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1950-03-16 第7回国会 衆議院 議院運営委員会 第31号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年三月十六日(木曜日)     午前十一時四十一分開議  出席委員    委員長 大村 清一君    理事 石田 博英君 理事 福永 健司君       岡延右エ門君    菅家 喜六君       倉石 忠雄君    篠田 弘作君       田渕 光一君    塚原 俊郎君       寺本  齋君    田中織之進君       園田  直君    長谷川四郎君       梨木作次郎君    石田 一松君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         副  議  長 岩本 信行君         災害地対策特別         委員長     大内 一郎君         議     員 高木 松吉君         議     員 山村治郎君         議     員 前田榮之助君         議     員 高倉 定助君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 本日の会議に付した事件  委員派遣承認申請に関する件  決議案取扱いに関する件  本日の本会議議事に関する件     —————————————
  2. 大村清一

    大村委員長 これより会議を開きます。  農林委員会及び災害対策特別委員会委員派遣承認申請の件について、議長から諮問があります。初めに事務総長より御説明を願いまして、次に農林委員会より山村理事、災実委員会より大内委員長がお見えになつておりますから、特に派遣理由について承ることにいたします。
  3. 大池眞

    大池事務総長 農林小笠原委員長からの委員派遣承認申請が参つております。派遣目的食糧品配給公団、及び油糧配給公団の滯貨と、その処分状況、並びに売掛代金とその回収状況等調査をいたしたいということであります。行かれます方は原田雪松君、山村治郎君、石井繁丸君、小林運美君、山口武秀君の五名であります。期間は三月二十六日から五日間、東京都大阪、神戸、名古屋及び京都市内へ行きたいという要求でございます。  それから災害地対策特別委員長の方からの委員派遣承認要求は、派遣目的今市震災地復旧状況調査いたしたい。行きます方は小平久雄君、前田榮之助君、森山欽司君、井之口政雄君の四名でありまして、二十三日から三日間、今市及びその附近の災害町村を視察したいという御要求であります。
  4. 大村清一

    大村委員長 それでは農林委員会山村理事の御説明を願います。
  5. 山村新治郎

    山村治郎君 ただいま事務総長から説明がありましたが、食糧公団並びに油糧公団に、いろいろストツクの品物があり、特に今まさに梅雨期を迎えんとする際にあたりまして、相当品質的にも悪化をするおそれが多分にあるということを聞いておりますが、その現状を調べ、なおまた現在配給なつておりまする品物の中でも、相当人間の食糧として耐えられないようなものがまじつておることも聞いております。これらの食糧品を処分いたしました売掛代金も、多分に各公団にたまつておるように聞いております。その状況等を調べたく、ただいまお願いいたした次第であります。何分よろしくお願いいたします。
  6. 大内一郎

    大内災害地対策委員長 ただいま事務総長からお話がありましたように、栃木県の今市町一帶の震災復旧状況を視察するために、委員派遣したいということになつたのであります。この震災は局部的であつたために、災害委員会としては、震災直後に委員を特派すべきであつたかもしれないのでおりますが、立ち遅れて現在に至つたような次第であります。ところが近ごろになりまして災害地から非常に要望がありまして、ぜひ調査してもらいたいという声が起つて来たのであります。これは御承知のごとく震災復旧につきましては、町村のやるべきもの、県のやるべきもの、あるいは国家といたしましては、農林省、厚生省、建設省というように各方面にわかれておりますために、なかなかその復旧に総合協力するという点において欠けておるような点がありまして、どうしてもこれを一体とした総合的観点からこれを督励したい。あるいはまた改善してもらいたいというよう要望が、地方に起つておるのであります。一例をあげますれば、金利は普通一般銀行利子より高い率をもつて供給されておる。こういうような点について、ぜひ衆議院から委員を特派して、こうした方面を改善してもらいたいというよう要望がありますので、委員会といたしましては、満場一致をもつて決定いたしたような次第でありますから、どうぞよろしくお願いいたします。
  7. 石田博英

