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1949-11-16 第6回国会 参議院 予算委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年十一月十六日(水曜日)    午後一時十五分開会   —————————————  委員氏名    委員長     黒川 武雄君    理事      内村 清次君    理事      飯田精太郎君    理事      島村 軍次君    理事      田村 文吉君    理事      中西  功君    理事      木村禧八郎君            岩崎正三郎君            木下 源吾君            齋  武雄君            波多野 鼎君            森下 政一君            山下 義信君            岡田喜久治君            小串 清一君            西川 昌夫君            西川甚五郎君           橋本萬右衞門君            一松 政二君            深水 六郎君            中川 幸平君            岩木 哲夫君           尾形六郎兵衞君            小畑 哲夫君            小杉 繁安君            櫻内 辰郎君            高橋  啓君            仲子  隆君            深川タマヱ君            藤森 眞治君            井上なつゑ君            西郷吉之助君            新谷寅三郎君            高橋龍太郎君            伊達源一郎君            玉置吉之丞君            久松 定武君            帆足  計君            堀越 儀郎君            松村眞一郎君            池田 恒雄君            栗山 良夫君            岩男 仁藏君            小川 友三君   —————————————   委員の異動 十月二十五日(火曜日)委員小串清一 君・中西功君・一松政二君・山下義信 君及び橋本萬右衞門辞任につき、補 欠として、平岡市三君・岩間正男君・ 田口政五郎君及び城義臣君を議長にお いて指名した。 十一月八日(火曜日)議長において寺 尾博君を委員に指名した。 十一月八日(火曜日)委員新谷寅三郎 君及び齋武雄辞任につき、補欠とし て、尾崎行輝君・岡田宗司君及び田中 利勝君を議長において指名した。 十一月九日(水曜日)委員島村軍次辞任した。 十一月十四日(月曜日)委員尾形六郎 兵衞辞任につき、補欠として藤野繁 雄君及び油井賢太郎君を議長におい て、指名した。 十一月十五日(火曜日)委員油井賢太 郎君辞任した。   —————————————   本日の会議に付した事件 ○昭和二十四年度一般会計予算補正  (第一号)(内閣送付) ○昭和二十四年度特別会計予算補正  (特第一号)(内閣送付) ○昭和二十四年度政府関係機関予算補  正(機第一号)(内閣送付) ○理事辞任の件   —————————————
  2. 黒川武雄

