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1950-04-19 第7回国会 衆議院 運輸委員会 第27号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年四月十九日(水曜日)     午前十一時十八分開議  出席委員    委員長稻田直道君   理事 岡村利右衞門君 理事 關谷 勝利君    理事 松本 一郎君 理事 米窪 滿亮君    理事 佐伯 宗義君 理事 木下  榮君       岡田 五郎君    尾関 義一君       片岡伊三郎君    黒澤富次郎君       小西 寅松君    坪内 八郎君       上村  進君    石野 久男君  出席政府委員         運輸事務官         (鉄道監理局         国有鉄道部長) 石井 昭正君  委員外出席者         専  門  員 岩村  勝君         専  門  員 堤  正威君     ――――――――――――― 四月十八日  神戸市に管区海上保安本部設置陳情書  (第七六〇号)  乾しいたけ鉄道貨物運賃引下げに関する陳情  書  (第七八一号)  長野管理部長野鉄道局昇格陳情書  (第七八七号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  小委員補欠選任に関する件   請願  一 下川沿村に停車場設置請願石田博英君    紹介)(第八一四号)  二 安中、磯部両駅間に停車場設置請願(小    峯柳多君紹介)(第二三八五号)  三 和田村に停車場設置請願稻田直道君紹    介)(第二一七六号)  四 永山、比布両駅間に停車場設置請願(河    口陽一紹介)(第二二三一号)  五 二宮、国府律両駅間に停車場設置請願(    小金義照紹介)(第二二七一号)  六 出雲高松駅存置の請願(木村小右衞門君紹    介)(第一三〇七号)  七 勝田駅舎移転請願山崎猛紹介)(第    一一七号)  八 釜石線青笹駅の設置位置に関する請願(山    崎猛紹介)(第一七五三号)  九 篠路、石狩太美両駅間に簡易昇降所設置の    請願宇野秀次郎紹介)(第九〇七号) 一〇 律ノ井、郡家両駅間のヤナイ谷簡易停車    場設置請願稻田直道紹介)(第一六    二一号) 一一 下市赤崎両駅間に簡易停車場設置請願    (稻田直道紹介)(第二二七三号) 一二 長鳥信号所簡易停車場昇格請願(亘    四郎君紹介)(第一一三四号) 一三 海尻駅を一般駅に昇格請願黒澤富次郎    君紹介)(第一五五七号) 一四 平原信号所旅客駅に昇格促進請願(黒    澤富次郎紹介)(第一五五八号) 一五 熱海駅改築請願畠山鶴吉紹介)(第    四九九号) 一六 丹波大山乗降場待合室設置請願(佐    々木盛雄紹介)(第一四一三一号) 一七 松山駅復旧に関する請願關谷勝利君紹    介)(第一五〇五号) 一八 堀ノ内駅前広場舗裝並びにホーム雨天施    設設置請願竹山祐太郎君外一名紹介)    (第一六三七号) 一九 西鹿兒島駅建設工事促進請願(上林山榮    吉君紹介)(第一七六三号) 二〇 串木野駅舎改築等に関する請願石原登君    外二名紹介)(第一七五四号) 二一 宇島駅の施設拡充に関する請願平井義一    君紹介)(第二一八八号) 二二 古河駅東口開設促進に関する請願鈴木明    良君紹介)(第二二七五号) 二三 仙台駅東昇降口設置促進に関する請願(    安部俊吾紹介)(第二三九九号) 二四 菅谷駅に車扱貨物施設設置促進請願(關    内正一君紹介)(第八八六号) 二五 豊後中村駅貨物ホーム拡張請願村上勇    君紹介)(第八八八号) 二六 大堀駅に貨物取扱開始請願志田義信君    紹介)(第一七八九号) 二七 八橋駅に貨物取扱開始請願稻田直道君    紹介)(第一八一八号)     ―――――――――――――
  2. 稻田直道

    稻田委員長 これより運輸委員会開始いたします。  この機会にお諮りいたします。観光小委員会尾関義一君が去る十七日運輸委員を辞任いたされましたが、昨十八日再び運輸委員に選任いたされましたので、尾関君を観光小委員に御指名いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 稻田直道