    石田(博)委員長代理 ただいま議題なつております件について、これを承認するに御異議ありませんか。
  8. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではさよう決定いたします。     —————————————
  9. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に先般来懸案なつておりました訴追委員会委員派遣申請の件について、同委員会において諸種の事情を勘案し、あらためて申請提出して参つております。一応事務総長より御説明を願います。
  10. 大池眞

    大池事務総長 訴追委員会委員長の方からのお申出委員派遣申請は、裁判官罷免訴追事件に関する実情調査のために、二班にわかれまして二箇所に行くように相なつております。派遣期間は三月二十日から二十五日まで六日間、栃木県那須郡太田原町、及び長野市、この二箇所の方面には花村四郎君、角田幸吉君、中西伊之助君の三名が行かれ、中村又一君、金原舜二君、猪俣浩三君の三名が、沼津市及び京都市の二箇所に行きたいという申請が参つております。
  11. 石田博英

    石田(博)委員長代理 なお高木理事が参つておりますから、高木君から簡単に御説明を願うことにいたします。
  12. 高木松吉

    高木松吉君 ただいま事務総長からお話なつた件につきまして、過般角田委員及び委員長から説明があつたと思いますので、重複するかもしれませんが、栃木太田原町の方は、太田原簡易裁判所小菅判事が、弁護士と結託、収賄をして裁判をしたという理由で、太田原鈴木忠次郎という者から訴追請求がありました。これはどうしても現地に出張して事情調査しなければならぬということになるのであります。長崎市の方は長野地方裁判所飯島判事が不当に拘留をしたので、被害人が死亡したという理由訴追参つたのであります。これも現地関係者を呼んで調査しなければなりません。なお詳細に説明を申し上げたいのでありまするが、われわれの方は調査中は公表をすることを、差控えることになつておりますから、何とぞこの点を御了承願いたいと思います。  それからもう一つの方は、沼津市に出張する分と京都市に出張する分であります。沼津市の方は靜岡地方裁判所沼津支部堀部判事が、裁判内容を漏洩し、またその他不都合の点があるという理由で、沼津市の星六平という者から訴追されて来たのであります。これも関係者が多いので現地調査しなければならぬことになつております。それから京都市に出張する分は、大阪高等裁判所富田仲次郎判事被告人を侮辱した件で、京都市の表権七という者から訴追されております。これも関係者が多いので現地調査しなければならぬのであります。内容を詳細に説明することは、先ほども申し上げたように差控えたいと思います。どうぞ御審議の上、御承認を願いたいと思います。
  13. 石田博英

    石田(博)委員長代理 先般この委員氏名が、他の委員会から派遣せられる氏名とダブつており、日時もダブつておりましたので、再調整願つてつた懸案であります。ただいまの説明、及び書類の提出をあらためてされたことによりまして、本件は解決したかと思いますが、承認するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではさよう決定いたします。
  15. 石田一松

    石田(一)委員 今の問題で今後の希望だけ申し述べたい。これは私はほかの委員派遣と性質が違つておると思う。少くとも国政の調査ではございません。そういう点からいつて、今後訴追委員会は、できることならば訴追委員会独自の経費を持つておりますので、そうした疑いがあり、そうした調査をする必要のあるものは、こちらへ喚問して調査するという方法にされた方が、むしろ委員会の権威を保ち得るのじやないかと考えるのであります。しかしそれは病人であるとか、現実に刑務所に服役しておるというような場合にはやむを得ないと思いますが、今後そういうことを考えられることが必要だと思います。
  16. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではただいま石田君の発言の御趣旨を、高木理事より訴追委員会にお取次を願います。
  17. 高木松吉

    高木松吉君 承知しました。     —————————————
  18. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に三月六日行いました委員会の再調整の件につきまして、各派委員のお申出状況を御報告願います。
  19. 大池眞

