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1950-02-01 第7回国会 衆議院 議院運営委員会 第17号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年二月一日(水曜日)     午後二時十五分開議  出席委員    委員長代理理事 石田 博英君    理事 佐々木秀世君 理事 福永 健司君       大橋 武夫君    岡延右エ門君       岡西 明貞君    菅家 喜六君       倉石 忠雄君    篠田 弘作君       田渕 光一君    塚原 俊郎君       中川 俊思君    山村新治郎君       赤松  勇君    土井 直作君       松井 政吉君    園田  直君       長谷川四郎君    土橋 一吉君       梨木作次郎君    寺本  齋君       石田 一松君    竹山祐太郎君       中野 四郎君  出席国務大臣         国 務 大 臣 増田甲子七君  委員外出席者         議     長 幣原喜重郎君         仮  議  長 庄司 一郎君         海外胞引揚に         関する特別委員         長       中山 マサ君         議     員 田中  元君         議     員 小平  忠君         議     員 玉井 祐吉君         議     員 小林  進君         議     員 浦口 鉄男君         事 務 次 長 西澤哲四郎君 一月三十一日  委員田中織之進君辞任につき、その補欠として  赤松勇君が議長指名委員に選任された。 二月一日  委員福永一臣辞任につき、その補欠として山  村新治郎君が議長指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  国政調査承認要求に関する件  委員派遣承認申請に関する件  福利小委員長補欠選任  公共企業体労働関係法案第十六條第二項の規定  に基き、国会議決を求めるの件の取扱いに関  する件  專門員の任命に関する件  次回の本会議に関する件     —————————————
  2. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではこれから議院運営委員会を開会いたします。  本日も大村運営委員長に事故がございますので、私がかわつて委員長の席を汚します。御了承を願いたいと存じます。  まず文部委員会国政調査承認要求に関する件について議長から諮問があります。事務総長説明を求めます。
  3. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 文部委員会から国政調査承認要求が参つております。調査する事項は、教育行政に関する事項国宝保存に関する事項の二項目になつております。調査目的文部行政確立のため、調査方法として、関係方面より意見聽取、小委員会設置等調査の時期は本会期中というのでございます。
  4. 石田博英

    石田(博)委員長代理 御意見ございませんか。——それでは文部委員会国政調査承認の件は、議長においてこれを承認すべきものと答申することに御異議ございませんか。
  5. 石田博英

    石田(博)委員長代理 さよう決定いたします。     —————————————
  6. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に海外胞引揚に関する特別委員会よりの、委員派遣承認申請の件について、議長から諮問があります。事務総長より説明を求めます。
  7. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 海外胞引揚に関する特別委員会から、委員を三名舞鶴派遣したいとの申請がございます。派遣目的引揚状況並びに引揚者收容状況調査のためであります。派遣される委員は、中山マサさん、受田新吉さん、天野久さん、派遣期間は二月七日から五日間、目的地舞鶴市であります。
  8. 石田博英

    石田(博)委員長代理 海外胞引揚特別委員会中山委員長がお見えになつておりますので、御説明を求めます。
  9. 中山マサ

    中山海外胞引揚特別委員長 昨年も七月に御派遣いただきまして、たいへん有益なる資料を入手することができ、またいろいろお帰りになつ方々をお慰めもし、国民にもその実情をつぶさに申し上げまして、希望を與えることができたのでございます。冬期におきましてはいまだかつてつて来たことのないのに、本年は破格なる恩典を與えられまして、私どもも喜んでおります。特に日の丸の旗を掲げて帰つて来る人が非常に多くなつた。この心持等も聞きとうございますし、ぜひひとつ三名御派遣くださいまして、帰つて来た人に、私ども国民気持をも伝え、また向うの心持も聞かせてもらいたい。こういう気持からぜひひとつ御派遣を願いたいと思つております。
  10. 石田博英

    石田(博)委員長代理 ただいまの海外胞引揚に関する特別委員会委員派遣承認の件について、御意見ございませんか。
  11. 土橋一吉

    土橋委員 私委員長中山さんに御尋ねしたいのですが、まことに目的はけつこうだと思う。行かれる委員の方方でありますが、中山さん、受田さん、天野さんですが、この党の所属はどうなつております。
  12. 中山マサ

    中山海外胞引揚特別委員長 民自一名、社会党一名、民野一名でございます。
  13. 土橋一吉

    土橋委員 この派遣委員の中には共産党が入つていないのであります。共産党委員の方から参加をしたいという要望なり、御意見なりが委員長にあつたでしようか。
  14. 中山マサ

    中山海外胞引揚特別委員長 私ちよつと対日理事会にけさ参つておりまして伝え聞えただけでございますが、その点は聞いておりませんけれども委員会では、三名という少人数にしたということを聞きました。昨年は御案内の通り横田先生に行つていただきました。三名ですから大きいところからお願いしておりまして、昨年は民主野党派に行つていただきませんでしたので、今回は交替というようなわけでございます。
  15. 土橋一吉

    土橋委員 委員長にお尋ねしたい。いろいろな関係もございましようが、共産党引揚委員会委員もおるのでございますから、各党の権衡をとる意味においても、ぜひとも一名加えていただくように、あなたの方から御手配を願うようにして、またこの委員会においても四名にしていただきたいということを考えておりますが、あなたの御意見を承つてみたい。
  16. 中山マサ

    中山海外胞引揚特別委員長 去年共産党の方に行つていただきましたので、本年はかわつていただくということを、委員会できめて来たのでございますから、この三名ということを御了承願いたいと思つております。
  17. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 土橋君にもお願いしたいが、これは委員会でおきめ願つたことで、委員長の御報告を聞きましても、昨年は民主党の野党派が行なかつたので、今回は交替して行くことをきめたということで、この委員会できめたものを了承するということでやつたらよいと思います。原案のままで賛成であります。
  18. 土橋一吉

    土橋委員 佐々木君の御意見反対でありませんので、中山委員長にそういうはからいができたかどうか、そういう余地があつたかどうかをお尋ねして、できればそういう措置をも今回の派遣についておとりくださるようにお願いしたいということを言つておるのであります。もしそういうようにできれば、本委員会にもそのようにあなたから御提案くださいますと、われわれ三十六名の共産党としても喜ぶわけであります。内容そのものが、将来の引揚げ問題についても非常に関係を及ぼすものでございますから、一応お聞きしたわけであります。
  19. 中山マサ

    中山海外胞引揚特別委員長 そういうわけで対日理事会の方に参つておりまして、留守であつたのでありますが、三名だけということにお願いしておりますので、またこの次の機会にでも……
  20. 石田博英

    石田(博)委員長代理 ちよつと土橋君にお諮りいたしたいのですが、この申請の件は承認をいたすことといたしまして、人員等の点については委員会の方の申請でありますので、委員会の方の申請をまず一応尊重するのが建前でなかろうかと思いますが、ただいまの御意見もありましたので、そういう点について委員会側で何らかお考えになるようなことでもありましたならば、そういう点は議長に御一任することといたしまして、現在のところは原案承認することといたしたいと存じます。
  21. 梨木作次郎

    梨木委員 その点に関連しまして委員長にお尋ねしたい。ただいま運営委員長の御意見もありましたのですが、あなたの方で、もう一名共産党を加えて四名にするというようなお取扱いをする御用意があるかどうか。
  22. 土井直作

    土井委員 私は今委員長の言われた言葉に対しても同意しがたい点がある。要するにこの運営委員会で、一応それぞれの委員会から自主的に出されたものをどうするかという問題ではあるに相違ありませんが、こちらから人数をふやしたらよいかどうかということをつけ加えて論議する必要はないのであつて、これは委員会で適当にお考え願う。ただわれわれの方で考えられる点は、それが一種の論功行賞的なもので、調査に名をかけて行くような場合は、多少の制肘を加えますが、そうでない限りにおいては、大体委員会決定委員会自主性にまち、予算の許す範囲において認めることができるのである。従つて土橋君のような御意見があれば、委員会が独自の立場でお考えを願うようにしていただきたいと思います。
  23. 石田一松

