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説明員(
葛西嘉資君) 私ごく大雑把なことを申上げまして、
政府委員の
会計課長が参りましてから詳しい数字のことは申上げさせて頂きたい、かように思います。
予算の全体はまだ実は正式に
連合軍司令部の方の
承認を得ておりませんので、先般御
説明のように
日本政府としまして
閣議で御
決定になりました線を御
説明申上げることをお許し頂きたいと思います。来年度の
予算の
厚生省所管の
経費はごく大雑把に申しますと、大体三百三十億ということに
なつております。去年の
予算が二百七十五億でございましたから、差引きいたしますと五十五億円ばかり今年度の方が増しているというふうなことに
なつております。その
内訳を申上げますと、ごく大きく増したものを申上げますと、
生活保護費において四十億円ばかり、それから
児童福祉法関係において七億円ばかり、これは
一般会計の
関係でございます。
公共事業は後で申上げたいと存じますが七億円ばかり、それから
結核の
関係におきまして
結核増床の
計画、それからその
外内容の改善というふうな点で大体十二億円ばかり、こんなものがごく大きく増したものでございます。それで後若干減じなければ
辻棲が合わないわけでありますが、減じたものは大体
行政整理の
関係で人の
費用が減じましたとか、或いは
統制の
関係で若干
薬務局或いは
大臣官房で
統制事務をや
つておる者が人が減る。それから不用に
なつた
経費というようなもので今年度
予算三百三十億というようなことに相成
つております。それから
公共事業費の方のごく大雑把なことを申上げて見ますと、
公共事業関係は実は昨年の
公共事業が全体で八億七千余万円というようなことに
なつておりましたが、本年の
公共事業は十八億、約十億円ばかり増したというようなことに
なつておりまする
公共事業の
ついでに順序が悪いのでございますが申上げさして頂きますと、昨年
水道の
関係等におきましては一億三千八百万円でありましたものが、今年は二億九千万円というようなことに
なつております。それから
国立病院療養所の
関係増床分を含んでおりまして、二十四年度が九千万円ばかりであつたものが今年約三億円というふうに
なつております。このうち
結核の
増床計画は大体四千五百床を今年増そうというようなことにいたしまして、三億のうちの一億八千五百万円までのものが
結核の四千五百床の
増床ということに
なつております。後
国立病院並びに
温泉療養所から五百床分を割り出しまして、来年度は約五千床の
結核ベッドが殖えるということに
なつております。
経営費で申上げました十二億円ばかり増したというのは実はその中に入
つております。それから
児童福祉法関係におきまして、これは
分科委員会で大変御援助を頂いたのでございますが、
児童福祉法関係は三億四千万円ございます。間違いました。先程の申しましたのはこれは
社会局関係でございます。一千百六十万円と申しましたのは
社会施設、即ち
養老院でありますとか、
浮浪者の
収容施設というようなもので、それが六千九百万円であります。これは訂正いたします。約七千万円。
児童保護の
関係でございますが、これは昨年四千万円余りでありましたものが、三億四千三百余万円というふうなことに
なつております。これは訂正をいたします。失礼でありますが……。
浮浪者の
関係のやつは前年度が一千八百万円ばかりでございます。それが今年六千九百万円ばかりに
なつておるのであります。
保健所の
関係が一千百六十万円、これは大変、重ねて間違いますが’先程申上げました
社会局関係と申しましたのは
保健所の
関係でございます。
保健所の
関係が一千百六十万円が二億四千八百万円。ご
ちやご
ちやに申上げましたが……。(「分らん分らん」と呼ぶものあり)
初めから申上げます。
水道が一億三千八百万円が二億九千万円、
国立病院関係、
療養所の
関係が九千万円であつたものが三億円になりました。そのうち一億八千五百万円くらいのものが
結核の
増床関係であります。それから
保健所が一千百六十万円でありましたものが二億四千八百万円。これは
経営費のところで申上げますが、大体今
格外の
保健所と言いまして、
保健所にモデルの
保健所がありますし、それから段々規模が小さく
なつておるのですが、A、B、Cというふうに大体分けておりますが、そのCまでに全部の
保健所を来年度にしたいというふうなことで「
格外の
保健所が三百十三ヶ所ばかりあるのをそれを全部
格外を除いて
C級にまで上げるというのでございます。それでまあ二億四千八百万円というようなもの、それから
児童福祉施設関係が、約四千万円でありましたものが三億四千三百万円。それから
社会事業施設関係が一千八百万円ばかりでありましたものが六千九百三十万円。そんなことでこれは多いものを
拾つたわけで、あと細かい
項目が三十数
項目ございますが、極く大きいものでこれだけでございます。それで合計いたしまして八億一千余万円でありましたものが十八億円ということに
なつております。
以下
項目別に実は申上げさして頂きますと、
社会保障関係の
調査というものが、
社会保障制度審議会がございますが、あの方の
審議会の方は内閣に載
つておりますけれども、その
基礎になりまする
基礎調査をいたします
経費が
厚生省の担当の分は
厚生省にあるわけでございますが、これが昨年は一千三百万円でありましたものが、今年は三千万円くらいな
経費に
なつております。それから
公衆衛生局の
関係に参りますと、
保健所が先程申上げましたように、
格外の
保健所が三百十三ヶ所ありまして、これを全部
C級に持
つて行つて、今まで非常に不便をいたしております者に応えようというようなのが大きなものだと思います。それから