    稻田委員長 御異議なしと認め、尾関君を観光小委員補欠選任するに決しました。     —————————————
  4. 稻田直道

    稻田委員長 これより請願の審査に入ります。本日も前会同様、紹介議員の御出席になりました請願のみ紹介説明を承り、他は文書表によつて承知を願うことといたし、ただちに政府の御意見を承ることといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 稻田直道

    稻田委員長 御異議がないようですから、そのようにとりはからうことにいたします。  日程一〇、律ノ井、郡家両駅間のヤナイ谷簡易停車場設置請願稻田直道紹介、第一六二一号、稻田直道にかわり尾関君の説明を求めます。
  6. 尾関義一

    尾関委員 本請願要旨は、鳥取県八頭郡私都村、賀茂村等は、山間地帶交通の便悪く、因美線律ノ井駅から四キロ二十メートル、郡家駅から一キロ二十メートルもあるので、主として鳥取、私都間の、バス利用し、七百町歩の耕地から生産される主要食糧及び果樹類林産物は小運送で搬出されるため、多大の経費を要し、通学通勤者不便も大きい。ついては律ノ井、郡家両駅間の賀茂大宅稻荷宇ヤナイ谷に、簡易停車場設置されたいというのであります。
  7. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 ただいまの律ノ井、郡家両駅間のヤナイ谷簡易停車場設置請願でございますが、御希望地点は、上、中、下、私都三村から賀茂村に至る道路と若桜街道との合流点でございまして、私都各村から鳥取方面または律山方面への交通の要衝に当つております。私都村は農山村でございまして、米、麦、いも類、果実、特になしでございますが、こういうような農産物、あるいは木材、薪炭というような林産物相当多く、これらの貨物はただいまのところは、おおむね直接自動車によつて鳥取に送られており、また通勤通学、その他の旅客は、バスを御利用になつておるというような実情でございまして、相当不便な点が多いかと考えられます。この地点は律ノ井駅から約四キロ、郡家駅から約二キロくらいの地点でございまして、線路の状況は千分の十三・三の勾配になつております。その圏内の人口は約五千四百人程度、戸数にして約一千戸、あもなる生産物としては米一万五千石、麦千四百石、かんしよ、ばれいしよが百五十万貫、なしが六万六千貫というような状態でございます。木材も約二万石、木炭が一万七千俵ほど、旅客乘降人員を推定いたしますと、大体において一日平均四百人近い乘降客だと考えられます。この地点停車場設置いたしますと、工事費はただいま概算二百万円程度かと思つております。以上のような状態でございまして、御利用者の方にいろいろ御不便がございますので、国鉄においてはなおよく実情調査いたしまして、できるだけ御希望に沿い得るように善処したいと存じておる次第でございます。     —————————————
  8. 稻田直道

    稻田委員長 次は日程第二七、八橋駅に貨物取扱開始請願稻田直道紹介文書表一八一八号、紹介議員稻田直道にかわり、尾関君の説明を求めます。
  9. 尾関義一

    尾関委員 本請願要旨は、山陰線八橋駅は、昭和十三年旅客駅として開設され、開設当時から貨物取扱いを切望しながら今日に至つているが、八橋町は製めん業の盛んであり、農産物及び加工品の産出多く、二十世紀なしは輸出品としても貴重となり、木柳製品漁数木材等いずれも急速な輸送を必要とするが、八橋駅に貨物取扱いがないため、輸逮時間と費用の浪費は多大である。ついては八橋駅を昇格させ、貨物取扱い開始を実観ざれたいというのであります。何とぞ御採択をお願いいたします。
  10. 稻田直道

