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1949-11-09 第6回国会 参議院 電気通信委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年十一月九日(水曜日)    午前十時五十二分開会   —————————————   委員の異動 十月三十一日(月曜日)委員橋上保君 の辞任につき、その補欠として木檜三 四郎君を議長において選定した。 十一月八日(火曜日)委員中村正雄君 の辞任につき、その補欠として天田勝 正君を議長において選定した。   —————————————   本日の会議に付した事件 ○電気通信省所管事項に関する件   —————————————
  2. 大島定吉

    委員長(大島定吉君) 只今から電気通信常任委員会開会いたします。  請願、陳情を審議する前に先ず大臣から所管事項の御説明を伺いたいと思います。
  3. 小澤佐重喜

    國務大臣小澤佐重喜君) 所管事項につきまして先ず最初に申上げたいことは、大体御承知のように昭和二十四年度予算編成に際しましては、従来通信事実は一般会計から七十億乃至百億程度の繰入れによつて漸く収支バランスをあわせておつたのでありましたが、御承知のように経済原則並びにドツジ・ラインの強い要望によりまして、この二十四年度予算編成に当りましては、独立採算制を樹立することに決定いたしたのであります。而も当時予算編成時期におきましては第四国会、第五国会において御審議願いました電気通信省設置法並び郵政省設置法の施行によりまして、当然将来二分されることを予想されましたので、大体この独立採算制実施に当りましても将来二つ特別経済が樹立されるということを前提にして、即ち電気通信省特別会計独立採算制、それから郵政事業特別会計独立採算制と、この二つ狙いにして編成をいたしたような次第であります。ところがいろいろ細分して参りますというと、大体電気通信事業の方におきましては、何とか料金値上げをすることなく二十四年度収支バランスがとれるという見通しが付きましたので、当時いろいろ諸費の節約等によつてぎりぎり計算をいたしましたところが約四十九億の不足を生じたのであります。この四十九億の不足というものは、主として郵政事業関係不足でありましたので、ここに甚だ遺憾ではございましたが、葉書以外の郵便料金を約五割前後値上げすることによつて漸く郵政事業独立採算制を保ち得たような次第であります。こうした方向で第五国会におきましては、御承知のように郵便料金値上げ、並びに只今申上げました郵政、電通両事業予算の御審議を願つたような次第であります。その後電気通信特別会計におきましては、大体予算通りの歳入を得つつあるのでありまして、むしろ月一億乃至一億五千万円程度の黒字になつておるような現状であることは誠に喜ばしいことと存じておるような次第であります。そういうような次第でございましたが、一方二十四年度におきまする建設勘定は、見返り資金からのこれを基礎とする百二十億の公債と、それから損益勘定減価償却から得ました四十五億、それから終戦処理費からの二十五億というような大体の数字合計百九十二億の建設資金を得まして目下著々当初の計画でありまする電話個数におきましては六万七千個、それから接続電話が三万個・自働電話数千個というような計算で順調に工事を継続いたしておるような次第であります。  その次に申上げて置きたいことは、何といいましても歳出の節約を主たる目的とする国民負担の軽減を図ろうといたしまして、政府が飽くまで断行いたしました行政整理問題であります。この行政整理に際しましては、本年の三月一日の予算定員から四万八千人だけを整理するという方針決定いたされました。勿論この四万八千人というのは、当時の両省合計人員でありまして、これを電気通信省だけに分けますれば、従つてつて参りまするけれども、一応両省だけの関係考えて見ますというと、当初私が就任当時、その当時は政府におきましては行政整理を断行するという具体的な決定はいたしておりませんでしたが、当然我々はこの時期があることを予想いたしまして、先ずこういう場合においては、たとえ一人でもこの行政整理による整理者が少くするということに努力することが私の大きな任務であるということを考えましたので、二月末に各地方局において欠員があつた場合においては、欠員本省の許可なくしてはたとえ一人と雖も採用することは相成らんということを通知を出したのであります。いわゆる欠員不補充の原則を堅持いたしましたところ、幸いに各地方局の幹部は勿論のこと、第一線職員諸君も非常にこの趣旨を理解して呉れまして、私共の方針に盡力されました結果、四万八千人という大幅な整理が必要であつたのでありましたけれども、もう最後の八月十二日の当時におきましては一万一千玉百人程度でとどめ得たいということは、誠に私共も不十分ながら或る意味の満足をいたしておるような次第でございます。従いまして勿論希望退職者を除いての話でありますから、本人の意思に反する整理を敢行いたしました数は約一万一千五百人という極く最小限度のいわゆる出血でこれを済まし得たことは非常な欣快だと私は考えておるものであります。