医務局の
関係になりますと、これは先程申上げましたように、
結核の
関係が
増床をどうしてもしなければならんどいうようなことで、
国立療養所で四千五百床を増します。その外に
温泉療養所並びに
国立病院の方から五百床出しまして、
結核関係で約五千の
ベッドが殖えるというふうな点が大きな点だろうと思います。
薬務局関係では
ストレプトマイシンのことを
結核対策に関連して若干申上げたいと思うのでありますが一来年度は先般御
承知のように
閣議の御
決定を得まして、
日本でどうしても
ストレプトマイシンを製造させなければならんじやないかというふうなことで、
日本で
ストレプトマイシンを作るために
政府が
意思決定をして、
予算的な措置、
融資の
方面というところを
はつきりやろうと、こういうふうな
閣議決定があつたわけでございます。と申しますのは、
ストレプトマイシンは御
承知のように
大分入
つておりますが、密
輸入で入
つてお
つて、それから本年になりましてから五千人分、又極く最近一万人分、計一万五千人分入りました。これが
輸入資金で入
つて来たわけでございますが、
日本の需要は非常に多いわけでございます。お
医者さんもおられるのでありますが、多いのでありますからもつと入れて貰いたいというような声があるのでありますが、必ずしも
輸入資金の割当の
関係が行きません。それから
日本のどうしても取敢ず私共が必要だというのを一応のめどを三千キログラムというふうに立てまして、これぐらいをどうしても
日本で作ろうじやないかというのが
差当り来年度を
目標にした
生産目標であります。
輸入を若干入れてそれぐらいは要るということで、
融資の
方面等も実は昨日
生命保険会社などにお願いしたわけでありますが、そういう
工合にしまして
予算に表しました。実は
アメリカでできます
ストレプトマイシンは非常に安く入るわけでございますが、
日本で作りますと、どうしても千二、三百円最低はかかる。
アメリカのものは三、四百円ぐらいなところで入るというふうなことで最初の
当りはどうしても
プール計算をしなければならんのではないかというふうなことで、国で作りましたもの、
輸入の
関係のものを全部国が一遍買上げる。そうして
国立病院に必要なものは
国立病院特別会計で
国立病院に入れます。
療養所のものは
療養所の金で取りまして、民間に行くものは国から
拂下げて行くというふうにするために本年度は六億三千万円ばかりのこれらの買上げの
資金を
予算に組みましたわけであります。
それから
社会局の
関係では何と申しましても
生活保護の
関係でございますが、これは先程も申上げましたように約四十億ばかりの
経費を増して今後の来るべき事態に備えたいという点が一番
経費の大きな点でございます。これが
総額百五十億になります。それからもう
一つ、やや特長になるかと思います点は、各
市町村でいろいろ
民生委員のお世話をするような
有給職員が必要であるというようなことで、各
市町村に約二千入ばかりの
民生委員の
指導員を置くというふうな
経費を計上いたしておるようなわけでございます。
それから
児童局関係では、
兒童福祉関係の方で十八億ぐらい増しております。新らしいところでは
ユニセフが
ララ物資と共に来年は入るだろうと思いまして、
ユニセフの方を若干お願いいたしておるような次第であります。それから
保険局関係におきましては御
承知のように
健康保険並びに
国民健康保険の
事務費を負担するというふうなことが是非必要であるというふうなことと、それから
診療費の一割を国で負担をせよというようなことで、
社会保障制度審議会の
勧告に
なつておつたのでありますが、結論は大変遺憾なことでありますが、これは最後の
閣議で
厚生大臣から御
主張になりまして漸く二割だけ増額をするというようなことになりました。
健康保険事務費が今まで三割でありましたものが五割、
国民健康保険につきましては五割でありましたものが七割というふうなことで、三億五千八百万円でございますか増額したのであります。それから
診療費の方は大変遺憾でありますが何ともならないというふうなことで、
国会で御
審議を願いました
予算には手を触れずに出しておるような次第でございます。それから
引揚関係におきましては大体来年度は三十六万人の人が帰るであろうというふうなことでそれを
基礎にいたしまして
経費を弾いておりまして、全体で四十六億五千万円弱でございます。それから
公共事業の
関係で
引揚住宅の
関係は五億円ばかり見積
つてございます。
国立病院の繰入れの問題でございますが、
大分特別会計の繰入れはいろいろ問題がありましたが、昨年は二割五分でございましたが、結局二割
大分ちよつとの繰入れをしてバランスを合せて行くというふうなことで
予算を組んでございます。それからもう
一つ申上げたいと思いますのは、
児童福祉施設の
関係の方で先程申上げましたように、
社会局関係におきまして六千九百万円、
児童福祉施設関係におきまして三億四千三百万円ということを申上げましたが、その他に
大蔵省の
一般会計の中に
施設の
補修関係といたしまして
児童福祉関係に一億円ばかり別に
予算に載
つております。従いまして
児童福祉関係の方は四億四千万円という、全体で使い得る金はそれぐらいであります。
それからもう
一つ予算に関連して申上げたいと思いますのは、
国会におきましても両院で御決議になりました
未亡人関係と
傷痍者の
関係でございますが、
傷痍者の方の
関係は、これは
予算としましては、
公共事業といいますか、
大蔵省の
関係で六千三百余万円というようなものが入
つております。これは
法律等が準備できれば、それに応じて
施設ができるように
なつております。
それから
未亡人、母子の
関係につきましては……。