○
説明員(
八嶋三郎君)
戰災復興の問題につきまして、前回のこの
委員会におきまして一部申上げましたので、或いは重複する嫌いの点もあるかも知れませんが、その点お許し願いまして、大体今回
戰災復興の問題につきまして再
検討をいたしましたにつきましての、先ず
方針、要領並びにその経過、又その結果といつたようなものにつきまして、この機会におきまして御
説明を申上げて置きたいと存ずるのでございます。
去る本年の六月下旬に、内閣におきまして
戰災復興都市計画の再
検討に関しまする
基本方針の
決定をして頂きまして、それに基きまして、これを
実施いたしまするところの
実施要領というものを確定いたしまして、これを全国の
事業実施者並びにこれを監督いたしまするところの各県に、この
方針を指示いたしまして、これに基きまして、九月の下旬にこの
結論を一応得たのでございます先ず第一番に、この
閣議決定を見ました
方針につきまして、その
方針と並びに
実施要領につきまして簡単に触れて見たいと思うのであります。この書類は、実は前回の
協議会においてお手許に配付いたしましたので、本日も
説明の
資料を持
つて参りたか
つたのでございますが、残部がございませんので、この点お許しを願いたいと存ずるのでございます。
戦災復興の先ず再
検討をいたしますにつきましては、二つの点を一応捉えて見たのであります。
一つは
都市計画というものと
都市計画事業というものと、この二つの問題でございます。御承知の
通りに、
計画というものになりますというと、
一つの
計画を設定いたしますると、そこにいろいろ権利、
制限が働いて参りまするので、非常に住民に、この
計画が
実施されるまでの間、長期間かかりますると、いろいろと
建築制限等の問題につきまして御迷惑をかけておりまするので、先ずこの
計画面につきまして、真に
交通、防災、保健上必要であるかどうかというものの限度をもう一度
一つここで再
検討をして見ようじやなかろうかという点でございます。この
計画面として取上げました問題は、
一つは
道路の
幅員の問題であり、
一つは
公園緑地の問題であります。
道路の問題につきましては、
道路の
幅員の甚だ大なる
街路につきましては、その
実現性と
緊要性というものを勘案いたしまして、そして
一つ再
検討をして見ようというので、大体この
範囲に入れましたものは、高速六車線以上を予想して
計画されておりまする
幹線街路、それから
高速車線と緩速車一線を分離するよう
計画されておりまするもの、それから美観上
植樹帯を設置するよう
計画されておるというようなもの等につきまして、
幅員の縮小の可否を
検討して参じたい。それから
防火幣を目的といたしておりまする
街路につきましても、その沿線を
防火地区又は準
防火地区に指定をいたしまして、録第一号その
幅員につきまして、
原則として三十六メートルを保有せしめたいが、止むを得ずこれを縮小する場合であ
つても最小限三十メートルを下らないようにして行こう、それから三十メートル以下のものでありましても、いわゆる幅道との
総合的考慮の下に縮小を適当といたしまするものは、これも
検討まして参る。それから
工事施行といたしておりまする路線と、これに関連いたしまする
街路の
幅員につきましては、施行いたしました部分の
幅員との調整を考慮して考えて行きたいと、大体こういうようなことを
基本方針といたしまして、今回この
街路の
幅員の問題を考えさせて見たのであります。
その次は、
公園緑地の問題でありまするが、
公園緑地の問題につきましては、当初
東京都内等を例にと
つて見ますると、相当大きな
地域というものをこの
緑地に指定いたしましたが、その後いろいろ
土地の細目の
利用計画といつたようなものが漸次明らかに
なつて参りましたがために、いつまでも公一園
緑地の故を以て、ここに建築の
制限を働かせて参るということは非常にそぐはないというような点もございましたので、今回の
基本方針といたしましては、主として
児童公園であるとか、
児童運動場又は普通の
運動場というものに
重点を置きまして、
既定計画というものを変更して参る。或いは又河川とか、
水路の
沿岸沿い等におきまして、
公衆衛生或いは消防の
防火上どうしても利水を必要といたしまするような