以上のような次第で、八月十二日以後非常に客観的には整理困難性ということが当時予想されておつたのでありましたが、幸いに従業員諸君は勿論のこと、一般国民諸君も我々の施策に協力されました結果、予想のような大きな支障なくしてこの行政整理を敢行し得たことは、誠に感激をいたしておるような次第であります。いよいよ九月末、即ち十月一日より新定員法実施に相成りますので、一応この定員法に基いて一切の整理を完了いたしておるのであります。併しながら先程も申上げました通り、私共といたしましてはできるだけこの犠牲者を一人でも少くするという見地から……この第一線現業局におきましては多少の凸凹があります。即ち或る局においては新定員以上のところがありまするし、或る局におきましては新定員以下のところがあります。これは将来配置転換によつて何とか犠牲者を少くして、而も定員法実施をしたいという趣旨から、そうした凸凹があつたのでありまして、その後著々と配置転換等措置を講じまして、漸次この凸凹が調整されつつありまするが、未だ全部調整されたとは申上げることができないのでありまするが、これは至急に解決をしなければならん問題でありまするから、本省初め各地方局におきましては、速かなるこれの実現を期しておるような次第であります。  更にこの二省分割の問題がありましたのでありますが、先程も一言いたしましたように、電気通信省設置法並び郵政省設置法が昨年の第四国会において議了いたしまして、更にこの本年第三次吉田内閣が成立するに当りまして、先程も一言しましたごとく、先ず行政簡素化、或いは行政整理二つの点で、大きな整理を敢行することになつたのでありましたが、この電気通信省におきましては、あの当時の設置法即ち昨年の国会において御審議願つた法律案がそのまま現実に施行されておるものと認めまして、その法案の中から行政簡素化行なつた結果、相当簡素化を行なつたような次第であります。二省分割も六月一日以降実施いたしまして、郵政省の方におきましては、大した事務差支もございませんでしたが、電気通信省の方におきましては、何しろ機構が厖大に変革されており、而もその狙いとするところは、当時しばしば申上げましたように、従来の非能率的な運営の仕方を、これを能率的に、又従来のややともすれば官庁行政的な措置を民主的に、又在来ややともすれば非能率的であつたものが能率的になるというような大きなこの法律狙いがございまするので、その精神従つてあらゆる措置を講じて参りましたが、漸く最近におきまして、その整理も殆んど終了いたしましたので、この法律精神を十分酌み取つて電気通信事業の発達、或いは復旧に貢献しつつあるような現状であります。  更に二十五年度予算問題でありまするが、二十五年度予算も現在大体政府におきましては、その予算の大綱を内定いたしております。大体電気通信省における予算は、二十四年度予算はと殆んど大同小異でございます。ただ建設勘定におきましては、先程申上げました通り、二十四年度においては百九十二億でありましたけれども、本年度はこの電気通信事業の早急なる復旧を要望する結果、この資金相当増額を要請されて参りましたので、先ず見返り勘定におきましては二十四年度の百二十億が二百億と相成りましたし、両損益勘定から今年度におきましては四十五、六億というものを、本年度は七十三億、即ち新たな電気通信事業の再評価に基きまして、大体電気事業関係資産関係を一千五百億程度に見積りまして、その一千五百億程度の四分四厘に該当するところの七十三億が、原価計算として建設費に廻されるという順序になつて参ります。更に終戰処置費からの十四、五億等を合わせまするというと、本年度建設費に比較いたしまして、二十五年度建設費は約五〇形の増を示しておるような次第であります。併しながら、ここに一言申上げて置きたいことは、この二百億の数字は勿論日本政府の内足でございまするので、最近ドツジ博士が来朝されて、いろいろこの問題に対する種々の意見が現在交換されつつあるというような現状でありまするので、果してこの日本政府の内定を見た只今の二百億というものは、そのまま実現されるかどうか、換言いたしますれば、政府の原案として国会の御審議を受け得られるかどうかということは、未だ未定でございまするので、その点だけは十分お含み置きを願いたいと存ずるものであります。  以上のような姿で、非常に二省分割によつて事務の遅滞、或いは組織の変革に非常に手間取りまして多少事業に影響のあつた点もございまするが、とにもかくにも、先程申上げました本年度予算におきまして、予算以上の収穫を得つつあるというような現況であることを御報告申上げると同時に、それをでき得べくんば、国民大衆の要望するいわゆるサービス、或いは料金等についても今後努力をいたしながら国民諸君の期待に副いたいように努力いたしておるような次第でございます。  以上甚だ要点だけを申上げまして、簡單でございまするが、現状の御報告に代えます。尚具体的に御質疑等がございますれば、その都度お答えいたしたいと思います。
  4. 小林勝馬

