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1950-02-08 第7回国会 衆議院 運輸委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年二月八日(水曜日)     午前十一時二十八分開議  出席委員    委員長 稻田 直道君   理事 岡村利右衞門君 理事 關谷 勝利君    理事 前田  郁君 理事 松本 一郎君    理事 林  百郎君 理事 木下  榮君       岡田 五郎君    尾崎 末吉君       尾関 義一君    片岡伊三郎君       黒澤富次郎君    土倉 宗明君       年内 八郎君    畠山 鶴吉君       滿尾 君亮君    松井 政吉君       清藤 唯七君    石野 久男君  委員外の出席者         運 輸 技 官 宮澤 吉弘君         専  門  員 岩村  勝君         専  門  員 堤  正威君 昭和二十四年十二月十九日  委員三宅正一君及び山崎岩男君辞任につき、その補欠として赤松勇君及び奧村又十郎君が議長の指名で委員に選任された。 同月二十日  委員奧村又十郎君辞任につき、その補欠として山崎岩男君が議長の指名で委員に選任された。 同月二十五日  委員高橋定一君は死去された。 昭和二十五年一月三十一日  委員赤松勇君辞任につき、その補欠として田中織之進君が議長の指名で委員に選任された。 二月六日  委員田中織之進君辞任につき、その補欠として赤松勇君が議長の指名で委員に選任された。 二月八日  委員赤松勇君辞任につき、その補欠として戸叶里子君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 昭和二十四年十二月二十四日  山川、枕崎間鉄道敷設の請願(井上知治君紹介)(第六号)  八丈島に燈台及び無線方位信号所設置の請願(菊池義郎君紹介)(第一三号)  高崎線電化の請願(阿左美廣治君紹介)(第一四号)  納内、芦別間鉄道敷設の請願(林好次君紹介)(第二三号)  岩根橋駅の駅名変更の請願(志賀健次郎君紹介)(第二四号)  亜炭の鉄道運賃軽減の請願(圖司安正君紹介)(第二八号)  陸運局分室地方庁移譲反対に関する請願(天野久君紹介)(第二九号)  国営バス白棚線を松川まで延長の請願(鈴木義男君紹介)(第五三号)  国鉄、社線連帯輸送貨物運賃通算制還元の請願(米窪滿亮君紹介)(第五四号)  青梅線払下げ反対の請願(並木芳雄君紹介)(第七八号)  亜炭の鉄道運賃軽減の請願(高瀬清治郎君紹介)(第七九号) 昭和二十五卑一月十八日  勝田駅舎移転の請願(山崎猛君紹介)(第一一七号)  石巻から飯野川、柳津を経て気仙沼に至る間に鉄道敷設の請願(角田幸吉君外一名紹介)(第一二三号)  五条、新宮間鉄道敷設促進の請願(前田正男君外二名紹介)(第一三〇号)  石灰の運賃等級引下げの請願(木村公平君紹介)(第二三四号)  国営自動車高遠線延長の請願(今村忠助君紹介)(第一三八号)  国営自動車和田嶺線延長の請願(今村忠助君紹介)(第一三九号)  福江港修築費国庫補助の請願(岡延右エ門君外一名紹介)(第一四九号)  同(西村久之君紹介)(第一五〇号)  石巻、女川間鉄道電化の請願(角田幸吉君紹介)(第一五一号)  仙石線の複線化並びに石巻、女川間鉄道電化の請願(角田幸吉君紹介)(第一五二号)  安城駅から碧南布に至る国鉄引込線敷設の請願(千賀康治君外一名紹介)(第一五九号)  辺富内線の路線一部変更並びに敷設工事再開の請願(篠田弘作君外一名紹介)(第一六一号)  大糸線全通促進の請願(小川平二君紹介)(第一九八号)  甲府、長野間鉄道電化促進の満願(小川平二君紹介)(第一九九号)  中央線電化促進の請願(樋員詮三君外一名紹介)(第二一七号)  隼人、大泊間鉄道敷設促進の請願(前田郁君紹介)(第二一八号)  久慈、白山間及び久慈、玉の脇間国営バス運輸開始の請願(山本猛夫君紹介)(第二二一号)  川口、小本間鉄道敷設の請願(山本猛夫君紹介)(第二二二号) 同月二十一日  大垣、赤坂間鉄道を久瀬村まで延長の請願(木村公平君紹介)(第二二九号)  荒屋新町駅から浄法寺町、御返地村を経て東北本線に接続する間に鉄道敷設の請願(山本猛夫君紹介)(第二三三号)  小本線延長工事促進の請願(山本猛夫君紹介)(第二三四号)  小鳥谷駅、小本港間鉄道敷設の請願(山本猛夫君紹介)(第三三五号)  塩釜港を第一種重要港湾に編入並びに修築に関する請願(庄司一郎君紹介)(第三三八号)  塩釜港修築費国庫補助増額等に関する請願(庄司一郎君紹介)(第二三九号)  国鉄、社線連帯輸送貨物運賃通算制還元の請願(江崎真澄君紹介)(第二四六号)  貨物運賃値上げ反対の請願(田代文久君外一名紹介)(第二五五号)  国鉄従業員の賃金べース改訂に関する請願(井之口政雄君外二各紹介)(第二六七号)  二俣、佐久間間鉄道敷設促進の請願(金原舜二君紹介)(第二八三号)  湯の元駅に急行列車停車の請願(床次徳二君紹介)(第二九八号)  日の影、豊後竹田両駅間に鉄道敷設の請願(佐藤重遠君紹介)(第三〇七号)  深川、芦別間鉄道敷設促進の請願(玉置信一君外一名紹介)(第三〇八号)  岩内、黒松内両駅間に鉄道敷設の請願(浦口鉄男君紹介)(第三一二号) 同月二十四日  国鉄従業員賃金ベース改訂に関する請願(河野金昇君外二名紹介)(第三八四号)  