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石井(昭)
政府委員 三箇月、六箇月の
定期券の一箇月に対する割引の仕方が、従前よりは少いために大した恩惠ではない。こういう御
質問であろうと思うのであります。まことにおつしやる
通り、従前に
比較いたしますれば、確かに恩惠の
程度は少いと思うのであります。しかしながら本日お手元に差上げましたもう一枚の資料をごらん願えばわかりますように、元来
定期の割引率というのは、非常に高率なものでございます。たとえば二十三年七月の割引率を見ますと、一箇月
定期におきましては一番高いのが六割引、一番安いのが八割三分三厘引にな
つておるのでございます。三箇月が七割一分四厘から八割七分三厘、六箇月が七割五分から八割八分九厘、ほぼ九割近い割引にな
つております。今申し上げたのは普通の通勤
定期でございますが、学生の通学
定期はさらに高率の割引率にな
つておりまして、最も安いのは九割四分引、つまり普通
運賃のわずかに百分の六というような割引をいたしておるのあります。かような高率な割引でございますから、その間に不正
使用等の事例も顯著になりまして、いろいろ防止策等もつきましてとかくの
意見も出ており、
定期券様式の
改正についていろいろ物議をかもしたことも、御記憶のことではないかと思うのであります。そういうような
関係がございますから、今回の割引率が前回の割引率に及ばないといたしましても、なお三箇月にいたしまして最高は八割五分引にな
つており、学生
定期は三箇月で九割を越すというような割引率となるわけでございます。従
つてこれは御
利用になる方のいろいろな御都合もありますから、一概に三箇月あるいは六箇月に全部が全部なるとは申し上げかねますけれども、相当大きな御便利になると私ども信じておる次第でございます。なおこれは林さんの言われるように、必ずしも大衆
負担の
軽減ということは言いかねるかもしれませんが、会社、銀行等におきましてまとめて買う際には、おそらくこの長期
定期の方をまとめて買われて、そうしてその差によるところの金利等については適当に計算をして、こちらの方に流れるのではないかという可能性が非常に多いのではないか。こういう
考えを持
つております。