地域といつたようなもの或いは市街地で
住宅が密集をいたしておりまするところで、特に
防火帶を必要といたしまするような
地域を選定いたしまして、そこに
公園緑地というものを設定して参りたい、こういうような
方針で今回臨んで
参つたのでございます。以上は、大体この
計画面として
検討いたさせた問題でございます。
次に、
都市計画事業の問題でございまするが、
都市計画事業につきましては、何と言いましても、問題は
区画整理を
中心にいたしました
事業でございますので、これにつきましては、
事業の速かなる終息を図るということを
重点に置きまして、この
土地区画整理は、
罹災区域の中で
交通、
防火上特に憂慮せらるる
地域に
限つてこれを施行して参りたいというので、戰災の比較的僅少であつたような
都市であるとか、或いは又
事業実施の困難な
都市につきましては、
事業実施の
方法等につきましては、別途に考慮いたしまして、できるだけこの
戰災復興の
事業の
範囲というものを圧縮して参りたい。と申しますのは、
一つはできるだけそういう僅少な
都市というものは、これを落して行くということ、それから
事業実施の
範囲という、
区域というものもできるだけ
減少をして参りたい。その
代り方におきましては、
事業が進捗いたしておりまする
都市につきましては、できるだけこれを
一つ特別な
財源的措置等をも講じまして、急速に
一つ終熄を図
つて参りたいというような
方針の下に考えて見たのでございまするが、それにつきましては、できるだけ
一つ土地の
現状というものに従いまして、
現状を尊重いたしまして、できるだけ
物件移転を避けるとか、
地下埋設物等の費用を節約するとかいうようなことをして参りたい。それから又
上下水道等につきましては、できるだけ既存のものの活用に
重点を置いて参りたい。それからその
範囲等につきましても、
区画整理で落しますような
範囲につきましても、集団的な燒残りの
地区であるとか、或いは又
区画整理をいたしましても、
土地の価値というものがそれ程増進をして参らない
地域であるとか、或いは又
住宅が密集いたしておりまして、そうしてこれに手を付けるというと、べら棒に金がかか
つて参るような
地域とかいうようなところも、できるだけ省いて
参ろうじやなかろうかというような大体の
方針でや
つて参つたのでございまするが、ただ併しながら、すでに
事業を始めましてから数年になりまするので、いろと換地の発表も終つたり、或いはすでに
事業の
実施も着手してるというようなところを再
検討だからと
言つて、根本的に初めからやり直すということになりまするというと、手戻り等の関係が非常に多くなりますので、却
つてつまらん費用をかけますので、そういうようなところは
原則として
一つ既存の
計画と年いうものを尊重して、これを
実施させるようにして行きたいというような、実は
根本方針を以ちまして、この
計画を進めて
参つたのでございます。これ一につきましては、実は
建設省の中に
事業実施者の代表であるとか、或いは
都市計画に対する
経験者とかいつたような人達を網羅いたしまして、
戰災復興対策協議会というものを設置いたしまして、そこでこの
実施要領の御審議を願い、又結果につきましてのいろいろの御審議を実は願つたような次第でございます。で、
閣議決定を六月の二十四日に頂きまして、七月の八日に第一回のこの
協議会を設置いたしまして、ここで
実施要領を
決定して頂き、七月の十五日に全国の都道府県の
主務課長並びに
実施いたしまするところの主要なる県の
主管課長を招集いたしまして、この
政府の
方針を伝達いたしまして再
検討の案を八月の初めから八月一杯かかりまして
政府に持参させまして、実は八月の六日から八月一杯一月かかりまして各
都市につき、又
区画整理の
地区ごとに細かく再
検討をいたしまして、県の御希望なり、又県の再
検討いたしまするにつきましての経過なり、
事業の進捗の状況なり、県なり或いは市におけるところの経費の状況といつたようなものに亘りまして、具さに
検討をいたしまして、後で述べまするような
結論を一応得たようなことに相成
つたのでございます。先ずその
結論を先に申上げまして、それから
内容につきまして