掛川、御前崎間国営自動車運輸開始の請願(水野彦治郎君紹介)(第三八八号)  横須賀線を三崎町まで延長の請願(岩本信行君紹介)(第三九一号)  京泊港施設拡充の請願(福永一臣君外一名紹介)(第四一六号)  肥薩線分岐点を湯浦駅に設置の請願(福永一臣君外一名紹介)(第四一七号) 同月三十日  高屋信号所簡易停車場に昇格の請願(志田義信君紹介)(第四四一号)  築別、遠別間鉄道敷設促進の請願(玉置信一君外一名紹介)(第四四五号)  長崎から茂木を経て再喜々津に至る間に鉄道敷設促進の請願(坪内八郎君紹介)(第四五五号)  吹田駅北出口地下道開設工事促進の請願(淺香忠雄君外二名紹介)(第四六〇号)  車両工業対策に関する請願(前田種男君紹介)(第四六四号)  釧路港修築促進の請願(伊藤郷一君紹介)(第四九六号)  熱海駅改築の請願(畠山鶴吉君紹介)(第四九九号)  来之宮、多賀両駅間に小嵐駅設置の請願(畠山鶴吉君紹介)(第五〇〇号)  大牟田駅、三池港間に臨港鉄道敷設の請願(甲木保君紹介)(第五〇二号)  士別から苫前及び滝の上に至る間に鉄道敷設促進の請願(河口陽一君紹介)(第五〇四号)  国鉄定期券乗車購入手続簡素化に関する請願(林百郎君外一名紹介)(第五〇五号) の審査を本委員会に付託された。 昭和二十四年十二月二十四日  大阪港を貿易港として活用の陳情書(第一号)  国有鉄道用品購買制度改正に関する陳情書(第二二号)  げたを貨物運賃値上げから除外の陳情書外一件(第五一号)  宮津港湾修築工事施行の陳情書(第六三号)  小名浜海上保安署昇格の陳情書(第七九号)  神戸市に海上保安管区本部設置の陳情書(第八二号)  浜松、米原間鉄道電化の陳情書(第八七号)  機帆船燃料割当増加に関する陳情書(第八九号)  秋田市に鉄道局設置の陳情書(第九一号)  国鉄阪和線還元払下げの陳情書(第九八号)  げたを貨物運賃値上げから除外の陳情書(第一〇六号)  富山港開港指定並びに港域変更に関する陳情書  (第一〇九号)  浜大津を綜合駅に指定の陳情書(第一一一号)  北陸線増設工事継続の陳情書(第二四号)  運輸省車両予算増額等に関する陳情書(第一二二号)  国内航空路開設に関する陳情書  (第一三〇号)  観光自動車事業育成に関する陳情書(第一三六号)  船舶運営会退職金の現金化に関する陳情書(第一四〇号) 昭和二十五年二月六日  遠洋漁区避難増強対策として伊豆大島波浮港外燈台新設の陳情書(第一四三号)  余部埼に燈台設置の陳情書(第一六五号)  八丈島に燈台及び無線方位信号所設置の陳情書  (第一六六号)  右巻、女川間鉄道電化の陳情書(第一六七号)  阪和線を南海電鉄に払下げの陳情書(第一九一号)  大阪、鳥取間鉄道電化の陳情書(第二〇九号)  造艦計画促進に関する陳情書(第二一〇号)  返路利用による冷蔵貨車運賃特別割引の陳情書(第二一五号)  機帆船輸送に対し輸送割当決定の陳情書(第二二一号)  阪和線を一南海鉄道に払下げの陳情書(第二二五号)  久慈、宇都宮間鉄道敷設の陳情書(第二二七号)  駅名変更に関する陳情書(第二二九号)  山陰線夜行列車復活運転の陳情書(第二三一号)  加治木線払下げ反対の陳情書(第二三八号)  造船並びに海運振興対策に関する陳情書(第二四二号)  港湾法制定並びに海運業振興に関する陳情書(第二五六号)  国鉄、社線連帯輸送車扱貨物運賃併算制を通算制に改正の陳情書(第二五八号)  横須賀線を三崎町まで延長の陳情書(第二七三号)  地区機帆船に対し輸送燃料増配復活の陳情書(第二七九号)  金沢市に海上保安庁日本海管区本部設置の陳情書(第二八六号)  阪和線払下げ陳情書外八件(第二八九号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  国政調査承認要求の件   請願  一 山川、枕崎間鉄道敷設の請願(井上知治君紹介)(第六号)  二 納内、芦別間鉄道敷設の請願(林好次君紹介)(第二三号)  三 石巻から飯野川、柳津を経て気仙沼に至る間に鉄道敷設の請願(角田幸吉君外一名紹介)(第一二三号)  四 五条、新宮間鉄道敷設促進の請願(前田正男君外二名紹介)(第一三〇号)  五 安城駅から碧南市に至る国鉄引込線敷設の請願(千賀康治君外一名紹介)(第一五九号)  六 辺冨内線の路線一部変更並びに敷設工事再開の請願(篠田弘作君外一名紹介)(第一六一号)  七 大糸線全通促進の請願(小川平二君紹介)(第一九八号)  八 隼人、大泊間鉄道敷設促進の請願(前田郁君紹介)(第二一八号)  九 川口、小本間鉄道敷設の請願(山本猛夫君紹介)(第二二二号) 一〇 大垣、赤坂間鉄道を久瀬村まで延長の請願(木村公平君紹介)(第二二九号) 一一 荒屋新町駅から浄法寺町、御返地村を経て東北本線に接続する間に鉄道敷設の請願(山本猛夫君紹介)(第二三三号) 一二 小本線延長工事促進の請願(山本猛夫君紹介)(第二三四号) 一三 小鳥谷駅、小本港間鉄道敷設の請願(山本猛夫君紹介)(第二三五号) 一四 二俣、佐久間間鉄道敷設促進の請願(金原舜二君紹介)(第二八三号) 一五 日の影、豊後竹田両駅間に鉄道敷設の請願(佐藤重遠君紹介)(第三〇七号) 一六 深川、芦別間鉄道敷設促進の請願(玉置信一君外一名紹介)(第三〇八号) 一七 岩内、黒松内両駅間に鉄道敷設の請願(浦口鉄男君紹介)(第三一二号) 一八 横須賀線を三崎町まで延長の請願(岩本信行君紹介)(第三九一号)     ―――――――――――――
  2. 稻田直道

