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1949-11-17 第6回国会 衆議院 農林委員会 第6号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十四年十一月十七日(木曜日) 午前十時四十六分
開議
出席委員
委員長
小笠原八十美
君
理事
野原 正勝君
理事
松浦
東介
君
理事
八木
一郎君
理事
藥師神岩太郎
君
理事
山村新治郎君
理事
井上
良二君
理事
小林
運美
君
理事
竹村奈良一君
理事
吉川 久衛君 足立 篤郎君 安部
俊吾吾
宇野秀次郎
君 遠藤
三郎
君 河野 謙三君 中村 清君 原田
雪松
君 平野
三郎
君 渕 通義君 守島
伍郎
君
足鹿
覺君 石井
繁丸
君 佐々木更三君 坂口 主税君
横田甚太郎
君 寺本 齋君 小平 忠君
出席国務大臣
農 林 大 臣 森 幸太郎君
出席政府委員
農林政務次官
坂本
實君
食糧廳長官
安孫子藤吉
君
委員外
の
出席者
專 門 員 岩隈 博君 專 門 員 藤井 信君 ————————————— 本日の
会議
に付した事件
農林行政
に関する件 —————————————
小笠原八十美
1
○小笠原
委員長
これより
会議
を開きます。 それではまず
農林行政
に関する件を
議題
とし、
農林大臣
から主として今の
食糧事情
や、それに引つかか
つて
おる
米価等
の
経過
、そうい
つた
点に対する
説明
をいただきます。
森幸太郎
2
○
森国務大臣
農林行政
の面におきまして、取上げて皆さんに御報告申し上げたいことは目下の
食糧事情
であります。本年は、当初非常ないい作柄の
よう
な
経過
をたど
つて
お
つたの
でありますが、何分春暖か
つた
ために、稻の成育は形式的に非常によく見えたのでありますけれども、軟弱な育ちがありまして、その後
低温多湿
が続きまして、さらに一層稻の草の成長はよくな
つたの
でありますが、軟弱の度を加えた
よう
な
経路
をたどりました。
土用入
後、天候は一時回復いたしまして、非常に
豊作
型にかわ
つて來
たのでありますが
何分出発
の当時軟弱な
経過
をいたしておりました結果が、局部的でありますが、非常に
いもち
の
発生
を見たのであります。そうして一面、ここに
栽培法
の上において
一つ
の
原因
と認められますものは、
肥料
の
配給
が、いつもより季節の
肥料
が早く農家の
手元
に届いたという
一つ
のことも
考え
られるのであります。そういう結果、栽培しております者としては、
手元
に
肥料
が潤沢であるという
関係
から、誤
つた施肥法
をいたしたことも
原因
いたしたでありまし
よう
か、非常に草丈はよくなりまして、いよいよ
豊作
型を見て八月を
経過
いたしました。彼岸ごろにおきましても、非常な
豊作
型と
考え
ておりましたが、九月下旬から
いもち
が一層
発生
いたしまして、時によ
つて
はうんかの
発生
あるいは螟虫の
発生
もあ
つたの
であります。これらの
いもち
の
発生
が、数回にわたる暴風雨により葉枯れ
いもち
となり、あるいはそうい
つた
ことが
穂首いもち
の誘因と
なつ
たことと
考え
るのであります。九月二十五日ごろの
調査
によりますと、すでに
政府
が発表いたしました
よう
に、六千五百余万石の
予想
がされたのであります。しかるに今年は記録を破りまして、十月に入
つて
もさらに
いもち
が出るという
よう
な異常な
経過
をたど
つたの
であります。その後十月に入りましてから、
坪刈り等
の
調査
をいたしますると、九月二十五日の
調査
に比較いたしまして
相当
の
減収
ではないかという
予想
が立てられておるのであります。各府県からもすでに九百万石ぐらいな
減収
であるということが申し出られておるのでありまするが、
政府
におきましては愼重に
調査
をいたしまして、適当な
実収量
をつかみたいと
考え
ておるのであります。
関係方面
におきましては、七千万石近い収穫を
予想
されておりやすので、その後の実際について
相当
向うに
折衝
をいたしておるのでありまするが了解を求めることはなかなか時日を要することと存ずるのであります。場合によりましては、十二月の
実収
をつかみまして、
補正等
も
交渉
をせなければならぬではないかと
考え
ておる
よう
な
情勢
であります。 なお
輸入食糧
につきましては、當初二百余万トンを
予想
してお
つたの
でありますが、
世界
の
食糧事情
から、この二十五米数年度に対しましては非常な
輸入増
を見る
予定
をされまして、今日では三百十一万トン近い
輸入
を
予想
され、すでに
予算
の
編成
も、その
受け入れ態勢
のもとに
編成
せざるを得ない
情勢
にな
つて來
ております。はたしてこの
予想通り
の
食糧
が
輸入
されますかは今後の問題でありまするが、
政府
といたしましては、この三百十一万トンの
食糧
が
輸入
されるものとして、
食糧計画
を立てて参りたいと
考え
ております。 なおこの
主食
のうちの
いも類
の問題につきましては、すでにたびたび皆様にも御心配をかけ、またその節たびたび
