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1950-03-06 第7回国会 衆議院 議院運営委員会 第26号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年三月六日(月曜日)     午後二時三十六分開議  出席委員    委員長代理 理事 石田 博英君    理事 佐々木秀世君       岡延右エ門君    岡西 明貞君       菅家 喜六君    倉石 忠雄君       篠田 弘作君    島田 末信君       田渕 光一君    塚原 俊郎君       寺本  齋君    中川 俊思君       土井 直作君    小野  孝君       園田  直君    木村  榮君       林  百郎君    石田 一松君       竹山祐太郎君    黒田 寿男君  出席国務大臣         国 務 大 臣 増田甲子七君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         考査特別委員長 鍛冶 良作君         議     員 河口 陽一君         議     員 佐竹 晴記君         議     員 浦口 鉄男君         衆議院参事         (事務総長職務         代行者)    西澤哲四郎君 三月六日  委員神山茂夫君及び春日正一君辞任につき、そ  の補欠として林百郎君及び木村榮君が議長の指  名で委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  税制関係法案提出時期等に関する件  委員割当調整に関する件  懲罰動議取扱いに関する件  電力問題特別委員会設置に関する件  考査特別委員会予算に関する件  次回の本会議議事に関する件     —————————————
  2. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではこれより議院運営委員会を開会いたします。  本日大村委員長は事故がございますので、私かわつて委員長の席を汚します。御了承を願います。  まず前会以来懸案になつておりました電力問題に関する調査特別委員会設置の件を議題にいたします。これにつきましては自由党側から保留を申出ておつたのですがいかがですか。
  3. 倉石忠雄

    倉石委員 これはもう少し研究したいと思いますので、本日のところは保留を願いたいと思います。
  4. 林百郎

    ○林(百)委員 これは大分長くなつておりますし、それから通産委員会の方で小委員会をつくるとかいう話も進んでおるようですから、こちらがだめならだめだという方針を早くきめる必要があると思う。ですから次会あたりまでには決定的な結論を出してもらいたいと思います。
  5. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではただいまの議題倉石発言通り次会に延期するに御異議ありませんか。     —————————————
  6. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に神山茂夫君並びに木村榮君から官房長官出席要求がありまして、ただいま官房長官が出席せられました。ついては出席要求委員の方から発言がございましたらこれをお許しいたします。
  7. 林百郎

    ○林(百)委員 神山君、木村君の要求ですが、きようの言い伝えではこういうことです。この前実は私あなたに聞いたことですが、その後の進捗状況はどうなつておりますか。こまかいことはもちろん予算委員会で聞きますが、実は税法関係法案は、すでに予算委員会ではおそくとも九日くらいまでには衆議院を通過させたいという方針を、あなたの方の党においても決定し、政府もそういう希望らしいし、委員会としてもそう言つておるのですが、実はまだこれを裏づける法案が出ていない。それでせめて直接国税関係ある国税関係だけでもということになつております。この国税関係平衡交付金、これと外国人税金に対する特例、この二つが国税関係となつておりますが、これはまだ出ておりません。少くともこれはどうなるかという問題、もう一つ地方税の問題ですが、これは全然かいもくわかりません。大体今十四議案ばかりについて折衝しておるそうですが、その辺の経過について、いよいよ予算審議も切迫して来ておりますし、政府の責任ある答弁を、ここを通じて聞いておきたいと思います。
  8. 増田甲子七

    増田国務大臣 林君にお答え申し上げます。予算に直接関係ある国税関係は、御指摘の通り九件全部出ておりますが、平衡交付金に関する法律、これも予算の背景ではあります。これがまだ了解ができておりません。これはできるだけ早く了解を得るよう今努力中であります。しかしいつということの目当はちよつとつきません。けれども近い将来において了解が得られるという確信のもとに、今せつかく努力しております。それからこの法案はオーケーが来ることは確実でありますが、金額予算案にある通り、これには狂いがありませんから、予算審議については御進捗いただきたい。それから外国人に対する税の関係でありますが、これは予算に直接関係あると言えば言えますが、金額においてはほとんど大したものではありません。これは外資導入に関する法律を今せつかくあちらと折衝中でありますが、それがきまつたときに同時にきまるわけでありまして、これは多少時間がかかります。どうかそういうぐあいでありますから、予算委員会においては、なるべく八日ごろまでに審議を終了していただいて、九日の本会議において衆議院を通過さして、参議院に送付あらんことを切望いたす次第であります。
  9. 林百郎

    ○林(百)委員 大分私がお聞きしたことに不足な点があります。これはやはり国会運営とも関係して来るので聞いておるわけですが、われわれの主張としては、予算を裏づける法案は、少くとも予算の通過する前にできるなら確定し、あるいは確定し得ない場合においても並行審議する。これがわれわれの主張です。このわれわれの希望しておることが通らないことになると相当大きな問題になる。予算を通すことによつて既定事実をつくつてしまつて、あとで法律をそれに押付けることになると、国会審議にも関係して来るので、運営委員会を通して責任ある政府答弁を聞いておるわけであります。それで平衡交付金の問題は、地方税担税能力の問題、あるいは公共事業費の問題とからんで、一体これをどういう方法によつて分配するかということが、非常に大きな問題になつて来るので、こまかい問題はここで新たに聞く必要はありませんが、大体いつごろになつたら出る予定であるか、どこが問題になつておるかという点だけでけつこうですから、伺いたいと思います。  それから外国人税金に関する特例、これも重要な問題であります。これは先ほどの官房長官の話を聞くと、外資導入に関する法律の中に包含して、独立法としないか、あるいは外国人税金に関する方は外資導入に関する法律と別個にして出されるか、別個なものとするならやはり税関係法案であつて、これは少くとも国税関係予算と密接なる関係があるから、すみやかに出されるのが至当ではないか。これも大体どの程度折衝で、どの程度見通しか伺いたいと思います。  それからもう一つ先ほど答弁がなかつたのでありますが、地方税関係は大体十四くらいの案が出ておるらしい、これも聞くところによりますと、関係方面は本国ともいろいろ折衝して方針をきめるということで、相当重要視しているようですが、これも直接間接に予算にも関係して来るし、地方行政委員会でも、あるいは大蔵委員会でも、非常に関心の的になつておる法案である。国会においても大体予算とにらみ合せ、いつごろ出るかということが重要な関心事ですから、地方税の問題でも、このくらいまでには国会に出るということがわかつたら、ひとつ将来の見通しをお聞かせ願いたいと思います。
  10. 増田甲子七