    石田(一)委員 ただいまいろいろ意見が出ておりますが、こういう委員派遣等の問題について、委員会の方からこれだけの人数派遣したいと言つて来た、そういうことを了承するかしないかということを、この委員会審議するということの御意見であつたようでありますが、この運営委員会においては、過去の慣例審議状況全部お調べになつてもおわかりの通り、これは人数が多過ぎる。こういうときに、この委員会は独自の権限をもつて、この人数を数名のものを一、二名にするとか、あるいはまた期間が長過ぎる、二十日のものは十五にするということを勧告もし、議決もして来ておるのであります。にもかかわらず、今回のこの舞鶴派遣をするというこの委員の三人は、海外胞引揚特別委員会決定して来たのであるから、この委員会においては人数の点には触れないで、議長に一任するということでは、みずからこの委員会審議権を放棄した形になる。過去と同じように、これは少いなら少い、適当と認めれば適当と認め、ここに結論を出して議長答申することが、議長の職責を全うさせるについて、良心的な答申であると考えております。
  24. 土橋一吉

    土橋委員 私は土井さんの御説明に若干疑義があるのであります。石田委員長代理の御説明の方が当然じやないかと思う。というのは、私は運営委員長にお聞きしたのでなくして、中山委員長に聞いたわけであります。ところが委員長からは、そういう委員会の内部の問題は、将来ふやすということになれば、議長に一任をしてこの問題を片づけたい。こういう御発言であつたのであります。私たちはそれで了承しますが、とにかくもう一回中山委員長の方で、委員会内容についてお調べ願つて共産党委員の御発言があれば、受入れて、議長までその点を申出てもらいたいというのであります。
  25. 石田博英

    石田(博)委員長代理 そういうことよりは、今申し上げましたように、中山委員長がここに御提出になつたのは、委員会決定そのものをお持ちになつたので、一応この原案承認することにして、将来もし委員会が何かの話合いで人数の増員、その他内容の違う場合、あらためてここに出すというのでなく、議長において処置するようにして、これは承認するということでいかがですかということを申し上げたのであります。この問題は時間をとる問題でないと思います。御意見もありましようが、まげて御承認願いたい。
  26. 石田一松

    石田(一)委員 この運営委員会においては、委員会から委員派遣を申し上げたときに、その員数を幾らぐらいにふやす、減らすということの、いわゆる議長に対する答申をすることができるということだけは、私は再確認しておきたい。
  27. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それはあなたがおつしやらなくとも現実にやつておりますから承知しております。  それでは今まで申し上げた点の御承認を願いまして、この申請の件を議長答申するに御異議ありません。   [「異議なし」と呼ぶ者あり]
  28. 石田博英

    石田(博)委員長代理 さよう決定いたします。     —————————————
  29. 石田博英

    石田(博)委員長代理 前回運営委員会において人事の件についてお諮りをいたしたのでありますが、その件について事務総長から次会までに御説明をするということを申してあるのであります。その点について事務総長説明を求めます。
  30. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 一昨日の運営委員会において、專門員の問題に関連して次回の運営委員会に御報告を申し上げたいということを申し上げておきましたところ、昨日選考委員会を開いて、下打合せと申しましようか、選考委員の方の御意見を、ある程度まとめていただくつもりでございましたが、あいにく選考委員の中に御病気の方がたくさんございます。それがために選考委員会を開けませんで、きよう結果を御報告できませんことを御了承願いたいと思います。
  31. 松井政吉

    松井(政)委員 これは予算專門員園山さんの問題にも私は関連して来ると思うであります。この問題について、私はこの間お願いしておきましたことについての説明機会を早くしていただきたいと思う。もう一応念のために申し上げておきますが、私がお伺いしたい点は、御承知の通り、昨年十一月二十一日議運にかけられました、專門員を十五級職にするという点であります。十五級職にすれば、全部給與本部長官の管轄になりますので、そうなれば十五級職の一から四にするか、三に一括するかということがここで議題になつて、大体十五級職の一から三までの間になる人が多くなろうと思うが、一本にまとめることは困難であろうから、査定委員会を設けて、査定基準によつて査定をして、現在專門員人たちを十五級職の一から三までにして、それに該当しない者は十五級職にはなれないというのだが、そうしたことが、一回もこの運営委員会にかかつておりません。こういうことは私おかしいと思う。しかもこれを曲げて考えれば、給與本部長官官房長官がおやりになるのでありますか。
  32. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 給與本部はなくなつております。
  33. 松井政吉

    松井(政)委員 人事院に行つたわけですね。そうすると、査定委員である人事委員長内閣委員長地方行政委員長予算委員長議運委員長、副議長事務総長、こういう人たちが考査をやるという事柄も、運営委員会に諮らなかつたようで、私記憶しておりませんが、その通りでございますね。この委員人たちはどういう形でお選びになつたかこれを明らかにしていただきたい。そうして査定委員会では、勅任官二年以上、高等官八年以上は、文句なしに專門員の十五級職にする方針だとお聞きしておりますが、これについて、もしその通りであるならば、專門的知識を持つておる大学教授の人でも、査定からははずれるわけです。そういうことが国会專門員としてよいかどうか、こういうことについて、やはり明確に審議経過を聞かしていただきたい。さらにもう一つ、この査定の結果十五級職になれない專門員の人が十名おります。この十名の人たちはいろいろうわさを流布されておる調査員に落してしまうとか、專門員をやめてもらうというような御意見の方が査定委員の中にあると聞いておる。不幸にして予算委員会專門員の一人が査定から漏れております。そこに園山さんを專門員にしたいということが出ましたので、私は査定基準專門員資格、そういうものについて、運営委員会において御決議を願つて、そこで了解を得てからでないとこの問題は解結できないと思う。園山さんに対して反対ではございませんが、そういう取扱いを明瞭にしていただきたい。そうでないと、與党官僚に対する態度がきわめて與党的であるのです。中小企業庁の蜷川さんの問題も、予算委員会の問題になつておるが、もし国会專門員及び国会事務局部課長人事が、こういう與党方々だけの査定によつて、今のような査定規準において、專門員が落されたり、雇い入れられたり、やめさせられたりすることになれば、私はこれは大きな問題であると思いますので、この点はひとつ明瞭にしていただきたいと考えておる。
  34. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 ただいま松井さんの御意見いろいろお伺いしましたが、今具体的の問題につきまして、私ここでお答えする事例を持つておりませんから、あらためて申し上げたいと考えております。なお、一般的な抽象的な観念から申しまして、私たちはあくまでも国会職員というものは、そのときの時流には動かされずに、正しい道を進んで行かなければならない。このことだけは私たち信條として心得ておるつもりであります。従いまして今の具体的の專門員選考についても、私は決してそういつた考え方選考されたものでないということは確信しております。具体的の問題につきましては、事例を整えまして、あらためて御説明申し上げたいと考えております。
  35. 松井政吉

    松井(政)委員 西澤さんの御意見ごもつともだと思いますが、われわれから考えれば、要するに專門員は、あるいは国会事務局職員は、そうでなければいけないという考え方はまことにその通りです。しかしながら專門員資格査定する委員方々與党の方だけで選考されて、その査定基準勅任官二年以上、高等官八年以上の者は、文句なしにパスするということは、これは結局官僚ならばパスするが、それ以外の專門的の身分、知識を持つておる者は、專門員になれないことになります。査定委員顔ぶれから、そういう査定基準でやられる以上は、專門員の方を一党一派にとられずやらうとしても、そういうことができない結果になることをおそれる。その点についてどなたが査定委員を選任して、査定基準をどういう形で設けられたか、運営委員会には一つも御報告がない。十五級職になるために査定が必要だというところまでは、この運営委員会にかけられております。その後この顔ぶれからどういう査定をしてきめたかということを、運営委員会にかけられていない。どういうわけでそういう取扱いをするか、それを明瞭にお聞きしたい。これは與党的人事專門員に行われるということは考えたくないが考えられるのです。
  36. 土井直作