政府
としても、そのやり方について、
答弁
をいたしてお
つた
わけでありまするが、二十四年度におきましては、当初
計画
しておりました
通り
のものを
輸入
いたすという
方針
は、今日も持続いたしておるのであります。この
予定通り
の買入れをいたしましたその後の処置につきましては、まだ
関係方面
からの指示を受けないために、
決定
はいたしておらないのでありまするが、今日といたしましては、当初の
計画通り進行
をいたす
予定
をいたしております。
明年度
の
いも
の
統制
につきましては、私からたびたび声明いたしました
通り
、
統制
の方式を緩和いたしましても、
一定
の
数量
はどうしても
日本
の
食糧
の
配給
の上で必要があると
考え
ておりますので、その
貫数
におきましてはあるいは三億万貫になりまするか四億万貫になりまするかわかりませんが、やはり
日本
の二合七勺の
配給
を継続して行く上におきましては、
いも
によ
つて
どうしてもある一部分を
食糧
として補わなければならない、か
よう
に
考え
ておるのであります。しかし
予算
の
編成
の上において
特別会計
の
編成
の上におきまして、この
いも
の購入は自由にして、
食糧
として
政府
は
考え
なてもいいではないかという
よう
な見方もされておるのでありますが、
政府
といたしましては、
いも類
はぜひともある
一定量
は
食糧
の中に入れなければならないという
考え方
をも
つて
、
予算
の
編成方
につきましても
折衝
を重ねておる
よう
なわけであります。 ここで問題になりますのは、戰爭中つくれつくれと言うて
いも類
をつくらせまして、桑園を壊しては
いも類麦類
にかえて行くというので、今日まで参りました。 この
農業経営
の形式を、手のひらをかえす
よう
に、
統制
からはずしてしまうということは、はなはだよろしくないということはだれしも
考え
ることであります。しかし、
統制
をはずしまして、さつま
いも
はつく
つて
はならない、つくるべからざるものであるという議論ではないのでありまして、今日海外の
食糧
が
輸入
されるという段階におきましては、
日本
の
農業経営
の上において、画期的な
考え方
をも
つて
進まなければならぬと思うのであります。今日なお一層この米と麦に依存しておりましては
農業経営
ができない。戰爭の結果とは言いますが、とにかく
いも類
がここまで普及された以上は、
いも類
を
農業経営
の上に取入れて行くということでなければ、
日本
の
農業経営
はむずかしい、こういう
よう
な
考え
を持
つて
おるのであります。今日まで
政府
は、
いも
の
加工施設
に対して
相当
の手を尽して参りました。
全国
的に見まして
相当
の
設備
ができております。
いも
は
主要食糧
以外といたしましても、これらの
設備
を十二分に活用する
よう
にいたしまして、
いも
の
加工設備
、さらにその
加工
いたしました
加工品
と第二次
加工
ということを結ぴつけて行く。そうして
農業経営
をさらに
多角形
にして行くということに持
つて
行かなければならぬ。か
よう
に
考え
ておりますので、
政府
は必要な
いも
のは
食糧
としてこれを利用し、その他の
生産
はますますこれを薦めまして、
いも類
を
農村工業
の
方面
に持
つて
行くということにせなければならない。またさ
よう
に指導して行く
考え方
を持
つて
おることを、御
承知
願いたいと思うのであります。 次に
米価
の問題でありまするが、
米価
は
審議会
の御
答申
によりまして、
政府
はすみやかにその
答申
の線に沿うて
決定
いたしたく
考え
たのであります。ところが
答申
は御
承知
の
通り
四千七百五十円という
数字
が出てお
つたの
でありますが、この
数字
が出たということは、
生産費
から割出したものでもなく、また
パリテイー指数
から割出したものでもない
よう
であります。
委員会
の
内容等
を檢討いたしましても、
消費者
の
立場
と、あるいは
生産者
の
立場
とは
相当
の開きがあ
つたの
であります。もとよりこの
諮問会
に対しまして、
政府
のと
つた
態度は、
パリテイー指数
によ
つて
行くか、行くとすれば
パリテイー指数
はどういうふうな
内容
を持つものであるか、また
生産費
を
基準
として
米価
というものをきめるものであるかという
考え方
を諮問いたしたのであります。その結論といたしまして、今申しました
通り
四千七百五十円というものが出ました。これは
パリテイー指数
によ
つて
出されたものでもなければ、あるいは
生産費
によ
つて
出されたものでもなか
つたの
であります。しかしこれは
消費者
と
生産者
との
代表者
の御
意見
でもあり、
政府
といたしましては、できるだけこの線に沿いたく
努力
を重ねて参
つたの
であります。
物價
を定めるのは、その
物価
を形成いたしまする
原因
、素因を調べまして、それによ
つて物価
が定ま
つて
行くのであります。すなわち
パリティー指教
によ
つて
大体
物価
というものがきま
つて
参るのであります。そのためにこれについて
関係方面
との
交渉
