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1950-04-14 第7回国会 衆議院 運輸委員会 第24号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年四月十四日(金曜日)     午前十一時開議  出席委員    委員長 稻田 直道君   理事 大澤嘉平治君 理事 岡村利右衞門君    理事 關谷 勝利君 理事 前田  郁君    理事 米窪 滿亮君       岡田 五郎君    尾崎 末吉君       尾関 義一君    片岡伊三郎君       黒澤富次郎君    渡邊 良夫君       松井 政吉君    上村  進君       飯田 義茂君  出席政府委員         海上保安庁長官 大久保武雄君         海上保安庁次長 稻垣 次郎君         海上保安官         (海上保安庁保         安部長)    照木 敏雄君  委員外出席者         専  門  員 岩村  勝君         専  門  員 堤  正威君     ————————————— 本日の会議に付した請願  一 八丈島燈台及び無線方位信号所設置の請    願(菊池義郎紹介)(第一三号)  二 長崎町岬に航路標識燈台設置請願(仲内    憲治君紹介)(第九三二号)  三 余部崎燈台設置請願佐々木盛雄君紹    介)(第九三六号)  四 掛塚燈台五島海岸移設請願中村幸    八君紹介)(第一四五五号)  五 鋸崎燈台設置請願奧村又十郎君紹    介)(第一五九四号)  六 鵜野尾崎燈台及び濃霧信号所設置請願    (高木松吉紹介)(第一八五八号)  七 広田湾口小赤磯航路標識燈設置請願(    小澤佐重喜紹介)(第二一九五号)  八 日本漁船不法だ捕に関する請願外四件(    坂本實紹介)(第一一四二号)  九 行方不明の漁船捜査に関する請願奧村又    十郎紹介)(第一二八七号) 一〇 瀬戸内海海区の機雷掃海に関する請願(塩    田賀四郎紹介)(第一四三七号) 一一 釧路水先設定に関する請願伊藤郷一    君紹介)(第八七二号) 一二 機構改革に伴い舞鶴市に管区海上保安本部    設置に関する請願大石ヨシエ紹介)(    第一六二九号) 一三 神戸市に管区海上保安本部設置に関する請    願(首藤新八君外二名紹介)(第一八五五    号) 一四 奈古町港を指定港湾編入請願吉武惠    市君紹介)(第一一一二号) 一五 塩釜港を第一種重要港湾編入並びに修築    に関する請願庄司一郎紹介)(第二三    八号) 一六 塩釜修築費国庫補助増額等に関する請願    (庄司一郎紹介)(第二三九号) 一七 福江港修築費国庫補助請願岡延右エ門    君外一名紹介)(第一四九号) 一八 同(西村久之紹介)(第一五〇号) 一九 松川拡張工事費全額国庫負担請願(高    木松吉君外一名紹介)(第一八六二号) 二〇 京泊港施設拡充請願福永一臣君外一名    紹介)(第四一六号) 二一 釧路修築促進請願伊藤郷一君紹    介)(第四九六号) 二二 江口港導流堤災害復旧工事実施促進請願    (上林山榮吉君外一名紹介)(第八三六    号) 二三 八木港整備工事継続施行に関する請願(鈴    木善幸君外一名紹介)(第一三二六号) 二四 三石港拡張工事継続施行請願篠田弘作    君紹介)(第一三六二号) 二五 深浦港に防波堤築設の請願奈良治二君外    三名紹介)(第一七四七号) 二六 青森港の施設整備拡張に関する請願(山崎    岩男君紹介)(第一七五〇号) 二七 佐賀港修築請願長野長廣紹介)(第    二二六七号) 二八 音戸の瀬戸開さくに関する請願塩田賀四    郎君紹介)(第一四四〇号) 二九 堀川運河しゆんせつ工事施行に関する請願    (佐藤榮作紹介)(第一四六三号) 三〇 海土ケ瀬暗礁開さくに関する請願坂本實    君外三名紹介)(第二二六号) 三一 甲浦港口暗礁除去促進に関する請願(長    野長廣紹介)(第二二三三号)     —————————————
  2. 關谷勝利

    關谷委員長代理 委員長がお見えになりませんので、私がかわつて委員長の職務を行います。  これより運輸委員会を開会いたします。  これより請願審査に入ります。その前に、請願審査方法についてお諮りいたします。本日は前会と同様に、紹介議員がお見えなつたもの以外は、文書表によつてその趣旨を御承知願うことといたしまして、ただちに政府の御意見を承ることにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 關谷勝利

