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政府委員(
伊東五郎君) 大体いろいろな
原因で、推定でございますが、今
お話のように
住宅不足数が三百五十万戸程あることになるのです。併し
政府としまして、このいろいろな財政的な
援助をいたしまするためには、
予算とも睨み合せて
計画を立てなければなりませんから、この三百五十万戸の
不足のうち、特に最も
住宅の
困窮度の甚だしい
階層はどのくらいあるか、而も
資金的に
援助をしなければならん、急速に
援助をして家を
供給しなければならんというものがどのくらいかということを一応計賞して見ますと、大体六十万戸
程度という
計算が一応出るわけであります。これは
計算の仕方によりまして、或いは百万戸とか、八十万戸とか、いろいろな計
算出薫り手けれども、最も縮小した場合でも六十万戸
程度のものは急速に
供給しなければならんということになるわけでありまして、これを基礎にしまして、大体五ケ年
計画を立てて来たわけであります。その
方法は、
一つは
只今申上げました
庶民住宅、
国庫補助による
庶民住宅、もう
一つは
長期低利資金の
貸付という、二つの
方法でや
つて行く、こういうことにいたしまして、これを五ケ年間に
計画をいたしますと、約毎年十二万戸ずつそういう
方法で建てて行く、これがためには、
政府の
予算を計上して行かなければならんということになるわけでありまして、その第一年度として、
昭和二十五年度の
予算を要求したわけでありますが、
予算の全体の
関係から言いまして、その
計画が、
只今までのところでは認められませんで、大体その五〇%
程度のものを初年度に実施するという、凡そ概略の
見通しを得たわけであります。先程
お話がありましたように、
国庫補助の
庶民住宅のために、まあ四十億
程度のもので、これで大体二万五千戸
程度のものができるわけであります。それから
貸付の
方法によりまして、五十億の
資金が認められますと、これで大体三万五千戸
程度できることになります。併せて六万戸程
供給できるということになるわけであります。尚この
庶民住宅などの
建設につきましては、従来多数のものが
木造の
住宅であ
つたわけでありますが、来年度の
計画におきまして一は、防火ということ、それから
耐久力というような点、それから土地の
有効利用というような点、それから面この
木材資源を非常に使い過ぎておる、山林を過伐しておる、これが水害の
原因にな
つてもおります
関係で、できるだけ
木材以外の
資材に頼ろうというような、いろいろな方針に従いまして、来年度はできるだけ
コンクリートの
宏莊な
アパートメントに移して行こうというふうに考えております。それで
庶民住宅の
予算が、今年度よりも若干殖える
見通しでありますけれども、殖えた分は
木造を
コンクリートのものに切替えて行く。
建築費が若干高いわけでありますので、
戸数の割合に費用が余計かかるわけでありますが、できるだけそういうようにやつで、不燃耐久的なものに切替えて行くということにいたしたいと、こう思
つておる次第であります。大体
只今考えております点を
簡單に申上げました。