を重ねます上において、この
パリティー指数
によ
つて
起算されますと、御
承知
の
よう
に四千二百五十円というものが出まして、それ以上どうしてもこれを進めることはでまなか
つたの
であります。ただ残されておりますものは、お
約束
しております
超過供出
に対する
奨勵金
でありまするが、これは本年の
予算編成
の上におきまして、四千四百三円という
米価
をきめ、そうして
超過供出
に対しましては、この
基礎価格
の二倍ということを
基礎
として、
予算
が
編成
されたのであります。しかしこの
予算
の
編成
の
内容
は、
相当
超過供出
に対する
数量
が多く認められておるのであます。もしこの
予算
の総額において絶対動かんことができ得ないということを原則としまして
考え
る場所において、はたしてこの
予算編成
において認められておるところの
超過供出
の
石数
が確保できるかできないかということが問題であるのであります。もーそれだけの
数量
が確保できますならばどうしても一倍より
予算
がはみ出すわけでありまするが、これはその
予算
に認められておるところの
石数
としましては、われわれといたしまして、どうしてもこれは自信のない
石数
と
考え
ますので、しからばここにすでに発表いたしておりました
通り
の二倍の
超過奨勵金
が出し得られるということも、一応
考慮
されますので、また
関係方面
の一面におきましても、さ
よう
な
考え方
を持
つて
おりますので、近くいずれかに
決定
をいたすことと存じますが、
米価
の問題につきましては以上の
経路
をたど
つて
おるわけであります。 当面の問題といたしましてとりあえず以上を御報告申し上げた次第でありますが、なお御
質問
がありましたならばお答えいたしたいと存じます。
八木一郎
3
○
八木委員
私は去る十日の
委員会
で、
政府
に対して、ただいま
大臣
から御
説明
のありました
よう
な線に沿うて、
質疑
を
行つたの
でありますが、十日に知り得た——明らかに
なつ
た点は
食糧
の
需給
の点については、
輸入食糧
に依存しておる結果から、端境期の
持越米
も前年度の倍であり、また
輸入食糧自体
の見通しも、二百万トンが三百万トン余になり、その結果から
いも
をはずしても、二合七勺が維持できる、よ
つて來
るところはこれことごとく
輸入食糧
に依存しておるという事実である。そこで
食糧生産
に従事いたします
農民
の
気持
からいたしますると、
食糧
再
生産
を
約束
できないという
よう
な
米価
にきめられては一大事であるし、また
超過供出
の倍率も
約束
の三倍が二倍に下
つて
は、これまたたいへんであるし、また
補正
に関しましても、伝えられるがごとく、とんでもない線で
補正
されるというのでは、持ち
ようよう
にも持つことのできない
生産意欲
を阻害されてしまうので、これは
農業
、
農政
、
農村
の問題として、大きな転換をここに期待して、しかるべき
農政
の
方針
が明確にならなければならぬと
考え
ておる矢先であります。そこでただいま
大臣
の御
説明
の中に伺うことができたのは
いも
をはずすけれども
いも
の必要はあるのだというお説教は承るのでありますが、それならばこれをどういう
予算
の裏づけを伴う
施策
を展開して、
輸入依存
の
食糧政策
に安心することなく、
食糧需給度
の
向上
を期し、
農業経営
の
多角化
をはかり、
食生活
の安定を期待する
よう
な、
具体的予算的内容
に触れては伺うことができないのでありまして、そこを伺いたいのが一点であります。 いま一点伺いたいは、世上伝えられるところよりますと、か
よう
に
世界食糧事情
が大きく変転しておるにかかわらず、
政府
はなおかつ
食糧確保臨時措置法
を、
政府
の
説明
する言葉をも
つて
すれば、余すところなくできた
食糧
を集荷するという点に、權力、法制の力を用いて行こうとする
よう
なあの立法、あの
方針
は、依然として再檢討し、再
考慮
はしておられないというこのお
気持
がわかりかねるのであります。伝えられるところによれば、すでに
継続審議
に入
つた
今日までの間に、
関係方面
との複雑なる客観的な
情勢等
もあり、この
国会
においては、ぜがひでもこれを成立させなけれげならないという
よう
なお心構えでおられる
よう
にも伺
つて
おるのであります。まさかさ
よう
な
国会
の
審議権
を無視した
よう
な
約束
を、その筋としておるとは思いませんが、その点はどうか、この二点を明らかにしていただきたいと思います。
森幸太郎
4
○
森国務大臣
いも
の
農村工業
といたしましての
予算措置
でありますが、これは
農村工業
に対しましても
相当
の
予算
を持
つて
おるのであります。今回の
いも
というものと
農村工業
を
結付け
、さらにこれを第二次
工業
に
結付け
ることにつきましては、
相当
の
予算
がいるとも
考え
るのでありますが、現在持
つて
おります
農林省
の
予算措置
において、
相当
移動ができるのではない、か
よう
に
考え
ておるのであります。なおこれは唐突なる
計画
のもとに、これを強化いたして行うというのでありますから、なお