    委員長黒川武雄君) 只今より予算委員会開会いたします。今日は大蔵大臣より昭和二十四年度補正予算について説明を求めます。
  3. 池田勇人

    ○国務大臣池田勇人君) 昭和二十四年度補正予算の大綱につきましては、昨日の本会議におきまして説明いたしましたが、予算委員会の御審議をお願いいたすにつきまして、改めて御説明申上げます。  政府は今回シヤウプ勧告の趣旨に則りまして、国民負担の一部の軽減を本年度内において実現いたしますと共に、本年度予算成立後の諸種の事情に基きまして、公共事業費失業対策費地方配付税配付金の増額、その他必要止むを得ない使途に充てるために、所要の予算措置を講ずることといたしまして、一般会計特別会計及び政府関係機関予算補正することといたしました。その財源に充当いたしました、主なものは、かねて懸案となつておりました価格調整費大幅制減による不用額、前年度剩余金租税自然増收等によつたものであります。  先ず一般会計予算補正(第一号)について申上げます。  一般会計予算補正内訳は、歳入におきまして追加額七百七十八億五千八百余万円、修正減少額四百十四億七千九百余万円、差引補正増加額三百六十二億七千八百余万円。  歳出におきましては、追加額六百八十六億千百余万円、修正増加額一億三千二百余万円、修正減少額三百二十三億六千四百余万円、差引補正増加額三百六十三億七千八百余万円でありまして、この補正の結果、昭和二十四年度一般会計予算総額は、歳入七千四百十三億千二百余万円、歳出七千四百十億四千六百余万円と相成る次第であります。  次に補正予算内容についてその主なるものを説明いたします。  先ず歳出増加額は、公共事業費増加百六億六千万円、その内訳は、災害復旧費八十五億円、一般公共事業費六億六千万円、新制中学校舍建築費補助十五億円、失業対策事業費増加八億五千万円、地方配付税配付金増加九十億円、薪炭需給調節特別会計へ繰入五十四億七千万円、食糧管理特別会計へ繰入百七十億九千三百万円、失業保険特別会計へ失業保険金給付財源繰入八億五千八百余万円、郵政事業特別会計收入補填財源繰入四億千二百余万円、日本国有鉄道收入補填財源貸付金三十億五千二百余万円、船舶運営会補助増加二十八億四百余万円、国民金融公庫出資金五億円、肥料配給公団及び油糧配給公団出資金四十二億九千四百万円、私立学校建物戰災及び震災復旧費貸付金一億二千四百余万円、更生資金貸付金二億円、行政整理に伴う恩給の増加三億五千余万円等でありまして、歳出減少額価格調整費減少二百三十億円、うち安定帶物資に関する分百二十八億五千百万円、輸入物資に関する分百一億四千九百万円、大蔵省証券発行割引差額減少四億三千二百余万円、引揚人員予定より減少による同胞引揚費減少十億一千四百余万円、その他既定経費節約三億七千九百余万円と相成つております。  次に歳入予算補正内訳は、税制改正による減税額二百億二百万円、租税自然増收見込額二百十三億千二百万円、差引租税收入増加額十三億一千万円、その他官有財産拂下代増加十四億九千余万円、復興金融金庫納付金増加五十億円、価格差益納付金増加三十五億円、其の他雑收入増加十二億三千四百余万円、煙草及びアルコール專売益金減少十五億千四百余万円、前年度剩余金受入二百六億五千百余万円であります。  次に特別会計補正予算(特第一号)は、今回新たに設置いたすこととなりました外国為替輸出金融補償の二特別会計と、地方配付税配付金外十六特別会計に関するものでありまして、いずれも本予算成立後生じました諸般の事情によりまして必要止むを得ない予算措置、又は一般会計予算補正伴つて補正をいたす必要が生じましたものでありまして、その補正総額は、歳入増加額千三百八十七億千百余万円、歳出増加額千三百四十六億千六百余万円でありまして、この補正の結果、本年度特別会計歳入歳出予算は、歳入二兆三千三百四十八億九千五百余万円、歳出二兆三千十八億四千六百余万円と相成ります。  次に政府関係機関予算補正(機第一号)は、本年六月より政府関係機関となりました日本專売公社及び日本国有鉄道に関しまするもの及び価格調整公団外公団復興金融金庫国民金融公庫並びに船舶運営会に関するものでありまして、海陸貨物運賃改訂輸入食糧数量増加米価改訂、その他必要止むを得ない事情のために予算措置を講ずることといたしましたものであります。  以上を以て昭和二十四年度補正予算説明といたします。尚詳細は政府委員をして説明いたさせます。何とぞ御審議をお願いいたす次第でございます。
  4. 黒川武雄