    増田国務大臣 ちよつと速記をとめて……。
  11. 石田博英

    石田(博)委員長代理 官房長官から速記をとめて発言いたしたいという御希望がありますが、さようとりはからうことに御異議ありませんか。
  12. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それでは速記をとめてください。
  13. 石田博英

    石田(博)委員長代理 速記を始めてください。
  14. 増田甲子七

    増田国務大臣 それから今度は外国人税金に関する特殊な扱いでありますが、これは外資導入に関する法律と別個に立案しております。そこで政府は、外資導入に関する法律と同時に提出するつもりであります。しこうして外資導入に関する法律は、いつごろ出るかという見込みでありますが、ただいまのところ外資導入に関する方針なりわくなりは、政府側において決定し、向うと折衝中でありまして、両者見解がほぼ一致しつつあります。従つてこれを法案化し、確定するのはいついつかということは申し上げかねますが、きわめて近い将来であるというように予期していただいてけつこうであると思つております。地方税に関しては政府と向うとの意見が非常にまだ食い違いがございまして、目下極力折衝しております。一応折衝して法案国会提出して、その段階において関係方面折衝してもらおうかという考えを、二十四、五日ごろ実は抱いたこともありますが、そういうことでは担税者の目的を完遂するゆえんでないと考えまして、政府法案提出が多少遅れましても、極力折衝を重ねなければならぬという考えで、今せつかく折衝しておりますが、これも不日見解が一致するであろうと考えております。法案提出は、かりに二、三日中に見解が一致したとしても、何しろ御承知のごとく厖大な地方税法でありますから、見解が一致した後、十日くらいはかかると考えております。
  15. 林百郎

    ○林(百)委員 片づく問題から大体伺いますが、地方税法で今問題になつておるのは、たしか倍率の問題だけかと思いますが……。
  16. 石田博英

    石田(博)委員長代理 税法の内部にわたりましては、本委員会議題でないと思います。議題外のことはお愼み願います。御発言も当然そのわく内でやつていただくべきものと考えます。
  17. 林百郎

    ○林(百)委員 わかりました。そうすると地方税法についても、平衡交付金法についても、将来関係方面折衝しなければならない点がいろいろあるようでありますができるならば大体どういう点かということ、もしこれがこの委員会権限外であるというならけつこうです。予算委員会においても聞きたいと思いますが、大体どういう点がおもに問題になつてつて、その点は、将来の折衝によつて大体こちらの意向がいれられる見通しがあるかどうか。そうでないなら早く打切つて出さない方がいいのではないか。これは予算審議との関係で将来いろいろ問題になると思うので、その点の見通しを大体お聞きしておきたいと思います。
  18. 石田博英

    石田(博)委員長代理 官房長官はお答えになる御意思があろうとなかろうと、本委員会権限外のことは発言を許しません。地方税法提出時期だけについて御発言を願います。
  19. 石田博英

    石田(博)委員長代理 靜粛に願います。
  20. 増田甲子七

    増田国務大臣 すでに御答弁申し上げたところで御了解を願いたいと思います。     —————————————
  21. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それでは次の議題に移ります。  前回の本委員会において本日決定をいたすはずになつておりました各派委員割当数、すなわち今回の党派の所属議員の変動によりまして招来いたします各派委員割当数、これを議題にいたします。初めに事務総長説明を求めます。
  22. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 お手元に二枚割当表と申しますか、委員の表が配付されておると思います。小さい方はこれは各派所属議員数に比例いたしました割当数であります。これは全然調整をしていない元のいわゆる基礎数になります。それから大きい方の表が現在実際各派議員の方が持つていらつしやる委員の数を表にしております。この大きい表の上の大きいわくの方の下から三行目、合計のところをごらん願います。合計数の五百八十一というのは、二十二委員会の全部の委員の数でございます。それから自由党の三百六十名は、現在自由党として三百六十の委員を持つていらつしやるという表現であります。同じく社会党五十九名、これも現在数を表わしております。以下同様であります。その次の割当と申しますのは、上の欄の五百八十一名を各派所属議員数によつて配分した際に得られる数字でございます。すなわち五百八十一名の委員自由党の二百七十一名に配分いたしますと、三百六十二名の委員割当てられる。こういう意味でございます。社会党におきましては五十九名の委員割当てられる。こういう意味でございます。従いましてこの合計数と、それから割当数との差額が最後に出ております増減でありますが、プラスマイナスをして行きますれば、一応常任委員については全体的に見て各派現有勢力に比例した委員数割当てられた。こういうことに相なるわけであります。なお次に下の方のわくでありますが一、二、三、四と書いてあります。これは特別委員会でございますが、特別委員会につきましては各委員会ごとに、所属議員の比例によつて配分いたすのが原則でありますが、これにつきましてはお話合い等によりまして、いろいろ讓られたところもあるようでありまして、現有勢力はここに表示しておる通りになつておる次第であります。
  23. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではこの取扱い方についてお諮りいたします。まず最初常任委員会の分について、現在の各派割当基礎にいたしまして、最終の欄に出ている増減を調節するにとどめるか、でなければ全部にわたつて第一枚目の紙の基本割当数従つて、根本的につくり直すかということを最初に御相談を申し上げ、次にそれに従つて常任委員会の件を処理し、その後に特別委員会委員の編成を処理するというふうに参りたいと存じますが、それで御異議ありませんか。
  24. 倉石忠雄