    土井委員 私は今の松井君の言われておる問題は、お互い党派を離れて非常に愼重に考うべき事柄だと思う。この前にこの問題が出たときにもちよと触れておきましたが、往年政友会憲政会があつて、その当時政権の移動するに従つて、それぞれの人事が露骨に政党色によつて更迭された。これは政党政治に対する信頼を失う大きな原因ではなかつたかと思う。将来の人事行政というもの、言いかえれば公務員というものは、国民のための奉仕者であるというのが原則であつて、どの政党奉仕者であつてもならないと思う。従つて人事の問題というものは、お互い愼重に考うべきじやないか、であるがゆえに、たとえば今松井君の言われたように、この査定委員というような問題も、これは国会專門員等査定する場合は、これはできるだけ各党から普遍的にその査定委員になつて、その結果が現れて来ることがよいのではないか、ところが與党だけで査定委員ができておる。そういう意味から、この問題は、将来の国会委員のあり方というものを規定する上において、相当示唆に富んだ問題だと思う。従つてこれを取扱う場合における将来のくふうというものは、十分お互いの間になされて行かなければならない問題じやないかと思う。そこでもつと根本的に、これら專門員なり、調査員なりの査定に対する考え方を、お互い党派を超越して、いわゆる国会人事の問題について、公平の形で問題が処理運営されて行くようなくふうが必要じやないかと思うわけでありますが、そういう点について御考慮おきを願いたいと思うのであります。
  37. 篠田弘作

    篠田委員 土井君の御発言は、将来の問題を非常に憂えられております。 将来というものは、過去、現在があつて初めて将来というものがあり得るのであつて、過去の問題を論外にし、現在の問題を論外にして、将来の問題はあり得ない。そういう意味からいうと、片山内閣、あるいは芦田内閣において、いかなる方法をとつたかということを論外として、そうして将来の問題だけを論ずるものの考え方というものは、明らかに間違つておる。物事には慣例というものもあります。片山内閣において、あるいは芦田内閣において、どういうことをやつたか、そういうことを調べて将来の問題を論ずるという行き方で行かなければ、ただ民自党の段階になつたから、民自党與党だけの委員が出て、どうのこうの言われても、おそらく過去の内閣においては委員会もつくらずにやつたのだろうと思う。そういう意味において、将来の問題というと、いかにも偉そうに聞えるが、あなたたち内閣において、いかなることをやつたかを調査した結果で論議してもらいたい。
  38. 石田博英

    石田(博)委員長代理 この問題の趣旨は、議会職員政党政派立場関係なく、嚴正中立立場に立つてつてもらいたいという建前からの御議論でありまして、政党政派立場に立つた議論に転嫁されますると、せつかく議論も違うわけであります。これは経過その他については、さらに詳細なる事例事務局の方で整えて説明する準備があるそうでありますので、詳細な事例を整えて来ましたときに、経過等説明も伺つて議論いたしたいと思いますが、いかがでしようか。     〔「そのように願いたい」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  39. 石田博英

    石田(博)委員長代理 なお前回委員会で、議員宿舎医療施設の問題について、福利小委員会の研究にまつことに決定したのでありますが、この際小委員長今村忠助君は渡米中でありますので、その後任者を選任いたしたいと思います。これは委員長指名に一任することにしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  40. 石田博英

    石田(博)委員長代理 御異議がなければ今村君の補欠山本猛夫君を小委員指名し、同君を小委員長にお願いすることにいたしたいと存じます。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     —————————————
  41. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に裁定の件を議題に供します。  まず前会の国鉄裁定取扱いについて、参議院側事務的の折衝を遂げることに相なつておりましたが、その経過について事務総長説明を求めます。
  42. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 先般この問題につきまして、私の方が国会承認がなかつたという議決をいたしたことにつきまして、参議院事務局見解をただすようにというお話でございます。御意見に基きまして、私の参議院意見を徴しましたところ、参議院は、最終議決をされた場合の取扱いは、衆議院の議長権限に属しておる事柄でありますから、参議院事務局側としては、これについて何ら意見はございませんという回答が来ております。
  43. 石田博英

    石田(博)委員長代理 ただいまの事務次長説明について御発言がありませんか。
  44. 赤松勇

    赤松委員 十二月二十四日の公報が問題になつております。参議院にその見解を求めるということも、議院運営委員会議決でありまして、問題は両院においておのおの異なつた議決をしておる。これについては何ら一致するに至らなかつたのであります。ところが「議決を求めるの件通知」の中には「今二十四日国会承認がなかつた次の件につき内閣通知し、その旨参議院通知した。公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会議決を求めるの件」と明らかにこうしてありますので、これはやはり事務当局内閣に対してなさつた通知の表現は間違いである。こういうように考えるのであります。
  45. 石田博英

    石田(博)委員長代理 赤松君にお答えいたしますが、その御議論は前会十分やりまして、その結果参議院側との事務的の打合せを遂げてもらつて、ここで御報告を願うということになりまして、御報告を願つたわけであります。従つて問題は、事務局通知が間違いであるという主張と、それに対して反対の御主張にわかれるわけであつて、その取扱い方に限局されると思う。
  46. 赤松勇

    赤松委員 そこで私の希望したいことは、これはお取消しになつて、あらためて衆参両院において異なつた議決をして、国会においてはそのいずれにも議決を見なかつた。こういうように御報告願いたいと思う。
  47. 石田博英

    石田(博)委員長代理 そこでこの件の取扱いをお諮りいたしたいと思います。なお御存じの通り、この件につきましての事務上の取扱いについての見解その他につきましては、すでに前々会以来、しばしば本委員会において論議いたしました事柄で、ここで問題は、この事務局取扱いの訂正を求められるという御要求があるわけであります。従つてその訂正を求められるという御要求を議題に供して、その可否を決したいと存じますが、いかがでありますか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  48. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それではさようとりはからいます。議論あるいは質疑等も行われておりますので、各派の代表的の御見解を一通りお漏らし願つてからきめたいと思います。
  49. 石田一松

    石田(一)委員 委員長が、今伺つた事務局の手続の変更を要求しておる方があるので、委員長がこれを議題にするということは了承するのです。しかしこの件について、前会、前々会において、質疑も議論も盡きておるのでありますから、今ただちに各党各派の代表者の本案に対する、意見か討論か知らないけれども、それをやつて、すぐここでこの問題を数によつて了承しようという行き方は、もう少し愼重にされたい。この問題は一日二日論議しても決してまだまだ論議し盡すという問題でないと思う。大きな問題です。要するにこの問題がこんなことで簡單に、数でぱつぱつとやられてはまことに危險なことです。
  50. 石田博英

    石田(博)委員長代理 石田一松君の御意見もございましたが、もつと論議するにしても、どういうようにいたしますか。
  51. 倉石忠雄

    ○倉石委員 この問題についてはしばしば論議されておりまして、事務当局から参議院側事務当局との話合いをしてもらうということに、最後的にはつきりきまつておつた問題であります。その報告があつたのでありますから、ここで各党の御意見を一応披瀝されて、どうするかということをおきめ願うようにとりはからつていただきたいと思います。
  52. 赤松勇

    赤松委員 ところが現実にきのうの参議院議院運営委員会でもこの点が問題になつておる。事務当局の方は、今衆議院の事務当局からその見解をおただしになつたので、それは私了解いたしかねますけれども、その事務的の御報告は受けておきます。しかし参議院自体として、議院運営委員会でやはり問題になつておる。従つて国会においてこういう重大なる議決をみたというような、だれが考えても間違つておるようにぼくたち考えるが、いずれにしても参議院でも問題になり、議院運営委員会でも相当議論になつておる問題は、もうしばらく事態の推移を見て、あらためて内閣報告書を出すようにされたい。石田君の御意見のようにもう少し愼重に願いたい。そうでないとあとになつて困ることが出ると思う。
  53. 石田博英