    稻田委員長 本件に関して、紹介議員としてつけ加えて説明をいたしておきます。  八橋という町は人口五千内外の町でありますが、去る九月まではこの八橋町に駅が二つあつたのです。一つ八橋駅、一つ東八橋駅と称しておりました。この小さい町に同じ駅名を持つものが二駅あることは、至つて乘降客にも不便でもありますので、十数年前から東八橋駅を利用する地元の町名の、浦安という駅名にかえていただきたいという請願をたびたび出しまして、四、五回通過いたしたと思つておりますが、その際地元八橋町の反対がありまして、なかなかできなかつたのであります。なぜ地元八橋町の反対が出たかと申しますと、地元八橋駅に貨物取扱いがなかつたために、やはり他の町の駅に自分の物を持つて行くのはいやだというわけで、東八橋駅には貨物取扱いがありましたので、東八橋駅の駅名変更反対をしておつたのでありますが、この九月十五日以後駅名をかえることになりまして、その駅名をかえますときに、加賀山国鉄総裁天保国鉄支配人藪谷営業局長等ともよく懇談して、適当な機会にできるだけ早く八橋駅に貨物取扱い開始するという條件をつけまして、駅名を解消したような次第であります。最近におきまして、八橋駅を中心といたしまして勾配地ならし開始されんとしております機会において、この勾配地ならしをいたします際に、貨物取扱いの引込線をつけてやろうという議が国鉄の中に上つております。それは最近八橋駅に貨物取扱い開始することに、大体本庁も承諾済みでありますから、この際できるだけ早く八橋町の希望を実現させてくださるように、政府要望いたしておく次第であります。この際政府説明を求めます。
  11. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 山陰本線八橋駅において貨物取扱い開始せよとのお話でございます。ただいま委員長から詳細経緯お話がございましたので、私から特につけ加えることはないのでございますが、ただ御承知通り当駅が赤崎方面に向つては千分の九、浦安方面においては千分の十というような勾配地点でございますので、勾配変更と申しますか、勾配の改良をすることが必要であろうと思うのであります。その勾配変更工事とにらみ合せまして、できるだけすみやかに御要望に沿うように善処するつもりでありますので、御了承願いたいと思います。     —————————————
  12. 稻田直道

    稻田委員長 次は日程第一より第九、第一二より第一四は、表題にあります通り、各地に停車場並びに簡易停車場設置要望しているもの、あるいは駅の昇格希望しておるものであります。大体両一趣旨請願でありますから、一括して議題に供します。  まず日程一三海尻駅を一般駅に昇格請願黒澤富次郎紹介文書表第一五五七号、日程第一四、平原信号所旅客駅に昇格促進請願黒澤富次郎紹介文書表第一五五八号を議題といたします。両日程とも黒澤富次郎君に御説明を願います。
  13. 黒澤富次郎

    黒澤委員 海尻駅を一般駅に昇格請願でありますが、本請願要旨は、小海線海尻駅付近は、農業会工場がありまして、タンカル集散地であります。また蔬菜木材木炭生産が、同駅を中心にして非常に多いのでございます。なお同駅は松原、八ヶ嶽に通ずる駅でありまするがために、乘降客は非常に多いのでありますが、貨物はもちろん、遠距離切符及び往復切符小荷物に至るまで、乘降前後両駅の取扱いを受けなければならないというような状態で、まことに不便でございます。ついては同駅を駅員配置一般駅に昇格いたされたいというのでございます。  次の日程第一四、本請願要旨は、信越小諸、御代田両駅間の平原信号所は、昭和二十一年四月から、簡易旅客取扱いをいたしまして、地元民は多大の便利を感謝いたしておるのでございますが、一般旅客駅でないために、外方運賃関係上、賃金か高く、関係住民は本駅の昇格を熱望しておるのでございます。旅客運賃採算の上からいいましても、同信号所信越線では非常な成績を上げておるのでございますから、すみやかに同信号所一般旅客駅に昇格されたいというのでございます。何とぞ御採択をお願いいたします。
  14. 稻田直道