    倉石委員 ただいま事務総長から御説明がありましたが、この常任委員会の分は、私どもとしては各派の分野がこのたび大分変更になつたのでありますから、原則としては根本的にやり直すことがいいと思いますが、国会の途中でもありますので、各派の御了解を得るならば、この際最後プラスマイナスを訂正するという程度にとどめたらいかがかと思います。
  25. 石田博英

    石田(博)委員長代理 ただいま倉石君から御発言がありましたが、この常任委員会の分につきましては、一応各派割当なつたものをそれぞれ割当にならない会派との間の調節を、ずいぶんひまをかけてやつたのであります。それで国会の途中でもありますから、最終の欄に出ておる増減だけを調整する。多いところはどこかの委員会から一人出していただき、少いところはそれを補充するというだけにとどめようという趣旨でありますが、そういう方法でよろしゆうございますか。
  26. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それでは速記をとめて懇談に移ります。
  27. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それでは速記を始めてください。
  28. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 ちよつと御説明申し上げます。五番目の外務委員会に一名の欠員がございます。それから十三番目の郵政委員会に一名の欠員がございます。この二名も一緒にして充当していただければけつこうであります。
  29. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それでは懲罰三名と、外務郵政欠員もあわせて抽せんできめましよう
  30. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 ちよつと申し上げておきます。社会革新党は五名の議員さんに対して五名の委員割当つております。従いましてもし兼任されるとすれば、それは十八以下の兼任のみに限られるわけであります。同様に無所属もやはり二名という数が上に出ておりますから、下の方だけの兼任を認めることになります。
  31. 佐竹晴記

    佐竹晴記君 それでけつこうです。
  32. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それでは委員の割振りを申し上げます。懲罰委員の一人は社会革新党行つて、もう一人は無所属へ行きます。これはやむを得ない。残りの外務一名、郵政一名、懲罰一名について自由党共産党抽せんをすることにいたします。
  33. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 抽せんの結果を御報告申し上げます。郵政委員共産党へ行きます。それから外務委員懲罰委員自由党に行くことになりました。
  34. 石田博英

    石田(博)委員長代理 常任委員の件は今の通りで御異議ありませんか。     —————————————
  35. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に特別委員会取扱い議題にいたします。
  36. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 選挙法委員会任務も終了した形になつておりますが、これを一つ申し上げてみます。現在は十八、三、四、二、一、一、一、一、となつておりますが、この割当で行きますと、十九、三、三、三、一、一、一、ということになります。  その次の海外引揚、これは現在十七、三、五、二、一、〇、一、〇、一、となつておりますが、これが十九、三、三、二、一、〇、一、〇、一、となります。  それから災害地は現在二十九、五、四、三、〇、二、一、〇、一、となつておりますが、これが二十八、五、五、三、一、一、一、それから社革と新政治協議会のどちらかが一ということになります。  それから考査は現在十七、三、四、二、一、〇、一、一、〇、一となつておりますが、これが今度は十九、三、三、二、一、一、一、となります。
  37. 石田博英

    石田(博)委員長代理 ちよつと速記をとめて懇談に移ります。
  38. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それでは速記を始めてください。  特別委員会のうち第一の選挙法に関する特別委員会委員は、もう任務も終了しておりますので、これは議題からはずします。  次にお諮りいたします。いろいろの議論も尽きましたし、これ以上議論を重ねておつても水かけ論になります。それで今出ている御発言について一つ一つ決定いたしたいと思います。  最初に林君御発言の、原則として各派に一名ずつ割当てるべしという建前に御賛成諸君挙手を願います。
  39. 石田博英

    石田(博)委員長代理 挙手少数。  次に園田君から御発言のありました三委員会の人数を総体として割当てました場合に、それと現在員との増減をおのおの出し合うようにしてやつたらどうかという御議論に、賛成諸君挙手を願います。
  40. 石田博英

    石田(博)委員長代理 挙手少数。  次に事務総長報告通り各派所属員数によつて配分をするという案に御賛成諸君挙手を願います。
  41. 石田博英

    石田(博)委員長代理 挙手多数。よつてよう決定をしました。
  42. 石田一松

    石田(一)委員 私はこの際考査特別委員会予算案は、この運営委員会において愼重審議の結果決定されたものでありますから、その件に関しましてこの運営委員会において、この予算支出がいかなる方法によつてなされておるかということを檢討する権限があると思います。それで私、特に要求したいことは、この考査特別委員会が第五特別国会において設置以来、いかなる予算でいかなる支出があつたか、その詳細なる書類を、この委員会提出されるよう考査特別委員長あて事務総長を通じて要求せられんことを望みます。
  43. 石田博英

    石田(博)委員長代理 ただいまの問題は突然の議題でありますので、前もつて予定されておる議題相談が済んでから、取上げるかどうかということを議題にいたします。     —————————————
  44. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次にあすの本会議の件を議題にいたします。
  45. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 明日の本会議には、一昨日の本会議で延期になりました日程全部と、それから外航配船促進に関する決議案を……。
  46. 園田直

