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1949-11-28 第6回国会 衆議院 法務委員会 第13号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十四年十一月二十八日(月曜日)     午後二時二十七分開議  出席委員    委員長 花村 四郎君    理事 角田 幸吉君 理事 北川 定務君    理事 小玉 治行君 理事 石川金次郎君    理事 梨木作治郎君       佐瀬 昌三君    古島 義英君       松木  弘君    眞鍋  勝君       武藤 嘉一君    吉田 省三君       猪俣 浩三君  出席政府委員         法務政務次官  牧野 寛索君         刑 政 長 官 佐藤 藤佐君         (検務局長)         検     事 高橋 一郎君  委員外出席者         最高裁判所総務         局長      内藤 頼三君         専  門  員 村  教三君         専  門  員 小木 貞一君     ————————————— 本日の会議に付した事件  最高裁判所誤判事件に関する件     —————————————
  2. 花村四郎

    花村委員長 これより会議を開きます。本日はまず北川定務君より、最高裁判所に対する質疑の通告がありますから、これを許します。
  3. 北川定務

    北川委員 国政調査権等裁判官態度につきまして、最高裁判所にお尋ねいたしたいと存じます。法務委員会は本年八月二十二日から二十四日にわたりまして鹿児島市における衆議院議員滿尾君亮君の選挙違反事件にからむところの人権蹂躙の事実の有無に関しまして、審査に参つたのであります。その結果、本委員会におきましては十月二十四日議長に報告いたしております通り、該調査によりまして、警察並びに検察庁が人権蹂躙の事実をなしていることがはつきりといたしたわけであります。ところが、その調査に参りました際は、満尾氏の選挙違反事件審理中でありまして、従つてら調査参つた者としては、裁判影響のないようにという細心の注意をして調査に当つたのであります。ところがこの裁判を担当しておりました鹿児島地方裁判所鹿島裁判官は、この事件審理にあたつて、民自党のみで調査に来たのはどういうわけか。公判中に調査に来るのを阻止できなかつたかということを公判廷で満尾氏に聞いておるのであります。そうしてこの事実は、記録にも明らかにせられているのであります。またこの裁判の言い渡しの際にも、裁判中に委員会調査に来たということは、まことに遺憾であるということを、裁判の後につけ加えたということが各新聞に報道せられているのであります。調査参つたのは実は私だけでありましたが、元来はこの調査には佐瀬委員松木委員吉田委員ども調査に行かれることに相なつておりまして、その中には民主党の方もおるのであります。ところがいろいろの都合がありまして、たまたま私のみが専門員とともに調査参つたでありまして、決して特に民自党の満尾氏の違反事件に関する調査をするのに、民自党の私が特に選ばれて行つたというわけではないのであります。また公判中に参つたというのに、これに偶然のでき事でありまして、決してこの裁判中をねらつて行つたわけではないのであります。しかるにもかかわらず、裁判長がかようなことを裁判の際に言うということは、あるいは新聞に報道させたような結果を招来したことは、あたかも委員会が故意に満川氏の事件を有利に導こうとしてなしたように、世間の人もおそらく誤解をしているのではないかと思います。裁判はもとより厳正公平でなければならないのでありまして、われわれはこの裁判影響のないことを非常に注意をいたしておるのであります。裁判官はかような言動をいたしておりますが、これは国会調査権を否定されるような言動ではないか。かような言動裁判官がなすことが正しいのであるかどうか。私はこの際最高裁判所におかれまして、国会国政調査権に対する裁判官としての態度、御見解を伺いたいと思います。
  4. 内藤頼三

    内藤説明員 私からお答え申し上げます。国会国政調査権は憲法によつて認められておりますこと、皆さんも御承知の通りでありまして、司法制度に関しまして、法務委員会が御調査になること、もちろん当然のことでございます。ただいまも北川委員からもお話のございましたように、特に裁判に係属中の事件について、裁判影響のないように、きわめて細心の注意をいただいたということで、裁判に対する深い御理解に対しまして、私どもありがたく存ずる次第でございます。裁判官がそういつた国政調査権の運営に対しまして、たまたま何か言動がありましたようにただいま伺いましたが、実はその点については、まだ私どもの方で事情をつまびらかにしておりませんので、そういうことが新聞に出て、しかもそれが真実であつたとすれば、はなはだ遺憾なことに存ずるわけでありますが、その点については事柄事柄でございますので、私どもの方でもさつそく調査をいたしましてお答え申し上げたいと思うのでございます。新聞がはたして真実を報道したかどうか、それについても問題がないことはないと存じます。裁判官が特にそういつた細心の御注意のもとにせられた調査について、そういうことを口にしたということは、私どもあり得ないように考えるのでございますけれども真実についてもなお十分の調査をいたしたいと考えます。
  5. 北川定務

    北川委員 先ほど申しましたように、実は公判記録にも記載されておりますし、新聞の切抜きも持つているわけであります。この点御調査の上に、その結果並びに処置につきまして、委員会に御報告願いたいと思います。
  6. 内藤頼三

    内藤説明員 さつそく調査をいたしまして、お答え申し上げたいと思います。
  7. 花村四郎

    花村委員長 暫時休憩いたします。     午後二時三十八分休憩      ————◇—————     〔休憩後は開会に至らなかつた〕