    稻田委員長 これより会議を開きます。  この際御報告を申し上げます。御承知通り委員会委員でありました高橋定一君は、昨年十二月二十五日不幸病のため逝去いたされました。まことに哀悼の至りにたえません。  御承知通り同君は、第五国会開会以来運輸委員会委員として、多年の経験に基き、地道ながらも着実な研鑚の道を進んでおられたのでありまして、その誠実にしてかつ才能を誇らざる同君の風貌は、いまなお同僚たる委員諸君の脳裡にほうふつたるものがあることと存じます。同君はほとんど委員会を休まれたこともないのでありまして、今後永久に同君の姿をこの席に見出すことのできなくなりましたことに対しましては、われわれといたしましてはまことにさびしく、また痛惜にたえません。ここに高橋君の長逝に対しまして、本委員会といたしましても深く哀悼の意を表したいと思う次第であります。
  3. 稻田直道

    稻田委員長 次に、国政調査承認要求の件についてお諮りをいたします。本委員会に対しましては、現在のところいまだ議案が付託なつておらないのであります。御承知通り委員会審査または調査活動は、原則といたしまして付託事件についてのみであります。それ以外は委員会所管事項のうち、議長承認を得た事項について、国政調査をなすことができることになつております。従いまして本委員会といたしましては、遠からず重要法案も提出いたされることとは思いまするが、それとは別個の観点から、わが国運輸、交通の実情調査し、わが国の経済的、社会的並びに地理的条件を勘案しつつ、従来の政策に再検討を加え、戦後の諸情勢の変化に即応した運輸政策の根本を確立して行く方向に進めて参りたい。かような見方から、陸運並びに海運合理化、並びに振興対策を検討して参ることにしたらどうかと思うのであります。さらにまた、本国会においては、前国会におけるがごとき観光特別委員会はいまだ、その設置を見ていないのであります。本委員会といたしましては、この観光の問題を取上げまして、観光事業育成発達並びに改善をはかるために、調査研究を進めることにしてはどうかと思う次第であります。つきましてはただいま申し上げました二点、すなわち陸運並びに海運に関する事項、第二点として観光に関する事項につきまして、議長に対し国政調査承認を得たいと思うのでありまするが、これに御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 稻田直道

    稻田委員長 御異議がないようでありますので、この申請をいたすことにいたします。  なお申請書内容といたしましては、第一、調査する事項といたしまして、一、陸運並びに海運に関する事項、一、観光に関する事項、第二、調査目的でありますが、一、陸運並びに海運実情及び行政を調査し、その合理化並びに振興に関する対策を樹立するため、一、運輸に関して観光事業発達改善をはかるため、第三、調査の方法として小委員会設置関係方面よりの意見並びに説明の聴取、資料の要求等、第四、調査の期間は、本会期中、右により国政に関する調査をいたしたいから、衆議院規則第九十四条により承認を求める。大体以上の四点、並びに今読みました項目であります。この申請項目につきまして、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 稻田直道

