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1949-10-26 第6回国会 参議院 逓信委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十四年十月二十六日(水曜日) 午前十時三十一分開会
—————————————
委員氏名
委員長
大島
定吉
君
理事
中村 正雄君
理事
小林
勝馬
君
理事
渡邊 甚吉君 下條 恭兵君 松嶋 喜作君
加藤常太郎
君 深水 六郎君 橋上 保君 尾崎
行輝
君
新谷寅三郎
君 松平 恒雄君
千葉
信君
—————————————
委員
の異動 十月二十五日(火曜日)
委員加藤常太
郎君の辞任につき、その補欠として橋 本
萬右衞門
君を議長において選定し た。
—————————————
本日の会議に付した事件 ○
派遣議員
の
報告
○
通信事業復興促進
に関する
決議
に対 する
回答
に関する件
—————————————
大島定吉
1
○
委員長
(
大島定吉
君)
只今
から
逓信委員会
を開会いたします。本日の公報に記載いたしました件を議題といたします。去る六月二十日、
中国
、
九州
、
北海道
、
東北
の
通信事業復興状況
並びに二
省分割状況視察
のため派遣されました
議員
の方から御
報告
を求めます。 先ず
中国
、
九州班
からお願いいたしたいと思います。
小林勝馬
2
○
小林勝馬
君 第一班の
中国
、
九州視察
の御
報告
を申上げます。
只今委員長
がお話のように、六月二十日から月末まで、
派遣議員
は
大島委員長並び
に
小林理事
両名でございます。院議によりまして
調査
派遣された問題でありまして、この
調査條項
その他は八項目から相成
つて
おりますが、先ず
地方機構
における
調査事項
は、第一は、二
省分割
に伴う
機構
及び
人事
の
決定状況
、二といたしまして、二
省分割
に伴う
資産施設決定状況
、三、
管理部門
における
事務
の
運行状況
、四、
現業部門
における
管理部門
との
事務連絡状況
、五、
復興状況
、
電信電話復旧新設
の
状況
及び
疏通状況
、
電信主要回線主要都市
間の
所要時分
、
郵便主要都市
間における
所要日時
数等、六、各
部門
の
事業成績
、
郵便値上げ
後における
利用
並びに
收入
状況
、
有線無線電信
の
利用
及び
収入状況
、
有線無線電話
の
利用
及び
収入状況
、
貯蓄目標額達成状況
、
保險年金本年度割当
及び
達成状況
、七番に、
労務状況
、八番に、その他の
復旧状況一般
。先ず
調査條項別
に御
報告
を申上げますれば、
機構
及び
人事関係
、又これが
現業
に及ぼす
影響等
につきまして申上げますと、
郵政関係
はそれ程でもありませんでしたが、
電気通信
の方は、私共が非常に懸念しておりましたように、余りにもその
機構
が
屋上屋
の感が深くありまして、旧
逓信局
の例を取
つて
見ましても、従来十局八十八部三百二十九課一
出張所
であつたものが、
郵政監察局
、
郵政局
、
電気通信局
と
電波管理局
の四つに分け、又
電気通信局
には
次長制
を新たに設けたり、
資材部
を切離して、
本省施設局
の
出張所
として、十の
資材部
と五十二の
配給局
を置いたことであります。これらを合計して、従来の
逓信局
の場合と比較して見ますと、三十人の
局長
、二十人の
次長
、百五十人の部長、六百八十四人の課長が殖えたことになります。 それから
府県單位
に五十二の
電気通信部
が
新設
をされました外に、
電信電話局
の中の庶務、
会計
、
厚生
の各課を持
つて
行き、従来
電気通信工事局
でや
つて
来たものとを併せて、
電気通信管理所
を二百五十八ヶ所設けましたことは、皆様すでに御
承知
の
通り
であります。現場でもこのような組織にする必要があるかどうかというような声を大分聞かされたような
状態
であります。
人事関係
は、
幹部級
は
決定
しておりましたが、
管理職
の下の方は殆んど決ま
つて
おりませんし、旧
逓信局
は、先程も申上げましたように
分割
されましたので、多少ごたついたようでありますが、
現業方面
は
郵政
はそのままでありますので、別段問題はありませんが、
電気通信
の方でも、
電信局
が
電報局
と
名称
が
変つた
くらいのもので、内部的には
局長
を置かないで
業務部門
の
責任者
を
業務長
とし、
施設部門
に
施設長
を置くことにな
つたの
で、
人事面
で幾分の動きはあつたようでありますが、公衆即ち
利用者
の側におきましては、二
省分割
のために、何らの
影響
もないように見受けられました。尚その
部局
の中におきまして、数名ぐらいを
以つて
一課を構成しているような面が非常に多かつたことと、それから又
人事
の
決定
につきましても、不適当と思われる点が見受けられたことであります。 次に、二
省分割
により、旧
逓信局
を
郵政
、
電気通信
にて適当に
分割
使用しておりまして、今のところ
支障
はないようであります。
逓信病院
、
診療所
などを二省に
分割
して、
資産
の
分割
をや
つて
おりましたが、将来はこれは考えさせられる問題であろうと思うのであります。大体
審議会
、
財産分割
の
審議会
にて
決定
される様子でありましたが、目下のところ
資産分割状況
は大きいもののみでありまして、
支障
はないようでございます。 次に、
通信部
、
管理所
、
現業
と
なつ
ておりますが、
本省
の指令がまだ末端に着いていなかつたため、
事務分担
の
決定
その他の不明なものが多く、現地におきましては、
通信部
又は
通信所
のいずれか、不必要に見受けられる点が非常に多かつた。
現業
におきましても、従来のままで
事務
は
運行
中でありまして、一切新
発足
の
機構
に
なつ
ていないため、ただ
名称等
が
変つた程度
であ
つたの
であります。徒ずらに
局課
が多くな
つた感
が非常に深か
つたの
でございます。 次に、
電話
の
復旧状況
は、
中国電気通信局
においては、約七九%の
復旧
でありました。
九州電気通信局
においては、約八〇%でありました。一応昨年度までの受理された分は、特殊の
事情
によりまする、佐世保とか、
佐賀
とか、そういう局を除きまして、殆んど完了しているようで、
接続所要時分
も
戰後
より
相当
の進歩の跡が見受けられましたが、まだ四、五時間で、
改善
の必要があると思われました。いずれの局においても、
基礎設備
の不良又は不足は
相当
なもので、これが
復旧
を遅延し、又
新設
を不可能とならしめている
状態
でありました。特に
九州
におきましては、
長崎
、
福岡西
、
熊本
の大きな局の
交換機
ですら、
耐久年限
をオーバーして、
損傷
が甚だしいものが多かつたように思います。
電信回線