    委員長黒川武雄君) 大蔵大臣に対する質問は後日に讓りたいと思います。
  5. 河野一之

    政府委員河野一之君) 大蔵大臣の御説明に対しまして、補足して申上げます。  今度提出いたしました補正予算明年度予算と一体となつ予算でありまして、明年一月からすべての政策を統一して行うというような関係に相立つているわけであります。即ち、賃金の問題、米価の問題、運賃の問題、減税の問題、或いは又生計費の問題というようなものが、同時にスタートするというような関係に相成つております。  先ず運賃の問題につきましては、明年一月から陸上貨物運賃を八〇%引上げをいたします。海上につきまして、は、これに相呼応いたしまして九三%程度引上げをいたします。  それからこれによる物価影響もあるのでありますが、その外に食糧の問題でありますが、食糧価格は十一月から一五六・二四というパリティで計算いたしまして、生産者価格が四千四百円程度と相成ります。そういたしまして消費者価格は明年の一月一日から上るわけでありますが、それにつきましては、一月から十二月までの間消費者価格を動かさないという建前で、二十五年における麦、米の価格というものを一応想定いたしまして、大体夏作については一六〇程度パリティ、秋作については一六七、八程度のパリテイで生産者価格を想定いたしまして、これをペイするように消費者価格を定めているのであります。消費者価格は一一%程度一月から上りまして、現在十キロ当り四百五円のものが、四百五十円程度に相成る予定であります。  こうして物価運賃及び米価値上りによります生計費等への影響物価への影響というものは、減税によつて吸收するのでありまして、例えて申しますれば、織物消費税及び取引高税撤廃によりまして生計費への影響が緩和されます。又一般物価につきましても、取引高税撤廃によりまして、運賃値上りというものも或る程度吸收するというような建前で、この予算を組んでいる次第であります。  昭和二十五年度予算につきましては、大体枠が決まりまして、総額は大体六千六百億円程度租税收入は四千四百五十億円程度というふうに現在のところ考えております。大体の内容は決定いたしましたものの、細部の折衝において未だ纏まりませんところがありますので、詳細を申上げるまでに至らんことを御了承をお願いいたしたいと思います。  今回提出いたしました補正予算は、一般会計特別会計及び政府関係機関の三種類でございますが、これはお手許に差上げました書類で御覽頂きたいと思うのでありますが、勿論一番重要なのは一般会計でありまして、この関係特別会計及び政府関係機関にお互いに関渉し合つておるというような関係なつておりますので、一般会計から先ず申上げたいと存ずるのであります。お手許に一枚紙の分が行つておると存ずるのでありますが、これで便宜説明させて頂きます。  先ず歳出の方でございますが、公共事業費増加公共事業費は今年度五百億円でありますが、これに対して百六億六千万円という追加でございます。先ずその内訳が、災害復旧費八十五億円、その次の一般公共事業費六億六千万円でございますが、そのうち五億円は都市の街路事業でございます。一億六千万円は引揚者住宅の改修、補修といつたような経費であります。公共事業費営繕関係で計上いたしますものは、一件当り百万円以上のものになつておりまするので、そういつた住宅補修関係経費で百万円以上のものが公共事業費に計上されております。買收であるとか、或いは百万円以下であるとかいうようなものにつきましては、別途厚生省予算引揚民対策費としてあるのでありまして、両方合計いたしますと四億二千三百万円ということになるのでありまして、四億二千三百万円から一億六千万円を引きました額が厚生省の方にあるわけでございます。その次はいろいろ問題のありました六・三制の分でありますが、十五億でありまして、大体三千教室程度に相成ろうかと存じております。  それから失業対策事業費増加でありますが、これは最近における失業者状況に鑑みまして、最近二万人程度失業救済事業をやつたのでありますが、これが今後相当殖えても、大体倍程度殖えても、この金で賄い得るようにということでこの経費を計上した次第でございます。  地方配付税配付金でありますが、これは当初予算に五百七十七億円計上いたしてありましたものを、最近における災害の問題とか、或いは地方財政実情等に鑑みまして、この金額増加計上いたした次第でございます。  その次の特別会計及び政府関係機関繰入でありますが、そのうちの先ず第一の輸出金融補償特別会計でありますが、これは今回創設いたしました特別会計でありまして、十二月一日から開始せられるという予定予算は組んでおりますが、これも近く法律案が出る予定なつております。これは任意保險でございまして、大体現在の輸出関係の七〇%程度が入るものであろう、貸付金額は大体七〇%程度に相成るのではないか、加入率も大体七〇%程度として、補償料は千分の二・五でありまして、十一月以降貿易の輸出金額を四百六十八億円といたしまして、今言つたような方法で計算いたしまして、五千九百万円の補償料收入特別会計に計上いたしております。この五億として入れます分は同会計運転資金というような関係に相成つております。それから農業共済再保險特別会計繰入でありますが、これは三つ程事項がございまして、蚕繭共済即ち生糸の関係保險料というものは、從来農民の外に消費者公定価格で以て負担して置くという制度でありましたが、今回公定価格撤廃に伴いまして、一般会計からその公定価格に込められておつた保險料分を負担するというのが第一点、第二点は家畜共済関係保險料の二分の一を国において負担するという問題が第二点であります。第三点は麦の関係で、共済保險金支拂不足するという関係になりますので、それを繰入れる次第でございます。次に薪炭需給特別会計繰入でありますが、これは御存じ通り薪炭会計における赤字の繰入れということに相成つております。