    園田委員 先般の運営委員会で、自由党星島二郎君外二十数名より、外航配船促進に関する決議案が出まして、これは前に共産党からも同様の決議案が出ておるので、共産党も入れた共同提案にしてこれを上程するよう折衝することになつておりましたが、共産党自由党星島二郎君との折衝の結果、話がまとまりませんので、最初の文句で共産党を除いた各会派共同提案になりましたから、この際御報告申し上げておきます。これはあすの本会議に上程していただきたいと思います。
  47. 林百郎

    ○林(百)委員 私の方は委員会審議されておるのですから、これを同時に上程してもらいたいと思います。
  48. 石田博英

    石田(博)委員長代理 星島二郎君外五十六名提出決議案は、あすの本会議にかけるよう取扱い決定しております。しかし共産党決議案通商産業委員会に付託されておるそうでありまして、これは通商産業委員会審議終了の結果を待つて委員会において取扱いをいたしたいと思います。
  49. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員 事務総長にお伺いいたします。科学技術振興に関する決議案は載つておりますか。
  50. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 載つております。
  51. 岡延右エ門

    ○岡(延)委員 それは都合によつてさらに檢討する必要が生じましたので、明日の上程からはずしていただきたいと思います。
  52. 石田博英

    石田(博)委員長代理 岡君の発言は、科学技術振興に関する決議案は、都合によつて明日の本会議日程からはずしていただきたいというお申出でありますが、そうすることに御異議ありませんか。
  53. 林百郎

    ○林(百)委員 星島君外何名提出決議案に対しては、われわれはあらかじめ反対であるということを申し上げておきます。
  54. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 今決議案についてはいろいろお話合いがありましたが、そのほかに農業災害補償法の一部を改正する法律案農業災害補償法第十二條第三項の規定の適用を除外する法律の一部を改正する法律案、それから農産種苗法の一部を改正する法律案農業改良助長法の一部を改正する法律案、以上四件が農林委員会から上つて来ております。  それからその次に公職選挙法がございます。それから公職選挙法の施行及びこれに伴う関係法令整理等に関する法律案、これはともに選挙特別委員会提出にかかつております。  それから社会保障制度審議会設置法の一部を改正する法律案、これは内閣委員会でございます。同じく内閣委員会日本国憲法第八條の規定による議決案というのがございます。  次に決算委員会持株会社整理委員会で云々という、非常に長いものが一件ございます。  それから本日上つて参りましたのに、通商産業委員会から地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き電気試験所熊本支所設置に関し承認を求めるの件、それから同じく地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き日用品檢査所支所設置に関し承認を求めるの件、これは両件とも本日審議を終了いたしておりまして、両件とも全会一致ようであります。  それから運輸委員会から船舶運営会の船員の退職手当に関する交付金船舶所有者に交付する法律の一部を改正する法律案、それから水先法の一部を改正する法律案、この二件が上つております。以上法律案は相当件数あるわけであります。
  55. 石田博英

    石田(博)委員長代理 明日本会議を開催し、ただいま事務総長から説明のあつた法律案を上程するに御異議ありませんか。
  56. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではさよう決定いたします。     —————————————
  57. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に先ほど石田一松君から御発言のありました件を議題といたします。これをすみやかに調査せしめて報告を求めることに御異議ございませんか。
  58. 石田博英

    石田(博)委員長代理 さよう決定いたします。     —————————————
  59. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に議員徳田球一君を懲罰委員会に付するの動議が、佐々木秀世君ほか成規の手続をもつて提出せられております。これを議題に供します。提出者趣旨弁明を願います。
  60. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 先刻考査特別委員会が開会せられました席上におきまして、関係委員からわれわれは驚くべき事実を聞いたのであります。それはどういうことかと申しますと、詳細なことは鍛冶委員長からじかにお聞き願えばわかるのでありますが、本日鍛冶委員長の部室に徳田球一君自身参りまして、委員長いないかということであつたのであります。ちようど委員長は不在であつた。そうするとそこに居合せた者に向つて、これはまた聞きですから語句はある程度違いますが、もしおれを考査委員会で調査するというようなことをやるならば、ただではおかぬぞ、そのままにしておかぬぞという申込みをして、これを委員長に伝えておけということを申されて行かれたそうであります。こういうことがこの神聖なる院内において、しかも委員長に対しての申し伝えであるとするならば、各委員が安心してすべての議事審議し、運営することはできません。かかる暴言は議員に対するところの脅迫であり、かつまた神聖なるこの議場を汚したものであり、また議員に対する侮辱この上もない行動だと思います。こういうことはただちに懲罰委員会に付すべきであるという考え方から、私はこの動議提出したのであります。幸いただいま鍛冶委員長が見えておりますので、詳細な点は鍛冶委員長から御説明願いたいということをつけ加えて、私の趣旨弁明を終ります。
  61. 石田博英

    石田(博)委員長代理 徳田君に対する懲罰動議に関して、今提出理由の説明を求めたのでありますが、それに伴つて鍛冶委員長説明を求めたいという発言があります。鍛冶委員長発言を許すに御異議ありませんか。
  62. 林百郎

    ○林(百)委員 鍛冶委員長がその場に居合せて、鍛冶委員長が自分で聞いたことを報告するのか、あるいは佐々木君の言うように、また聞きを報告するのですか。
  63. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 私が説明した通り鍛冶委員長に申し伝えよと言われた言葉を鍛冶委員長はどうお聞きされておるか、聞かなければならぬと思います。
  64. 林百郎

    ○林(百)委員 そうすると鍛冶委員長は自分で聞いたことでなくして、伝えておけと言われた者から聞いたことをここで報告するわけですか。
  65. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 その通り
  66. 石田博英

