊急質問の件は次会運営委員会で御相談申し上げることにいたします。     —————————————
  89. 大池眞

    大池事務総長 それでは本日の議事日程について御説明申し上げます。日程第一、第二、第三の三案は大蔵委員会の案でありまして、大蔵委員会理事小山長規君が委員長報告をいたしまして、日程第一は全会一致でございます。日程第二は共産党が反対で、討論が田島ひで君。日程第三は、反対が社会党、民主党、共産党、国協党で、討論は共産党の田島ひでさん。それから日程第四、第五は厚生委員会の所管でありまして、厚生委員会理事松永佛骨君の委員長報告、反対は共産党。日程第六は運輸委員長稻田直道君の報告で、反対が共産党。日程第七、第八、第九、これは大体全会一致でありまして、農林委員会理事山本久雄君の委員長報告。日程第十、第十一は法務委員会の案でありまして、法務委員長の花村四郎君の説明、日程第十は反対が共産党、日程第十一は反対が社会党、共産党。それから日程第十二、第十三はこれは文部委員会の案でありまして、文部委員会理事若林義孝君の報告、反対が共産党ということになつております。  そこで、ただいまの日程第一、第二、第三は、本院で議決後、参議院へ送つてやる案ですが、四以下は参議院から送付を受けた案でありますから特に急ぐわけでありませんが、本日審査終了を見込まれておる法案がたくさんありまして、会期その他の関係で緊急上程を委員長から希望されておる案がありますから、これが上つて来た際、本日緊急上程の取運びをするかどうかおきめを願いたいと思います。それは、地方行政委員会の地方財政平衡交付金一部概算交付暫定措置法案、これが上つておりますので緊急上程を願いたいという申出があります。それから農林委員会から自作農創設特別措置法の一部を改正する等の法律案通産委員会から特別鉱害復旧臨時措置法案、臨時石炭鉱業管理法の廃止に関する法律案、それから建設委員会から住宅金融公庫法案、もう一つ経済安定委員会から飲食営業臨時規整法の一部を改正する法律案、この六案が上つて来る予定でありますので、これを上げるかどうか御決定を願いまして、もし上げるとすれば、参議院に送付するものですから、日程第三の次に入れていただきたいと思います。
  90. 田中織之進

    田中(織)委員 地方財政平衡交付金のように現在上つておるものはいいが、石炭国管や何かのように、現在上つていないものは反対です。
  91. 倉石忠雄

    倉石委員 上つて来たものは、場内交渉でもいいから大体上げていただくようにお願いいたします。
  92. 田中織之進

    田中(織)委員 石炭国管、自作農創設、この二つは本日上げることに反対いたします。
  93. 伊藤憲一

    伊藤(憲)委員 共産党もこの二案には反対いたします。
  94. 大村清一

    大村委員長 だんだん御意見もございますが、地方財政平衡交付金一部概算交付暫定措置法案は本日上つておりますから、これを上程することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  95. 大村清一

    大村委員長 それでは上程することに決します。  自作農創設特別措置法の一部を改正する法律案及び臨時石炭管理法を廃止する法律案、この両案は本日上程することに反対の会派もございますので、本件はこれを上程しないで、明日特に本会議を開いて御審議を願うということに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  96. 大村清一

    大村委員長 なおこのほかに上つて来る法律案があるそうでありますから、それは場内交渉でなるべく御協議をするということで御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  97. 大村清一

    大村委員長 そのように決します。  これにて散会いたします。     午後二時十二分散会