    小林勝馬君 大臣から只今御懇篤なる御説明がありまして、大体了承いたしました。私共は先般からいろいろと電気通信関係事業に対しまして注意をしておるのでございますが、実は先日の新聞紙上に公表されたところによりますと、小澤大臣は、岩手県におきまして放送法を四月一日から実施する云々の記事が出ておつたのでございます。現在まだ法案が上程されてもおらないし、何の根拠によつて、四月一日から実施されるような公表に相成つたのか、この点一応御説明願いたいと思います。
  5. 小澤佐重喜

    國務大臣小澤佐重喜君) これは報告中に落しましたが、大体今国会で御審議を願おうという法案は、警察電話の譲渡に関する法律案、それから放送関係の、具体的に申上げますれば、電波監理委員会設置法、それから放送法、それから電波法、この四つが本臨時国会において国会の御審議を願う予定でおるのであります。従つて日本政府といたしましては、一応成案を先月上旬に決定いたしまして、関係方面了解を得つつあるのであります。ところが三つの法案の中の電波監理委員会設置法の、いわゆる委員会行政という点について、CCSの方は、勿論お互いに了解の上に一応の〇・Kを取つて政府決定いたしたのでありますけども、たまたま正式な〇・KはGS関係でございまするので、GSの方へ参りまして、この委員会制度について相当意見があるようでありまして、目下のこの問題について折衝中でございまするが、大体ここ四、五日中には〇・Kが来るのではないかと考えております。従つてもう四、五日の間には、本国会にこの四つ法案を提案いたしまして皆さんの御審議を請い、これが臨時国会において通過いたしますれば、多少の準備期間が要しまするので、仮に通過いたした場合には、できるだけこの法律を早く施行したい。それについては、最小限度二月、或いは一月一日等も考えられまするが、どんなに延期されてもこの四月一日には、この三法案実施いたしたい、こう考えておるのが、今御指摘のような私の談話となつて現われたわけでありまして、これは飽くまでも臨時国会において、只今法案審議可決されるということを前提として、私が話した話であります。
  6. 小林勝馬

    小林勝馬君 只今大臣の御説明によりますと、この法案はこの臨時国会におきまして可決され、通過するものという予定の下にお考えになつているというお話だと、只今説明の中に、ここ四、五日中に提案されるというお話でございますが、必ず四、五日うちに上程される運びに相成るのかどうかまだ未定のようでございますが、これは専門員の方にちよつとお伺いしたいのですが、この法案は恐らくいろいろな関係公聴会その他を開かなければならないと私共は考えておりますが、この法案が提出されるのがここ四、五日先ということに相成りましてこの本臨時国会は二十三日で、あと十四日間しかない。それで如何ようなお考えでこの国会に通過させるという目安があるのか。それで公聴会の日数なんかは何日間に相成つておるか、それを御説明願いたい。
  7. 後藤隆吉

    専門員後藤隆吉君) 只今お尋ねがございましたがお答えいたします。大体公聴会を開きますには最低一週間は必要だと思います。一番早くて……。その外の議事の進行ということについては又いろいろ日がどうなるかということは私共から申上げかねます。公聴会公告の手続のために一週間はかかります。
  8. 小林勝馬

    小林勝馬君 大体今専門員の御説明よれば、一週間の公告期間を要するというお話でございますが、今のような現状から行きまして、この法案がこの国会で通過するということは非常に困難ではないかと私共は考えますが、もう少し政府におきまして督励して今明日のうちに提案されるような運びに至らないものかと私共考えますが、その点どういうふうな状態になつておりましようか。
  9. 小澤佐重喜