    稻田委員長 その他御異議なしと認めまして、私がただいま朗読いたしました通り決定してさしつかえありませんか。     「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 稻田直道

    稻田委員長 それではさよう決定いたしました。  つきましてはさつそく委員長より議長にあてまして、ただいまの要求をいたしておきます。
  7. 岡田五郎

    岡田(五)委員 ただいま議決になりました当委員会国政調査に関する件につきまして、議長から承認を得られましたならば、さつそく国鉄の二十五年度予算につきましての説明を聴取していただきたい。この予算は、申すまでもなく国鉄並びに運輸大臣国鉄運営事業計画運営方針、また企業合理化という面が、一にこの予算に盛られておると私は考えておるのであります。かような面からいたしまして、さつそく予算説明を聴取せられんことを希望する次第であります。
  8. 稻田直道

    稻田委員長 ただいまの岡田君の御意見に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 稻田直道

    稻田委員長 それではさようとりはからうことにいたします。
  10. 前田郁

    前田(郁)委員 ただいまの岡田君の御意見はまことにけつこうでありまして、それと関連しておるかと思いますが、第一国会以来数次にわたる運賃値上げが行われたのでありますが、そのたびごとに私どもは非常な責任を感じて参つたわけであります。ただいま国有鉄道というものが公共企業体としてできまして、そうして独立採算制をもつてやるということになつておるわけでありますが、私ども最近におけるところの国鉄実情内容がどういうふうになつておるかということを、まず今国会旁頭において国有鉄道総裁から聴取することは、本委員会としてやらねばならぬ重大な一つの問題ではないかと思うのでありますが、ただいまの予算説明のある場合に、国有鉄道総裁に出席してもらいまして、そうして国有鉄道の現況というものを説明してもらうように、委員長から通知していただいたらどうかと思います。
  11. 稻田直道

    稻田委員長 別に御異議もありますまいから、前田君の御意見を採用いたしまして、さよう国鉄総裁に申し入れまして、ここで説明いたさすようにいたします。     —————————————
  12. 稻田直道

    稻田委員長 その他御意見もありませねば、これより請願審査に入ります。これより審査を願います請願につきましては、採否の決定は後日に留保いたしますから、あらかじめ御了承をお願いしておきます。  日程第九、川口、小本間鉄道敷設請願山本猛夫紹介文書表第二二二号。岡田君かわつて説明を願います。
  13. 岡田五郎

    岡田(五)委員 川口、小本間鉄道敷設に関する請願につきまして御説明申し上げます。  本請願岩手岩手葛巻町長三浦藤兵衛外二千五百名の熱烈なる請願によるものであります。その要点は、岩手川口村より同郡の御堂村、葛巻町、江刈村を経て、下閉伊郡小川村、岩泉町、小本村に至る間に鉄道路線を敷設していただきたいというのであります。  本路線沿線にある資源のおもなものは、小川村における石炭、並びにこれと並産いたしております耐火粘土であります。この搬出の目的だけでも鉄道敷設の価値は十分にあります。現に大正末期小川村より小鳥谷駅に至る岩手炭鉱鉄道計画され、現実に工事が進められましたが、財界の変動のために中止となりまして今日に至つておるのであります。その他の地下資源といたしましてはマンガン、金、銅鉱等各所にあります。  次に重要な資源林産物でありまして、この地方全国有数木炭生産地であり、これはトラック輸送では間に合わないのであります。沿線至るところ滞貨の山をなしておる現状であります。  右のような資源開発のために、また地方文化進展のため、ぜひ御審議、御採択あらんことを希望いたす次第でございます。
  14. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 本件のうち、川口小本間の鉄道につきましては、川口から葛巻に至る間は予定線なつておりません。東北本線小鳥谷から小本に至る間が敷設法予定線なつております。そのために川口葛巻間については利用調査にとどまつておりますが、小鳥谷小本間、特に浅内に至ります間は相当の狭隘河岸を通つておりますために、工事量は相当に大きくなる見込でございます。特に国境なつております国境峠附近には、約二キロに及ぶ道もできるのではないかというふうに設計上なつております。現在建設線は、御承知のようにいろいろな事情で全面的に中止をいたしております関係で、本線を急速に実現することは困難ではないか、かように存じております。  なお小本線延長請願の件につきましては、現在茂市から宇津野までは開業しておりまして、この地方資源線といたしまして、小本線延長すべしという要望は非常に強いように考えられております。特に岩手窯業中心といたしましての耐火粘土につきましては、またほかの方面においても非常に要望が強いのでございます。この生産計画に対しましては、通産省の方においてもまだ決定的な結論を実は得ておらないと、いうようになつておりまして、もしもその関係がはつきりいたしまして、将来耐火れんがを輸入にまつか、あるいはここの国産品でやるかというようなことが明確になつて参りましたら、小本線延長につきましては割合近い将来において実現可能ではなかろうか、かように存じております。
  15. 岡田五郎