    稻田委員長 政府の御意見を承ります。
  15. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 海尻駅の昇格の件でございますが、簡易停車場のために、まことに御不便をおかけいたしておることと存じますが、御承知のように同駅は県道と鉄橋とにはさまれまして、現在の位置拡張いたしますことは相当困難な点もあるようでございます。乘降人員は、大体乘降とも約百五十人程度でございまするが、駅付近主要生産物としては、まき、石炭石タンカル蔬菜木材木炭等がございます。これを一般駅に昇格いたしますと、小口扱い貨物でまず年間百六十トンくらいの発送になり、車扱い貨物は七千六百トンくらいの発送があると思うのであります。しかしながらただいま申し上げましたように、地形上工事が困難で、車扱い貨物を除きましては、工事費約百五十万円程度になるのでございます。かつ松原海尻両駅間の途中から分岐する専用線扱い等についても、あわせ考えなければならない点もございまするので、いろいろ各種事情をもう少し調査させていただきまして、できるだけ御要望に沿うように研究させていただきたいと思いますが、一挙に全部を取扱う駅ということでなく、順次御希望、御要望に沿うようなことも考えられるのではないかと存じますので、あわせて御了承願いたいと思います。  それから平原信号所昇格でございますが、これはただいまお話のございましたように、地元の御要望信号所のまま旅客、小手荷物の取扱いをいたしますために、外方運賃をいただく結果、御利用方々の御負担の多いことは、まことにお気の毒に存じております。乘降人員を調べますと、乘車人員が一日約百四十人くらい。手小荷物発送が一月三十トン程度あるようでございまして、従いまして一般旅客駅に昇格いたしますことは、現在取扱いをいたしておりますから、新たに開始するよりは多少有利で、いろいろな点からいつて実情可能かと思うのでございます。本件につきましても、至急調査研究いたしまして、できれば御要望に沿うように処置いたしたい、かように考える次第であります。
  16. 稻田直道

    稻田委員長 黒澤君別に御意見はありませんか。
  17. 黒澤富次郎

    黒澤委員 ありません。
  18. 坪内八郎

    坪内委員 この際ちよつと参考までにお尋ねいたしておきたいと思いますが、停車場設置の件につきましては、各種請願が出ておりますが、大体以前は、停車場設置するには、CTSその他いろいろの関係があつて一つ設置基準があるというようなことをわれわれ聞いたおつた。たとえば駅と駅との中間距離が七キロないしは八キロ以上なければいけないとか、あるいはときあたかも行政整理の最中だつたために、駅を設置するということになると、少くとも五名ないし七、八名の人が要る。そこで人件費その他でちよつと簡單に行かないということを聞いておつたわけであるけれども、最近でも停車場設置について、いわゆるCTSなどの関係もあつて、そういつた基準があるのかどうか。その点をちよつと御説明願いたいと思います。
  19. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 地方の方々が御要望になりますれば—できるだけ駅がたくさんあつた方が御便宜であるということは、言うまでもないのであります。従いまして御要望沿つて駅をつくります際にも、ある程度基準をもつて要望を整理しなければならないということで、これはCTS関係ではなくして、国鉄自体といたしまして、大体の目安を両端が八キロというようなことに置いて、そのほかいろいろ特殊の事情ももちろん考慮いたしますが、大体の原則をそういうようなところにおきまして、御請願に対して一応の基準をつくつたこともございます。しかしながらこれは御承知しように、戰争中ほとんど新駅設置ということはとめられておりましたが、その後戰争終末とともに、いわゆる地元の御要望の声が、非常に高くなつたような次第でございますので、そういう点について、そういう一応の基準で、ある程度戰争中押えました新駅設置の御要望に沿つたわけであります。ところが終戰後鉄道経営が非常に悪化して参りましたので、今度は工事予算がないということになりました。従つて今度は工事費地元分担である程度の御要望—先ほど申し上げました標準に合うところは、できるだけ御要望に沿うというような態度で、御請願に応じて参つたこともございます。ところが最近に至りまして、お話CTSの方で、新駅設置相当の関心を持つようになりました。それまでは国鉄部内で大体工事予算というもので押えられておりました。工事費の方は地元負担になりますと、CTSの方と無関係にある程度できたのでありますが、最近におきましては、その方も非常にやかましくなりまして、新駅設置する場合、たとえ工事費地元負担する場合といえども、経営費において償うか償わないかということも相当大きな問題でありますから、その点の納得が行かなければ許可するわけには行かないというふうな話合いになつておるようでございます。CTSの方の考えは、便とか不便ということよりも、むしろ経費が償うか償わないかということル主体にして考えているようでございます。従つてかりに二キロないし三キロというような近路離でも、それで收益が上るということになれば、あえて反対はしないのではないかというような感じがいたしております。ただ鉄道といたしましては、御承知のように昨年の行政整理定員相当落しましたので、新駅設置するということになると、人間を新規採用してまでそこに配置するということになるので、現在の定員事情から言いまして、ちよつと簡單には参りかねる。従つてどうしてもほかから捻出して、これに充てなければならぬのであります。そういう万両からのある程度の制約を受けているので、営業範囲拡張について、そうやつた方が收益上いいという結論がかりに出て参りましても、実行上着手し得ないという面もままあるかと思います。ただいま申し上げたような事情であります。     —————————————
  20. 稻田直道