    國務大臣小澤佐重喜君) これは本当は国会開会の当初劈頭に出そうという目標で、先程申上げたように十月の上旬に日本政府では内定しておつたのであります。ところが只今話しましたように、予想しない一つの新らしい御意見が出て来ましたので、この問題を折衝いたしておりますので、或いは今明日中になるか分りませんけれども、或る意味の大事を取りましてあと五日間くらいで提案できるのではないかという御答弁を申上げたのであります。私共は勿論国会の会期と、或いはこの法案重要性ということを考慮いたしておりまするから、我々の努力目標は明日よりも今日でも出したというので、あらゆる方法を盡しつつ努力中でございます。
  10. 小林勝馬

    小林勝馬君 只今先程からの御説明によりまして、関係方面了解を得ないから出せないという御説明に私共了承してよろしうございますか。
  11. 小澤佐重喜

    國務大臣小澤佐重喜君) 勿論その関係方面のすべての了解を得なければ、占領治下におきましては出せないのでありまして、従つて日本政府意見というものは大体内定いたしておるのでありまして、更に向うから正式の〇・Kが来たときに正式な決定をいたすのであります。そういうような事情でございますから、今のような趣旨のように大体お考えになつても過ちでないと思います。
  12. 小林勝馬

    小林勝馬君 次に大臣にお伺いしたいのですが、先般の通信復興に関する回答と申しますか、あれの中へもサービス改善、その他多数盛り込んでありまして、先般からいろいろ御質問も申上げておりますが、一昨日でございますか、先日からのラジオ放送その他によりましても、電報その他が非常に誤字、脱字が多い。現に私が一昨日九州から打ちまして、昨日東京に来て見ますと、全然意味も通じないような電報に相成つておる。こういうような現状でありますが、この点につきましてはサービス改善と申しますか、こういう実際問題といたしまして非常に国民は迷惑しておると思います。尚又昨日のラジオ放送にもありますように、お聽きの通り郵便局並びに電報局その他のサービス改善されておらないというような声が非常に昨晩のラジオにおいても強かつたように思いますが、この点どういうふうに御処置相成りますか。
  13. 米澤滋

    説明員米澤滋君) 只今電報誤字の問題ですが、この問題は大体二つの問題が重なつてつてうまく行つていない。一つ運用要員の質が低下しているということ。それからもう一つ回線及び機械状態がまだ戰前状態まで行つていない。この二つの問題になる。それで運用要員の方の問題は最近養成その他の事情によりまして段段よくなりつつあるのでありますが、まだ戰前状態に比べまして相当見劣りする。機械の方の問題に対しましては今御質問のありました誤字の問題は、大部分は印刷回線を使つておるのでありますが、印刷回線の場合には、例えばその回線の間にいろいろ障害が起つたり、機械障害が起つたりしてそれが誤字になります。この点につきましては全般的の回線は非常に改善されておりまして、障害、事故につきましてもよくなつておるのでありますが、まだ戰前状態まで行つておりません。それでこれらに対しましては一昨年よりは昨年、昨年よりは今年と相当改善されておりますから、この拡張、整備と相俟つてうまく行くんじやないかと考えております。
  14. 小林勝馬

    小林勝馬君 只今説明を聞いておりますと、機械が悪かつたり、素質が悪かつたりというようなふうに御答弁のようでございますが、これはひとえに電気通信省側の責任じやなかろうかと私共は考えますので、もつとこれを厳重に御調査願いたい。現に十字の字数の電報が九字であつたり、八字であつて平気配達されておる。昔はそういうようなものは一字字が足らなくても配達ができなかつた筈です。それを現在ではそういうふうな配達、乃至はそういう疎漏と申しますか、そういうことを平気でやつておられる。当局がちよつとおかしいのじやないかと思う。それで国民が非常に迷惑しておる。そういう点はひとえに官庁側の責任じやないかと、かように考えます。尚又従事員が技術が拙劣であるとか、そういうようなふうに転嫁されますが、この問題も訓練法その他を先般通過さして、訓練その他ができるように相成つておりますが、この点ももつと強力に訓練をして頂くということが第一の問題じやないかと、かように考えます。  次に先般山下電気通信監にお尋ねしておりました電話の件につきまして御答弁一つお願いいたしたい。
  15. 鈴木恭一