    石田(博)委員長代理 お諮りいたしますが、本日は專売裁定取扱いについても議題に上つております。明日の本会議、あるいは緊急質問の取扱いの件もございますから、ただいまの御発言もございましたし、また訂正の御要求といたしましても、どういうように訂正をしろと、具体的に文書をもつてお出し願つた方が適当かと思います。従つてこの件に関する結論は急がないことにいたしまして、ほかの問題に移りたいと思います。     —————————————
  54. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に專売裁定の件の取扱い議題にいたします。官房長官の出席は、前会の運営委員会に求めて質疑を行つたのでありますが、時間の関係がありましたので、前会は完全に終了するという段階に至らず、運営委員会は散会したのであります。従つてその点はあらためて御要求があるかどうかということになるわけであります。あるいは官房長官説明に対する質問は打切つて委員会議題にするか、御協議願いたい。
  55. 赤松勇

    赤松委員 この前の運営委員会の結論は、官房長官の時間もあるし、開会の時間もあるし、従つてきようは打切つて、そうして次会に延ばすということは、官房長官の出席が條件だつたことは明瞭なことだ。
  56. 石田博英

    石田(博)委員長代理 私も承知しております、それではお呼びになりますか、官房長官の出席を求めることに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  57. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それでは官房長官の出席を求めてください。
  58. 赤松勇

    赤松委員 これは重要な議題でございますので、この際議長の御見解を求めたい。御承知のように、公共企業体の規定から申し上げますと、專売公社それ自体の権能の範囲内でまかなえるものは国会議決の必要はない。たとえば先日の参議院議院運営委員会における秋山総裁の証言からいたしましても、ここに議事録がございますが、自分は公社の経理能力で十分まかなえると思う。残る問題は大蔵大臣に流用の点について承認を得ることである。といつておる。大蔵大臣の承認を得ることは、国会の問題ではございません。しかも自然休会中に議長がこの政府の申入れを受諾されて、議長のおはからいで労働委員会に回付されたと聞いたのでありますが、議長はどういう御見解議院運営委員会決定を見ないで、これを労働委員会に付託されたのであるか。こういう点について議長の御見解をお尋ねしたい。
  59. 幣原喜重郎

    ○幣原議長 一応事務総長意見を聞いてみてください。
  60. 赤松勇

    赤松委員 私は議長発言を要求しておる。
  61. 石田博英

    石田(博)委員長代理 議長事務総長をして説明をせしむるという趣旨の発見でありますので、そこでお諮りをいたしますが、事務次長に一応御発言願つて、さらに議長の御見解を伺つたらどうです。
  62. 赤松勇

    赤松委員 元来政府からこの問題が国会に付議された場合に、一体これをだれがお受けになつたか、事務総長か、議長か、議長がお受けになつたと思う。従つて議長の御意見を聞くことは当然である。事務総長意見を聞く必要はない。
  63. 石田博英

    石田(博)委員長代理 事務総長は、法律上、事務上の取扱いについて議長を補在する役目があるわけでありますので、そこで一応議長事務総長をして説明をせしめて、その後において議長の責任をお聞きになればよろしい。
  64. 赤松勇

    赤松委員 これはこれからの慣例もありますので、そういうことでは困ると思う。そういうことになりますと、一切のものがすべて事務総長から意見が出され、それから議長が御意見を出されるということになると、幣原さんのような御りつぱな議長の権威にもかかわる。従つて議長としての見解をお述べになつて、それに対してなお補佐すべきものがあれば、事務総長説明をすればけつこうである。
  65. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 議長事務総長をして説明せしむると言つておるのだ。
  66. 土井直作

    土井委員 問題は、要するに專売公社の裁定の法案を、労働委員会に付議するということは、当然これは議長がやるべき問題なんだ。議案というものの取扱い議長がやるべきである。議長が判を押して承認した以上は、どういう立場において、どういう見解の上に立つてやつたか明確でなければならぬ。事務上の取扱い議論しておるのではない。議長裁定をして労働委員会にこれを付議した、その事柄を聞いておるのであるから、当然これは議長説明すべきである。
  67. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 だから事務総長から発言させるといつておる。
  68. 篠田弘作

    篠田委員 議長は別にその責任を回避しておるのでなくして、議長は独自の判断において事務総長をして答弁をせしめて、足らないところを議長が補うという考え方でやつておられるのだから、事務総長の話を聞くことはあなた方がどう考えようが、議長の判断であつて、責任を回避しておるわけではない。
  69. 土橋一吉

    土橋委員 煙草專売裁定に関しては、従来の例もあつて、おそらくこの運営委員会においても問題にしてしかるべきだと思う。赤松君は議長がこれを労働委員会に付議せられたということについて、議長はどういう所信でこれを労働委員会に付議されたかを聞いておるわけである。ところが民主自由党の方々は、議長発言を制限するようなことを言つておる。ことに篠田君の話はそうである。しかしこれは議長が答えて、その上に事務総長が補足的に足らないところを説明すべきだ。事務総長が、議長が何も言わないのに言うのはおかしい。
  70. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 今土橋君の意見がありましたが、私はことさらにどうだこうだというのではありませんが、議長がこれを労働委員会に付託したといつても、議長独自でやつたとあなた方お考えになるかもしれませんが、議長の職権というものは、過去の慣例、恒例いろいろなこと参酌して、事務的に手続きをやるということは、皆さん御承知の通りで、議長が議案なり、法案なり、すべての処理をすべてやるのではない。実際のいろいろの慣例その他の取扱いをやつておるのは事務当局である。だから事務局考え方を十分尊重して議長は行動をとるのだ。しからば事務総長をして代理せしめて答弁せしめるというこの議長考え方というものは、よろしいわけである。だから議長事務総長をして発言せしめ、その後において議長発言するいうことに何もふしぎはないと思う。ことさらに議長をひつぱり出すということは、君らの独善的の考え方でいかぬ。
  71. 赤松勇

    赤松委員 ただいま事務総長議長打合せになつたのでありますから、ひとつ議長からその所信を披瀝していただいて、あとで事務総長から補足的にお話するようにお取扱いを願いたい。
  72. 石田一松

    石田(一)委員 ちよつと申し上げたいが、この近所にうろうろしておるまことにとるに足らない小会派の運営委員の中にも、一応今議長の言つたように、事務総長意見を聞いてみたらよいじやないか、その後足らないところがあれば議長から聞くことにする。もちろん事務総長の言つたことに対する全責任は議長が負うべきものである。そういう意味で一応聞くだけは聞いてやろうという意見があつたのですが、そういうようにとりはからつてもらいたい。
  73. 赤松勇

    赤松委員 本問題は、公共企業体労働関係法に基く国鉄裁定の案が、本委員会に付議された際にも、やはり問題になつたのでございます。引続いて両院において議決を見るに至ならいで今日に至つておる。ことほど問題は大きいのだ。この公共企業体労働関係法の十六條のこの規定に基いて、政府はこちらに付議して来たといつておる。われわれはその規定によれば付議する必要はない。こう見ておる政府の見解とわれわれの見解は違う。その際に議院運営委員会意見を聞くことになしに、これが労働委員会に付託されていなければ、私はこうもがんばらない。石田君の人情論にも賛成するのですが、これは運営委員会に諮ることなしに労働委員会に付託されておるのである。しかも自然休会中に付託されておる。どういう理由から、どういう根拠に基いてこれをやつておるのであるか。もしこういうことが慣例になつてどんどん行われれば、これは問題だ。事務総長事務的の意見を聞く必要はない。これは議長の責任において処理されたのである。議長の明快なる御答弁をお願いしたい。重大問題である。もし議長が自分に答弁するだけの用意がないということを、ここで明瞭におつしやるならば、やむを得ませんから事務総長の御意見をお聞きしましよう。それから議長発言を求めてもけつこうであります。そうでないのでありまするならば、このような重大問題は、議長の権威において議長がここで御答弁なさるのが当然であると思う。ぜひひとつそういうように願いたい。
  74. 石田一松