    岡田(五)委員 この小本線につきましては戦争中から、もと運輸省におきましても非常に力を注いでおられたかのように承知いたしているのであります。この沿線重要物資につきましては、単なる戦争中における軍需物資という観点からだけでもなく、戦後における産業復興の面におきましても、私は非常に重要な物資であると考えるのであります。過去の経過から、また現在の経済復興の面からいたしまして、ぜひ早急にこれが実現に御手配くださらんことを特にお願い申し上げる次第であります。ことに今回国有鉄道法改正に基きまして、鉄道債券の発行も可能のように法律的にはなつているのであります。かような見地からいたしまして、資金的の面につきましても特段の御手配をお願い申し上げる次第であります。     —————————————
  16. 稻田直道

    稻田委員長 日程第一一、荒屋新町駅から浄法寺町、御返地村を経て東北本線に接続する間に鉄道敷設請願山本猛夫紹介女文書表第二三三号岡田君。
  17. 岡田五郎

    岡田(五)委員 本請願は、二戸郡浄法寺町長小田島勇三外四名の関係町村長より提出されたものであります。その要旨は、花輪線荒廃新町駅より二百郡浄法寺町及び御返地村を経て、東北本線に接続する、その間約三十六キロの鉄道路線を敷設していただきたいというのであります。  本計画路線は、大体におきまして平坦地のみを経由いたしておりまして、花輪線東北線を結び、この沿線山林地帯で約五万町歩に及ぶ豊富な山林資源を有しているのであります。用材、薪炭は非常に多量に産出いたします。ことに木炭は県下まれに見る生産地であります。また畜産、果樹、うるし液等生産においても有名でありまして、畜産南部馬として、うるし液は浄法寺うるしとして、全国にその名をうたわれているのであります。さらにこの地方は天然の風光に恵まれておりまして、現在八幡平を中心とする国立公園計画が進んでおるような次第であります。どうか右事情を十分御賢察くださいまして、御審議の上、御採択あらんことを希望いたす次第でございます。
  18. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 ただいま御説明がありましたように、この区間は地形といたしましては割合に急峻でないようになつております。そのために地方資源開発とか、あるいは輸送計画上の観点から、一時建設費予算に計上された路線でございますけれども、その後御承知のような事情で削除された線路でございます。そういう路線が五百数十キロにわたつておる現在、急速にこの線をやることはやや困難ではなかろうかと存じておりますが、片一方において東北本線勾配改良その他の点ともにらみ合せて、ここもまた一つ系絡候補地として考えられておりますので、今後なおよく研究の上、そういつた方面からまた実現可能ならば、できるだけ御期待に沿うように努力いたしたい、かように存じております。     —————————————
  19. 稻田直道

  20. 岡田五郎

    岡田(五)委員 本請願艦泉町長中村半二郎外六名の提出になつておるのでありますが、さきに起工半ばにいたしまして一時中止なつておりまする小本線延長敷設工事を、ぜひ実施していただきたいというのが請願の趣旨でございます。  従来当地方日本有数耐火粘土石炭生産地でありまして、さらに加えて金、銅鉱、大理石、マンガン等地下資源を豊富に藏し、さらに林産物は千古斧鉞を入れざる約四万余町歩に及ぶ森林資源を有しておるのでありまして、現今その生産物中、移出単板製品、木材、木灰の品質並びに生産は、全国随一と称されております。この路線の開通は延びて花釜線と直結し、また将来三陸沿岸鉄道と結び、並びに東北本線川口方面に通ずる路線と結びまする、重大なる使命を有する中枢路線であると確信いたしておるのであります。どうか右事情御勘案の上、何とぞ御審議、御採択あらんことを希望いたす次第であります。
  21. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 先ほど日程一二と一三を一緒に御返答申し上げまして、たいへん失礼いたしました。先ほど申し上げましたように、この小本線につきましては資源開発だとか、輸送系路観点から、昭和十一年の六十九議会において建設費に計上せられました路線でありまして、戦時中もこの路線につきましては、先ほど御説明がありましたように運輸省といたしましても非常に力を入れた線路でございます。その後種々の経済的の変動等のために、宇津野まで開業いたしまして、現在その先はそのまま中止なつております。われわれがこれを資源線として一番重大に考えておりますのは、先ほど申しましたように岩手炭鉱のいわゆるシヤモツトれんがでございまして、このれんがは鉄鋼業その他にとつて必要欠くべからざるのであるというようなことと、その生産量に対する見通しがはつきりいたしましたならば、この宇津野から浅内に至る区間につきましては、運輸省といたしましては近き将来それと同時に着工いたしたい、かように考えておる次第でございます。なお浅内から小木に至る二十三キロの残りの区間につきましては、ただいまの情勢におきましては早急に実施することは困難ではなかろうか、かように考えておる次第でございます。     —————————————
  22. 稻田直道