    説明員鈴木恭一君) 先般小林委員から九州地方を観察されました結果の報告の中にもございましたが、本年度交換機の状況はどういうふうになつておるか。計画が中止されておるが、それはどういうふうであるかというふうな御質問だと存じておりますが、御承知のように本年の六月一日に郵政省電気通信省逓信省から独立いたしまして、その間両省間の定員の問題、更にそれに加えまして行政整理というふうな問題もございまして、両省協議をしなければならない点があつたのでございます。それで本年度計画に対しましては、一時中止せざるも止むなかつたのであります。最近両省間に協議も調いましたので、本年度の第一、第二四半期分計画といたしまして、四十局、大体各通信局を平均いたしまして四局となりますが、併し多いところは七局、九局というようなことになつておりますが、これも開始いたしたい所存でおります。尚昨年度からの繰越しもございまして、これに十五局ございますので都合五十五局を本年度中に開始の取運びをいたしたい、そのために要員等につきましても、本年度補正予算等にも盛り込んであるが、仮に定員問題が予算上解決いたしません場合でも、何とか私の方で、即ち電気通信省の方で、やり繰りをいたしまして、是非ともこの五十五局は開始いたしたいと考えるのであります。来年度におきましては、いろいろ私共も考えておるのでありますが、これは現在の電信法の改正と相俟ちまして、村落電話というふうな新らしい一つの方式も考えまして簡易軽便な方法によつて地方町村民に対してサービスいたしたい、こういうふうに考えます。
  16. 小林勝馬

    小林勝馬君 只今の御説明で、ちよつとおかしいのですが、先般は大臣並びに電気通信監の御説明では、増員をする必要がある場合は、定員法に決められた以外に、設備の増加その他の場合は、定員が殖やされるというふうに御説明なつたと私共記憶しております。今のお話で、何とかして予算措置をとつておるというお話ですが、私先日お伺いしたのは、九州に数局、東北に数局、全国で相当数開局予定電話交換局があつて、これがいわゆる交換手定員がないからやれない、だからこの交換手定員がなければ、地方負担においてこの交換手を出すから、それで開局ができるかどうかということを御質問申上げた。答弁ちよつと違うように思います。
  17. 小澤佐重喜

    國務大臣小澤佐重喜君) その話は、先程の委員会小林君から御質問がありました際申上げたように、今年度定員法定員というものは、二十三年度までの事業前提として決められたものであるから、二十四年度建設、即ち二百近くの建設によつて施設が増加した、これは当然定員法の変更を来すべき理論的根拠もある。併しながら、果して現在の定員法で、今建設されておる交換所開始することに不足であるかどうかというような具体的な検討は、尚今後必要なんであつて、問題は尚結論に達しておりませんが、少くとも施設の現在できておるものに対しては定員法……定員を増加しない場合でもこの公務員法で決めておるいわゆる臨時雇という方法でも行なつて開始を急ぎたいというのが、私共の趣旨であります。又若しそういうことのために開設されない局があるならば、若し現在の定員でどうにもならんければ、今申上げた通り、いわゆる公務員法定員に触れない臨時雇入れをして運行を開始したいとこう考えております。
  18. 小林勝馬

    小林勝馬君 次にこれは電気通信省業務局かと思いますが、電気通信省で現在通信事務その他を出しておられるのは一体どういうふうな計算郵政省との計算が相成つておりますか、この点を御説明願います。
  19. 鈴木恭一

    説明員鈴木恭一君) 従来逓信省におりましたふうに通信事務で当然出しておつたわけでございますが、両省が分離いたしまして、その問題があるわけでございまして、これは当然郵便に関する料金というものは郵政省に支拂わなければならないと同時に、又郵政省における電気通信の問題もこれに関連して来る問題であります。今両者協議をいたしておりまして、来年度におきましては、これをはつきりと計数的に調査いたしまして、両者を判然とするようにいたしたいと考えております。
  20. 小林勝馬

    小林勝馬君 そうすると現在は料金は別に拂つておらない。従来通りのやり方でおやりになつているということに相成りますか。
  21. 鈴木恭一

    説明員鈴木恭一君) 形の上ではそうなつておりますが、実際は計算いたしまして、相互の計算がないという結果に相成るのじやないかと思います。
  22. 小林勝馬

    小林勝馬君 そうするとちよつとお伺いしたいことがあるのです。業務局で発行しております「オーム会」という雑誌がありますが、こういうのを現在官庁としておやりになつているのか、それともあれはどういう意味でああいうのを通信事務で発行されているのか、その点を一つ説明願いたいと思います。
  23. 鈴木恭一