におきましては、殆んど
戰前
の
回線
に
復旧
しておりまして、
線路
の障害も多いとのことでありましたが、
経過時分
が
戰前
の域に達していないのは甚だ残念に思いますが、理由といたしましては、
戰後
の
線路
の配置の不備もあろうと思いますが、
従業員
の未熟練及び
従業員
の
勤労意欲
と申しますか、
責任
の
程度
が薄いと申しますか、誤謬を極度に少くするため、スピードの低下のためでありますと思われるような点が非常に多かつた。私共が
現業
におりました頃と
通数
におきましては大差はない。
設備
も
印刷電信機等
の高速度のものと一部を取替えられて、
人員
におきましては何パーセントかの増員をしておるにも拘わりませず、この
状態
であるということは、
従業員各位
におきましても、一段と工夫
改善
すべきであろうと私共感ぜられたような次第でございます。
郵便
におきましては、
広島
において
検閲
ができず、
博多
まで転送する
関係
上、
相当
の
日数
を要しており、
九州
におきましては、全部
博多
の
検閲
にかかるため
日数
を要するわけで、大体、大阪、
東京
間の
特別速達
のようなものが、これを大都市、
広島
、
博多等
にも
実施
されたらいいのではなかろうかという
感じ
がいたしました。併し最近数日前からこの
検閲
が廃止されたという問題を昨日耳にいたしましたので、この点は今後十分
改善
せられることと私共は思
つて
おる次第でございます。
郵便料値
上後は、一時
收入
が低下したというような面も見受けられましたが、大体
増加
のようでございます。
貯蓄目標
は大体良好でございまして、
広島
が四〇%で
全国
第二位の話でございました。
熊本
が約三五%ぐらいでございました。
簡易保險並びに保險年金
の方も
広島
は三九%、
熊本
三五%でありました。
労務状況
におきましては、
部局幹部
の
説明並び
に
全逓各位
の
説明
によりますれば、欠員を生じた場合、例えば
特定局
のごときにおきましても、
本省
の
許可
を要するため非常に
事務
が
支障
を来しており、困るということが言われておりました。
郵政局範囲
以内で
許可
して貰いたいという
希望
が非常に多か
つたの
でございます。
郵便電信等
の配達員が非常に少くて困難であるという点、
保険年金等
におきましても、
目標増加
に対して
従事員
の
増加
を認められないという点、尚又
生理休暇
を従前
通り
認められたいということでありました。次に、全般的に
局舎
の狭隘であること、例えば
福岡
の
郵便局
、
広島
の
電信局
、
郵便局
のごとく新築したばかりにも拘わらず、
部屋数
が非常に不足しておるように見受けられる。今後この点は
十分当局
においても留意されたい、かように考える次第でございます。
福岡電信局並び
に
福岡
の
電話局等
におきましても、
下駄箱
の置場もないような始末で、
休憩室
の一部を
利用
して
下駄
や靴を置いておるような
状態
でございました。 次に、
厚生施設
についてでありますが、
厚生施設
につきましては、
慰安施設
とか、
運動用具
の
設備
とか、いろいろと
希望
や
要望
を訴えられましたが、なかんずく
住宅
問題につきましては、
相当
深刻なものがあるようでありました。
勤務地
の附近に
住宅
のないために月額二千円近くの
交通費
を拂
つて
通勤しおる者もちよいちよいあるような
状態
でありました。
政府当局
におきましても、鋭意
住宅
問題につきましては配意しておられるようでございますが、これが
施策
には尚一段の意を注がれたいと
政府
に特に
要望
する次第であります。又
施設
として実現しておるものの中に、たまたま
広島
で
職員
の
宿舎
を拜見いたしましたが、この
宿舎
のごときは、最近
東京
でも見られないような
バラック建て
でございまして、
入室者
の話によりますと、雨は漏り、風雨にさらされておるようなものであるとのことでありました。それが丁度皮肉にもお隣りに検察庁の
職員住宅
がありますが、これは何でも
検事級
か
職員住宅
という話でございました。これと比較いたしますと、全く気の毒で見ておられないような
状態
でありました。その他どこの地に参りましても
宿舎
が少くて、
希望者
の何パーセントかがこれを満たしておるに過ぎない
状態
であ
つたの
でございます。
通信復興
が我が国の再建に
主要役割
を占めていることからしましても、
従事員
の
住宅
問題は先ず解決せねばならないし、又
逓信従業員
が
結核患者
が多いと言いながら、私共が参りました
局舎
におきまして、
収塵装置
すら一ヶ所も見受けられない。不衛生に雑居して
仕事
をしておるという現状でありました。尚
病院
ばかり完備しても、かか
つた者
を療養するよりも、かからんような
施設
が必要ではあるまいかと考えられます。
国鉄等
に比べまして、
療養所等
の
施設
が非常に少いように見て参りました。 これは次に
一般
的の問題になりますが、被服の
給與
の点でありますが、御
承知
の
通り
、
国鉄等
におきましては、上は
部課長
並びに駅長から、下は傭人に至るまで官服が貸與せられておるにも拘わりませず、
逓信関係
には配達や
現業
の一部に
事務服
を貸與せられておるに過ぎない。これも殆んど安いと申しますか、非常に弱い品物であるのでございます。同じ国家の官吏であるならば、一巡査も
逓信従業員
も同等に及扱
つて
行くべきではなかろうかということを私共は考える次第でございます。次に、
独立採算制
の建前からいたしましても、
郵政
、
電氣通信共経営
の
合理化
を図
つて
頂きまして、一
企業体制
を確立して
営業方針
の樹立をなすべきであろうと考えます。次に、
資材
の
配給
に関する問題につきまして、
ゴム靴
や雨具その他の
配給
も円滑に
実施
せられておらないような
状況
でございました。 次に
広島
、
長崎
の
復興状況
でありますが、
広島
市は
人口
において十万、戸数において二万五千程
戰前
に比しまして不足しておるとのことでありました。まだ
原爆
の痕跡を残しておる所も多数ありましたが、
復興度
の高いせいか、
商店街
に
至つて
は殆んど
戰前
に比べまして、むしろそれよりも綺麗に
なつ
ておるというような印象を受けました。
長崎
は
原爆
の際は一万二、三千戸が全滅し、まだその半数も
復旧
していないとのことでありましたが、
被害
を蒙むつたというのは可なり
人家
の密集しておる山麓ではありましたが、市内のいわゆる目抜きの
損傷
が極めて薄かつたせいか、市の中央におきましては、いずれに
被害
があ
つたの
か殆んど判別し難いような
状態
でございました。
電信
、
電話
の
復旧振り
は、
電信
の方は両
地方共殆
んど全部
復旧
しておりますが、
電話
の方は
復旧程度
は大体先程も申しましたように八〇%
程度
に
なつ
