○
猪俣委員 今の御
答弁を聞いて安心したのでありますが、申すまでもなく、この
団体等規正令の生ずるに至りました沿革は、
占領軍の要望もありまして、元来が右翼フアシヨ
団体取締りということが中心生命であつたはずであります。もちろん
暴力主義の
団体に対しましては、左右を問わずこれが取締りに当らねばならぬと思うのでありますけれ
ども、近ごろわれわれが懸念いたしますことは、このいわゆる左翼の
暴力主義を憎むのあまり、その方面に
特審局の勢力を注いで、
従つてわれわれの最も心配いたしますところのフアシヨ的な
暴力団体、こういうものの
調査がおろそかにな
つておる傾向がありはしないかということを心配するものでありますが、これにつきましてはどうか
全力をあげて御
調査、あるいは御追究を願いたい。
日本の国の将来のあり方において、私は左翼主義の
暴力などというものは大したものではないと考えておる。ただ
日本の民族性、二千六百年のこの血液を調べますと、容易にフアシヨ
団体の続出もその環境にようては想像できるのでありまして、われわれが多大の犠牲を拂
つて打立てましたところの民主的な傾向というものが、漸次また薄らぐのじやないかという心配がある。これは実に私
ども重大であると思うのでありまして、この点につきまして、特にその筋の係の方がお見えに
なつでおりますから、強く要望したいと思うのであります。