    關谷委員長代理 御異議なしと認め、そのようにとりはからうことにいたします。  それでは日程一三を議題といたします。紹介議員見えておりますので、紹介議員趣旨説明を求めます。米窪滿亮君。
  4. 米窪滿亮

    米窪委員 本請願要旨は、ただいま本委員会に上程はしておりませんが、説明伺つた海上保安庁法の一部改正に関する法律案と関連をした請願でございます。その要旨は、今日まで神戸市に海上保安庁本部があつたにもかかわらず、今回の改正法律案趣旨によつて、その上に管区海上保安本部をつくる。しかもそれは神戸のような海運中心地でない。主として従来陸上の行政的な中心地と目されて参りました大阪に、管区海上保安本部を置くという説に対しまして、ぜひとも神戸海上保安本部を昇格して管区本部にしてもらいたいという請願でございます。  その理由は多くここで申し上げませんが、神戸が天与の海運中心地であると同時に、海運貿易中心地である。いわゆる海上保安庁保安趣旨は、海運中心地と並行して行かなければならない。こういつた意味において、施設もすでに存在をしておりまするし、地理的にも大阪よりも神戸の方が管区本部候補地としては適当である。こういう請願でございます。何とぞこの請願趣旨に御賛成の上、御採択を願いたいと思います。
  5. 關谷勝利

    關谷委員長代理 なお日程一二も同様趣旨のものでありますので、一括して政府説明を求めます。
  6. 大久保武雄

    大久保政府委員 ただいま米窪委員から御提案神戸港の重要性につきましては、これはまことに御同感でございまして、港といたしまして同方面の海域における優秀なる條件を備えておるものと考えております。今回の海上保安庁法改正は、先般委員会におきましても御説明申し上げましたように、本部を他の諸行政機関との連関において、行政総合的連絡をとりたいという点と、もう一つは、非常な広域の保安管区に対しまする全般の見通しと統制をとるのに便宜であるというような点を考えまして、一応大阪といたした次第ではございますが、米窪委員の御提案通り神戸は非常に重要な港湾でございまして、しかも港としての優秀なる條件を備え、海の実動部隊指揮には、非常に好適な條件を備えておる関係もございますので、私どもの考えといたしましては、神戸には何らか管区本部に次ぐ重要なる機関設置いたしまして、海上部隊を直接指揮し得るような態勢をとりたい。かように考えておるような次第でございます。  なおあわせて御提案になりました舞鶴管区本部の廃止のことにつきましても、今回はやむを得ざる措置によりまして、九管区を六管区にいたさなければならない事情もございますために、舞鶴を廃止いたしたのでございますけれども舞鶴もまた同様に日本海方面における非常に重要なる基地でございまして、しかも港湾の姿も非常に優秀なる港湾の諸條件を備えておる次第でございますので、私どもといたしましては、舞鶴管区本部設置をいたしませんけれども舞鶴には神戸同様、舞鶴より山陰方面にわたる一切の海上部隊指揮をとる管区本部に次ぐ重要なる基地を設けたい。かように考えておるような次第でございまして、御了承賜わりたいと存じます。
  7. 關谷勝利

    關谷委員長代理 ただいまの両請願につきましては、目下海上保安庁法の一部改正法律案国会におかれて審査中でありますので、その趣旨は十分に承つておきまして、今後内閣委員会との連合審査会等機会を通じて、適当なる措置をとるようにとりはからいたいと存じます。     —————————————
  8. 關谷勝利

    關谷委員長代理 次に日程一より日程七までを一括して議題といたします。これらはことごとく燈台その他の設置に関する同様趣旨でありますので、一括して政府答弁を求めます。
  9. 大久保武雄