ております。各
地方
を実際に
視察
して見まして痛切に
感じ
ましたことは、
事業
の
復旧復興
、
業務
の
運営
については、
物的方面
も勿論重要でありますが、特に
人的方面
に意を用いる必要があると思います。今回の
機構改革
によりまして
管理職
が非常に多く
なつ
ておりますが、
政府
は
従業員
、特に
管理職
に対し、その職責を果すように各自に十分徹底するように特に配意して貰いたいということでございます。 次に、部分的に気が付いた点をこの際申上げて置きたいと思いますが、
広島
の
逓信病院
は非常に綺麗に完備してや
つて
おられる。これは院長の然らしむるところの思いますが、非常によかつたようでございます。 それから
熊本
の
貯金局
に参りまして、
戰時貯金
が
全国ただ
一ケ所の
原簿
を
熊本
が保存してや
つて
おられるような
状態
で、多数の
原簿
を抱えておられるような
状態
でございましたが、これら
戰時貯金
の解決を一日も早くして貰いたいという
希望
がありました。 次に、
佐賀
の
電話局
並びに
電報郵便局
に参りまして、
佐賀
の
電話局
も
福岡並び
に
長崎
に劣らず
耐久年限
の経過したような
電話
を、而も
部屋
も少くて一杯一杯に使
つて
おる。そうして現に
佐賀
の本部におきましては、新築をするような
状態
に相成
つて
おるそうでございますが、地所まで買い求めて置きながら、まだその運びに
至つて
おらない。これを至急にや
つて
貰いたいというような
希望
がありました。それから
福岡
の
郵便局
は
松岡局長
が特に変
つて
おられると申しますか、進歩的であると申しますか、
局自体
といたしまして、これは法案が通過しておらなかつた
関係
もありますが、
報告
その他をや
つて
おられました。その収益を以て
職員
の
厚生施設
並びに
サービス施設
をや
つて
おられるというような面があ
つたの
でございます。私共こういうふうな進み方は非常に進歩的ではなかろうかと
感じ
たような次第であります。 それから
放送局関係
の問題でございますが、いずれの
放送局
に参りましても、
中継線
の専用と借用の
許可
の問題が敏速を要するにも拘わらず、非常にこの点が遅れる。数日前から乃至は一ケ月も前から予約して置かなければ
線路
が買えない。例えば
九州方面
におきまして
野球団
が来るとか、いろいろないい芝居が来るとかいうことが突然ありましても、
線路
がなかなか
許可
が貰えないために遅れてその用をなさない。今後は各
通信部
乃至は
管理所
限りで
許可
が貰えないだろうかというような点が非常に強かつたような次第であります。 次に、
福岡
の
電信局
につきまして、
沖繩線
、
朝鮮線
が現在日本といたしましてはただ
一つ晝
の
通信
を取扱
つて
おるような話を聞きましたが、先般から二、三質問もしましたように、
福岡沖繩線
の実情はただ送りつ放し、受けつ放しというような
状態
で進んでおるような
状態
でありまして、一体この料金の
計算
その他
如何よう
に相成
つて
おるか。向うで又どのような処理をされておるか。そういうようなことを一度
逓信関係
の側といたしましても
視察
をする必要があるのではなかろうかという
感じ
を持つたような次第であります。甚だ雑駁でございますが、以上で簡単ながら御
報告
を終りたいと思います。
大島定吉
3
○
委員長
(
大島定吉
君) 次に
東北
、
北海道方面
の御
報告
を
千葉委員
から伺いたいと思います
千葉信
4
○
千葉信
君
東北
、
北海道
を
視察
して参つたものの
立場
から御
報告
申上げる前に、一応当
委員会
として今度の
調査
をいたしました方法について、
反省
を要する点が、実は以下申上げる
報告
の中にもございますけれども、例えば
行政整理
の問題にしても、当
委員会
からの
調査
報告
なるものは、或る
程度行政
上の
一つ
の
示唆
となるような問題が可なり含まれておるわけでありますが、そういう問題にいたしましても、事すでに問題が落着してし
まつ
たあと、当
委員会
における私共の
報告
というものはもう棚ざらしの
状態
で、殆んど
行政部門
における
事務運営上
の
示唆
とはならない。こういう
立場
から、私共はこういう
調査
をした場合には、直ちにこの問題を
国会
に持ち込んで、これを
報告
しお互いに
検討
する、こういう形に持
つて
行かなければならない。
従つて
その点から行けば、長い閉会中に殆んどこういう措置が取られないような形で、何らの
継続審査
も持たないで経過してし
まつ
た。そうして今に及んでから棚ざらしの問題を形式的に
報告
するというような形に陷らないように、今後は我々
委員会
としてはこういう問題を一応考えながら、こういう
調査
をやることにしたい、このことを私この際はつきりと皆さんに
希望
して置くわけであります。
報告
に入りますが、本年六月二十日から同二十八日まで、
通信事業復興状況
並びに
逓信省
二
省分割状況
を
視察
のため、
東北
、
北海道
に参りましたので、この概略を御
報告
申上げます。御
承知
のように
東北
、
北海道
は仙台を除く外、幸いにして
戰災
に遭
つて
いませんので、
復興状況
よりは主として二
省分割状況
と、これが
事業運営
に及ぼす
影響
について御
報告
申上げたいと思うのであります。 第一に、二
省分割
の
進捗状況
については、四月一日
発足
の予定が
ニケ月遅れ
て六月一日より
実施
せられたのでありますが、
地方
で
決定
し得ない各
部門
の
重要事項
について、
本省
よりの
決定
乃至指示に接していないために、六月二十日過ぎに
至つて
も
決定
されていない点が
相当
にありました。殊に
電気通信省関係
の
地方機構
たるべき
電気通信局
と
通信部
、
管理所
、各
現業局
との間の分掌が
決定
通知されていないために、これら
管理機構
間の
職務権限
、
従つて定員等
が未だ明確に
なつ
ていなかつた点がありました。
機構
としては
郵政関係
は従来と殆んど
変り
がなく、
電気通信関係
では
通信部
と
管理所
とは、そのいずれか一方の実勢のために、他の一方が浮いたものになるように感ぜられました。尚又
地方資材部
が
電気通信局
の外にあ
つて
、
本省施設局
の
地方機構
と
なつ
ておる点は、何らか
改善
を加えなければ
事務運行
上の円満を期し難いと思われました。又
人事
については、
郵政関係
はほぼ従来のままなのに反し、
電気通信関係
は
通信部
、
管理所
の
厖大
な新
機構
の
実施
のため、
相当
の
昇格者
を出す結果となり、
郵政
との間に権衡を失することになり、
両省
間の
人事交流
は実際には円滑を欠くのではないかと懸念せられました。 第二に、各
業務運行
の
状況
でありますが、
郵政局関係
は
一般
に殆んど
変り
がなく、各
部門
とも概ね良好の