    稻田委員長 日程第一三、小鳥谷駅、小本港間鉄道敷設請願山本猛夫紹介文書表第二三五号。岡田君。
  23. 岡田五郎

    岡田(五)委員 本請願は、岩手県二戸郡小島谷村長の高屋敷與五郎外十名の関係町村長から提出いたしたのでありますが、その請願の結果は、東北本線小鳥谷駅より二戸郡姉帯村、田部村、岩手郡蔦巻町、江刈村、下閉伊郡小川村、大川村、岩泉町を経て小本港に通ずる鉄道を、敷設していただきたいというのでございます。  該線は古く大正十五年以来、しばしば政府買上げ予定線に選ばれまして、昭和三年度は買上げ予定線の第一位として、政府より発表されたことがあるのであります。本鉄道が貫通いたしますると、長く僻地として閑却されておりました各種産業は、旱天に慈雨を得たるがごとく簇生繁栄して参りまして、ことに森林産物等はわが国の最盛の林産地となりまして、また炭田の大規模なる採炭事業も開始せられ、常盤炭田のまさに尽きんとしている今日におきまして、本土首位の炭業地となる見込みであります。ひいては国家産業の一大飛躍となりまして、戦後産業の復興に益するところがはかり知れないものがあると信ずるのであります。どうか右事情を御賢察の上、御審議、御採択あらんことを希望いたす次第であります。
  24. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 本区間は鉄道敷設法の予定路線なつておりまして、先ほど御請願のございました川口小本間の鉄道葛巻において合致する路線でございまして、いろいろ御説明のございましたような資源なり、あるいは地方開発なり、輸送系路上から、有望な路線一つでございますけれども、御承知のようにこの附近は非常に急峻なところでございまして、土工量も相当に多いばかりでなく、数多くの隧道とか橋梁とかができる見込みであります。前から申しておりますように、いろいろの事情から建設線の問題はほとんど中止なつておりますような現状におきまして、従来着手いたしておりませんでしたこの区間についての建設を早急開始するということは、今のところ困難でなかろうか、かように存ずる次第でございます。     —————————————
  25. 稻田直道

    稻田委員長 日程第一、山川枕崎間鉄道敷設請願井上知治紹介文書表第六号、井上知治。——いなければ岡田君。
  26. 岡田五郎

    岡田(五)委員 本請願の要旨は、鹿児島県山川、枕崎両港は、近海及び遠洋漁業の根拠地であります。同区間一帯は、農林産物に富みまして保健及び観光地帯としてもすぐれておるにかかわりませず、輸送機関といたしましては、わずかに国営バスが通つているばかりであります。しかもその回数が、非常に少いために、物資の輸送はもとより、女、子供たちの乗車にすら、多大の困難を来しておるような現状であります。ついては先ほど申し上げました両区間にすみやかに新しく鉄道を敷設して、輸送力の増強並びに国土の開発のために資していただきたい、かように考える次第であります。どうか右事情をよく御賢察の上、御審議、御採択あらんことをお願い申し上げる次第であります。
  27. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 本区間も鉄道敷設法の予定線にはなつております。今御説明がございましたように、附近には鉱産物あるいは農産物が相当に産出されるようでございますし、なお地形は所々に丘陵もございますけれども工事といたしまして、相当な障害になる区間はないように存ぜられますけれども、毎々申し上げておりますような事情で、やはり早急実施は困難でなかろうか、かように考える次第でございます。     —————————————
  28. 稻田直道

    稻田委員長 日程第二、納内芦別間鉄道敷設請願林好次紹介文書表第二三号。紹介議員林好次君。——いなければ岡町君。
  29. 岡田五郎

    岡田(五)委員 北海道芦別炭鉱の無尽蔵というべき豊富な石炭を、道内主要工業都市、ひいては内地に輸送しようとするための納内、芦別間の鉄道敷設は、いまだに実施されていないのでありますが、同鉄道の通過地は、いずれも平坦地でありまして、工事が容易である上に、開通後のわが国産業に及ぼす重大な影響を考慮いたされまして、ぜひすみやかに同鉄道の敷設を促進せられんことをお願い申し上げる次第であります。
  30. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 この納内、芦別間の鉄道につきましては、実は予定線にもなつておりません。かつて昭和十六年調査いたしましたことがございます。経過地はお話のございましたように、割合にゆるやかな山間部でございますけれども、途中で御承知のように空知川と石狩川という大河川を横切りますために、相当大きい橋梁ができる見込みでございます。それやこれやの理由から、現在これを早急実施することは困難でなかろうか、かように存ぜられる次第でございます。     —————————————
  31. 稻田直道