薪炭会計における赤字はなかなか掴みにくいのでありますが、差当りこの程度のもので入れて置くという考え方でございます。精算の結果でありませんと真の赤字の額は決定しないわけでございます。その次は自作農創設特別会計繰入でありますが、これはこの事務を勧銀がやつているのでありますが、即ち代金の支拂証券交付というものを勧銀がやつておりますが、その勧銀に対する手数料の増加であります。市町村も一部やつておりますが、市町村に対する交付金増加從来金額の何%ということでやつておりましたものを件数主義に直したといつたような関係でありまして、非常に零細な金額のものが殖えましたので、金額に対するパーセンテージではなかなか示しにくいという事情があるわけであります。その外に元の地主でありましたものに金を渡すわけでありますが、不在であるといつたような関係で供託する分もございます。  それから次の食糧管理特別会計でありますが、これが今年度予算の大きな問題でありまして、先程申上げましたように、米の価格が上るということの外に、当初二百三十万トンと予定いたしておりました輸入食糧が二百九十万四千トンというふうに殖えて参りまするので、運転資金がこの程度不足するわけであります。今年度食糧輸入は三百十五万五千トンでありますが、そのうち三十五万一千トンというものが大豆でありまして、食糧といたしましては二百九十万四千トンということに相成ります。  それからその次に郵政事業特別会計繰入でありますが、これは石炭手当寒冷地手当の繰入でございます。  失業保險特別会計繰入は最近における失業者状況等に顧みまして、失業保險金増加いたしましたので、その分の三分の一を国家が負担する、一般会計が負担するという関係に相成つておりますので、これを繰入れるわけでございます。  次に国民金融公庫出資金でありますが、これはお手許の数字の二億となつておりましたのは、これは五億の間違いでございます。ミス・プリントでございます。総計には変りございませんが、五億円、これは国民金融公庫生業資金貸付金に対して、国が出資をしてその資金を使つているわけでございます。  公団出資金でありますが、これは肥料公団油糧公団であります。油糧というのは油でございます。肥料公団が三十三億七千八百万円、それから油糧公団が十億一千六百万円、これはいずれも年度内における運転資金不足を補なうわけでございます。  その次の国有鉄道貸付金三十億五千二百万円でありますが、このうち二十億程度は真の赤字であります。鉄道会計におきましては、旅客の收入が思わしくありませんで、相当の赤字が出るのであります。このままに放つて置きますれば出るのでありますが、今回八割上げましても、尚この程度金額不足するわけであります。残りの十億円程度のものが石炭手当及び寒冷地手当でございます。  それから船舶運営会補助でありますが、船舶運営会補助は当初三百万トン程度予定しておりました外航收入が半減いたしますのと、他方石炭補給金撤廃せられました関係によりまして、九割三分一月から上げるのでありますが、この程度金額不足いたしますので、一般会計から入れるわけでございます。  その次は価格調整費でございますが、価格調整費は当初予算に二千二十二億というものが計上され、てあつたのでありますが、これが二百三十億減少いたします。  この機会におきまして前回予算を御審議頂きました以後におきましての価格の問題につきまして申上げまするならば、先ず石炭の問題でありますが、石炭につきましては六月にガス、コークス向け補給金廃止いたしております。七月にコークスを三〇%値上げをいたしております。それから八月十五日に鉄鋼肥料ソーダ等特定産業石炭補給金撤廃いたしております。九月十五日に配炭公団廃止と同時でありますが、船舶運営会に対するいわゆるバンカーの補給金を止めております。現在残つておりますのは、輸入石炭のうち鉄鋼用の分だけでありまして、これが九月の二日に從来のものの一〇%アップ、十二月から三〇%程度アップ引上げになる予定であります。  それから鉄鋼につきましては石炭を外しました結果、九月において製鋼用銑につきまして一〇〇%の値上げがありました。それから鑄物用銑につきましては七三%値上がございました。鋼材につきましては三五%の値上げでございます。十二月におきまして銑鉄につきまして二〇%程度鋼材につきまして四〇%程度値上げを考えておりまして、この価格で以て来年六月まで六ケ月間程度はこのままで行くというふうに考えております。鋼材生産は百八十万トン程度でございます。  それから銅につきましてはすでに廃止したことは御存じ通りでございます。  肥料につきましては今年生産百二十二万トン程度でありますが、明年の一月に大体二〇%程度、三月に一五%程度値上げをいたす。これは相当生産の段階において吸收せられるのでありますが、最終消費者価格においてその程度に相成ろうかと存じております。ソーダにつきましては九月の二日に四四%値上げをいたしております。大体明年四月からはなくなるというふうに考えております。但しソーダ用塩価格引上げはいたさん予定であります。  その外にちよつと申落しましたが、漁網関係におきましては、来年の六月から大体廃止をいたすというふうに考えております。  以上のような考え方でこの補給金節約額を計算いたしたのでありますが、先程大臣の御説明にもありました通り安定帶物資関係で百二十八億、端数はございますが、輸入物資関係で百一億、端数を切上げまして合計二百三十億節約になり、安定帶物資関係におきましてその内訳を申上げますならば、石炭において百八十八億減少いたします一方、鉄鋼関係で十八億程増加する。銅で十四億程減少いたします。肥料で五十五億程殖えるといつたような関係に相成つております。  以上価格調整費の御説明でありますが、その次の国債費でありまするが、国債費につきましては、大蔵省証券発行額が最近では、今まで発行いたしておりませんが、減る見込でありまして、その関係割引差額がこの程度減少するというふうに考えております。  