    石田(一)委員 私は赤松君の言葉もありましたが、ちよつと言つておきます。今回のこの取扱いが正当であるという含みをもつて先ほど発言したのではない。私は赤松君あたりと同じ意見をもつて不都合である。この取扱い反対であるという意思がある。そのために十分に聞くために、まあ議長事務総長にかわつて答弁させるとおつしやるならば、一応事務総長意見を聞いて、足りなければ議長に聞くというようにしよう、こういうように言うのであります。
  75. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それでは議事進行上、これ以上議論してもしようがないが、いろいろ御理由はあると思いますが、公労法十六條二項の規定に基く專売裁定の件が本国会に提出されたのでありまして、それが労働委員会に現在付議されておる。その付議せられましたことは、もとより議長の責任においてされたのでありますが、その根拠について議長の御発言をお願いいたしまして、それについての補足的説明、あるいは質疑等は事務総長からやつていただく、こういうことでいかがですか。
  76. 幣原喜重郎

    ○幣原議長 私がこの問題を事務総長にひとつ御答弁願うといつたのは、何も責任を回避する意味ではありません。責任は全部私がとるのである。この問題が起つたときに、私は国鉄裁定の際の前例によつて労働委員会に付託すべきものだ。こう思つて付託したのであります。それが惡いということならば惡いりくつを私は承つてけつこうである。
  77. 石田博英

    石田(博)委員長代理 ただいを議長から御発言がございました。そこでそれについてなお質疑あるいは補足的説明を求められるならば、事務総長にお伺いするという先ほどの御了解の通りにお願いしたいが、ここに官房長官がお見えになつております。それで官房長官に対する質疑等を先にいたしたいと思います。
  78. 倉石忠雄

    ○倉石委員 赤松君の先ほどの発言を伺つておると、二つの点があるのでありまして、政府がどういう根拠に基いて国会に出したか。赤松君の御解釈によれば、国会に付議する必要はなかつたのだ、それを出したのはどういうわけだ。それが第一点、第二点は、議長はさようなものを、どういう法律的根拠に基いて受取つて、労働委員会に回付したかという点であります。この二点でありまして、最初の方を先に解決していただく方が、議事の進行上非常に都合がよいのであつて、政府の説明者がここに見えておるのでありますから、政府の代表者から国会に提出した法律的根拠を御説明願いたいと思う。
  79. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それでは政府に対する、公労法第十六條二項の規定に基き国会議決を求めるの件の取扱いについての質疑を許します。
  80. 土橋一吉

    土橋委員 專売公社労働組合の資料によりますると、一月六日の專売公社と労働組合側双方の団体交渉において、裁定の実施方については大体結論が出たようになつております。專売公社の秋山総裁は、裁定によつて下された一億二千八百万円は、流用課目をかえて予算の中から出し得るものであることを、大体認められておるわけであります。そうして公労法三十五條の規定によつて、当然これは秋山総裁が政府、特に大蔵大臣に対して流用方の申請をしておるわけであります。これは公労法の十六條第一項の規定に該当するような、予算上資金上支出が不可能なものという内容にはならないのでありますが、これに対して官房長官はどういう考えを持つておるか、どうして第十六條第二項の規定によつて国会に付議しなければならないという理由が出て来るか、説明してもらいたい。
  81. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 この問題はこの前も一応の御説明のとき申しましたが、三十五條により、十六條二項に該当するかどうか、すなわち公社の予算上資金上、あの支出が、可能なものであるか、不可能であるかということの認定は、行政上の裁量であると思つております。そこで事行政権に属することでありまして、十六條一項に該当するものと政府は認めて、そこで第二項によつて所定の手続をとります。国会において承認をされるか、あるいは承認をされないかとうことは、これまた国会、立法議会の権限に属することである。十六條第一項の一応の認定自体は、行政権に属すると考えております。他の委員会等が認定をなし得る限りではない。そこで仲裁委員会等においては一応の認定をいたしておりますが、これは政府の行政上の裁量事項に属しますから、二十八日に裁定の通達がありましたとき以来、一月六日まで愼重研究いたしまして、その結論は七日になつて所定の手続をとつた。十六條第一項に触れるということが、結論になります。
  82. 土橋一吉

    土橋委員 秋山総裁の費目流用の申請については、それは行政事項である。ところがたしか一月二十八日の参議院の政府委員室における大蔵大臣との会談によると、今の場合、国会へ上程する場合は、予算上資金上実際面において支出不可能だという内容は、支出予算によつてやることが不可能な場合をさすのであると言明されておる。ところが秋山総裁の話の内容は、タバコ專売公社にあつては、昭和二十四年度の流用課目、さらに予算が大体四十億七千百万円もあるのであります。そういう説明の中から、当然公社としては、ただ大蔵大臣が行政的措置を講じてくれれば、一億二千八百万円のこの裁定の趣旨に沿つた給料は支給される、金は出せる。こういうことを明確に承知して申請しておるものに対して、大蔵大臣の答弁は、今も申し上げましたように、予算外支出、特に追加的な予算の場合のみに限つて、その公社内における問題については、それは私に権限があるのだ、私の権限で裁量できるという説明を加えておる。その大蔵大臣の権限で裁量できるものを、あえて国会へ上程する必要はないのでないかというのが、公社の労働組合側の主張である。また秋山総裁の主張であると思う。従つてわれわれは、当然大蔵大臣の独自の権限で、公社内のその流用費目の裁定については、当然行政的措置を講じて、その許可をすべきであると思う。そういう政府部内のことを、国会審議にかけるということは、非常に私は権識を欠いておると思う。国鉄の場合の例をとるまでもないのでありますが、これは当然大蔵大臣の権限内において、一億二千八百万円の流用を認めるべきである。この点いま一回官房長官にお尋ねしておきたい。
  83. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 土橋君にお答えいたします。一月二十八日の参議院というのはよくわかりません。一月二十八日は参議院では自然休会に入つております。
  84. 土橋一吉

    土橋委員 政府委員室における労働組合側との会談のことだ。
  85. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 その点はよく調べてから申します。ただ私ども国会議決を求めるの件というわけで提出したので、十日間の研究の結論、十六條一項に触れると認めております。現在の公社の予算上並びに資金上支出不可能なる裁定である。その裁定は何ぞやと言えば、裁定には五項目ございますが、そのうちの第一項が触れる。こう見ております。
  86. 土橋一吉

    土橋委員 なお專売公社の既定予算の実際の流用の件についても、こういう内容が労働組合側から示されておるのであります。
  87. 石田博英

    石田(博)委員長代理 この運営委員会で協議をいたすべき範囲に質疑の内容を限定せられたいと存じます。労働委員会あるいはその他の委員会において審議すべき範囲のことは御遠慮願います。そういう前提のもとで土橋君の発言を許します。
  88. 赤松勇

    赤松委員 この際われわれの態度を明らかにしておきたい。実は私に関しては官房長官に対しては質疑の段階ではございません。それは今労働委員長が、正規の発言ではなかつたがおつしやいましたように、この内容に立ち入つての論議はする段階ではない。なぜかと言えば、われわれはこれを国会に付議すべきでないと考えておるにもかかわらず、これを受理し、労働委員会に付託した。この議長の責任を明らかにしてもらいたいと考えておる。議院運営委員会議題として、どの委員会に付託させるかということがきまつていないのである。従つて政府の見解を聞く段階は、議長の責任を明らかにし、議院運営委員会の態度がきまりました後において、私どもとしてはこの政府の責任をあらためて追究したいと考えております。先ほど私の質問に対して、議長は一言、国鉄の前例にならつたのだとおつしやいましたが、これに対し私は非常なる異議がある。従つて適当な時期に議長に対する発言を許してもらいたい。
  89. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それは承知しております。そこで土橋君の発言が継続中であります。繰返し申し上げました通り、本委員会審議すべき範囲の内容に関してという前提のもとに発言を願いたい。
  90. 土橋一吉