    稻田委員長 次は日程第三、和田村に停車場設置請願文書表番号第二一七六号、紹介議員稲田直通。  本請願要旨は、鳥取附伯和田村は、弓浜半島の弓ヶ浜、大篠津両駅の中央地帶にあり、桑園、綿花等工芸作物が広範囲に行われ、織機、でん粉工場も相次いで設立され、生産物集散は活況を呈している。日の丸バス運行線中、この弓浜の外浜、内浜両線の利用客は最も多く、地元三箇村の利用客は一日六百名を下らぬ状況である。ついては和田村初め近町村の要望により、和田村に停車場設置されたいという請願であります。何とぞ地元民要望をいれられ、実現されんことを希望いたします。
  21. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 ただいまの御請願につきましては、はなはだ申し訳ございませんが、初めて承りますもので、本日ここで御説明申し上げかねるのでありますけれども、至急調査させまして、調査整い次第御報告申し上げることにいたします。御了承願いたいと存じます。     —————————————
  22. 稻田直道

    稻田委員長 次に日程第十一、下市赤崎両駅間に簡易停車場設置請願文書表番号第二二七三号、紹介議員稻田直道。  説明をいたします。本請願要旨は、鳥取県東伯郡下中山村、上中山村及び安田村住民は、山陰線敷設当時から下中山大字赤坂地内に停車場設置希望していたが、実現されず、下市駅が設置され、また昭和十八年請願の結果採択されたにもかかわらず、戰争のため中止されるに至つた終戰後大山山麓開拓事業の発展、御崎港の発達と相まつて住民の数は増大し、通勤通学者は、赤崎下市の両駅は不便であるからほとんど利用することなく、日の丸バス利用している状態である。ついては下市赤崎両駅間に簡易停車場設置を実現されたいというのであります。  ただいま申し上げましたごとく、本請願の要点は昭和十八年にも採択されたものであります。戰争のため中止されておる状態でありますが、地元民は非常に要望いたしておりますし、また請願に申し上げておるような実情にたしかあると思いますので、この際国鉄当局におかれましても、万難を排して実現方要望する次第であります。
  23. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 ただいまお話の件、まことにごもつともと存ずる次第であります。しかしながら国鉄当局におきましては、終戰後実情につき、いまだ十分なる調査ができておらないようでございまするので、はなはだ申訳ございませんが、これも日程三と同様に調査、御報告を次会にお延ばし願うことをお許し願いたいと思います。御請願趣旨はまことにごもつとものように拝聽いたしております。
  24. 坪内八郎