    大久保政府委員 燈台設置に関する御請願に対するお答えを申し上げます。八丈島燈台及び無線か位信号所設置請願につきましては、しごくごもつともでございまして、同方面におきまして何らかの海上安全に関する設備を必要とすることは、十分了承せられるところでございます。海上保安庁といたしましては、昭和二十五年度において新設の計画を持つておりまする次第でございまして、それは見返り資金をもつてその建設資金に充てたいと考えておる次第でございます。この点で目下政府部内におきまして、それぞれ折衝を続けておる次第でございまして、今後におきましても極力努力をいたしまして、御要望に沿うようにいたしたいと存ずる次第でございます。  次に長崎町岬に航路標識燈台設置請願についてお答えを申し上げます。長崎町岬も、銚子方面における海難の頻々として発生する重要なる地帯でございまして、これまた二十五年度において見返り資金によつて実現をいたしたいと存じまして、目下政府部内におきまして、その趣旨をもつてせつかく努力中でございます。  その次は余部崎燈台設置請願についてお答えを申し上げます。これまた日本海方面における非常に海難の多い地帯でございまして、しかも小型漁船が相当活発に動く所でございますし同方面に比較的燈台が少い関係もございまして、私どもといたしましては、何とかして海上の安全上から申しまして、同方面燈台必要性を考えておるのでございます。かような次第でございまして、今後二十五年度におきまして、同地に燈台設置しますことにつきましては、あらゆる努力をいたしまして、御要望に沿うように引続き努力いたしたいと考える次第でござ場います。  その次は掛塚燈台五島海岸移設請願についてお答えを申し上げます。掛塚方面は遠州灘における重要なる地帯でございまして、同方面においては適当な避難港もない状況から申しましても、何らか燈台設備をする必要があるのでございまして、現在設置せられておりますところの掛塚燈台を移転することに対しましても、これらの海上における諸條件を十分考慮いたしますとともに、現地の地質、その他小舟の航行上の見通し問題等を含めまして、この移転問題を処理いたしたいと存ずる次第でございます。御請願趣旨は、十分今後の措置にあたつて考慮いたしたいと考えておる次第でございます。  次に鋸崎燈台設置請願につきまして、お答えを申し上げます。同方面も非常に船舶航行に難渋をするところでございまして、荒天暗夜の際には、航行上の不測の事故を起すおそれが多いのでございます。私どもも小浜港鋸岬燈台の必要を感じておる次第でございますが、昭和二十五年度にはその実現をはかりますことはきわめて困難な事情もございますが、私どもは同方面における燈台設置に関しましては、引続きまして御要望に沿うように、今後努力を続けて参ります決心でございます。  次は鵜野尾崎燈台及び濃霧信号所設置請願についてお答えを申し上げます。松川港は小名浜、塩釜両港の中間にある唯一の避難港でございまして、同方面海難の非常に多い性質から申しましても、何とかして鵜野尾崎燈台その他の設備設置いたしたいと考えておるのでございます。しかし現下の諸情勢からいたしますと、昭和二十五年度に設置実現を見ますことは若干困難であるかと存じますけれども、私どもはその必要性十分認識をいたしておりますので、今後あらゆる努力を傾注いたしまして、なるべくすみやかに燈台設置実現を期したいと考えておる次第でございます。  次に広田湾口小赤磯航路標識燈設置請願についてお答えを申し上げますが、これまた三陸方面における海難の頻発する地点でございまして、その必要性は十分認められておるのでございます。現在の情勢からいたしまして、たくさんの燈台設置計画の諸般の考慮からいたしまして、これを二十五年度に設置いたしますことは、若干困難性があるのでありますけれども三陸沿岸における太平洋に突出した漁業根拠地といたしまして、その重要性はきわめて大でございますので、今後一日も早く燈台設置されますように努力をいたしたいと考えておる次第でございます。  以上燈台関係請願をあわせまして、お答えを申し上げました次第でございます。     —————————————
  10. 關谷勝利

    關谷委員長代理 次は日程第八並びに第九を一括して議題といたします。  これらの請願は、日本漁船不法拿捕に関する請願でありまして、これも紹介議員見えませんので、一括して政府説明を求めます。
  11. 大久保武雄

    大久保政府委員 日本漁船不法拿捕に関しましては、かねて海上保安庁といたしましてはあらゆる努力を傾倒いたしまして、不法拿捕未然に防止し、また不幸にして拿捕事件が起りました場合には、この船舶並びに船員をなるべくすみやかに返還をしてもらうように、関係方面を通じまして努力をして参りましたことは、御案内の通りでございます。今後におきましても不法拿捕事件の絶滅につきましては極力関係方面に対してその御援助をお願いをし、これを未然に防止し、また返還実現を期するということに努力いたしだいと序ずる次第でございますが、最近漁業会方面との連絡も非常に良好になつて参りました。連絡も非常に敏速でございますし、昨年もしくは一昨年と比較いたしますと、日本側のこれらの主張が貫徹をする情勢になりましたことは、まことに喜びにたえない次第でございますが、今後におきましても海上保安庁はあらゆる設備船舶の増強、その他組織の強化はむろんのこと、御要望に沿うように努力を傾倒して参りたいと存じておる次第でございます。  その次は行方不明の漁船捜査に関する請願でございまして、これは鳥取県西伯境港境漁業協同組合所属の第二住吉丸の問題でありますが、これが行方不明になつておることははなはだ残念に存ずる次第でございます。第二住吉丸事件が起りましてから、海上保安庁山陰の境の海上保安部におきましては、二月五日多聞丸からの情報によりまして、巡視船ひげりは荒天のため行動不可能でありましたので、漁船第一東洋丸及び第一住吉丸捜査方を依頼いたした次第でございます。また海上保安庁警備救難部におきましては、境海上保安部からの電報によりまして、二月六日門司、広島両本部捜査方を打電いたしております。また三月三十日にはさらに新潟、塩釜、小樽の各海上保安本部に対しましても、捜査方を打電いたしております。その他、三月三十日、外務省を経由いたしまして連合軍司令部へも、韓国に漂着いたしてはいないかと考えまして、その捜索調査方を申請いたしたような次第でございます。目下海上保安庁の全機関を動員し、関係方面にも依頼をいたしまして、この捜査を続けておる次第でございます。私どもは一日も早く該船を発見し、これをできるならば、現存しておりますならば、無事船主の手元に返すことを実現いたしたい。かように考えて努力いたしておる次第であります。     —————————————
  12. 關谷勝利