成績
を
收め
ているものと思われましたが、
郵政監察局関係
については、全く新店開きの感があり、
幹部
の
人事
が
決定
したのみの
状態
であり、すべてを
郵政局
に依存しておるような
状態
でありましたが、又これが当然の成り行きと思われましたが、
監察
が軌道に乗るに
従つて
、両者間の調整には微妙な問題が起るのではないかと思われました。次に、
電気通信関係
につきましては、
電信電話
とも概ね順調でありまして、
管理部門
の
如何
に拘わらず、
現業
は平常と
変り
なく円満に
運行
せられていたようでありますが、ただ
現業部門
より優秀なエキスパートを
通信部
乃至
管理所等
の
管理部門
に引き拔かれた結果、
現業
第一主義の
現業
を却
つて
弱体化させているのではないかと懸念して見たのでありますが、やはり若干の
人員
は昇格して
管理部門等
に
行つた者
も
相当
あり、この点が今後も最も重要な点であろうと思われました。又
電波管理局関係
につきましては、
仕事
の
範囲
、
程度
に比較して、これだけの
機構
が必要であるか否かはちよつと疑問に思われました。 第三に、
労務福利厚生施設等
については着々と
改善
せられつつあり、
官側
も
従業員組合側
もこれが
改善
に真劍な
努力
を拂
つて
おるように見受けられましたが、予算の
関係
で十分とは言えず、殊に
北海道寛政
は未だしの感がありました。
官側
は勿論、特に
従業員組合
の関心は(
機構改革そのもの
よりも、むしろ九月に行なわれるという
行政整理
に向けられ、
東北
、
北海道
とも一体何人の
犠牲者
を出さねばならんか、この点が最も真劍に考えられておりました。殊に
東北
、
北海道
は地域が広大なのに比し、
人口
、
人家
が稀薄であるため、
従業員
の労苦は
人口
稠密な他
管内
と異なり、すべての
方面
に数倍の
労働加重
を強いられる地理的悪
條件
に加えて、
応召解除者
及び樺太、
満州等
からの引揚者が他
管内
に比し極めて多く、これをおのおの
出身局
に引受けさせ、その上に更に現在
人員
の何割という
計算
で一率に
犠牲者
の算出を強行されるときは、おびただしい数の
整理者
を出すことになるから、これらの
特殊事情
は特別に考慮の上善処せられるよう
本省
に要求してあるが、
国会
においても特にこれが認められるよう今後とも
努力
せられるよう願いたいとの意見の開陳がありました。尚
東北
、
北海道
の
特殊事情
としては、例の
寒冷地手当
及び
石炭手当
でありますが、すでに第五
国会
において、
国会
の力により
方針
として
決定
せられたことに関しまして、
官側
、
組合側
共に深甚な感謝を表明しておりましたが、これが現実の
実施
については今後とも更に引続き
努力
せられるよう強い
要望
がありました。 これを要するに、今回の
視察
は
両省分割
後僅か二十日しか経過せずに
実施
せられたのでありますが、大体において良好に進捗しているものと思われました。ただ
電気通信関係
の大改革は、
管理機構
として重複且つ
厖大
に過ぎるごとく思われました。 尚今回の
視察
に対しては、
官側
も
組合側
も好意を以て迎え、お互に胸襟を開いて語りあつた点は、双方に取
つて
極めて有意義であつたと思われました。簡単でありますが、これを以て
報告
を終る次第であります。
大島定吉
5
○
委員長
(
大島定吉
君) 以上で
派遣議員
の
報告
を終ります
—————————————
大島定吉
6
○
委員長
(
大島定吉
君) 次に
通信事業復興促進
に関する
決議
に対する
回答
に対しまして御発言を求めます。
小林勝馬
7
○
小林勝馬
君 先ず
郵政省
の
回答
につきまして一応御
説明
を願います。
大野勝三
8
○
説明員
(
大野勝三
君) 過ぐる第五
国会
におきまして、本
委員会
におかれまして、
通信事業復興促進
に関する
決議
というものを頂戴いたしたのでございまするが、
戰災
によります
被害
は我々の
郵政事業
の面におきましてもなかなか
相当
なものがございまして、一日も早くこれを
戰前
の
状態
に
復旧
し、
事業
本来の使命といたしまするところの
サービス
を遺憾なく発揮できますように、鋭意
努力
を重ねて参
つたの
でございますが、御
承知
のまうな
戰後
の悪
條件
がございまして、なかなか思うように任せませず、
自然国民各位
に対しましては非常な御不便と御不満をおかけいたしておりましたことを、私共
事業運営
の担当をいたしておる者といたしまして、かねがね非常に申わけなく考えておりました際でございましたが、この
決議
を頂きましたので、一層私共は従前の
努力
の跡を
反省
をいたしまして、
決議
の趣旨に副うよう新たなる
施策
を立て、その完遂に邁進いたすことといたしまして、爾来どういう方向に
郵政事業
の将来を持
つて
行くべきかという
具体的内容
につきまして種々
検討
を重ねて参
つたの
でございます。で
只今
お手許にお届け申上げました第五
国会
における参議院の
通信事業復興促進
に関する
決議
に対する
報告案
と申しまするものは、大体におきまして、
郵政省
内におきまして
事務
的にいろいろ
検討
を重ねましたものでございまして、尚正式には、いずれ内閣の方を通じまして本
委員会
の方に御提出をすることになろうと思いますが、大体
只今
まで考えておりますところを纏めましたものが、この
報告書
であるというふうに御了承願いたいのであります。基本的な考え方といたしましては、御
承知
のように
郵政事業
は
郵政
、
為替貯金
、その他
国庫金
の
取扱業務
或いは
簡易保險
、
郵便年金
の
事業
、それから又
電気通信
の
委託業務等
、財政的に申しましても、
経営
的に申しましても、いろいろ性質の異
なつ
たものを包含いたしておるのであります。それらのものを併せまして
一般会計
から
独立
をして企業的な
経営
を行うという、いわば
相当
複雑な
内容
を持つた総合的な企業でございます。その特質を十分に汲みまして、
郵政事業
が社会公共の負託に副う満足な利便を提供しつつ、一方企業的或いは
経営
的の
立場
から、その
合理化
に努めまして、完全な
独立
採算を維持しつつ
事業
を発展させて行くことができるように、この各
事業
部門
を有機的に総合
運営
することを、先ず復興の基本
方針
といたしておるわけでございます。つまり
郵政
特別
会計
を以て
運営
をいたしておりまする
事業
の
内容
は、大まかに申しますれば、
郵便
の
事業
為替貯金
の
事業
、保險年金の
事業
と三つになりますが、その外に
電気通信
の委託
業務
があり、
国庫金
の
取扱業務
とかその他にいろいろ
一般会計
、他
会計
に関連を持ちます
事業
などがありまして、複雑な
内容
を持
つて
おりますが、
会計
的にはこれは
郵政事業
特別