相当
予算等
において要求すべきものが、将来
考え
られる場合におきましては、
政府
として
考慮
を
拂つて
行きたい、か
よう
に
考え
ておるのであります。 なお
食確法
の
改正法案
につきましては、その当時と
食糧事情
ほなるほど転換いたしておるのでありますが、今日
補正
の前におきましても、あるいは
減額補正
、
増額補正等
も今日のままにおいてはこれを行うことができ得ないのであります。ただ
事前割当
をしてのみそのままに
経過
いたしておるという不徹底な
法律
でありますので、これを
補正
減額するにつきましても、あるいは増額
補正
するにつきましても、一應の理論的な法制化するということが必要であるということは、この
法律案
を提案いたしました理由を今変更する
考え
は持
つて
おらないのであります。その氣持で法の
審議
をお進め願いたいと思うのであります。
八木一郎
5
○
八木委員
第点の
輸入食糧
に依存するという
よう
なあまい
考え
でなく、
農政自体
として
食糧
の
需給度向上
のために、まず
いも
をとらえて、
いも
に
食糧国策
の重点を指向して、大いにや
つて
みたいという御熱意のあるところは了承いたしました。しかしそれを具体的に進めて行く段になると、まだ明快なる御
答弁
もない
よう
であります。実際問題といたしまして
農村
には、すでに
いも
ははずれて来るということになれば、これは
いも
は不要であるという
よう
に、いらなく
なつたん
だということに早合点いたしまして、実際
落花生
の
特産地
は
落花生
に、
蔬菜
の
特産地
は
蔬菜
に、その他転作に右往左往しておる
よう
な実情が見られるのであります。
国民
の
食生活
安定のためには、具体的な問題としては、
大臣
の言われた
通り
に、緊迫した戰時、戦後を通じて、せつかく増産かんしよの
維持向上
があるのだから、この増産かんしよの
維持向上
を期することが、ただ
食生活
安定に寄与するだけでなくて、私が申し上げるまでもなく、
農業經営
の
多角化
のために必要な
有畜農業
、
農業経営改善
のために、必要な
農業機械化
、ことごとく私はこの
いも
を中心として、
日本
の良案の
生命線
は維持できるのではないかというくらいに思うのであります。そこで
質疑
はこれ以上重ねませんが、気体的な
施策
、たとえば安定した
価格
をも
つて
、二次
加工品
である
長期保管
のできる
いも類加工品
の
買上げ
を、
政府
の
特別会計
に大きく開いて、何ぼでも持
つて
来いという
よう
な
態勢
を整えるとか、あるいは第二次
加工品
をつくる。
全国
千数百の
いも類澱粉加工場
の
施設
を科学的に
改善
させる点に、
農村工業
の一環として力をいたす、この
予算的措置
を
考え
るとか、もつと具体的な
施策
をひ
とつ
広げていただきたいということを、強く要求して
質疑
は打切ます。 第二点は、
食糧
の問題が
議題
に
なつ
た際に、続けて御
質疑
申し上げることにいたしまして、この際は打切ります。
井上良二
6
○
井上
(良)
委員
時間があまりありませんから、特に重要と思われる点だけを確かめておきたいと思いますが、私この前の本
委員会
で
食糧管理局長官
に伺いましたが、
いも
の
統制
を撤廃するといううわさがあるが、撤廃するかどうかということに対する明確な御
答弁
がございません。する
方向
の
よう
に聞える
答弁
はされておりますが、
統制
をはずすということは明確でありません。同時に、
いも
をはすした場合における
基準配給量
二合七勺を何によ
つて
やろうとするか。
政府
は米麦で二合七勺を堅持し
よう
とする
方針
らしいが、これに対しても、
はつきり米麦
で二合七勺を実行するということは、明確に
答弁
をされておりませんが、しかし最近出て参
つて
おりますこの
食糧行政
と言いますが、
わが国農業全般
に大きな
影響
をもたらします。ところの諸問題を、われわれが檢討いたしますると、われわれの心配し、
予想
する
方向
に向いている
よう
な機運が非常に強い。特にこの点
農林大臣
にお
考え
を願いたいのは、この二十四年度の
補正予算
それから二十五年度の
通常予算
の
編成
にあたりまして、
わが国農業政策
なり
食糧政策
は、
農林大臣
にあまり
責任
を持
つた
交渉
が行われずに、
大蔵大臣
が国の
食糧政策
なり
農業政策
に対して、非常に干渉がましい行動をと
つて
おるという点であります。たとえて申し上げますと、
米価
問題においてしかり、あるいはまた
超過供出
の三倍
買上げ
を二倍に押えつける案がしかり、あるいはまた
外米輸入
の問題においてしかり、ことごとく
大蔵大臣
のさしがねによ
つて
、
わが国
の
食糧政策
なり
農業政策
が行われている
よう
な印象を
国民
に与えておることは、われわれ非常に遺憾に存じます。また
農林大臣自身
の
責任
においても、さだめし心中うつぷんが爆発しておるのじやないかと私は
考え
る。すでにこの点は、少くとも
政治家
として、特に当路の内閣の閣僚として、
政黨出身
の
大臣
であります
森農林大臣
は、
政治家
としての
責任
と
大臣