    稻田委員長 日程第四、五条新宮間鉄道敷設促進請願前田正男君外二者紹介文書表第一三〇号。紹介議員前田正雄君——いなければ岡田君。
  32. 岡田五郎

    岡田(五)委員 本請願の要旨は、御承知の和歌山線の五条駅から、紀州の新宮に至る紀伊半島縦断の鉄道でありますが、いわゆる五新鉄道と称せられまして、一部着工をせられておるのでありますが、戦争のため一時中止せられて現在に及んでおる次第であります。同沿線は、御承知の古野木材の産地でありまして、薪炭その他あらゆる重要地下資源を有する土地であります。また観光の好適地でもあります。しかるに鉄道が敷設せられないために、現在これらの資源輸送並びに住民の交通は、わずかに自動車に依存しておる状態でございます。どうか右事情を御賢祭の上、すみやかに同区間の鉄道の敷設の残工事を実施せられんことをお願い申し上げる次第であります。
  33. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 この五条、新宮間の百二十キロの経過地点は、御承知のように関西におきまして唯一の未開発地帯だということができるのでございまして、地方開発上、あるいは国土計画的な見地からも、この路線はそういう面からすれば非常に有望な路線ではなかろうか、かように存ぜられます。しかしながら地形は至つて急峻でございまして、先ほどお話にもありましたように、一部五条、阪本間は着工いたしましたけれども、一部六キロの区間を完了いたしまして中止なつております。近年十津川の電力開発問題もますますクローズ・アツプされて来ておりますので、あるいはそういう画とからみ合せまして、国主総合開発的に考える時期も来るのではなかろうか、こう存じておりますけれども、資金その他の点で早急実施することはいささか困難ではなかろうか、かように存ぜられる次第でございます。     —————————————
  34. 稻田直道

    稻田委員長 日程第五、安城駅から碧南市に至る国鉄引込線敷設請願千賀康治君外一名紹介文書表一五九号。紹介議員千賀康治君。——いなければ岡田君。
  35. 岡田五郎

    岡田(五)委員 この請願の要旨は、愛知県碧南地方は三河土器その他鉄工、醸造、織物、農産物等の生産地であります。なお商港としての新川港、漁港として大浜港がありまして、これら貨物の移出入は常に頻繁でございます。名古屋鉄道の三河線のみでは、現在滞貨、か多くなつて来まして、非常に支障を来しておるのであります。ついては国鉄安城駅から碧南市に至る引込線を、ぜひ事情を御賢察の上敷設していただきたい、かようにお願い申し上げる次第でございます。
  36. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 本件につきましては、今お話の、ございましたように三河鉄道においてここまで入つておりますが、非常に滞貨があるというようなお話しでありまして、実はその状況につきましては今のところまだデーターがそろつておりませんので、御返答はできかねますが、もしもそういう実情でありましたら、この三河鉄道を強化したらよいのか、あるいは御請願の趣旨に沿つて、こちらに国有鉄道を敷かせるようにした方がよいかについては、今後十分調査いたしまして結論を得たいと考えております。     —————————————
  37. 稻田直道

    稻田委員長 日程第六、辺富内線路線一部変更並びに敷設工事再開請願篠田弘作君外一名紹介文書表第一六一号。紹介議員がおりませんから、岡田君。
  38. 岡田五郎

    岡田(五)委員 請願の要旨は、北海道日高本線の鵡川駅から富内訳を経まして根室本線御影駅または十勝清水駅に連絡します鉄道は、北海道東部地方と室蘭市並びに函館市を最短距離に結びまして、かつ冬季雪害のない既定路線ではありますが、途中の難関である日振トンネル工事に逢着いたしまして、遂に工事中止に至つた次第であります。ついてはこの路線の一部を変更いたしまして日高線富川駅を起点として日高に通じ、既定路線に連絡する工事を再開されたいというのが、本請願の趣旨であります。何とぞ有事情御賢察の上、御採択あらんことをお願い申し上げる次第であります。
  39. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 本件の御精願の趣旨によりますと、日振隧道が非常に難工事のために本線中止なつたのではないか。そのために日振隧道を避けて別のルートを選定してやつてはどうかというような御趣旨にも解されるのでございますが、日振隧道はすでに八〇%は完了しておりまして、地質が悪いと申しましても、現在国有鉄道が持つておりまする技術水準をもつてしては、割合に易々たる隧道工事ではなかろうかというように存ぜられるのでありまして、ルート変更の点につきましては、さしあたりその必要性はないのではなかろうかと思われます。ただ本線はお話のように函館から根室方面に通じまする最短輸送路でございまして、本線の使命は北海道にとりまして輸送計画上からも非常に重要な路線だと考えられる次第でございますが、前々から申し上げておりますような資金の面、あるいはいろいろな面からの指導の方針もございまして、中止なつておるような次第でございますので、その点十分御了承願いたいと考える次第でございます。     —————————————
  40. 稻田直道