お話を申上げたいと思うのでございまするが、本日お配りをいたしました
戰災復興対策協議会答申書というものが、この当時における
協議会の
決定の
内容でございまするが、先ず第一番に、
事業面の方から申上げて行く方が
予算面上重要な問題でございますから、先ずそれから申上げて置きたいと思うのでございますが、本日お配りいたしました
答申書の丁度中頃になりますか、いろいろと文字が書いてありますのを開いて参りますると、二十頁に「
復興都市計画事業再
検討総括表」という
一覧表がございますが、それを先ず御覧願いたいと思います。
先ず大体どういうような情勢に
なつておつたかと申しますと、これは大体
区画整理の問題、
事業実施のいわゆる
区画整理の問題でありまするが、
戦災復興を行うというので、
最初戦災復興院で取上げました
都市が百十五
都市であ
つたのでございます。その中で大体三というものが今までいろいろと補助をいたしましたりいたしまして、又
焼失面積も非常に少いというところで、大体八、九割
程度完成をいたしましたような所は、今回
戦災復興の
事業の補助の対象からこれを除くということで、大体三十
都市を今回落したのでございます。それで八十五
都市でございます。
最初復興院時代におきまして、一億八千万坪に亘りまして、実は
区画整理を
実施して参るという
方針であ
つたのでございまするが、昨年
経済安定本部と打合せをいたしました結果、実は一億坪に
減少をいたしたのでございまするが、今回この一億坪の
区域の
面積にきまして、先程申上げましたような
方針に基いて再
検討をしろということにいたしました結果が、大体一割五分削減いたしまして、八千五百万坪ということに
決定をいたしたのでございます。
それからこの一億坪に対しまするところの
事業費は、本年度の
予算において換算いたして参りますれば、大体五百四十億円という
金額を要したのでございまするが、これを今回の再
検討によりまして三九%減じまして、三百三十二億という
数字を得たのでございます。この外に
残事業といたしまして、六十何億というような
数字が残
つておるのでございまするが、これらの詳細につきましては、この前文のところに詳しく書いてございまするが、大体そういう
結論を得たのでございます。
面積におきまして一割五分削減をし、
事業費におきまして三九%の減を見るということにいたしたのでございます。裏面には、これにつきましての
区画整理に伴いますところの
街路事業であるとか、或いは
河川水路、瓦斯、電気、
鉄道軌道、
公共空地、
上下水道等につきましての一億坪と、それから今回の八千五百万坪を
実施いたしまするにつきましての
金額等につきまして、詳細にそこに書いて置いたのでございます。一億坪と仮定いたしまして
面積を一割五分減らしましたのは、先程も申しましたように、燒残り
地区を除外したということ、それから
住宅が立込んでおる
地域で
換地発表の済んでおらないというような
地域を除く、或いは
経済的価値の
上昇率というものが非常に少いといつたような
土地を除くとかいうようなことにいたしまして、一五%の減を見たのでございます。それから
金額におきまして三九%を
減少いたしましたのは、
設計内容、
事業内容等の
検討によりまして節約をいたしましたようなこと、この点は実は
清掃地等につきましては、
原則としてはこれを削りまして、そうしてこれは別途の
失業救済の
事業によ
つてこれをや
つて行く、或いは
宅地整地といつたようなものも、
水路の埋戻しであるとか、産地の切崩しといつたような真に止むを得ないようなものに
限つて、この宅地の整地を認めて参るといつたようなことによりまして、この経費の節約を
図つたのでございます。
それから
換地設計の変更によりまして、要
移転戸数、それから電柱であるとか、墓地であるとか、
地下埋設物といつたようなものの
移転の
減少を図
つて参る。できるだけ現況というものを尊重いたしまして、理想的な
碁盤目のように
住宅を建て並べるというようなことよりも、できるだけ
現状というものを尊重して、そうして
移転戸数を少くして参る。それから
公共空地の
事業にいたしましても、簡素な整地と設備を
最小限度に止めるというような
方針にいたしまして、これが削減を