    大池事務総長 委員の数の調整の点で、各派からお申出のありました分、相当ありますが、まだお申出のない分がございますからその点を申し上げます。外務委員会に一名増加になりました自由党はまだお申出がございません。それから懲罰委員会自由党に一名渡つた分もお申出がございません。海外同胞引揚で自由党に二名渡りました分も、まだお申出がございません。それから考査委員会の二名、これもまだお申出がございません。災害地から一名自由党が差引かれる分もお申出がございません。それから社会党についてはありませんが、民主党の方で懲罰委員を一名減らされる分、これがございません。海外同胞の二名減、これがございません。考査委員会の一名減、これも申出がございません。災害地の一名増加、この分もまだ申出がございません。共産党に一名増加になりました郵政委員会、これもまだ申出がございません。それ以外の国協の方、その他の方は全部申出がございます。今申し上げた部分だけの委員の方のお申出を願いたいと思います。念のために申し上げますれば、国協懲罰笹森さんが抜けまして、災害地の方のプラスになりました一名に笹森さんが参ることになつております。農協の方では海外の一名ふえました分が高倉さん、災害で減りました分が小平さん、考査委員会でふえた一名に小平さんがまわつております。社革の方は懲罰で一名ふえました分が大石さん、考査マイナスになりました分が小林さん、新政治協議会では海外で山手さんがマイナスになりました。公正倶楽部では徴罰浦口さんが一名減りました。そから考査委員会の方でやはり浦口さんがマイナスなつております。さらに無所属では懲罰一つつておりますが、この方の申出はまだございません。無所属はここに書いてありませんけれども、いずれまたこちらから直接御交渉することにいたします。
  20. 石田博英

    石田(博)委員長代理 各派におかれては、すみやかにただいま事務総長説明委員の補充、並びに変更を実行せられんことを望みます。     —————————————
  21. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に前々回の運営委員会において決定をいたしました院内における警察及び秩序維持に関する小委員会委員のお申出をこの際願つておきたいと思います。     〔「広報に出ておる」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  22. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に決議案取扱いの件を議題といたします。事務総長説明を願います。
  23. 大池眞

    大池事務総長 渡邊良夫君外四名から、積雪寒冷地帯に対する負担妥当公正化に関する決議案というのが提出に相なつております。これはまだ取扱いが当委員会で御決定なつておらぬようでございますが、参議院の方で、すでに積雪寒冷地帯に対する負担妥当公正化決議案をきのうやつてしまつたという関係から、衆議院の方でもぜひ本日にも委員会の審査を省略して本会議をやつてもらいたい。今の予定では鍛冶良作君が決議案趣旨弁明をし、討論三宅正一君、高橋清治郎君のお二人が賛成討論をするという申出があるわけでありまして、これをぜひあげてもらいたいという御希望がありますので、この取扱いについて御協議を願いたいと思います。
  24. 石田博英

    石田(博)委員長代理 この決議案を上程することに御異議ありませんか。
  25. 石田一松

    石田(一)委員 これは各派共同提案なつておるのですか。
  26. 石田博英

    石田(博)委員長代理 委員長としてでなくて私から御説明申し上げたいと思います。これは今から約一ケ月半ほど前だつたと思いますが、参議院の第三委員室つたと思いますけれども、東北・北海道及び北陸の出身の衆参両院議員が参集いたしまして、この決議案提出することを申し合せたのであります。その際に各県から一名ずつの世話人を申し出て、その世話人の中から決議文作成その他で衆参議員の中からこれだけの方がそれぞれ提出者になるという申合せなつたと記憶いたしております。集まられましたときは、各派とも全部集まられました。その中から各県ごと世話人を出しますので、順次世話人の数が減つて参つた関係上、世話人の中では、各派まんべんなくというわけには参らなかつたのであります。そういうわけでこの決議案提案については各派全部御了承済みであります。
  27. 石田一松