    稻田委員長 日程第七、大糸線全通促進請願小川平二紹介、第一九八号。紹介議員小川平二君。かわつて岡田君。
  41. 岡田五郎

    岡田(五)委員 大糸線は御承知のように表日本と裏日本を結ぶ最短距離でありますが、戦争のためにこの計画はわずか中土、小滝間の十七キロを残したままになつて、中止なつておるのであります。昭和二十二年度にその予算が計上されましたが、諸種の事情より実施に至らなかつたような過去の経過を持つておるのでございます。ついてはここでいろいろ申し上げるまでもなく、地方民はぜひこれが開通を熱望いたしておるのでありまして、どうか右事情御賢察の上、すみやかに裏日本と表日本をつなぐこの大糸線の全通を促進されんことを希望いたします。
  42. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 大糸線につきましては、ただいま御説明のあつた通りでございまして中土、小滝間十七キロ七分を残しまして、糸井川と松本を結ぶ百五キロの区間はできております。なおこの区間につきましても、土工工事は相当進捗いたしたのでございますが、その後手を入れておりませんために、現在は相当破壊されておるのではないかと存じております。このような資源開発線につきましては、われわれといたしましては相当早い時期に着工いたしたいと考えております。諸般の事情が先ほどから申し上げておるような事情で、中止のやむなきに至つておるような次第でございますから、この点お含みの上、至急再開ということについてはやや困難でなかろうかと存ぜられる次第でございます。
  43. 岡田五郎

    岡田(五)委員 今までずいぶん各地から鉄道建設の請願がございまして国鉄においても、運輸省においても、その請願の趣旨は重要なり、かように認定されておる線もあるかのように承つておつたのであります。いろいろ御説明の末尾には、諸種の事情よりしてこれが新線建設はできない。こういうような御結論を下されておるようでございまするが、諸種の事情というのはどういう事情でありまするか。お漏らし願いまするならば非常にけつこうだと思うのであります。ただ単に日本の国土開発経済復興、失業救済、こういうような樹において新設、建設が必要であるにもかかわらず、予算的処置が講ぜられないのであるか。予算的処置は講じようと思えば講ぜられるのであるが、その他の事情によつてこれが建設できないのであるかどうか。その辺のところをもし御説明をいただきますると、今後の請願を御審議願う上においても、また請願いたします上においても、非常に参考になるかと思うのであります。簡単でけつこうでありますから、事情をお話願いたいと思います。
  44. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 ただいまの御質問につきましては、関係方面とのことがございますので、速記の点は御勘弁を願いまして、御説明申し上げたいと存じます。
  45. 稻田直道

    稻田委員長 速記をとめて。     〔速記中止
  46. 稻田直道

    稻田委員長 速記を始めて。  日程第八、隼人大泊間鉄道敷設促進請願前田郁紹介、第二一八号、紹介議員前田郁君にかわりまして岡田君。
  47. 岡田五郎

    岡田(五)委員 本請願の要旨は、鹿児島大隅地方は、全国有数の未開発宝庫として、林産、農産、畜産、水産等の重要資源を無尽蔵に包蔵しておるのであります。ついては同地方開発計画の先驅として地方民は多年隼人、大泊間の鉄道敷設要望しておるのであります。日豊線隼人駅から古江線古江駅を接続する鉄道、及び古江線高須駅から根占町川北経由佐多町大泊に通ずる鉄道を、ぜひ敷設促進せられんことを希望申し上げる次第であります。
  48. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 本線のうち隼人、川北間は、鉄道敷設法予定線なつております。残りの川北、大泊間約二十六キロは予定線外でございます。沿線は農水産及び林産資源が相当に出るように調査されておりますので、やはり有望の路線だとは存ぜられますが、先ほどお話しましたような理由から、早急実施は困難ではなかろうか、かように考えられております。なお本線の古江、隼人間という所には、国営自動車も開通しており、旅客貨物の面はそういう面で一応御便宜をおはかりしておるような実情でございます。     —————————————
  49. 稻田直道

    稻田委員長 日程第一〇、大垣赤坂間鉄道久瀬村まで延長請願紹介議員木村公平君、第二二九号、木村君。——かわりまして岡田君。
  50. 岡田五郎

    岡田(五)委員 大垣、赤坂間の鉄道を、揖斐郡久瀬村まで延長いたしますれば、地下埋蔵資源開発、農林産物物及び必需物資の運搬、遊覧客の誘致等、沿線地方の利益は非常に大きいのであります。どうか右事情御賢察の上、地方民多年の要望を御採択あらんことを希望申し上げる次第であります。
  51. 宮澤吉弘

    宮澤説明員 本請願につきましては、鉄道敷設法の予定線には入つておりません。現在入つておりますいわゆる垂井線と並行路線の、ように考えられますし、また揖斐までは私鉄も入つているところでございますので、調査も不十分ではございますけれども、その必要性の点でもなお考究すべき余地があるのではなかろうかと考えますので、この点今後の問題としていただきたい、かように応ずる次第でございます。
  52. 稻田直道

    稻田委員長 時間も大分経過いたしておりますので、残余の日程はこれを延期いたしまして、本日はこれをもつて、散会いたします。  まことに長時間御苦労さまでした。次会は公報をもつてお知らせいたします。     午後零時四十一分散会