図つて参つたのでございます。ただこういたしましても、
残事業的なものを多少そこに残したのでございまするが、それには今回のこの
基本方針におきましても、五ケ年間で大体の
都市計画の
区画整理の恰好というものを付けてしまおう、
あとはまあ多少
道路の
整備事業とかいつたようなものは多少残しても、とにかくこの五ケ年間に
区画整理の恰好だけは付けてしまおうという
方針で、実は今回の再
検討を図りましたので、五ケ年後に残しまするような
残事業といたしましては、
堅牢建築物の中で
道路に余り引つかか
つていない、多少
道路に引つかか
つておりましても、
道路の
交通上支障がないようなものであるとか、或いは
戰災燒残りの建物を
移転するとか、或いは僅かな拡巾の
道路にありますところの建物の
移転をするとか、或いは又
用地補償費の一部であるとか、或いは
区画街路の
側参溝の工事であるとか、或いは
上下水道の
改良整備といつたようなものにつきましては、これを一部
残事業の中に繰入れまして、これを大体六十五億というような
数字に押えたのでございます。今回のこの
事業をいたしますにつきましては、大体半額の
国庫助成という立場で、
あとの半額というものにつきましては、地元において持
つて頂くということにいたしたのでございます。それにつきましては、主といたしましてこの再
検討をいたしまするときにおきましては、この
戰災復興の重要なる財源といたしましては、
都市計画税という、いわゆる
目的税というものを睨みまして
検討をいたして
参つたのでございますが、その後
シヤウプ勧告案が公表せられるところを見まするというと、この
都市計画の
目的税というものが今回削除されましたので、実は私共といたしまして、
事業を
実施いたしまする
財政的方面の負担ということにつきましては非常に考慮いたしておる
問題場の
一つであります。ただまあ
市当局の全体の
予算もいうものは、無理をして取れば従来よりも四百億も増加いたされるというような実情でございまするが、併しこの点は果してこの四百億というものが取れるかどうかということにつきましては、又市庁御当局におきましても相当に帯慮せられる問題でございまするので、
あとでこの
協議会におきましての
附帶決議といたしまして御要望がございますれば、是非ともこの起債を認めて頂きたいという声が市町村として、
事業実施者として有力なる意見ということに相成
つておるのでございます。
以上は大体
実施面の問題でございまするが、
計画面につきましては、
街路の
幅員の問題と
公園緑地の問題でございまするが、これにつきましては本日お配りいたしましたものの
あとの方にあつたと思いまするが、「
戰災復興事業再
検討街路及公園緑地計画比較表」というのがございまするが、各
都市ごとにに従来の
幅員百メートル以上、八十一メートルから九十九メートル、又は、十八メートル以上のものを
検討いたしまして、
事業の
検討前と
検討後におきまするこの
数字というものを、そこに並べて置いてございまするが、これによりまして
相当数を
減少いたしておるのでございます。又
公園緑地の問題につきましても、東京都は大体四〇%くらいを減じ、大阪は一九%ぐらいでありましたか、減じまして、相当先程申上げました
方針に基きまして
減少をいたして
参つたのでございます。この
最後の欄を見て頂きますれば、百メートル以上の
街路につきましては七五%の減を見、六十一メートルから八十メートルにつきましては五〇%の減を見、それから四十四メートルから六十メートルにつきましては四九%の減、それから三十六メートルから四十三メートルは二〇%、三十メートルから三十五メートルにつきましては七%の
プラスに
なつておりますのは、実は上の方から落つこ
つて参りましたので、その点だけは多少殖えておるというような
現状に相成
つておるのでございます。それから二十二メートルから二十九メートルは一四%、十八メートルから二十一メートルにつきましては一一%というものの減を見ております。それから
公園緑地につきましては、全国平均いたしまして一六一二%というものの
減少を示したのでございます。これは大体私共一ケ月に亘りまして、
都市局の全員並びに
安定本部のこの
計画方面を担当いたしておりまする方々にお入り願いまして、