としての
責任
を、私はもつと感ぜられなければいかぬ。
大臣
は本
委員会
において、先般
米価審議会
の設定にあたり、
米価審議会
を單なる
農林
、
安本兩大臣
の
諮問機関
として、
政府
の
米価決定参考案
をつくらす
委員会
として運用するのか、それともこれを
相当
権威ある
委員会
として、この
決定
は、
政府
はあらゆる障害を排除して、大体
委員会
の
決定
されました案を採用するかどうかということを私は
質問
した。そのときに
大臣
は、断固としていろいろな問題があろうけれど、
委員会
の
決定
の線に沿うて実行する
方針
であるということを言明されておる。しかるに最近出て参りました
政府発表
の
米価決定
というものは、
米価審議会
の
決定
をはるかに下
つて
いる。
生産農民全般
の要求します
生産者価格
を、
米価審議会
は諸般の
事情
を
考慮
して、いろいろの見地から四千七百円案をきめている。それからまた
政府
は、かんじんの
農業生産
の増進と、
国内食糧
の自給に重大な
責任
のある
農林省
の
意見
をほとんど聞くことなしに、まるきりたな上げの
よう
な形において四千二百五十円案というものがきめられて来ている。このことは、今
八木
さんからも
お話
がありました
通り
、
全国
の
農民
にどれだけ大きな深刻な
影響
を与えておるか。せつかく
自分たち
の
代表者
が
米価審議会
に出て、われわれはしんぼうできないけれども、今日
わが国
の
占領下
におけるいろいろの
情勢
から、この程度でがまんしなければならぬと、涙をのんでこの案にがまんしているのに、さらに一層それを押えつける
よう
な案を発表している。單にそれだけならいいのです。一方今
八木
さんから
お話
のあります
通り
、先般本
委員会
において
坂本政務次官
は、
食確法
の
説明
において何言うておるのです。あの
説明文
をも一ぺん読んでごらんなさい。
わが国国内食糧
の
需給
の必要上から
食確法
の
改正
が絶対必要であるということを
政府
は言明しておるのである。それにかかわらず一方においては
いも類
の
統制
を撤廃し
よう
としているじやないか、今日
いも類
は
主食
です。この
いも
が
わが国
の
食糧
の
需給
にどれだけ大きな役を果し、どれだけこれがために
政府
はいろいろな犠牲を
拂つて
今日まで
いも
の
生産増強
に
努力
をして来たか、現にわれわれは
政府
みずからが御
説明
をしております
通り
、
わが国
一箇年現
配給食
を続けるためには、年間二割五分、約千二百万石以上の米を
外国
の人の働いた金で、われわれは惠みを受け、
援助
を受けておる。
自分
が足らぬ米を買う金がなくて、
外国
の人の働いた金で
援助
を受けておるのですよ。
援助
を受けている者が、重要な
主食
の
一つ
である
いも類
の
統制
を撤廃するということは一体どういうことなのですか。それで
援助
してくれている国に対して義理が果されますか。そういう
考え方
というものは、これは国際的な道義の上からも私は許されないじやないかと思う。われわれが一人前にな
つて
、われわれの働いた金でわれわれの必要なものが自由に買える
時代
になりました場合は、それはできるだけ人間らしい幸福な
生活
をする必要がありますから、
食生活
その他
文化生活
の
改善
に万端の対策を講じ、その
方向
に推し進めることは、当然
政府
としてやらなければなりませんが、しかし当面としては、火のつく
よう
な
食糧事情
によ
つて
、その必要からわざわざ
食確法
というものを
改正
し
よう
と
政府
はしておるでし
よう
。
いも類
の
統制
を撤廃し、
米価
を低
米価
で押え、さらに三倍
買上げ
を二倍
買上げ
の線で行こうとしているのでし
よう
。
農林大臣
はどうですか、その三倍
買上げ
は実現できるという確信がありますか、三倍に
買上げ
るというところに
食確法
の
改正
が生きて来るのです。しかしこれを二倍に押えつけておいて、それで追加供出せいとい
つた
ところで、一体そういうことは
農民
にどういう
影響
を与えるかということは、
農林大臣
よく御
承知
のことである。三倍から四倍に
農民
の
努力
を報い
よう
という方策をせずに、逆にこれを押さえつけて、それをも
つて
食確法
を
改正
するということは、どうしても納得はできません。当然
政府
は第一に低
米価
、それから
超過供出
を二倍の線で押えるのと、それからいま
一つ
は
いも類
の
統制
の問題、この三つから
食確法
の
改正
というものは絶対必要ない
時代
にな
つて
おる。しかも
政府
は
予想
もし得ない
よう
な、べらぼうな大きな
外米
にたよらうとしておる。このためにわざわざ
一般会計
から莫大な金を食管の
特別会計
に繰入れてまで、
外米
を買い入れる必要がどこにありますか。ここなんです。それはいろいろ賃金の値上げの問題、あるいは
物価
を上げないという
よう
ないろいろな
関係
からおやりにな
つて
おる点も、われわれは了承しないでもありませんけれども、しかしそういう全般的ないろいろの問題を
考え
て、私共は今日この
食確法
の
改正
を
政府