    土橋委員 この問題は官房長官が政府を代表して、今まで公社の労働組合に対して説明をされておる。そういう内容からみても、当然行政的な権限の範囲においてやるべきものであるのでないかという質問に対して、官房長官から答弁をしてもらつておる。従つて官房長官から、十六條二項及び第一項の規定によつて国会に付議すべきであるという件についての所見を聞いておるのであつて、もし今私が聞いておることを拔きにしてしまつて赤松君の言うように飛躍してしまうならば、問題は実際的の場合に非常に問題になる。そこで政府から国会においてこれは審議すべきものであるという明確なる所信を聞いておけば、あとは赤松君の言われたように、内容そのものについては、委員会において十分われわれ討論するけれども、政府がそういう態度である。民自党の諸君もそういう態度で行かれるならば、赤松君の言われたことについて討議するのがあたりまえである。それでその点を聞いておるのである。  そこで最後に私は官房長官に聞きたいのでありますが、この内容を見ると、結局歳入歳出とのバランスシートにおいて、四億八千万円の赤字が出る。こういう回答を大蔵大臣が下しておる。こういうところにあなたの方の根拠があるわけですね。結論は。
  91. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 こまかいことはそれぞれの委員会において御討議願いたいと思いますが、われわれは十六條一項によつて、これを政府を拘束するものではない。行政上の裁量事項であるというところから、政府の裁量によつて、十六條一項に該当すると認めて、第二項によつて所定の手続をとらなければならぬので、その手続をとつたのであります。あとは議会において政府の裁量が妥当だ、あるいはよろしくないという御認定もありましようし、予算上資金上不可能なものを可能にしろと言われてもよいが、十六條一項に該当するものであると認定したことがけしからぬと言われても、その内容についてはそれぞれの委員会においてされたいと思う。
  92. 石田一松

    石田(一)委員 ちよつと官房長官にお尋ねしたいが、国鉄の裁定問題のときに、官房長官自身は政府を代表して、途中であの問題を限定されたことがありました。要するに提案の趣旨といいますか、内容が変更された。そのときにおつしやつたことは、十五億というものは、国鉄の予算内において他の課目から流用可能なる十五億である。それでこれは国会に付議する必要はないのだ。残つた三十億の問題について、政府は承認か不承認かの議決を求めるのだとおつしやつた。今度の專売局の裁定の問題は、專売局の予算の範囲内において、他の課目から流用可能であるというのだけれども、しかしその流用の性質について、課目の性質について、行政的に考えてこれは予算上、資金上不可能なるものであるから、公労法十六條二項に該当するものとして議決を求めるということは、議題そのもの、議案そのものが同じものでありながら、国鉄裁定のときには、十五億は国鉄の予算内で流用できるから審議してもらわなくてもよい。残つた三十億について議決をしてもらいたいというが、同じ裁定の問題で、これは同じ公社ではないけれども、專売局と国鉄と違うだけで、どうしてこういう手続を国会に付議する、しないという差異が出て来るのか、この点に対して官房長官から政府の御見解を伺いたい。
  93. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 御質問は内容に入つておりますから、当該委員会でお尋ね願いたいと思いますが、流用可能と言つたわけではありません。流用することは、收益制度でありますから、金は幾らでもあるのでございましよう。国鉄の場合とは、予算内容、資金の内容は同じというわけではありません。国鉄と性質が違う点は御承知の通りである。われわれは国鉄の場合にむりをして、六千三百七円の三分の一プラス七百円という給與を、同じ裁定において議決しておる。そういう関係もあるので、予算上、資金上流用することが不可能である。内容については委員会において詳細にお聞き願いたい。
  94. 石田一松

    石田(一)委員 要するに国鉄の裁定の問題は、国会承認を得るに至らなかつたというのでなくて、両院議決が一致に至らなかつたと考える。国鉄裁定の場合と要するに同じ議題でありながら、国鉄の際には、十五億は他の費目から流用できるものであるから、その点に対する審議は求めない。残つた三十億は予算上、資金上支拂い不可能であるから、この部分にのみ議決を求めるのだと言つておいて、今度は予算外の流用は、人件費であるか、予備費である、專売益金であるか知らぬが、二十四年度の予算の範囲内で他の課目から流用できる。それならば国鉄裁定のときの政府の見解と同じように、專売公社の予算の範囲内で流用できるものであるから、国会にこれを付議する必要がない。こういうのが正当である思う。
  95. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 大分石田さんは内容に入つて審議されておるが、專売制度は税金制度のようなものだと常識的に見ております。金は幾らでもあります。徴税費が税の全部であつてはならないので、金は幾らでもあります。だから使つてよいという議論反対で、それを流用できるのではないかという議論には反対であります。こまかい事柄については委員会でお願いいたします。
  96. 大橋武夫

    ○大橋委員 ちよつと官房長官に伺いたい。今の点を明瞭にしておきたいと思うが、專売裁定については、裁定第一項の金額は、公社の現在の人件費の予算からは支出する余裕がない。このことは事実でございますか。
  97. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 それは事実であります。
  98. 大橋武夫

    ○大橋委員 そうすると、公社側で他の委員会で述べられておることは、物件費の余裕をもつて人件費に流用してもよいかということを言つて、その申請をしておられる。これに対しては大蔵当局を含む政府当局としては、流用は予算の扱いとしてしかるべからず、つまり流用すべきでない。こう認めておられることも事実でございましようね。
  99. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 流用を認めてほしいという申請が必ずしもあつたわけではない。もし流用を許可すれば拂えるかもしれませんが、それは收益制度、專売制度を破壊することになりますから、一億二千八百万円を支出することは十六條一項に該当する。すなわち予算上資金上、支出不可能なものであると認定しております。
  100. 大橋武夫

    ○大橋委員 そうすると現在において流用しようとすれば、政府の承認がないから公社としては無論流用するわけに行かぬ。流用しなければ、本来の財源において余裕がないから、公社としてはこの裁定を実施することは不可能だ、予算上不可能であるというのが現在の状態であるというように思うが、いかがですか。
  101. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 その通りです。
  102. 梨木作次郎

    梨木委員 專売公社の方から、予算上資金上、流用費目があるということを付加して、これを許可してもらいたいという申請が大蔵省に出ておることは知つておられるか。
  103. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 その点はつまびらかにしておりません。
  104. 梨木作次郎

    梨木委員 それでは專売公社の方から、何らそういう通知がなくして、どうして政府の方では予算上資金上、支出不可能だということを認定されたか。
  105. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 今梨木君の質問は、書類によつてそういう許可申請があつたかどうかというので、その点はつまびらかにいたしておりませんと申しました。ただし折衝はいつもいたしております。十二月二十八日以来、所定の手続をとるまでは、しよつちう折衝して、私自身も折衝し、反対もし、かつ共同研究をいたしております。
  106. 梨木作次郎