協議会の幹事という名目におきまして
検討をいたしました結果が、今申上げましたような
数字と
なつて現われて
参つたのでございます。これを実は先月の末の第二回の
協議会にかけまして、そうして御
検討を
願つたのでございます。この御
検討を願いました結果は、いろの御意見がございましたが、
最後にこの案を呑もう。呑むについては実は附帯的な條件を付けようというので付けられましたのが、
最後の所に
附帯決議として書かれてあるものでございます、これの
内容は、今回の再
検討をいたしましたものの、この
計画は今日の日本の
経済情勢等から考えて止むを得ない、
市民の
復興意欲から見れば必ずしも満足のものとは思われないけれども、
国家財政の
現状から見て止むを得ないので
承認をする、
承認をするからには、これを確実に
一つ実施するようにや
つて貰いたいということが先ず要点の
一つでございます。次には、先程申上げましたように、地方の
負担分は今回
都市計画税もなく
なつたことであるから、又これによ
つて受けるところの利益というものは、現代の
市民のみならず、後世の
市民にまでも利益を受けることであるから、その分は
一つ起債として十分考えて頂かなければならない、極力起債を優先的に
措置せらるるように図
つて頂きたいということと、第三には、
戰災復興を五ケ年間において始末を付けるというのならば、この
実施のやり方といたしましては、できるだけ五ケ年の前期、特に初年度におきまして、この
事業に
重点を置いて
予算も多く前期の方において計上をして頂きたいという、この大体三つの
希望的條件というものが付せられまして、これが可決されたような実情に相成
つて滞るのでございますので、これを実は本年の初めの閣議に提出いたしまして、この
協議会からの答申の
通りに一応
閣議決定として
実施を図ろうということの
決定を見たような次第でございます一応
戦災復興に対しましての、今回の再
検討いたしましたにつきましての
方針経過並びに
結論というものは、こういうところに実は落付いたのでございます。以上が大体
戰災復興の問題でございまするが、立ちましたついでに、もう一部お手許に配付いたしました
平和文化都市建設協議会での
協議会資料というものがございまするが、これにつきまして簡単に
お話を申上げて見たいと思うのでございます
これは御承知の
通り、去る国会におきまして
広島と
長崎につきましては、
広島は
平和記念都市として、
長崎はいわゆる
国際文化都市として特別の
一つの性格を持つたものに
建設をやれということにつきまする法案の成立を見たのでございますこれにつきましては、実は
都市局が
中心になりまして、いろいろと
地元関係方面とも協議いたしまして、この案につきましての具体的な
措置を
図つて参つてお
つたのでございます。これにつきましては、実は衆議院の方から、又参議院の方からもいろいろと現地を視察して頂きました結果、国におきましても
一つこれを取上げてやる、
一つの行政的な
措置を考えたら如何かという
お話がございましたので、実は八月でございましたかの閣の
申合せ事項といたしまして、
建設省に
平和文化都市建設協議会というものを設置いたしまして、
関係当局者、まあ、
建設省が
中心になり、
安定本部大蔵省、その他厚生省、文部省、それから運輸省といつたような方面の各機関が集まりまして、これを
一つ再
検討しようということにいたしたのでございます。今回私共
予算を要求いたしますにつきましても、あの法律の中に書かれてございまするように、
広島につきは
平和記念都市建設事業、それから
長崎につきましては、
国際文化都市建設事業というものは、
戰災復興の
事業と
プラスそれぞれの
平和国際都市としてふさわしいような施設を織込んだものを、それぞれの
都市建設事業とするということが書かれてございましたので、
戰災復興の仕事と、その
外プラス、いわゆるこの両
都市の性格にふさわしいといつたようなものを集めまて、この
平和文化都市建設事業というので
予算項目を別個にいたしまして、
戰災復興からはずしまして要求をいたしまして、今回
安本並びに
大蔵省の御
承認を得たのでございまするが、ただ実はこの全部が
予算の中に入
つておるかと申上げますというと、