同胞引揚費でございますが、これは当初四十六万九千人というような引揚人員予定いたしておつたのでありますが、十月末までにおきまして八万二千人の実績であります。その後二万五千人程度今月中に帰られるというふうな考え方で、勿論十二月以降はちよつとむずかしいと思いますが、十万七千人程度のことで予定いたしますとこういうような減少が立つわけであります。勿論この同胞引揚費減少を立てるにつきましては、多少のマージンをとつておりまして、例えて申しますれば、引揚者貸付金は二億というふうに考えております。住宅補修というような問題も考えておるわけであります。  雑件につきましては、これは雑務の件数に亘りますが、例えて申しますれば、私立学校貸付金が一億二千四百万円というようなもの、それから臨時国会開会に必要な経費、それから裁判費検察費不足租税拂戻金約五億円程度でありますが、その不足、それから税制改革に伴います再評価その他の関係経費一億四千万円程度、こういつた沢山の件数に亘る本当の意味の雑件でございます。  以上歳出でありますが、歳入につきましては、税法改正による租税收入減少でありますが、これは確かお手許概要というのを差上げたと思うのでありますが、二十四年度補正予算概要という厚いのがお手許に行つておりませんでしようか。それの七枚目のところに載つておるのでございます。  二十四年度租税及印紙收予算補正額表というのがございます。これで大体内訳を御了承願えるのでありますが、先ず税法改正は大体シヤウプ勧告のラインに沿つておるわけでございますが、先ず減税といたしまして源泉徴收で五十六億六千六百万円、清涼飲料税を一億七百万円、織物消費税、これは一月から撤廃いたすのでありますが二十五億九千二百万円、物品税整理二十三億八千百万円、それから取引高税撤廃が九十二億五千六百万円、合計二百億二百万円ということに相成ります。これは今申上げました通りシヤウプ勧告の筋でありますが、織物消費税取引高税撤廃は、その勧告の線に先だつてやつておるわけであります。この事情は先程申上げました通りであります。自然増收の方は、これも現行法による收入見込額の欄に計上いたしてあるのと当初予算との差額でありまして、所得税におきましては、源泉徴收で百四十九億五千万円増加でありますが、申告関係で百九十六億七千五百万円減少いたし、差引四十七億二千五百万円減少する。それから法人税は三百二十七億というような、以下細かい内訳でございます。  以上税法関係については、或いは主税局長から詳細御説明願うことといたしまして、その次の官有財産売拂代でありますが、十四億九千万円ということに相成つておりますが、これは当初予算において二十四億円程度の計上があつたのでありますが、現内閣の方針によりまして、国有財産積極的整理を図るという考え方増加計上いたした次第であります。土地、建物等で約八億円、その他は証券であります。  それからその次の地方公共団体貸付金償還金と申しますのは、これは昭和二十二年に生活補給金二・八ケ月分をやるときの財源といたしまして、地方団体に国から貸付をいたしましたその貸付金の本年度の返還の年割額でございます。  日銀納付金でありますが、これは今までの実績と今後の、今年度下半期の見込額を計上したわけでありますが、これは回收増加に伴うものであります。  それから価格差益納付金は最近における価格改訂の結果に基く差益納付金増加であります。  それから煙草でありますが、これは煙草売行き、特に高級品に対する売行きが当初予定した通りに参りませんので、この程度の益金の減少がある見込であります。  それからアルコール專売益金でありますが、これはちよつと建前変つたのでありまして、從来アルコール会計におきましては、酒のために出しまするアルコールは酒税で相当部分を加えて売つておつたのでありますが、今後は原価で売りまして税を含まない価格でやりまして、その分は別途酒税として一般会計で調整するというふうに制度変更になりましたために減少が起るわけであります。  国営競馬でありますが、国営競馬は最近馬券の売行きが余りよくないというような関係で、最近の実績を徴しまして減少を立てたわけであります。  その他はいろいろございますが、国庫指定預金の利子でありますとか、或いは少額紙幣の整理差益というようなもの、こういつたようなものであります。  それから前年度剩余金でありますが、これは二十三年度末までに確定いたしました二十三年度剩余金の二分の一を取るというものであります。残り二分の一は明年度における国債償還の財源というふうに考えておるわけであります。  それから特別会計でありますが、特別会計はこの一般会計の方針に大体則つておるのであります。これと相関渉する会計が大部分でありますが、新らしく先程申しました輸出金融補償特別会計外国為替特別会計の新設がございます。輸出金融補償内容は一部申上げたのでありますが、外国為替につきましてはもはやすでに外国為替資金でやつておるのでありますが、それを特別会計化するのでありますが、輸出入の為替の買取りを外国為替で、この会計でやるわけでございます。從来ありましたような複雑な許可制が廃止されまして、輸出については十二月から、民間の輸入については一月一日から新らしい制度のスタートがあるというふうに考えております。  見返り資金関係でありますが、見返り資金は当初千七百五十億というものを千五百億程度減少いたしております。外国為替貿易、それからいわゆる貿易関係予算の数字というものは輸出は大体五億二千万ドル、輸入は九億九千五百万ドルというような数字で考えております。この数字を基礎といたしまして予算の編成を行なつておるわけであります。  公団関係は業務取扱数量の増加と、それから一部価格改訂、例えば食糧配給公団につきましては、米価値上りといつたような関係でそういつた業務数量増加といつたようなことで増加したと申上げて差支ないと思います。  大体以上で以て御説明申上げました。又詳細につきましては御質問によりまして申上げることにいたします。
  6. 黒川武雄