会計
という一本の
会計
に纏められております
関係
上、各
事業
それぞれの特質を生かしつつ、それらの
サービス
を完全に提供し得るような
施策
を進めつつ、而もおのおのが相互に総合的に
運営
されるような方法をいろいろ考えまして、有機的に合理的にこれらが
運営
されて参りますようにということを、先ず復興の基本
方針
の第一と考えておるわけでございます。 第二には、主として
郵便
でございまするが、この
郵便
事業
の
サービス
につきましては、生産経済活動とか、文化活動のこれが基本的なものでございまするから、その
郵便
事業
サービス
の生命であるところの確実、迅速、そうして安全という三つの点をより一層達成できますように、そうして飽くまでも公益
事業
としての
経営
面を合理的にいたしまして、
独立
採算を確保するということを目標にして復興を進めて行くということを考えておるわけでございます。
郵便
事業
の安全性、迅速性、確実性といつたようなものも、曾ての非常に信頼度の高く、又能率も高く、我が国の世界的水準にも達しておりました
郵便
事業
が、戰争という大きなでき事のあつた
関係
もございますが、最近におきましては、昔日の水準を遙かに下廻るような
状況
に相成りましたことは、これは遺憾ながら事実でございますが、一日も早くこれらの点を、迅速性の点においても、確実性の点においても、又安全性の点におきましても、
戰前
の水準に戻し、更に
戰前
以上の水準に持
つて
行こうというのが復興の第二の目標であるわけでございます。 第三といたしましては、
為替貯金
事業
でありますが、この貯金
事業
を中心といたしまして、簡易で便利で而も確実な貯蓄、送金の手段としての
為替貯金
事業
の使命達成を図り、国民の日常生活に親しまれておりまするこの
郵便局
の貯金の
施設
を、都市、農村を通じまして一層普及をいたしまして、その
サービス
を一層よりよくいたして行くことに目標を置きたいと思
つて
おります。
小林勝馬
9
○
小林勝馬
君 発言中ですけれども、それを全部読まれては時間が長くなりますから……。
大野勝三
10
○
説明員
(
大野勝三
君) 大体のこの基本
方針
を申上げますれば、あとは御覧を願えばよいので、間もなく終ります。 第四といたしましては、保險年金
事業
でありますが、
一般
勤労大衆に対し、簡易に
利用
できる生命保險及び年金を成るべく安い保險料で提供し、以て国民経済生活の安定と福祉の増進を図るため、
経営
の健全化、
サービス
の向上、積立金の自主的運用を期し、国営保險としての使命達成に遺憾なきようにいたしたい。こういうことが大体の基本的な考え方でございます。
内容
はお手許にございますところを
一つ
御閲覧を願いまして、又いろいろ御意見を伺い、御鞭撻も願いたい。かように考えておる次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
千葉信
11
○
千葉信
君 ちよつと速記を止めて下さい。
大島定吉
12
○
委員長
(
大島定吉
君) 速記を止めて……。 〔速記中止〕
大島定吉
13
○
委員長
(
大島定吉
君) 速記を始めて下さい。
千葉信
14
○
千葉信
君 大臣にお尋ねいたしますが、実は寒冷地、
石炭手当
の問題につきましては、去る二十一日の閣議で暫定措置を御
決定
願いまして、この
決定
については大臣並びに
両省
次官が非常に積極的に御
努力
をされたのに対しまして、
従業員
諸君が非常に感謝しておるという情報を私は得ております。更にこの際重ねてお願いしたいことは、寒冷地、
石炭手当
の実際の支給について、一日も早く実現し得るように御
努力
を願いたいと思
つて
おるわけでございますが、現在のところ
政府
部内においては、この問題についてどの
程度
に愼重を期しておりましようか、経過をお聞きして置きたいと思います。
小澤佐重喜
15
○国務大臣(小澤佐重喜君) 寒冷地、殊にこの石炭の手当については、御
承知
のように
政府
では八月末に一応成案を得まして、そうして
関係
方面
の了解を得に参
つたの
でありましたが、私共の方と他の省は大体よか
つたの
ですが、運輸省の方がそれに対する予算的措置が講ぜられていないから、これはちよつと困るということがあ
つたの
です。そこで運輸省だけを後廻しにして、よそだけを出すということも非常に同じ
政府
として……、勿論向うはコーポレーシヨンですが、併し実体的に見ますと同じ
政府
ということになりますので、どうもこれは歩調を揃えて行くということが適当だという見地から、いろいろ相談して参
つたの
でありますが、どうしても運輸省の
関係
が予算化されなければ、現実の支給は困難だということに相成りましたので、今お話のような暫定措置を講じたわけであります。
従つて
現実の
寒冷地手当
が、或いは
石炭手当
が支給せられる時期は、恐らくこの臨時
国会
で補正予算が終了した後でなければできないのではないかと考えております。というのは、鉄道
会計
が大体九十億の本年度の赤字見込なんでありまして、この赤字の九十億をどう補填するかと言えば、いろいろまだ議論がありますけれども、一応貨物運賃の八割値上げという
方針
で、昨日の閣議だと思いましたが、一応
決定
しまして、
関係
方面
と協議をいたしております。勿論これは最終的のものではございません。例えば運輸省の方では、貨物を九割値上げして、一割分だけを旅客の値下げをやろうじやないかという案が
相当
強く働いておりますが、その問題は可なり問題だし、貨物を幾らかでも少く上げることが、むしろ物価に対する変動等を考慮した場合に適当じやないかという意見が
相当
にありまして、一応貨物の八割値上げだけ
政府
は
決定
して出しております。
従つて
この予算が
国会
の御審議を願いまして、そうしてこの補正予算が
通り
ますれば、一応
只今
の
方針
によ
つて
石炭手当
が鉄道
関係
の方も予算化されますので、その時期におきましては、勿論可能であると思いまするから、この
国会
の審議が終了いたしまして、補正予算が成立した直後に支給される時期が来るだろうと思います。
千葉信
16
○
千葉信
君 重ねてお尋ねいたしますが、閣議の
決定
を見ますると、
石炭手当
については八月、十月、それから
寒冷地手当
については九月、十一月という、ふうに考慮されておるようでありますが、若し九月末に至りまして、補正予算が成立の際には、一括支給という形にや
つて
頂けますか、この点について
一つ
お伺いしたいと思います。
大野勝三
17
○
説明員
(
大野勝三
君) その点につきましては、まだ実は
政府
全体としてどういう方法になるかということは、はつきり決ま
つて
おりませんですが、併し
石炭手当
につきましては、暫定的な措置がすでに
分割
支給という形に
なつ
ております。そこで正式に国費から
石炭手当