建設省の中で
都市局で扱
つておりまするものが大体
中心で入
つておるのであります。外の省の問題は一括して実は入
つておらないのでございます。この点
協議会におききましてはいろいろと御希望がございました。やはり別個の
予算項目として取扱
つて呉れという御希望がございました。本年度は、もうすでに
予算要求をいたしました後でございましたので、それが間に合わなか
つたので、いろいろと紐付きをして頂きたいというような実は御要望もございました。つきましては、この
内容等につきまして簡單に触れて見たいと思うのでございまするが、外の省、外の局の問題につきましては、実はこの
協議会の中に小
委員会を設けまして
検討をしようということになりましたので、その点私から触れる権限はございませんが、
都市局に関しまする問題につきまして
お話を申上げますれば、先ず第一番目には、
広島、
長崎、いずれも
戰災復興の仕事をここに取上げたのでございます。それは今回の再
検討によりまするものを取上げたのでございます。それから
平和記念施設、又
長崎におきましては
文化記念施設というものがございまするが、これはいわゆる原爆の
中心でありまするところの
地域、
広島につきましては
中央公園、
中島公園でございまするが、それらの
公園を整備して参り、それから
広島につきましては、そこに
記念館というものを設置して
参ろうということに相成
つておるのでございまするが、取敢えず来年度の
予算といたしましては、この
原子爆弾によりましてのいろいろの貴重なる
資料というものがございまするので、その
資料を陳列いたしまするところの
資料陳列館といつたようなものを設置して
参ろう、
記念公園と同時にそういうものを
一つ設置して
参ろうというのが
一つでございます。それから排水施設でございまするが、これは両
都市美非常に排水の設備が悪いのでございます。殊に
広島のごときは大田川のデルタ地帯に
なつておりますので、この大田川の改修と同時に排水施設の整備をして参らなければならない。それから
長崎につきましては、
上下水道といつたようなものが非常に大きく浮んでおるのでございます。それから
幹線街路の問題でございまするが、これにつきましては、できるだけ
一つ既存の
計画というものを尊重いたしまして、来年度は一部できるならば重要な幹線の所は鋪装替をしようじやなかろうかというような意味において、
幹線街路の整備費並びに鋪装費みたいなものを多少組んで置いたのでございます。それから
あとは
都市公共施設でございまするが、これは
運動場等の問題でございまするが、これは来年度には一応は上せないということにいたしましたのでございます。
あと文教施設以下は各省又他の局の施設に
なつておりますので、これらにつきましては先程申上げましたように、小
委員会を設けまして、そこで
実施計画というものを再
検討しようということにいたしたのでございます。公共施設以前のところは大体
都市局、私の方でいろいろ
検討いたしまして、
最小限度のものをそこに載せて見たのでございます。実はこの両
都市共十五ケ年間の
計画というものを最初持
つて参られたのでございますが、勿論
計画としては相当長期に亘るものはいいと思いまするが、併し
事業実施ということになりますと、十五ケ年間といつたようなことでは、
計画は持
つておられても
事業実施面としては余りにも長過ぎるじやなかろうかという意味におきまして、一応五ケ年というものに切りまして
計画を出して貰いたいということにいたしました結果が、ここに現われましたような
数字、こういうことに相成
つておるのでございます。又これについての第一回の
協議会におきましては、全体として各省が集まりました結果は、これでいいという
結論は出ておらなか
つたのであります。実は先程申上げましたように小
委員会を設けまして、そこで
一つ検討して行こうということに相成りましたのでございます。できるだけ
一つこの線に沿
つて来年度
予算の獲得をして頂き、そうして別個の
予算に
なつていないところは
一つ紐付きで考えて頂きたいというような実は要望に
なつておるのであります。
以上は大体
広島、
長崎の大要の
説明でございますが、いろいろ質問に応じましてお答をいたしたいと思います。