    委員長黒川武雄君) 主計局長の御説明に対しまして御質問がございましたら……。
  7. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 見返り勘定の最近の收支、收支というのは物資を売つて、どのくらい金額が貯つていて、そうしてその中の運用ですね。貸付がどのくらいで、それから米穀証券が運用しておるのは幾らか、その内訳の細目について……。
  8. 河野一之

    政府委員河野一之君) それは只今手許に資料を持つておりませんので、いずれ資料で御説明を申上げた方がいいかと思います。大体現在四百億程度食糧証券に運用していると思いますが、資料を以て申上げた方がいいと思います。後程提出いたします。
  9. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 それから先程の基礎になつておる貿易計画ですね。輸入額は九億九千五百万ドル、輸出が五億二千万ドル、これは当初計画と比較いたしましてどういうふうになりますか。
  10. 河野一之

    政府委員河野一之君) これはそう異動はないのでございますが、当初は確か輸出が五億ドルというふうに考えておりました。それから輸入は九億五千万ドルというふうに考えておりました。
  11. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 そうしますと、輸入超過がそれによつて多くなるという基礎になつておるのでありますか。
  12. 河野一之

    政府委員河野一之君) そうでございます。それは輸入の分にはガリオアが入つておるわけであります。
  13. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 全体として最初の貿易計画よりも輸入超過の方が多い基礎になつている。そういうふうに解していいわけですか。
  14. 河野一之

    政府委員河野一之君) そうですね、多少多くなつております。
  15. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 それからこの外国為替の方ですが、ポンド地域に対して輸出超過が相当あるのですね。だから外貨手持というのがあるわけですが、それはどのくらいに上つておりますか。今お分りがなければ後で資料で……。
  16. 河野一之