を支出いたしますようにいたすことができるようになりました際には、今回いたしました暫定分と、それから次に支給すべき分とが一括精算されるというようなことがあるかも知れません。そういうふうにも想像されます。それから又
寒冷地手当
につきましても、時期がずれますれば、自然お話のようになる可能性がないとは言えないと思いますが、
只今
のところでは私共限りで、いずれに決まるともはつきり申上げ兼ねますので、さよう御了承願います。
千葉信
18
○
千葉信
君 最後に
一つ
お尋ね申上げたいことは、去る九月二十二日の逓信打合会で問題になりました群馬県室田局の問題でありますが、まだその問題は解決されておらないようでございますが、今日は係官もお見えがないようなので、恐らくその後の経過についての御答弁を頂けないかと思いますが、そういう
状態
でございましたら、
一つ
この次の
逓信委員会
までに、できるだけ事態を解決して御
報告
頂けるように、大臣の方から特に御督励願いたいと、かように思うわけでございます。
小林勝馬
19
○
小林勝馬
君 この
回答
案に対する質疑を
一つ
お願いしたいと思いますが、
戰災
並びに老朽局の
復旧
整備をするというふうに書いてありますが、これは予算との
関係
を
如何
に調和しておやりになる御予定か、この必要性と維持、改築の問題との関連性を
如何よう
にお考えに
なつ
ておるか、先ずお伺いしたいと思います。
小澤佐重喜
20
○国務大臣(小澤佐重喜君) 本年度の予算では、御
承知
のようにいわゆる減価償却の方から貰つた金額が、極く少額でありますが、先般もお話しいたしましたように、二十五年度の予算におきましては僅かでありますが、十億だけのこれに要する費用の記載が認められるような措置を講じておりますので、勢いその方に対する金額も本年度よりは増大される見込みでございます。従いまして、そのいわゆる庁舎の
復旧
或いは復興については、本年度よりは多く二十五年度において計上させることができると思います。尚詳細については次官から
一つ
……。
小林勝馬
21
○
小林勝馬
君 次にお尋ねしたいのは、巡回健康相談を必要に応じてやるというふうに相成
つて
おりまするが、どういうふうな陣容で……これは多少経費を伴う問題であると思うのですが、おやりになる御予定か、これを従来のような申訳的に行うのでは意味がないので、この点を特に御
説明
願いたいと思います。尚山間僻地のようなところこそ、こういうようなものが要るのではないかと思いますが、この点を御
説明
願いたいと思います。
金丸徳重
22
○
説明員
(金丸徳重君) 加入者側の福祉
施設
を整備したいということはかねがねからの念願でありましたが、戰争中、
戰後
の
経営
難の
関係
もございまして、なかなか実現が困難であります。本年度の
事業
経営
の
状況
に鑑みまして、二十五年度におきましては、可なり明るい
希望
が持たれるというようなことから、二十六年度頃からは……まあ二十五年度あたりにおいては若干の準備に着手いたしまして、福祉
施設
の方にも手を付けて参りたい。その
一つ
といたしましての巡回相談と申しますか、
地方
におきまして曾てや
つて
おりましたような健康相談的
設備
を充実拡張いたしたいという計画を立てておるのであります。それで
只今
や
つて
おりますのは、今の御指摘のように申訳的のものでありますが、できますれば自動車に、例えばレントゲンというようなものを積み込みまして、或いは若干の医療
施設
を積み込みましたような自動車を備えまして、これを山間僻地あたりまで巡回させて、加入者側の健康増進に資したいというような
希望
を持
つて
おるので、いつ頃どうなりますかは、今後におきまする収支の
状況
を見て見ませんと分りませんけれども、できますれば、各県にそうした自動車を一、二台くらいずつ置いて、月に一、二回ぐらいは廻り得るような
施設
を備えたい、かように考えております。
小林勝馬
23
○
小林勝馬
君 次に
業務
の正常
運行
の部におきまして、保險料徴収
事務
組織の欠陷是正に
努力
するとあるのですか、どういう欠陷があるのですか。
金丸徳重
24
○
説明員
(金丸徳重君) 戰争中、
戰後
を通じまして、
経営
上の困難その他の面からいたしまして、可なり
事務
を簡素化いたしました。その簡素化するにつきましては、簡素化してもよい点もあるのでありまするが、中には簡素化したがために、殊によると事故を起す心配のあ
つたの
もある。こうしたことにつきましては、
経営
面が楽になるに連れまして復元いたしまして、
事務
の整理、
従つて
事故の防止というような面に資したい。かような考えでおるわけで、その取上げました一番の大きな点は徴収
事務
の監査の
仕事
であります。
小林勝馬
25
○
小林勝馬
君 次に
会計
のこの経理面でありまするが、予算制度の
改善
並びに
事業
計画費目の
内容
に予算的の拘束力を持たせてないように思いますが、これほどういうふうな考えでおられるのでございますか。
大野勝三
26
○
説明員
(
大野勝三
君)
会計
部門
につきまして、その
報告書
の中に載せましたことは、実は多分に理想と言いますか、
希望
的な事項を盛
つて
おりますので、これが直ちに実現できるものとは必ずしも実は私共考えておりませんです。やはり要は企業
会計
としては、どうしても
一般
の国の
仕事
をやります場合とは違いまして、もう少し機動的に、もう少し予算の実行面におきまして彈力性を持たせて欲しいというのが、まあ各国営企業を通じてのこれは強い
要望
であることは、すでに御
承知
の
通り
でございます。ところがこれが国の組織にある以上、やはり国の総予算の一
内容
をなします以上、これだけに、非常に際立
つて
違つたやり方をするということは、これはいろいろな面から、必ずしも企業
運営
担当者の側からのみ要求することが実現されるとは限りません。そこで最近では国鉄のごときは公共企業体になり、更に専売
事業
が公共企業体とされまして、それぞれ今
国会
に、多分この
会計
法をうんと特殊なものにいたしました法案が出るように伺
つて
おりますけれども、まあそういつたことを同じような性質の
郵政事業
におきましても実現したいという
希望
を盛つたような次第でございますが、その点は前の方の計画と大変違
つて
おりますからどうぞ御了承願います。
小林勝馬
27
○
小林勝馬
君 私共の考えといたしましては、企業
会計
制度、いわゆる今次官のお話のように鉄道、専売と同様なふうにして欲しい、かように考えます。次に、私共の
希望
といたしまして、根本問題を一応十分研究を盡して、
事業
発展と共に国営の経理を考慮に入れて進んで頂きたい。それから企業
経営
体制の整備と申しますか、そういう点と
管理機構
の簡素化、これを是非図
つて
頂きたい。
現業
の充実強化、それから要員配置の適正化を是非お願いしたい。それから
事務
能率もそれによ
つて
増進もできるのでありますから、こういう点を