    石田(一)委員 わかりました。
  28. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではこの決議案を本日上程するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  29. 石田博英

    石田(博)委員長代理 さよう決定いたします。
  30. 大池眞

    大池事務総長 決議案のことにつきましてあらかじめお含みおき願つて、当委員会の御考慮を願いたいことは、実は今回の渡米議員団米国並びカナダ国においての好意その他に対しまして、参議院側は本日にも感謝決議をいたしたいということで、議院運営委員会でさよう決定いたしまして、昨日自由討論のときに各御意見等を述べたそうであります。それに関連をいたしまして感謝決議をしたいということが決定をいたしまして、ただいまその感謝文等については、いろいろ御研究中と承つております。参議院の方からは正式に衆議院側に、自分の方はこういうことをするがどうであろうかというよう交渉は、今日まで私は受けておりませんけれども議員団としては衆参両院が参つておりますので、参議院側がもしそういうプランを進めておるとすれば、衆議院側ではそれに対してどうするかというような点について、あらかじめ御考慮願つて、御意見等もありますれば承つて両院交渉事項がございますれば、交渉する方が穏当じやないかと考えますので、ちよつとお含みおきを願いたいと思います。
  31. 梨木作次郎

    梨木委員 その前に積に積雪寒冷地帯決議案ですが、これは趣旨弁明とか、賛成討論とか、そういうことはどうなつておりますか。
  32. 大池眞

    大池事務総長 それはただいままで話合いが進んでおりますのは、鍛冶良作さんが趣旨弁明をする。賛成討論三宅正一君と高橋清治郎君のお二人の申込があるわけであります。
  33. 梨木作次郎

    梨木委員 共産党からも賛成討論をを申し込んでおきます。氏名はあとで申し上げます。
  34. 石田博英

    石田(博)委員長代理 これは先ほど石田一松君に御説明申し上げたような経路から来ておりまして、積雪地議員団の中から一応の話合いで来ておることを御了承願います。
  35. 梨木作次郎

    梨木委員 この前の何かの決議案賛成討論をやめにして、だれか一人代表者でやりましたが、その代表の述べた趣旨にその党派に偏したことがあつた。あのときの申合せでは各党を代表して賛成討論をするというようなことになつておつたのです。そういうこともありましたから、賛成討論をやらないなら別ですが、やるならばやはり簡單でもさせていただきたいと思います。
  36. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それは小委員会議題にいたします。  次はただいま事務総長から説明がありました渡米議員団感謝決議取扱いは、事務総長申出ように、本委員会として取扱つてもらうことを了承するに御異議ありませんか。
  37. 石田一松

    石田(一)委員 これは私は決して異議を唱えのではありません。参議院では自由討議の形において、向う議員がいろいろ歓迎され、あるいは向う待遇されたこと等について、一つ報告的な説明がありました。衆議院においては先般副議長が一応帰つて来たというあいさつをなさつただけで、ほんとうはあの日には、私たちはこの運営委員会で何か非公式にでもこうこうこういうことがあつたと、形式的な報告をなさるものと思つて、期待して私どもは出席したが、それがなくて、ただ国会代表して行つた者でないという見地からであつたかもしれませんけれども、われわれは新聞報道で知つておると言えばそれまでですが、一応向う事情であるとか何かを報告してもらえれば、それに対して衆議院感謝決議をするということになつて、筋道が通ると思うのです。それはもちろんかねがねわれわれは新聞報道などで聞いてはおりますけれども、一応そういう形をとられなければおかしいと思うのですが、いかがでしようか。
  38. 梨木作次郎

    梨木委員 私の方の了解しておるところでは、渡米議員というものは国会代表して行つておるものではないと了承しておるのでありますから、渡米された議員方々が、いろいろ向うでお世話になり、好意的な待遇を受けられたことについては、その議員並びにその議員の所属しておる党派方々が、適当な形で感謝の意を表せられるのは、それは御自由だと思うのでありますが、国会においてそういう決議をするということには共産党反対をいたします。
  39. 石田博英