    政府委員河野一之君) 確か千五六百万ポンドだつたと思います。
  17. 小川友三

    ○小川友三君 資料請求ですが、この一般会計歳入の方で国有財産の売拂代金の増加というところで、十四億九千万がありますが、このうち不動産を九億、あとは証券が入つておるというところですね。財産税で証券を、株券で物納させましたのが、今八十円の株券が十円ぐらいになつているのがざらにあるのでありまして、政府が持つている株券でうんと損をしておるのがありますね。これを一つ資料を出して貰いたい。それから歳入の方のその他というところで十二億の歳入がありますが、これはただ儲かつたようなさつきお話がありましたが、これも詳細に資料を出して貰いたいと思います。それからもう一つ資料を出して頂きたいのは、同胞引揚費の中で細かに資料を出して貰いたい。それから雑件の欄で四十三億というのがありますが、これも資料を出して頂きたい、こう思います。
  18. 河野一之

    政府委員河野一之君) それでは取調べまして適当の資料を提出することといたします。
  19. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 もう一つ資料として、先程速くお話があつたのでよく分らなかつたのでありますが、補給金価格調整費の資料と公定価格引上げ、それの経過を何か表みたいにして出して頂けませんか。
  20. 河野一之

    政府委員河野一之君) たびたび価格改訂と申しますか、価格調整の措置が行われましたが、そのときに幾ら出たかというような金額的な計算はちよつとむずかしいのでございますが、ただ事柄だけでございましたならばできるかと思いますが、先程申上げたところのいつ何%上げたというような程度ならば何ですが、そのときの措置で幾ら節約なつたかというようなことは、同じものが何回にもなつておりますので……事柄だけでございましたならば或いは表みたいにして……。
  21. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 品種別にですね。
  22. 河野一之

    政府委員河野一之君) はい。
  23. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 資料をお願いいたしたいのは、薪炭需給調節特別会計の、赤字、これに対する余り小さくなくてよいのですが、大体あらましの内容の資料を出して頂きたいということが一つと。食管特別会計の百七十億に対する問題につきましてもその内容につきまする資料。それから肥料油糧の公用資金、先程お話を聽きましたが、これはどういうわけで赤字でありますか、その二つの公団内容のあらましでありますが資料。それからもう一つは前年度剩余金が、これは二分の一と今承わりましたが、そうすると合計四百なんぼだと思いますが、これはどの項目、どの款目で剩余金がこんなに入つたか、このあらまし、以上の資料をお願いいたしたいと思います。
  24. 河野一之

    政府委員河野一之君) 食糧管理と肥料油糧公団のことは、これは提出の予算書で大体細かく出ておりますので、お分り願えると思います。それから前年度剩余金でありますが、これはいろいろ歳入増加もございまして、歳出不用額があつたものもございますので全部の款項目に亘りましてどこで幾らかというふうにすると非常に厖大な書類になりますので、多少内容を省略さして頂けますでしようか。
  25. 岩木哲夫

    ○岩木哲夫君 それで結構でございます。
  26. 河野一之

    政府委員河野一之君) かしこまりました。
  27. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 先程の木村委員の要求された資料に関連してですが、価格調整費廃止したために何%ずつか上げて行つたのだと思うのです、価格を。その基礎になつておる資料を出して頂きたい。こういう理由で何%上げた。例えば五%上げた、その商品の生産額その他を対照しながら材料を作つて頂きたい。
  28. 河野一之

    政府委員河野一之君) それは詳しくは物価庁の方からそういう資料を出して頂きます。
  29. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 物価庁から貰つてもいいです。
  30. 黒川武雄

    委員長黒川武雄君) 外に御質問ございませんか。
  31. 小川友三

    ○小川友三君 失業対策事業費がこれでは四万人分しか作れないのだという御説明がありましたが、もう少しこれを殖やす、というのは、歳入面で官有財産の売拂代金の面でもつと沢山の失業者が救済できないのかということを一つ参考資料を出して貰いたい。失業対策事業費という題で僅かな金額で、これでは四万人しか救えない。これは官有財産売拂代金の増加十四億でもつと増加できると思う。この点をもう少し考えて資料を出して貰いたいと思います。
  32. 河野一之