要望
して置きたいと思います。 次に、
電気通信
の方で二、三お伺いしたいと思います。
電気通信
の方におきまして、公衆
電話
の点でございますが、これは先般も御
説明
がありましたように、大都市では非常に不足しているし、この整備につきましては
相当
考慮を拂
つて
おるというお話でございますが、これをやはり大都市は重点的に置かれるけれども、尚又
地方
におきましても
相当
考慮して頂きたい。それから先般もお伺いいたしましたが、大体
電話
交換の開設が許されておる所にも拘わらず、交換手の問題で中止に
なつ
ているというような面があるのでございますが、これは先般大臣の答弁ではちよつとはつきりしなか
つたの
でございますけれども、これは
如何よう
におやりになる御予定か、又
如何よう
にしたらこれが実際に開局できるのか、これを御答弁願いたい。
山下知二郎
28
○
説明員
(山下知二郎君) 公衆
電話
の件は、お説のように大都市を中心に主として置きますが、
地方
の方にも置きます。それで二十四年度に一千個、今予定いたしておりますのは、来年度に一千五百個、こういう数字に仕上げ得ますれば、大体公衆が
利用
し得ます、つまり公衆
電話
及び簡易
電話
と併せまして
戰前
の大体の形に近いところになります。ただボックスのあります公衆
電話
から見ますると、まだまだ可なり下廻ると思います。できるだけ簡易
電話
所というものも併設いたしまして、その不便を補いたい、かように考えております。 それから
九州方面
の交換
事務
の開局ができなかつたという点につきましては、その実情をはつきり把握して、どういう点に一番ポイントがあつたかということも我々もはつきり認識したいと思いまして、昨日今日
通信
局長
会議をや
つて
おりますが、その席上でも問題にしまして調べるようにいたしております。ただ人だけの問題だけでなく、何か他に問題があ
つたの
ではないか、或いは電気と
郵政
との連絡がどこかにまずいところがあ
つたの
ではないかということも考えられます、そういつた
事情
ははつきりしまして、又適当な機会にお答え申上げたいと思います。
小林勝馬
29
○
小林勝馬
君 今
電信
監の御答弁でちよつと納得行かないのですけれども、先般私が大臣に御質問いたしましたのは、
九州方面
、
熊本
管内
におきましても七局、
東北
その他これは
全国
的ですが、
全国
的に大体交換
事務
の開局ができるようにもう
なつ
ている。第二四半期からできるとか、第三四半期から、これはできるの荘だというふうな話が、
業務
局ですか、そこに行けば御答弁があるのですが、そこでは実際に交換手が
只今
定員がないからできないのだとしいう考えなのです。その交換手は地元負担でやればできるのかできないのか。それで実際問題として、そういうふうな点を今後どういうふうにおやりになる御予定か、お聞きすれば、補正予算が取れればやれる、交換手の定員の問題がないならばもつと簡單にできるのではないかというふうに我々は考えるので、この点を御
説明
願いたい。
山下知二郎
30
○
説明員
(山下知二郎君) 今調べましたものを持
つて
参りまして、はつきり数字を申上げますと、まだまだ今お話のよりは数が多いのであります。大体においてやはり交換要員の問題が一番多いのでありますが、私共といたしましては、交換
事務
を開始する予定のものは予定
通り
に実はいたしたいのであります。又今後ともそういうふうにやる
方針
でおります。ただ、今申上げましたように、約四十ばかりのものが同じような
條件
ばかりであるのか、或いは中に食違いのものがあるとか、或いは人のやり繰りができない所があるのじやないか、或いは今申上げましたように連絡が十分行
つて
いないというような面があるのではないかということをいろいろ懸念いたしましてその一々につきまして、はつきりした
事情
を確かめたい。それが完全に要員の獲得ができなかつただけであつたならば、或いは要員の養成ができないというような面もありますし、そういう点については方策を十分立てたいと思います。この問題は今回限りにいたしまして、今後はそういうことがないようにや
つて
行きたいと考えております。
小林勝馬
31
○
小林勝馬
君 ですから、今
地方
に多数そういう局があ
つて
、例えば
通信
局の計画部に行きましても、
本省
の計画部に行きましても、交換手の問題だけだ、定員の問題だという話しか聞かないのです。実際問題としてもう開局できるのだという話なんですが、ただ交換手だけならば、今言うように地元負担で交換手は幾らでも持
つて
来てやるが、それだつたらいいのかどうかという……。
山下知二郎
32
○
説明員
(山下知二郎君) 交換手の問題でありましても、定員だけに我々はこだわ
つて
いないのでありまして、若し定員の枠がはみ出るならば、賃上しましてでもやるということは、現在
方針
を持
つて
いるのであります。ですから定員が取れなければ開始しないといつたような考えは全然ございません。恐らくこれはいろいろのところにおいて
相当
事情
の違つたものを持
つて
いやしないかと思うのでございます。そういう点を調べませんと、ここで余り迂濶なことを申上げて置いても
如何
かと思いますから、暫く御猶予願いたいと思います。
小林勝馬
33
○
小林勝馬
君 それじやその問題は、あなたの方の計画部の
電話
課長あたりの方の答弁と大分
電信
監の答弁と話が違うわけですが、
一つ
はつきりとお調べの上、この次までに御
報告
願うか、書面ででも至急に御
報告
願いたい。これだけ申入れて置きます。それから市外
電話
並びに
基礎設備
の問題でございますが、これが
通信復興
に一番重要な点じやないかと思いますが、この点はどの
程度
にお考えに
なつ
ておりますか、御
報告
願いたいと思います。
米澤滋
34
○
説明員
(米澤滋君) 私からお答えいたします。市外線の問題につきましては、現在約八十万キロの市外線があるわけです。これらの負担の
状況
は、最近非常に負担が過重に
なつ
て参りまして、
従つて
現在の二十三年度末の
サービス
をやるためには、来年度十五万キロを必要とするといつた
程度
でございます。その負担の過重の場所は、大都市の近辺もそうでありますし、それから又長距離
回線
もそうでありまして、例えば
東京
、大阪の例を取りますと、
戰前
は二十二分くらいの特急の通話が、現在は特急で四時間かかるといつた
状態
でございます。これに対しまして、十五万キロの増設が二十五年度にできれば、二十三年度末の
サービス
がなされるのでありますが、予算の上でそれが現在のところ十一万キロ、更にそれが下
つて
来るといつたようなことになりますと、その
サービス
の
改善
というものは非常に困難な
状況
であります。
小林勝馬
35
○
小林勝馬
君 それから慶弔電報その他を今度又おやりになるように相成
つて
