○佐々木(更)
委員 補正問題がまだ解決しないということは、
政府の重大な責任だと思うのであります。言うまでもなく、農村ではほとんど收穫が終ろうとするときにおきまして、まだ実收額の確定的なものが
政府から
発表されないということは、官僚制度の典型的なものだ、こう言われても私は仕方がないではなかろうかと思うのであります。そこでまず私は
数字について二、三
お尋ねしてみたいと思うのでございます。作報の
発表によりますと、
本年度の收穫は六千五百五十四万八千石だと言われておるのでありますが、これを事前
割当の六千三百二十一万八千石に比べますと二百三十三万石の
増收になるのであります。こういう事前
割当よりも二百三十三万石
増收されたという
基礎材料は一体何であるかということを、お伺いしたいのでございます。大体において六千三百二十一万八千石を事前
割当する場合におきまして、
政府は十分なる
調査の上に、これを妥当なる
数字として
割当てたことは言うまでもないのであります。従
つてこれが二百三十三万石もふえたというならば、これは当然肥料の増配があつたとか、天候に惠まれたとか、何かの好條件が伴わなければならないのであります。今日すでに
政府に対しまして、怒濤のように
補正の要求がある。
本年度は
キティ台風、その他幾多の台風があり、部分的には早害があり、病虫害があり、冷害があり、悪條件は非常にそろ
つておるのであります。
政府機関である作報が二百三十三万石も
増收の
発表をするということは、およそ常識では
考え得られないのでございますが、一体
増收の
基礎材料は何であるかということを、まず第一点にお伺いしたいのであります。次には同じく
政府の機関である
食糧庁が、この事前
割当よりも五百万石
減收したとこう
発表しておるようであります。そういたしますと同一の
政府機関でありながら、作報と
食糧庁との間においては七百三十三万石の相違があるのであります。一体同一
政府機関でありなから、こういう差がつくというのはどうしてできたのでありますか。こういう差額を
発表しておるときに一体どれを信用するか。この点を第二点としてお伺いしたいのであります。
第三点としては、
政府は現在軍政部に対しまして
補正交渉をしておられるということでございます。
補正を交渉されるには、
政府において確固不動の実
收高というものがつかまれておらなければあり得ないことでございます。従
つて政府が軍政部に提出しておるところの実收額は、一体どのくらいであるか。まずこの三点についてお伺いいたしたいと思うのでございます。