    説明員鈴木恭一君) 私は「オーム会」の具体的のことは存じませんが、調査したいと思います。
  24. 小林勝馬

    小林勝馬君 「オーム会」におきましては実は電波法解説並びに放送法解説というふうなものを官庁がみずから国民から注文をとつて発行しているという問題があるのでございますが、一体これは大臣は御承知の上でこれをおやりになつているかどうかお伺いいたします。
  25. 小澤佐重喜

    國務大臣小澤佐重喜君) 「オーム会」という名前はあなたから初めて聞いたばかりで何にも知りません。
  26. 小林勝馬

    小林勝馬君 大臣がまだ御存知ないというのはちよつとおかしいのですが、電気通信省の内部におきまして……幸い電波庁から今日は数名お見えになつておりますから、電波庁でこれをおやりになつているのか、電波庁が何か資料を提供しておいでになるか御説明願いたいと思います。
  27. 網島毅

    政府委員(網島毅君) 今お尋ねの「オーム会」の点でありますが、これは勿論政府の発行している雑誌でありませんし、私共もよく存じませんが、今まで聞いているところによりますと、これはオペレタ関係の従事者が集まつて一つの団体を作つてその機関紙として出しているというふうに了解しております。勿論電波庁ではいろいろ電波行政をやるためにいろいろな告示を出しましたり、或いは通牒を出したりいたしますが、それらのものが利用されまして、そうして雑誌に載るということは考えられますが、私共で積極的にそれを利用してと言いますか、今お尋ねのように資料を集めてどうのこうの、国民と言いますか、会員の方からいろいろ資料を集めてどうのこうのということはやつておりません。
  28. 小林勝馬

    小林勝馬君 幸い長官から或る程度説明を頂戴いたしまして分りましたが、実は今オペレタ関係におきまして、今日ここに御出席の野村部長の方で電波法解説を発行されるやうに言われておりますが、事実そういうものをやつておられるかどうか、莊文書課長もおられるからはつきり承わりたいと思います。
  29. 野村義男

    説明員(野村義男君) お答えいたします。電波法解説書というものは、今作るということはまだ考えておりません。
  30. 小林勝馬

    小林勝馬君 電波法解説をお作りになるのをとやかく言うものではございませんが、まだ法案が全然上程もされておらないし、通過する見込もまだ分からないというのに注文をとつておられる、官庁みずからがそういうことをおやりになつておるということを承わりましたので、特に念を押してお伺いしておるわけです。実は電波庁の野村部長乃至は莊課長の方で一切そういうことをおやりになつておるということを承つたので、一応莊課長の御説明を承わりたいと思います。
  31. 野村義男

    説明員(野村義男君) 先程お話しましたように、「オーム会」につきましては、私共の方は全然関係しておりませんので、今御質問のあつたようなことは私共は一切ないものと考えております。何か誤解ではないかと思います。
  32. 小林勝馬

    小林勝馬君 電波庁自身が作つておられるということですが……
  33. 網島毅

    政府委員(網島毅君) 只今法経部長からお話がありましたが、行く行くはこの法案国会を通過しましたら何か解説書というものは必要だろうと考え出ておりますが、今積極的に着手しておるわけではござしません。勿論「オーム会」を利用してと申しますか、それを作つて云々ということは何も考えておりません。どうぞ御了承願います。
  34. 小林勝馬

    小林勝馬君 了承いたしました。
  35. 大島定吉

    委員長(大島定吉君) 他に御質問ありませんか。別段他に御質疑がなければ本日は都合によりましてこの程度で散会いたします。    午前十一時三十三分散会  出席者は左の通り。    委員長     大島 定吉君    理事           橋本萬右衞門君            小林 勝馬君    委員            木檜三四郎君            新谷寅三郎君   国務大臣    電気通信大臣  小澤佐重喜君   政府委員    電波監理長官  網島  毅君   説明員    電気通信事務次    官       鈴木 恭一君    電気通信技官    (業務局計画部    長)      米澤  滋君    電気通信事務官    (電波庁法規経    済部長)    野村 義男君    常任委員会專門    員       後藤 隆吉君