    政府委員河野一之君) ここに計上してございます失業対策と申しますのは、何と申しますか、一般の失業でありますと公共事業とか何とかで救うのですが、そういうところではいけない、例えば知識階級の人でありますとか、或いは非常に肉体的に能力のない人、或いはどぶ浚いとか、そういうような性質の失業応急事業でありまして、本当の意味の失業対策の方は、失業保險の特別会計への繰入れと、一般公共事業でできるだけ失業者生産的な方面に向けて行くという考えでおります。
  33. 小川友三

    ○小川友三君 これはどぶ浚いのことですか。
  34. 河野一之

    政府委員河野一之君) どぶ浚いということは例を申上げたので、簡單な作業できるような事業をやつておるわけであります。治山治水ですか、そういつたような多少肉体的な仕事を要するというようなものはむずかしいものですし、失業者は主として都会に溢れておりますので、主として労賃を多く使う事業、大体まあ六〇%以上労賃に支拂われるといつたような事業を失業応急事業というような認定をいたしまして、そうしてそこに失業者を失業救済の目的で、むしろ事業そのものよりは失業救済の目的でやつて行くという事業であります。併し失業救済というものはそれだけで行くものではありません。外の方の積極面と一緒になつて、失業救済になるというふうにお考え願いたいと思います。
  35. 木村禧八郎

    木村禧八郎君 それから更に復金の回收状況ですね。預金貸付回收状況の模様、それからこれは直接関係ないのですが、最近の預金利子運用の状況ですね。これは大まかでいいのですが、貸付が幾ら、現金が幾ら、そういう大まかな事項でいいのですが、この二つをお願いします。
  36. 岡田宗司

    岡田宗司君 価格補給金撤廃その他によつて物価が上りますし、又米価改訂によつて米の価格も上る。それが生計費の方へどういうふうに現われるか、或いは又ここに予定されておる減税がどういうふうに現われるか、それに関する資料を一つお願いしたいと思います。
  37. 河野一之

    政府委員河野一之君) 生計費への影響と申しますと、なかなかこれはまあむずかしいと申しますとなんでありますが、家族持と独身者というように、それから所得の階層によつていろいろ違うのでありまして、代表的なものを取つて調べて見るというふうなことで御了承願いたいと思います。
  38. 岡田宗司

    岡田宗司君 それで結構であります。
  39. 黒川武雄

    委員長黒川武雄君) 外にありませんければ、質問はこのくらいで打切りたいと思います。どなたか御質問がありませんか。それでは本日の質問はこれで打切ります。   —————————————
  40. 黒川武雄

    委員長黒川武雄君) ちよつとまだ残つておることがありますからお残り願います。  本委員理事飯田精太郎君より理事辞任の届出が出ております。許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  41. 黒川武雄

    委員長黒川武雄君) 御異議ないと認めます。それでは議員の補欠につきましては又次回に讓りたいと思います。
  42. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 補正予算案の審議のやり方をどういうふうにやりますか。分科会を設けるというようなことはやりますか。
  43. 黒川武雄

    委員長黒川武雄君) 分科会は設けないでやりましよう。又そういうことは理事会で御相談いたしましよう。
  44. 波多野鼎

    ○波多野鼎君 それから公聽会の問題とかいろいろありますから……。
  45. 黒川武雄

    委員長黒川武雄君) 追つて又理事会をいたします。  それでは本日はこれを以て閉会いたします。    午後二時四分散会  出席者は左の通り。    委員長     黒川 武雄君    理事            内村 清次君            田村 文吉君            岩間 正男君            木村禧八郎君            岩間 仁藏君    委員            岡田 宗司君            岩崎正三郎君            波多野 鼎君            城  義臣君            深水 六郎君            田口政五郎君            中川 幸平君            西川甚五郎君            平岡 市三君            岩木 哲夫君            飯田精太郎君            西郷吉之助君            伊達源一郎君            久松 定武君            堀越 儀郎君            松村眞一郎君            寺尾  博君            藤野 繁雄君            小川 友三君   国務大臣    大 蔵 大 臣 池田 勇人君   政府委員    大蔵事務官    (主計局長)  河野 一之君