    坪内委員 停車場設置の件について、先ほど政府委員よりちよつと御説明があつたのですが、どうも設置基準というものがはつきりしなかつたように思います。以前は、その駅と駅との中間距離が七キロないし八キロの條件があり、地元でその工事創設費を持つた場合は、駅の設置をしたことがあるけれども、最近は向うさんとの関係もあり、そのようでもない。しかし採算がとれればやるかもわからぬというようなお話で、一向はつきりしなかつたわけですが、現在の国鉄方針としては、こういつた停車場設置について、距離的にも相当距離があり、さらにまた採算もとれる、また人の点においても一応独立採算で、国鉄の性格のかわつた点で運営されてから、幾らか見込みもあるというようなお話のようであるけれども、現在の国鉄方針は一体どういうつもりであるのか。それだけのやはり前から持つておる基準を立ててやるのか、あるいは地元創設費費を持つた場合にはやるのか、あるいはそういうことでなくしても、採算がとれるところであれば停車場設置をやるのか。その点、もう一応御方針はつきりと聞いておきたいと思いますので、ちよつと説明を願いたいと思います。
  25. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 たいへん説明が行き届きませんで、申訳ありません。実は新駅設置方針につきましては、私は二通りあると思うのでございます。一つは、地元の御便宜またはいろいろな点から見まして、国有鉄道といたしまして、経費が多少相償わなくとも、地元のいろいろな通学生とか、その他の関係、あるいは農村物資搬出等、そういうような必要から駅を設置した方がまことに妥当であると認められるものについては、あるいは工事費等地元で御負担願えますればやりたいということが、今までの大体国鉄の考え方であつたのであります。ところが最近新駅設置につきまして、CTSの方のいろいろな注意もございますし、あらかじめその了承を得なければやれないというような関係も生じましたので、従つてただいまではそれにプラスすることの収益が償うという條件が—一応收益が償うということか條件として絶対に必要で、それがなければCTSの方の了承を得るのはきわめて困難ではなかろうか、かように考えられるのであります。従いまして国鉄といたしましては、何とかそういう一定の客観的な條件からいたしまして、新駅設置いたしたいというような気持を持つておりましても、その方面の了解を得るために必要な條件が、とにかく形の上において現われて来ないと、着手の案をつくりかねるという状態であるのでございます。ちよつと方針と申しましても、そういうふうな他動的な原因かございますので、はつきりしたお答が申しかねてまことに恐縮でございますが、その辺で御了承願いたいと思います。     —————————————
  26. 稻田直道

    稻田委員長 次は先ほど申し上げましたように、日程一より十四までの間におきまして、ただいままで三、一〇、一一、一三、一四は大体終了いたしましたので、一四までの爾余の各日程につきまして、簡單政府説明を求めておきます。  まず一につきまして、政府説明を求めます。
  27. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 本件下川沿村に新駅設置の御要望でございます。しばしば御要望がございます。これは秋北バス会社バスが十往復鉄道沿つて運転されておりますが、非常に満員で利用が困難であります。また冬季は運行を中止しなければならぬ。こういうことで相当お困りであろうとは思つております。ただここに駅を設置いたしまして、大体一日平均二百五十人ぐらいの利用でございますので、要員の点、経費の点等を考えまして研究いたしたい、かように考えております。     —————————————
  28. 稻田直道

    稻田委員長 次は日程二、安中、磯部両駅間北停車場設置請願について説明を求めます。
  29. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 信越本線の安中、磯部間の磯部町に駅を設置すること、こういうことでございます。これは安中、磯部間が七キロもございますので、大体その中間地帶のまん中あたりの地点でございまして、この地点にお住いの方々は御不便も非常に多いと思うのでございますが、信越線が御承知のように関東、信越を結ぶ主要幹線でございますのと、この御希望地点が千分の十一という急勾配でございます。従つて希望に沿うためには、いろいろな障害があると思います。なおこの点もよく研究してみたいと思います。     —————————————
  30. 稻田直道

    稻田委員長 次は日程四の永山、比布両駅間に停車場設置請願
  31. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 宗谷本線の永山、比布間は、さきに国会で御採択になつたの調査いたしましたが、現在はちよつと簡單信号所設置して、旅客の御便宜は何とかやつておるわけであります。当局といたしましても、北海道地方の特殊事情等を考えまして、なおよくこれを本格的にすることについて、研究してみたいと思つております。     —————————————
  32. 稻田直道

    稻田委員長 次は日程五の二宮、国府津両駅間に電車停車場設置請願について説明を求めます。
  33. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 二宮、国府津のまん中にありまする下中村に電車駅をつくれという御希望のようでございます。この地点はなるほど国道一号線と足柄上郡松田町に通じます県道の分岐点でございまして、往時は相当殷賑をきわめた場所でございますが、ただ御承知のようにこれは最大幹線の東海道線でございますから、たとい電車駅にいたしましても、他の列車等の影響もございますので、そういう点も愼重に研究してみたいと存じます。     —————————————
  34. 稻田直道