    石田(博)委員長代理 お諮りいたしますが、ただいま石田一松君の御発言の御趣旨によると、一応本院におきましても何かの機会において御報告を願いたい。しかる後に発生する問題であるという御意見でありますが、渡米議員団報告を本院において聽取するということが、新しい議題になるわけでありますので、それを先に議題にいたしたいと思います。
  40. 石田一松

    石田(一)委員 これは本会議でやるとか何とかいうことになりますと、またただいまの梨木あたりよう意見も出て来るので、私はやはりこれは各派委員をもつて国会運営に当つておる運営委員会において、一応副議長あたりから代表して簡單な御報告でもあれば、私はそれで決議案を通す手続的な事前の処置が終るものと理解します。もちろんこまかいことは後日報告文書というようなものを作成されると聞いておりますので、その点で了承するといたしまして、決議案に関しましての今の私の提案したことは、本会議等を利用するよりか、この委員会の方が適切ではないかと思います。
  41. 田中織之進

    田中(織)委員 これは決議案を出すかどうかということについて、事務的に考えてみようという先ほどの事務総長の御発言であつたように私は理解するのでありますが、たとえば合衆国なりあるいはカナダの方の議会等関係において、オフィシアル日本国会代表ということではないという共産党意見ではありますけれども、われわれの同志の中から参りました議員諸君に対する、そういうオフィシアル関係あるいは行為というものがあつたと思うのであります。そういうものに対しては、やはり国会としての何らかの感謝の意を表わすという意味で行くべき筋合いのものではないかと考えますので、そういう点が当然あつたことと私が思うのですが、その点事務総長のお考えはいかがですか。
  42. 大池眞

    大池事務総長 これは副団長の岩本議長がおられますから、岩本議長からお答えになられた方がよいと思います。
  43. 岩本信行

    岩本議長 ただいま話題になつております渡米の状態についてでありますが、どういうふうに向う民主主義化されておるかとか、そういうふうなことはここの議題ではなかろうと思います。先般も申し上げましたよう国会としての派遣かどうかという議論余地は残るといたしましても、われわれが国会議員であつて、しかも二箇月明けましたことについては、適当の機会に、具体的な見たままを御参考にお話申し上げたいということはあのとき申し上げておいた次第でございます。それに先だつてただいま石田さんのお話ように、どういう誠意向うが持つて歓待してくれたか、それらの事情がわからなければ、参議院がどういたしましても、こちらが決議の話に移れないじやないか、これはまことにごもつともな話でありまして、その件に関してだけこの際お話を申し上げます。正式に取上げてわれわれを歡迎決議までしてくれましたのは、南カロライナ州の議会、それからマサチユーセッツ州、ニューヨーク州、この三州議会決議案をもつて歓迎してくれました。今共産党の方は国会代表でないとおつしやいましたが、それは議論余地はあるとしても、向うでは日本国会代表して来たごとくに見まして、日本国会議員歓迎するよう決議をしました。その決議内容は、ともに手を携えて民主主義で行こうじやないかということを含めまして歓迎した。さらに歓迎の中には、われわれを向うの準議員待遇ような扱いをするということも含めて決議をしてくれました。特にマサチューセッツ州におきましては、例のボストン市会の事件がございますので、一度決議をしましたものを、次の日に再び再確認の決議をしたのでございます。それから連邦議会は、これは決議ではございませんでしたけれども各州代表が、いわゆる與党リーダーが、まず歓迎の辞を述べ、次に少数党リーダーが続いて述べまして、さらに各州から出ておりまする有名な人々が、十人にもわたつて、これは名前も書きあげて来ておりますけれども歓迎趣旨を演説してくれました。満場拍手これを迎えるということでありました。同時に行動の上では、歓迎の辞のほかに議場内へ引入れまして、一般傍聽者とは全然違う立場において見学を十分にさせ、われわれの質問まで許したという歓迎ぶりでございました。そこで私ども考えましたことは、これはひとり、アメリカといわず、イギリスといわず、たとえどの国の方でありましても、他の国会議員というものが見えたときには、日本国会としてもやはりああした誠意を示す必要が今までにもあつたのじやないか、ところが日本ではせいぜい傍聽席へ御案内する程度でございまして、この点はアメリカにせよ、カナダにせよ、国会法にもなければ会議規則にもないけれども、特例としていい新例は開くべしだとして、そういう決議をしてくれました。特に上院では、われわれの歓迎のために二十分間の休憩をした。その二十分間の休憩握手のための休憩だということで、全員がわれわれと握手をかわしてくれた。これはほんとうに心から出た親切であつたことを、私どもは確認したのでございます。なおカナダ国でも上下両院とも私ども外交官席に入れて、多数党及び少数党のリーダが歓迎演説をして、異例の取扱をされました。ただいまのお話のありましたよう議論は拔きにして、こちらの国会としての謝意を表すべきだ、こういうことにおまとめ願えるならば、われわれとしては非常に仕合せであると考える次第であります。
  44. 田中織之進