みずからが撤回すべきではないか、そういう
よう
な
方向
で、はたして
わが国
の
農業
の
生産
を確保し、ほんとに
国内需給
の体制が確立できると、
農林大臣
は
責任
を持
つて
お
考え
にな
つて
おりますか、この点を私はまず伺いたいと思う。
森幸太郎
7
○
森国務大臣
井上委員
は裏の裏の裏の裏までよく御
承知
の上の御
質問
と思うのであります。今
日本
の国がどういうところに置かれておるかということも、よく御
承知
と存じます。今
アメリカ
から
食糧
を
輸入
されておるのは、
アメリカ
の
軍事費
のうちから
援助
をされておるのであります。われわれはただもらえるからとい
つて
、甘んじてこれをもら
つて
お
つて
はいけないと思う。できるだけ自給度を高めて、もし
アメリカ
が
日本
再建のために
軍事費
から
援助
してやれというこの行為が続くならば
食糧
の不足をできるだけわれわれは少くして、それだけ自給の
立場
からこれを少くして、それだけ
工業
原料を
輸入
してもら
つて
、
日本
の輸出力を高めて行きたいというのがかわらざる私の
考え方
であります。
食確法
のできましたことも、経済九原則の第九項に示されたに事によ
つて
、先方から指令が参りまして、この法の
改正
もこれを実現せざるを得ない
よう
な
情勢
に立至
つて
おるのであります。しかるに本年の
食糧事情
は、御
承知
の
アメリカ
が非常な
豊作
であるのと、また南方諸国の米の輸出が自由に
なつ
た
立場
もありまし
よう
が、当初二百三十万トンの
予定
をいたしまして、そしてその他は
日本
の
生産
力を強化して、自給自足と申しますか、それによ
つて
二合七勺の
配給
の
計画
を立てて
行つたの
であります。しかしまたこの
食確法
を
改正
いたしまして、なおそれ以上
日本
の
生産
力を高めて、この二百三十万トンの
食糧
もこれを減らして、
アメリカ
に迷惑をかけない
よう
にいたしたいという
気持
で参
つたの
であります。しかるに今申しました
よう
な
世界
の
食糧事情
から、
援助
の行為の増加と申しますか、三百十一万トンを
輸入
してやろう、こういうことにな
つて
来たのであります。もとより
いも
の
統制
につきましても、九月に、
日本
の
食糧事情
からさつま
いも類
を除外してもいい
よう
に
なつ
たではないか、こういう覚書が出たのであります。しかしその覚書の末論には、
いも
は
主要食糧
からはずしてもいい
事情
に
なつ
たということは、米麦の確保を一層強化するということにあるのであります。われわれは今日の
日本
の
農業経営
の状況から見まして、
いも類
を自由にして、それだけ米と麦との供出を強化するということはとうていでき得ないのでありまして、やはり
いも
というものが今
井上委員
の
お話
の
よう
に、
日本
の
食糧
としての重大な一環を占めておるのでありますから、
いも類
もできるだけ
主要食糧
の中に取入れて行きたい、こういう
考え方
を持
つて
来ておるのであります。しかし先ほど申しました二百三十万トンを要請してお
つたの
を、三百十一万トンでやろう、こういうことになりましたので、
日本
の
食糧事情
はだぶついて來た
よう
な形勢にな
つて
来たのであります。しかしこれも
予定
の
数量
で、はたしてこれだけが
輸入
されるかということは、来年の七月までの問題であるので、これは必ずしも確定的とは存ぜられませんが、しかしその
予定
によ
つて
日本
の
食糧事情
をまかな
つて
行かなければならぬのだ。もしもこの
輸入食糧
が
予定通り
入りますならば、あるいは二合七勺というものが、
いも類
をはずして、米麦等
輸入食糧
によ
つて
補われ、
いも
というものはさらにそれをカバーということになるかと存じますが、しかも
お話
の百七十億円を
特別会計
に入れましたことは、この
輸入食糧
に対する見返り資金としての積立てで、これは
井上委員
も御
承知
の
通り
でありますが、こういう事態に
日本
の
食糧事情
がありますことは、決して
日本
が自主的にや
つて
おるのではないと思う。今日貿易におきしても、あるいは
予算
の
編成
の上におきましても、これはいまだ自主的にや
つて
おるのではない。こういうことから
考え
ていただきますならば、この
日本
の
食糧事情
が今日か
よう
に置かれておるということもおのずからこれは了解していただけることと存じます。
井上委員
としては何もかも
内容
をよく御
承知
のわけでありますから、あまり公開の席上で、さらに打割
つて
私から申し上げることもどうかと存じますので御了察を願いたいと思います。
井上良二
8
○
井上
(良)
委員
もう一点はつきりいたしておきたい点があります。
大臣
は先般本
会議
において、
いも類
統制
の問題について
答弁
をされておるのを、速記録によ
つて
読んで見ますと、大体はずさない。
いも
は
主食
の中に取入て行くという線を、明確に
答弁
されてる
よう
に承わるのであります。しかしその後に
情勢
変化が来ておりますから、さらに
政府
として、一体
政府
が
予定
しておる本年度の
いも
八億何万貫は
買上げ
て行くつもりか。それから
