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今野委員 いろいろ御
発言がございまして、
若林委員からは、
はつきりした
質問の形がありました。しかし一番最初に、私は
水谷さんが申した点について申しあげたいのであります。私はこの席上でも
つて文部当局にお伺いしたのです。あの二十二年度、二十三年度でもらえなか
つたものが、二十五年度にはもらえるのかと言
つたら、それは遺憾ながら二十五年度には出せない、こういう話だ
つたので、そこでも
つてこの
一つの
決議案を出した動機に
なつたということを、
水谷さん御
了承願いたいと思います。
その次に、
木村委員が申されました点については、
国会は多数党だけの
国会ではなくして、
少数党もまた嚴としてあるということを、御
承知願いたいというふうに
考えるのであります。
次に、
若林委員が申された点でございますが、
予算は総体として否定したり
賛成したりするものでありまして、われわれは六・三
予算だけであの
予算を
考えるわけに参りません。それと同時に、六・三
予算についても、十五億円では不足であるということは、この
決議案の
趣旨弁明においてもるる述べた点であります。(「算術的に言え」と呼ぶ者あり)このような
予算ではしよりがない。私は
木村委員が今算術的にと申しますから、
先ほども算術的に申しましたが、二十二年度、三年度の
公共事業費のこれが、かりに全部
補助しなければならぬとすれば、実に六十七億の
補助が必要なのであります。その次に、
先ほど来申しました
通り、非常にたくさんなもの、十一万余の
教室が必要であるのに対して、三万三、四千しか
予算措置が講じてない。こういうことを
考えますときに、七万五千以上の
教室が
予算措置が講ぜられないことになります。これが全部ではないかもしれませんけれ
ども、これがためにはやはり三、四百億の金が必要なのであります。このことについて
文部省の出す
資料は年々歳々違うのでありまして、私
ども何を信用していいか、ま
つたく金額の
立てようがないのであります。また日教組において立てた
数字では、これは私
どもとしてはいろいろ疑義があるのでありますが、やはり百三十五億の
要求が出ておるのであります。これがやはり最小限度として出ておるのであります。こういうようなわけで、いかにしてもあの十五億並びに今度の二十五億あるいは四十五億とも言われておりますが、こういうものであ
つては、どうにもならぬという
結論は、
はつきりしておるのであります。そういう現実的な点から私
どもは申しておるのでありまして、
従つてこういう六・三制の
教育という制度を始めた以上、これを始める一番先には、私
どもはこの
予算措置が非常に困難であろう、何も
予算を立てないでやろう、一番最初に
文部省が立案したこういうようなことに対しては、私
どもとしてはとんでもないということで
反対した。その後だんだん出しては来ました、しかしながらやはり足りない。そこで現在のところ、その
数字的な根拠もあやふやにな
つて、
はつきりしないけれ
ども、私
どもの申すように、少くとも三・四百億のものは、ぜひともなければ、六・三制の
完全実施はできない。こういうふうに
考えるわけでございます。これの財源という話もありましたが、この財源については、これはいろいろな
考え方がございます。
共産党、お前がや
つたらどうなるか、こういうような
考え方もあるだろうし、(「一銭も出ないじやないか」と呼ぶ者あり)一銭も出ないことはない。われわれ
共産党としては、たとえばあの薪炭の赤字に五十四億というような金を使うのは、これは
国民から薪炭の代金を二重取りしていることになる。こんなことに税金を使
つておる。また
政府はいろいろな形でも
つて、非常に安い値段で
政府の所有物を民間に拂い下げておる。そしてその金をと
つていないのであります。これが実に十六億以上ある。こういうようなものは、あげて数えることのできないほどいろいろな問題があります。こういう不正と見られるようなものの金の使い方をやめれば、りつぱに使えるのです。そういうような点で、私
どもといたしましては、
教育に金が出ないというのは、自然現象じやない、人為的なことだ。(「物理的現象だ」と呼ぶ者あり)しかもそれは現在でもこの吉田内閣の金融独占資本を擁護しようとしている政策から出ておる、それ以外の何ものでもない。決して無
責任でこういうことを言
つているのではないということは、この点でも明らかであります。