    稻田委員長 次は日程六、出雲高松駅存置の請願について説明を求めます。
  35. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 これは出雲高松駅を廃止するのではないかというようなお話に対します御請願かと思います。ただいまのところそういうような計画は全然ございませんので、御心配は御無用ではないかと存じます。     —————————————
  36. 稻田直道

    稻田委員長 次は日程第七、勝田駅舎移転請願について説明を求めます。
  37. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 本件は大体二十五年度の予算で実施するように、ただいま検討中でございます。     —————————————
  38. 稻田直道

    稻田委員長 次は日程第八、釜石線青笹駅の設置位置に関する請願について説明を願います。
  39. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 本件は、釜石西線をただいまゲージを広くしておりますが、その際に既存の関口、青笹の両駅を廃止して、その中間に一つの駅を設けて合理化をはかろうとしたものでありますが、その地点は青笹村だけの御利用からすれば御不便の点が多いと思いますが、この設置にあたりましては、両村のご関係からいろいろ御協議を願つて選定をいたしましたし、すでに工事に着手しておるのでございますので、現状のまま御了承を願いたいと思います。     —————————————
  40. 稻田直道

    稻田委員長 次は日程第九、篠路、石狩太美両駅間に簡易昇降所設置請願について説明を求めます。
  41. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 札沼線篠路、石狩太美間は九キロ一分でございまして、非常に長い区間でございます。御要望の場所はちようどその真中に当つております。まことに遺憾なことには、この石狩川の鉄橋に札沼線がかかる直前でありまして、千分の十の勾配線になつております。かりに簡易昇降所を設けるといたしましても、なかなか技術的に困難な点かあるかと思うのであります。なおよく研究いたしてみます。     —————————————
  42. 稻田直道

    稻田委員長 次は日程第一二、長鳥信号所簡易停車場昇格請願について説明を求めます。
  43. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 長鳥信号所を駅に昇格につきましては、現在旅客だけの昇降を便宜おとりはからいいたしておりますが、外方運賃の收受と設備の不完全等で、御利用の方にはなお御不満の点が多いと存じます。しかしながらこれを駅に昇格いたしますれば、いろいろ設備や要員の点から研究いたさなければなりませすが、今ただちに駅にすることは困難でございますが、なお将来適当な機会に考慮いたしたいと考えておる次第であります。
  44. 稻田直道

    稻田委員長 次にお諮りいたします。委員長は所用がありますので、委員長の代理を坪内八郎君にお願いいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  45. 稻田直道

    稻田委員長 それでは坪内君にお願いいたします。     〔委員長退席、坪内委員長代理着席〕     —————————————
  46. 坪内八郎

    坪内委員長代理 日程第一五より第二三は、駅の改築施設拡充等の請願でありますので、一括議題といたします。紹介議員がお見えになつておりませんので、ただちに政府の御意見を承ります。各請願につきまして実現の見通し等について簡單に御説明を求めます。
  47. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 日程第一五の熱海駅改築の件でございますが、これはただいまのところ駅の改築は戰災駅復旧を第一義としております。戰災復旧もできていない駅も相当ございます。また四十年以上も経過した駅もございますので、本駅の改築までには至りませんが、ただ熱海は観光都市としての特殊の事情もございますので、都市計画に即応して十分研究いたしたいと存じます。  次は丹波大山乗降場待合室設置の件でございますが、これは御承知のように、鉄鋼回收のために撤去された待合室が相当ございますが、ただしかし目下戰災駅の復旧も手がまわりかねるので、本駅の待合室にまで順番がまわつて参りますには、多少時日がかかるものと御了承願いたいと思う次第であります。  第一七、松山駅復旧の件でございますが、これは御承知のように二十年の爆撃以来仮復旧で、まことに御不便であります。本年度におきましては永久構造として改築する予定になつております。  その次は第一八の堀の内駅前広場舗裝並びにホーム雨天施設置請願でございますが、駅前の広場舗裝はまことに必要であろうと思いますが、今年度の予算ではなかなか順番がまわりかねるのではないかと思います。なお乗降場の上屋の件でございますが、ホームには待合室がございまして、雨の降とときはこれを御利用願えるので、さしあたつて上屋までの計画はございません。御了承を願いたいと存じます。  その次は第一九、西鹿兒島駅建設工事促進の件でございますが、これは大体二十四年度から復旧工事に着手いたしまして、現在約一千平方米ほど建設いたしております。この完成部分で一応旅客の扱いには支障がないのでございますが、残余の増築工事は二十六年度に施行する予定になつております。御了承を願いたいと存じます。  その次に第二〇、串木野駅舎改築等の件でございますが、串木野駅の施設中、駅舎の改築、プラット・ホームの延長、上屋建設等に関しましては、現在の乗降人員及び貨物取扱い数量では、ただいままでのところ早急に御要望に沿い得るわけには参りかねると思います。急行列車の停車につきましても、同駅の乗降人員は、他の急行停車駅に比較いたしますと少く、現状ではちよつと実施困難かと思うのでございます。串木野、甑島間航路との連絡輸送につきましては、客貨の輸送状況をよく調査して研究してみたいと思います。  その次に日程第二一、宇島駅の施設拡充に関する請願でございますが、これは跨線橋の新設及び乗降場、上屋の新設の必要性は認めておりますが、本年度はちよつとまだここまで予算がまわらぬと思います。もうしばらぐお待ちを願いたいと存じます。  日程第二二と二三につきましては、まだ調査が届いておりませんので、次会に御報告申し上げることにお許しを願いたいと存じます。     —————————————
  48. 坪内八郎

