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西澤事務次長 この際常任
委員会專門員の格付に関しまして、先般の松井さんの御
質問にお答えいたします。お答えいたしますかたがた御
報告申し上げておきたいと
考えております。
專門員を十五級職に格付いたしますことにつきましては、專門員諸君より強い
希望がございまして、專門員は
委員会の顧問ともいうべきものであるから、職階制の建前から言
つても、また制度としても十五級職としてほしい。但し現在專門員である人々が、すべてそのまま十五級職になるということを意味するものではなく、われわれ一同の專門員制度を確立するためには、相当な決心を持
つておるとの申出がございました。この旨は昨年九月の常任
委員長打合会におきまして、專門員の代表諸君から申し述べられたことであります。そこで常任
委員長会といたしましては、專門員を十五級職にするよう新給與実施本部に申入れをいたしたのであります。この申入れに対しまして昨年十一月下旬になりまして、新給與実施本部長より、專門員は十五級職中一号ないし三号に指定して参りましたが、十五級職に指定するにつきましては、
一つの條件がついております。すなわち現在の專門員を十五級職に格付するについては、実施本部長の
承認を求められたいということが申し添えてございました。右の実施本部長の申入れに対しまして、常任
委員長会におきましては何らかの形で選考することが必要と相なりましたので、常任
委員長の中から、内閣、人事、
地方行政、
予算、議院運営各
委員長、それに副
議長、
事務上の必要もあることでございますから、
事務総長をも選考
委員といたしまして、選考方を一任いたしたのであります。そこで選考
委員といたしましては、たまたま今回人事院で実施いたしました一般公務員の上級者の試験のうち、十五級職になる者の受験資格ぐらいはなくてはなるまいという見地からいたしまして、一応右の資格を選考の基準といたしたいという大体の方針をきめたのであります。この経過はその都度当
運営委員会に御
報告いたしまして、また選考につきまして選考
委員に御一任願うこと、並びにその結果を当
委員会に御
報告申し上げるということを、昨年十二月四日の
運営委員会において御
了承を願
つたわけであります。その後選考
委員会におきましては、以上の基準によるのほか、個別的に各
委員長の御
意見をしんしやくいたす等の手続をとりまして選考を進め、その結果について実施本部長と交渉いたしました。要するにこの問題は
衆議院、
参議院共通の問題でありますので、実施本部におきましては、
衆議院と
参議院の申入れに対する
政府職員の一般基準から選考いたしまして、その結果を回答して参りました。それによりますと現在三十五名の專門員中、二十四名が十五級職に格付されることに
承認がありましたので、これはすでに発令をいたしております。次に專門員になれなか
つた方々の措置につきましては、選考
委員ついで常任
委員長会議におきまして、愼重検討せられまして、その結果
最初の建前
通り、專門員制度確立のために、十五級職以外の專門員はあり得ない。かつまた成規の專門員でない者に、專門員という名称を使うことは、いろいろな意味におきまして
誤解を生じやすいので、これは認めがたいという結論に達しました。結局十二級の
調査員になるか、または非常勤職員ではあるが、專門員心得というような制度を、人事院と交渉して認めてもらうか、あるいは退職するかの三つの方法が残ることになりますが、目下当該
委員長の御意向等をも承り、專門員各個人々々につきまして、その措置方法につきまして、
事務局といたしまして手続を進めておる次第でございます。なお選考
委員並びに常任
委員長会の御意向によりまして、今回十二級の
調査員と
なつた者が、引続き一年六箇月在職して場合におきましては、十五級職の專門員となり得るよう、当
委員会の御
了承を得て、人事院と交渉をいたしたいと
考えております。また今回の十二級職の格下げをすることによりまして、級は下りましても現に受けておる俸給等は下げないという建前をと
つて行きたいと
考えております。右一応この経過を御
報告申し上げておきます。