    關谷委員長代理 次は日程第一〇、瀬戸内海海区の機雷掃海に関する請願これ右紹介議員見えませんので、政府答弁を求めます。
  13. 大久保武雄

    大久保政府委員 瀬戸内海国立公園及び観光事業促進に関しまして、瀬戸内海海区の機雷掃海に関する御請願を承つたのでありますが、瀬戸内海には、まだ機雷が相当多数現存をしておりまして、ごく最近も三月末小豆島方面におきまして、一個の機雷を処分いたしたような次第でございます。概算いたしましてまだ千個ぐらいは生きておるのではなかろうかと、かように存ずる次第でございます。そこでこの瀬戸内海機雷掃海につきましては、海上保安庁掃海部隊が、すでに三十数名の犠牲を払いまして、ほとんど挺身機雷掃海に当つております。逐次瀬戸内海の主要なる航路あるいは産業上重要なる港湾観光上重要なる諸航路、あるいは民生安定上の必要な航路、さらに進んで最近は造船所の試航、試運転海面、さらに漁業関係漁田の開発から申しまして漁区の安全というような、あらゆるねらいをもちまして、この掃海計画を進めておる次第でございます。この掃海計画掃海部隊努力によりまして、着々進んでおる次第でございます。しかしながら海上保安庁掃海をいたしました上を、米軍掃海部隊が、チエツクスイープと申しまして、一応の掃海をいたしませんと、国際的な安全宣言は行われないのであります。米軍チエツクスイープが済みまして、初めて諸外国の船舶はその港に出人することができることになる次第でございますので、私ども海上保安庁掃海計画を進めますとともに、米軍チエツクスイープを極力懇請いたしまして、瀬戸内海が国際的に開放せられるように努力を傾倒している次第でございます。私どもの想定からいたしますれば、瀬戸内海主要幹線路、すなわち阪神から関門あるいは豊後水道に至るこの主要な日本の大幹線ルートは、おそらく今年秋ごろまでには、これが国際的に開放せられるのではなかろうかという見通しを持つている次第でございまして、今後とも瀬戸内海機雷掃海に関しましては、あらゆる努力を傾倒いたしますことを、ここにお答え申し上げる次第でございます。     —————————————
  14. 關谷勝利

    關谷委員長代理 次は日程第一一、釧路水先設定に関する請願議題といたし、政府説明を求めます。
  15. 大久保武雄

    大久保政府委員 釧路水先設定に関する請願に対するお答えを申し上げます。本請願要旨は、釧路港は戦後入港船舶が激増いたしまして、挾隘を感じているのでございまして、加うるに港内潮流関係、冬期結氷、流氷等特殊事情と相まつて船舶航行は至難な状態に置かれておりますので、港の実情を熟知している水先人がいなければ、船舶の安全は期せられない。ついては、同港に水先区を設定して、同時に公認の水先人を常置せられたいという御請願でございますが、これらの水先区の設定につきましては、先般国会において御審議をいただきました水先法によりまして、水先審議会に諮ることに相なつている次第でございますので、私どもといたしましては本請願要旨水先審議会にお諮りいたしまして、現地実情十分調査の上、善処いたしたいと存ずる次第でございます。     —————————————
  16. 關谷勝利

    關谷委員長代理 なおこの機会に申し上げますが、海上保安庁法の一部を改正する法律案について、内閣委員会連合審査会を開くことになつておりましたが、内閣委員長と協議の結果、明日午後一時から開会する予定になつておりますから、御了承を願います。本日はこれにて散会いたします。     午前十一時二十八分散会