    石田(博)委員長代理 鍛冶委員長説明を求めます。
  67. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 きよう午前十時半ごろだつたそうです。私がほかの部屋に行つておりますと、私のところに所属しておる大坪、鵜澤という女の調査補助員が二人いるところへ徳田氏が来られて「委員長はおるか」——私は速記しているわけでありませんから、一々全部合つておるかどうか知りませんが、趣旨だけ申し上げます。「委員長は今お留守です」と言うと、「委員長はおらぬか、それなら委員長に伝えておけ、おれのことについてよけいなことをすると、ひどい目にあわせるぞと委員長に伝えておけ」と言つて帰られた。私帰りましてこれを承つて、今佐々木君の言われた通り、どうも院内においてわれわれが職責上やることについて、よけいなことをしてはいかぬ、したらひどい目にあわせるぞというようなことは、どういう目にあわせるのか、実に容赦のならぬ言葉であります。そのことが私の居室へ伝わりますと、先ほどの委員会において菅家議員から、まず第一に発言があり、続いて内藤委員から正式に、院内においてかような暴言を吐かれることは許すべからざることである。第一議員お互いの自由をどう心得ておるか。その上にさらにひどい目にあわせるぞというようなことは、その内容いかんによつて、まことに脅迫的言辞と伺うほかないから、何とかこれを処置せよということでありましたが、私の委員会では、ただちにこれを委員会で処置するよりか、これは議院の運営上重大なことであるから、運営委員会にかけて、運営委員会でしかるべくやつてもらう方がよかろうということにきまりました。そのことによつて佐々木君が今ここに動議を出されたものと思いますが、私の委員会ではそういうふうに決定して、佐々木君が動議を出さないでも、私から調査をお願いし、処置をお願いいたしたいと思つてつたのであります。その調査の対象はいかなる意味でさようなことを言われたのか、それからひどい目にあわせるぞというのはどういう意味か、これを明白にし、しこうしてかような脅迫的言辞に対しては、しかるべき処置をとつてもらいたいと思います。
  68. 石田博英

    石田(博)委員長代理 この動議に関して説明が終つたわけでありますが、まず説明者に対する質疑を許します。
  69. 石田一松

    石田(一)委員 ちよつと鍛冶委員長に伺います。ただいまの説明では、佐々木君のお出しになつたの懲罰動議であり、委員長はこの運営委員会において、国会運営に関する重大問題であるから、この事実の調査をしてもらいたいという要求であつたのでありまして、何か趣旨が違つておると思いますが……。
  70. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 私の委員会ではこれを調査して、しかるべき処置を運営委員会にお願いしろということになつたのであります。その意味佐々木君が懲罰動議を出されたのかもしれません。
  71. 土井直作

    ○土井委員 鍛冶委員長ちよつとお伺いしたいのですが、先ほど二名の調査補助員から聞いたということですが、何か確たる口述のようなものをとつておられるのですか。たとえばそういうことを確かに言つたという署名をとつておられるのですか。ただ話を聞いただけですか。
  72. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 そんなものはありません。ただそう伝えろと言われたから、私に伝えただけです。
  73. 土井直作

    ○土井委員 万一懲罰にまわされたりなんかする場合に、当人の口述に変更があると、懲罰を出した方に非常に惡影響を及ぼす。その点われわれとしても十分考慮の余地があるのではないかと思う。その点について確たるものがなければ、懲罰委員会にこれを出されることについては、ちよつとわれわれとしてにわかに賛成しがたい内容があると思うので、その点確かめたいと思います。
  74. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 確たるものといつても、別に書いておつたものがあるわけでありませんが、そう伝えろと言われたから私に伝えた、その事実は確たるものがあります。
  75. 佐竹晴記

    佐竹晴記君 鍛冶委員長に伺いたい。お互い職務柄よくわかることですが、証人には往々にして間違いがある。一人の言い分を聞いてやると非常に誤解される場合が多い。従つてこの調査補助員がのみ込んだことと、鍛冶さんがのみ込まれたことの間に相違がないとも限りません。従つてこういうときには、御自身徳田君に会つて、「君は留守に来られたそうですが、こういうことを話して行つたのか」ということをお確かめになるなり、あるいは委員会に証人としてお呼びになつて、その事実をお確かめになつて、もし事実であつたらこれは容易ならぬから、懲罰委員会にかけるというのが穏当だろうと思いますが、そういう手段はとつておられませんか。
  76. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 別にとつておりません。こういう伝言があつたので、私の委員会で問題になつたわけであります。
  77. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 要するに佐竹さんのおつしやるように、委員会に呼んでみれば一番いいわけです。ただその権限がどこにあるかといえば、この委員会には徳田君を呼んで聞く権限がありません。そこで懲罰委員会にかければこれを調べる権限がある。また徳田君に懲罰の価値があるか、ないかという調査をすることもできる。そういう意味において、私はその事実を調査する機関としては、やはり懲罰委員会が適当であると思つて提出しておるわけであります。
  78. 木村榮

    木村(榮)委員 ぼくは鍛冶さんともあろう者が少しおかしいと思う。というのはこういうことを一々言えば、たとえば一月二十七日の本会議で、ぼくの方の春日君が労働運動断圧問題をやつたときに、あなたの党の菊池義郎君が、共産党機関紙をぶち殺せと言つておる。ところがこの問題にしてもぼくらは問題にしなかつた。
  79. 石田博英

    石田(博)委員長代理 静粛に願います。静粛に願います。林君の不規則発言でありますが、—————という発言は不穏当と思いますからお取消しを願います。
  80. 林百郎