明年度
いも
に対してはどういう
方針
をと
つて
行くか。 次に二倍
買上げ
の問題は、あくまで三倍に。従来
通り
の
買上げ
を強行してもらいたいと思いますが、これに対する
大臣
としての
責任
のある御言明を願いたい。 それから
補正
の問題でありますが、御
承知
の
通り
、
全国
の知事から要求して来ておりますのは一千万石を超えております。ところが最近傳えるところによりますと、
補正
の額はその一割にも達しない額の、非常に低い
補正
が傳えられております。もしかくのごとき
補正
でありました場合は、とうてい
政府
の
予定
します。供出を完遂することは、
農民
としてでき得ない悲惨な現状に追い込まれて参りますが、この
補正
に対して、
政府
は一体どういう見通しを持たれておるか、
農林大臣
は地方へ参りまして、三百万石とか五百万石とかいうものが、被害を受けておるということを発表しておりますが、そうしますと、ここに三百万石なり五百万石の
補正
は大体可能であるかどうか。これは現実にもう供出が始ま
つて
おりますから、至急にこの問題は解決しなければならぬのであります。この三点に対して、明確に御
答弁
をいただきたいと思います。
森幸太郎
9
○
森国務大臣
いも
の
統制
は、本年は、先ほど申しました
通り
計画
通り
進捗いたします。
明年度
の
いも
につきましては、まだ
予算措置
について
相当
の紆余曲折を経なければならぬと存じます。
主要食糧
の補給のその一環といたしまして、
相当
の量を
食糧
特別会計
で確保いたしたい、か
よう
に
考え
ております。 米の
超過供出
に対する二倍あるいは三倍の問題でありますが、これも先ほど申しました現在の
予算編成
の
基礎
といたしましては、四千二百二十円という
基礎
数字
に対して、二倍ということによ
つて
予算
が
編成
されておるのであります。しかしながらその二倍という
予算
を
編成
いたしました
基礎
が、三百万石の
超過供出
ということが
考え
られて、さ
よう
な
数字
が出ておるのであります。しかしわれわれとしましては、三百万石に対しましてははなはだ自信が持てないということも
考え
られますので、この点において、
予算
の定められましたわく内において三倍というものを確保いたしたい、か
よう
に
折衝
を続けておる
よう
なわけであります。現在の
予算編成
の
基礎
といたしましては二倍ということが
基礎
とな
つて
おるわけでありますが、しかし今申しました
よう
に、われわれの
考え方
とそこに多少の相違がありますので、これはもとより
予想
でありまして、すべてが二百万石の
数字
で、三百万石といい、二百万石といい、あるいは百五十万石といい得るのでありますから、われわれはこの点においてなお
努力
の余地ありと
考え
ておるわけであります。 なお
補正
の問題につきましては、何分
関係方面
の
調査
によりますと、今年は
相当
の
豊作
型と見ておる
よう
であります。今
井上
さんの
お話
の
よう
に、知事の要求しておるものの割程度の
よう
なことを向うは
考え
ておる
よう
であります。しかしその後
政府
の
調査
によりましても、
相当
の減額を承認せざるを得ない
よう
にわれわれは
考え
ておりますので、
補正
の点については、なかなか
折衝
困難と存じますが、
努力
を続けまして、実情に合う
よう
にいたしたいと
考え
ておるわけであります。
横田甚太郎
10
○横田
委員
第に、簡單な事務的なことでは、外國
食糧
が
日本
に入
つて來
るうちに、インチキがあると思う。私たちが
数字
だけを見てもわからぬのです。この点におきまして、この
輸入
件数ごとに、
数量
、單価、
輸入
先、それの
生産
地、それの年月日、金額、各品目等、全部知らせていただきたい。この中にこそ何かからくりがあると思うのです。はつきり申しおきますが、
井上
さんと
大臣
との
質疑
応答を聞いておりますと、非常に不透明なんです。裏に裏がある
よう
で、議会の裏に何かがある
よう
な
答弁
で滿足できない。なぜならば、農山村は今非常に困
つて
おる。
井上
さんは
事情
通でございまし
よう
が、私は
事情
を知らぬから、至
つて
ぶしつけな
質問
をいたしますが、この点は御了承願います。第一に
農村
の金詰まりの問題であります。
農村
におきましては、昭和二十二年十二月の通貨総量に対しまして二九・五%、金額に直しまして六百四十二億、二十三年の六月には、通過総量に対しまして、四百六十三億で二〇%です。二十四年六月には五百十七億、これが一七・二%にな
つて
おるのであります。こういたしますと、二十三年六月から二十四年六月には、
農村
に持
つて
おるところの紙幣がふえておるのであります。ふえておるにもかかわらず、しかも貧乏にな
つて
おるのです。こういうのは金詰まりだと思うのです。しかも
農村
の
生産
は、いろいろの雑誌、年鑑を総合いたしてみますと、その中にこういうことを言われておる。昭和十八年に六千二百八十八万石とれておる。昭和二十年に三千九百十四万石とれておるのであります。昭和二十三年には六千二百三十四万石、二十年から二十三年までには米の
生産
が上
つて