    梨木委員 そういう正式のものでなくして、交渉の経過を通じて、流用できる予算というものは、まだ残つているということは御存じですね。
  107. 増田甲子七

    ○増田国務大臣 それは内容審査になりますから、そのときに申し述べさせていただきたい。
  108. 梨木作次郎

    梨木委員 われわれが聞きたいのは、流用費目が残つておれば、これについて流用を認めるか認めないかは、大蔵大臣ができることであります。これを大蔵大臣が認めないでおいて、国会にこの流用ができるかできないかについての審議まで求めて来るということは、明らかに大蔵大臣がなすべきことを、国会に責任を転嫁して来ることになると思う。だからこの点について聞いておる。流用費目があつて、これについて流用することを認めてもらいたい、許可してもらいたいと申請があつたのか。ないのか。あればこれは大蔵大臣ができることである。できることをやらないでおいて国会にかけて来るのは納得できない。
  109. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それは土橋君と同様な趣旨の御質問でありましたが、その財源の内容についての取扱い、その大蔵大臣の責任でできる範囲を議会にかけるという問題、その内容に関連して来ますと、本委員会取扱い議題を広範囲に解釈しますと、範囲は広くなりますが、私どものこの委員会審議限度として、そういう御議論は当該委員会にお願いしたい。それでは政府に対する御質問はよろしいですか。  次に先ほど議長の御発言に関連して御意見、質疑を許します。但し先ほど了解を得ましたように、事務総長をしてお答え願うことにいたしたいと思います。
  110. 赤松勇

    赤松委員 それでは議長にお尋ねいたします。断つておきますが、私が先ほど申し上げたように、政府に対する質疑は打切つたわけではありません。 ただ議長に対する質疑が残つておりますから、この点が明確にならない限りは、政府に対する質疑をすべきでないということを御了承願いたい。先ほど議長は、国鉄の前例にならうとおつしやつておられますが、一体前の国鉄裁定と今度の專売公社の裁定と同一のものであるというようにお考えなつた根拠は、どこにあるのでございましよう。
  111. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 同一という意味ちよつとわかりません。それは内容的の意味ではなかろうと思います。形式的の意味かと思います。その点承りたいと思います。
  112. 赤松勇

    赤松委員 先ほども議論が出ましたように、国鉄の裁定の場合は、御承知のように経理能力の範囲内でまかなえない部分を政府は国会に付議して来た。ところが今度の專売公社の裁定に関しては、御承知のように秋山証言でも明白になつておりますように、專売公社それ自身は経理能力で十分にまかない得る、ここの問題は大蔵大臣に対する流用の申請の問題だけである。これは行政的措置の問題でございまして、国会それ自身が問題にすることではございません。従つて公共企業体労働関係法十六條の基定によれば、国会に付議すべからざるものを、これを議長国会に付議してお受取りになつた。そうしたのは前の国鉄の裁定と今度の專売裁定と、どういう点が違つておるか。
  113. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 ただいまの御質問でございますが、私どもは、その内容がどうかということは、これは事務的に審査する権限はないと考えております。一応書類として形式が整つておれば、これは受理せざるを得ないものであると考えております。
  114. 赤松勇

    赤松委員 これはおもしろい。公共企業体労働関係法十六條の規定について国会議決を求めるという議案の内容には、その理由としてこういうことが書いてある。公共企業体仲裁委員会は、別紙裁定について公共企業体労働関係法十六條第二項の規定により国会議決を求めるのだ。明らかに十六條二項であるということを示して国会に付議して来ておる。その際に十六條二項によれば、われわれの見解では、これを国会議決を求めるべきではないという見解を持つておる。しかるに議長の方で、これは議決を求めることがあたりまえである、付議されることが当然であるとお考えになつて、独断でこれを労働委員会に付託された。これは一体どういう理由からなされたか。
  115. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 これは公共企業体仲裁委員会は、別紙裁定について公共企業体労働関係法十六條第二項の規定により国会議決を求める。これがありますから、これによつてたちは判断するよりしかたがないわけであります。
  116. 赤松勇

    赤松委員 そうしますると、いかなる法的根拠もなくして、政府が法的根拠がないものを、どんどん議決を求めて来た場合は、議長は盲目的におとりになつてどんどんそれぞれの当該委員会に、議院運営委員会に諮ることなく、おかけになりますか。
  117. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 ここに十六條二項の規定によりということが書いてあります。これが法的根拠だと考えております。
  118. 赤松勇

    赤松委員 十六條の二項というのは、経理能力を認める部分について、資金上予算上、支出不可能な場合、国会議決を求めるのである。ところが参議院における秋山証言によつても明らかなように、これは国会に付議すべきものではない。專売公社は経理能力の範囲内で十分まかなえると言つている。そうすると、政府が十六條二項の規定によつて国会議決を求めて来たことは、明らかに違法である。その違法であることを十分御検討をなさらずに、これをやつたのかどうか。それで私の聞きたいのは、今のは官房長官の御答弁がございましたが、十六條二項の規定によつて云々という考え方は、政府と議長はまつたく同じ見解の上に立つて議長は受理されたのであるかどうか。
  119. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 今の点は私がとやかく申し上げますると議論することになると思います。私ちたの取扱いについて、受理したことが違法であるというお考えでございますれば、皆様のお考え次第によりまして、私たちもその手続を訂正することはさしつかえありません。
  120. 赤松勇

    赤松委員 労働委員会へ付託することなくして、運営委員会にこの議決が求められて来た場合の議論ならば、あなたの議論は成立ちましよう。運営委員会決定従つていかようにもいたしましようというのはあたりまえである。運営委員会議決に従うことは当然である。ところが運営委員会議決をまたないで、議長の職権において、これを労働委員会にすでに付託されておる。それについて運営委員会決定をまちましようでは、議長の責任が明らかでない。議長としては逸脱行為である。
  121. 石田博英

    石田(博)委員長代理 今の御質問は、この委員会が開始されていない、休会中であるために、慣例従つて労働委員会に付託した問題である。
  122. 倉石忠雄

    ○倉石委員 それに関連して議事進行上意見を述べたい。
  123. 赤松勇

    赤松委員 今の質問に対しては一つも明確なる答弁がない。委員長は横暴だ。
  124. 倉石忠雄

    ○倉石委員 今赤松君の議長に対する御質疑の基本的なものが私には了解できない。おそらく皆さんも聞いておつて了解できない人があるだろうと思う。事務総長の答弁も、そういう立論の根拠ではお困りだろうと思うが、今赤松君は、裁定書にも国鉄專売公社の経理のやりくりだけで金が一億二千八百万円出るのだと言つておる。そういうことは裁定には書いてありません。裁定というのはお手元に持つておられましようが、裁定という文字から、最後の公共企業体仲裁委員会委員堀木鎌三。ここまでが裁定です。あとは裁定をした裁定委員の理由にすぎない。従つてわれわれが裁定審議する対象は、この裁定案についてである。それで裁定の第一項に書いてある金の問題であるが、この金の問題は、国鉄と同様に議長考えられると言つておるが、同様に考えられるのはあたりまえで、国鉄の場合の三十億円は……
  125. 赤松勇

    赤松委員 そんなことは議事進行じやない。私に対する答弁ができないじやないか。
  126. 倉石忠雄

    ○倉石委員 間違つた議論で質疑をしても正確な答弁ができるはずがないじやないか。
  127. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 ただいま赤松さんの御議論は、運営委員会においてはなすべきものではない、議案がすでに労働委員会に行つておるから、こちらではそういうことは言うべきじやない。私の答弁がそういう意味で違つているじやないかというお話でありますが、私たちはもちろん院として受理すべからずという御決議になれば、それにならいまして訂正いたします。
  128. 石田一松

    石田(一)委員 先ほど来の説明を聞いておると、この專売公社の仲裁委員会裁定案が議会に提出されたときに、たまたま休会中であつたから、運営委員会に諮らないで、議長権限において労働委員会に付託した。こういう説明が理由になつておるようですが、これが公労法十六條二項によつて提出されておれば、公労法十六條二項には、明らかに、これは休会とは書いてありませんが、閉会中の場合には新たに国会召集後五日以内に国会に提出しろと書いてあるので、閉会中であるからこれを急いで労働委員会にかけるという理由の根拠にもならなければ、説明にもならぬ。閉会中であるから、議会が再開されて五日以内に議会に出して、本院で受理するか、どの委員会に付託するかを決定すればよい。先ほど来の説明の、閉会中であるからというようなことは、本件に関しては説明にならぬ。その点についての説明を願いたい。自然休会中であつて意見を求め得る状態にありながら、運営委員会を召集しないで、議長権限でやるという、その根拠はどこにあるかということだ。
  129. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 私閉会中であるから、休会中であるから付託したという言葉は申し上げた記憶はございません。先ほど議長さんのおつしやつたように、国鉄裁定の例にならつて付託されたという御説明について、いろいろ御質疑があるのでお答えしておるつもりでございまして、閉会中、休会中であるということは申し上げたことはないと思つております。
  130. 石田一松