    ○林(百)委員 委員長の言う通りにいたします。
  81. 石田博英

    石田(博)委員長代理 静粛に願います。委員長の言う通りということは、取消されたものと思います。  それから木村君に御注意申し上げます。ただいま許しておる発言は質疑であります。御意見の開陳は後ほどお許しいたします。
  82. 河口陽一

    ○河口陽一君 鍛冶委員長にお伺いいたします。徳田君があなたの部屋に来てそういう発言をしたのは何時ごろですか。お尋ねいたします。
  83. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 十時半から十一時までの間で、それを聞いたのは十二時ごろに聞きました。
  84. 菅家喜六

    ○菅家委員 ちよつと鍛冶委員長にお尋ねいたします。大体私が委員長の部屋に参りましたのは十一時半ころであります。その時考査委員会の大坪と鴉澤という二人の女の調査補助員が、委員長のテーブルのところに来て、先ほど共産党徳田さんがお見えになつて「新聞で見ると自分のことに関していらぬ調査をするらしいが、そんなことをするとひどい目にあわせるぞ、このことを委員長が帰つて来たらはつきり言えよ」と言つて、ドアをばたんと締めて帰つて行つたということを報告しておりました。そこで私はもう一ぺん確かめるために、この言葉に誤りがないかと聞きましたら、間違いがないと言つておりました。それで私は委員長にただちにそのことを言つて、そこで口述書をと思いましたが、われわれは直接口述書をとる何らの権限を持つていない。しかし国会に所属する調査補助員が明らかにその言葉を述べておる。これは明らかに徳田君に関する引揚阻止問題の調査要求を出しておることに端を発しておる。そして徳田君の入るときの行動、出て行くときの行動から見て、女の事務員は恐怖の念にかられたと言つておる。この今私が申し上げたことが事実かどうか、念のためお聞きしておきます。
  85. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 大体その通りだつたと思います。こまかいことは一々覚えておりませんが、大坪がそのことを言い、私の秘書である杉原もそのことを聞いて、菅家委員と一緒のところで私に話のあつたことは間違いではありません。
  86. 林百郎

    ○林(百)委員 その調査補助員は幾つですか。
  87. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 一人は数え年十九歳で満十八歳、もう一人は数え年二十二歳で満二十一歳です。
  88. 林百郎

    ○林(百)委員 これは正式に考査委員会懲罰決定したのですか。
  89. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 考査委員会では容赦ならぬ言葉であるから何とかしなければならぬという議論があつた。そこでここでどうしようという問題でないから、運営委員会で調べてもらつて運営委員会でしかるべき処置に出てもらおうと思つた次第であります。
  90. 林百郎

    ○林(百)委員 考査委員会懲罰にすると決定したわけではないのですね。
  91. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 今申し上げた通りであります。
  92. 林百郎

    ○林(百)委員 それから委員会懲罰事犯があると考えたときには、委員長がまず議長に報告することになつておりますが、この点については鍛冶委員長としてどういう考慮がありますか。
  93. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 委員会において起つた問題でないのです。
  94. 林百郎

    ○林(百)委員 これは少くとも考査委員会関係があることでありますから、考査委員会においてこういうことが許されるなら、将来考査委員会運営が公正に行われないということで、まず委員長から議長に対してしかるべき進言があり、しこうして懲罰なり何なり行わるべきだと思いますが、これは委員長でなくして佐々木君から懲罰という形で持出された理由を聞きたい。
  95. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 私も考査特別委員でありますが、考査特別委員会で問題になつ徳田君の不穏当な言葉に対しては、考査委員会はこれを懲罰にかけるなどという決議をする機関ではありません。不都合であるという事実を認定した人が懲罰動議を出すことは自由であります。そこで私はこの動議提出したのであります。
  96. 黒田寿男

    ○黒田委員 元来議員懲罰動議を出す場合には、成規賛成を得て、しかもその場合懲罰事犯の確信を持つて出す。ところが佐々木さんの話を聞くと、調査する方法が他にないから、懲罰動議を出して調べてみようという、はなはだ確信のない、むしろ事実を確かめる方便として出したというふうに思えるのですが、これはどつちですか。
  97. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 考査委員会としては重大問題として一応論議された。何もないものなら考査委員会で問題になるはずがない。しかも二人の証人が現にいるということで、私は懲罰に値するという確信を持つて提出したのであります。
  98. 黒田寿男

    ○黒田委員 その場合二人の直接徳田君から話を聞いた人に、直接当つていろいろお調べになつたのですか。
  99. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 それは私は個人で行つて調べる権限を持つておりません。ただ鍛冶委員長という責任ある立場の人が、その二人から申し伝えられた事実を、重大なる証拠として提出しておるのであります。
  100. 黒田寿男

    ○黒田委員 動議提出者それ自身が、そこまでのことは確かめていないのですか。
  101. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 まだ確かめていません。
  102. 林百郎

    ○林(百)委員 本日の考査委員会は、正式に開かれて、野党の委員が出席したのですか。
  103. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 正式の手続を経て考査委員会が開かれた。野党の方々のたれが出て、たれが出ないということは記憶いたしませんが、正式な考査委員会が開かれたことは事実であります。
  104. 林百郎