おりますが、これは非常に結構なことでございますけれども、これは例えば料金を非常に安くしておやりになるのか、それともやはり最低料金でおやりになるのか、こういう電報なんかは多少安くしてや
つて
、非常に効果を挙げた方がいいのではないかと思うのですが、その点はどういう御意見ですか。
山下知二郎
36
○
説明員
(山下知二郎君) 慶弔電報の点につきましては、
方針
はやりたいという
方針
を持
つて
おりますが、
関係
筋の意向もありまして、まだやれるという段階にまでは
至つて
おりません。これ亦お含みを願います。それから料金の点につきましては、今お言葉のように「安い料金でやるということも考えられますが、今度は符号を二字にしまして間違いのないような方法を取り、且つ文句を非常に丁寧にしまして、そうして又今までの例文も十分に殖しまして取扱いたい、かように考えておりますから、むしろ今の三十円というものをもう少し上げてやるべきじやないか、お示しの点より少し逆のことも一応考えて案を作りつつあるわけであります。
小林勝馬
37
○
小林勝馬
君 次に、国内の今の無線の
施設
の活用
状況
をお伺いしたい。これからまだ国内に無線
施設
をどの
程度
活用されるのか、その点を承わりたいと思います。
山下知二郎
38
○
説明員
(山下知二郎君) 国内の無線
施設
は、在来は応急対策的のものに使う傾きがあ
つたの
でありますが、この際折角持
つて
おります無線
施設
を、そういう非常災害だけに使うというのは勿体ない。できるだけこれを活用しようという
方針
で、主要幹線の疏通を十分に補ないますために、無線と有線とを完全に併用するという
方針
を立てて、もう実行いたしております。ただ無線を使いますにつきましては、波長の問題がございますために、そうそうあれやこれやと言
つて
手を拡げるわけには行きませんから、現在持
つて
おります回路を十分に活用するという
程度
が終局のところではないかと思います。
東京
、大阪とか、或いは大阪、高知とかいうような線につきまして、線のないところは無線を使
つて
尚よくするというようなことと同時に、有線で働いておるところでも尚無線を使
つて
、そうして線をあけて将来技術の進歩によりまして、それを若し
電話
にでも使えるようになればそういう
方面
にまでも考えて見たいということで、折角研究中でございます。
小林勝馬
39
○
小林勝馬
君 次に、技術の向上の問題でございますが、最近私共電報を貰
つて
、
一つ
も間違いのなかつた電報というものは
一つ
もないくらいで、必ず一字や二字の間違いがある。而も字数においては昔は十九字であるので、必ず十九字でないと配達しなか
つたの
ですが、今字数が十九字に
なつ
ても、十八字とか、十七字に
なつ
て抜けたものでも平気で配達しておるような現状でありますが、この技術の向上に関する当局側の
施設
と申しますか、練習と申しますか、いろいろなことをどういう
程度
おやりになるか、勿論電報だけでなくて、
電話
の点でもそういうことが言えるのじやないかと思いますが、こういう訓練と申しますか、どういうような御予定で再訓練をおやりになるか、現在の訓練所に全部そういうふうに入れておやりになる御予定か、お伺いしたいと思います。
山下知二郎
40
○
説明員
(山下知二郎君) 御指摘のように誤謬が多いという点については甚だ遺憾に存じます。今まで電報が汽車よりも遅い電報という一時悪評を蒙むりましてから、專ら電報の速達化ということに主力を置きまして、お蔭様で電報は現在普通
通信
で三時間足らず、至急
通信
で二時間というのが
全国
平均で到達するように相成りました。ところが一方御指摘のように誤謬というものがまだまだそれと並行しては除去し得ずにおります。この点は我々もしつかり認識いたしておりまして、どうしてもこれはお説のように技術の向上ということに行かなければならん。それからも
一つ
は、モールス符号というこの送信方法というものも亦
改善
しなければならん、この両面から推して行きたい、そうして
電信
の
合理化
をする
委員会
というものを内閣に作りまして、専ら両者を併せて研究いたしております。当面の問題といたしましては、技術者の再訓練ということを強力に推し進めたいと思
つて
おります。尚新技術者につきましても、今まで一年九ヶ月乃至二年かか
つて
教育いたしておりましたのを、専らそのことだけを教育することにしまして、現在では九ケ月で元の一年九ヶ月というような人と同じレベルまで漕ぎ付け得る確信を得ました。これは昨年御審議願いました逓信
職員
訓練法によりまして作りました訓練所におきまして、専らこの面を強力に推し進めております。新採用者もそういうわけで、
相当
素質もよく
なつ
ておる、かように考えております。又在来の
職員
にたいしましても、そういう人をできるだけ再訓練しますために、学園の方に又入れまして、短期間に尚技術の錬磨をさせたい、かように考えております。一方今申上げましたように、印刷
通信
というような面が段々に出て参りますれば、両者相俟
つて
誤謬という点も早晩なくし得ると確信いたしております。
小林勝馬
41
○
小林勝馬
君 これは
従業員
の側としましても志気が弛緩しておるというか、そういう面も多々あるんじやないか。御
承知
の
通り
前欧洲大戰当時なんかは、三ケ月の養成乃至は六ケ月の養成で十分間に合
つて
、
通信
の
事務
が勤ま
つて
、最近においては
相当
長期の養成をしておりながら、そういうふうな問題が非常に多い。
一つ
には
従業員
の面も多少
影響
しでおるんじやないかと思いますが、尚
通信復興
は、スピードアップすれば
通信復興
になるというふうには私共は思わないので、やはり誤謬とか故障が多ければ、それだけに考えて行かなくちやならない問題だと思いますが、今後十分御注意願いたい。時間もありませんから、
要望
事項といたしまして
給與
制度、
会計
対策、例えば予算
会計
を決算
会計
に切換えて行くという根本問題、並びに国家
事業
として民衆の福祉と摩擦の問題、こういう問題を両方の見地に立
つて
十分調和を図
つて
頂きたい。それから先程
郵政
の場合に申しましたように、いろいろな企業の
経営
、根本
方針
その他を十分御勘案の上、
一つ
今後お願いいたしたい、かように思います。以上で私の質問を打切ります。
大島定吉
42
○
委員長
(
大島定吉
君) 外に御発言がなければ、この
程度
で本日は散会いたします。 午前十一時五十九分散会 出席者は左の
通り
。
委員長
大島
定吉
君
理事
中村 正雄君
小林
勝馬
君
委員
橋本
萬右衞門
君 深水 六郎君
新谷寅三郎
君
千葉
信君 国務大臣
郵政
大臣電気通 信大臣 小澤佐重喜君
政府
委員
電気通信
政務次 官 尾形六郎兵衞君
説明員
郵 政 次 官 大野 勝三君
郵政
事務
官 (
簡易保險
局 長) 金丸 徳重君
電気通信
事務
官 (
業務
局計画部 長) 米澤 滋君
電気通信
事務
官 (
電気通信
監) 山下知二郎君