    田中(織)委員 ただいま岩本議長からのお話にもありましたが、私は国会として感謝の意を表するという決議案にいたしますか、その他の方法につきまして、参議院側との関係をも御連絡をとつていただいて進めていただくことに賛成いたします。
  45. 石田博英

    石田(博)委員長代理 梨木君、これはあなたのお立場としての反対はわかりますが、反対される旨をすでに御言明になつたのでありますから、ただいま事務総長の御説明の線によつて田中君、石田一松君御発言の通り取扱ういうことに、あなたは反対のまま御了承願いたいと思います。
  46. 長谷川四郎

    長谷川委員 反対する必要はない。われわれ同僚が受けたのだから。
  47. 梨木作次郎

    梨木委員 私の方は派遣の前に申しましたように……
  48. 石田博英

    石田(博)委員長代理 重ねて御発言の必要がなく、お立場は各自が了承し得ることと思いますので——いや了承じやない、承知をしておるという意味で、ただいまの事務総長発言趣旨においてお話を進めてもらつて決議案というような具体的なものが出ました場合において、お話を願いたい。
  49. 梨木作次郎

    梨木委員 それにも私ども反対しております。
  50. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではそういうことに決定いたします。     —————————————
  51. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次は本日の議事でありますが、本日の議事は先ほど本会議に上程することに御賛同を願いました積雪寒冷地帶に対する負担妥当公正化に関する決議案を、本日上程することに御異議ありませんか。
  52. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではさよう決定いたします。  それでは本日の議事の件に入ります。事務総長説明を求めます。
  53. 大池眞

    大池事務総長 本日の議事の日程について一応御説明申し上げます。  ただいま御決定決議案を劈頭に上程するか、どこでするかということを御決定願いたいと思います。お手元にあります議事日程の第一、これは外務委員長の岡崎委員長から御報告になりまして、反対討論共産党と社会党からございます。共産党は聽波さん、社会党の方は……
  54. 田中織之進

    田中(織)委員 私の方は福田昌子君。
  55. 大池眞

    大池事務総長 日程第二は、堀川厚生委員長報告でありまして、これは共産党反対であるそうでございます。今別に討論者はお申込みがございませんから起立採決になります。日程第三、第四は一括上程いたしまして、郵政委員長石原さんの報告反対共産党であります。五、六、七の三案は一括でありまして、内閣委員長の鈴木明良さん、これも共産党反対であります。八、九、十の三案は大蔵委員会でありまして、北沢理事が御報告になります。反対共産党並びに社会党でございます。もつとも社会党の方は第十だけじやないかと思います。討論共産党の竹村奈良一さんから申出がございます。八だけは全会一致でございますから、採決の際はそれだけ切り離してやります。九は反対共産党、十は反対共産党並びに社会党です。
  56. 田中織之進