    ○林(百)委員 ちよつと鍛冶委員長にお伺いしますが、きよう考査委員会では、五井産業の問題を取上げるかどうかということを決定するために理事会を開かれたので、こうした問題を取上げることに関して理事会を開かれたよう考えておりません。そこで懲罰問題が論議されて、佐々木君が重大な問題だと考えられたその考査委員会の中に、はたして野党の諸君が出席しておつたか、また考査委員会はどういう形で開かれたか、委員長に伺います。
  105. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 きようは十時四十分か四十五分くらいから理事会が開かれまして、そうして本日の委員会において、徳田君の問題を討論の上調査するかいなやを決定するということをまずきめました。そのあとから今言われた五井産業の問題がありまして、そうして理事会は終つたわけです。理事会が終ると同時に約二十分余り時間をおいて、委員会を開きますから御出席を願いますと放送し、各部屋に人をまわらせ、また野党の方がどこかに寄つておるということを聞いたものですから、正式に出てもらいたいと言つたが出て来られない。それは向うのごかつてですから、そのまま委員会を開いた次第であります。
  106. 林百郎

    ○林(百)委員 結局きよう考査委員会には、野党の者はだれも出席していなかつたのですか。
  107. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 そうです。
  108. 林百郎

    ○林(百)委員 徳田問題を委員会審議するということは、各理事は承知しましたか。
  109. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 承知しました。
  110. 林百郎

    ○林(百)委員 徳田問題は懲罰問題でないでしよう
  111. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 そうです。
  112. 林百郎

    ○林(百)委員 懲罰問題で委員会が召集されたということは、野党の理事は承知しないし、野党の委員も、だれも出席していないのですか。
  113. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 私の委員会では懲罰問題は議せられない。ただこういうことがあつた。これは穏やかならぬから何とかしなければならぬ。こういうことが菅家君の発言中にあり、さらに内藤君から動議として出されて、この運営委員会に出してしかるべき処理をしてもらおうということにきまつたわけです。
  114. 林百郎

    ○林(百)委員 菅家君の動議かどうか知りませんが、それを認定するまでに、大坪君なり鵜澤君なりを直接呼んで来て、何も聞いていないわけですね。
  115. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 委員会ではそういうことを聞きませんけれども、発言せられた方は直接聞き、また私もそういうことを伝言せられたということを報告しました。
  116. 林百郎

    ○林(百)委員 そこでもし大坪や、鵜澤の言つたことと、徳田君の言つたことと食い違つておつたらどうなります。しかも一人は二十歳未満の人です。まるでひようたんから駒が飛び出すような形で出ている。これは一議員懲罰というような、身分上のことを取扱うのには、非常に軽卒なやり方ではないかと思います。
  117. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 私は伝言を聞いただけで、それ以外何もありません。
  118. 篠田弘作

    ○篠田委員 考査特別委員会において菅家議員からそういう発言があり、かつまたそのときの状態をつぶさに聞きましたが、その場合われわれ率直に感じたことは、徳田君のふだん議場におけるあのやじ振りから見ても、徳田君ならありそうなことであるとみんながうなずいた。徳田君ならそういうことを言われる可能性が十分ある。また徳田君の勢いからすれば、女の調査補助員に十分脅迫的観念が與えられておる。あるいは徳田君の意思以上に與えられたかもしれない。それが委員長に伝えられたときに委員長もまた十分な脅迫を與えられた。かかる態度は国会議員であり、一党の書記長として、とるべきものでないと思う。これは明らかに言論の自由を抑圧するものである。しかもここで再三論議せられておる通り、実際権威ある委員会において調査するのでなければ、ただちにこれを懲罰に付することはできないと思いますので、この問題は次会に延期せられんことを望みます。
  119. 石田博英

    石田(博)委員長代理 他に質問せられる方はありませんか。——それでは御意見もいろいろあると思いますが、こういうふうに取扱つたらどうかと思います。いろいろ意見の開陳をして、本日中に最終決定をすることもよいが、問題が問題でありますので、愼重を期してやつた方がよかろうと思います。提出者においても証言関係、証拠関係において、さらに一段と研究されてやられた方がいいと思いますので、この問題は次会に延期して慎重に取扱つたらいかがと思います。
  120. 石田一松

    石田(一)委員 委員長の判断は正しいが、ただいまの動議委員会に正式に提出されたものとして提出者が鵜澤君、大坪君を調べているのですか。あるいはもう少し調べる必要があるというので、提出者がもう少し事実を確かめようということを言つておるのですか。
  121. 石田博英

    石田(博)委員長代理 動議を撤回するかどうかは提出者考えであります。私はこの問題を委員会が取上げた以上、最終の処理をするために、きようここで急にやるという性質のものでないと判断いたします。
  122. 石田一松

    石田(一)委員 ここで取上げて問題となつたものであるなら、提出者あるいは考査特別委員会委員長みずからが、証人として調査補助員を調査する必要がない。本委員会で取上げた問題で、本日決定ができないというなら、次回の委員会にそれらの人たちをここへ呼んで、この委員会自身で調査するというならわかりますが、ここに提出された動議を取上げてその報告を受け、鍛冶委員長が調査補助員その他について証拠を調べて来るというのは筋違いだと思います。
  123. 石田博英

    石田(博)委員長代理 私の申しましたのは、提出者が調査したらどうかというのでなく、提出者としてもその点について提出者独自の立場において調査をされる必要もあろうと思いますし、本委員会としては次会に証人を呼んで事情を聞くかどうかは別として、とにかくきよう最終的な結論をつけることをやめるというのです。
  124. 田渕光一

    ○田渕委員 きようぜひ調査補助員二人をお調べ願いたい。というのはタス通信が徳田君の引揚げ阻止問題を報じておるごとく、また徳田君のことであるから、言わぬというようなことを言うかもしれない。ですからどうかただちに調査補助員二人を喚問してお調べを願いたい。
  125. 林百郎

    ○林(百)委員 今の田淵君の言葉は不穏当だから取消しを命じてもらいたい。
  126. 石田博英

    石田(博)委員長代理 私はこちらで話をしておつたので聞いておりませんでしたから、あとで速記録を調べて注意いたします。  意見の開陳をやる前に、この問題をきよう中にやるか、あすに延ばすかについて御相談を願います。
  127. 黒田寿男