    石田(一)委員 これは速記録をお調べいただけばわかるが、委員長の口からも、議長からも、休会中であるからということをはつきり言つておる。赤松君あたりの質問の中にも、たびたび閉会中、休会中という言葉がたくさん出ておる。この前の運営委員会においても、しばしばこの言葉が用いられておる。それで私はそのことは理由にならぬ。だから結局、なぜこの運営委員会を自然休会中に召集されて、この点を諮らなかつたかを聞いておる。
  131. 石田博英

    石田(博)委員長代理 結局そこに問題が来ておりますので、私は別に休会中だからという理由で議長が取扱われたという種類の発言もいたしませんが、たまたま自然休会中であつたということもあろうけれども、いずれにしろ運営委員会に諮らずしてやつたことは問題である。ですから、それについての議長側の御見解を明らかにしていただきまして、それでこの問題をここでとめたいと思います。その問題に関するただいま石田一松君の御発言、あるいは赤松君の御発言も、その点についての議長見解を明白にされたいということだと思いますので、そうした趣旨の御発言を求めて、この問題を打切りたいと思います。
  132. 石田一松

    石田(一)委員 事務総長からでもよい、自然休会中であるにもかかわらず、本案が政府から国会へ提出された。そのときになぜ運営委員会をただちに召集して、これを受理すべきかどうか、どの委員会に付託すべきかという、この運営委員会議決の手続をとらなかつたかということの説明を聞きたい。
  133. 石田博英

    石田(博)委員長代理 問題は今の一点だと思う。今の一点について議長見解を求めて次に移りたいと思います。
  134. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 ただいまの点につきましては、この委員会に御意見を求めないで付託いたした点が御批判の焦点になると思われますが、その点については、国鉄の先例もあることでありますから、そこで労働委員会に付託したものと御承知を願いたい。
  135. 篠田弘作

    篠田委員 先ほど来しばしばこれは、議長からも事務総長からも答弁されております。もはやこれは質疑の域を脱しておると思う。なぜこういう手続をとつたかという質問に対しては、総長も議長も、国鉄裁定慣例によつてこういう手続をとつたということを言つておられる。そこで政府は、公労法十六條二項によつて国会にかけるべきものという確信のもとにかけたのであるから、この手続でよいか惡いかは、討論によつてここで決すべきものであると思います。採決に入られんことを希望いたします。
  136. 赤松勇

    赤松委員 国鉄と同じ取扱いをやつたというが、同じじやない。国鉄の場合は運営委員会にかけられて、労働委員会へ付託するために議論をして、国鉄裁定の問題は取扱つて来ております。ところが專売の場合は、国鉄裁定と同じだから、運営委員会にかけないで、労働委員会にまわしたという理由がどうも不明確である。その根拠をもう一ぺん聞きたい。
  137. 西澤哲四郎

    西澤事務次長 お答えいたします。 国鉄の際には、それは明らかに運営委員会で御議論をしていただいて、運営委員会決定いたしました。それと同性質のものでございますから、それで労働委員会に付託することを私どもは適当と考えた次第であります。
  138. 石田博英

    石田(博)委員長代理 その答弁であつたので、議長の処置が適当であつたか、なかつたかということは、後ほどその議論は残ります。この点に関する質疑はこれをもつて中止をいたしまして、次に他の問題について議長について御質問があるというお話であつたが、あつたらこれを許します。
  139. 土橋一吉

    土橋委員 今石田委員長は、きわめて手ぎわよく形式的の問題と、実質の問題を分離されたわけである。私たちはやはり赤松君の言つておるように、実質的にこの問題は議運に付議すべき本質を持つておるものを、事務当局は十分御承知になつて、すぐ七日の日に労働委員会に付託されたというところに、第一の問題があるわけであります。
  140. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それについては質問を終つたことになつておりますから、御遠慮願います。問題の重点は、この裁定国会に付議すべきものであるかないかという一点と、それからその提出されたものを本委員会に諮らずして、労働委員会にまわしたことはよいか惡いかという、二点にわかれて来るわけであります。そこでこの二つをこの際どうとりはかろうか、その質疑等は終了したと思います。そこで本日ここで御議論なさいまして決定なさいますか、あるいはまたなお議題がありますので、それをどうするかという点についてお諮りをいたします。
  141. 倉石忠雄

    ○倉石委員 この問題は私どもが承つたところでは、公労法にきめられた期限内に、早く国会はそれぞれの手続をしなければならぬということでおやりになつたことであろうと思いますし、また労働組合の諸君に、しばしばお目にかかりましても、なるべく早く解決してもらいたいという意思もあるのであります。今日は大分論争が行われまして、委員長のおつしやつたように、この問題に対する質疑は一応完了したようでありますが、御決定は次回の運営委員会に持込んできめていただくということに願つたらどうかと思います。
  142. 石田博英

    石田(博)委員長代理 ただいま倉石君の御発言通り決するに御異議ありませんか——。ただいま私申しましたように、問題は、この議決を求める件は、国会に諮るべきものであるかないかという一点、受理すべきであるかどうかという一点で、他の一点は本委員会に諮らずして労働委員会に回付したことの可否、この二つにわかれると思います。質疑はすでに数回にわたつて繰返えされたものでありますので、次回の運営委員会においては質疑はこれを許さず、各派の討論を行つて裁定をして決定をするということにいたしたいと思います。     —————————————
  143. 石田博英

    石田(博)委員長代理 次に明日の本会議の件を議題にいたします。
  144. 赤松勇

    赤松委員 明日本会議で開いて緊急事項について質問したいと思います。
  145. 佐々木秀世

    佐々木(秀)委員 赤松君から明日本会議を開いたらどうかというお話でありますが、要は緊急質問をやりたいという御趣旨のようであります。ただいま予算委員会が開かれて、各大臣が出席してやられておる状況でありますから、本会議を開くことを明日だけは中止して、次会にしてもらいたいということを提案いたします。
  146. 赤松勇

    赤松委員 それでは明後日本会議を開くことを希望しておきます。
  147. 石田博英

    石田(博)委員長代理 ただいま赤松君から明日の本会議は延期する。ただし緊急質問等の申出がありますから、それをなるべくやつてもらいたいという御発言がありました。その御発言は確かに承つておきまして、緊急質問の取扱いの話は、次回の運営委員会において協議をいたします。
  148. 土橋一吉

    土橋委員 明日本会議を開かないという御発言があつたが、私聞いておきたいが、過日の二十八日の本会議における総理大臣の答弁内容は、わが党の神山君の質問に対して、総理大臣は騒騒しくて聞えなかつたから答弁できない、あるいは北村議員の発言に対しては、速記録を見てから答える、こういうように総理大臣としてきわめて処置の得ない発言をされておる。それでもう一回総理大臣に靜粛のうちに明快なる御答弁を願うようにされたいと思う。
  149. 石田博英

    石田(博)委員長代理 神山君、北村君に対する政府の答弁は、これは答えるようにおつしやつておられるから、その点は取次ぎます。それに対するあなた方の発言を再び許すか許さないかは、次回の運営委員会で協議いたしたいと思います。次回の運営委員会はいつ開きますか。     〔「明後日午後一時がよい」と呼ぶものあり〕
  150. 石田博英

    石田(博)委員長代理 それでは次回の運営委員会は、明後日午後一時から開くことにして、本日はこれで散会いたします。     午後四時十三分散会