    田中(織)委員 社会党は討論を保留いたします。
  57. 大池眞

    大池事務総長 それだけでございますので、ただいまの決議案は一番最初にあげていただきたいと思います。
  58. 大池眞

    大池事務総長 そういたしますと、冒頭に決議案を緊急上程することになります。
  59. 梨木作次郎

    梨木委員 私の方は代表でやつてもらえるならばよいが、この前のようにあまり偏してやられると困るのです。その辺はもう少し討論者にはつきりしてもらえばよろしいのですが、その趣旨を大体聞かなければ困る。この前の科学振興の決議案の場合は、ちよつとわれわれの立場と違うよう賛成討論されました。
  60. 大池眞

    大池事務総長 これで日程は全部終りましたが文部委員会から公立大学に置かれた文部事務官等の身分上の措置に関する法律案これは全会一致であります。これを追加上程をしていただきたいと思います。     —————————————
  61. 岩本信行

    岩本議長 この際ひとつ申し上げてみたいと存じます。渡米の人々お互いで、金をかけないで、しかもむずかしくなく、行つてよさそうなことはやつたらよいというものが多々あります。それは追つて皆さんに御相談の結果、あらためて御協議を願う場合があろうと存じますが、とりあえずそういう相談の余地のない、時間嚴守の問題でございますが、時間の嚴守については異議者のあるはずはないわけであります。ただいろいろな事情から嚴守はしたけれども、今までも理想通りには行かなかつた。これが実情でございますが、このことはなにも議論をしなくても御了承を願えると私は考えております。そこでしからばどういういうふうに嚴守するかということを御参考に申し上げたいと存じます。カナダ議会においては、これは非常にはつきりした方法だと思います。これはきわめて少数のものを定足数としております。法律によつて必ず開会ができるという定足数を、たとえば下院が二百六十二名あるのに定足数は二十名でよろしいと法定しております。それから上院は百二名でございますが、十五名出席すれば開いてよろしいという定足数を法定しております。でありますからカナダ議会においては、法定によつて必ず開会し得るという正直なきめ方をしております。それからアメリカ各州議会及び連邦議会は、これは日本と同じように法律では三分の一であります。しかしながら実際の現状としては、三十人でも四十人でも、一時ときまつた場合には、一時の針がまわつて来ますと、振鈴を一秒も待たずしていたしまして、入つて来た者が三分の一どころではない、十分の一の場合もたびたび見ておりますけれども、定足数不足を訴えて議席を遅らすという実情は一つもありません。何日か見ましたけれども、決してそういうことはございません。しかしそれは固く言えば法律違反でございます。違反でございますが、どういうものか知りませんけれども、とにかくそれで行つております。でありまするから重要議案のある場合において、党がまとまらぬというふうな場合には、特に今後といえどもやむを得ない場合もございましよう。そうしたときにはしかるべく運営委員会等で御相談を願うのでありますが、たとえばきよう見る会議の状態のごときは、問題のものもそうたんとないようであります。また平素はおいてもそういう場合が多かろうと存じますが、この時間嚴守の問題は、法定数を得て開会することにお互い協力いたしまして、しからざる場合においても、若干のところは進めて行くという方向に御賛成を願いたいと思うのであります。
  62. 梨木作次郎

    梨木委員 今のそれはそういう申合せをするということですか。私の方ではそういう申合せということには反対です。事実上扱うことについては今までそうなつておる。その点については申すまでもありませんが、特にこの運営委員会申合せとして今後実行するということには反対します。時間の嚴守ということについては賛成です。
  63. 大村清一

    大村委員長 それでは本日の本会議は午後一時に開くことにいたします。  次回の運営委員会は土曜日午前十一時、本日はこれにて散会いたします。     午後零時三十一分散会