    坪内委員長代理 次は日程第二四より第二六までの請願は、貨物取扱い施設の問題でありますので、一括議題といたします。紹介議員かお見えになつておりませんので、ただちに政府の御意見を求めます。
  49. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 日程第二四、菅谷駅に車扱い貨物施設設置の件でありますが、磐越東線菅谷駅は昭和二十三年に地元の御請願によつて旅客手小荷物及び小口貨物を取扱う駅として開業したものであります。さらに同駅で車扱い貨物の施設をせよとの御希望でございますが、現在同駅では單線で列車の取扱いをしておりますので、車扱い貨物を取扱うためには、相当貨物側線の増設及び列車行き違い設備、運転、保安設備など、多額の工事費を要しますので、現状の予算ではそこまでちよつとまわり切れないのではないか。しばらくごしんぼうを願いたいと思います。  日程第二五、豊後中村駅貨物ホーム拡張請願でございますが、この沿線地帶は非常に鉱石、木材等も逐年増加の傾向でございますので、ただいまのところ具体的な計画はございませんが、しかしお話の模様で、一応よく地方的な事情を勘案いたしまして、研究してみたいと存じておる次第でございます。  それからその次の二六の大堀駅の貨物取扱い開始でございますが、これは大体この駅で貨物扱いを開始いたしますと、年間約三万トンの出荷があると思いまするが、どうもこの線は千分の六の勾配のところにありますために、相当大がかりな工事をしなければならぬというような実情でございまするので、しばらくごしんぼうを願わなければならぬかと思いまするが、なおよく研究いたしたいと存ずる次第であります。
  50. 上村進

    ○上村委員 先ほど停車場設置基準について御説明がありましたが、観光地とかあるいは国立公園というようなところへ行くための特別な停車場設置というようなことについて、考慮されておるのでしようかどうでしようか、その占恥は……。
  51. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 もちろん観光事業は今後ますます復興せなければなりません。国有鉄道といたしましても、外客誘致のためにはできるだけの設備に努力を拂うべきだと思つております。従いましてもし具体的に新駅設置いたしまして、そこへ相当の外客が誘致せられまして、国鉄採算上、また日本の貿易外牧支の上から見ても、きわめて得策であるということになりますれば、当然そういうところに新駅設置することは、国鉄としても、もちろんまた関係方面においても、了承していただくことかできる、かように考えております。
  52. 上村進

    ○上村委員 そうすると、結局基準について考慮を拂うというふうに承つてよろしゆうございますね。
  53. 石井昭正

    石井(昭)政府委員 まあ抽象的にはそうでございますが、結局は具体的にどこがどうだということのお話を伺うことが先決ではないか、かように考えます。
  54. 坪内八郎

    坪内委員長代理 本日はこれをもつて散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。     午後零時十三分散会