    ○黒田委員 佐々木君の方にも、私はもう一度お考えを願いたいと思うのであります。ただいま委員長のお話によつても、とにかくまだ提案者において確信を得られていないと思う。だからもし委員長の話のごとく、あなたの方において調査する必要があるというなら、一応ここで撤回されて、確信を得てまた御提出になるなら別として、あなたの話を聞き、委員長の話を聞いても、はなはだ確信のない懲罰動議提出であるから、一応撤回される御意思はないかどうか伺いたいと思います。
  128. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 いやしくも考査委員長が直接聞いたその言葉を、私は不確信とは思わぬ。確信をもつて考査委員長委員会に話をされたと思つておる。ただこれをただちに懲罰委員会に付するかどうかということを、この委員会で御決定願えばいいのであつて、私どもとしては確信のない懲罰動議だと考えておりません。ですから今ただちにこれを撤回するという気持は現在ありません。
  129. 土井直作

    ○土井委員 この問題に付しましていろいろ議論がありましたが、先ほど篠田君が言つておりましたように、どうも懲罰事犯としてただちに取上げてこれを決定することには、なお時間を十分與える必要があると思います。私どもとしては、徳田君が考査特別委員長の部屋に行きまして言われた言葉の内容等について間違いないだろうと思いますが、院内において行動されたことについて、事いやしくも懲罰に値する事項があれば、懲罰に付することは言うまでもありませんが、公開の席上というようなところで発言をし、あるいは行動が行われたという場合でないのであります。むしろ委員長の部屋あたりで、先ほど言われておりましたように、興奮のあまりというのでありますから、少し常軌を逸しておつたのではないかと思います。興奮のあまり、ときどき議場においても、委員会の場合でも、それぞれ暴言あるいはその他を吐かれる場合がありますが、これらはそれぞれ取消しをいたしますことによつて、大体の場合は了承されておるのであります。議員の一身上の問題について懲罰に付するというようなことは、なるべく慎重にこれを取扱うことが私は必要だと考えております。本委員会の席上でも、先ほども現にありましたように、ああいうような無礼な言葉を発しても、本人が取消せば一応了解されるのであります。そういう公開の席上でないところで、徳田君が興奮のあまり発言したことを取上げて論議するということは、できるだけ差控える方がいいと思います。しかしこれはそれぞれの考えによつて決定されることでありますから、提出されました議員の方々に、どうしてくれということを申し上げる権限は私ありませんが、少くとも徳田君にも会つて、当人が取消しをする。また言つたことが、事実であるとしても、いや興奮の結果言い過ぎたのであるからということで取消されれば、それで了承されることではないかと思います。また先ほど鍛冶委員長報告、あるいは答弁を聞いておりますと、直接徳田君に会つておられないらしい。従つてひどい目にあわせるぞというのだから、どういう目にあわせられるかもしれないという恐怖もあるかもしれませんが、別に凶器を持つておるわけでもないでしようから、一応徳田君に会つて、そういうことを言つたかどうか、また言つたとすれば取消すかどうか、そういうことをよくお話合いを願いまして、なお頑強に取消す必要がないということであるなら、初めて懲罰動議提出されることもいいと思います。しかし私はなるべく議員の一身上の問題については、お互い慎重な態度をとつて行きたいと考えております。従つて先ほど提出者である佐々木君は、懲罰動議を撤回する意思はないということでありますが、なお調査の余裕がありますから、本日はこの程度にしておきまして、調査の結果、さらに次会において問題の処理決定をするようにこの際お願いいたしたいと思います。
  130. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 ただいま土井君のお言葉で、事いやしくも議員懲罰は十分慎重を期さなければならぬということにおいては、私も同感であります。しかし現在私の心境においては、容易ならぬ言葉であるということについてはかわりありません。ただ、今ただちにここで懲罰委員会にまわすことは慎重でなければならぬという皆さんのお言葉もありますので、次会に延期してもけつこうです。
  131. 佐竹晴記

    佐竹晴記君 これは突然の御提案でありますので、おのおの党へ帰つて、各党でもいろいろ意見を交換する必要があろうと思います。皆さんの御意見通り次会に延期せられんことを望みます。
  132. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 一言申し上げておきますが、きよう私が懲罰動議を出したのは、事件が起きてから三日も四日も調査する期間がない。三日という期限があるのできよう出したのであります。
  133. 鍛冶良作

    鍛冶考査委員長 今の土井君の御発言は私と感じが違う。委員会か何かの失言ならあなたの言われる通りであります。しかしこれは失言でない。明らかに脅迫の盛られたものと存じます。
  134. 石田博英

    石田(博)委員長代理 提出者の方では撤回される意思はない。また現に提出されたのを受理いたしまして、本委員会において審議いたしております。なおこの委員会で証人等を喚問して調査したらという田淵君の御発言がありましたが、本委員会においてはそういう権限はありません。それは他の適当な懲罰委員会なり、特別委員会なりをつくらなければ、そういう権限はありません。しかしただいままでは主として提出者発言を本委員会として聴取したのであります。従つて委員各位が、この問題について判断をされて、発言した徳田君の側からも聞く必要もあると思います。その他御判断なさる時間も必要と思います。議員の一身上の問題に関することで慎重を期さなければならぬと思いますので、本日はこの問題についてはこの程度にとどめ、次会に延期したいと思いますが御異議がありませんか。
  135. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではさよう決定いたします。  他に御発言がなければ、本日はこれにて散会いたします。     午後四時三十八分散会