おるのにかかわらず、
農村
は貧乏している。働いて貧乏しておる
日本
の政治の実体はどこにあるかを聞きたい。これを名づけて
農村
の金詰まりと世間では言
つて
おる。この金詰まりの状況を見て、
農林大臣
は滿足に思
つて
おられるか。不滿足に思
つて
おられるか。不滿足に思
つて
おられるのならば、一体どういう対策をお立てにな
つて
おるのか。この点をはつきり承りたい。その点について池田蔵相は、財政演説においてこういうことを言われております。「
価格
調整費については、内外の経済の推移にも照らし、
国民
経済に対する国の干与を極力排除し、企業の自主性を尊重し、あわせて
政府
の歳出を節減いたしますため鉄鋼、
肥料
、
輸入食糧
等、眞にやむを得な
いも
のについて最小限度の必要額を存続するにとどめ、その他の物資についてはこの際大巾に整理する」これを見ても、百姓がつく
つた
米を、
政府
が値段をきめ、しかも裏の
政府
がきめるらしいのであります。そういたしますと、
農民
が勝手につく
つた
米を、値段を
農民
がきめて、
農民
が納得ずくで売
つて
、それで金詰まりになり、貧乏にな
つて
行くのであれば、
農民
の
責任
でありまし
よう
。しかし百姓のつく
つた
唯一の収入である米を出さして、その
米価
は
政府
できめられ、そうして貧乏にな
つて
行く。これに対して
政府
はここにも言
つて
おられる
よう
に、やむを得ない
事情
があると言
つて
おられる。眞にやむを得ない
事情
とは一体どんなものか。この二つをまず聞かしていただきたい。
森幸太郎
11
○
森国務大臣
輸入
雑貨の
内容
についてこまかしい御要求でありましたが、いずれ書類をも
つて
答弁
いたしまし
よう
。
農村
の金融は、
お話
しの
通り
非常に緊迫をいたしておりますということは、あのインフレ
時代
において
農村
が思わざる収入があ
つたの
で、極端に申しますと、今日
農村
では金を使うことを覚えて、金はなくな
つて
しま
つた
という
よう
な
情勢
であります。このままで推移いたしますならば、
農村
は非常に窮地に追いこまれることになるのであります。ことに今日
農村
においては擔保力がなくな
つて
おるのでありますから、
政府
といたしましては、できるだけ長期の融資をいたしたい。いわゆる
農業
の事業に対して、長期の融資をいたしたいという
考え
を持
つて
おるわけでありす。なお
大蔵大臣
の本
会議
における演説に対しての御
質問
でありましたが、これは
大蔵大臣
がまたの機会にお答えすることと存じます。
安孫子藤吉
12
○安孫子
政府
委員
最初の
お話
のございました資料の点でございますが、ただいままで
日本
に入
つて
来ております
食糧
は、ほとんど全部がガリオア・フアンドによ
つて
入
つて
来ております。これは
アメリカ
の方で陸軍省が買い付けて送
つて
おりますので、私どもの方には買付先、單価その他の点はわか
つて
おりませんので、この点は御容赦願いたい。今後コンマーシヤル・フアンドがふえて参りますれば、その点はこちらの方で順次判明して来ると思います。従来の
輸入食糧
は、今の
よう
な
事情
にありますから御了承願いたいと思います。
横田甚太郎
13
○横田
委員
国籍不明の米なんかあんまり買わぬ
よう
にしてほしい。そんなことをしておるから小麦協定においてソ連とかアルゼンチンとかいう
よう
な
世界
の小麦の
生産
地で有名なところを除外したところの、小麦を高く売る国ばかりと協定をすることになる。それからもう
一つ
木炭の問題について……
小笠原八十美
14
○小笠原
委員長
それは明日や
つた
らどうですか。あす最初に許しますから……。
横田甚太郎
15
○横田
委員
ちよつと一言だけ……き
よう
の毎日新聞を見ると、十四万俵の炭が雨ざらしにな
つて
おる。これはやみの炭でない。
農林省
が買い上げられた炭である。世間でも薪炭の赤字問題が非常にやかましく言われておるこのときに、しかも現物として行方不明を傳えられておるところの炭があるらしい。だから今度薪炭の問題について、
農林省
委員会
が考査
委員会
の
よう
な事をやられるのであれば、その前に二、三日のうちにでも大体
農林省
において、この炭はどこの炭であ
つて
、どういうふうに処分いたし、こんなも
つた
いないことしないやうにしてもらたい。そのために
農林
委員会
では、滿場一致で炭の問題については早くや
つて
くれるということを希望してもらいたい。
小笠原八十美
16
○小笠原
委員長
もうこれでやめまし
よう
。
小平忠
17
○小平(忠)
委員
ちよつと議事進行について。こうい
つた
問題について紛爭しますのは、
委員長
が、本日は
農林行政
について、時間は十一時半なら十一時半に打切るという
よう
な予告を一応するか、あるいは諮
つて
おられるならば紛争しないはずである。
小笠原八十美
18
○小笠原
委員長
それは
理事
会に諮
つて
、
理事
から連絡をとることにな
つて
おります。そういうことをよく覚えて御出席願います。 本日はこの程度にとどめて、次会は明十八日午前十時より開会いたします。本日はこの程度で散会いたします。 午前十一時四十分散会